1. 石田衣良の大人の放課後ラジオ
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2025-07-10 28:35

【オトラジ#288】第173回 直木賞大予想!候補6冊を石田衣良が辛口ジャッジ

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平均年齢44歳、フレッシュな候補者が揃った
第173回直木賞決定予想

コスパ時代の
情報量多め
プロット複雑
人物キャラ化
現在の最前線6冊
オトラジ本命は逢坂冬馬、対抗青柳碧人、大穴柚月裕子

本の話が2時間もできるなんて、直木賞って本当におもしろいね
……衣良

▼番組で紹介した本
第173回直木賞
『ブレイクショットの軌跡』(逢坂冬馬/早川書房) https://amzn.to/4jSeldJ
『乱歩と千畝 RAMPOとSEMPO』(青柳碧人/新潮社) https://amzn.to/4kJniap
『噓と隣人』(芦沢央/文藝春秋) https://amzn.to/4ebRYij
『踊りつかれて』(塩田武士/文藝春秋) https://amzn.to/4laCgGi
『Nの逸脱』(夏木志朋/ポプラ社) https://amzn.to/3TrzEbk
『逃亡者は北へ向かう』(柚月裕子/新潮社) https://amzn.to/3G2hPfR

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第264回 これから30年、日本が勝てる席に座る!?『世界秩序が変わるとき』を徹底解説  

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【石田衣良】いしだ・いら
1960年東京生まれ。84年に成蹊大学を卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターとして活躍。97年『池袋ウエストゲートパーク』でオール読物推理小説新人賞を受賞し作家デビュー。
2003年『4TEEN』で直木賞を受賞。06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、
13年『北斗、ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。『アキハバラ@DEEP』『美丘』など著書多数。
■Webサイト https://ishidaira.com/

【早川洋平】はやかわ・ようへい
1980年、横浜生まれ。中国新聞記者等を経て2008年起業。 羽生結弦、吉本ばなな、髙田賢三、ケヴィン・ケリーら各界のトップランナーから市井の人々まで国内外分野を超えてインタビューを続ける。 13年からは戦争体験者の肉声を発信するプロジェクト『戦争の記憶』にも取り組む。 『We are Netflix Podcast@Tokyo』『横浜美術館「ラジオ美術館」』『石田衣良「大人の放課後ラジオ」』等メディアプロデュースも多数。 インタビューメディア『LIFE UPDATE』配信中。
■プロインタビュアー早川洋平Webサイト https://yohei-hayakawa.com/
■『会う力:シンプルにして最強の「アポ」の教科書』(新潮社)https://amzn.to/40U5sdq

【小野寺美咲】おのでら・みさき
1995年、横浜生まれ。吉本興業勤務等を経て2023年よりWEBライターとして独立。スポーツ選手、経営者、市井の方への取材や、記事制作、電子書籍の原稿執筆を行う他、企業研修のファシリテーター等も務める。2025年より、神奈川・北九州の2拠点で活動している。
■Webサイト https://onoderamisaki.themedia.jp/

サマリー

このエピソードでは、石田衣良が直木賞候補の6作品について鋭い分析を行い、その内容や著者の背景に触れながら、今年の受賞作品を予測します。また、各候補の特徴やテーマについても詳しく議論されます。直木賞の候補作6冊について、石田衣良が独自の視点で批評し、作品の情報量や構成、テーマに関する考察を通じて、現代文学のトレンドとその変化についての議論が展開されます。リスナーからのお便りも交え、文学と読書の楽しさについての議論が行われます。

直木賞候補の紹介
はい、こんばんは、石田衣良です。
小野寺美咲です。
早川洋平です。
さあ、大人の放課後ラジオ、この番組はユーチューブポッドキャストが各プラットフォームでお届けしています。
チャンネル登録、番組のフォローをよろしくお願いします。
はい。
さあ、ということで、衣良さん、一年に2回の風物詩です。
ねえ、お祭りになりましたね。
なりましたね。
で、今回は第173回なおくしょう大予報、予測ということで。
はい。
でね、ここに並んでいる6冊です。
