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インベストメントブリッジがお届けする、いろはにマネーのながら学習。
この番組では、インターン生2人が株、投資、経済関連の気になる情報を分かりやすくお伝えしていきます。
インターン生の会話をながら聞きする感覚で、一緒に勉強していきましょう。
おはようございます。インターン生のアサイです。
おはようございます。インターン生の塚田です。
塚田さん、最近スーパーで買い物をしていて、物価高の影響かなり感じませんか?
すっごい感じますね。
なんか、ただのお茶が100円から110円とかに上がったり、ついついに札を2度見してしまうみたいなことが増えましたね。
いや、そうなんですよね。
トライアルの成長の背景
実は、私先日九州に行った時に、トライアルっていうディスカウントストア立ち寄ったんですよ。
トライアルですか?ちょっと聞いたことないです。どんなお店なんでしょう?
はい。九州では有名なディスカウントストアで、24時間営業で食品から日用品まで何でも揃っていて、しかも価格がかなりお安いんです。
店内にはタブレット付きのカートがあって、レジに並ばず買い物できたりと、すごく先進的でした。
ドンヒの進化版みたいな、ちょっとこれ言うと語弊あるかもしれないですけど、すごい先進的な取り組みもしてるんですね。めっちゃ便利そう。
そうなんですよ。実はこのトライアル、最近製油を買収して売上高1兆円超えの小売りグループになったんですよ。
しかも、つい先日11月28日には、東京にトライアル製油という新しい業態の1号店をオープンさせたんです。
製油を買収して、新店舗もオープンしたんですか?すごい勢いですね。
今日もそれについてぜひ詳しく教えてください。
はい。今日はこのトライアルホールディングス、証券コード141Aを中心に、ディスカウント業界の将来性について解説していきたいと思います。
はい。よろしくお願いします。
その前に恒例のちょこっと株辞典のコーナーです。本日の用語は何でしょうか?
今日の用語はリテールDXです。
リテールDXとはデジタルトランスフォーメーションを小売業に利用したもので、AIやIoT、ビッグデータなどのデジタル技術を活用して、店舗運営や顧客体験を革新することを指します。
具体的にはどんなことをするのでしょうか?
例えば、AIカメラで商品の在庫状況をリアルタイムで把握したり、スマートショッピングカートで顧客がレジを並ばずに決済ができるようにしたり、顧客の購買データを分析して最適な商品提案を行ったりします。
これまさにさっきアサヒさんが言ってたトライアルの取り組みみたいですよね。
僕がイギリスにいた頃もテスコっていうスーパーが似たようなことをやっていて、タブレット付きカードで自分でバーコードを読み取って専用ゲートを通るみたいな、そういうのがあってすごい未来を感じましたね。
まさしく未来のお買い物ですね。トライアルはリテールDXの先駆者なんです。
それではそんなトライアルについて本編の方で詳しくお聞きしていきましょう。
まず、ディスカウント業界について簡単に説明しますね。
ディスカウントストアとは、食品や日用品などの生活必需品を通常より安い価格で販売できる小売業態のことなんです。
剥離多買のビジネスモデルですよね。
はい。物価上昇が続く中で消費者の節約志向が高まっていて、ディスカウント業界は成長続けてるんです。
具体的にはどんな企業がありますか?
業界最大手は、ドンキホーテを展開するパンパシフィックインターナショナルホールディングス、証券高度7532です。
時価総額は約3兆円で、インバウンド需要の恩恵も大きく受けています。
ドンキホーテって言ったらどこにでもある有名店ですけど、3兆円って聞くと改めてすごい規模ですね。
はい。そして今日の主役トライアルホールディングスは、九州を地盤として成長してきた企業で、最近の声優買収で一気に全国展開を実現してきました。
それでは本題のトライアルホールディングスについて詳しく教えてください。
トライアルホールディングスは、1974年に福岡で創業し、2024年3月に東証グロー市場に上場した比較的新しい上場企業なんです。
トライアルの公式サイトによると、全国に352店舗展開しています。
九州じゃなくて全国にも展開してるんですね。
そうなんです。特徴的なのは創業の経緯なんですよ。
元々、販売情報管理システムを打ち出していたんですが、米ウォルマートの手法を学んで、ディスカウントストア事業を始めたんです。
だから、和製ウォルマートとも呼ばれているんですね。
会計企業からスタートしてるんですか。それは興味深いですね。
そうなんです。だから、DLDXにも強くて、店舗によっては700台のAIカメラを設置して、顧客の動線分析や在庫管理に活用しているんです。
700台って言ったらすごい規模ですね、結構ね。
はい。
それでは話題の製油買収についても教えてください。
はい。2025年6月期の決算端子によると、トライアルは2025年7月1日に製油を完全子会社化しました。
買収金額は約3800億円です。
3800億って言ったら日本の今の中でもかなり大きな買収ですね。
はい。決算資料によると、九州に加えて人口集積地である関東エリア、中部エリア及び関西エリアでの事業基盤確立を迅速かつ効率的に実現することが可能となり、連結売上高1兆円越えの小売グループが誕生したとあるんです。
一気に全国規模の企業になったって言う訳なんですね。
そうなんです。トライアルは九州・西日本中心のロードサイド型店舗で、製油は関東中心の都市型店舗なので地理的・立地的な重複が少なく、相互補完的な関係なんですよね。
なるほど。ちなみに業績の方はこれどうなってるんでしょうか?
