年末年始の株価の動き
インベストメントブリッジがお届けする、いろはにマネーのながら学習。
この番組では、インターン生2人が、株、投資、経済関連の気になる情報を分かりやすくお伝えしていきます。
インターン生の会話を、ながら劇する感覚で一緒に勉強していきましょう。
あけましておめでとうございます。インターン生の斉藤です。
あけましておめでとうございます。インターン生の塚田です。
新年最初の配信ということで、塚田さん、年末年始はどう過ごされましたか?
結構めちゃめちゃぐーたらだったんですけど、唯一あったことといえば、祖母の家で親戚の集まりがあって、
でも身内に金融マンが多いせいか、やっぱり親戚が集まると投資の話になりましたね。
今年は1月効果で株価上がるかな、みたいな話も出てきてて。
確かによく聞きますよね。私も親戚の集まりで、いとこから新年だし株始めようかなと思うんだけど、
1月って買い時なの?っていう相談をされました。
これ実際どうなんですかね?
そうですよね。新入社の始まりも1月からっていうところで、まさに今日そのテーマで話そうと思っていて、
新年一発目の配信は、年末年始に株価は本当に上がるのか?
サンタクロースラリーと1月効果を徹底検証と題して、データを基にしっかりと解説していきたいと思います。
新年から気になるテーマですね。
今年の投資戦略を考える上でも役に立ちそうだなって思いました。
ということで、本編に入る前に恒例のちょこっと株辞典のコーナーです。
サンタクロースラリーの解説
今日の用語は何でしょうか?
今日の用語はアノマリーです。
アノマリーとは明確な理論的根拠はないものの、経験的によく当たるとされる市場の規則性だったり、経験則のことを指します。
なんだか不思議な言葉ですよね、アノマリー。
具体的にはどういうことでしょうか?
例えば本日紹介する内容のような、12月は株価が上がりやすいとか、1月の株価が高いとその年全体も好調になるみたいな、データ上はそういう傾向が見られるけど、科学的あるいは論理的に完全に証明されているわけではないパターンのことです。
なるほど、それで今日のテーマの年末年始に株が上がるっていうのもまさにアノマリーなんですね。
その通りなんです。
投資の世界ではセルインメイ、5月に売れとか、たつ年は株価が上がるなんてアノマリーもあります。
ただしアノマリーはあくまでも経験則なので、必ず当たるわけではないという点には注意が必要ですね。
アノマリーを知っておくと投資判断の参考にはなりそうですが、妄信するのは危険ということですね。
その通りです。それでは早速本編に入っていきましょう。
まず年末年始に株が上がるっていう話、実は2つの現象が混じっているんです。
2つ入っているんですね。教えてください。
1つ目がサンタクロースラリー、2つ目が1月効果です。
サンタクロースラリーは年末の最後5営業日と新年の最初2営業日に株価が上昇しやすい現象で、
1月効果は1月全体で株価が上昇しやすいという現象なんです。
サンタクロースラリーって名前なんか有名がありますね。かわいらしい。
そうですよね。かわいいですよね。
では実際にデータの方を見ていきましょう。
アメリカの代表的な株価指数であるS&P500のデータでは、
1950年から2022年までの73年間でサンタクロースラリー期間中に58回上昇しているんです。
73年間のうちの58回ですか。これ約80%になりますよね。相当高い確率じゃないですか。
そうなんですよね。しかも平均上昇率は約1.3%とされていまして、
短期間でこの上昇率というのは無視できないんですよね。
さらに2000年から2024年のデータでも12月の投落率は25回中17回が上昇で、
発生確率は大体7割ぐらいになっています。
すごいですね。でも最初このデータS&Pのデータって言ってましたよね。
アメリカだけじゃなくて日本のデータで見るとどうなんでしょうか。
日本でも同じような傾向が見られます。日経平均株価で見ると
東京証券取引所が再開した1949年以降のデータで
サンタクロースラリー期間の上昇率は約75%。
2000年以降に絞っても71%の高い上昇率で上昇する傾向が見られました。
すごいですね。日米と共に7割以上の確率で上昇しているってことですもんね。
