1. 今出川FM
  2. #26: テクニカルフェロー増井..
  • 最近のコンピュータは便利なので、便利にするのが難しくなっている
  • ScrapboxやHelpfeelでのドッグフーディング
  • どうプロダクトを広めるか?
  • 大発明をまたやりたい
  • Helpfeel Tech Conf 2023 Summerのパネルディスカッションに向けて
  • ジマンパワー

サマリー

株式会社Helpfeelの今をお届けするコッテキャストで、テクニカルフェロー増井俊之さんとドッグフーディングやプロダクトの広め方についてお話ししています。 株式会社ヘルフィールの開発部ではドッグフーディングを重視し、増井さんも自分が欲しいものを作って自分で使っています。増井さんは過去に自分で作ったものを広めるために多くの努力をした経験を持ち、現在も自分が作ったものを広めることに熱心です。 テクニカルフェロー増井俊之さんとお話をする中で、増井さんのユニバーサルデザインについての考え方や家具コンピューティングについてもお話ししました。 Mutterという企画はIoTの用途に適した企画だと言っていますが、日本の会社でそれに取り組んでいるのはMUIという会社だけです。増井さんは自分が好きなところをまとめるスクラップボックスをお勧めし、飲食店や絶景ポイントの情報共有にも利用できると話しています。 商売できるものとできないものの違いや入力システムの特許問題、マーケティングの広め方についてもお話ししました。 テクコンフでお話を聞くことができればと思っています。

目次

技術ブログの効果
今出川FMは株式会社Helpfeelの今をお届けするコッテキャストです。
というわけで、今日はガチスペシャル回ですね。
当社テクニカルフェロー増井さんにお越しいただきまして、増井さんどうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
もう当社の中で、今百何十人ぐらい従業員いると思うんですけども、
多分一番有名人なので、自己紹介いらないと思うんですけども、
簡単に増井さんから自己紹介いただいてもよろしいですか。大変失礼なお願いなんですけれども。
増井と申します。
いろんな会社、日本のメーカーはいろいろ勤めてきた後で、
その後、産業技術総合研究所とかAppleとかに働いた後、
今は慶応義塾大学で教授をやっております。
でもやってたことは実は全部同じなもので、
ユーザーインターフェースの発明とか研究とか、
要するにコンピューターでなくても何でもいいんですけども、
人間がもっと楽に楽しく生きていけるようなものを発明していけたらと思ってやってきました。
ありがとうございます。
プロダクトの発明と命名
あと重要な情報として、株式会社ヘルプヒールが提供しているGadot、Scrubboxとヘルプヒールは、
全部増井さんの発明が元になってプロダクトとして成立するものなので、
そこはもう井の一番にちゃんとお伝えしたいと思っているんですけども、
Gadotは元々あれですよね、Gadotという名前で増井さんがリリースしたものですよね。
そうですね、ちょうどAppleにいたこと、2007年ぐらいに作ったものなんですけど、
本当はGadot.comが欲しかったんだけど、自分の名前が取れないからGadotにしちゃったんだけど、
なんでGadotが取れたかというと、アメリカ人にGadとか発音できないんですよ。
おお。
だから京都とか発音できない。
きおとになっちゃうでしょ。
きおとになる。
きおとになっちゃうんですよ。
へー。
そんなわけで、どうしてどう発音すればいいか分からない人が多いみたいだから、
だからGYなんとかで始まるドメインってすごい取りやすいんですよね。
おお、なるほど。
だからその後Gadot.comを作ったりしてたら、それが理由ですね。
なるほどですね。Gadなんかは、スクラップボックスのプロダクトに繋がっているわけじゃないですか。
はい。
Gadの図って何なんですか、それでいくと。
いや、私はジャズが好きだったりする。
ああ、じゃあジャズなんですね、元々。
全然意味ないです。
いや、それ初めて聞きました。
そうですね、私もあんまり言わない。
なるほど。Gadot.comって画像から来てるっていうのは、
まあ大人の人だと音聞くと分かるじゃないですか。
Gadってなんでウィキシステムで図なんだろうって思ったんですけど、あれは。
全然ね、センスなくてすみませんね。
はい。
ただGadを使うとドメイン取れるから取っただけみたいな。
おお、なるほど。じゃあジャズのGadだったんですね。
そうですね、画像で味を占めてGadなんとかを今でも使ってます。
なるほど。
マップなんかも。
ヘルプフィールなんかは、元はエクスパンドヘルプという論文が元になってるじゃないですか。
あれも結構説明的なネーミングになってますよね。
そうなんですけどね、なんか受けは悪かったんでしょうかね。
あ、そうなんですね。
いやいや、一応ヘルプフィールの方がいい名前だと思いますけどね。
ああ、なるほど。エクスパンドヘルプでプロダクト展開しちゃってもよかったんじゃないかみたいなところですか。
いやまあ、そこまでは思わなかったんだけど、説明的にはそのほうが分かりやすいですね。
確かに。
実際やってることは、技術をエクスパンドしてそれで検索するっていうので、名前はその通りなんです。
確かに。
今、マスイさんの発明品3品、一瞬でサッと紹介したと思うんですけれども、
マスイさんから見て考え深さとかってやっぱあるんですか。
マスイさんのプロダクトによって何千万人というユーザーが使ってたりとか、
社内の従業員数も今百何十人とか増えたりしてると思うんですけれども。
ありがたいことですよね。
プロダクトと論文の関係
昔からテキスト入力システムとか予測システムとか作っていて、
それは論文になったりプロダクトになったりもしてたんですけれども、
今回LPU社で展開しているものは割と論文になりにくいものですよね。
画像なんてどうやって論文にするか分からないですけど、
実際は画像がユーザーとしては一番多かったりするわけで、
つまり世の中ですごい使われるというか便利だというものと、
それからHCIの論文としての価値というのがあまり比例しないのが最近の傾向ではないかと思って、
これが研究者的な立場から見るとしんどいわけですよ。
ほんのすごい良いシステムを作ったとすると、
それって結構当たり前に見えたりするんですね。
それを作りましたと言うと、当たり前じゃんと言っていたから論文にならないんですね。
でももちろん便利なものがあればそれはプロダクトにはなるから、
私は最近そっちの方が好きと言いますか、世の中のためになっていると思っておりまして、
今研究論文を書かなきゃいけないなという立場じゃないのはちょっとラッキーだったかもしれない。
教授の立場としてはやっぱり論文を書かなきゃって。
教授でも学生も書かなきゃいけないから大変だと思いますよね。
だってちょっと最近思ったのが、最近のコンピューターって便利じゃないですか。
便利ですね。
だからこれ以上便利にするの難しくないですか。
なるほど。
変なことを言っちゃってますけど、ところが私がユーザーインターフェースを始めた頃って1980年代なんですけど、
コンピューターは超不便だったんですよ。
例えばいわゆるグラフィカルユーザーインターフェースすらMacがあるかないかみたいな、そんな時代だったから、
みんなテキストをUNIXでもMS-DOSでも売っていたわけでしょう。
そんなのどうしようもないじゃないですか。
だからそれを改良するためにいろいろなことをみんな考えていたわけですよ。
それを考えたことが実際に役に立つし、論文になっていたから、研究者的には結構良かったんですよ。
ところが今はもうWindows的なもの、その他いろいろ、全部研究者が作ったものもあるし、
会社が作ったものもあって、会社が作ったもののほうが大体出来が良くて、
それも当たり前のように作られているから、それより良いのを発明するってこれは信頼の技なわけですよ。