はい。
で、傾向としてはね、今回は男女33。
おお。
で、最多の人でもまだ3回目。
あとはまだ1回目っていう人が3人で、2回目が2人なんで、なんかすごいフレッシュな顔ぶれなんだよね。
確かにですね。
うん。
そして6冊でしたね。
そう、6冊。
結構5冊が多いけど、今回は多かったですね。
そう、多かったね。
で、分身が2冊、身長が2冊、早川処方とポプラシャっていうね。
はいはいはい。
だから今回は本当に読む前に顔ぶれだけだと誰が取りそうみたいなのはちょっと分かんないね、全く。
うんうんうんうん。
ということで、サクッといってみますか。
はい。
で、ちなみにあの本の値段はですね、2000円超えが1、2、3冊。
おお。
だからやっぱじわじわ上がったね。
上がりましたね。
2200円。
うーん、そうなんだよ。
もうこれがそのうち普通になっちゃうでしょうね。
作品ごとの分析
なる。なるし、そのうち3000円になると思う。
ああ、3000円。
下手したら成りつつあるのもありますよね。
ありますね。みんな今のうちに読んでおこう。
はい。
確かに。
で、1冊目が、これ著者の愛言順ですから特に意味はなくね。
ブレイクショットの奇跡、早川処方、相坂東馬さん。
はい。
これ本当に相坂さん方、面白かったよね。
面白かったですね。
デビューもよかったし。
同志少女。
そう。で、それで満を持して2作目でナークションに入ってるんで、なので割と期待値は高いんじゃないかな。
で、相坂さん今ね、39歳。
ああ、いいですね。
で、今言った通りナークション2回目。
で、しかも大きいのはね、今回あれなんだよね。海外の舞台ではなくて、しかも戦争とも絡まず、現代の日本がほぼメインの舞台というね。
これ担当したのは?
はい、僕です。
私も。
担当というか、これ是非リンクもちょっと貼っておいて欲しいですけど。
相坂さん自体、先にこれは面白いってことでインタビューで。
だって代役の第一プッシュだったもんね。
はい、著者の声でインタビューしてるんで、まあ面白かったですね。
面白かった。
あとで本編でも出てくると思うんですけど、やっぱり僕はですけど、読んだ時に、これどこでこの伏線を回収するんだろうなと思ったのが、全部回収されたんで。
やっぱり伏線回収の緻密さが、パズル1万ピースのものをどう組むかみたいな。
ああ、わかるわかる。ある意味さ、M-1の伏線回収漫才みたいな感じだよね。
ああ、なるほど。
やっぱりよくできてるっていう。
そう、すっきりして終わりましたね。
ちょっと最後まで引っかかってたものも、最後回収されたんで、それをご本人にも伝えたんですけど、やっぱりそこは個人的には良かったなと思いました。
そうだね、構成力、あとはちょっと悪い言い方になるけど、辻褄合わせ力がなかなかだったね。
確かに。隙間がなかったですね。
そして次がですね、この人は青柳愛人さんなんだけど、44歳で初めての候補です。
だから嬉しかったんじゃないかな。
そうですね。
本も新調写だし。
タイトルを見た通りの話です。
ランポとチューネ。
実は2人は愛知五中の同窓生で、マスダも一緒っていうね。
その2人が実際に出会って人間的な絡みがあったらどうだったろうっていうのを書く。
なんだろうな、近過去の威風、ちょっとファンタジー的な歴史小説。
そうですね。
作家小説みたいなね。
これは洋平君だけ。
これはもう僕ですね。
僕は恥ずかしながら、もちろん江戸川ランポは知ってますけど、
この杉原、チューネ、センポ。
自体はユダヤの助けた人っていうのは知ってましたけど、
あんまり知らなかったんで。
これ、たられ場なんですよね。2人がそんなに絡んでなかったって話なんですけど。
でも、イラさんもおっしゃいましたけど、歴史小説とか時代小説って苦手なんですけど、
今言われるまでそういう感覚なくて。
とにかく大正、昭和の空気感を楽しめる。
この間あげた、全然話違いますけど、SFの時に。
ヒルズ・タラッシュの『マイナス・ゼロ』。
ちょっと通じる時代を楽しみながら、文豪が生まれてから死ぬまでが見えたっていう感じ。
だからこうして読むと、戦時化は辛いけど、戦前の日本っていいよなって感じするんだよね。
やっぱりそこがいいですよね。
この本は嫌なやつ出てこないんですよ。
みんないいやつだもん。
みんなが日本に探偵小説、競技小説っていうものをちゃんと根付かせよう。
俺たちが頑張るぞっていう、第一世代がみんな成功していかねてなんで、
幸せな話なんだよね。
読み味がすごくいいの。
良かったですね。
ファンタジーっちゃファンタジーなんだけど、面白かったね。
そして次がこの足澤陽さんね。
これも文春で、足澤さん41歳で、これが2回目。
嘘と隣人。
前作がこの定年退職した刑事の話が1個あって、それの続編の連作短編集です。
ミステリーっちゃミステリーで、しかも嫌ミスなんだよね。
これ私なんだよね。
読みました。
どうだった?
