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井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中場企業まで、延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤克樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所、井上先生よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、ということで、今日もいきたいと思います。
はい。
早速質問に入りたいんですが、セールスマネジャー、31歳の方からご質問いただいております。
はい。
いきましょう。
営業部隊10名のマネージャーの役割を担っております。
今回は、マネジメントというよりも、自身の能力についての相談です。
井上先生、遠藤さんは、質問をする際に、または質問を受ける際に、どういったことを心がけておりますか?
私はこれまで営業人質でしたが、管理職の立場を担うようになり、
ワンオーマンやプロジェクトなど、さまざまな経路の打ち合わせに出席するようになりました。
必ずあるのが、質問タイムなのですが、受け手として質問がなかなか思いつかず、
また思いついたとしても、こんなくだらないことを聞いていいのかと躊躇する場面が多くあります。
質問がしづらい雰囲気にあるということではありません。
私の問題把握力や構造把握力が低く、役に立てていないなと実感する日々です。
お二人の会話のラリーを聞いているのですが、井上先生の質問者の意図を見透かしているかのような答え、
また遠藤さんの井上さんへの質問も、こんな質問内容は自分では到底思いつかないなというものばかりです。
以上の理由からご質問させていただきました。
今後のマネジメントの糧にできればと思っております。
そうですね。でもね、すごいですね。31歳で10名のマネージャーってね。
本当ですね。
かけずに問題把握力と構造把握力ありそうですよね。
そうなんだよね。
逆に10名の営業部隊がいるということ自体の会社の規模感で言うと、
おそらく31歳でそこのマネージャーってかなり罰的なんじゃないかなと思うんで。
いやですよね。
能力というか力の問題っておっしゃってるけど、それはそれなりに持ってらっしゃるでしょう。
でもそんな中で、だからこそ現場のテーマとしては相当な問題も集まってくるからこそこの辺が質問になってくるんですかね。
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こんなこと聞いちゃいけないのかなと思うんですっていうのがあったけど、
まずそこのある種の鎧っていうのかな。制約っていうのかな。
それを自分自身でまず解く必要があるなと思うね。
何の鎧ですか。
要するにこんなこと聞いちゃいけないなと思ってる、おそらく自分はバカだと思われるんじゃないかとか、失礼なんじゃないかとか。
できる上司でいなきゃいけないんじゃないかとか。
なので、もしかするとこの方はなんで僕31歳の10名のマネージャーっていうのに最初にくれたかっていうことで、
要するにご自身が営業の能力というものを持ってそこまで来た方だと思うので、
31歳でいうと、ある意味子供みたいな言い方しちゃうけど育ち盛りだし、成長のとてもいい時期。
私がよく言うに32歳までの仕事の仕方でその後の10年間決まるような大事な時期なので、
この人自身がどっかで構えてるところがあると思うのね。
自分が優秀でなければいけないとか。
だからそうですよね。
優秀でなければとは思わなくても、無能ではいけないと思ってるので。
だからそっちのところがね、やっぱりこう、ある種、鎧となって自分をガードしてるようなところがあると思う。
なるほど、それを鎧と言ってるわけですね。
うん。だからその、バカになるっていうことを逆にしないといけないかなって思う。
久々に出ましたね。バカになれ。
バカになれ。昔結構言ってる時期ありましたよね。久々に聞いたなと思いました。
なんか、昨今のこの世の中の流れの中であまり適切な言葉だと思ってなくなったっていうのがいる。
不適切にも程があるのね。
ブームなのかわかりませんが、ある中の。
で、バカになるっていうか、自分のある種弱さを認めるというか、
自分にはこれは苦手だなとか、これはできないかもなっていうこととかを、
ありのままの自分の時間をちゃんと作んないといけなくて、
それは部下のマネジメントにおいてもね、
昨今言われてる、自分らしさで接するべきなんですよっていうリーダーシップ論が出てきてるから、
やっぱり自分の弱みだと思うものも、ここはちょっと私弱いんですよねって逆にオープンにしたほうがいいよなって言われてます。
なのでこの人にもね、そういうタイミングだろうから、
ぜひぜひそういう自分にかけてる制約みたいなのを一回解いてみたらどう?
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なんでそれがいいかというと、
そうするとね、理解しようとするモードから外れることができる。
ああ。
またその質問の話につながってくるわけですね、ここは。
つまり、物事の話が流れているときに、
そのもの、それを理解しなきゃいけないモードが今強いんだと思う。
なるほどね。
だから疑問が浮かばないのよ。
ここで言う理解しようとするモードが強いっていうのはどう?
