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2025-08-01 17:30

第536回 プロ意識ってなんだ?──若者とベテラン、その認識のズレ

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▼今回の概要

成長の定義がズレている!?/若手とプロ意識のすれ違い/Z世代と働くには“成長の共通言語”を/休日出勤しない若者は本当に“甘え”か?/納得感がなければ人は動かない/プロとは何かを組織で再定義する

サマリー

このエピソードでは、プロ意識や若者の働き方について深く考察されています。特にZ世代の特性や成長意欲が取り上げられ、経験や負担のかけ方の違いから若者とベテランの認識のズレについて議論されます。また、現代のプロフェッショナル像について考え直す重要性が強調されています。若者とベテランの間に存在するプロ意識や成長の認識のズレについても考察され、特に組織マネジメントにおける成長感の重要性と、それをどのように共有し、共感を得るかがテーマとなっています。

組織マネジメントの視点
井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中場企業まで、延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤克樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所、井上先生よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、ということで、今日も来たいと思いますけれども
最近は組織マネジメント、いろいろ現場でいられて、どんな印象なんですかね。
そうですね。えっと、なんていうのかな。
僕らはね、外から支援する立場にいますと。
特に僕の場合はね、何か形の決まったソリューションを提供して終わるよっていうことじゃないので
若干経営者の方や人事の方たちとの壁打ちみたいなことをやりながら進めるので、
やっぱり我々が関わることの良さっていうのはどこかでね、
いい意味でクライアントさんの刺激になってきっかけになればいいなと思うんですけど、
教育とかっていう場で感じるのは、
やっぱり僕らが立って研修をやるっていうこともとても大事な側面があると同時に、
もう一個の側面で、社内の人がしっかりと自分がやってきたこととかを伝えるっていうような場もすごく大事だなと思ってて。
やっぱり結構社内の中に優れた体験・経験とか結果とかあるんだよね、歴史の中に。
それを体現した人たちの話って、ある会社で2回ぐらいにわたってしてくれた人がいるんだけど、
この話響くんだよね。
いわゆる座学的なとか、能力開発研修とかちょっと違った。
価値観共有に近くなってくるんですかね。
そうそう。
前回の話とちょっと繋がりができますね。
なんかそんなようなことを感じますね。
だからやっぱり社内の研修とか、社内でのOJT以外のオフジェイティっていうのかな。
社内の人がやる、講師としてやるような場っていうのもすごく大事だなって。
なるほど。面白いですね。
ぜひその辺をヒントに取り入れていただけたらと思います。
若者のプロ意識
早速今日の質問入っていきましょう。
はい。
今日ですね、プロというキーワードでご質問いただいております。
はいはい。
プロフェッショナル集団を掲げ、財務、法務、税務の領域で組織を作ってきました。
現在30名弱のメンバーでやっていますが、最近の若者、ついに私もこの言い方をする日が来てしまいました。
プロになりたいと入社してきたわりに、帝国通りに帰り、時間外は基本的にしない。
休日労働もやらないと。
若い頃、24時間働いて能力を磨いてきた我々世代にとっては、まるでプロになりたいとは思えず、
思っていないのではないかと、とてつもなく困惑しております。
今の時代においてプロという概念は変わってきてしまっているものなのでしょうか。
井上先生のプロ論についてお聞かせいただけませんか。
はい。
ということですね。
最近の若い人って、特に昨今入ってくる人でいうと、Z世代みたいな言われ方をしてますけどね。
いつだったかな。私この場でも言ってやると思うんだけど、
Z世代の人って意外と両極で組織に帰属しようとするタイプの人と、起業しようとするようなタイプの人って、
大きく2種類の方向性みたいなのを持ってる人たちだなあっていうのがあるので、
ここで言うとね、組織に帰属したようなタイプの人たちのことを言ってると思うんで、
Z世代の人でも、俺はこの社会の心を貢献するために立ち上がるぞっていう人もいるのでね、
全員がそうじゃないとはもちろん思わないけど、
多くの組織に入ってきてくるような若い人たちのちょっと特徴的なところをベースに話そうかなと思うんですけど、
若い人たちのプロ意識って、
僕はプロということよりも、自己の成長、キャリアのアップみたいなことの言葉のほうが、
