1. INTERVIEW │ インタビュー
  2. #47:理想的な物語の終わらせ..
2022-03-22 30:57

#47:理想的な物語の終わらせ方 │佐藤究さん(小説家)

▼本パートのインタビュー映像
https://youtu.be/h4t5C6-xZAQ

【佐藤究さんへのインタビュー】
Talk.1〈3月15日(火)公開〉
直木賞を受賞して
一番変わったこと
https://youtu.be/zxrDIr5EGY4

Talk.2〈3月18日(金)公開〉
写真から学ぶ
文体の構図
https://youtu.be/FcpV_tbmU90

Talk.3〈3月22日(火)公開〉
理想的な物語の
終わらせ方
https://youtu.be/h4t5C6-xZAQ

Talk.4|〈3月25日(金)公開〉
人生の一冊
https://youtu.be/_-k95tk9he4

佐藤究さんへのインタビュー再生リスト| https://bit.ly/3vBktSb

テスカトリポカ』  

▼佐藤究さんのオススメ本
死をポケットに入れて(チャールズ・ブコウスキー)
プロレス深夜特急(TAJIRI)
Nへの手紙(森山大道)
ゴーイング・ダーク(ユリア・エブナー)

▼佐藤究さんのおすすめコンテンツ
Netflix『インサイド・ザ・リアル・ナルコス』
Netflix『マラドーナ・イン・メキシコ』
ディズニープラス『ザ・ビートルズ:Get Back』

【プロフィール】さとう・きわむ/1977年、福岡県生まれ。
2004年、佐藤憲胤名義の『サージウスの死神』が第47回群像新人文学賞優秀作となり、同作でデビュー。16年『QJKJQ』で第62回江戸川乱歩賞を受賞。18年『Ank: a mirroring ape』で第20回大薮春彦賞、および第39回吉川英治文学新人賞を受賞。21年『テスカトリポカ』で第34回山本周五郎賞受賞、第165回直木三十五賞受賞。

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【目次】
OPトーク
ストーリーの終わらせ方
『テスカトリポカ』のラストシーン
メキシコには行った?
執筆における取材の必要性
取材せずとも書くことは可能?
フィジカル体験は創作に活きているか
書くこととフィジカルの相関関係
「クリアカン」は危険なところ? Netflix『マラドーナ・イン・メキシコ』
前作と今作の描写力の変化
『テスカトリポカ』の描写について
EDトーク

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・映像コース:早川洋平のコンサルティングを受けたい方へ
・音声コース:リーズナブルに学びたい方へ
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▼ニューズレター(早川洋平のエッセイ・最新情報をお届け)
https://yoheihayakawa.substack.com/

▼「月末LIVE」開催
日時 : 3/30(水)19時00分〜20時00分
URL : https://youtu.be/DTJTE75V3ek
2月のアーカイブ : https://youtu.be/7_G4nKqt2VU

▼番組への感想・質問はこちら
https://bit.ly/INTERVIEW_QandA

▼「QR CAFE」(毎月開催)
https://life-upd.com/cafe/index.html

▼【聞き手・早川洋平プロフィール】
はやかわ・ようへい/新聞記者等を経て2008年キクタス株式会社設立。羽生結弦、髙田賢三ら各界のトップランナーから市井の人々まで広くインタビュー。近年は欧州を中心に海外取材を本格化するいっぽうで、戦争体験者の肉声を発信するプロジェクト『戦争の記憶』にも取り組む。公共機関・企業・作家などのメディアプロデュースも手がけ、キクタス配信全番組のダウンロード数は毎月約200万回。累計は3億回を数える。『石田衣良「大人の放課後ラジオ」』『横浜美術館「ラジオ美術館」』などプロデュース多数。 近年はユニクロやP&GなどのCMのインタビュアーとしても活動している。
https://linktr.ee/yoh.haya

▼【キクタススタッフ・中江公大プロフィール】
なかえ・きみひろ/横浜を拠点に映像・音声制作。
「INTERVIEW│YOHEI HAYAKAWA」「石田衣良 大人の放課後ラジオ」「メンタルサポーター成田儀則|愚か者がやっと気付いた成幸法則」などの番組を担当。