だからちょっと研究者の人は今後大変だなと思ったりする。
どうするかというと、そういう大きな会社とかがあまり相手にしないようなニッチなところでやって、
そこで研究するしかないんだけど、そうするとあまりすごい世の中の役に立つって感じにはなりにくいですよね。
そのところどうやって埋めていくかというのは難しいような気がしています。
なるほど。結構評価実験を重ねるような論文って通過されやすいイメージがあるんですけど。
それは最近の学会の傾向なんですよ。
つまり圧倒的にすごかったらそれは入れていいんだけど、
でもなかなか最近圧倒的にすごいものを出そうとできないから、
だから今までの話より少し良いとか悪いとかそういうことになっちゃうんですよね。
特にそれが最近の傾向は強いと、それから何人で試験したかという数字も見るようになっていて、
もう何万人でやりましたとかそういうのが受けるとなっちゃうんですね。
本当は別に誰も試験なんかしなくてもいいんですよ、本当にすごければね。
世の中へインパクトを与えたかどうかみたいなところで、
本来的には評価されたい領域ではありますもんね。
ウェブなんかの場合は論文とか出したらそれ当たり前やんとか言って落とされたわけですよ。
でも実際そのウェブがすごい流行ってきて、今もうそんなこと言う人はいないと思うんだけど、
最初はそうなっちゃったから、こんな落とし粒くらいだったら俺が流行らせてやるとか思ったかどうか知りませんけど、
実際流行ったわけですからね。
Google検索なんかもそうでしょ。
あるいは論文書いたら落とされたとかいろんな話ですしね、レジランクとか。
論文はむしろ落とされるぐらいの方が迫がついていいぐらいの勢いはあるんですね。
落とされたときはそういう訳です。
松井さんは最近論文落とされたりはしてるんですか?
ヘルプフィールドの論文を何回も書いても落とされてるんですね。
そうなんですね。
でも結局プロダクトとしては成長して、いろんなお客さんに使っていただいてるので。
なんだけど英語で論文書いたら当たり前やんみたいなやり方結構多くてね。
それで何回もやられると嫌気がさせて。
日本語では書いたんですけどね。
なるほど。
結構あれなんですね。
論文、何でしょう?
なりにくいテーマの方が実は世の中には受け入れられるみたいなところもあるんですか?
必ずしもそうなんですよ。
逆でものすごい世の中で受け入れられるものは論文になりにくいっていうのはそういう話ですね。
当たり前に見えるから。
もしくは業者が作ったみたいに見えるんですよ。
頑張ったねみたいな感じになっちゃうわけですよね。
なるほど。
増井さんは最近作ったもので、最近じゃなくてもちろんですけども、論文になりにくいもので、
プロダクトとしてはまだバズってないというか、広まってないものとかって今のところあるんですか?
例えばパスワードのエピソードバズっていうのをやってて、これは軽い論文にはしたんだけど、
重い英語論文にはなってないんですよね。
これもやっぱり当たり前感があるからかもしれませんよね。
それとか、他は最近便利に使っている、
個人的に便利にドッグブーディングで使っているシステムはありますけれども、
便利は便利なんだけど、すごいねとか新しいはじめだねってほどでもないんですよね。
それがちょっと残念なところですけども。
本人的には満足していろいろコンピューター便利だなとか、
いつかボックスあってよかったなとか思いながらやってるからハッピーではあるんですけど。
最近というか以前見かけたものだとか、水空間とかは結構インパクトもあるし便利そうっていうイメージはあるんですか?
便利なんですよ。あれはブックマークとして使っているけれども、
面白いと思ったものは全部スクラップボックスに掘り込むという考えで、
そんなことで大丈夫なのかと思うけれども、実はやってみたら全然大丈夫で、
世の中にそんなに面白いものがめちゃくちゃあるわけないじゃないですか。
だからブックマークだろうが、ちょっと面白そうなファイルだとか何でもかんでも掘り込んでいくと、
それなりに後で見つかってリンクも貼られるから面白いですね。
それは新発明というわけじゃない。
それはスクラップボックスをうまく使ってますねという話ですよね。
そうですね。スクラップボックスを、最近マスイさんのブームとしてはスクラップボックスを軸に、
結構新しいユースケースを発明するみたいなところも結構やっていますか?
そういったものを前からやっていて、例えば写真を全部スクラップボックスに掘り込むとか、
音的なものを全部掘り込むとか、さっきの面白さのものを全部掘り込むとか、
それから最近は位置的なもの、場所とか面白さの店とかこれを全部スクラップボックスに掘り込むとかやってるんですけれども、
これも全く便利なわけですよね。
やったやつは、面白さの店とか全部スクラップボックスに店情報と地図を掘り込んでおくと、
後から地図から検索できますから、どっか行ったときにこの辺何があったかといって見れてすごい便利ですよね。
でもそれは当たり前じゃないですか、そんなの。やるかやらないかだけであって。
なんだけど、このドッグフォーディング的にはものすごく使っていて、面白さの店があったら登録するし、
面白さのページがあったら登録するっていう風になっていると大変便利だと。
それも面倒くさそうに思えるんですかね、お前豆なんじゃないとかって言われる気がするけど、
でも私豆じゃないんですよね。
本当ですか、スクラップボックスめっちゃ担当管理してるイメージあるんですけれども。
豆だったら例えば事務作業とかできそうじゃないですか。
なるほど。
文章の整理とかもできそうでしょ。
そういう能力ないから、スクラップボックスその他の力を借りてやってるんですよ。
そういうのがこれから大事じゃないかと思います。
つまりちょっとさっき雑談で言ってましたけれども、これから老人というか世の力が劣るわけですよ。
今ですら何でも忘れちゃったり、どっか行っちゃったりするから、そうしないように工夫をすると。
ちょっとでも面白そうなものがあったらこれは必ず入れると。
その手間をルーティングワーク化してあるわけですよね。
写真なんかも全部入れてしまうと。
それとか、こんなのよくあるな。
例えば面白そうなエンジニアリング的ティップスみたいなのがよくあるじゃないですか。
ありますね。
えーとか言ってそのまま流しちゃうこと多いじゃないですか。
ありますね、設定シェイプまでくちゃとか。
それがやっぱりもったいないでしょ。
そういう時どうするかというと、最近やってるのがマイヘルプフィールというのをやってるんですよ。
お、それはどういったものですか。
それは何かというと、普通にブックマークするじゃないですか。
その時にブックマークにされるのは元のタイトルとかそんなもんじゃないですか。
書いた人のキーワードとかあるんでしょ。
でもそんなもん自分が思い出せるわけないじゃないですか。
そうですね。
だから自分の別の言い方でヘルプフィール記述しておけば後で見つけられるのではないか。
勿論めんどくさいけれども見つからない悔しさに比べるといいんじゃないかとかね。
これは防衛策ですよ。
忘れたりできなくなったりすることを念頭において、後で困らないようにそういうことをやっておけばいいというわけですね。
原理としては単にスクラップボックスに貼って、ヘルプフィールと同じアルゴリズムで検索するだけですから、
実際に取っておくことはないんですけどね。
これはきっと老後に効いてくるんじゃないかと。
なるほど。いいですね。
でも老後と言わず結構急に物忘れしちゃうとか、どんな年齢の人でもあったりするじゃないですか。
そういう意味では誰にとっても嬉しいシステムなんですかね。
キーワードがちょっと違っているだけで見つからないということがよくあるじゃないですか。
ありますね。
これはダッシュボードなのか、それともコンソールなのかとかって分からないじゃないですか。
必死でダッシュボードを探していても実は見つからなくて、コンソールと書いてあったからだとかってありません?
