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井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中小企業まで延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠田岡崎です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所、井上さん、本日もよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、今日ですけども、前回評価制度の話を、評価がうまく…
評価してくれない、例の会社の人がいてどうしようという話で評価制度の話をしてきたんですが、
ちょっと似たような質問が来てましてですね、ご紹介していきたいと思います。
3回くらいビジョンの話がありましたが、過去ですね。
評価制度を使ってビジョンを浸透させるためにはどうすればよいのでしょうか。
現在、ビジョンから落とし込んだ価値観のようなバリューを評価項目に入れております。
しかし、そもそも評価制度を使ってビジョン浸透というのは可能なのでしょうか。
という質問ですね。
どうなんですか。
可能でしょう。
可能というより、結果つながっているという方がいいのかな。
だから、ビジョン浸透のために評価制度を運用するという風に考えると、
行き詰まるかもしれない。
そうじゃない、結果つながるよという思い。
じゃあ何からやるかというと、やっぱり部下の成長の促進。
と言って純粋に考えればいい。
ビジョン浸透というと、組織がやってくれ、これをやってくれることがっていう
組織への貢献度に対しての意識が前面に出すぎちゃうんだよね。
それは組織の理屈は当然なんだ。
組織としては、組織の売り上げのためとか、
組織の会社のより良い発展のために貢献してくれる人を高く評価する。
これは当然です。
でもこれが前面に出すぎると、個人は何をやっているかというと、
一生懸命毎日自分なりの100%をやっているつもりの人たちがいるわけだから。
なるほど。
そういうことの返りが起きる。
なるほどですね。
だから組織の理屈は絶対なきゃいけない。
だから貢献度によってはあなたは60点だということも言わなきゃいけないときはあるけれど、
個人を結果ビジョンに向かってもらうためには、
ビジョンのためにこれをすればならないのが君たちですっていう宣言は、
僕は特に中小の場合はあまり適していない。
危なそうな感じしますね。
それよりも君の100%のレベルを上げようっていう方がいい。
そこの結果上手くビジョンにつながればいいよね、はどうやってやる?
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要するに君の100%はどこに向かっての100%なんかの方向性がビジョンの方向性。
例えばチャレンジ精神を大切にしたい会社があったとしたら、
チャレンジするっていうことに100%頑張ればいいんだよっていう風に教えてあげること。
つまりチャレンジ精神がビジョン達成のための我々のバリューである。
あるよね。
だからそのために君のチャレンジ度合いを評価してるんだよ、
測ってるんだよって言われると、
え、でも私毎日頑張ってるんですけど。
とにかく頑張ってるんですけど。
確かに確かに感情的にはそういう感覚になっちゃう。
どうしてくれるんですか。
毎日大変なんですけどって思ってるわけね。
なるほどですね。
頑張ってるのはありがとうと。
じゃあ君の100%はそうかと。
100%の中に欲しいんだよと。
会社としても欲しい。
君のためにもチャレンジってなんだろうねって紐解いてあげないと。
じゃあ変な話、人間関係が良くないんですって言われたら、
この人間関係が良くなるためっていうのも挑戦だよねって。
だったらそういうことやってみようよでもいいし、
なんか方向づけを本人の世界の中に落ちる言葉で同じチャレンジでもいいし、
会社が言ってるチャレンジっていうのはなんか新しいことをやれってすごく高度なことを言ってるかもしれないけど、
まずは本人の中でのチャレンジって何かっていう。
本人の100%のやり切るってどういうことかっていうのを形にイメージ付けてあげないといけないと思う。
なるほど、本当そうですよね。
ビジョンって組織の理屈ですもんね。
それを項目にすると、
前回の話であった組織の理屈を押し付けるって形にちょっと行き過ぎちゃうこともあるわけか。
個人の感情と組織の理屈は両方正しいんだけど、そこをうまく間を取っていくっていうのが、
特に評価制度とかはそこを考えて内容を考えていかなきゃいけないし。
ちなみにこの会社さんはご質問の中に評価制度を使って浸透するために、
ビジョンから落とし込んだ価値観を項目に入れてるそうなんですけど、これはどうなんですか?
いいんじゃないですか。項目として入れていいんだけど、
そういう項目ってさっき言ったチャレンジであるとか、お客様第一とか、そういう項目でやっぱりテーマなんだね。
でも本当はそのために何をしなきゃいけないかに落ちていってほしい。
僕が言う行動指針ってやってみなはれじゃないか。
何かの言葉にしてあげて、やり終えたら必ず振り返るでも何でもいいんだよね。
何かより良い仕事、我々が求めているビジョンを達成するためのそのバリュー。
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さらにそのバリューが浸透するためにどういうスタンスで、
どういう意識を持ち続けようかっていう言葉まで開発できると、それは生きていく。
それを評価項目にしちゃっていいんですか?
