SIer業界の全体像
こんにちは、Riddleです。今日は一人で自由にしゃべるということで、SIerって何なの?みたいなところを、実際にSIer出身の私がしゃべっていこうと思います。
はい、ということで、SIer、もしくはSI、システムインテグレーターという業界、皆さんご存知でしょうか。
基本的には、お客様が何かIT系のもので作って欲しいとか、この機械欲しいなーって言った時に、それを叶えてあげる業態となっています。
SIerと一口に言っても、めちゃくちゃ広くてですね、例えばアプリを作って欲しいだったり、インフラを作って欲しい、または機材を買ってきて欲しい、代理店ですね、みたいなことをお願いされたり、
それこそITコンサル、もしくは運用みたいなことまで、幅広く何でもITに関することを依頼されたりします。
当時私がいたところは、いわゆる一時受けと呼ばれるお客さんと直に話し会社でして、そこから降りてきたインフラの仕事とかをやっていました。
最後の方はサービスの開発みたいなことも自社サービスとしてやっていたんですけれども、これは結構少ないパターンかなと思う。
なので基本的にはお客さんからもらった仕事をやるという感じです。
で、これがわかったところで、じゃあどうやって儲けてるんだって話ですよね。
いわゆる事業会社であれば、自社サービスを作って、それが跳ねれば、そこから利益が出てくるというような感じだと思いますが、
エサイヤーはですね、お客さんにこれを1年間で作ってほしいと依頼を受けたら、まず最初に見積もりを作ります。
で、その見積もりが例えば1億円ですとなれば、お客さんから1億円をもらうんですけれども、
実際にはですね、利益を乗せて請求しているので、例えば8000万円で作れば2000万円が利益になるというような感じです。
なのでたくさんプロジェクトをやればやるほどエサイヤーというのは儲かるので、たくさん従業員がいればその分プロジェクトもたくさん起こせ、
お客さんがいればですが、そこから利益がどんどん積み上がるというようなモデルになっています。
なのでエサイヤーの新卒採用はですね、分系取り系の方がそれぞれ50%50%ぐらいの確率で採用されます。
私も分系の大学出身なので、もともとITのことは全然わからなかったんですけれども、
エサイヤーというものが分系にも広く門戸を開いているというところで当時入りました。
分系でもなんで入れるのって話なんですけれども、これはエサイヤーがどんなことをやっているかを聞くとわかるかなと思います。
先ほどの話でプロジェクトをとにかくたくさん作ってうまく回すという話なんですけれども、
このプロジェクトを回すときに一番重要なポジションというのが、プロジェクトのマネージャーと呼ばれるPMというポジションですね。
何をやるかというと、お客さんと直接交渉して、こういうものを作りたいって言われたらそれをもっとブレイクダウンして、
実際にこういうものを作りましょうだったり、こういう機能必要ですよねみたいなところを会話するところだったり、
これやるには予算がこれぐらい必要で、期間もこれぐらい必要ですねみたいなところを決めたり、
それを社内に持ち帰って実際に実施可能なサイズに分けたり、人を用意したり、もしくはインフラの設備が必要だったら、
メーカー、ベンダーとも言いますが、そこからいろんな設備を購入する手筈を整えたり、本当様々なことをマネージメントするようなポジションです。
なので必ずしも技術力がなくても努まる仕事です。
誤解を恐れない理由と、もちろん技術力があった方がいいんですが、このプロジェクトを完遂するにあたってコアとなる場所だったり、
ここはちょっとリスクが高くて、追加でコースがかかりそうだなみたいなところがざっくり把握できていれば、
細かい技術、例えばコンピューターサイエンスに精通しているみたいなことは全然求められません。
もちろんすごい難しい仕事ではあるんですけれども、ちょっと要求されるところがどちらかというとコミュニケーションに偏っているという感じですかね。
なので文系だったとしても理系だったとしても、バックグラウンドはそれほど問われず、どちらかというと、
SIerの将来展望
業務経験があって仕事のやり方がある程度スマートで、かつコミュニケーションのところが得意そうであれば問題ないというような感じ。
ということで、文系だろうが理系だろうがSIRには基本的に入れます。
なので、もし文系だけどエンジニアになってみたいな、こういうエンジニアはシステムエンジニアになりますが、
入ってみたいなという方には結構お勧めできるところですね。
なので基本的には入ってからどういうキャリアを歩むかというと、リーダーとかを経た上でですね、プロジェクトマネージャーを目指すというのが一般的かなと思います。