▼関連キーワード
#佐藤究
#テスカトリポカ
#直木賞作家

Videographer/Editor : Kimi

00:01
インタビュー
こんにちは、早川洋平です。
インタビュー、この番組はYouTubeとPodcast各プラットフォームでお届けしています。
番組登録の方、よろしくお願いします。
君さん、よろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。
さあ、今日はまたしても突然の質問なんですが、最近これいいわっていうアプリあります?
アプリですか、ちょっと見させてくださいね。
どうぞ。
もの珍しい方がいいけど、もの珍しくなくてもいいですよ、もちろん。
そうですね、僕アプリあんまりあれなんですが。
イメージ的にアプリあんまり増やしたくなくて、すごい洗練させたがりそうなイメージなんですけど。
そうですね、僕はアプリ1ページ目にしか基本置きたくなくて。
何があります?
最近僕、ゲームのアプリを入れ始めてて、気分転換にゲームを再開してですね。
最近ですね、iPhoneのゲームをやってるんですけど、その絡みで、僕今ゲーム機持ってないんですけど。
これプレステ?
これプレステ4のコントローラーなんですけど、これをBluetoothでiPhoneに繋いでコントローラーにして、プレステ4のコントローラーをiPhoneに繋げることができるようになったので。
これで昔のゲームとかを隙間時間に、気分転換で遊ぶようにしてます。
それはiPhoneと繋げるってことは、iPhoneの画面はもちろん小さいんだけど、操作が普通にコントローラーにできるってこと?
そうです。iPhoneの画面確かに小さいので、僕はミラーリングっていうんですかね。
パソコンに?
パソコンに画面を映して、大きな画面で遊ぶっていう。
テクノロジーの進化だよね。
それはいいね。俺も何かで見たんだよね。アップルアーケードとかもそうだけどさ、太鼓の達人とかもあってさ、Bluetoothのコントローラー売るって書いてあったから。
基本的にBluetoothで繋がるコントローラーがあれば、プレステ4のじゃなくてもできるっぽいよね。
そうですね。僕はXbox昔すごい好きだったんですけど、ただXboxは注意点が必要で、Bluetoothに対応しているコントローラーと無線に対応しているコントローラーって違いがあるんですよ。
無線はゲーム機本体とは繋がるんですよ、Xboxの。でも無線だから繋がらないんですよ、iPhoneとは。
Bluetoothに対応しているバージョンのコントローラーじゃないと。僕それ知らなくて。
逆にBluetoothじゃない無線ってあるんだ。違う企画なんだろうね。
その企画が違うか何かで繋がらない。僕実際買ったんですよ、Xboxの無線のコントローラー。それが合わなくて。
他にも使い道ないよね。
そういうの専用だよね。囲い込みたかったかもね。
今ゲーム機持ってないからコントローラーだけなんですけど。
面白いですよね。やはりゲームの話が入ると君イキイキしますので、またオリジナルでゲームの話もしていきたいと思いますが、この後はインタビューをお届けしたいと思います。
03:06
さあ、今回のインタビューは作家の佐藤喜山さんです。
せっかくなんでね、君実際収録撮影して、編集もしていると思うんですけど、何か感じたことあります?本当にどんなことでもいいんですけど。
そうですね。とにかく一番感じたのは、佐藤さんもこのインタビュー、早川さんとのインタビューをいいインタビューにしようという意気込みがもう節々から伝わってきました。
早川さんがアブチカの養成講座でもやっているようなリサーチ、ちょっとそれに絡めて言うとあれですかもしれないんですけど、佐藤喜山さん自身も早川さんのことを調べられて、早川さんの経歴とか、普段やられている活動とかもチェックして、果てはエッセイまでチェックされているというのを聞いて、衝撃でした。
直木賞作家でエッセイまで読まれるってかなり恥ずかしいというかね、衝撃でしたね。
でもそれだけ調べ尽くして、早川さんとのインタビューを成功させたい、いい場にしたいという雰囲気が伝わってきたので。
本当にありがたかったですね。インタビュー本編でもおっしゃってたかわかりませんけど、いい意味ですけど、やっぱりそういう普段お忙しい中で、やっぱりできればクリエイティブに時間かけたいと思うんですけど、逆にその中でもこういうメディアのインタビューに出るからにはね、