ありますね。
そういうふうにヘルプフィール的なことを、もしくは別のキーワードを書いておけばいいんだけども、
そういうちょっとした手間をやっておくといいんじゃないかと思いますね。
マインヘルプフィールにはどれくらいの頻度で入れていってるんですか。
それは大したことないですね、1日行くとそんなもんなんですけども。
じゃあ1日1回少しヘルプフィールの文法を書いていくくらいで。
そんなにすごい情報が毎日毎日くるわけないですね。
なるほど。
それから何でも入れるっていうのは面白くて、
例えば時々音楽を聴くなんてことがあるとすると、どうやってやるかというと、
普通は音楽プレイヤーとか音楽ファイルとかを探してきて、
そこでファイル検索とかすることが多いと思うんですが、
そうしないでスクラップボックスに貼っちゃうんですよ。
そこでこんな音楽とか、こんな曲とか誰のとかすぐ見つかるじゃないですか、一発で。
だから全部それでいこうと思っちゃってますね。
音楽の聴き方って流しっぱなしにして好きな曲で時間を埋めるみたいな聴き方が多いイメージがあったんですけども、
増井さんは結構能動的に音楽探しに行きたいっていう。
私はまさにラジオ的にボーッと聴いているだけで、
でも世の中にはそれが嫌いな人も多くて、ちゃんとカテゴリー分けして順番に聴いている人もいるらしいじゃないですか。
でも私は割とラジオだけで満足しちゃうという感じですね。
増井さんが音楽をスクラップボックスに入れていくのはそうすると探すためって感じじゃないですか。
よっぽど聴きたいやつも。
よっぽど聴きたいやつ、なるほど。
お気に入りのスペシャルスクラップボックスみたいな感じを作ってるってことなんですかね。
いやいや、だからそれは全部マイヘルフィールには何でも入れてるんですよ。
エッジアリングチップスも何でも入れてるから。
一つのスクラップボックスの中にチップスも入れちゃうし、音楽も入れちゃうし、写真も入れちゃうしっていう感じなんですかね。
そうなんですけど、今のところ写真とかは別なんですね。
音楽とそれから何でもかんでもとかちょっとまだ分かれちゃってて、
これも良くないんじゃないかと思って、もしかしたら全部一緒にした方がいいかもしれない。
ちょっと心配じゃないですか。
自分の写真が甘い甘いとロックマックが混ざると、これはさすがにちょっとどうかなって思うわけで、
そこでちょっとカテゴリー分けをやっちゃってるんですね。
それはあまり苦しくないことかもしれないですね。
確かに実はこの場面で聴いてた音楽がこれでなんかちょっとエモい気持ちになりましたとか、
そういう日記も混ざってきたりすると、実は全部くっついてる方が面白いとかもありそうです。
それはあるかもしれませんね。
そこまで強いインクじゃなくても、要するに全部同じところにあって全然構えに変わったということはあり得るんで、
さっきブックマークとそれからファイルと一緒にしてて大丈夫かと思ったら大丈夫だったっていうか、
それから画像なんかでも写真もキャプチャーも全部同じところに入れてるんだけど、
実は何も細かいしないんですよね。
なので意外とそういうカテゴリー分けのやめるっていうのをもっと考えた方がいいんじゃないかとは思ってます。
なるほど。
増井さんって博士の時の論文って検索と入力がテーマだったんですか?
全然違う、予測入力。
予測入力。
入力でもないんですよ。
予測システムなんですね。
そうです。
予測システム、どうぞどうぞ。
いや予測システムの一環として予測入力ってあるんだけど、
でも私が博士論文書いた時は予測入力あんまり流行ってなかったから、
だからいわゆる予測入力とは関係ない予測システムをやってたんですね。
なるほど。
その一つ、ダイナミックマークロってこれもあんまり流行ってないんだけど、
すごい便利なシステムで、2回同じことをやった後でもう1回やるというとやってくれるってやつですね。
ただそれは、それもちょっと最近めんどくさいと思い出したので、
1回やればいいというのを作って、アゲインという名前で使ってるんですけどね。
あれ、それは新ネタじゃないですか、初めて聞いた気がするんですか?
何のこともないですよ、言ってるんだけど。
本当ですか。
アゲインはどこにあるのかというと、何かキーボードを打つじゃないですか。
キーボードを打つとかやって、そこでアゲインというキーを打つと同じことをもう1回やってくれるという、
それだけなんですけどね。
ダイナミックマークロはどこで?
