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井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中場企業まで延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤和樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所、井上先生よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、ということでやっていきたいと思いますが、
今日の質問は、組織の相談なんですけれども、構造が二重構となっていたりするので、早速やらせてください。
はい、わかりました。
ということで聞きたいと思いますが、製造業40代の課長職の方からご質問いただきましたので、ご紹介させていただきます。
10名程度のチームを2つまとめています。
リーダーだった社員が急に退職することになりました。
残っているメンバーからリーダーに引き上げる予定です。
その社員は35歳で真面目で誠実なのですが、年上の社員に明確に指示を出せるかが懸念材料。
そのことは本人も心配しています。
彼にはどんなサポートをしてあげたらいいでしょうか。
また、彼の部下になる社員に私はどのようなスタンスで関わっていけばよいでしょうか。
心構え、注意するポイントを教えていただけたら幸いです。
ちなみに私の定格は自己分析ではありますが、どちらかというと温厚で私も強いことを言うのが少し苦手です。
という非常にケーススタジーみたいな話ですね。
温厚で厳しいことを言いにくいというのは、
決してそれがマネジメントとかリーダーの立場の人にとってマイナスになるということではないので、
そこを気にしてるということとか、年上の社員に明確にとかっていう点を考えると、
自信と指示をしなきゃいけないって思ってるんじゃないかなと思うのね。
このリーダーという立場の人は、これやったかあれやったかって言って、
やってくださいねってしっかりと言わなきゃいけないと思ってると思うので。
まず、今がどうなってるかわかんないけど、特に製造現場の工場とかというところで言うと、
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生産計画にのっとって、滞りなく生産を遂行するためにシフトがあったりとか。
その中でやってる作業をできるだけロスのないようにしっかりやってもらうと、
効率よくやるというような効率性とか質とかが、
作業上非常に大事なテーマになっている職場なんだろうなと思います。
年上の社員に言いにくいことがあるとしたら、指示を出すということもそうなんだけど。
まず指示の面で言うと、僕は製造業だからこそなんだけど、
今月は何をしなきゃいけない、今日は何をしなきゃいけない、みたいな生産計画的なことは、
やってらっしゃるかもしれないけど、すごくはっきりと目に見えるようにみんなに提示することが大事かなと。
はいはい。ものづくりですもんね。
なので、それをちゃんとやるということで指示をするわけで。
何をしなきゃいけないかという指示で言うと、それが明確にあることで年上だろうが言いやすくなるし、
この課長さんも10名の2つのチームがあるけど、計画に対してどれだけやれるか。
よくPDCAとか言うけど、計画に対してどうやれるか、今どうなってるか、どうしなきゃいけないか。
この3点について徹底して、リーダー経由というよりも、
その会員全員に、ここでいうと20名の人たちに、その考え方をしつこくしつこく入れていくことが大事かなと思うのね。
なのでこれは業務管理的な、それこそよく工程管理的な発想をよりしっかりと入れていくってことは、
製造業なんて特に大事かなと思います。
今今回、リーダーとして引き上げる方に求めるものとして。
まず課長さんがそういうことが大事だという価値観とか、
ある種の風土文化みたいなものをまず醸成しましょう。
課長、このご質問の方がということですね、まず。
それをちゃんとやるということは、20名の会員の人たちに、
ある程度認識が深まれば深まるほど、リーダーが若かろうがなんだろうが、
ある意味リーダーにしようとしてるわけですから、それなりに仕事もできるでしょう。
