システナの成長背景
インベストメントブリッジがお届けするいろはにマネーのながら学習。この番組では、インターン生2人が株、投資、経済関連の気になる情報をわかりやすくお伝えしていきます。
インターン生の会話をながら聞きする感覚で一緒に勉強していきましょう。
おはようございます。インターン生の和之江です。
おはようございます。インターン生の渡辺です。
渡辺さん、最近IT関連の株価だったり企業がすごく注目されてますよね。
特に生成AIブームとか自動車のソフトウェアなど、新しいテクノロジーについてのニュースを見ない日がないくらいかなと思います。
確かにそうですね。自分もスマホを普段使ってて、車に乗るときも最近のナビとかアシスト機能の進化には結構驚かされたりしますね。
こうした身近な技術の進歩って、実は投資の大きなチャンスにつながっているみたいなのはイメージはきますね。
そうなんですよ。おっしゃる通りで、今日は技術革新の波に乗って急成長している注目企業システナ証券コード2317について深掘りしていきたいと思います。
システナって確か自動車向けのソフトウェア開発とかを手掛ける会社でしたよね。最近の業績も相当好調だと聞いてます。
そうなんですよ。直近の2026年第一四半期の営業利益は大幅に増加していまして、しかも通期予算の情報修正されました。
でも数字だけではなくて、なぜこんなに成長しているのか、その背景にある技術トレンドや株価の動きまで今日は詳しくお伝えしていきたいと思います。
自動車業界の革新
その前に恒例のちょこっと株時点のコーナーです。今日の用語は何ですか?
今日の用語は移動平均線です。移動平均線とはご存知の方も多いかもしれませんが、一定期間の株価の平均値をつないで線にしたもので、株価のトレンドを把握するために使われる代表的なテクニカル指標なんですね。
自分は投資について全然知らなかった頃、チャートを見た時に線が入っているなと思って何が何だかわからなかったんですけど、移動平均線を覚えてからトレンドがわかりやすくなりました。
僕もなかなか見づらかったっていうのがあるんですけれども、でもこれ実は期間によっていろんな種類がありまして、
例えば13週移動平均線は約3ヶ月、26週移動平均線は約半年の平均株価を示しています。
短期の動きを見たい時は13週、長期的なトレンドを知りたい時は26週を参考にするんですね。
はい、そして特に注目したいのがゴールデンクロスという現象ですよね。
はい、そうなんです。この現象は短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上に突き抜けることを指していまして、株価が上昇トレンドに転換する可能性が高いシグナルとして有名です。
逆に短期の移動平均線が長期のものを上から下に抜けることをデッドクロスと呼んでいまして、下降トレンドのサインとみなされることが多いんですね。
これを紹介するということは、今回お話するシステマにこの話が関係あるということですか?
いやそうなんですよ。さすがは鋭い視点で。具体的にどんな動きがあったのかは後ほど詳しく解説したいんですけれども、よく覚えていただけると助かります。
それでは本編に入りましょう。システマって正直名前だけ聞いてもどんな会社かピンとこない人も多いと思うんですけれども、実はすごく身近なところで活躍している会社らしいんですよね?
そうなんですよね。B2Bの事業が多いのでなかなかあまり知らないという方もいるかもしれないんですが、システマは現在7つの事業セグメントを展開していまして、中でも次世代モビリティ事業が本当に興味深いんですね。
皆さんが普段乗っている車の中で動いているソフトウェアの多くにも実はシステマの技術が使われているという可能性があるんです。
車のソフトウェアって具体的にはどんなものなんですか?
システマが手掛けているのは車載インフォテイメントシステム、略してIVIと呼ばれるシステムです。
これは音楽を聞いたり、ナビを使ったり、スマホと連携したりする機能を統合したものなんです。
最近の車でスマホの画面の車のディスプレイに映ったりするっていうアレですね。
そうなんです。それからヘッドアップディスプレイも手掛けています。
これは速度やナビ情報をフロントガラスに投影するという先進的な技術でして、運転中に視線を下に落とさなくても情報が確認できるというものなんです。
実は僕もその車に乗ったことがあるんですけど、すごく未来の車って感じがしました。
他にはどんなシステムを開発してるんですか?