ダイナミックマークロは2回やらなきゃダメなんだけど、1回でいいという。
ただそれだといつ始めたかが分かんなきゃいけないから、
何もしてない状況からそれを始めると、
何もしてない状況から今までのやつをもう1回やるという風にしてるんですが、
ただ時間待ちしなきゃいけないんですよね。
それがちょっと嫌なところがあって。
なるほど。開始を検出させるために少し待つ。
時間待ちを使っているんだけど、ちょっとしばらく待って、
それからやるとうまく動くんだけど、
ちょっと時間待ちというのはあまりいいインターフェースではない。
ただこれはEmacsでもScrubboxでも使えるんで、
だからめっちゃ便利なんですけどね。
なるほど。
じゃあ今もそういった発明は続けられてるんですね。
そうなんですが、それが大発明になってないところが弱いだけですよ。
和製産の定義する大発明って何ですか、ちなみに。
それは100万人使うものとか。
なるほど。100万人が一つを目安みたいなイメージはあるんですね。
いや、だから論文なんかもそうだと思ってて、
5人で実験しましたなんてそんなのはダメだと思うね。
少なくとも1万人くらい使ってから発表しろと言いたいんだけど。
そういうこと言っても誰も1人も発表できなくなっちゃうから。
やっぱり100万人行くまでが大変ですからね。
それでいくと和製産って結構自分ご自身のプロダクトなり発明品なりを作ったときに、
人に広めていくみたいなところをかなり熱量こもってやってらっしゃるイメージがあるんですよね。
そのあたりの話を今度開催するTechConfで伺いたいと思ってるので、
ドッグフーディングの重視
その前段階として、まず今日一瞬話題出たドッグフーディングっていうキーワードがあるじゃないですか。
株式会社ヘルフィールのほぼある意味社税と言ってもいいと言いますか、
開発部は特に3大価値観の一つはドッグフーディングと定義するぐらい、
和製産の影響を色濃く出てると思うんですけれども、
そのドッグフーディングっていう考え方だったり、
あるいは自分で作ったものを自分で使うっていうところって、
増井さんはどのタイミングでそういうことを考えられたのかとか、
あるいはきっかけになったことって何かあるんですか。
それはないですね。
自分が欲しいものを作ってるだけだから自然とそうなるんだと思いますね。
じゃあ昔からもそういう感じだったんですか。
割とそうですね。
ドッグフーディングは自分でやっていて、
これは便利だなと思ったら人に言うようにはしてるんですけれども。
なるほど。
結構ドッグフーディングだったり、
人に試すみたいなところを進めるところも結構何回もお伝えすることあるじゃないですか、
増井さんって。
増井さんの広め方の努力
結構頑張ってやったことはあります。
例えば予測入力システムなんて、
当時97年とかそれぐらいに発明して自分便利だと思って使ってたんだけど、
それを携帯屋とかマークプレイヤーとか持って行って、
追い返されたことを何度もやってるんですね。
それはだいぶデカいあれを逃してますね、皆さん。
なるほど。
でも今はそっちの方式が終了になっちゃってるから、
逃したと思ってるかもしれません。
増井さんが直接会社さんに訪問していった感じなんですね。
会社に訪問というよりも自分の友達、同級生とかそういうやつがそういう会社にいたことがあったんで、
ちょっと遊びに行って話したら、
何だそれとか言って、
学会とかでデモを見せたりして結構頑張ったりした。
それは何であんなに頑張ってるのかな、よくわかんないけど。
でも増井さん今も自分が作ったものを広めるというところをかなり頑張ってらっしゃいますよね。
普通っていう言葉もちょっと違うかもしれないですけども、
一回一旦使うのはちょっと違うかなみたいな反応になると、
シュンってちょっとなっちゃって、
増井さんのユニバーサルデザイン
もうその人にお勧めしないみたいなパターン結構あると思うんですよ、世の中に。
でも増井さん、ノーと言われてもガンガン、
いやでもこれ絶対使った方がいいっていうのを繰り返しお伝えするじゃないですか。
なんでしょうね、自己検知欲が強いんでしょうね。
そのポイントなんですか。
純粋に純粋にながらなんでこんな便利なものを使わないのっていうのは一番大きいと思うんですよ。
やっぱり良いものをお勧めしたいっていうところが強いんですかね、気持ちとして。
それはありますね。
でも人のものでそれをやったことはあんまりないかもしれない。
なるほど。
例えばこのツール買ってきたんだけどこれめっちゃいいみたいなのは、
確かに増井さんからあんまり聞くイメージはないですね。
この間どこかに会えたけど、すごい安く買った掃除機が良かったから。
確かにめちゃくちゃ推してましたね、2台くらい買ったんですよ。
3つも買っちゃったからね。
車用とデスク用と。
部屋ごとに置いてていいんですよ。
掃除機持ち歩いているけどそういう必要はないね、小さいから。
なるほど。
たまにはそういうこともありますけど。
増井さんって結構あれですよね。
例えば掃除機3つ買っても家に置いておけばいいじゃんみたいな、
そういうライフハックみたいなのが上手いですよね。
ライフハックって言い方もちょっと違うのかもしれないですけども。
人に宣伝できるほどのライフハックはないですね。
例えばファイル整理法みたいな話あったじゃないですか。
あれはライフハックかもしれない。
ファイルに番号を付けてしまって。
あれもエビコミに行ったんですよ、実は。
どこに行ったんですか?
クリアフォルダに番号を付けて、それスクラップボックスに貼っておくだけなんだけど、
これは素晴らしいと言って、国用に行ったりキングジムに行ったりリストに行ったり
全部異なる。
それはだいぶあれですね。辛かったですね。
まあいいんですけどね。
でも今でも使ってますからね、それ。
結構スケールもするし破綻もしないしって感じなんですか?
増井さんがご自身で実践されると。
今の場合はある意味スケールなんかしなくていい、そんなにたくさん入れながらのものがないから。
スクラップボックスっていうか、ああいうやつがスケールするかどうかはもちろん最初よくわからなかったんだけど、
やってみたら全然スケールすると分かってきたから、
じゃあ人に進めてもいいかなって思いましたね。
最初こんなことしてたら破綻すると思いませんでした?
そうですね。もともと私は大学院時代にGASを使ってたと思うんですけれども、
GASの時点で、今のスクラップボックスって議論をすごく楽しいみたいなところがあるじゃないですか。
アイコン機を置いて。あの感覚が当時まだあんまりピンときてなかったのがあったので、
ここまでのプラットフォームになるっていうイメージは正直なかったですね。
増井さんってGAS、これめっちゃエイアンになった瞬間ってどのあたりだったんですか?
もうコンセプトの時点で結構これはめっちゃいいっていう感じだったんですか?
あれが最初に作ったものでもないんですよね。
そのウィキが昔結構流行ったじゃないですか。
だからあんなウィキこんなウィキって。
PDAパームパイロットっていう、あれでもウィキが使えるようにしてて結構便利だったし流行ってもいたんですね。
なのでそういうのが便利だったことは分かっていた。
だからそれを改良みたいにしてパソコンの上で使うといいっていうことは確信してたんだけど、
でも最初は凄い出来が悪いのしかできなくて、それを直してGASっていうちょっとマシなものを作ったんだけど、
それでもまだ全然出来が悪くて。
今はスクラブボックスにしてもらって全然出来が良くなって本当に素晴らしいと思ってるんですけどね。
だから突然GAS的なものを作ったわけじゃないんですね。
なるほど。ウィキの積み重ねが元々あったという感じなんですね。
そうですね。
結構あれですね、最初に増井さんのウィキ作ったのっていつぐらいの時だったんですか?
本当の凄いウィキは作ったことはないんだけど、リスゴルドののはもうだいぶ前ですよ。
アームパイロットが流行ってたのは90年代とかそうなんですよね。
なるほど。90年代から逆に言うと考えてたことが今もうプラットフォームとして結実してるという感じですね。
そうとも言えますよね。
その辺の考え方自体は割ともう20年以上とか変わってないのが多いですよね。
なるほど。GASの発想とかも結構昔からあったんですか?
家具コンピューティング
GAS自体10年くらい?