もちろんプロジェクトにおいてはプロジェクトマネージャー以外にもアーキテクトとか、実際に手を動かす方とかもいらっしゃるので、
そちらの方で自分の得意分野を磨いていくというようなキャリアワープみたいなこともあるんですけれども、あまり数としては多くないですね。
基本的には例えば外注を使ってアプリ開発のところを他にお願いしたりだとか、
インフラであればパートナーの社員の方に来ていただいて、チーム作って一緒にやっていって、取りまとめのところだけを正社員でやるみたいなやり方もあるので、
そうなると技術力を磨く機会っていうのは意外と少ないかもしれません。
ただですね、もともと文系のそれこそITがわからない私のような人間でも入れるので、研修制度とかはもちろん会社にもよりますが結構充実してまして、
自分も4月に入社してから、結局部長に配属されたのは8月の終わりぐらいだったので、4ヶ月以上はずっと研修して資格を5、6個取らせていただきましたね。
例えばネットワークだったりデータベース、Linux、あとJavaの研修、あとITの運用みたいなところの資格も短期間ですけどやらせてもらって、
基本的に一通りITシステムに関わるところ全般を軽くさらうみたいな感じだったので、
もともと黒い画面にポチポチ打ってるみたいなのが何してるか全然わからなかったんですけど、
最低それぐらいわかるような感じで現場に入ることができます。
なのでもちろんまた会社にもよりますけど、毎年私がいた会社は10万円ぐらいは研修が受けられるみたいな福利構成というか制度があったので、
そのところでいろんな研修受けさせてもらってスキルアップできたみたいなところは大きかったですし、
何か資格を取ると資格の奨励金みたいなものもある程度あったので、
それでモチベーション維持で何かできたかなというのがありますので、
そういった会社でIT何も知らんけどとりあえず手厚く研修受けられるなら行ってみようかなみたいな方にも結構お勧めですね。
とはいえ最終的なロードマップとしてプロジェクトマネージャーがやっぱり主軸な会社にはなってくるところが多いかなと思うので、
それ以外のキャリアを目指したい方はある程度のところで見切りをつけてみたいなのも選択肢に上がるかなと思いますね。
SIA、私がいたのは4年前なんですけれども、当時社内で自社開発をユーザーさんの方でされて、
SIAにはもう頼まないよみたいな風潮が結構生まれてきたみたいな話があります。
社内DXみたいな言い方をしてたと思います当時は。
なので、外注するよりも自社でスピード感を持ってやろうみたいな感じが主流なんで、SIAなくなるみたいな話もあったんですけれども、
最近元々いた会社の決算とか見たらすごい業績良くて、会社の規模もめちゃくちゃ大きくなったのでだいぶ好調そうですねSIAは。
なのでこれから先もAIを使ったいろんなサービスとかをどんどん導入していくと思うので、
事業会社からの引き合いはすごい多いんじゃないかなと思いますね。
なのでSIAは今後も反対なんじゃないかなと思います。
SIAはですね、やりがい何なのってよく聞かれることがあるんですけれども、
一つは大きなシステムを作ることが結構多いんですよね。会社にもよりますけど、
それこそ何十億何百億何千億みたいな規模のでっかいサービスを自分たちが作るみたいなことに携わるプロジェクトって結構あるので、
そこにほんの一部ではあると思いますけど、そこに参画して、
あの日本で動いているあの裏のシステムは私が作ったんだみたいな感じのものに参画できたりみたいなところは結構モチベーションとして大きいって言われる方も多いですし、
あとは単純にお客さん向けの商売であるのでお客さんからありがとうって言われるのが嬉しいっていうのも社内では結構聞きましたね。
なのでSIAって何だろうな、たまにこうあまり技術がつかないとか、
多重下請け構造みたいな話があって、それは否定しないというか、私のちょっと周りでは多重下請けってなかったんですけれども、
そもそもお客さんから仕事を受けよう段階で再委託禁止みたいなのが契約書に書かれてたりするのでなかったんですけど、
SIAの業界と転職先
会社によっては全然あると思うので、そういうところはちょっと注意しながら受ける必要がありそうですね。
ただ一度入ってしまえば楽しいことも多いので、個人的には良い経験だったなってめちゃくちゃ思います。
結局SIAを辞めた人がどういうところに行くかみたいなところの話をすると、多いのはITコンサルかベンダーに行く方が多いですね。
例えば私がいた会社だとアクセンチュアだったりだとか、ベイカレントコンサルティングに行かれる方が多くて、
