2025-09-26 19:33

第15回 都会の病院から地方の病院へ。現場で働く看護師が感じた違い

番組第15回では第13回、第14回に引き続き、海部病院看護師の奥井絵理香さんを迎え、大阪の大病院での勤務経験と徳島・海部病院での日々を比較しながら、働き方やケアのあり方の違いをテーマにお届けします。患者や家族との距離感、地域医療のチーム連携、看護師に求められる判断力や役割の幅など、現場で感じた変化や気づきを語ります。


▼出演

MC 大野 航佑(徳島県病院局)

MC 丸山 真由(海部病院メディカルソーシャルワーカー)

ゲスト 奥井 絵理香(海部病院5階病棟看護師)


▼トピック一覧

・大阪の集中治療室勤務と海部病院での働き方・環境の違い

・生活リズムの変化(環境の違いがもたらす心身の変化)

・患者・家族の生活を見据えたケアと退院前訪問の取り組み

・地域の医療・介護・福祉チームとの顔の見える連携

・少人数ならではの職種間コミュニケーションと働きやすさ

・僻地医療・災害拠点病院としての役割と搬送体制

・地方ならではの幅広い症例と看護師の学びの場

・看護師目線で見た徳島での暮らし・働く魅力


【関連リンク】

全国医療従事者サーフィン大会(All Japan Minami-Awa Surf-Hospital Cup 2025)エントリーページ:

https://entryplus.jp/event.html?ID=yiL06n


▼番組へのメッセージ

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移住して常勤で働くのはもちろん、週1回の非常勤勤務や短期応援といった多様な関わり方も可能です。

詳細は徳島県病院局の採用情報ページをご覧ください。

https://tph.pref.tokushima.lg.jp/employmentInformation/


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TEL:088-621-2215 FAX:088-654-9086

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▼制作

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サマリー

このエピソードでは、海部病院で働く看護師の奥井有香さんが、大阪の病院と海部病院の違いについて語っています。特に、働く環境や患者との関わり、チーム医療の重要性が強調されています。また、海部病院における看護師の働き方や、都会と田舎の病院の違いについても探っています。地域医療や患者とのコミュニケーションの重要性、さらに多様な症例への対応が挙げられています。