GASは2007年とかだったと思うんですが、あれは全然そんなことは考えたこともなくて、
画像をキャプチャーしてそれが何が面白いのかと思うと思うんですが、
たまたま必要があって作ったら意外とうまくいったってことですね。
なるほど。今まで作ってきたことの話も伺ったと思うんですけど、
逆に今後こういうことをやるべきみたいなイメージってありますか増井さんの中で。
さっき言いましたけど、みんな凄い便利になってるから、何かを凄い便利にするっていうのは難しそうな気がするんですが、
今の中ではもう十分やり切ったっていう感じなんですかね、世の中は。
でも今のパソコンに満足してる人も凄く多いじゃないですか。
最近のパソコンって落ちないじゃないですか。
あれ凄いですよね。
何が起こったのかよく分からない。
昔はもう1日3回ぐらいブルースクリーン出るのは普通だったからね。
そんな事の時代の事をみなさん若い人は知らないと思うんですけどね。
いつもちょっと考えたらセーブしなきゃとか。
そうですよね、コマンドS、コントロールSに手を置くのは当たり前でしたもんね。
そういうのしなくなっちゃったしね。
しなくなっちゃいましたね。むしろ自動保存当たり前になりましたもんね、スクラップボックスが。
それとか昨日Webのアプリなんかもあるし、パソコンのアプリなんかも十分だしだから、
本当に最近の人はパソコン何が不満なのとか思ってるんじゃないかと思うわけですよ。
そういう人たちの前で新しいのを流行らせるっていうのは、これはしないのはダダダとは思いますけどね。
でもさっき言ってたユニバーサルデザイン系はまだまだだと思いますんでね。
ユニバーサルデザイン系。
一応頑張っていくと人のためになるし、商売もなるんじゃないかと思うんですよ。
昔ユニバーサルデザインの対価と言われてた、メイツっていう人だけいて、
講演聞いたことあるんですけどね。
ユニバーサルデザインとか別に誰かのためにやってあげるもんじゃないと。
これは商売的に儲かるんだとか言ってるね。
確かにマーケットは広がっていく話ですよね。
ピンポイントにこの世代のこの年齢のこの性別の人だけ使いやすいとかだと、
そこに限定されちゃうと思うんですけど。
誰でも使えるっていうマーケット広いって話ですもんね。
老人でも使えるテレビと若者しか使えないテレビだったら、
それは老人でも使えるし若者でも使えるってことが売れるに決まってるじゃないですか。
全世代対応ですもんね。
意外とその辺理解が足りないこともあって、
例えばファックスじゃないですか。
今ファックスとか言うと若者とか馬鹿にするじゃないですか。
ファックスってすごいユニバーサルデザインになっていて、
なぜかというと電話かけて紙入れたら届くじゃないですか。
簡単じゃないですか。
これメールとかやるときだったらできないでしょ。
私自分の母親も90歳以上なんですけど、
それとのやりとり全部ファックスなんですよ。
ファックスはそもそも馬鹿にしたものでもないんですよ。
ファックスってあれ、私ギリギリ実家に会った時期がある世代なんですけども、
別に電話かけて一回ボタン押して受話器を置くみたいな、
ちょっと手順がややこしくなったでしょ。
そのまま当たり探しじゃなくて、登録すればボタンを押して紙を入れるだけでいいですよ。
じゃあメールとかよりは全然楽だよねみたいなところですか。
手書きをしなきゃいけないのはめんどくさいんだけど、
手書きしかできない人にとってはそれが最強なんですよ。
でもファックス最強って言ってる人いないでしょ。
そうですね。
だから考えが足りないんじゃないかと思いますね。
本当にメールとかIMEとかそんな使えない人っているわけだから。
紙に字を書けない人はほとんどいないわけで。
確かに。
そういうちょっと枯れた技術みたいなところの再検討みたいなところも意外とありなんじゃないかという感じですかね。
あると思いますよ。
MUI社の柱の埋め込みセンサー
例えば昔ちょっと言ってた家具コンピューティングっていうのを考えてますね。
なんすかそれ。
これ家具の中に、IoTなんですけどね。
家具の中に全部仕込んじゃうんですよ。
それからセンサーなんていうのは全部机の上の棚を机に見えるんだけど、
実はセンサーだったって。
それだと便利っていうか、余計なもの置かなくていいじゃないですか。
トラックパッドとかいらんでしょ。
もし机がトラックパッドだったら。
そうですね。
机でかいからトラックパッドぐらい全然埋め込めるじゃないですか。
そういうのがちこちにやっておくと、
全然昔の家っぽい感じのところなのにすごいコンピューター完備してるっていうのができるわけですね。
なんか長屋コンピューティングみたいな機能あるんですか。
そうあれです。
なるほど。
あれ全然できないんですよ。
でもそういうのを実験しようという人もいないし、
売ろうという人はもっといないのが不思議だと。
昔お茶台のCEO先生がCEO権で家建てたりしてましたよね。
あれが持たないと思ったの。
そうなんですか。
実はあそこに寮があったんですよ。
寮じゃない、一軒家みたいなのがあったんですね。
それはすっげえボロいわけ。
もう組み取りがあるみたいなそんな古さで、もちろん木造で。
寮の方がですね。
寮というか職員、教員が住めるような家があったんですよ。
それを潰してIoTハウスを作っちゃったんだけど。
作らないでそれをそのまま利用してIoTハウスにしたほうが良かったんじゃないかと私は思ったんですね。
古い実験を。
全部木だから何でも見込み放題じゃないですか。
本当に長屋以下なんだけど、それでもすごい生活できるというふうに見せられたと思ったんですけどね。
なるほど。
新しく作っていろいろそこにIT的なもの入れられるのは当たり前じゃないですか。
そうじゃなくて古いものだけど入れられるというもの。
実際そういうことをやってた会社があって。
ビクシルだったかな。
普通のマンションとかなんだけどIoTいろいろ入れられるという宣伝をしてたんですよね。
でも今最近その話聞かなくなっちゃったけど。
それから京都にMUIという会社があって。
それは木の中にセンサー全部埋め込めるというのを売ってるんですよね。
それがこれからのIoTに良いんじゃないかとか言っていくんだけど
まだあまり流行っているようには見えないですね、これからどうなるか。
あの会社さん一回邪魔しに行って実物触ったことあるんですけども、
本当に柱の中につるんとした柱で電源入っていると光って触れてタッチもできるみたいな感じですよね。
ところがなぜかわからないんだけど、それを柱に本当に埋め込んでいなくて、
柱みたいなものを壁に貼り付けているわけですけど、
それだったらリボン本と変わらないじゃないですか。
MutterとIoTの用純企画
すごいですね、なるほど。
もったいないと思ったんですけど。
この会社は例のMutterとかいうIoTの企画を作るとか言っているやつに絡んでいるらしいから、
もしかしたら負けるかもしれないですね。
Mutterという企画があるんですか?