ちょっと嫌な人間の悪意みたいなのがちらほら曲がりながら、
うまく仕掛けが解かれていくっていうのが気持ちいいなとは思いましたね。
ただなんかね、なかなか気持ち悪い話が多いんですよ。
気持ちいいけど話は気持ち悪いですね。
気持ち悪いところが出てる話。
そこを割とかさぶたとか剥がしたくなるじゃん。
子供はかさぶた剥がした後、指でグリグリしたりするじゃん。
やってることは気持ち悪いんだけど本人は気持ちいいみたいな。
そういう感じの短編ね。
よくわからない部分がまだありますが。
本編で後で詳しく聞きたいですけどね。
本当に不思議な話なんだよな。
でも意外と連作短編って忘れちゃうね。
メモ取ったから覚えてるけど、これメモ取ってなかったら無理だわ。
いろんな細かい話が続いていくんですよね、この作品って。
これ連作短編ってキーワード出てきましたけどね。
僕もナオキ賞で10回ぐらいかからせていただいてますけども。
もともとナオキ賞ってもちろん長編でもいいわけじゃないですか。
いわゆる短編集があったり連作短編がありますけど。
その辺の傾向とか。
いや、特にないね。
昔から連作短編とか普通の短編もあるし。
もちろんあるし。
だから出来次第なんで。
長編だから有利ってこともないんだよね。
期待感と予測
割と前回撮ったのはユハラさんのが短編集じゃん。
しかも連作じゃなくてバラバラだったじゃん。
僕が14の撮った時は連作短編なんだよね、一応。
だからもうあんま関係ないかな。
そして3作目が塩田武史さん。
塩田さんこれ意外だったんだけどさ。
初だったんだよね。
初は意外ですね。名前はね。
塩田さんデビューしてかなりになるし。
結構罪の声とか話題作多かったから。
当然ナンオクション入ってるじゃんとか思ってたら初めてだったんだよね。
そういう方いますよね、たまにっていうのもあれだけど。
でも意外とさ、これ週刊文春の題材だしさ。
文春としてはすごい期待して入れてると思うのよ。
だからなんか想定もとっしりしてるし分厚いじゃない?
しかももうちゃんとね。
もうなんか受賞したかのような想定ですよ。
アートカバーで1200円だからね。
なので期待の本だと思うんだけど。
内容としてはSNS絡みなんだよね。
SNSで炎上してしまったお笑い芸人と、お笑い芸人のフリンで。
で、もう一人の女性歌手の方は暴言でっていうね。
あるあるっていう、みんなが思いつくような話なんだけど。
そこのところにある人物が報復の個人情報公開攻撃をしてしまうという。
中でも立ちの悪い83人に。
現代的ですね。
それだけ聞くとすごいスリリングで面白そうって思うじゃん。
でもそっちには行かないの。
そういう意味で意外性ありますよね。
意外と炎上話の方に行くっていう。
結構しんみり。
もう踊り疲れちゃうみたいなね。
タイトルもそこで。
そうそうそう、そんな感じ。
なんか炎上フェニックス、僕やっぱ拝見してたから、全然違いますけど。
なんかそういう期待感があって、最初にそう。
だからあんまりネタバレしちゃいけないけど、炎上させた人たちが晒されるみたいな。
今のところからで期待を持たせるんだけど。
ちょっとまた違う展開になっていくっていう。
それをどうみんな読むかっていうところですね。
そうだね。
意外な展開だったね。
白人さんってこういう、割と感情的なものを書く人じゃないと思ってたんで。
ちょっと新展開になっちゃいましたね。
はい、そして次が、この人本当にまだ最近なんだよね、デビューしたの。
ニキ先生っていうのがデビュー作で、これが2作目。
はい、読みました。
はい、なつきしほさん。
Nの逸脱。
これさっきさ、Nってなんだかわからなかったけど、Nは何なの?