こういう言葉でおっしゃってたかわかんないんですけど、多分君も居たと思うんで、共有してたと思う。やっぱりほら、せっかく時間つくってこうやってインタビューするからにはちゃんとした場にしたいみたいなことを確かおっしゃってたよね。
だからやっぱりお話はもちろんですけど、今君が言ってくれたようにね、それこそ僕のホームページのプロフィールのBサイドの方ね、そこをプリントアウトまでしてね、これ編集した映像にも入ってるんだっけ?
これちょっと映ってるかもしれないですね。わざわざね、そこまでしていただいてて、ある意味ね、それ自体ね、場が和むのもあるんですけどもね、ちゃんと本当に見てきてくださって。
まあなんかある意味、いい意味でですけどね、インタビューは泣かせというかね、本当に逆にやっぱりこちらもよりいい意味で気を引き締めて、今後も一層ちゃんとやらないとなっていうことを考えさせて、プロフェッショナリズムに触れさせていただいた、そんな佐藤喜山さんでした。今回はインタビュー第3回です。お楽しみください。
はい。なんかテスカ・トリポカもそうです、鏡さん部作全てですけど、なんかやっぱり全部、当然その独黄感もある種の風だと思うんですけど、やっぱり全部、僕はですけど、まあいろいろね、精算なシーンいっぱいありますけど、最後はすごい感動するとか涙するというのはちょっと違うんですけど、やっぱりちょっとふわっとね、なるみたいな風を常に感じるんですけど。
それは喜山さんなんか当然意識してるというか、最初からむしろその風があって帰結するように描いてるのがどういう感覚なんでしょうね。
いや終わりはいつも難しいですよね。だいたい終わるのはもう不可能なんですよね。
06:02
不可能ね。
人の人生じゃどこまで終わるのかとかですね。
その人が亡くなった後に、またその人に関わるストーリーというんですか、続いていくんで。
だからまあ終わりは難しいですよね。これは答えられるようになるのはもうだいぶ先っていうか、まだわかんないですけど。
ただあの、プラトンの哲学者がコーラという言葉を言ってる。これ飲み物のコーラじゃなくて、場所のことをコーラって言うんですけど、まだ何も書き込まれていない場所っていうか。
プロレスで言ったら多分これはリングだし、サッカーで言ったらフィールドとかになってくると思うんですけど。
何にもないけど全てそこで起こるじゃないですか。
僕は格闘技とかプロレス好きなんで、終わった後のリングが解体するところを眺めるのがわりと好きなんですけど。
サッカーもそれあってみんながね、スタジアムの中で誰もいなくなって明かりだけやってて。
あれはでも一種の素晴らしいエンディングであるじゃないですか。
あの感じはいつもいいなと思うし、みんなが吐けたと残って、やっぱりそこには風が吹いてるわけですよね。
でもそういう人たちがいたんだっていう思いもあるし、もう全部夢だったのかなっていう思いもあるじゃないですか。
僕がプロレスとか格闘技で例えると、お客が吐けてリング屋さんが解体を始めて、
全部は見ていられないですよね。やっぱりもう出てくるって言われるか。
あの感じはいいなと思いますね。
それがどういうふうに表現されているか、まだちょっと分析自分ではしてないですけど。
ちなみに今回はテスカ島のラストというか、あの辺は最初の時点どのくらい見えてたんでしょうか?
ラストですか?本当のラストですよね。本編もあって。
全然見えてなかったです。あれはもともと第1章の後ろについてたやつだったんですよ。
それはもう全体像ができてから、これはもうここにしかないだろうっていう風にして終わったんで。
割とね、なぜこういう風に終わるのかって聞かれることも多かったんですけど。
だから僕ね、連載に向いてないんですよ。一回全部やってみないと分かんないんで。
そういう意味ではそれは、アンクもその前のQJ、KJ、Q…あってます?
はい、あってます。QJ、KJ、Q…ずっとあってますよ。
でも、ある意味そういう感じです。ラストの向かい方とか決め方って、最初はあんまりみたいな感じなんですか?
最初ね、どうなんだろうな。やってる時も必死でやってるんでね、よく分かんないんですけど。
どうなんすかね。だから、サッカーだったら90分でもう終わるっていう。笛で終わりじゃないですか。
でもその時に何が起きてるかって自分ではもう分かんないじゃないですか。
できるだけ自分の中での勝ちに向かいつつも、とんでもないファールがあったりとか、