他にはコックピットドメインコントローラーというコックピットの様々な機能を一つの電子制御ユニットに集約したシステムや、最近話題の先進運転支援システム、ADASと呼ばれるものまで幅広く手掛けています。
ADASっていうと自動ブレーキだったり車線維持支援みたいなことですかね?
そうです。自動車に搭載されたセンサーやカメラを活用して運転中の自己リスクを軽減したり運転の負担を軽減する機能です。
これらがソフトウェアで制御されていまして、その開発にシステムの技術力が活かされているんです。
すごいですね。でもなぜ今こんなにソフトウェアの需要が高まっているんですか?
それは自動車業界がケースと呼ばれる100年に一度の大変革期にあるからなんですね。
ケースというのはConnected、Autonomous、Shared、Electricの頭文字を取ったもので、これら4つの技術革新がすべてソフトウェアによって実現されるんです。
つまり車がどんどんスマートフォンのようなデジタルデバイスに近づいているみたいなことですね。
これを投資的に見ると大きなチャンスを感じますね。
そうなんですよ。まさにシステナはこの流れを的確に捉えていて、ソフトウェアの開発分野における一時サプライヤーとしての地位を強化していこうとしています。
業績の好調
これDX支援の方の事業はどうなんですか?
DX関連ではプロジェクトマネジメントデザイン事業がとても面白い取り組みをしています。
普通のコンサルティング会社とかだと、計画を立てて後は実行頑張ってくださいみたいな感じで終わってしまうこともあると思うんですけれども、システナはこれ違うんです。
なるほど。どう違うんですか?
具体的には計画策定や管理に留まらず、進捗、品質、課題対応まで一気通貫で推進してくれるんです。
しかも自社内に使用開発、評価、検証などのソフトウェア開発力を備えているので、現場で実際に課題を解決するということもできるんです。
プロジェクトマネジメントはなかなか社内にノウハウがないと難しい部分もありますからね。
実際に動くシステムまで作ってくれて、実装段階までサポートが手厚いっていうのは良いですね。
おっしゃる通りです。
特に今、成長を著しい次世代通信やAIなどの各領域で着実な成果を上げています。
企業がAIを導入したいなと思った時に、構想段階から一緒に考えてくれるパートナーとして選ばれているということなんです。
継続性という観点でも良いですね。
それでは肝心の業績も見ていきたいと思いますが、2026年3月期第一販期の決算はどうだったんですか?
売上高が225億5,300万円で、昨年同期比14.2%増加。
営業利益は35億1,600万円で33.0%増加。
経常利益は37億4,700万円で41.3%増加という結果になりました。
のきのみ素晴らしい結果ですね。
増収率よりも利益増益率の方が大きいですけれども、
これは収益性が向上したんですかね?
はい、そうなんです。
明らかに利益率が改善しています。
高付加価値なサービスの比率が高まっているということを示しているんだと思います。
セグメント別だとどこが特に好調だったんですか?
圧倒的に好調だったのが、最初に紹介した次世代モビリティ事業です。
売上高は昨年同期比で64.4%増加の17億8,500万円。
営業利益は102.3%増加の7億3,100万円と驚異的な成長を記録しました。
営業利益に関してはほぼ倍増ですね。
何がこんな成長を支えているんですか?
自動車業界のソフトウェア開発需要が本格的に拡大していく中で、
システマがこれまでモバイル開発などで培った技術力を自動車分野にも応用できているということなんだと思います。
他のセグメント、例えばDX関連などはどうなんでしょうか?
DX関連のプロジェクトマネジメントデザイン事業もこちらも顕著で、増収増益となりました。
こちらも利益率が大幅に改善していまして、特にAI事業分野での成果が目立っています。
AI導入の上流段階から関与することで、より高い付加価値を提供できているんです。
そして先ほど言っていた注目の通期予想の情報修正ですが、どの程度情報修正されたんですか?
