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井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感。
上場企業から中場企業まで延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤和樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所、
井上先生、本日もよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
質問が来ておりますので、早速ご紹介したいと思います。
この方は技術職32歳となっております。
イギリスやアメリカなどでは、組織心理学のプロが
組織の制度設計や採用、組織文化構築に携わると聞きました。
日本では組織への心理学の貢献というと、
産業カウンセラーなどによるストレスマネジメントに
とどまっているように思います。
書店で組織心理学や組織行動論に関する翻訳本は
増えてきていると感じるのですが、
現場への反映については変わってきているのでしょうか?
ということですね。
面白いですね。
欧米の潮流の心理学を組織マネジメントとか
制度設計とかに組み入れたらどうだろうかということを
多分感じているでしょうし、
もしかしたら、今既存の自分の周辺の生徒とか
運用が結構うまく良くないなと思っているのかもしれないですね。
そうですね。技術職の方ですからね。
自分がやっているわけではないでしょうし。
なので、良い方法はないのかなということだと思うんですけども。
確かに心理学の話でいうと、
アメリカ自体の心理学界が1990年以降の変化があって、
2000年くらいから大きく変わっているんですよね。
セリグマンさんという有名な方がいますが、
心理学界の会長かな。
この方がポジティブ心理学というジャンルを立ち上げましたけども、
心理学というのはおっしゃる通りで、
どうやら第二次世界大戦とか大きな戦争の後、
いわゆる病んでしまった人、戦争から帰ってきて、
という人が非常に多かったので、
大きな社会問題として心理学も精神学界も、
それから脳科学なんかもそうなのかな。
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そういうものの対策に政府が躍起になり、
補助金単価も出したので、
心理学界自体が病んでいる人、
マイナスになっている人をゼロベースに戻すというのかな、
というところが主流になったと。
これは社会的背景もあってね。
大元で言えば心理学の大元のアフロイトなんかもそうかもしれないし、
どちらかというと奥底に潜むトラウマとかそういうものを、
ちょっとマイナス方向に目を向ける傾向があったと思いますよね。
それがポジティブ、いやそうじゃないと、
心理学こそ人の幸せのためにもっと貢献すべきだというので、
立ち上がったのはポジティブ心理学と言われていて、
そんな時期にやっぱり組織論も、
例えばミンツバーグという人が、
MBOが会社を潰すみたいなね。
つまりアートとサイエンス、
ミンツバーグさんはそれにクラフト、経験というのかな。
この3つの要素があるけど、
サイエンスに寄りすぎちゃいかんと。
やっぱりアート、クラフトみたいなのも大事なんだということで、
人間寄りというのかな。
人間というものにもうちょっと深く焦点を合わせようよというのは動きですよね。
昨今の向こうの有名企業、
GoogleでもそうだしYahooでもそうだけど、
いわゆる一対一の上司と部下の関係は、
部下の成長を促す人材開発なんだと。
より科学的なデータ主義の査定、評価制度ではなくて、
そっちをやることじゃないと。
人材開発のために向き合うことだみたいな方向に、
グーッと今言ってるんですよね。
だから確かにこの方がおっしゃるように、
その背景には心理学とかそういう潮流とか、
人間というものに焦点を合わせなきゃいけないとか、
いうことの背景があって、
制度自体の設計の仕方も先行的な企業を中心に変わってる。
これは事実だと思います。
そういうものの薬盆だとか、
例えば日本でも中原さんなんていう教授の会なんかは、
組織のマネジメント論というのを真剣に研究されてるし、
全世界的な流れにはなるだろうと思います。
心理学的な要素を組み入れるってことが目的ではなくて、
おそらくそれが目指してるのはさっきから言うように、
やはり人間だよねっていう。
働いてる人を人間というものに、
もうちょっと情緒的な側面も含め、
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人間というものに向き合いましょうということが底辺にあって、
この方もきっと技術職で32歳で、
多分かなり中心になってきていて、
組織を見たときに、
もしかしたら評価生徒とか上司部下の関係生徒とかというところに、
ハートフルというか、
そういうものがエモーショナルな部分というのかな、
あまり良いものを感じないのかもしれない。
それを変えたいっていうのが多分この方の質問の意図なんでしょうね。
きっとそのために欧米ではこういうことが起こってるらしいけど、
どうなんだろうかということを探ろうとされてるんじゃないかな。
欧米の本でもいいし、
欧米人と日本人の差があるので、
逆本の通りに全部何かことを運ぶことではないけど、
参考になるところはたくさんありますよということですね。
質問どんなことが行われてますかということで言うと、
各企業違うし、
まだまだ日本は今このご質問者が言うように、
欧米の流れほどは積極的に、
制度なんかに取り入れてはまだいないと思うけど、
おそらく大きな企業での動きが始めてると。
さっき言ったヤフオクなんかも、
部下との向き合いみたいなのをすごく焦点に頑張ってる企業だし、
そういう影響力のある企業が、
制度設定の中にその考え方を取り入れていくと、
世の中全体に波及していくんじゃないかなというふうには思いますね。
面白いのは、
もしかしたらコンサル会社の方に失礼かもしれないけど、
大手コンサル会社の人事制度とか、
そういう諸制度への提言みたいなのに、
実はまだあまりそこは聞こえてこない。
つまり欧米でそういう流れがあるよねと、
人というものに焦点を合わせるような、
もうちょっと人と向き合うということを促進するような
制度設計というものの提案を、
大きなコンサル会社の方が発信されているように
まだ思えないので。
やってる方はいると思うんですけど、
またそういう意味では、
企業への提案している側からも、
まだそんなに日本は強くそこに焦点を合わせていないかもしれないですね。
逆にどこに焦点を合わせているようなイメージなんですか?
