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2025-05-09 16:15

第524回 組織の目的は、「数字」ではなく「意義」〜エンゲージメント向上をKPIにしない!〜

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▼今回の概要

即戦力人材が辞める理由/組織とは社会との接点/医療現場のリアルな悩み/自己実現と組織貢献の交差点/離職を止めるのではなく理由を知る/エンゲージメント偏重の落とし穴/看護師チームが組織文化を動かす!?

サマリー

組織の目的は単なる数字ではなく、意義を持つことが重要だと論じられている。特にエンゲージメントを高めることで、人材の離職を減少させ、労働環境の向上につながるとされており、従業員の個々のスキルと価値を尊重する組織づくりが求められている。このエピソードでは、組織の目的が「数字」ではなく「意義」である重要性が語られ、特に医療クリニックにおける患者の満足度や看護師の役割が強調されている。また、視点を変えて組織作りを進めるためのチームマネジメントの意義についても触れられている。

組織と人材の関係
井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中場企業まで、延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤和彦です。井上健一郎の組織マネジメント研究所、井上先生よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、ということで、今日も行きたいと思いますけれども、質問いきますか?
はい、そうですね。
じゃあ早速、質問にいきたいと思いますが、
今日はですね、30代の女性の方ですね、ご質問いただいております。ありがとうございます。いきましょう。
いつも有料級の配信をありがとうございます。
私は従業員が200名規模のクリニックの法人で働いております。
離職の多さ、特に即戦力人材の退職が気になっています。
有資格者は転職が多いとは聞きますが、エンゲージメントが高く生産性の高い組織づくりをするためには、どうしたら良いものでしょうか?
この春、組織づくりの部門に移動となり、ざっくりした質問で大変恐縮ではありますが、考え方や知っておくべき知識など、井上さんにお伺いしたいです。
ということでいただきます。ちょうどだから今、組織づくりの方に。
そういうことですね。
移動されて今、真っ最中なんじゃないかなと。
有資格者の離職っていうことは、
ドクターの方とか看護師の方とか、クリニックだからいろんな方もいらっしゃるでしょう。
ある種プロフェッショナルの方たちが集まっている集団。
やっぱり個々人が自分の力量を持っているので、
自分の価値というかスキルとかがいろんなところで発揮することが可能な人たちなので、
場を選ぶというか就職先を選ぶということは多いでしょうねと。
まずベースとしてね。
それの中には、やっぱり金銭的なことでこっちの方が高いからとかっていう人もいるでしょうし、
質問者の方たちのそのクリニックに対してなんか違うんだよなって思うこともあるでしょうねと。
いろんな理由で自分一人でも生きていけるというスキルを持っている方たちに、
離職っていうのは起こりやすい。
どんな世界でもね。
離職率を減らすための視点
それが一つベースだと思います。
だから組織づくりの担当者になって、離職者を減らすっていうことに目標を置かないほうが私はいいかなと思って。
そもそも?
離職者を減らすというところのために何をするか。
それはエンゲージメントが高ければ離職者は減らないだろうという仮説。
これは全然間違ってはいないんだけど、
さっき言った有資格者が離職するというパターンは、もっと他にもあるはずなので、
答えをエンゲージメントだけに求めちゃいけないだろうな。
学級においてエンゲージメントってすごく奥深くて難しい世界でもあるので、
よしじゃあ離職者を減らすためにエンゲージを高める施策を考えようとやったときに、
とはいえすごく頑張ってんのに、
離職者がそう減らなかったっていうときの虎王館みたいに繋がってほしくないのね。
だから何が言いたいかというと、エンゲージメントを高めたいなということで何かを考えていくことは、
ぜひぜひおやりくださいっていうことなんだけど、
それとそれのある種KPI的な発想から、