これって本当に年末年始は株が上がるって言えちゃいそうじゃないですか。
データだけ見るとそう思いますよね。
アノマリーの限界
でもなんでこういう現象が起きるのかその理由を知ることも大切です。
確かに理由も気になります。教えてください。
それではまず一つ目の理由が節税対策売りの一順です。
節税対策売りですか。
12月は個人投資家や機関投資家がその年の損益通算のために
損失が出ている株を売却することが多いんです。
要は税金を減らすために年内に損切りするっていうわけですね。
なるほど。損失を確定させて税金を安くするってことですね。
その通りです。でもクリスマスが近づく頃にはその売り圧力が一旬して
年明けには同じ株を買い戻すっていう動きが活発になります。
この買い戻しが株価上昇につながるっていうわけなんですね。
なるほど。一度売ってまた買い戻す。
なんかここだけを切り取ると不思議な感じもしちゃいますけど
税金対策としては合理的なんですね。
その通りです。そして二つ目の理由が機関投資家の動きです。
年末の最終週は機関投資家やその他トレーダーが休暇を取る傾向が多いんです。
確かにクリスマスから年末年始ってみんな休みたいですよね。
そうなんですよね。この期間は機関投資家が市場から離れるため
相対的に小口投資家が市場を動かす割合が高まります。
そして小口投資家は比較的強気な取引を行うことが多いですから
株価が押し上げられやすいんです。
なるほど。大口の投資家がいない間に個人投資家が活発に動くんですね。
そうです。また1月になると機関投資家やファンドが年末年始のリスクオフで減らしたポジションを
新年のスタートというところで改めて買いから入る新年効果っていうものがあるんですよね。
新しい資金が市場に流入しやすいタイミングなんです。
なるほど。新しいお金が入ってきやすい月が1月なんですね。
はい。その新しいお金っていう流れで言うと3つ目の理由にもつながってきて
それがボーナス効果です。
ボーナス。確かに12月ってボーナスの時期ですよね。
嬉しい時期ですよね。
日本では12月に冬ボーナスが支給される企業が多く
その一部が株式市場に流入すると考えられています。
個人投資家の投資資産が増えることで株価にプラスの影響を与える可能性があるんです。
確かに投資って余剰資金であれって言われているので
ボーナスをもらってその分で投資しようっていう人が増えそうですね。
そういうことです。ここまで聞くと年末年始は株を買えば儲かるって思いたくなりますよね。
ただちょっとだけ待ってほしいんです。
何があるんですか?
実はこの年末年始に株が上がるっていう話はあくまでアノマリ、つまり経験則なんですよね。
さっきも株辞典で説明しましたが明確な理論的根拠があるわけではないんです。
データでは確かに上昇傾向があるけどその根拠とかが明確じゃなくて必ず上がるとは言い切れないってことですかね。
はい。さっき言ったものを強いて理由を挙げるならっていうお話なので
特に重要なのがこの効果が近年は弱まっているっていう点なんですよね。
特にリーマンショック以降のデータを見ると1月効果はほぼほぼゴブゴブ
つまりは50%程度の確率にまで低下しているんです。
えーそうなんですね。さっきあれでしたよね7割って言ってたのでそれが5割まで下がっているって
もうアノマリもないというか上がるか下がるか鈍いって感じですね。
わかんないですね。
全期間で見れば未だに高い勝率を誇っているんですけど
本当に喫緊のデータに絞ると効果が薄れてきているっていうのが見えるわけなんです。
日経平均でも過去10年の1月の成績は本当に5勝5敗のゴブなんですよね。
そうなんですね。でもなんでそんなに効果が弱くなってしまったんでしょうか。
これには効率的市場仮説っていう考え方が関係していて
簡単に言うとこのアノマリっていうのが広く知られすぎちゃうと
市場参加者がその情報を元に先回りして買っておいちゃうみたいな
そういう取引が目立っちゃうので効果が現れにくくなるんです。
年末年始の株価上昇の実情
なるほど。確かにこの放送を受けて
今年の年末年始、2026年の年末ちょっと先ではありますが
その時には早めに買っておこうって思った人もいると思いますよね。