やっぱりまだ成果主義は悪いわけではないけど、
評価制度なんかも判定するというの?
価値を認めるよりも判定する側の判定の精度を上げましょう
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というようなことがまだまだあるんじゃないかなと。
だから制度設定の仕方とかね。
人ファーストというより構造だったり、
仕組みファーストみたいになっているイメージ。
そういうのはあるかもしれない。
でも中小企業への評価制度を提言している我々もそうだけど、
他にもいろんな方が出てきているけど、
そういう意味では、
やっぱり社員のモチベーションを高める方向とか、
会社のビジョン・価値観のために動くことを大切にしようとか、
ちょっと理念的な方向にいく、
評価制度の提案というのもあるので、
決して全部がないわけではないけど、
何が言いたいかというと、これからなんだと思うんですよ。
これがグーッと深まって、いろんなことが語られるのが。
制度という具体的なものに落とされるのも、
もうちょっと足すと、
日本の中でかなりいろんなものが出てくるんじゃないかなと。
あと最近の潮流で言うと、
テックという言葉もあるけど、
HRテックというところで言うと、
本当に人事データベースをNで取れるじゃないですか。
そこを本当に解析して、
アルゴリズムを作ったり、
ゆくゆくはそこをディープランニングさせていくような方向なんでしょうけど、
そこまではまだ行っていないようですけど、
そういう動きも、
何社か、特に人事を付けられるところだと、
進めていたりするので、
その辺になるところも、
要は心理学とか組織行動論というところというよりも、
どうコンピューティングしていくかみたいな方じゃないですか。
そういう流れもありますよね。
でも解析のアルゴリズムの設計の段階で、
実はそういう心理学とかを研究されている方が、
入ってくるとより良いと思うんだよね。
そういうアルゴリズムの設計の段階で、
実はそういう心理学とかを研究されている方が、
入ってくるとより良いと思うんだよね。
やっぱり上司・部下の関係で、
変な話ね、
この上司だと部下がこうなる傾向があるとかね、
そんなものまでデータ解析できるようになったら、
すごいと思うよね。
やっぱり、特にその部下の変な話、
例えばね、井上ってやつがいるぞと、
僕は33歳で課長になりましたけど、
その33歳からなって、
今に至るまで、
彼の部下はその後どうなったかとかね、
そんなものとか、いろんなことを、
それは何なんだ背景は、みたいなことを
蓄積していくと、
部下がどう言っていたかとかね、
そうすると、
いろんなものが見えてくる。
そういう時に、
やっぱり不確実な人間というものが
行っていることなので、
そこに心理学でとか、
そういうものが入ってくると、
面白いかもしれないね。
完全なマインドリーニングをするしかないんですけれども、
この方のご質問の意図を想定した上で、
さらにこの方が抱えている課題を想定した上で、
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今の話を踏まえた上で、
アドバイスというか非常に困難なことを
今言っていますけど、
どうですかね。
おそらく、
さっきも言ったように、
現状の中に何かの問題意識を持っているんだと思うんですね。
自分の会社の中の制度から見ると、
決して良くないんじゃないかと、
むしろ、という部分も感じているんだと。
だから、この方が32で、
これから多分上の方にも行くでしょう。
で、頑張って、
32に至る一番、
第一期、働き盛り。
ここで貯めたエネルギーで、
40歳ぐらいまでになり、
40ぐらいでの第一期、
働き盛りみたいなのが来るので、
人生の中の伏見でもあるから、
やっぱり、
自分の仕事力をまず上げておくということが、
最大の、
この方のためのテーマだと思うんですよね。
ただ、組織マネジメントのところの在り方について、
疑問があるんでしょうけれども、
大きな流れで言えば、
多分、この方があと10年ぐらい経って、
やっぱり管理職になったり、
組織マネジメントになったり、
主役になってくるときには、
もうちょっと、
この方が期待しているようなことは、
流れとして入ってくる可能性がある。
ああ、そうですね。
そのためにも、
もし今問題意識があるのであれば、
この方なりにできる工夫で、
それを少しでもマイナスをなくしていくようなことは、
あるのかなと。
それは何かというと、
上司に対しても、
モチベーションとか、
組織の勢い、活力とか、
そういうことについて、
この方からも話をすればいいと思うんですよね。
芸術職だから、
何ができたかということもあるだろうけど、
それよりも、
組織としてどんなエネルギーを持てるか、
ということは、
真剣に考えないといけないと思うんですよね。
そういう意味で、
組織としてどんなエネルギーを持てるか、
ということは真剣に考えて、
自分はそれが興味があります、
という宣言をしてていいと思うんですよね。
そうすると上司だって、
何だそれ、という話になるし。
何かね、
この方が希望している、
望んでいる世界観があると思うので、
そのために、
外部環境で変わっていくということよりも、
自分の中で築いている焦点に、
世界観に、
ちょっとちっちゃなことでも
捉えしていった方がいいと思います。
なるほどですね。
というわけで、
今までにない切り口でのことで、
こういうのをいただけると嬉しいですよね。
嬉しいです。
今までにない井上先生のお話も聞けましたし、
ぜひ今のお話を聞いて、
また別の角度から、
ご質問いただけると、
ぜひ面白くなると思います。
というわけで井上先生、
本日もありがとうございました。
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