もう言っていいですか?
いいよ、全然。
これAIに聞いただけなんですけど、ネイバー、隣人じゃないかって話らしいです。
で、僕は読んでないってどうですか、お二人。
納得します?
そういえばそうだけど。
だからわざわざNにする必要ないんじゃないかなと。
本当にそういえばそうだけどって感じかも。
それはAIが言っただけなんでしょ?
いや、一応ネット上をリサーチすると、そうなんじゃないかとみんなが読んでるけど、
もちろん答えはどこにも書いてないらしい。
でもこれもどっちかというと分類はイヤミスなので、
そういう意味では嘘と隣人、隣人の逸脱っていう点では時代を捉えてるのかもね。
確かにですね。
これどうでした?
いや、面白く、嘘と隣人とまた経路は違くて、
同じようなテーマではあるんですよ。
ちょっと人間の嫌なとこみたいなの切り口してるんで、同じなんですけど、
でもバラエティが豊かだなっていう印象を受けました。
そうね。僕さ、実はさ、これ全然関係ないんだけど、
別な仕事でちょっと文春に行って対談をしてきてさ、
その時に編集部の人たちと今回の候補作どう?って聞いて、
で、夏木さんとして僕知らないなって言ったら、
いや、デビューしたばっかりなんだけど、センスがすごくいいんですよって言ってさ。
で、これ読んで、それは思った。
どういうとこですか?例えば。
小説でこう流れきて、こう来て、次はこうなるよなっていうとこあるじゃない?
そこを斜め上にぐらいにぐるって書いてくるの。
斜め上ってとこがポイントですね。
そう。斜め上だったり下だったりするんだけど、
これ何に近いかなと思ったらね、公演兄弟の映画。
ちょっとブラックで皮肉で、ギャグも効いていて、
締めるすぎる。
なんか、おお、センスいいじゃんって。
じゃあ俺好きかもしれない。
それも読んでみてほしいです。
そうだね。多分好きかも。
なので、期待の新人って感じです。
ちょっと含みがあったんで、その辺は公表に。
しかもさ、それポプラ社だからね。ポプラ社って滅多に入んないから。
ポプラ社で公演兄弟っていいですね、ある意味。
そう。だから本当に変な方向に伸びてほしいんだよね。
まあでもその辺まさしくセンスですよね。
あんまり育てるもんじゃないですよね。
持って生まれた。
しかもまださ、36とこの中で一番若いし、
楽しみじゃない?
当然候補も初めてだから、ポプラ社は大事に育てたいと思ってるんじゃない?
候補作の紹介
じゃあちょっとノーカントリーオールド方面みたいなところあるんですか?
ある。
そういうのちょっと期待できますね。
特にこれの最初の1本目の劇がすごくいいんだけど、
それの悪人なんかは本当にノーカントリーだよ。
マジっすか?
うん。
読んでみましょう。
読むそうよ。
で、最後が逃亡者機体へ向かうゆずきゆう子さん。
今回はゆずきさんが最多の3回目の候補で、
ゆずきさんがさ、僕意外と40代だと思ってたんだけど、
57だったんだね。
本当だ、68。
意外とベテランだったんだよな。
みんなコロンチとかではよく知ってると思うんだけど、
今回この本はですね、
震災絡みで恐ろしい殺人事件を起こしてしまった青年が、
男の子を連れて北へ逃げていくっていう。
北って北朝鮮じゃないですよね?