海部病院の魅力
頼む!来てくれ!!徳島の医師爆増予定ラジオ。
こんにちは、頼む!来てくれ!!徳島の医師爆増予定ラジオパーソナリティの徳島県病院局大野光介です。
同じくパーソナリティの海部病院メディカルソーシャルワーカー丸山真由です。よろしくお願いします。
この番組では、徳島で働く医師や看護師のリアルな声を通じて、徳島という土地の魅力と、そこで医療に携わることのやりがいを掘り下げていきます。
都市部のように行き着く間もない忙しさとは違い、仕事とプライベートのバランスを大切にしながら、自分のペースで成長できる環境が整っているのも、徳島の大きな魅力です。
遊びも仕事も、どちらも諦めたくない。そんなあなたにこそ、ぜひお聞きいただきたい番組です。
今回のゲストも海部病院看護師の奥井有香さんです。
奥井さん、今回もよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
前回は海部の海やサーフィン文化について伺いました。
今回は視点を変えて、奥井さんが実際に働いて感じている大阪の病院と海部病院の違いについてお聞きしていきます。
働き方や患者さんとの関わり方の違い、さらには看護師として求められる判断力や役割の違いなど、具体的に教えていただきたいと思います。
それでは本編スタートです。
それでは早速、大阪の病院でのご経験と海部病院での日々を比べて違いを教えてください。
まずは日々のコンディションの違いから伺ってもよろしいでしょうか。
そうですね。大阪にいた時は急性期というか集中治療師だったので、全くこちらの病院とは180度くらい違うところにいたので、そもそもの患者さんのレベルも違うんですけど、
環境がコンクリートジャングルで、前回も言ったと思うんですけど、音も大きいので、ゆっくり眠るというのが多分、向こうにいた時はそんなに気づかなかったんですけど、
こっちに移住して夜眠るようになってから、すごく質の高い睡眠ができるなというふうに思って、体調の変化もあって、
向こうにいた時は常に神経を尖らして、ちょっと命にかかる方が多かったので、一個一個のことに集中してたんですけど、
そういうのも必要なんですけど、どっちかというと患者さんと話したりとか、家族の方と接したりとか、そういう時間もあるので、また違う感じで、アットホームというか温かい感じ、温和な感じで仕事ができるのかなと思うんです。
大阪の病院と勤務時間だったりとか、勤務の仕方みたいなのも違ったりするんですか?
そうですね。大阪は基本的に二交代を取るところが多くて、三交代だったんですけど、途中から二交代になって、最終的に二交代になっているところが多いんですけど、
こっちはまだ三交代なので、そもそもの勤務体制自体が違うかなと思います。
海部病院に来られて、お年寄り方とか地域に密着した形で働かれているということだったと思うんですけど、それについて感じることとかってありますか?
大阪の時は、基本的に家族というよりは患者さんと対応していて、その方の退院後のこととかまでしっかりケアできているかというとそうでもなかったりするんですよ。
というよりは入院中の生命を助けるみたいな感じになっているのが主だったんです。
こっちに来て、お年寄りの方であったりとか、そういう方を接するにあたって、病院だけの治療だけではなくて、退院した後のケア、退院後のこの方の生活をどうするかとか、
例えばトイレに行くのにはどういう風に銅線を使ったらいいのかとか、足が悪いのでここに手すりをつけようとか、そういう小さなことまで考えていかないといけないのがあったんですけど、
すごく地域に密着していて、私たちだけでなくて、もちろん地域のかかりつけ医の方であったりとか、もちろんうちのソーシャルワーカーの方が一緒になって、
そういうのをみんなで考えていくというのが今までになかったので、すごく新鮮だなと思いました。
大阪でってなったら、患者さんの数も看護師さんの数も全然違うと思うんですけど、海部病院っていうところで、患者さん一人一人、家族さんに対してもケアというか。
一人の患者さんに私たちが接する時間帯が長いというか、そして深いかなと思うんですよ。
例えば、骨折した方が入院して手術して退院するってなった時に、その方のご自宅を見に行くという退院前訪問とかっていうのがあって、それはこの病院に来てから私初めてで、
ソーシャルワーカーの方とリハビリの方、時々看護師もついていて、その方の自宅に行って、何が必要かっていうのをみんなで議論して、
あれがすごく素敵だなというか、地域の方にとってもすごくありがたい話というか、お互いすごく助け合ってるというか。
そうですね。ご家族の方もすごい助かってるんじゃないかなと思いますね。
そうなんですよ。なかなか患者さんのご自宅に行くっていうのは今までにない経験で、それをこちらの病院では当たり前というか、普通の業務の一環としてやっているので、すごく患者さんの退院後のこともちゃんとケアできてるんだなってすごい思いました。
そうですね。医師決定支援とかも含めていろいろ支援していくっていうのが、また大阪の大きい病院とは違ったやりがいがあるんですかね。
地域密着型医療の実践
そうですよね。リハビリさんもリハビリだけじゃなくて、その人の退院後のことも考えてくれたりとか。
だから線が、点じゃなくて線でつながってるというか、その患者さんのケアが、すごく一人の患者さんに対するケアの深さがすごく魅力的だなと思いました。
外部の機関ともつながりが深いというか。