みんなが年末年始上がるって知っちゃうと早めに買っちゃって
その分上昇が小さくなっちゃうということですね。
その通りなんですよね。投資の世界ではみんなが知っている情報では儲からないっていう原則があるんです。
またそもそもこの年末年始の値上がりっていうのが合理的なものとして
投資判断に組み込むべきじゃないっていう見方も増えてきているんです。
なるほど。じゃあ結局のところ年末年始の投資ってどう考えればいいんでしょうか。
過去のデータを見ると確かに年末年始、特に12月や1月は比較的勝ちやすい時期ではあります。
ただしそれはあくまで傾向であって必ず上がるわけではありません。
期待しすぎは金末ってことですね。
はい、その通りです。
特に注意したいのが、もし年末年始に株価が上昇した場合でもその後の揺り戻しに気をつける必要があるっていうことです。
短期的な上昇を狙って高値で買ってしまうとその後の調整で損失をこむるっていう可能性もあるんです。
確かに1月に上がったからといってそのまま上がり続けるとは限らないですもんね。
はい、投資は長期的な視点が大切なんですよね。
アノマリーを参考にするのは悪いことではないんですけれども、それだけを根拠に投資判断をするのはかなりリスクが高いんです。
企業の業績や経済全体の動向などを総合的に判断することが重要です。
なるほど、年末年始は上がりやすいという知識は持っておきつつも、それだけで投資を決めるんじゃなくて、しっかり企業分析もするってことですね。
その通りです。
あともう一つ重要なのが、アノマリーが外れた年もあっても、年末年始は上がりやすいという知識を持っておきつつも、
あともう一つ重要なのが、アノマリーが外れた年もある、それを忘れないことです。
実際、2000年以降で見ても約3割は下落しているわけですね。
7割上がるってことは3割は下がってしまうってことですもんね。
その3割にあたる可能性もありますもんね、それは。
30%っていうのは決して低くはないですからね。
特に外部環境が大きく変化する時期、例えば金融危機だったり、知性学リスクが高まっているときなどは、アノマリーが通用しない可能性が高くなります。
今日の話をまとめると、年末年始に株が上がりやすいというのは、データ上は事実だけど、近年は効果が弱まってきていて、あくまで参考程度に考えるべきということですね。
投資判断の重要性
そういうことです。サンタクロースラリーや1月効果は興味深い現象ですが、投資判断の一要素として捉えて、総合的に考えることが大切です。
年始だからといって無理に投資する必要はないということですね。むしろ長期的な視点でいい企業を見つけることの方が大事ですね。
まさにその通りです。今回紹介したデータや情報は、投資を考える際の参考情報です。投資判断はあくまでご自身の責任に手をお願いしますね。
新年早々、親戚や友達から投資の話を聞かれたら、今日学んだことを教えてあげられそうです。
ぜひそうしてください。ただし、絶対に儲かるみたいなのは責任を持てないので、言わないように。
はい、もちろんです。さて、今回のテーマは年末年始の株価上昇は本当かでしたが、データと理由、そして注意点まで学べてとても勉強になりました。
新年一発目の配信としてふさわしいテーマだったんじゃないでしょうか。
本当にそうだと思います。今年もいろはにまねのながら学習では、皆さんの投資や経済の勉強に役立つ情報を分かりやすくお届けします。
今年もどうぞよろしくお願いします。一緒に楽しく学んでいきましょう。
改めまして、明けましておめでとうございます。今年も皆さんにとって良い投資の年になりますように。
本日も最後までお聞きいただきありがとうございました。
Apple PodcastsやSpotifyなどお聞きのプラットフォームにて、ぜひ番組への感想、評価の投稿をお願いします。
また概要欄にはご意見フォームのURLも貼っておりますので、番組へのご意見もお待ちしております。
いただいたコメントにより改善を進めていきます。
引き続き楽しんでいただけるよう頑張りますので、これからもよろしくお願いします。
それでは、2026年、今年も一年よろしくお願いいたします。
また次回お会いしましょう。