気がついたら最後PKになってるとかっていう。
だから、イメージももちろんある程度してるんですけど、そこが試合終了のポイ捨てだとすると、
09:06
ちょっと違う不確定要素もあるんで、なかなか難しいところですよね。
ただ、ある種正解みたいなのが多分あるんですよね。この話ではこれで終わるのが正解だろうっていうのは。
それは書くっていうよりは編集的なセンスになってきますよね。ここで切るんだっていう。
でも、そうすると答えは一つじゃないかもしれないですけど、結構いくつかが最後見えてくるみたいな感じなんですかね、自然と。
最後ね。ただ一番いいのは、こいつどうやってこれ作ったんだろうと思ってもらえるのが一番いいわけじゃないですか。
映画とかでも、今日もキューブリックの2001年の帽子被ってますけど、まさにこのエンディングがなんでこんなことになったんだみたいな。
後でキューブリックとアサシー・クラークが書いた解剖録とか読むと、いろいろわかってくるんですけど。
本当は宇宙人、エイリアンを出すつもりで、それを全部やめたとかね。
謎のままにしておくのがいいんじゃないですかね。でもやっぱ謎ですよ。
僕は本当に、文章・文体も素晴らしいと思うんですけど、やっぱり風が好きで、木山さんの話に感じる。
そういう意味では当然ね、取材に行くことによってリアリティとか風をね、取材というか当然感じると思うんですけど。
そういう意味では川崎はね、泊まり込んでっていうのはすごくよくわかりますし、それが如実に出てるんですけど、当然クリア感。
メキシコは行かれたことあるんですか?
メキシコは行ってないんですよ。
最初はね、行こうとして骨折足をやって、無理矢理行こうとして行きましたけど、やっぱり松本勢についてね、こんな状態でちょっとこの話の取材できないじゃないですかね。
バスとかに乗り遅れたら、編集者が多分見捨てられてね、逃げられていったりしまうので、この松本勢で追いかけるわけ。
それで、じゃあもう終わってから、チェックで取材行くっていうやり方はあるんですよね。全部耐えてしまってから。
一応それは考えてたんですけど、そうこうするうちにね、パンデミックになってしまって。
たとえその一時期は、曖昧まで行けそうな時期もあるけど、行ったとしても行動が制限するし、難しいなっていうことになって、行ってはないですね。
それこそなんて言うんでしょう。そうすると、たぶん小説家の方でもいろんなタイプがいると思うんですけど。
結構取材、結果的には木山さんはしないで書いているもの。本を読んでいるから、それも取材だと思うんですけど。
いわゆるなんて言うんでしょう。いろんなタイプによると思うんですけど、今まで僕もインタビューさせていただいた作家さんの中では、
やっぱりむしろあんまりしないとか、しないことで逆に出てくるものもあるとかってあると思うんですけど。
ケースバイケースなのかな。木山さんの場合、基本できるんだったらしたいみたいなタイプはありますか?
いけるところといけないところってあるじゃないですか。たとえば2001年宇宙のタペットの月面とか。
行きたいと思っても、行くだけでもそれが話になってしまうので。
過去とかまで行けないですよね。
12:01
いろいろですよね。体験できるものは。行けるんだったら行くしっていうところがあるので。
自分の目で見てみたいっていうのもあります。感覚が大きいんで。
作家さんが言ったように、本当にケースバイケース。あとそれは立場にもよるでしょうし、
僕が全然売れない頃は、休みも仕事とか取れないから行けないわけですよ。
そうするとQJQJQは西東京が確か舞台にした。
あの辺だと、休みの日に電車乗ってロケができるので。
それがプロになって、アンクになると京都にも半月ぐらい滞在できるぐらいになる。
あんまりやってると締め切りっていうのもあるじゃないですか。
世界中回ってると、もう何やってるんだって話になりますよね。
それが当たればいいけど、こけた場合、本当にもう塞いだけが残ってしまうんで。
割と今回は、延ばす手もあったんですよ、メキシコに行けない。
丸山ゴンザレスさんっていう僕の友人がいるんで、
彼はもうメキシコのミチョア監修の取材に実際に行ってるんで。
僕らが、例えば僕と担当編集者が行って、
彼のレベルの取材ができるかとか言ったら、ちょっと難しいわけですよね。
早川さんも記者やってたからわかりますけど、
持ち合い、持ち合いみたいなところもあるんで。