2025年の6月期の通期決算を見てみましょう。
はい。
業績の動向と予測
売上高は8038億円で12%増。営業利益は211億円で同10.2%増。
親会社株主に帰属する当期純利益は67億円で同2.7%増でした。
結構順調な増収増益ですね。
そうなんです。ただし純利益の伸びは鈍化しているんです。これは新規出店コストや回送費用など先行投資によるものなんですね。
決算資料にはメガセンター4店舗、スーパーセンターを20店舗、スマートを7店舗、小型店を4店舗を出店したとあります。
かなり積極的な店舗展開ですね。
そうなんです。ただし2026年6月期の業績予想には注意が必要なんですよ。
はい。
売上高は1兆3225億円で前年費64.5%増と大幅増収を見込んでいるのですが、これは声優の連結化によるものです。
なるほど。利益の方はどうなんでしょうか。
営業利益は254億円で20.3%増なんですが、経常利益は139億円で37.4%減、親会社株主に帰属する当期純利益は5億円で95.7%減と大幅減益の予想なんです。
そうなってくるとかなり厳しいっていうか、あんま95.7%減とか聞いたことないレベルの現金なんですけど。
はい。これは声優買収のための仮入金3674億円に対する支払い利息や統合コストが大きく影響しているんです。
決算資料にも三菱UFJ銀行から3674億円仮入れたと明記されています。
なるほど。結構その現役の理由だったりも含めてなかなか株価の動き読みづらいところもあるんですけど、直近だとどうなっているんでしょうか。
はい。トレーディングビューによるとトライアルホールディングスは2024年9月8日に上場来高値3685円を記録したんです。
しかし2025年2月28日には上場来安年1794円まで下落しています。
半分以下になってるじゃないですか。
そうなんですよ。現在は2400円前後推移してますが、ボラティリティが14.30%とかなり高く株価変動が大きい目柄なんですよね。
こちら何が原因で下落したんですか?
2025年の5月14日に業績予想の過方修正を発表したことが大きな要因です。
当初計画から経常利益を14%を過方修正しました。新規出展にかかる費用が想定を超過したためなんです。
なるほどなるほど。ちょっとやっぱり過方修正って印象悪いですからね。株価も持ちがちっていうところなんですね。
将来の戦略とリスク
ただもしかしたらこれが一時的な要因かもしれないところで、次は将来戦についてもお伺いしていきたいんですけど、トライアルホールディングスの将来についてはどう見ていますか?
将来戦についてはいくつかのポジティブな要素があるんです。
まず声優とのシナジー効果ですね。
決算資料によると顧客データの一体化、スキップカートやインストアサイネージ等の各種のデバイス導入、台数増加によってサプライチェーン全体の効率化、収益性の改善が実現可能とあります。
なるほど、データ活用が鍵になってくるんですね。
そうなんです。またスキップカートについては2025年の6月末時点で導入店舗数258店舗、導入台数21,561台、マンスリーユーザー数450万人と順調に拡大しているんですよ。
結構攻め攻めで拡大していますけど、リスクについてはどうなっているんでしょうか?