だったらその人が言う指示は、皆さんが年上だろうがなんだろうが聞きやすくなるんじゃないかなと思うんですね。
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要するに、しっかりとした計画に対してどれだけ忠実に行えるかっていうことが、
我々のちゃんとやるべき仕事だということがあれば、
リーダーの役割は、それをちゃんと進捗を管理するということに徹底できるので。
なるほど。
このリーダーがどうかというよりも、この組織として、会社として大事な方針というか。
それをちゃんと渡してあげることができれば、課長からリーダーに。
このリーダーの方もそこをベースにマネジメントができるので、
結果的にこのリーダーの方が環境として非常にやりやすいのは、
あなた課長さんが作ってあげてねというメッセージです。
やっぱりリーダーの立場の人は微妙な言い方だけど、管理者というよりも監督者だと思うね。
業務がちゃんと進行してますかということを監督することに、
まず徹底してやらせてあげたほうがいいので、特に新しくリーダーになった人にはね。
次に言うことが、たぶん引っかかってくることのもう一個大きなポイントかなと思うのは、
やっぱり人との関係性みたいなのをよく僕は言う。
関係的なこととか、場合によっては監督者としてこうしましょうという指示も
そうだけど、ある意味ダメ出ししなきゃいけないことがある。
それじゃいけませんと言わなきゃいけない。
ダメ出しをするときに、年上の人とかに言えますかと。
この人も温厚なんで言いにくいっていうのはそういう場面だと思う。
縮減を呈するとか、ダメです、やめてくださいとか、
バッテンマークを相手にピッと見せるようなとき、それが必要なときにしっかり言えるかどうか。
っていう側面のところも気になってると思う。
こっちが結構難易度が高くて。
さっき言ったように、仕組みでカバーできるマネジメント的な側面じゃなくて、
それこそ僕がよく言う関係の質みたいなのが底辺にあると言うこともできるし。
言われても、中場はちゃんとやってるんだけどなって思いがあったとしても、
なんでこの人はそういうことを自分に言ってるかは理解できると思う。
なのでここをどうしていくか。
リーダーになる人にまず大事なことは、教えてあげてほしいのは、
違うなとかダメだなと思ったことが、非常に客観的なものを持って言える場合。
例えば10個作んなきゃいけないんだけど3つしかできなかった。
見てたら非常に効率が悪い。
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って言うんだったら効率悪いですねって言いやすいよね。
だって10個のうち3つダメだから。
だけど例えば全く違う側面で、
その年上の社員が新人の社員に対して指導がちょっとよくない。
いうことになると、ここってなかなか難しくなるじゃない。
その指導方法がちょっと違うと思いますよっていうのは言いにくいよね。
年上だしその人の経験があるから、
いや俺はこうやってやってきましたって言われちゃったら、なかなか言いにくい。
経験を覆されたり、歴史的なものとかをダメっていうのは難しいですよね。
そういうことで言うと、
年下の新しくリーダー、35歳の方よりも若い人に関しては、
さっき言ったような、我々は何をすべきかを置けば言いやすい部分もあるけど、
特に年上の社員に焦点をはわせるとすれば、
さっきの場面、新人の育成みたいなことで言うと、
どこに向かってるかの共有をちゃんとしとかなきゃダメね。
つまりこの年上の社員は、新人に対してどこまでにどのように育てようとしてるか、
何を大事なものだと思って覚えてもらおうとしてるか。
そのへんの会話をしとかなきゃいけない。
そういうことですね。
そこを握っておかないと、「なんか違うと思うんですよ」って言えないと思う。
ここは一対一の関係性をパーソナリーに作っておかないとっていう。
そう。年上の人とかね。
今は新人育成をこの人が似てる似合ってるだと仮の設定で言ってるけど、
そんなような場面で、なんか違うなと。
でも年上の社員の方は必ず経験をベースにしてそれをやってるはずなんで、
だけどやり方の部分のことになっちゃうのね。
違いますだけ。
そうじゃなくて、どこに向かうためにそれをやってるかっていう。
どこに向かうかをちゃんとお互いに。
さっきの新人育成であれば、
年内中にはこの3つの機会はちゃんとできるようにしたいですよね、
みたいな具体的な課題もあるだろうから。