離職者が減るっていうことがそれの結果であるっていう方向にあまり結びつけないほうがいいですよっていうのが前提。
そうすると問題自体が離職率が高い、特に有資格者、即戦力人材っていう現象が現れて、
それを問題提起してるのは当然あると思いますけど、お立場的にもね。
じゃあこの問題提起の深掘りの方向性だったり、原因との関係性の話のところをもうちょっと探ってったほうがいいという感じになってくるわけですか。
はい。組織づくりっていうテーマは大事なので。
だから何が言いたいかというと、離職率を下げるための組織づくりっていうんではなくて、
改めて個人個人に高いスキルとか、
個人という領域が非常に強い人が集まる組織をどう作るかっていうテーマで考えてほしいってことなんですよ。
逆に言うと、そういう組織はどうしても離職率が通常よりも高めになりがちですよっていうことは、
あんまりそこに悩みとして深く入るよりは、
個人個人が価値観があったりスキルが高かったり、
個人という領域が非常に強い職場の組織づくりとはいかにあるべきかっていうことで純粋に考えてほしい。
組織の社会的価値
だからやっぱりこと組織という関係性がどうあるべきかっていうことを考える方向で整理されるといいんじゃないかなって思います。
なるほど。目標設定の仕方がまず、注意ポイントってことですか?
あんまりそこにこだわらなくてよくて。
この方が組織づくりの担当になったっていうときに、
君の目標と命題は離職率を減らすことだからねっていうふうなアプローチは、
あんまり組織づくりを考えるベースにしないほうがいいよっていうことです。
むしろこと組織っていうことに関しての整理をしていったほうがいいかなと。
具体的に情報も足りない中で大変難しいと思うんですけど、
井上先生であれば、今回整理してくださった内容を踏まえて、
こと組織の関係性づくりをどうするんだっていう大きなテーマで、
実際に現象としては、離職率が高い、即戦力人材が辞める、有識者特にって現れてますと。
ちょっと揃った中で、どこから施行し始める感じですか?
例えば、待遇処遇が低いんじゃないかっていうような側面もどこかで検討材料になるんだろうと思いますよ。
なんだけどそこに注力はしないって言ったらいいのかな。
じゃあ組織って何かというと、組織って社会における立ち位置だと思うんですよ。
なんかさらっとちょっと待ってくださいぐらいの。
組織というのは社会における立ち位置だと思う。
それがどういう立ち位置でいられているか、どういう価値提供を世の中にできているかっていうのが、
組織のある種の命題。
個人っていうのは、個の人生観とか、個外を目指す世界観。
平たい言い方で言うと、組織は社会における立ち位置という逆で言えば自己実現なんですよね。
だからこの相反するものをつなぐものは何から。
できれば共通項が多いほうがいい。
なるほどね。
組織としてはここを目指してるよ。
そこに貢献することによってあなた自身の自己実現にもつながるよねって言うんであればいいはずなんですよ。
クリニックで有資格者は、実は組織が持ってる社会的価値、機能みたいなのを高める超本人なわけだよね。
例えばドクターがしっかりしていれば、組織の評判も良くなるわけよね。
そもそも医療っていうことそのものが、ものすごく社会との密接な価値じゃないですか。
そこにそれをやってる組織とそれをやっているドクターって、本来であれば井上先生で言う、
組織とは社会における立ち位置と個としての自己実現っていうのが一個に統合されてるだろう。
他の仕事よりもよっぽどそうなってそうだけど、そうなってないのが最近ってことなんですかね。
ここで現れてるの。
そういうことだと思います。
なので、要は自分が頑張って自分ができてるなというふうな、
自分に対する満足感とか達成感とかっていうのが、実は組織の力に直結してるはずなんですよ。
だから何が言いたいかっていうと、
この組織は何によってどう高まっていきたいかという方向性がしっかりあれば、
自分がやってることがそれにつながってるっていう実感値につながりやすいと思うんですよ。
それを漠然と、例えばクリニックで来た患者さんを相手にして、
変な話、優しくしましょうとか綺麗にお立ちましょうという、
やっぱりある種通常の佇まい的なものと言ったらいいのかな。
クリニックとしての良さとか魅力っていうのは高めましょうということは一つ大事なんだけど、
そこに通う患者さんたちとかが、どんな満足を得て帰っているかっていうことにもっともっと焦点を合わせて、
うちのクリニックに来る患者さんたちはこういうことを言ってくれてますとか、