そうですよね。だからみんなが助け合うというか、近くの医療機関が全員が助け合って、この患者さんをよくしよう、退院させて、どうにか自宅に返してあげようというのがすごくわかるなと思いました。
すごく魅力的。
ソーシャルワーカーと一緒に行かれるってことは、丸山さんと奥井さんも一緒に行かれたりとか。
一回一緒に行きましたね。
そうなんですね。
そういうチームみたいな形で行くんですか。
そうですね。担当看護師と、担当リハビリと、ソーシャルワーカーの丸山さんとかで、その方の家族の方であったりとかね。
桂森さんとかも。
桂森さんとかみんなで行って、みんなでその方のことを考えるみたいな。現場で考えるというか、さらに具体的に考えられるというか。
すごい対外訪問とかも結構回数があるんですけど、海部郡で住んでる看護師さんとかもたくさんいるので、患者さんのお家に行く前に、こういう家ですよっていう情報がすごい。
そうですよね。近所だから、この人の家平屋だよとか、階段9だよとかって事前にある程度情報があるというのは、本当にこの奈良ではなと思いますね。
ありがたいなと思いますね。
そしてそれぞれの役割の方が事前にいろんな情報を持って、チームとして改めてそこのご家庭に行かれて。
患者さんも家に帰れるって嬉しさと、こうしてほしいっていうのを具体的に言えるので、例えばこの扉の勝手が悪いからとかね。
病院では分からないけど、現地に行ったら本当だねみたいな、この扉開きにくいねとかって分かるので。
先に情報があることで、もっと深く調整というか、いろいろ直したりっていうのができるので。
すごくいいと思います、この取り組みは。
あれですか、扉を開けにくいって言われても困らないですか?
それはまた例え話ですよね。
それはまた大工さんとかに出ると思うんですけど。
本当にそういう小さなことまで現地に行くからこそ気づけるというか。
患者さんも、そうそうこれも言いたかった、あれも言いたかった、多分出てくると思うし。
家族の方も、実はここ気になってたんですとかも言えるし、すごくいい場合になると思うんですよ、ディスカッションできる。
何か言っていただいたら、こちらからとして助言が伝えられますもんね、細かいことでも。
書面で写真だけでは分からないので、段の高さであったりとかね。
測ったりとかじゃないかな。
全部測ってくれますもんね。行って、玄関の段の高さとか玄関までの距離とかも全部測ってくれたりするんで。
余計具体的に分かって、介護ベッドを入れようとなった時に扉の大きさが狭くて入れないというパターンもあるので、ちゃんとそういうのも測ってきてくれたりとかするので。
業者の方もスムーズに介護ベッドとか導入しやすいというのもあるので。
すごく事前にそういうことをしてもらえるから、退院した後すぐにサービスが使えて、患者さんが快適に退院生活を送れるというのがすごく大きなメリットかなと思います。
それは海部病院ならではですよね。
そうですね、ならではなんかな。
県中とかあるんですかね。
あんまりないって聞きました。やっぱりタイマホームも全然行ったことないっていう人も多くて。
そうですね、だからこっちならではだから海部病院がそれはすごく歌っていい取り組みで。
人とお話しするのが好きな方とかだったら絶対こういう病院の方が合ってますよね。
合ってると思います。
そんなに一人の患者さんのことで、退院後のことであったりとかまで深く考えるポジションでもなかったので、ここに来てそういうのをすごく考えることが必要とされてて、自分の看護のためにもすごく勉強になりました。
実際に患者さんを見るのは医師の方が見られるんですよね。医師との連携みたいなのはどんな感じなんですか。
医師の方が実際に見るんですけど、基本的に前回とか先生の話だったんですけど、先生たちもチーム性をとってもらっているので、主治医の方はもちろんいるんですけど、同じチームの方にその患者さんのことを聞いてもある程度返してもらえたりできるので、
主治医の方がいなくても、患者さんの治療に対して他の先生とディスカッションしたりとか指示をもらえたりできるので、一定基準で治療がちゃんとできているなと思うんですよ。
真下先生の数も少ないので、1人の先生に密接に関われますし、先生の数が少ない分、患者さんの把握している人数も多いので、その先生に聞いたらある程度わかるというか、そういう部分ではすごく助かる部分もありますね。
おだしょー 多職種での情報共有というのもすごくしやすいですよね。
そうですね。多職種カンファレンスがすごく開布病院は活発に行ってくれているので、多職種カンファレンスというのは、体前訪問を含めてなんですけど、患者さんを今後治療をどうするとか、そういうのをみんなで話し合うという場なんですよ。
海部病院の働きやすさ
そこに先生だったり看護師だったりとか、コメディカル家族の方が入って、皆さんで患者さんの今後どうする、転院させる、自宅に帰すとか、そういうのをいろいろ話し合って、それで自宅に帰りますとなったら、次は体前訪問があって、その方の自宅を見に行くという形で、一連の流れが入院生活の中でちゃんとできているようになっているので、スムーズに単位調整がかけられるというか。
患者さんとか家族さんの思いとかを真似しながら。
すごく反映できるかなと思います。
いろんな職種の方と連携しながらでやっていってるって感じなんですね、海部病院。
そうですね。病院の規模自体が小さいので、コメディカルの方とかと密接になっているので、大阪とかだったら、この人誰?みたいな方も結構多かったですよ。