じゃあそのコネクション切り開く、1年で切り開けるのかとか言ったら、
どんどん時間がかかってしまうんで。
ゴンザレスさんにそのメキシコの地図を開いて、
どういうふうに入国したかとか、テキサスからチャートワーキーでプロペラで行ったとか、
そういう話とか聞いて、かなり臨場感ありますよね。
ありますよね。ガチで行った人に取材してたんですよね。
たまたま彼の友人で、そういう人がいたんで。
この話の場合は、僕らが行くよりも話を聞く方がかなり多く、正解だったかなという気がします。
やっぱりそういう、ケムさん両方できると思うんですけど、いわゆるノンフィクションとフィクション。
だからそういう方にやっぱり、ちょっと次元が違うんで恐縮ですけど、
憧れながら自分もそういう、いわゆる今のはゴンザレスさんに取材してるってことですけど、
取材しないでも当然書けることはいっぱいあると思うんですけど、想像力とかで。
なんかその辺っていうのは、これ見てる方やっぱり小説書きたいとかって方いっぱいあると思いますけど、
完全に今もさっきの話で言うと不細しかないんですけど、
世界中にとにかく行きたかったら、置かれなかったら行っちゃうんですよ。
まあそれ自体はいいんですけど、やっぱり逆に行かずとも書けるとか、
行かずとも想像力でできるっていう風になりたいなみたいな、思ってるとかどっかであるんですよ。
自分がその小説書くかとかちょっとペースとして。
そういうものっていうのは当然両方やられてきて、
最後は才能みたいなところもあるかもしれないですけど、
やっぱりある程度それはみんなできるようになるんでしょうか、制約があればあった中で。
行かずに書くってことですか。
そうです。
できるんじゃないですか。資料もいっぱいあるし、ネットフリックスの動画、ドキュメンタリーもいましたし。
行くのは全然正解だと思うんですよ。
僕らも行こうと思えばたぶん行けたと思うんですけど、
15:01
最初にゴンザレスさんのダークツーリストとか読むと、
このカルテルの取材っていうのがもうどのジャーナリストも成功してないと。
だから行ったところで何もできずに、タコスだけ食って帰ってくると、
それは門川にも怒られるし、お土産を買ってくるだけで終わるんで。
だとしたらもうここまで?
彼も、彼でさえもいろいろテレビ局とかかましたりして、
かなり時間かけてやっててもそんなに取れ高もないわけですし、
リスクの方が大きいんですよね。
ネットフリックスで見たのは、インサイド・リアル・ナルコスだったかな。
あれは元イギリスのSASの特殊部隊の人が、ある種ジャーナリストみたいな活動もやって、
それでかなり入ってるんで、そのレベルのコネと知識っていうんですか、
それをやっても取材に行ったきりもう二度と帰ってこない可能性も高いんで。
だからそういうのはやっぱりプロフェッショナルのやろうと。
あとはメキシコ料理屋の近所にあるんで、そこのトレッドヘンの店長に色々聞いたりとかして。
合わせ技ですね。
そうですね。色々合わせるしかないですよね。
そうするとだんだん分かってくるんですよ。
それで彼なんかはたまにメキシコに行ったりするわけで。
で、今友人もオアハカ州にいて、やっぱりステイホームっていうか、
ロックダウンみたいな状態で出れないんだよって話とか聞くと、臨場感が出ますよね。
臨場感がどれくらい、読む人が、僕らの場合も極論で言うと小説の場合、
読んだ人が見えた気になればいいわけですから。
時代小説とかまさにそうですね。誰一人江戸城には行けないわけじゃないですか。
誰一人ね、徳川家康も豊臣秀吉も信長も見れないわけだから。
でも読んだ人が、あ、ここに信長がいればいいってなるんで。
みんなできると思いますけど、ただ向き不向きがありますよね。
そこに特化してる連中もいるっていうか。
僕なんかは、向き不向きで言えばプロレスラーになりたかったんですけど、
こっちの格下げの方が向いていたっていうことなんですよね。
でもプロレスラーの話出てきましたけど、やっぱり勝手にちょっと思ったから、
徹底してフィジカル、プロレス自体フィジカルじゃないですか。
ご自身もやっぱりね、お父さんのところも最初ちょっとやられてたんですよね、勉強。
だからやっぱりフィジカルなこととかをずっとやってきたから、
フィクションを書くためには逆にリアリズムがないと書けない気がするんですけど、
ちょっと抽象的な話で恐縮ですね。その経験はやっぱり生きてるんですかね。
