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井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中小企業まで、延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤克樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所、井上先生よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、ということで、今日も早速質問にいきたいと思います。
シンプルな質問をいただいておりまして、中堅社員です。
という方ですね。中堅社員です。
部下を育てたいという思いがあります。しかし、昇進や昇格には興味がありません。
私の中では、後輩育成とキャリアアップがどうしても分離してしまって悩んでおります。
どう考えればよいでしょうか?
なんかシンプルですけど、確かにこれ、いますよね。
いや本当に。
やっぱり、この方おいくつなのかわからないけど、ある種私なんかもね、もろそうでしたけど。
そうなんですか?
いやいや、昭和的価値観という意味でね。
昭和的価値観で言うと、やっぱりかつての言い方で言うと偉くなる。
上に上がっていくことが、やっぱりキャリアアップとほぼイコールみたいな感覚であったと思うんですね。
やっぱりすごく典型的な例が、いろんな会社さんで職能資格制度という人事制度があるけれど、
途中からいくと、たとえば一等級二等級三等級みたいなと、四等級って何かというと課長ですよとか。
つまり役職と等級がイコールになってっちゃうみたいな。
っていうのが結構あったし、私もそういう制度をつくるときにお手伝いしたことももちろん正直あります。
それがいいとか悪いとかではなくて、そういう時代の価値観だったんだと思うんですね。
でもどういう話からするといいのかわからないけど、
たとえば逆にキャリアアップっていう発想で言うと、今の人たちはこれからの時代はと言ったほうがいいのかな。
キャリアアップって同じ会社で上のほうに上昇していくことだけをキャリアアップってもう言わなくなっているというか、そう感じていない?
キャリアアップの概念とらえ方が変わってきてる感じがする。
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つまり一つの会社の中でというよりも、自分がどういうことをできていくのか、
そしてそれに伴って自分の給与がどう、ステータスがどう上がっていくかとか、
っていうことを全体を通してキャリアアップって言ってるんじゃないかなと。
だから自分のキャリアアップにつながらないなこの会社っていう、だから辞めるんですという言葉も結構聞きます。
その方が言うキャリアアップってのは今まさに言ったことで、
この会社に行っても偉くなれないと思いますっていう発言ではない。
自分のできる領域とか自分のできる範囲、もしくは大きな言い方で言うと、
自分が世の中に貢献できる幅とか深さとか高さみたいなのを広げていくっていうことをキャリアアップと捉えていて、
この会社にいるとずっと同じところにいる気がするなというようなことっていうのはあると思うんですよね。
だからそういう意味では、育成っていうのを、キャリアアップっていう方向で育成を考えるのか、
その部署が、この方が担っている部署。
例えば課長さんは役割は何かというと、
その課が求められてる機能をしっかり果たすっていうのが第一義的な役割なので。
その立場で言う部下育成っていうのは、
しっかりとこの部門が求められる機能を発揮するために部下を育成する。
能力を高める。
しっかりとより高いレベルで仕事ができるようにしてあげる。
これを部下育成という方向に捉えやすいと思うんですね。
だからこの方が感じてるように、キャリアアップっていうテーマと、
自分の部署の機能充実と機能向上みたいなことでいう育成とは、
同義語にならない場面が出てきてるんだと思うんですよ。
あれ?以前だとなり得るのは?