名前も顔も分からない人、この人誰なんだろうっていうのがあったんですけど、こっち来てから全員名前も分かるし、職種も分かるし、ある程度の信頼関係も取れているので、
これお願いとか、この人のここをこうするのどうしたらいいとか相談にも載ってくれるし、すごくコメディカル感でも密接にコミュニケーションが取れるなと思いました。
どの方に聞いてもすごいアットホームな感じで働きやすいっていうふうなのは、前回出ていただいた先生方もそうだったので、やっぱり看護師の目線から見てもすごい働きやすい職場ってことですね。
そうですね。基本的に徳島の方も温和な方も多いですし、性格的にもゆったりされている方も多い。プラス、雰囲気的にもアットホームなので、すごく働きやすいし、質問しにくいとか相談しにくいというのはあまりないですね。
患者さんの情報を看護師さんと話しするうちに、すぐ仲良くなれるという。
そうですね。ある程度仲が良くなったので、ちょっと無理なお願いもお願いとか言えるようになって、お互い様で。
そんなことが仲良くないと言えない。
それは本当にここの強みかなと思います。
そうですね。すごく働きやすそうな病院なんだなというのは、前回出ていただいた先生の話を聞いてても思いましたね。
そうですね。全体的に仲が良い感じがすごい伝わってきましたね。この病院は。
地域医療の役割
楽しく働けてますね。
分かりました。ありがとうございます。
それでは最後に地域との関わりについてお聞きしたいんですけど、病院が担う役割だったり、もしもの備えについて現場で感じていることをお聞きできたらなと思うんですけど、よろしいですか。
そうですね。海部病院は壁地になるので、壁地医療が主となっていて、南海トラフ地震が起こった時に災害時の拠点病院となっているんです。
そういう分でも海部病院というのは存在価値が重要になってくるんですけど、あとは病院的には小規模になっているので、うちの病院では見れない患者さんというのも出てくると思うんです。
その場合は日赤であったり特大であったり県中の大きな病院と連携が図れているので、日中だったらドクターヘリ使って搬送であったりとか救急車使って搬送というのも、すごくネットワークでちゃんと先生が話し合ってすぐに対応してもらえる仕組みができているので、
日赤であっても大きな病院に搬送できるというのもできているので、うちの病院で見れないからごめんなさいということは絶対ないので、そういう部分ではすごくいいワークができているなと思います。
受け入れ体制が整っているというのが魅力ですね。
あとは、いろんな患者さんが来られるので、大阪にいたときは基本的に心臓だったら心臓、糖尿だったら糖尿みたいな単価の患者さんばかりを見る形になっていたんですけど、海部病院ではいろんな患者さんがおられるんですよ。
内科であったり整形であったり、脳外科の患者さん、そういう患者さんを全員見ないといけない形になっているので、看護師的には知識の幅が広がって、すごく勉強にもなるなと思います。
いろんなことが勉強できるというのも、やっぱり海部病院の強みなのかなと。
そうですね。私も大阪で見たことのない症例をこっちに来てみることができたりとか、例えばマダニとか田舎ならではかなと思うんですけど、なかなか大阪ではマダニ感染でなかったので、マムシとかそういう方が入院したらこうなるんだとか、すごく初めて見る症例とかも多くて、すごい勉強になっています。
もしものことがあっても、患者さんもすごい心強いですね。
そうですね。ちゃんとバックアップの病院もあるというのが、患者さんも分かっているので、とりあえず近い海部病院に行って、どうにかしてもらおうみたいなのもあると思うので。
分かりました。ありがとうございます。
奥井さん、本日はありがとうございました。
お話を伺って、働き方のリズムやケアの視点、チームの進め方、そして地域で求められる役割まで、具体的な違いがよく見えてきました。
最後に、海部での看護や暮らしに関心のある方へ一言、メッセージをお願いできますか。
そうですね。敵地だから勉強ができないとか、大きな症例を見れないというのはないので、こっちだからこそいろんな症例が見れたりとか、いろんな勉強ができて経験ができるのは多々あると思うので、
看護をする上で学びたいという方ももちろんですし、サーフィンしたい、プライベートも充実させたいという方も、両方お金を備えているかなと思うんです。
なので、サーフィンだけしたい方も来ていただければいいと思いますし、勉強したいという方でも、うちは訪問看護も力を入れていたりするので、そういう方面でも興味がある方は来ていただけたらなと思います。
ありがとうございました。
では最後にお知らせです。徳島県では、常勤をもちろん週1日の非常勤、短期応援など様々な形で医療に関わってくださる医師・看護師の仲間を募集中です。
まずは話だけでもという方は番組概要欄の問い合わせ先までお連絡ください。あなたの経験が徳島の医療現場を支えます。
そしてこの番組では皆様からの感想や質問を大募集しております。
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それでは次回の配信でお会いしましょう。
お相手は徳島県病院局の大野幸介と、海洋病院の丸湯のまゆでした。
さようなら。
さようなら。
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