プロになろうっていうことよりも、今の人たちにとっては少しわかりやすいんじゃないかなと。
そういう言葉のほうがね、響きやすくなってるんじゃないかなというのが一つあります。
で、プロって何かというと、やっぱり最終的にはいろんな意味で顧客っていうのがありますけどね。
自分の仕事の結果を受け取る人たちに対して、どれだけの責任感と質を持って達成できるか。
提供できるかっていうことのレベルがある一定以上高い人をプロと言うんだろうなというふうに思いますね。
だからやっぱり極めていくような道の一つのプロっていうのはそういう意味だと思います。
一般的にはやっぱりそれが故に専門職っぽいものっていうのが、イコールプロの仕事みたいなふうに言われがちですか?
うん、言われがちですよね。
意外と言葉がプロって曖昧で難しいですね、確かにね。
うん。なんだけど、やっぱりかつてね、数年ぐらい前までもそうかな。
プロ意識を持とうよみたいなことはすごく言われてたと思うんですね。
そうなってくると、専門職になろうよって意味ではないですよね、その文脈のプロ意識を持とうよ。
その場合っていうのは、多くあるのは、言ってる側の意識もそうだけど、
あなたがやるべき領域を極めなさいって言ってる気がする。
このご質問者の、もちろん組織自体が財務とか法務とか経理とか。
ですね、かなり専門職寄りですね。
専門職寄りだから、この質問者の方が自分はプロになろうと思って24時間頑張ったんだっていうときの意識っていうのは、
やっぱり自分の能力をどんどん高めて、どんな難題にでも立ち向かえるぞっていうようなイメージを持ってたと思うんですよ。
でもこの方はやっぱり自分自身で設定してるんですよ、たぶん。そこへ行くんだって。
ああ、当時から。
だから自分にもそういう24時間戦う面使ってかつてあったけど、
そういう負荷をかけることが当たり前だった。
今の人たちって、時間になったら帰っちゃうって、
この人から見ると自分に全然負荷をかけてないよなってイメージがあるんだと思うんですよ。
プロという以上ね。ちょっと異常値なぐらいの負荷をかけるっていうね。
とっとと知識、技能、スキルをどんどん上げていきなさいと。
そのためには時間なんか欲しんでられないでしょっていうのが言いたいことだし。
でもそこには、さっきも言ったけど、この方の場合は自分なりにプロになるという、
この方のプロというイメージを自分の中に設定できてるんだよね。
だから自分の成長の先の姿を自分でイメージしてるから、そこへ向けた。
今の若い人たちで、時間になったら帰っちゃうよなっていう人たちは、
そこがまだ甘いというか緩いというかできてないんだよね。
これって何なんですかね、違いは。
ちなみにそのイメージができてないとは言っても、
入社のタイミングでプロフェッショナル集団としてそれを掲げてってやってるんで、
きっと採用の時にも、ちょっと書かれてませんけど、
きっとこの流れで言うと、採用の時にちゃんとプロフェッショナル集団というようなことは、
きっと謳ってそうかなと思うんですけど。
そうすると彼らが思う、プロのイメージでプロフェッショナル集団いいじゃん、採用されました。
でも上の立場からすると、いやいやお前らその割には全然じゃないかと。
だからゴール設定がすごく大事なんだけど、ゴールのイメージがやっぱり違うんだよね。
なんでしょうね。
なのでやっぱり今の人たちが、別にそれの人たちを24時間働かせなさいっていう意味ではなくて、
意外と成長意欲っていうのは、成長ってことに対しては大事なテーマとして掲げている世代でもあるんですよ、若い人たちね。
だから成長とは何かが腹落ちしないといけないってことなんですよ。
今度は成長の腹落ちですか。
成長の概念の変化
とりあえず成長しろーとかじゃ通用しないわけですね。
そう。自分にとっての成長とは何かっていうことが、
自分の中でガツンと入ってこないと頑張れないよね。
井上先生に聞くのもちょっとおかしいかもしれませんけど、今の若い人たちの成長って何なんですかね。
だから多く、それが正しいとかいいことだっていうことではなくて、
逆に間違ってるとも言えないんだけれど、
さっき冒頭言ったキャリアみたいな言葉って、すごくキャリアって言葉がよく使われるんですよ。
そうなんだ。
かつてで言うと、自分の組織内で上に上がっていくことをキャリアアップみたいなイメージを持ってた時代が結構長くあった。
まあそうですよね。いわゆる昇格していくか。
でも今は、この場では僕の成長につながらないと思うと、どっか行っちゃうわけですよ。
キャリアはホップのほうに行きますもんね。
そうそうそう。
だから転職なんかもキャリアアップの一つの手段なんですよ。
たしかに。
ということは、今言った、ここだと僕は成長できないって思うか思わないかが大きな差。
そうすると以前は、そのキャリアアップすることが成長につながってるっていう認識ができてたはずだろうという話ですよね。