こういう満足を得てますよということをもっともっとちゃんとみんなで共有すれば、
それは先生方みなさんのお力ですになりやすいのよね。
だからここの組織はやりやすいはずだから、一般企業よりやりやすいはずだから、
組織の意義と価値
組織がいかに世の中、患者さんのために有効であり機能している、
なおかつ患者さんたちの精神的な気持ちの部分まで含めて、
こういう満足度を与えることができてますっていうことが、
わかればわかるほど自分のやってることの価値がつながりやすいと私は思う。
なるほど。
だからこそ、裏返すとそういう患者さんたちのプラスの声とか、
もしかしたらマイナスもヒントになるから欲しい患者さんたちの声があるってことも大事。
なんだけどもう一個は、やっぱり私たちは何者でありたいかという組織の目指す方向を明示することは大事だなと。
社員はね200名以上の医療クリニックなんで、結構グループでやって大きくやってるんですかね。
なので実際に難しいですよね。クリニック、医者の方々っていうのが第一線でありながら、
すごくメインでありつつも、組織だったり経営とか、また今回の組織マネジメントみたいなところに関しては、
ある意味で素人の立場でもあり、むしろそこに関心がない人もいるみたいなところで、
でも彼らがいないと成り立たない、ちょっと若干医療クリニックの中では、
やっぱり先生たちは先生として扱われるから、それを組織マネジメントとして束ねるこの方々みたいな方って、
またこう、井上先生が言う現場と組織と子の一つに束ねるっていうことのやりやすさと同時に、
構造的なマネジメントしにくさっていうのは兼ね備えてて悩ましいところですよね。
なので、ちょっと形態もわからないけど、病院なんかでクリニックなんかで、
今言った私たちの価値はこういうことであるべきだよねって言って、
ある種組織的な動きの方向に向かわせやすいのは、むしろ看護師さんたちの世界。
ドクターの世界より。ドクターって一人で自分っていう世界で頑張る。
看護師さんたちって、そのドクターに専属でいるわけじゃないじゃない。
ああ、そうですね。そして結構チームプレイですもんね。
200人もいるってことは、看護師さんたちはそれなりにいると思うんだよね。
だからこの方の課題感と悩みとずれてる可能性はあるんだけど、
組織づくりをするんだとしたら、私はやっぱりこのクリニックはどこへ向かいたいかということを作りながら、
まずは看護師さんたちの中のチームづくりみたいなのを少し推進する。
起点にする。
そんなことで逆に言うと、ドクターたちには、
ドクターという皆さんがチームを作ってくれというよりは、
この価値を世の中に提供するクリニックでありたいので、
そのために一人一人自分の中では何をやるべきかをちょっと明確にしてほしいみたいな方向。
ということを合わせていくといいような気がする。
看護師の重要性
これあえて入っていくときにもしやるとしたら、看護師さんのチームマネジメント、組織づくりをスタート切るだろうなというところに焦点を当てたのは、
やっぱりこのクリニックとか規模、今もらってる情報の中で言うと、
全体を扱う上での壺はそこだろう的な見立てなんですが、この辺はどんな感じなんですか?
看護師さんたちって大変な苦労もされているし、いろんな患者さんとも向き合ってね。
ドクターとは違う形で向き合ってる部分もあるじゃないですか。
やっぱり僕らだって看護師さんの良さですごく安心したりとか。
本当にそうですよね。我々の安心はもうそこで決まるぐらい。制度ではなくて人ですからね。
手応え、実感ってすごく持ってる人たちだと思うんですよ。
だから私たちは何者でありたいかっていうことを作るのには適している人たちだと思うんです。
なるほど。ということですね。
今日のお話を受けて、また情報も出せない部分もあると思いますけれども、
今日のやつを受けてこの辺どうですか?みたいな話があれば、ぜひ一緒に考えていきたいテーマでもありますんでね。
医療は本当にこれから大事ですからね。一つの社会変化としても。
そうですそうです。
一緒に考えていきたいと思いますので、今スタートきてたぶん2ヶ月ぐらいですかね。
1ヶ月ちょっとか。
ぜひ頑張っていただきまして、また何かありましたらご連絡いただけたらと思います。
ということでターンを終わりたいと思います。ありがとうございました。
ありがとうございました。
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