片亀俊晴さんの紹介
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まん中ぐんま元気情報。この時間は群馬県伊勢崎行政県税事務所の提供でお送りします。
まん中ぐんま元気情報、本日は始動人のご紹介。
始動人とは、自分の頭で考え、他人が目指さない領域で動き出し、生き抜く力を持つ人。
今回は、始動人として、玉村町大衆オリジナル紙芝居を作り、地域の歴史継承の一条になっています片亀俊晴さんにお越しいただきました。おはようございます。
片亀俊晴さん、78歳。「ヨボ読ボの会」所属。
今から20年以上前に、オリジナル紙芝居の制作を開始し、作った紙芝居は100作以上。
玉村町に伝わる伝承を題材にした、「妖刀・百足丸」の紙芝居を作るなど、地域の歴史、伝承を伝えつつ、小さなお子様から大人まで紙芝居を通じて楽しませてくれています。
また、「小さな親切」関連で内閣官房長官賞を受賞。今年は、文化の振興・発展において、特に顕著な功績のあった方々を表彰する、群馬県文化賞を受賞されました。
それでは、もっと詳しく聞いていきたいと思います。
まず、オリジナルの紙芝居を制作するに至ったきっかけを教えてください。
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私は市役所に10年ほど勤めまして、その後自ら会社を起こしたんですけども、それが33年続きましたかね。
はい、それでもう年齢も60近くになって、一般でしたらもう定年の年齢だということで、一区切りしようということになって、趣味とか、その趣味を生かしたボランティアに携わってみようかなというのが一番大きな原因、きっかけだったと思います。
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それまでは紙芝居ですとか、お話を作るというのとは違うお仕事をされていたんですか。
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全く無関係の仕事ですね。
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もともとお好きだったということですか。
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そうですね、あまり上手ではないんですけども、絵を描くこととか、文を作ることは小さい時から好きではありましたね。
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そうだったんですね。それを活かしてということなんですね。
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地域の伝承を題材にした作品もあるようですけれども、具体的にどのような作品があるのか、またどれくらい作成されたのか教えていただけますか。
地域の作品ということは、私伊勢崎にも長く住んでいたこともありまして、伊勢崎の関係する民話、ないしは伝承ですか伝説、これが8作ありますね。
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具体的にどんな作品か聞いても大丈夫ですか。
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大丈夫ですよ。
最近のから言うと、「縄兄弟」というもの、それから「赤沼の怪物」、「おりつ物語」、「甘酒婆さん」、「義経東道を行く」、「たたり畑」、「身代わり」、「やっこいなり」。
五律物語の元となった紙芝居で、「殖蓮白蛇伝」というのがあります。
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殖蓮地区の伝承なんですね。
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そうですね。
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それを物語に起こす伝承ということなんですね。
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そうですね。
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玉村町でどういった伝承ですか。
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「ひむかとさやな」というのが第一番に玉村町関係では手がけた作品です。
その後ちょっと書き直しをしまして、玉村の名前の由来という題名で作ったのがあります。
それから、これは芝根地区の方なんですけれども、地蔵様を担いで回るという行事がありまして。
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お祭りの。
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はいそうです。「地蔵様わっしょい」というのが二番目に。
三番目が「妖怪の手と角」。
四番目に「可愛いの薬師様」。
そして五番目、これ私も好き、気に入っているんですが、「潮風華」という作品ですね。
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どんな内容の作品なのかお話の部分聞くことってできるんですか。
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まあ覚えていられればお話できるかもしれませんけれども。
例えばどんなものを聞いてみたいですか。
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そうですね、一番最初にお作りになったという玉村の名前の由来。
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これは玉村町がなぜ玉村町になったかというものを表している物語なんですが。
愛し合っていた一組の男女が追われて、女性が矢川という川に飛び込んで行方がわからなくなってしまう。
で後でその川の淵を歩いていたら2つの玉が光っている。
緑色に光っている。それを村人が見つけて救い上げて、
それをさやなという女性の魂というか、それに違いないという丁寧にお寺に供養してもらうわけですね。
それで多摩のある村ということで玉村となったという、簡単に言うとそんなお話でしょうか。
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ありがとうございます。それぞれいろんなお話になっていると思うんですけれども、
そういった伝承もご自身でお調べになったんですか。
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はい、図書館に行きまして、民話伝承伝説の類の書物をひも解いて調べてみたんですけどね。
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すごくいっぱいありましたね。ありがとうございます。
今どのくらいの数全部で制作されているんですか。
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全部ではですね、110作になりました。
今後の取り組み
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すごいですね。一番最後の作品って何ですか。
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これが笑われちゃうかもしれませんし、若い人には絶対ご存知ないかもしれないですけど、
三波春夫という歌手が歌った、もう60年以上前の歌ですけど、
大利根無情という、天保水滸伝といって、
飯岡助五郎と笹川繁蔵の一家が戦うというか、そういう出入りの話なんですね。
そこに笹川繁蔵の組の用心棒として雇われた平手造酒が義理と人情にに絡まれて、笹川の繁蔵の助太刀をする。
ところが結核を患っていて、血を吐きながら最後は命を落としてしまうという内容なんですね。
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すごいドラマチックなドラマのあるお話なんですね。
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そうですね。
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すごい。普通の作品も含めて、普段その紙芝居の読み聞かせなんかもたれているんですか。
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作品のジャンルはいろいろありますので、子供さん向けにはまさか大利根無情をやるわけにはいきませんので、
子供さん向きのものをやるし、デイサービスですとか高齢者施設などでは大変喜ばれております。
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なるほど。様々なジャンルがあるということですね。
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そうですね。
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ありがとうございます。20年以上オリジナルの紙芝居生活から読み聞かせまで続けられていますけれども、その原動力になっているのはどういったことでしょうか。
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そうですね。よく聞かれる質問なんですけれども、やっぱり私、人に喜んでもらう、それを姿を見るのがとっても嬉しいし気持ちがいいんですね。
だから、人に喜んでもらえるにはどうしたらいいのかなというのを常に考えてまして、紙芝居を通じて子供さんや高齢者の方に喜んでいただける。これがもしかしたら第一番の原動力かもしれませんね。
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ありがとうございます。では今後なんですけれども取り組んでみたいこと、それから発信していきたいことなど、ぜひ教えてください。
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紙芝居関係で、今までやるべきことっていうのはやり尽くしちゃったような気がするんですけれども、今ちょっと紹介したオートネムジョーじゃないですけれども、歌謡曲を歌いながら紙芝居を作って歌いながら弾いていく。
要するに3分で終わる紙芝居っていうのを過去3作作ってるんですけれども、これをもう少し増やしてみようかなという気があります。それから健康に留意して長く続けられればいいかな、そんなところでしょうか。
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まだまだ毎日暑いので、ぜひ気を付けていただきたいなと思います。
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ありがとうございます。
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ここまでたくさんお話を伺いました。最後にPRをお願いします。
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私もいよいよ78、1年半もすると80になってしまいますけど、気力体力の続く限りはどちらへでも赴いて皆さんに紙芝居を当然のことながらボランティアで公演させていただきますので、
一つ気になった方、ぜひ見てみたいな、聞いてみたいなという方がございましたら、お声掛けいただければありがたいと思います。
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はい、ありがとうございます。まん中元気情報。本日は片亀歳晴さんでした。ありがとうございました。
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はい、失礼いたしました。