要するに、わかりますって言いたいわけだよ。
わかりたいのよ、またね。
なるほど。
だから誰かが言ったことも、それを吸収しよう、自分のものにしようっていう、
自分の身につけようみたいなモードはやっぱり高いんじゃないかと思う。
なるほど。
そうすると、わかるということが前提になっているので、
人との会話とかが、
逆に言うと、正解を伝えよう、部下にとか。
何が正しいかとか。
それを知っている人間でいなければいけない。
またその鎧に今度つながるところで、そのループですね。
うん。なので、まずはそこが分かろうとするんじゃなくて、
分からないっていう素直なモードを自分の中にもう一回入れ戻さなきゃいけない。
いや、めちゃくちゃ大事な話ですね。
逆に言うと、分からないという前提がないと質問にならないですよね。
そう。だからこの方が言ってるように、遠藤さんが僕にっていうのも、
遠藤さんは素直に、「それってどういうこと?」っていうクエスチョンがちゃんと頭の中にあるんですね。
それってこういうことですか?っていうふうに理解しようとしない。
はいはい。解説されるとそうなのかもしれないですね。恥ずかしい感じしますが。
この人は、「それってこういうことかな?」っていう頭の回転が今強いんだと思うので、
それって何だろうって言われたことはわかるような気がするけど、
本当それ?っていうぐらいのクエスチョンを大事にした方がいい。
あと確認してみようと思って確認したら、ちょっと違うって言われたら、
あれ?違うってどういうことだろう?ってまた疑問になりますね。
どこが違うんでしょうか?って言って、
お互いの意見のすり合わせみたいな、
お互いが情報を出し合って答えに至るような場面では、
逆に言えば、「それってこういうことですか?」って、「私はこう聞こえたんですけどどうですか?」
っていうことは大事なコミュニケーションなんだけど、
この方が質問をするってどういうことだろうかって言ったら、
それって何?っていうのを先に聞いちゃうくらい。
たとえば何回部下が相談にしてきたったら、「それってどういうことだろうな?」って。
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どういうこと?って、「今言ったとおりです。」って。
いやでももうちょっと背景とか状況とかないの?って言っていくと、
情報が出てくるでしょ。
つまり質問って情報を引き出すもんだと思えばいいのに。
まず分かろうとするという力が強すぎちゃうと、
その出てきた情報で答えに結びつけようというモードが強くなるのに。
確かに確かに。
たとえば部下が3つぐらいの情報を持ってきて、「どうしたらいいでしょうか?」って言ったら、
その3つの情報で答えを出そうとする。
なるほど。そこに足りない情報も引き出すという中で。
そう。必ずあるはずなの。それぞれに付帯している情報とか。
それは聞いちゃいけないんじゃないかななんていうモードを外して、
そのときどんなふうに感じたの?ぐらいのことを言ってもいいから、
それってつらかった?って聞いてもいいのよ。
なんでもいいから、そこでもうちょっと知りたいなその周辺っていうふうになると、
それと聞いちゃいけないっていうモードを外せば、
素直に疑問は出てくるはずね。
今話聞いてて、井上先生がなぜその感覚でというか、観点で聞けるのか、問えるのかっていうのは、
昔にあえてちょっと引っ付けるのであれば、
アーティストという理想を、ある意味自分たちの世界観という理想を持っている人たちの世界を、
どうやって形にするかっていう、しかもこれが無形じゃないですか。
っていうものをやっていこうとすると、分からないっていう前提に立ちながら、
でもどういうことなのだろうとか、その背景にある思いって何なのみたいなことを、
必然的に多分やってたが故に、
人間理解っていうものがいかに分かんないかっていう前提に、
無意識に始めから立ってるんじゃないかなっていうのが、
それはもしかしたらいいポイントかもしれないですね。
だから、もしかすると今言ったような、
この人の世界は何だろうっていうことで質問するときには、
あ、これはね、さっき言ったこととちょっとつなげたほうがいいのかもしれないけど、
そこはね、推測はするのよ。
きっとこうなのかなあということですか。
私はこう聞こえます。私にはこう見えるんですけど、合ってますか?とか。
これも質問になるでしょ。
でもそのときに、合ってなきゃダメと思うと、この鎧が邪魔して聞けないって話につながることですね。
だから、分かってないんですけど、こうは思ってるんですけど、
本当に分かってるはずはないので教えてくださいって感じ。
でもそれを素直に聞いてるなっていうのが伝わると、
アーティストとかって自分を理解してくれてようとしてるってことが分かるから、