北朝鮮だったらマジで面白かったな。
逃亡で北って言うとどうしてもこっち行っちゃう。
韓国ドラマばっか見てるから。
北にマンマーがいて、
北朝鮮の男の子を連れて北朝鮮に逃げるんだったら、
もう最高だと思う。
でも実はですね、福島から岩手に逃げる。
地震だからそっか。
ぐらいまで。
なるほどね。
そうだね。
もっと思いっきり北行けばよかったな。
そっちで帰って。
実験では完全に北朝鮮だと思ってたんだけど。
ゆずきさん自身が岩手県で、
東日本大震災を実際経験してるんだって。
その遺体の安置所だったり、
当時の街の雰囲気だったりを覚えているんで、
それを頑張って描いたみたいなことは言ってるね、みんな。
ただそれとあんまり関係がないかな、お話自体は。
青年の逃避行なんだけど、
そんなに濃厚に地震がどうのっていう話ではない。
別にその上がなくても成り立つから。
そっか、僕、ゆずきさん、
ミカエルの小僧で読んだんだ。
前、ナオキ社の候補で入ってたじゃないですか。
覚えてない。
お医者の手術する。
22年かなんかですよね。
あれ、洋平くん、面白いでしょ。
結構好きでしたけど。
思い出しました、今。
なんか読んだような、朝子さんじゃなくて、こっちのゆずきさん。
ちなみにさ、4冊4冊読んだんですじゃん。
で、洋平くんはどれ撮るんだっけ?
ブレーキショット、ランプを。
あと踊り使われて。
その3冊。
私が4冊ですね。
その3冊の中でだったら、洋平くんはどれ?
僕はちょっとね、感情も入っちゃいますけど。
インタビューもしてるし。
やっぱりあいさかさんのブレーキショットですかね。
ブレーキショット、欲しい。
みさきさんは?
私もブレーキショットなんですけど、
そこも加えて、ゆずきさんも同時とかどうかなって思いました。
それはね、なんていうの?
ビジネス的には本当にいいアイディア。
ビジネスの差異があるかもしれない。
要するにさ、ブレーキショットで次世代の演出候補を作り、
ゆずきさんに功労賞をあげて、
しかもこの本、
あ、でも分身の本入ってないよ。
そのポイント忘れてなかった。
ビジネス的には入ってないですね。
入ってないね。
でも悪くないんじゃないかな、その考え方も。
でも今回はね、一番感じたのは、
どれもこれもちゃんとすごく調べて真面目に書いている。
取材とかちゃんとしてんだな。
資料読み込んでるな。
だから例えば一昔前の本に比べて、
特にブレーキショットと踊り疲れて、
とかランポッドチームなんかは、
その情報量が上がっているじゃん。
ページあたりの。
わりと細かなこともちゃんと調べて、
ビッシリ入ってますよね。
ビッシリ書いてるんだよね。
情報量が多いですね。
そういう意味で何かお得感はあるんだけど、
ただそこは少し気真面目すぎるかなって気もするんだよね。
その両面あるってことですね。
特に藍坂さんと塩田さん、
このランポッドチームの青柳さんもそうなんだけど、
調べたことはとにかく全部書いちゃうぞっていう。
もったいないから捨てないっていう。
それは昔のナークショーの選考会では、
すごい叩かれたのよ。
作品に対する評価
書きすぎると。
これでも5人とかから反論覚悟で言うと、
今の話聞くと僕は藍坂さんも会ってますし、
藍坂さんもともと家も学者の関係だって、
論文スタイルって言ってたし、
調べるの好きなんだよね。
塩田さんもともと新聞記者じゃないですか。
僕も記者だったし、
その辺がちょっとひょっとしたらあるかも。
出てるかもしれない。
5人たしか違うって言われちゃう。
でもその辺は出てるかもね。
なんかね、
抑え気味にしときますけど、
イラさんの話聞くと確かに、
全部僕は面白かったんですけど、
いわゆる小説の、
ほっとって言う意味が違うんですけど、
なんかちょっと、
少し一息つくみたいなのがあんまり。
ないんだよね。
確かに。
みんなすごく真面目なので、
お話をどんどん進めないといけない。
ギューって刹那を握りっぱなしなので、
どこかでほっとして本音が漏れちゃうとか、
ある人物がすごく忘れられない会話をする、
セリフを吐くみたいなことが正直ないのよ。
それがなんかもったいないなと思って。
でもこれ言うは安しいで、
まさに言う資格はイラさんしかないと思いますけど、
難しいですよね。
かといって、
ちょっと余白とかそういうのっていうのも、
そんな簡単にできるわけじゃなくて、
一歩間違えたら超間延びしたり退屈になるじゃないですか。
だからそのところで短めにいいセンスを
キラッと見せてほしいんだけど、
その感じがこの6冊の中で実は一番あったのは、
意外や意外な篤木さん。
センスっていう意味ではさっきから勝ってますね。
だからまだまだちょっと荒いところもあるんだけど、
将来楽しみだよなっていう感じだね。
本編で話すようなことが近づいてきたので、
そろそろこのくらいは抑えておきますか?