いいと思いますよ。
例えばチャレンジみたいなものがあって、何ですかね、行動指針で言うと言葉、項目になるようなチャレンジという価値観の…
チャレンジという、やっぱりあれじゃないかな、今までにないことにどれだけチャレンジしたかとか、
挑戦できるかとか、
苦手なことにトライしたか、
っていう項目を作ることはOKですね。
それは苦手なことにチャレンジするっていうレベルの人と、もうそんなレベルじゃなくて、
既存の概念を覆すぐらいまでのレベルの人といるから、
そこは同じ社員さんでもチャレンジという言葉の解釈、
どれだけやるとチャレンジという項目に対して努力したかっていうと違うと思う。
それで言うと、例えばプレイングマネージャーのチャレンジの項目と幹部クラスのチャレンジの項目は違うわけですよね。
よく会社のビジョンから落とし込んだ項目って、そこだけは全社員共通みたいな感じになってるのって多いと思うんですけど、
あれらがちょっと良くないかもしれないと思うんですよね。集中力が高すぎるというか。
ただし、例えばだけどね、笑顔を大切にしようっていうのがあったとしたら、これは笑顔は全員共通。
そういうのがあると。
なるほど。チャレンジであれば常にチャレンジ精神を持っているかってなっちゃうと、
ちょっと落とし込みにくいっていうか。
落とし込みにくい。
他社だって部下の何をチャレンジ精神として言うのかが分からないから、
それを浸透させたいんだったら、よくある、お前にとっての100%のチャレンジってなんだって。
やりきりましたって言えるとしたらなんだろうねって。
僕の苦手なクライアントをくどき落とすことですとかね。でもいいわって。
オッケーオッケー、それでやってみようよって。
ただ、それはさっき言った新しいものを開発したっていうレベルとは、
さっき今度組織の理屈から言えば、それは貢献度としてはこっちの方がレベルが高いっていうことがある。
でもそれはあとは結びつけだから。
でも本人が100%やりきりましたと言えるものに対して、
一段階目としては反抗してあげないといけない。合格。
ただこの合格した点数は、隣の人がやった合格よりは、
組織から見たらグレードはちょっと違っていて、
君は100%だと認めるけれど、全体の中で言うと、
君は中規模のレベルのことをやり遂げたということだよね。
個人としては絶対評価を見るけれども、組織の中では相対評価も行われたというか、
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そういう感じだよというのは出てくるわけですよね。
それはしょうがない。
だって新規開発した人と、
例えば苦手なクライアントを得意にしたというのと、
新規開拓のすごい機能を持っている人と、
素晴らしい顧客を見つけてきたという会社としては、
公社のほうはやっぱり評価しなければいけない。
でも本人の努力としては、
偶然、おじさんに紹介されただけだ。
親戚のおじさんに。
でもこれはしょうがない。
本人がどう努力したかについては、
1回ちゃんと認めてあげるということ。
もしくは、お互いにどうだったんだろうね、振り返ってみて。
今一つ頑張りきれなかったかもしれません。
というのは正直にやり合うよと。
一旦見るときには組織の理屈を置いて、
個人をしっかりと100%見てあげる。
その上で後から組織の意味を照らし合わせるという使い方なんですね。
先回言っていた、理解してあげるというのが前半戦。
部下が上司に何を求めているかというところでいうと、
一つが理解をしてほしいということ。
それは、君はこうだねと言ってあげる。
ただ、より良いアドバイスをするという局面になると、
やっぱりどうしたらいいんですかというのは、
組織の理屈に合っているかどうかというのは、
すごく重要な軸でもあるので、
組織の理屈から考えると、
こうだよというのを言ってあげないといけない。
なるほど、前回の話と通じますね。
確かにそのビジョンを掲げているのが、
社員がみんなが評価制度とかに落とし込まれていても、
それを楽しんでいる会社もあれば、
ビジョンを掲げれば掲げるほど、
社員が抵抗するというのもよくあるじゃないですか。
それはだからさっき言ったこと。
組織の押し付けをしすぎているということですね。
押し付けに感じる。
ワクワクしないんだから。
ビジョンって究極のね、確かにそういう意味じゃん。
だけど、やっぱりこの会社素敵だな、
社長素敵だなと思ったら、
その社長が掲げるビジョンは、
何としてでもやってあげたいとなるという感情なので、
そこに行かなきゃいけない。
そのためにも一旦個人にちゃんと100%フォーカスをするという。
評価するべきだと。
上司の中で個人の一人一人のことを十分理解してあげる。
なるほど。
で、苦言も提出。
より良くなるための苦言も提出し、
褒めてもあげる。
だけど、より良くなるなっていう時に、
会社が求めている姿と結びつけてあげられたら、
結果はビジョンは達成できる。
確かにそうですね。
あくまでその個人が100%力を発揮するための
方向付けとして使うみたいな感じですか?
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遠藤さんがかつて言ってたことがあって、
人事の役割は会社と個人を結びつける役割だっていう。
なんかありましたね。
あれそのものだと思う。
そんな深い意味では言えませんでしたけど。
だからやっぱり上司は一人一人と向き合っているので、
やっぱりその一人一人をちゃんと理解する。
その人の感情まで含めて理解してあげようとすること。
ということが一つ大事。
ただし、100%頑張ったって言っているけれども、
君の100%に対してもちろんそれは評価するよと。
だけど、その100%は会社から見るとまだ100点じゃないよっていう。
ここはちゃんとしてあげる。
なるほどね。
そこをしっかりと切り分けて話ができると、
前回の話で言うといい評価者にもなれるし。
ビジョンにももちろん。
そこに込められているのがどうなったらいいかという
具体的なアドバイス、方向性がビジョンに向かっていればいいので。
なるほど。すっきりな改造になったような気がします。
ぜひ前回の話と一緒にいただきたいですね。
ぜひぜひ理解が深まると思いますので、
前回の77回と合わせてぜひ聞いていただけたらなと思います。
本日もありがとうございました。
本日の番組はいかがでしたか。
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