逆にさっき言った情報が聞き出すって話を引っ張り出そうってよりも、
必然的に相互に交換ができていくってことになってきますもんね。
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なので、じゃあ単純に何も分からないで、
いやよく分かんないですよってそのまま言っちゃったら確かにね、
何にも分かってくれないのかこの人。
もう二度と喋ってやんないくらいのね。
なんだけど、私なりにはという前提の中の解釈も加えながら、
こうですかねって言って、いやそうじゃないんだよねもあるし、
そうそうそうなんだよねって言って次に、
いやだとしたらこういう話も面白いかもしれないですねって言ったりとかしていって、
だんだんだんだん広げていく感じかな。
いやーなるほど。
なので、バカになるという表現で言った鎧、
分からないということを手放すというか、みたいな観点がひとつ。
分からないというよりもね、分からなければいけないという。
分からなければいけないというところに鎧を脱ぐというか。
その上でもう一つ何なんですか。
これちょっと私が無理矢理、理想を聞こうとしてるみたいな方の表現で聞いちゃいましたけど。
理想を聞くのもいいのね。
だから例えばこの方が一番、
たぶん部下のこととかいろんな場所での質問タイムってことで言うと、
分からなければいけないということを、そういうモードを外しながらなんだけど、
ここまではわかったつもりですわ、言った方がいい。
ここまでわかったつもりなんですけど、
正しいですかって言うんだって質問になるわけで。
そうすると向こうが、「いや、その通りですよ。」って言ったら、
あ、じゃあこんな場面でもこういうふうに使っていいんですかね、なんていうふうに。
必ず頭の中で広がるはずなんですよ。
それも間違っちゃいないんだけど、ちょっと違う点もありましたよねって言ったら、
ああどういうとこですかって素直に聞けばいいかなと。
確かになるね。なりますね。
なんなんですかね。素直さっていうのを一つ聞いたんですかね。
ちょっと混乱するかもしれないんだけど、
私は分かろうとしてますというモードであれば大丈夫ってことなの。
あなたは分かろうとしてますと、そのモード。
この話を分かろうとしてるんで教えてくださいっていうモードがあれば、
質問はどんなに素朴な質問であっても、変な質問には聞こえない。
それを部下だろうが顧客だろうが上司だろうが関係なく、
その姿勢というかモードに立てるのかどうかが問われるんですね。
特に部下とか、自分が上にいなきゃ分かってなきゃいけないってなった瞬間に、
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分かろうとしてますので教えてくださいという姿勢になれない質問ね。
誰が言ったかちょっと今忘れちゃったけど、
推論のはしごっていう言葉があってね。
一つの事実があったときに、それを解釈して結論に至るんだけど、
事実に対して解釈するというときに、
自分が持ってる経験とかだけで、自分の世界観で解釈した結論というのは、
結論が短絡的に直結した結論になっちゃうんだ。
例えば部下の質問に対しても、
あ、俺の経験ではそれってこういうことだなって理解しちゃうと答えは離れる。
でも答えを急がずに、それってもしかしたらこういうこともあるかな、
もしかしてこういうことなのかなとか。
ちょっと疑問点に、疑問不乳を置き換えていくと、
推論の階段が多段階になるって言ったり。
あーなるほど。細かくなるというか、段数が増えるというか。
そうすると結論が短絡的にならないって言われてるんだよね。
なるほどね。推論のはしご。
ポンと目の前に起こったことと、結論としてこうだなっていうところの間に、
必ず空間があるはずなので。
なるほど。そこの空間はね、大宇宙のように聞いていったら広いはずのものを、
直線的にパッてわかるわかんないとかにしちゃうんで見えなくなるっていうところなんですかね。
いやー、なるほどね。
若干難しい話なんです。
いやでもね、そういう難しいというかね、すごい大事なテーマなので。
実はですね、似たような質問が別で来ておりまして。
はい、わかりました。
どうやって問題特定してるんでしょうか、井上先生っていう質問が別で来ているので、
次回この話と直結するなという感じがしますので、連続でつなぐような形でやっていきたいと思いますので、
どちらも楽しみにしていただけたらと思います。
ということで今日のとこ終わりたいと思います。ありがとうございました。
ありがとうございました。
本日の番組はいかがでしたか。
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