生きますよね。例えば蹴られてどういうふうに痛いかとかっていうのはうまく言語ができないんですけど、
それを持っていることで、あんまり因散にならなくなるっていうか、
頭でバイオレンスって頭だけでやると本当に見てられないっていうか、
18:03
テスカトリバーか書いたら僕が言うのもなんですけど、
自分で知ってる痛み、早川さんだったらサッカーのキツさとか、
当たられた時のあの感じっていうのは、なんか日常生活であんなに削られたりとかしないで、
背後からね、いきなり蹴飛ばされる。普通被害届出すじゃないですか。
早川さんなんかいっぱいそういうのはね、僕ら以上に持っていると思うし、
肩のぶつかりとかね、やった人しかわかんない。
しかもそのままね、やり逃げしていく人間の後ろ姿とかを見るわけでしょ、サッカーとか。
だからサッカーとかそういうフィジカルの記憶の宝庫だと思いますし、
こないだ早川さんのエッセイで書かれてた村上春樹さんの記念館。
エッセイまで読まないでくださいよ。
村上春樹さんなんかもずっとマラソンで走ってるわけで、
よくこうね、春樹さんの子は比喩が多いんでとか、そういうね浅い理解で言う人がいるんですけど、
あの人ほどフィジカルを酷使してつながってるんですよね、深いところがね。
走ってる時に色々学ぶっていうことを、村上さんも本で書いてますしね。
やっぱりそのフィクションとか物語とか、ある意味ファンタジーもですけど、
書くためには逆にどれだけフィジカルなものをやってるかっていうのが結構関係しますかね。
大きいですね。三島由紀夫さんなんかも村上春樹さんと同じこと言ってて、
小説っていうのはあんまり頭が必要なくて、わりと体力があればいけるんじゃないかっていうのを、
あの三島さんでさえもおっしゃってるんですよね。ボディビルもされたし。
わりとね、不思議なことなんですけど、フィジカル大きいんですよ。
そうか。
だからスポーツの経験とか。
大事かもしれないですね。
あった方がいいし、編集者とかも昔駅伝やってて、やっぱり早川さんと一緒でトップになれずに挫折した編集者とかも、
最近走ってんのって言って、あんま走ってないですって言うんで、走った方がいいよって言って、結局一緒だからって言ってますね。
そういう意味では佐藤幸山、プロレス見るのは好きなイメージあるんですけど、自分が運動するイメージあんまり今はないんですけど、どうですか?
えっとね、運動っていうものはあんまり好きじゃないんですよ。
運動って箱だと嫌ですね。体育も嫌いですね。
みんなで集まって鏡張りの部屋とかでなんかやるのもあんまり好きじゃないんで。
ただまあ、ちょっとした腕立てとか、エアロバイクを漕ぐとか、そのぐらいですよね。
ちょっとしたって言っても、なんかシティハンターのサイボーレオンみたいなの、こうやったりしてんじゃないですか。
そのちょっとしたが普通の人よりはすごそうなイメージ。
いやいやそれはね、僕の周りの連中たちはちょっとしたのトレーニングが、もう普通にベンチプレスでウォーミングアップで100キリとか上げたりしてるんで、あれを見ると真似できないんで。
そこもね、やっぱりやりこんでるやつが強いってことですよね。
そっか、なんかクリア感出てくるじゃないですか。
僕、やっぱりメキシコはとにかくヤバいイメージはステレオタイプに持ってたんですけど、
クリア感がたまたま僕、いつも今海外行けないんで、
オンラインの英会話で、普通はレッスン習うんですけど、僕やっぱりインタビューしてるんで、どんどん先生にインタビューしてるんで、
21:00
メキシコの人がいて、クリア感の人がいたんですよ。
で、清宗さんの読んでたんで、それをそのまま聞いてったらやっぱりある意味そのまんまで、
逆にさっきの話で追体験させていただいて。
確か去年の年末とかにも、ちょうどここに時事通信か何かの記事があるんですけど、
やっぱりクリア感で47歳の男性が何者かに殴られ死亡。
で、病院にもともと入院してたのが、知人の日本人に連れ添われて入院してたんだけど、
知人は姿を消して死亡みたいな。こういう事件知ってます?
いやいや、それ知らなかったです。
だから本当にヤバいところなんですよね。
ただ、メキシコって日本よりもものすごくでっかいから、
よく海外の人がね、歌舞伎町はキルビルの世界って信じてる。
たまにそういう人とかがいたりして、全然大丈夫だよって言っても大丈夫かって聞かれたりとかしたんですけど。
メキシコもそんな感じなんで、やっぱ危ないとこは危ないですよね。