でも最近ナオクションの傾向がさ、
また少し変わってきてるじゃない。
始めた頃はね、
僕たちはほとんど篤木さん。
100発100中イラさん。
それが半分ぐらい行ってからズレ始めたから、
それ自体が時代とか傾向がね。
選考委員が変わったあたりから、
本当にズレ始めた。
北方さんが変わってから。
北方さんとかが抜けて。
峡谷さんとかね、今入ったり。
そこがだいぶ反映されてるわけですね。
だからやっぱり読み手が新しい世代に入ったってことなんじゃないかな。
なのでちょっと読みにくくなったなっていうのがあるんだけどね。
美咲さんなんか逆にどう?
若い世代として逆に読みやすいとかさ。
いや、でも改めてイラさんから言語化してもらうと、
確かにギュッて詰まったお話が多いっていうのは
すごい印象としてあるんで、
まろやかなというか、
気をほっと休めるところはなく、
もうほんと1日2日でガッて読んで、
わー面白いエンタメだったで終わったなっていう感じはあります。
そうだからさ、こう言っちゃうんだけど、
デフレ時代の書説だと思わない?
ハイカロリーで無駄がなくて、
情報量が多くて、
それは気持ちはわかるんだけど、
いやでもそんなに、
ジローのラーメンみたいなの、
6杯も食いたくないよなっていうのもあるじゃん。
だからその辺をどう取るかなんだよね。
ある意味読んでどれも間違いはないんだけど、
すごい驚きというか、
あと気真面目すぎる。
真面目。
なので本を読んだ後、
この人と1杯飲みたいな感じの人があんまりいなかったんだよね。
本を読む限りはってことですね。
面白いよ。
だからすごい時代を映してると思う。
そういう意味では、
日本文学振興会のセレクトの目は今回は、
なるほどなっていう気がする。
すごい時代を表してる。
だから直接じゃないですけど、
それがあって、
その作品自体には気真面目さが出てるんだけど、
中身っていう意味では、
僕はね、ブレイクショットを候補にしましたけど、
ランポとチューネ、ランポとセンポは、
楽しめたんですよ。
ランポとチューネなの?
ランポとセンポです。
ランポとセンポなんだ。
本名はチューネだけど、
読みづらいから。
読みづらいからセンポって言うんだよね。
ランポとセンポでした。
なんですけど、何が言いたいかというと、
僕はその中でいわゆる、今の話じゃないですけど、
ナオキショットを重ねて読んで、
昔の伝説的な人たちの時代は、
ちょっとノスタルジーも入ってるんでしょうけど、
いい時代よ。
後華来楽で、
ちょっとネタバレになっちゃうけど、
最後の横溝聖史と、
エドガー・ランポなあいうとこも、
本当か分かんないけど、楽しかったし、
夢がある時代でいいなって。
でも、伊崎さんとかから、
全然関わりなく外から見ていて、
今のナオキショットってどんな風に見えてるの?
もう、ナオキショットを読んでる人は、
ほとんどいないですね。
正直。
なんか、いい悪い大人なんで、
いろんなことがあると思うんですけど、
やっぱ本屋大将をみんな読んじゃうんですよ。
ああ、そっか。
ふらみさきさんも?
いや、どっちかというと、
そっちに。
そっちあんま好きじゃないもんね。
どっちが好きじゃない?