なり得るのは、たぶん自社の中で階段を上がっていくという感覚が強かったから。
それをまず望んでいたしって意味ですか。
うん。世の中的にもそういう価値観だったと思う。
だから逆に言うと、キャリアアップっていうのは若干今の皆さんが感じてるようにも狭い範囲で、
自社の中でレベルアップしていくということが、
若干キャリアアップとイコールな感覚だったところがあると思うんですよ。
キャリアアップっていうぐらいですかね。
うん。それは昔は若干自社内での能力アップ、レベルアップ、立場のアップみたいなことだったと思うんです。
でも今で言うと、そうではない、もっと広い範囲のことで捉えられるようになると、
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部会育成はレベルアップっていうテーマは果たせるけど、
キャリアアップっていうことに関しては、
逆に言えば、そうして辞められたらどうするの?みたいな話も最近よく聞かれるんですよ。
どっちですか。レベルアップさせちゃって辞めちゃうじゃん。
いやなんか笑っちゃいけないですけど、とんでもない悩みですね。
人を成長させるにも。確かにね。
だから成長ってキーワードがあって、
20代の人間たちをちゃんと成長させたいんでって、教育したいんですって言いながら、
でも不安なことがあって、育てたら辞めちゃうっていうことが起こったら、
これ無駄な投資なんだろうかって悩んでる方もいるんですよ、正直。
特に大企業は、これはもう共通の問題かもしれないですね。
向こうも育ててもらって、ある程度ついたら辞める気はなっからありますからね。
あるある。
それがキャリアアップじゃないですか。
もしそうだとすれば、これは逆に言えば、ある意味諦めなきゃいけないかな。
世の中的に視野を広げて考えないと、
人を育成するということは、自社のためになる人間を育てるという範囲ではもうないよね、ということかもしれない。
そうなってくると、この方がある意味、どういうお立場というか、どういう会社にいるかによっても結構回答が変わってきそうなので、
具体の話が仕切れない部分もあるんですけれども、
ただ、昇給昇格って言葉が出てて、ある程度規模ありそうだなという感じがするので、この前提で言うことを。
でもどうする、どうなんですか、改めて。
いや、でも育てたい。育てようとすると、レベルアップをすることになると、今度はその人たちがジョブホップすることにもなる。
ただ、この方自身は、それは育てていきたいと、ただそれがやめちゃうかもしれないことに繋がっている。
そして自分自身は、特に昇給昇格もなんですね、昇進昇格は別に興味ないと。
今ここまで話してきた流れで言うと、キャリアアップをしたいという方だとしたときの話をずっとしてきました。
でも、もしかするとこの質問者の方が向き合ってる部下の人は、
逆に言うとそういうことではなくて、今の環境でこのままでも全然いいんですよっていうことを言いたいかもしれない。
そういう方も結構いるので、別に偉くなりたいですっていうことも、
違う側面ではたくさん増えているので、このままでいいんですっていうような、そこそこ。
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でもそういう方たちも年齢とともに少しずつ給料が上がるという前提で物を語ってますけれどね。
このままでいいって、じゃあ一生が同じ給料でいいっては言っていないんですけれど。
昇進昇格は興味ないが昇給は興味ある。人間ですからね、ここはありますよね。
だから偉くなることに興味がないって言ってる場合もある。
でもね、いずれにしても、その部下の方たちの興味関心がどこに向かってるかは聞いたほうがいいですよね。
この質問者の方の部下の人たちなんですか。
育成してレベルアップさせてあげたいと思っているこちらの側はあるけれども、
本人がレベルアップをしていい仕事をしたいと思っているのか、
それとも今やれていることの範囲で、
プライベートのほうで非常に大事なことをやっていて、
そのためのお金稼ぎをしてるんですよみたいな人だっているわけで。
この人は自分の人生の時間をどこに向かって一番使いたいか、
エネルギーをどこに注ぎ込みたいかということは、
ある意味では確認してあげないといけないのかなと。
こういうものも価値観は多様化しているので、
会社にいるんだから仕事第一だよねというような時代でもないと思うし。
少し整ってきた。見えてきましたけど、
この方ご自身が育てるというものをどう考えるのか。
いい意見ですね。
によって、これが単純にスキルアップのところだけであれば、
それはやめてきますよね。どんどんみんな、
よっしゃ能力手に入った。ありがとうございました。転職しますってなりますけど、