ただ、そうでないエリアも大きいんで。
ただその危ない犯罪の率がかなり高いんですけど。
早川さん、あれご覧になりました?
マラドーナがクリア艦のチームの監督になったドキュメンタリー。
ぜひ見てください。
マラドーナの任期は終わったんですけど、
本当にチームの最下位のクリア艦のチームを、
なんか知らないけどマラドーナ監督が引き受けるんですよ。
これまではカルテル?麻薬の話でしかなかったところにいきなりマラドーナが来るんで。
スタジアムとかも、途中で工事が終わっちゃって、そのまま放置されているようなスタジアムなんですよ。
そこにマラドーナが来ると、みんなワーってきて、みんなディエゴディエゴって。
ありましたよね。
すごいですよ。
マラドーナの護衛が、カルテルのボスの護衛のレベルとほぼ一緒っていうか。
すごいですね。
マラドーナ、いろいろ薬物のトラブルもあるじゃないですか。
それをクリア艦に送り込むのかっていうメディアの人の批判もあったんですよ。
ダメだろ?みたいな。
あれ良かったですね。
ああいうクリア艦の姿も、テスカ・トリポコを呼んだ方には知っていただきたいなっていう感じがします。
それは面白いな。また違う楽しみ方ですね。
さっきリアリズムとかの話も出ましたし、さっき分隊の話も出てきましたけど、
ちょっとだけずらしますけど、いわゆる描写っていう意味で、
オンダさんと対談されていて、その大坊主のところでちょっと描写が、
オンダさん的には、それ10ページ削ったのもあるのかもしれないですけど、
そういう意味では今回は、次頑張りますって多分書かれてたと思うんですけど、
描写力っていうのはご自身の中で、今回に関してとか前回で堅い感じたものを、
ご自身なりにもう一回アップデートしたりとか、何かありますか?
特に、あのシーンは、例えばアンクのね、オンダさんのところは、
僕ら作ってる方はB級のAを目指したんですよ。
だから、あれの辺はB級っていうかゾンビ映画好きが盛り上がるところなんで。
良かったですね。
オンダさんはあんまりね、そこはこの、うわーっていうノリはあんまり勝てるところで、
24:02
まだあれはおっしゃる通りですけど、僕らとしては、
ああいうちょっと頭悪いシーンも入れとかないといけないんでっていうところで。
だからまあ、いいんじゃないですかね。
そんな考えてやってないですよ。
もうなんか、こんな感じでどうですかって言って。
何回もね、僕の場合はリライトっていうのを直しはするんですけど、
描写っていうか、知らない光景とか、さっきの写真の話に戻りますけど、
被写界深度っていうのがあるんですよね、写真にあるじゃないですか。
あれが結局は、小説の描写っていうのは何でやっているかというと、
文体でやるわけですよね。
文体っていうのは何かって考えると、戻るんですけど、風景の被写界深度っていうんですか、
何を入れているかってところですよね。
ちょっとしたスパイスだけで、なんかこのシーンいいなってなるとか、
人名もそうですよね。
話の筋に関係ないけど、ちょっとした人の名前が映画館とかで出てくると、
そこが印象に残るとかってあるんで。
まだ謎は深いんですけど、だんだんとそのね、
被写界深度と文体の関係は面白いなって考えるようになりましたね。
そこはあんまり言いたくないんですけどね。
こういうのは秘密にしたくないんですけど。
これ、テスカとリポカで、それをシーズンでいろんなところで使ってると思うんですけど、
何か言える部分があると。
出したのが去年の2月ですよね。
今日も1月末なんで、覚えてない。
本当は言いたくないだけじゃないですか。
いや、割とね、書いたやつの話、忘れちゃうんですよ。
そういう作家さんもいると思うんですけど。
だから、主人公はさすが覚えてますけど、
パッと名前聞いて、そんなやついたっけってことが多いんですよね。
今回はどうだろうな。
でも、川のシーンか。相当やりましたね。
コシモとパブロが川に出るシーンとかあるんですけど、
あれはもう静かなシーンじゃないですか。
静かなシーンって本当に大変なんですよね、ものづくりは。
映画でいうと特殊効果と特効が使えないんで、
銃声も何もない中で静かで、
しかも飽きて飛ばされないように、読み飛ばされないようにしなきゃいけないんで。
あそこはかなりいろんなことを書き込んだかな。
多分、今、早川さんが聞きたいのはそうだと思うんですけど、
死んだ魚が浮いてて渦に舞えてるシーンとか。
あれがペットボトルが浮いてるのか、花びらが浮いてるのか、