ただ今、彼らが同じところで成長を感じられないから外に行っちゃうって言うと、成長の概念が変わってるってことですか。
そうそう。
何をもって成長したいんですかね。
成長感の重要性
新しいスキルとかそういうことなのか。
おそらくいろんな形でなんだと思います。
成長できてるなって感じるのは、いろんな結果によってだと思います。
たとえばスキルがアップしたこともあれば、人に認められたこともあれば。
でもなんとなく手応えとして、自分で成長できたなと思えるかどうかがすごく大事な。
自分の納得なんですね。
そう。だとそこが強いんじゃないかなと思いますね。
自分で納得できる、感じられる成長って、確かに私も言いたくなかったのに、最近の若者って言いちょっと出とうですね。
もはやね。わかんないかもしれないですね。
なので、そこがすごく組織マネジメント上のすごい重要なテーマになっちゃったわけ。
今まではそんなこと考えなくてよかったのに。
そうそう。成長っていうのは、ベテランになって、いろんな複雑な仕事もできるようになって、上に上がっていくみたいなすごく単純なモデルがあった。
出世で語ればよかったものが。
なんだけど、今はそれぞれの中にある成長感っていうのは、実は違うぞってことがわかんない。
ややこしいって言っちゃいけませんけど、それがあるべき姿なのかもしれませんが。
ややこしいですね。組織マネジメントは大変なことになってますね。
じゃあねとはいえ、それぞれに合わせて仕事を振ったり考えていかなきゃいけないの?
そしたらもうそんな組織マネジメントできないですよっていう人が増えちゃうんだけど。
でも中心にあるべきなのは、やっぱり会社がやってる仕事の、組織になってる仕事の価値とか意味が共感できてるか。
ここは組織で動く以上、ここは外しちゃいけないと思う。
共感を得るためのアプローチ
なるほど。
意味・価値をずっと語んなきゃいけない。
こちらとしては、それぞれの成長感に触れてあげなきゃいけないんだけど、
君の成長感って何?って聞くことじゃなくて、
仮にうちの中で成長するってこういうことなんだよ、逆説的に言うと示さないと、
相手もそれは自分の成長と異行になるかならないかがわからないわけよ。
自社独自として成長とは何かっていうのを、ちゃんと言語化し語れることが問われてる。
だからこの質問者さんのことで言うと、
ひとつ質問者の方にも頑張ってほしいのは、
あなたが言う成長とはどういうことですか?っていうのを、
やっぱり一人の人間が成長するということ、プロになるということはどういうことかっていうのを、
ちゃんと説明してあげてほしい。
プロとか成長というのはなんとなく、社会通念的に共有できてた感じがもうできなくなっているので、
プロが何かもそうですし、そうなってくるとこの成長とは何なのかっていうこととかが、
きちんと自社として語れるものがあって、初めてそれに納得したときに、
最近の若者というふうに言ってしまう彼らも、そこに納得があれば自分に負荷かけるというような行為。
この方が言うプロ意識のある子たちの行動につながるだろうと。
いうことですかね。
時代によって、自己の負荷の書き方は違うかもしれない。
この質問者の方は24時間頑張ったっていう時代だし、今の人たちはそういうことを労働基準法的にも…。
難しいですからね、環境的に。
じゃあどういうことなんだって。
やっぱり今の人たちって成長意識がよくあるので、
決して甘い組織に至るだけは思ってるわけじゃないのよね。
ああ、そうですか。
でもこの行動だけ聞くと、時間がいなし、休日で働かないだと甘いのかなって思っちゃうけど、そうじゃないと。
だから成長とは何かが腹落ちしてないから、すごく定型的な仕事の仕方に。
プライベートも大切にしてるからね、みんなね。
だからそっちに行っちゃう。
ただ、我々が一生懸命提示しなきゃいけないのは、
うちにおいて成長とはこういうことだったりこういうことだったりするんだけど、どう思う?って。
そうですよね。これはやっぱりちょっと私も頑張りたいって思えるかどうか。
ここがすごく大事で、思えなかったら平気でやめちゃう時代なんですよ。
いずれにしろ前回もありましたよね。
関係の質がいいというのはどんな種類がありますかという質問を投げかけてくれまして、
いろんな回答を井上先生してくださいましたけど、
ちょっとそこの内容はぜひそちら聞いていただきたいですが。
結局成長とは何かとかっていうことへの本人たちの納得感、確信みたいなもの、
共感みたいなものがあるかどうかが問われてくるということにつきてくるんでしょうね。
そう思います。
ということで組織マネジメントが非常に難しくなっているということの背景になるような話にも繋がったのかなと思いますが、
だからこそしっかりと上に立つ人間たちが思考していく必要があるというようなところでね。
以上でよろしいでしょうか。
はい。
終わりたいと思います。井上先生ありがとうございました。
ありがとうございました。
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