なんか、もうちょっと固い方読みたいなのがあるんで。
順分に言った方がいいしね。
ガチガチのBLって言う手もあるしね。
でも、世の中はやっぱ本屋大将で、
言うと、さっきの間違いないみたいな。
でも、だと思うと、
本屋大将の本って丸い本が多いじゃないですか。
丸い。
ってなると、
今回って固くてガチガチで、
ハードボイルドじゃないですけど、
尖ってる本が多いなっていう。
文学の現在と未来
そっか。
そう考えるとさ、まだいいね、こっちのほうが。
でも、丸いですよね。
本当に欲しいエッジとはまた違う。
でも、本屋大将よりは確かに尖ってるから。
ああ、わかった。
本当に欲しいエッジとは違う。
言った。
ユスに尖ったフリをしている本が多いってこと?
フリか、
フリかはわかんないけど。
でも、15回くらいやってると、
いろいろ勝手に考えちゃいますね。
今回は、分かりにくいです。
予想しにくい。
特に、最大でも3回だし、
年齢もみんな若いので、
特に初回の人はさ、
まずよほどいいものじゃないと来ないから、
そういう意味ではさ、
この1回の3人は、
いい意味ではあるよね。
そうですね。
前回もあったからっていう、
ちょっと恩情みたいなのがありますね。
ユスに何をしようって、
広報貯金とかが来るから、
3回、4回、5回になると、
じゃあ、もうあげたらいいじゃん。
頑張って来たんだからっていうのがあるんで。
あとせっかくなんで、
無料編でね、
これは毎回聞いてるんで、
本編とは関係ないですけど、
イラさんのタイトル批評をお願いします。
タイトル、この中でいいタイトル。
ランポとセンポは
いいです。
これはやっぱりうまい。
うまいっていうよりは、
もうストレートだから、
無駄がなくていいと思う。
で、嘘と隣人とNの逸脱。
Nはネイバーだから隣人でしょ。
この2つに関してはそんなに。
あと踊り疲れてが微妙なんだよな。
なんだろうね。
ものすごい長編を
直木賞候補作の評価
バンと渡されて、
踊り疲れてって言うと、
読み疲れそう。
ちょっと最初から悩そうな。
疲れた感ありますね。
で、あとブレーキショットも
本当に意味はわかるよ。
ビリヤードのブレーキショットと
SEVの車の名前を書けてるっていうのは
わかるんだけど、
なんか意味不明のタイトルだよね。
読むまでわかんないけど。
読めば全部それも解けるっていうね。
謎解き感。
で、逃亡者は機体に向かうは、
正直長い。
最初に言ってたのは、
これ同じタイトルだったら、
逃亡者.機体でいいんだよね。
でもある意味、
機体地としては僕は中身知らないんで、
これだけで北朝鮮の話してみると、
タイトルは1番ですよ、
僕はこの中では。
1番グッとくる。
超名作タイトルがあるじゃん。
北北西に進路をとる。
これは上手くない?
それと、逃亡者は機体に向かうを比べたら、
学生とプログラムは違うじゃん、
タイトルとしては。
北ってね、
北と逃亡って言葉強いですよね。
あとは、北気候っていうのがあったよね。
昔、自分の人の。
北気候は上手いよな。
そうなるとちょっとやっぱり、
このだらーり感が。
このだらーり感も。
なのでタイトル優勝は、
乱歩と千歩。
これ波で、
次点がブレーキショットかな。
はい。
タイトルチェックもありましたが、
ここでお便りと
ご質問お願いします。
そうしましたらお便りから
いただきます。
30代男性の方からです。
第260回エピソードトークの会に行って、
メンバーシップに登録させていただきました。
それまで無料会員だったんですが、
有料部分のハイライトで、
自分が送ったのが取り上げられていると気づき、
イラさんの台詞を聞かなくてはと
すぐに有料会員になりました。
有料会員、マジで最高ですね。
もっと早くなればよかったと心の底から
思いました。笑えて勉強になる
動画にこれからも楽しみに期待を寄せています。
ちなみに僕のエピソードを
聞き終えたイラさんの第一声は
全く記憶にないわ、でした。
失礼しちゃうね。
でも、もう忘れちゃうよね。
なんで300回もやったんだよ。
お互い失礼しちゃうわって感じだよね。
この方から。
いやでもありがたいね。
はい。お願いします。
女性の方からです。
自分と相手との間で
温度差、知識差がある話題について
質問です。
皆さんこんばんは。いつも楽しい放送ありがとうございます。
私は子供の頃から
本が好きなのですが、友人や
同僚と本の話をほとんどしません。
なぜなら、ほとんどの人は自分ほど
本が好きではないということを忘れて
無意識のうちにマウンティングをとってしまう
可能性があるからです。
友人相手に本の知識を
費用したいという気持ちはなくて、
私は楽しく本の話をしたいだけなんですが、
自分がマウントをとってしまうのではないかと
怯えています。
自分と相手との間で温度差がある場合、
知識差がある場合は、どうしたら
楽しくお話ができますか?