それはGoogleマーケットに入っているIoTの用純企画だと言っているんですけど、
今IoTの用純企画ないじゃないですか。
ないですね。
それをまとめようと言っているんですよ。
でも日本の会社でそれに入っているのはMUIという会社だけですよね。
それも逆にすごいですね。
IoTやりたそうな会社は大企業でもいっぱいありそうなのに入ってないですね。
日本でもエコネットオーライトとか昔からやっている会社がいっぱいあるんだから、
そういうところこそこぞってMutterに入るべきなのに入ってないみたいですよ。
なんか不思議な感じしますね。
あとマスイケンの昔の2010年代ぐらいの研究で、
ネットワークに特定のプロトコルで割って流すと、
それぞれの機器が勝手にキャッチするみたいなプロトコルを使ったIoTの実験やってなかったでしたっけ。
実はプロトコルといってもHTTPなんで、
あれはHTTPなんですね。
HTTPのサーバーの上で共有情報を置いておいて、
それを誰もが取ったり置いたりすると、
結構IoTっていうか何でもできるっていうことを楽しくやってたんですよね。
すごい便利なんですよ。
何が便利って、HTTPで通信できるからほぼどんな機器でも通信できるんですね。
変なプロトコルだとそれ全部作らなきゃいけないですね。
でも普通にHTTPでやってあげられるし、それでIoT全部できた。
全部できたんだけど、
すごい便利かというとそれほどでもないと。
なぜかというと、IoT的なものってそんなに大して便利じゃなくて、
温度を知るとか、鍵を開けるとかそういうのはできるんだけど、
それでもだから何?っていう感じになっちゃうんですよね。
なるほど。
確かに意外とIoTってあれですよね。
ぶっちゃけリモコンがすぐ手に届くところにあれば十分みたいなのが
ありがちな問題ではありますよね。
いわゆるIoTでしかできないことっていうのがそんなにないんですよね。
だから危ないんだと思います。
なるほど。
あと家に実際組み込んじゃうともうあれですもんね。
家の耐久年数に対してIoT機器の賞味期限短いじゃないですか。
結構終わっちゃうとかありそうですよね。
これは取り外ししやすいような家にしておけばいいんじゃないですかね。
なるほど。
瀬井さんのご自宅は今仕込んでたりするんですか、IoT機器は。
今は全然仕込める、自分であれば仕込めるけれども仕込んでない。
前住んでた家はイコーネットライトが仕込まれていて、
あとHDTVでライトとか設計できるんですよ。
それめちゃくちゃ楽しいですね。
それのNPMもあったんですよ。
NPM。
そうです、NPMをインストールしてそれでコマンド打ったら電気点いたりして
ワーとか言うじゃないですか。
でもそれで終わりなんですよ。だから無理って言わないですよ、全然。
意外とユースケースがあれなんですね。
あれって増井さんの発明でしたっけ?
CDのケースを置くと再生が早くなるみたいな。
あの手のやつとかを実際に実装しようみたいなところまではあんまり行く感じではないんですね。
あれのソニーの社内発表会で出したらね、お前バカだって言われましてね、ガッカリしたんですよ。
マジですか、あれめちゃくちゃ面白いと思ってたんですけど。
そういうとこあるんですよね、当たり前に思っちゃうからだと思いますけど。
見ると当たり前に思っちゃうみたいなのはやっぱりあるんですね。
実装は当たり前だし、できて当たり前なんだけど、
でもインパクトみたいなのを想像できない人はやっぱり多いみたいですよね。
なるほど。
結構増井さんって当たり前に思われそうというか、
未来の当たり前を今作ってるみたいなとこありますよね。
いや、できてないんだけどそうしたいと思ってるんですよ。
だからもう一発ぐらいそういうのを大きなやつを作りたいと思ってるんだけど、
なかなか苦労してるんですね。
テーマ的な意味。
未来の当たり前を作るっていうことを本当に大事だと思っていて、
今当たり前と思ってるものもよく考えてみたら、
実は誰かが発明したもんですよね、当然だから。
そういうのをもっと思い出すべきではなかろうかと言ってるんだけど、
なかなか見つからないというか。
テーマ的にはさっきおっしゃってたあれですよね、
ユニバーサルとか年齢だったりとかそういったところも含めてっていうイメージですかね。
そうかもしれませんね。
有名なところで例えばクリップがどうできたとかあるじゃないですか。
クリップの話知らないですけれども。
クリップはどうしたのだったかっていう本が出てたと思いますけどね。
そういう、例えばポストツイッターでどうやって発明されたとかそういうのあるじゃないですか。
ポストツイッターのノリはあれですね、偶然の事故から。
ポストツイッターの偽話は結構有名ですね。
そうですね、私も知ってますね、それは。
知られたものもあるんだけど、もっと知られてなくて当たり前だと思われていて、
実は偉い人がいたっていうのもいっぱいあると思うんで、
それをちょっと考えるといいことはあんまりないかな。
そういうふうになれるといいなとは思ってますね。
なるほど。
増井さんの発想法みたいな話を過去のTechConfでしたと思うんですけども、
あのときに出た話としてはあれでしたっけ、
シャワーを浴びてる瞬間とかにわっと突然思いつくみたいな話だったじゃないですか。
そうなんですけど、それは別に私の発想法じゃなくてみんなが言っているんですよ。
なるほど。
いろんな発想法を読んだことがあるんですが、だいたいみんな言っていることと同じで、
よく考えて、その後寝るとかシャワー浴びるとかちょっと違うことをするといいやという話があるんですよね。
スクラップボックスの利用
増井さんはどうぞ。
だから自分だけの発想法なんていうのはなかなかないですね。
それはスクラップボックスなんていうのは知識をまとめて後で見るのに便利でしょ。
そういうことをやりながらシャワーでも浴びるといいんじゃないですか。
なるほど。
風呂場でスクボいじるぐらいの方が実はアイデアを思いつくという話ですね。
ありますよね。
シャワーの一ついいところは水と音以外に何もないのがいいのかもしれないですね。
一旦リセットかけられるみたいなところもあるんですかね。
他は何もできないじゃないですか。
結構アイデアを思いつく場所っていうのは、
例えばトイレの中とか風呂の中とかいうじゃないですか。
そういうところって他に何もできないことが多いんですよね。
だから風呂とかトイレとかでいつもスマホとか見てると発想が出ないかもしれないわけです。
やばい、じゃあトイレでスマホいじる人は発想ができなくなるっていう可能性がある。
音楽なんかもそうですよね。
音楽聞くと脳の一部を使っちゃうじゃないですか。
確かに。
そうするとその分発想ができなくなるっていうから、
そんなのやっちゃダメなんですね。
でもシャワーとかトイレとかではあんまり音が聞かない人の方が多いから、
その方がいいっていうわけですよ。
なるほど。
定期的に無の場所を確保するっていうのは結構大事なんですね。
そういうこと言ってる人もいましたよね。
善じゃないけど、
特殊な環境に無理を置くのがいいっていう話はありますね。
私はそれやってないけどやってもいいかもしれない。
結構旅行とかも近いものがあるんですかね。
ついさん結構旅行好きなイメージはあるんですけど、実際どうですか。
そんなことないんですよ。
そうなんですね。
スクーボー拝見してると結構。
旅行って計画性がいるでしょ。
計画が苦手だからできないんですよ。
なるほど。
昔ヨーロッパとかを一月ぐらい回ってたことあるけど、