落とした手袋が浮いてるのかでだいぶ変わるじゃないですか、チョイスは。
あそこは死んだ魚かな。
ある程度大きいやつが舞ってるって書いてあるんですけど。
いいですね。こういう話はやっぱり聞きたいですよね。
やっぱりバイオレンスな部分は、わりとさっきのフィジカルな経験とかいろんなことがあるから、
そこまでたぶん苦労せずに書けるけど、
やっぱり静かな部分の方が難しいっていうイメージはあります。
それをわりといろんな作家さんもね、ユメマグロバークさんとかもおっしゃってましたけどね。
戦ってるところはもうそれだけでアドレナリンを読む方も出てくれるし、イメージがあるけど。
27:01
静かなところでどれぐらいできるかっていう。
だから音も実は小説って音も出てこないし、光もない。
字しか書いてないわけですよね。
その中でどれぐらい臨場感を持ってもらえるかっていう工夫ですよね、これはね。
さあエンディングです。
君さん、インフォメーションお願いします。
インタビューでは皆様からの早川さんへのご質問や番組への感想、取り上げてほしいテーマなどを募集しています。
エピソード説明欄のURLからお寄せください。
またいただいたご質問等は月末のYouTubeライブでお答えする予定です。
今月のライブは3月30日19時から行います。
たくさんのご質問を募集しております。
そして人と一対一で会う前、会った時、会った後に何をするか。
この中で経済が厳しくもっとリーズナブルに学びたい。日々忙しいため動画を見る時間が取れないから音声で学びたい。
そんなご要望にお応えして、アウチから養成講座の音声コースをリリースしました。
映像コースでお伝えしている講座内容を音声でいつでもどこでも受講していただけます。
詳細については概要欄のURLからお知らせください。
さあということで、きせずしてゲームの話で冒頭盛り上がりましたが、
なんかちょっと地味にやりたくなってきたな。僕ってゲームやるイメージあります?
全然ないです。
多分ね、強そう。よく言われるんですけど、結構昔好きで、好きでって言っても、
ゲームをやるイメージは全然ないです。
ゲームをやるイメージは全然ないです。
ゲームをやるイメージは全然ないです。
結構昔好きで、好きでって言っても、
すごいやり込むってことはないんですけど、
ベタにね、ドラクエとか、ファイナルファンタジーとか、
あとそれこそ、ちょっとマニアックだけど、ドラゴンボールが、今もあるけど、
昔ゲームあったの覚えてる?
いっぱいありますよね。
あるよね、いっぱいあるよね。
普通に割とリアルな、悟空とかが戦って天下一武道館みたいなさ、
今もあるから、なんか当時それがすごい面白くてさ、
ちょっと喋ったりするのにね、カメハメハみたいなさ、
ありますね、ありましたありました。
あれ今ふと、違う話しようと思ったんだけど、
なんか今ドラゴンボールみたいなの思い出しちゃったんだけど、
なんかさらに脱線するんだけど、
俺やっぱ、君もそういう意味では、
ドラゴンボールギリギリ世代かな、
今も続いてるからね、あれだけど、
俺らは割とリアルタイム世代だと思うんだけど、
なんかやっぱカメハメハにすごい憧れててさ、
悟空術とかさ、
いまだにではないけど、
当時、それこそ中学生ぐらいになるまで夢でさ、
なんか見たりしなかった、
必ずさ夢だったら悟空術使えたり、
カメハメハをね、
こうやると出るの?出るんだけど、
やっぱりこう、なんか出ない時も多くて、
でも出るに決まってるっていう確信があるから、
何回かあると出るんだけどさ、
なんかそんな夢を見てたなーみたいな、
君はそこまでは見なかったか?
でもやっぱ空を飛ぶとか、
なんかそういうのは見ましたよね、
やっぱそういう感じっていうか、
憧れてるか。
30:00
そのくらい当時の僕、僕世代のやっぱドラゴンボールってね、
結構人生がインパクトあったなーっていう、
そんなことを思いつつゲームから脱線しましたが、
君のおかげでまたね、
ちょっと児童の心を取り戻したので、
またちょっと遊んでみたいなというふうに思います。
皆さんもね、
色々日々忙しいことがあると思いますが、
たまには一息ついて、
ぜひ片手にゲームでも楽しんでもらえたらと思います。
それではまた次回お目にお耳にかかりましょう。
さよならー。
30:57

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