皆さんが意識されていることを教えてください。
これは難しいですね。
これは僕らよくわかるんじゃないですか。
基本的に無い前提だからね。
相手に知識がない前提ですよね。
こちらが特殊な性癖だというだけなんで。
年々感じますね。
それが別に文学でも哲学でも科学でもいいんだけど、
知ってるからやられたこともないじゃん。
そしたらBLマウント取られちゃうから。
そうですよ。いきなり取ってきたら
怖いですよね。
そういう点ではあんまり
ただそうは言ってもさ、
あまりにもないのも
自分でも良くないなとは思う。
要するにどこかで
素晴らしいものはちゃんと素晴らしいし、
ある種芸術って生きる上でも
役に立つし、糧になるんだよ
ということは伝えていかないと
どんどんダメになっちゃうので。
世の中のものが全部TikTokになったら嫌じゃん。
嫌すぎる。
でも私も結構そういうタイプというか
黙っちゃうんですよね。
自分の話はもうしません。
でも僕もそうだね。
基本的に子供の頃から話し合う人って
いなかったから。
一人で映画を観に行って
ジョージ・ロヒル勝っちゃいいとかって
中学2年生とかで言ってると
周りに会う人がいないのよ。
確かにいなさそう。
これでもいつもの話なんですけど、
2人は多分もともと
そういう性向があると思うんですけど
僕少なくとも自覚としては
こう見えてもって誰も信じないですけど
昔はもちろん人と合わせてあんまり
社会性あったんですけど、どこで変わるんですか?
社会性無くなったの?
ない。
社会性ある?
逆に出てきた?
昔は人と
自分の認識と違いますよね。
昔は人と合わせた感じするけど
こっちの世界って僕は逆に危険だと思って
どんどん人と合わせられないからやばいと思う
でもこっちの世界は人と合わせるとダメなんだよね
逆にダメなんですよね
でも社会性は必要ですよね
社会性は必要なんだけど
その人と合わせてみんなでなんとかしようね
みたいなのは
クリエイティブの世界ってダメな人だから
話は合わないのに
楽しく面白くて
しかも個性がある
独特な見方があるっていうのが一番いいので
そうなりたいけどなんかずれてるんじゃない?
この辺でもフリートークで話したいから結構深いですよね
そうだね
でもエンタテインメントでいいんじゃない?
本当に相手を楽しませながら
ちょっとこれはたぶん面白い知識になるんじゃないかなっていうのを
さらっと言うぐらいで
リスナーからのお便り
マウンティングをとって知ってるから偉いんだろ?じゃなく
なんかいろいろ面白いネタってやっぱあるじゃない?
なのでそういうのをちょっとずつ入れていくと
ぐらいでいいんじゃない?
あんま知識の話はしなくていい?
楽しかったっていう話をすればいいだけかもね
感情の話をしたら楽しいのかもしれないですね
はい
ありがとうございます
さあということでね
この後直樹本編たっぷり語っていきたいと思います
続きは4通りご視聴方法がございます
youtubeメンバーシップ
apple podcast
audiobook.jp
そしてニコニコ動画
いずれも概要欄からご覧いただけたらと思います
それとね
あんまり特別扱いはできないんですけど
さっきお話ししたように
ブレイクショットの奇跡は
この著者の声でインタビュー
見てからでもまた面白いと思うので
ぜひよかったらこれもリンク貼っておくんで
見ておいてください
それでは本編で
28:35

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