そしたら、ですよねと。
とすると、もうちょっとAの機会ばっかりやってないで、
Bの機会も触らせてあげないとまずいですよね、なんていうふうに話がしていける。
だから違和感を言うときの、
違うと思うんですけどっていうときの、
なぜ違うと思うかを触れるときに、
相手と共通のものを持ってないと。
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こっちに向かってるから、私はこう思う。
違いますか。
いやいや、それはね、そこから言うとこうなんだよってことで、
お互い話し合って、ガチ点が見つかればいいけど。
なので、ダメ出しというか苦言を対する違和感を言うっていうのかな。
そういうようなことをするためには、
なんでそう感じるか、違うと思うかっていう、こっちの根拠を言ったときに、
それが根拠だとしたら言ってることはわかりますよっていう状態を作らないといけないかなと思う。
なるほど、だからダメというNG。
今回のリーダーに立つ方がダメというのは会社の方針のためにダメって言うんでしょうけども、
そのダメと言うためには、一旦自分の部下となる方との関係性において、
その方がある意味どういった価値観を、どういう思考を持ってるかっていうところを、
ちゃんとお互いがこの人はわかってくれてるっていう関係性を作っておかないと、
たとえそれが正論であったり会社の方針であってたり、
目的的だとしても受け取ってもらえないので。
そういう意味で、その辺りにおいてワンオンワンが実は大事みたいなところになると少し納得感がありますね。
そうなの。
でも逆に言えば、年上の社員が、経験的には私はこのほうがいいと思いますよってことは言わせてあげて、
聞いてあげたら、なるほどそういう意図だったんですねってのがわかれば、
それはそれでまた大事なことだし。
マネジメントとかしてると、こういう方向はダメなんだとか、こっちだって言ったときに、
いやそれはってなった瞬間に、ちょっとうわーって血の気が引き、
あーきたってなるじゃないですか、上の立場で。
そうですよね。そのときにちゃんと前提として、前段階にしっかりと関係性ができていれば、
ガッて反抗的なとか否定的なものが来たときにも、
なんでそう思うの?っていうのを受け取れるかどうかは確かにその関係性に準じますよね。
そうなんだよね。仲良くなっておこうというよりも、そこがわかってるかどうかだね。
私なんかもよく見るのは、なんか違うんですよねって上司の発言聞いてるんだけど、
でも結果、その職場としてやらなきゃいけない、達成しなきゃいけないものには、
なんか違うんですよねという部下のやり方を放っておいても、
たどり着いちゃってたりすることがあるんだよ。
ただ正直な目で言うと、そのやり方が切り壊ない。
でもそれで語っちゃったら、それこそ価値観の違いみたいなことになってしまうので、
それよりもゴールに行けてないんだったら初めて言えるわけよね。
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違うと思うよ。
でもゴールに達成してるんだったら、部下の方だってこれ私のやり方ですっていう思いが出ちゃうので。
なるほど。共通のゴールに目指してるけど、そこは個性の違いとしてやり方が違うところはある意味、
少し大きな器として受け取らなきゃいけない部分というのが上司として問われてるみたいなニュアンスですかね。
製造業なんかは標準化とか平準化って測りたいから、みんな同じやり方したいよねと思うんだけど、
ベテランの人ごと自分流があるので、ここは正直言ってどっちですよってはっきり言えないけど、
それはあるよということは認識しとかなきゃいけない。
だからこそゴールに関しての肯定管理っていうのは徹底されるかもしれないですけど、
人間としての関係性においては、ここってものづくりと同じような感覚でやっちゃうとちょっとずれちゃいますね。
いやー、ここはちょっと微妙。
なるほど。ということで、非常に多くのヒントがあったと思いますので、
ぜひこの新しい新任のリーダーの方のマネジメント育成に注力していただいて、
また何かご質問がありましたらぜひお寄せいただけたら嬉しく思います。
それから井上先生、ありがとうございました。
ありがとうございました。
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