計画しそうなくて。
毎日夕方になったら今日はどうしようとか言ってます。
逆に贅沢な時間って感じでいいですね。
スクラップボックスに旅先の話を書くと、
ツイッターとかでもそうですけど、
増井さんからメンションいただいて、
奈良公園に行くんだったらこれ行ってくれれば
お勧めポイントあったのにみたいな話をいただいた覚えがあったんで。
そっか。
先の話を増井さんに聞くとよかったのかっていうのが。
聞かなくてもいいけど、
そういう情報共有できるといいですよね。
あんまり落ち着けてもいけないだろうし。
その点、私が好きなところをまとめるっていうスクラップボックスがありましたけど、
今は別に落ち着けてるわけじゃないですよね。
自分がここが好きだと。
別の人がここが好きだって言ったら、
ああそうかと。
そういうのがまとまってくると結構面白いから
ぜひ使ってみてください。
使うというか単に面白いところの地図を並べてくれって言ったわけなんですけどね。
なるほど。
いいですね。
飲食店情報とか結構あれですもんね。
食べログとかGoogleマップとはまた違う説明が書けますしね。
飲食店を推奨するのがやっぱり難しいけど、
この場所がきれいとか面白いとかそうやったら
気軽に書けますもんね。
確かに確かに。
飲食店だったらお気に入りのところを書きづらいじゃないですか。
そうですね。
あんまり人来られても困っちゃうみたいなのもありますしね。
お気に入りの飲食店とか。
場所でもそういうとこあるんですけど、
前いい展望台見つけたんですけど、
積極的に人がたくさん来て駐車はできなくなるかもしれないから。
なるほど。
ざっくりどのあたりにあるんですか。
神奈川県とか東京とかの。
それは長野県なんですけどね。
長野県なんですね。
たまたま見つけたんですけどね。
でも全然出てないんですよ。
長野県のところにあるとYouTubeとかいっぱい出てるじゃないですか。
絶景ポイントとかここ行きますとか、
そういうとこ全然出てこないからみんなあまり知らないんですよ。
知られたらもうアウトかもしれないなと思って。
なるほど。
じゃあこっそり楽しむっていう感じなんですね。
そうですね。
いいですね。
でもまあそういうときに、
人数が少ないと推進してもいいかなって思うわけですね。
社内だけで進めるとかそれだったら大丈夫でしょう。
確かに。
Twitterみたいにやっちゃうと誰が来るかわかんないから。
そうですね。
うっかりバズっちゃったりしちゃうとね、
いや可能性はありますよ。
どんどん来ちゃって大変とかありますしね。
それはちょっと避けたいなと思う。
なるほど。
推薦システムと小集団
だから推薦システムなんかも結構難しいところが多いなと思いますね。
小集団で推薦するっていうのはあればいいと思って、
それも実験してたことはよくあるんだけど、
あんまり成功はしなかったですね。
それは小集団を先に決めて推薦システムをやってみるっていうところですか?
だからスプラットボックスの参加者だけが書くということにすれば、
自然と小集団になるわけですよね。
それぐらいだったらまあいけるかもしれないですね。
やっぱり人数増えてくると回らなくなってくるってのはあるんですかね。
だからそういうの商売にはしづらいですよね、そういうわけでね。
なるほど。
なんか商売にしていくぞみたいなのって結構難しそうですもんね、
実際考えるとなると。
だから大規模に商売できるものとかそうじゃないものがあって、
その辺どうなんでしょうね。
増水産は結構意識されることはあるんですか?
そこは考えてないですよ、たまたま大規模でいけたかいけないかとか。
でも入力システムなんていくら早いって構わないじゃないですか。
そうですね。
でもあれも特許とか取ってたらめちゃくちゃ大変なお金になってたかもしれないですね。
それもだからこれが特許っていうのがやっぱり少なくて、
今まであったやつを組み合わせたっていうところが多いんで、
それはもう大変ですよ。
AppleとSamsungなんかも揉めてましたので、
入力システムで揉めてたりしたんですよね。
入力システムで揉めてたんですね。
そうなんですよね。
それで無理やり呼び出されて、処理人みたいなのにさせられたことがあるんだけど。
揉めてる内容がひどくて、例えばFと入力するじゃないですか。
英語の場合Fと入力したときに、
Fという単語が候補に出るか出ないかとかそんなことで揉めてるんですね。
そしたらいいじゃないですか、そんなもの。
Fという単語が出るか出ないかってどういうことですか。
普通Fという単語を入れたら、Fで始まる単語の候補が並ぶでしょ。
ファンタスティックとかファンタジーとかそういう単語ですね。
ファインとかフィッティングアートとかいろいろ出るじゃないですか。
ところがそれに加えてFだけのも候補に出る。
Fという文字自体もダクとかみたいな。
そんな特許あるんですね。
とかね、そういうことで揉めてるね。
ほとんどそんなのが多いんですよ。
本当どうでもいい話ばっかり。
これあれですかね、揉め情報ではあるものの、
一応裁判ってことはパブリックな情報ではあるってことですもんね。
そうでしょうね。
でも心底どうでもいい感じですよね。
そうですね。
それが決着ついたところであまり人類の進化がより良くなるイメージはあまりないですね。
結果的にはAppleが勝ったみたいなものだったんですかね。
そうですね。
そうしたものはもちろん入力システムだけじゃないですよ。
いろんなシステムに関して幅広く特許を忘れがちだけど、
サムソンはだいぶ損したんだと思いますね。
でもあれですもんね、お互いいろんな特許を持ち合っちゃってるっていう状態ですもんね。
こう言うとあれだけど、特許で得したい人ってあまりいないんじゃないかなと。
損しないように取っておくぐらいの気持ちでやっといたほうがいいんじゃないかと思うんですよ。
なるほど。
持ちはするもののそんなに意識しすぎないぐらいがちょうどいい。
例えば困ったことにならないように持ってこないんだけども、
それで設けようとするのは難しいことが多そうな気がする。
確かに結構マスイさんって考えられてることとかパブリックにどんどん出されてるところはありますよね。
そういうフェアネッサというか、公益心みたいなのが結構強いのかなと思ってたんですけども、
どんどんパブリックなところに出していくっていうのはやっぱり昔からコンセプトとして持ってたりしたんですか。
なんとなくですけども、そうですね。
昔はパブリックドメインと言われるソフトを出す人は偉いみたいな雰囲気があったから、
結構Web以前ですね、ネットニュースの中でみんなそれ出しまくってたわけじゃないですか。
だから自分もそんな風にしたいみたいな人はいっぱいいたと思いますよ。
コピーレフト的な文脈の話ですか。
そこまで言わないんですね。
とにかく出しちゃう。何も言わないで出しちゃう。
あ、なるほど。
ライセンスがあるかどうかも分からない。
なるほど、とりあえず出しちゃうみたいな。
確かにパソコン通信の時代とかそういう文化のイメージありますよね。
それで実際にいいフィードバックが返ってくることもありますからね。
全体的にはそのほうが得した気がしますね。
無料で自由にどうぞと出しちゃったほうが意外と面白い反応が返ってくること多いですよね。
そうかもしれないですね。
今だったら無料で出しますと言ってもライセンスかけたら言われるでしょ。
言われますね。
ちょっと面倒くさいですよね、正直。
特にWebサービスなんかはデータの保管とかも絡んでくるので、