やることがそんなに変わらない割に給料は結構高くなるみたいな感じだったので、行かれる方多いです。
あとベンダーはですね、もともと例えばネットワークに強い方がネットワークの会社、例えばシスコとかジュニパーとかF5とかそういうところに行くケースもありましたし、
クラウドが流行ってきてからはAWSとかマイクロソフトとかグループクラウドみたいな大きいところに行って、給料1.5倍とか2倍という方もいらっしゃいました。
逆にそのウェブ開発というか自社開発企業に行かれる方はスキルセット的にあまりアンマッチしないので多くなかったですね。
なので基本的にはいわゆるITの上流、超上流と呼ばれるITコンサル系に行くか、もう自分たちで開発するんじゃなくてシステムや物を売ってそれで収益を上げるようなAWSとかそういうところに行く方が多かったですね。
レアケースで別のSIRに行く方も多かったので、多くはないですね。ちょっといましたけど、これはなんかやりたい事業とかドメインが変わったみたいなケースが多いかなと思います。
基本的に大きい会社だとトータルITソリューションとか全部の工程やってますみたいな言い方よくするんですけど、どこのドメインもやってるし、コンサルティングから実際の運用までITの上流から下流まで全部やってたりとかするのであんまり差はないんですよね。
ただ何て言うんですかね、ドメインによってカルチャーが全然違っていて、これは付き合うお客さんの属性に合うっていう話になるんですけども、例えば金融とか医療っていうすごいミスが許されにくい環境、ミスったらやばいみたいなところだと、やっぱりそのレビューの手厚さみたいなところはどうしてもお客さんにもありますし、
そのお客さんに出すものの品質を高める意味でも、社内のレビューの手厚さっていうのは増えてくると思うので、そこはそういう固めのカルチャーになってきますし、一方でエンタメとかゲームとかそういった割と軽めでユーザーに楽しいものを早く届けたいみたいなところだったりすると、スピード感みたいなところが求められますし、
お金もそこまで出ないから安いもので早くデリバリーできるもの何かないみたいな感じで聞かれることが多かったりしますね。なので最初入るときにどの業界やりたいですって選べることはあんまりないんですけれども、もともとその会社がどこの業界に強いみたいな売り方をしている会社さんもあるので、そういう会社になってみるのもいいかもしれないですね。
SIRに実際に例えば新卒で入ろうと思うと何に質問されるんだって話じゃないですか。基本的に技術力を問われることはないです。基本的に情報学部とか初心者だってみんな知らないし。なのでどちらかというとITっていう今までやったことない分野に飛び込んだ時にこの人やっていけそうかなみたいなところだったり、将来プロダクトマネージャーっていう責任のあるポジションに就く人が大半だと思うので、
その適性があるかどうかみたいなところは見られます。一般的には自分のいろんな能力値をパラメータグラフみたいな感じで、五角形とか六角形ぐらいのマッピングしてみたときに、平均的に高い人が採用される傾向がありますね。
1個がめちゃくちゃできるというよりかは全部10段階評価のうち5とか6とか7とかそういうバランサータイプが多いですね。なのでアピールするときも自分は結構バランスよく何でもできますよみたいなことを就活のコミュニケーションを通じて、面接の場を通じてアピールできると引っかかるんじゃないかなと思います。
だからどこかの会社、特定の会社に受かる人は他の会社も受かるだろうなって感じが多いですよね。やっぱりプロフェッショナル採用みたいなエキスパート採用みたいなものも別枠であったりすると思うんですけど、そこに受かる方はもともとすごい特殊なことをやっていたりとか得意分野があってみたいなことが多いと思うので、
SIAを受ける大半の方は平均力強いよみたいな感じの売り方していくのが無分なのかなと思います。またSIAでいろいろ研修も手厚かったりするので、目的を持ってSIAに潜り込んで業務をやりつつ自分の技術力を伸ばして、そこからステップアップして次に行って練習を上げるみたいなことを考えられている方も結構多いので、
そういう環境として利用するにはSIAって非常にありがたい会社ではあったりするので、そういった意味でもやっぱりお勧めですね。
というわけで今回はSIAと呼ばれる業界、私が10年ほど所属していた業界について簡単に解説してみました。
非常に個人的にはキャリアの最初に選んでよかったなというところで、いろいろとみっちりと仕込んでいただいた良い思い出です。
ぜひSIAと呼ばれる会社に興味がありましたら業界の説明を聞いてみたりとか、OB訪問とか実際に働かれている人の声を聞いてみてください。
ありがとうございました。