最大のリスクはやはり声優買収に伴う巨額の負債ですね。
決算端子によると短期借入金が265億円と増加し、現金及び現金同等物は196億円減少しています。
やっぱり財務面での圧迫が買収を経て大きくなってきているということなんですね。
そうなんです。また決算資料には財務上の特約として純資産の分の合計額を全年度の75%以上に維持すること、2期連続で営業利益がマイナスにならないことという条件がついているんです。
結構厳しめの条件ですね。
はい。ただし中長期的には成長が期待できる要素もあるんですよ。
声優の皆様をお住み付きなどプライベートブランドやプロセスセンター、セントラルキッチンなど製造拠点を獲得したことで、食の強化と生産物流の最適化が期待できるんです。
なるほど。結構今厳しい状況であったとしても、これからには期待が持てる材料もあったりするんです。
はい。
今後トライアルホールディングスというのはどのような戦略を描いているんでしょうか?
はい。決算資料では、既存店改革、出店戦略、収益性の向上、リテイルテックの推進、この4つを軸に成長を加速させてまいりますと述べているんですね。
そしてその戦略がいよいよ具体化してきているんです。
具体化というとどういうことでしょうか?
実は11月28日にトライアルと声優の強みを融合した新業態、トライアル声優花小金井店が東京都小平市にオープンしました。
これが声優の既存店を改装した新フォーマットの1号店なんです。
なんか結構最初の方でも話してたやつですね。
はい。
やっぱ買収からわずか4ヶ月でもう新業態をオープンさせるっていうとスピード感がすごいですね。
そうなんです。プレスリリースによるとこの店舗は西武新宿線花小金井駅から徒歩約3分に1し、24時間営業で取り扱い数を従来の1万5000店から2万5000店まで増強したんです。
かなり品揃え増やしてますね。具体的にはこの店舗どんな特徴があるんでしょう?
大きく3つの特徴があります。
はい。
1つ目は都内初となるスキップカートを80台導入したこと。
これでトライアルグループ全体でのスキップカートの稼働台数は約2万2000台となり、世界1位の稼働数になったそうです。
世界1位ですか。それすごいですね。
はい。
2つ目はトライアルと声優の両方のプライベートブランドを豊富に取り揃えたことです。
約2割がPB商品でトライアルの美味しくなれと声優の皆様お住み付きの両方が買えるんです。
両者のいいとこ取りができるってわけなんですね。
そうなんです。
そして3つ目の九州の食品を多数導入したこと。
例えば九州のソウルフードともいえる竹下製菓のブラックモンブランなど、首都圏ではなかなか手に入らない商品が豊富に揃えているんです。
東京じゃお目になかなかかかれないですし、九州発の企業ならではの強みですね。
はい。報道によると、このトライアル声優はデジタル技術と品質管理ノウハウの導入を通じて、持続可能なローコストオペレーションの確立を目指しているんです。
東郷スーパーの再生というテーマは業界全体の課題でもありますもんね。
その通りです。
また、小型店のトライアル号の出店も加速していて、声優の既存店から製製品や商材を高頻度で配送するサテライト出店戦略も推進しています。
これもまさに声優の店舗も活かした戦略ですね。
そうなんです。今後は都市部を中心にトライアル声優の展開を進めていく方針で、声優の年型リーチとトライアルITを活用した効率的な購買体験を組み合わせた新しい業態として注目を集めているんですよね。
なるほど。今日はトライアルホールディングスとディスカウント業界について詳しく教えていただきました。ありがとうございました。
はい。最後にポイントをまとめますね。
トライアルホールディングスは声優買収により売上高1兆円超えの小売グループとなり、わずか4ヶ月で新業態トライアル声優1号店をオープン。AIカメラやスキープカートなど独自技術を持ちスキープカート稼働台数は世界1位でした。
短期的には仮入れ金の負担で2026年6月期は大幅ゲイン競争ですね。
はい。ただ、トレーディングビューのアナリスト輸送では目標株価は最高3400円、最低2600円で現在は2400円前後から上昇予知があると見方もあります。
中長期的には声優とのシナジー、新業態展開、全国展開により成長が期待できます。
はい。成長性はあるものの財務リスクや統合進捗には注意が必要ということですね。
その通りです。本日ご紹介した企業は成長性がある銘柄として紹介していますが、投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
ディスカウント業界の未来
はい。物価高が続く中、ディスカウント業界には大きい風が吹いています。
トライアルの挑戦は小売業界全体の未来を占う資金責にもなりそうですね。
首都圏の方は実際にお店に行かれて新しい買い物体験を試してみてもいいかもしれません。
本日は最後までお聞きいただきありがとうございました。
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引き続き楽しんでいただけるよう頑張りますので、これからもよろしくお願いします。
それではまた次回お会いしましょう。