何を持って育てるという、育てたいって言ってるのかで、
この方の今後のキャリアの考える上での方針が決まりそうですけど、
ちょっとこのあたりどうですか。
途中でも言いましたけど、
やっぱり役職者って第一義的に求められるのは、
そのセクションが、例えば営業部なら営業部、製造部なら製造部でもいいんだけど、
そこが求められる機能っていうのがあるわけで、
会社が運営している以上ね。
こういうことはしなければいけない。
単純に売ればいいって言うんじゃなくて、
お客さんの情報を持ってこなきゃいけないとか、
世の中の市場動向を把握しなきゃいけない。
例えば営業だとしてもね。
いろんな機能があるわけですよ、求められる。
それをしっかり整えるというのが、
やっぱり役職者が求められる第一義のものなので。
そのためには、部下が育ちたいとか育ちたくないとかっていうことではなく、
この人が、例えば4人いたとしたら、
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4人がどういうふうになればその機能がしっかりと発揮させられ、
なおかつより発展的にその機能を向上させられるかって考えたときには、
レベルアップはさせなきゃいけなくなっちゃうんだよね。
当然。
だから部下が育つとか育たないっていう言葉ではあるんだけど、
部下育成をちゃんとしなきゃっていう文脈じゃなくなるのよ。
やっぱり部門の機能強化っていう文脈で言うと、
能力を上げなきゃいけない。
っていう方向での指導育成っていうのは一つ絶対ある。
それともう一個は、やっぱり人だし、
これはいろんな人が考えていいと思うんだけど、
人作りみたいなテーマってあると思うんですよ。
例えば僕のところにいる以上は、
こういうことについてはちゃんとする人間になってほしいんだとか。
まさにこの方の私の中で後輩育成はっていうところにその話をしてそうですよね。
でもそれは今度は価値観なので裏にあるのが。
私はこういうことを大切にしていくよという、
部門のリーダーとしての方針として示さなきゃいけない。
それはありません?
工場のメーカーとかによって、
なぜか全然、どこどこ工場のあそこの局長の下につけると必ず育つ。
でもその局長はずっと局長やってて、
昇進昇格もしてないんだけど、
あいつのとこに行かせよこいつはみたいな。
そういう育ててくれる機関みたいなのがあるじゃないですか。
それ的な話ですね。
そう。やっぱり人っていうものがどうあるべきかという、
ある種の哲学を持ってないと育てられないよね、そういう人は。
でもそういう人は何をして育てられる人って、
そういう人作りという意味で育てられる人は何してるかというと、
大切なことはこういうことだっていうふうに、
ある意味方針とか方向性をちゃんと示しながらやってる。
だからそれに対する厳しさもある。
たとえばだけど、すごい具体的な例で言えば、
時間というものに対する考え方は、私のとこにいる以上こうしてくれと。
たとえばね、5分ルールとかいろいろあるけれど、
とにかく時間というものはこういう価値があるものなんだから、
こう考えてほしいと。
いうようなことを徹底するのも一つの人材育成だし。
なるほど。
でもこれはさっき言った、
その組織が求められる機能アップ、レベルアップとはちょっと違う方向性でしょ。
そうですね。
だからこの2つの方向性の育成っていうのがあるので、
この方がどちらについて自分はこう考えようという方針を、
自分の中で決めていくことが大事かななんていうふうに思いますね。
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こういうことですね。
なので、いろいろキャリアアップという概念が変わってる中において、
育てたいという話があるのであれば、
レベルアップの機能強化の話と、
その人としてのどうなのかという価値観的な方の話と、
この方がどういう育てるの方針を立ててやっていくのかというところを一度、
整理していただくといいんじゃないかというところですかね。
そういう方は結果的に昇進しちゃうんですけどねっていうのもありますけどね。
いや、いいと思いますよ。
だってやっぱ企業、人作り大事ですから。
なんで昇進・昇格したくないのかなっていうところをね、
一度聞いてみたい感じがしますけれども。
それは聞いてみてもいいですね。
その辺を踏まえてまた質問いただきましたら、待っておりますので。
はい。
お願いいたします。
ということで終わりましょう。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
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