00:02
インベストメントビリッジがお届けする、いろはにマネーのながら学習。
この番組では、インターン生2人が、株、投資、経済関連の気になる情報を分かりやすくお伝えしていきます。
インターン生の会話を、ながら劇する感覚で一緒に勉強していきましょう。
おはようございます。インターン生の和之江です。
おはようございます。インターン生の斉藤です。
ETC障害の概要
今回は、4月に発生したETCの大規模障害について取り上げたいと思います。
かなり影響の大きい出来事でしたよね。
はい、おっしゃる通りです。
東名高速や中央自動車道など、17路線106箇所の料金所が影響を受け、
しかも東京から愛知まで8都県にまたがっていたと聞いています。
まさに日本の大動脈が止まったと言っても過言ではないですね。
物流にも影響があったと伺っていて、経済面からも注目すべきニュースだと思いました。
はい、本当にその通りです。
本日はこのETC障害について、投資家の視点からも考察していきたいと思います。
お願いします。
それでは本編に入る前に、恒例のちょこっと株辞典のコーナーです。
はい、今回のキーワードはシステムリスクです。
こちら、今回のテーマにも関係していそうですね。
はい、システムリスクとは市場や経済全体に影響を及ぼすような予測が難しい大規模なリスクのことを指します。
例えば、金融危機や自然災害、そして今回のような社会インフラの障害もその一つの例です。
つまり、特定の企業や業界だけでなく、もっと広範囲に影響を与えるようなリスクということですね。
はい、その通りです。
投資の世界では避けられないリスクの一つであり、常に意識しておく必要がありますね。
なるほど。それでは本編に戻りまして、今回のETC障害について改めて詳しくご説明いただけますか?
障害の詳細と影響
はい、障害が発生したのは4月6日の午前0時半頃で、中日本高速道路、いわゆるネクスコ中日本が管轄する地域でETCの通信トラブルが発生しました。
車載機と料金所のシステムが通信できず、バーが開かなくなってしまったのです。
それは現場の混乱も相当なものだったんですね。
はい、そうなんですよ。当初は現金対応に切り替えたのですが、渋滞が深刻化したため、ETCレーンを開放し、後払い生産の対応が取られました。
ですが、完全な復旧には約38時間を要したと報告されています。
うーん、なるほど。でも、少し疑問に思ったのですが、最初からゲートを開放しておけばよかったのではないでしょうか。
高速道路は、利用者が何人通っても道路自体が物理的に消耗するというわけではないですし、今回のような障害が運営側の責任によるものならば、無料開放という対応も選択肢としてはあったのではないかと感じています。
本当におっしゃる通りです。現金支払いにこだわったことで渋滞が悪化し、結果的に運行への支障が広がったのは否めません。
特に高速道路は時間をお金で買うような使い方をされる場面が多いですから、利用者からすれば、お金を払ってさらにトラブルに巻き込まれたという不満が出るのも自然だと思います。
うーん、かなり難しい問題ですね。
それに、後払い制度も自己申告がベースだったと聞いて驚きました。
ETCカードで入った場合、出口で現金払いやカード払いをすると、次に通るときにエラーになったりしないかなど、仕組みがどうなっているのかも気になります。
本当にそうですよね。実際に支払いに来た方は2万4千人を超えたと報道されていて、本当に日本人の真面目さというのを感じさせるニュースでもありました。
はい。
とはいえ、今後また同じようなことが起きた場合に備えて、事前に明確なルールや保証方針を整えておく必要があると思います。
そうですね。利用者としても安心して使えるように、障害発生時の運用方針はしっかり明示してほしいと思います。
また、ここまでの渋滞となると物流への影響も大きかったようですね。
はい。コンビニ各社や物流企業にも影響が及び、一部店舗では納品遅れが発生したということです。
私たちが普段意識しないインフラの重要性を再認識させられる出来事でした。
このような障害が起きた背景には、どのような事情があるのでしょうか。
はい。今回の直接的な原因は、深夜割引制度の見直しに伴うシステム回収だったりそうですが、実際には上位階層のデータ処理に不具合が生じていたようです。
つまり、想定していなかった部分で障害が起きてしまい、長引いたということですね。
はい、その通りです。そして、より根本的な問題として、ETCシステムが元々現金決済を前提とした旧来のシステムをベースにしており、それに回収を重ねてきた継ぎ接ぎ構造であることも挙げられます。
確かに、長年使い続けてきたものをそのまま改良し続けるのには限界があるのかもしれませんね。
はい。国交省の報告でも回収の限界というのは受言されていまして、さらに問題なのは技術者の不足という2025年の崖にも直面しており、こうしたインフラ全般にリスクが広がる可能性があるということです。
僕もこの問題は聞いたことがあります。ETCだけの話ではなさそうですね。
投資家の視点
はい、そうなんですよ。国交省は高速道路各社に対し、システム障害時のマニュアル整備や料金徴収のあり方そのものを見直すよう指導しています。今後はカメラでナンバーを読み取り、後から請求する方式や、渋滞状況に応じた変動料金制の導入も検討されています。
それでは、投資家の視点からは、こうしたニュースをどのように捉えていけばよいのでしょうか。
はい、まずインフラのシステム回収が急務となる中で、IT関連の企業やシステム開発会社へのニーズが高まると考えられます。
例えば、NTTデータ証券コード9613であったり、伊藤中テクノソリューションズ4739、またTIS3626などが挙げられますね。
加えてETC関連機器の製造を行っている企業なども注目されそうですね。
はい、その通りで、パナソニックITS7047であったりとか、日本無線6751などハードウェア面の対応企業もありますし、公共インフラにおける民間企業の役割がますます重要になるでしょう。
なるほど、保険業界などにも間接な影響がありそうですね。
そうですね。事故の増加に伴う保険金支払いの増加リスクなど、今回のような障害は他方面に波及するため、幅広い業界に対してリスク管理の視点が必要です。
本日はETC障害を題材に、社会インフラとシステムリスクについてお話しいただきありがとうございました。
とても複合的な問題だということが分かり、非常に勉強になりました。
こちらこそありがとうございました。普段見えにくいインフラの裏側に目を向けることの大切さというのを改めて実感しますよね。
そうですね。投資家からもこうしたニュースの裏側を捉える力が必要になってくるんですね。
はい。今後も様々なトピックを取り上げながら一緒に学んでいきましょう。
最後までお聞きいただきありがとうございました。
Apple PodcastやSpotifyなどお聞きのプラットフォームでの感想、評価の投稿をお願いします。
また、概要欄にはご意見フォームのURLも貼っておりますので、番組へのご意見もお待ちしております。
感想やご意見は、Podcastを収録するにあたってとても励みになります。
インターン生に話してほしいテーマなどございましたら、お気軽にコメントやフォームに送っていただければと思います。
それではまた次回お会いしましょう。