はい。2026年3月期の連結業績予想について、売上高896億円、営業利益135億円、準利益94億円と全ての項目で情報修正されていまして、前年を踏まわる争点になっています。
第一四半期だけでこれだけ好調となると、通期でもかなり期待できそうですね。
はい、そうなんです。特に自動車業界のソフトウェア化という大きなトレンドは継続しているので、システナの技術力への需要というものはさらに高まっていくと予想されています。
会社側も強気の見通しを示しているということで、手応えを感じているということなんだと思います。
システナの株価の動向
それでは株価の動向について詳しく見ていきましょう。
システナ社の株価チャートでは、5月7日にゴールデンクロスが発生しました。
これはテクニカル分析において、中期的な上昇トレンドの始まりを示すサインとして注目されています。
お、先ほど言っていたゴールデンクロスですね。
その後の株価の動きはどうだったんでしょうか。
このゴールデンクロス発生後も上昇基調を維持していまして、その後7月31日に発表された工業積がさらに株価を押し上げる要因となりました。
テクニカル面での買いシグナルとファンダメンタルズでの改善が重なったことで、投資家の関心が一気に高まったんだと思います。
タイミング的にはとても良い流れだと思いますが、システナの株価上昇って業績だけが要因ではないのかなと思うんですけど。
はい、そうですね。先ほど申し上げたように、背景には自動車業界の構造変化という大きなトレンドがあります。
まさにこのケースなどの技術トレンドはまだ始まったばかりで、今後数年から数十年に渡って継続すると予想されています。
つまりは単発的な業績向上ではなくて、持続的な成長ストーリーが市場環境的にもあるということなんですね。
はい、おっしゃる通りです。
投資家が注目しているのはシステナが自動車業界のデジタル化という巨大な市場の中でどのポジションを取れるかということなんですね。
これAI関連のテーマも株価にプラスに働いているんでしょうか。
はい、関係あると思います。システナも実際にAI事業分野で実績を上げているので、テーマ性と実績の両方を備えた企業として評価されているんだと思います。
AI関連銘柄としても少し関与しているということなんですね。
はい。
移動平均線のゴールデンクロスと工業績発表のタイミングが重なったというのは投資家にとってはわかりやすいシグナルだったでしょうね。
はい。
それでは最後にシステナの今後の展望について投資家目線でまとめていきましょう。
そうですね。システナが事業を展開している領域は本当に成長性の高い分野だと思います。
自動車に関しては新技術への移行がまだ始まったばかりで、これから注目していきたいというところです。
自動車って一度開発したら終わりじゃなくて、継続的にソフトウェアアップデートが必要になってきますよね。
そうなんですよ。様々なアップデートが重ねられていて、運転のサポートやアシストもどんどん進化していきます。
スマートフォンのようにOSのアップデートが定期的に配信されるように、車も継続して更新していく、そんな時代になっていくんだろうと思います。
自動車の時代の流れを感じますね。
一方でリスクや課題はどんなところにあるでしょうか。
まずは人材の確保と育成ですね。
IT業界全体で優秀なエンジニアの獲得競争が激化していますし、特に自動車関連のソフトウェア開発ができる人材は限られてしまっています。
システナーが今後成長を続けていくためにも人材への投資が欠かせないです。
あとは競合他社との競争もありますよね。
確かに自動車業界のソフトウェア化が注目される中で、大手のIT企業や外資系企業との攻め合いも激しくなっていくかもしれません。
システナーとしてはこれまで培ってきた顧客との関係性や伝統的な技術力を生かして差別化を図っていく必要があると思います。
それでも今回の決算を聞いている限り、システナー業界の変化にうまく対応できるようにも思えますね。
そうですね。特に次世代モビリティ事業での急成長ぶりを見ると、技術トレンドを的確に捉えて事業に転換できる力があると思います。
ただし株式投資にはもちろんリスクが伴いますので、投資判断は必ずご自身の責任にてお願いします。
その上でIT業界の成長トレンドや自動車業界の変革に興味がある方は、今後の動向を注目していただきたいです。
システナの今後の展望
システナーの事業を通して僕らの生活がどんどん便利になっていくと思うと、投資としてだけでなく社会の変化を見守るという楽しみもありますね。
もっと知りたいなと思いました。
さすが渡辺さん、いいこと言いますね。
ちなみにシステナーはインベストメントブリッジが運営する投資系メディアカブリッジでも取り上げています。
システナーの三浦社長と個人投資家の大坊長さんの対談記事が掲載されていまして、YouTubeにはフル版もあるので合わせてご覧ください。
自然な流れの宣伝になりましたね。
自分も後で覗いてみようと思います。
本日も最後までお聞きいただきありがとうございました。
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また、概要欄にはご意見フォームのURLも貼っておりますので、番組へのご意見もお待ちしております。
引き続き楽しんでいただけるよう頑張りますので、これからもよろしくお願いします。
それではまた次回お会いしましょう。