一発ネタWebサービスみたいにちょっと出しづらさあったりするじゃないですか。
昔のフリーソフトとかって別にバイナリーでもバッと固めて配って、
あと自己責任でよろしく出てきたと思うんですけども、
そういう大変さはありますよね。
今はそもそもバイナリーで配られたものをインストールするやつもいないだろうしね。
そうですね。
世知辛い世の中になっちゃった。
世知辛いですよね。
セキュリティーが結構問われがちというのが大変という感じはしますけれども。
昔の…どうぞどうぞ。
とは言えマスイさん、スクラップボックスも含めてですけど、
結構発明品今も作られていると思うので、
そういうところはやっぱり、
入力システムの特許問題
それはそれ、これはこれで進めている感じなんですかね。
よっぽど秘密にして儲けられるものじゃなければ、
私だった方が得意なんじゃないかと思いますね。
いいですね。
分かりました。
最後、次回ですね。
次回と言いつつもすぐなんですけれども、
TechConfというイベントを同社で改めて開催すると思うんですが、
マスイさんからですね、
そういったどうやってプロダクトを広めているのかみたいな話を
TechConfでは伺いたいと思っているんですね。
自分でもそんなに頑張っているつもりはなかったんだけど、
でも言われてみると頑張っていたのかなという気がしてきたので、
その辺ちょっと考えてみますね。
いや、なんか情熱がすごいイメージはやっぱりあるので、
一緒に仕事をさせていただいていると。
そうですね。
なんで宣伝するのかね、本当に。
ご自身でもそんなに深く考えたことはあまりなかったんですね。
そうですね。
結構その辺り深掘りできるといいなと思うんですけれども、
今の時点でマスイさんの自己分析みたいなところはイメージあるんですか、
それでいくと。
あんまり何でかっていう。
今の件に関しては全然なかったですね。
ただいろいろ宣伝したいとか何でもすぐしゃべっちゃいがちっていうのがあるんで、
そういうことなんじゃないですかね。
いいですね。
第1回、第2回テックコンフそれぞれマスイ学というようなテーマで、
マスイさんの考え方だったりとか、やってきたことを振り返るコーナーがあったと思うんですけど、
マスイ学第3弾ということで、ぜひ今回もお話を伺えればと思っています。
そうですね、どうやって会い合わせるかについては多少の経験はあるわけですから。
そうですね。
結構そこを通じて株式会社ヘルプヒールで、
どういうコンセプトでプロダクト開発しているかとかを一緒に議論できるといいなと思います。
逆にこうやって入らなかったっていうのはもっとあるわけですからね。
全部が全部大当たりしてるわけではない。
そんなわけないじゃないですか。
それができたら。
そういうのもしかしたら参考になる点があるかもしれない。
このせいでダメだったみたいな感じじゃないですか。
昔ちょっと書いたことあるんですけど、自慢力、自慢パワーを。
自慢パワーっていう言葉もありますよね。
自慢パワーの話もちょっと聞きたくなってきちゃったんで聞きたいんですけれども、
自慢パワーってあれはどのタイミングでマスイさん思いついた単語なんですか?
あれは私アメリカにいるときだからもう10年ちょい前に。
もうそのタイミングなんですね。
そうですね。
なんかすごい流行ってたサービスと全然流行らなかったサービスがあって、似てるのにね。
何が違うのかと思って、それがそういうことかなと思ったんです。
それが多分正しくて、今でもその通りだと思いますよ。
マスイさんの発明品の中で一番自慢パワーが強いものって何だと思いますか?
何だろう。
本棚オルグっていうのをやってたんですけどね。
俺はこんな本読んでるよとか言ったらすごい自慢じゃないですか。
確かに。
本棚見ただけでその人のかっこよさとか出たりするから。
別にそんなに強い自慢じゃないですよね。
これが欲しいと言ったら、それぐらいの程度のほうがいいかなと思った。
少し自慢できるだけでも自慢パワーとして好評があるって感じなんですね。
何でも自慢じゃないですか。
ブログだって何だってインスタでも自慢自慢まぶりになるでしょ。
インスタは自慢パワーの極地って感じしますね。
Facebookだってみんなそうなんですよね。
そうですね。
なんとかさんと会いましたとかなんとか賞を受賞しましたとか、そんなのばっかりですもんね。
みんな自慢したいんですよ。
どれぐらいのアレで押さえるかということで探し掛けが難しいんですよね。
なるほど。
あまり自慢が鼻につくようなプラットフォームだとみんな離れていっちゃいますしね。
そうなんですよ。
でもインスタみんな使ってるのどうなんだろう。
インスタそうですね、すごいですよね。
俺やってないんだけど、もし周りにみんな自慢されまくったらちょっと嫌気がさしそうになっちゃう。
インスタしかもあれ、今情報収集プラットフォームとして活用される例も結構多いらしいですもんね、話聞くと。
ガバッとした流度なんで、あまりこの単語よくないですけど、Z世代とかがインスタグラムでオススメの飲食店を探すとか、
そういう使い方はされてるらしいですからね。
無線がうまくできてるんだったらいいと思うんですね。
結構面白いですよね。
マーケティングの広め方
ちょっとそういう自慢パワーの話とかもテクコフでぜひ伺いたいですね。
例えばGoogleマップにみんな投稿するじゃないですか。
あんなももしかしたら自慢なのかもしれませんね。
ありそうですね。
自慢とかあと話聞いてほしいとかはありそうですよ。
それは絶対あるでしょ。
星5つつける人と星1つけまくる人いるじゃないですか。
Googleマップのレビューで。
あれで星1つけまくる人っていうのは完全に私こんなひどい目にあったから、
ぜひ聞いてほしいですエピソードを投稿してるようなイメージは老若男女問わず。
俺もあんまり読んでないからばいいんだけど。
本当ですか。
結構たまにレストランとか病院とかでここどうかなって思うとか、
フルスイングでめっちゃ文句かけまくってるとかあったりするんで。
読まないですね。
たまに家人できないけどね。
そうですね。そんなに上品な話でもないですし。
でもそれで破綻しないっていうことは上手いバランスがあるんでしょう。
そうですね。
結果的にレビューが4とか5とかに落ち着く。
飲食店ももちろんあるわけです。
自慢パワーつくと嬉しいとかあるじゃないですか。
それやるとまた破綻するからScrubboxでは一切なしってことにしてるわけでしょ。
そうですね。
そういうバランス感覚がすごい大事なわけだと思います。
自慢パワーのバランス力っていうところですね。
なるほど。いいですね。
ちょっとまだまだ伺いたい話もあるんですけど、実はだんだん時間が迫ってきましたので。
テクコンフとかでまたついて。
そうですね。テクコンフでぜひお話伺えればと思ってます。
テクコンフへのメッセージ
最後に増井さんからテクコンフ来れない方もいらっしゃるかと思うので、
聞いていただいてる方にぜひ一言メッセージいただいてもよろしいでしょうか。
急な振り方ですいません。
私はともかくヘルプフィールド社にはすごく優秀な人面白い人いっぱいいますから、
ぜひその辺の情報を見ていただいて興味を持っていただけるとすごい嬉しいという宣伝になってしまいましたが。
ありがとうございます。
というわけで本日はガチスペシャルゲスト回で増井さんにお越しいただきました。
増井さんどうもありがとうございました。
ありがとうございました。
今出川FMは過去の全エピソードもSpotifyやApple Musicなどでお聴きいただきます。
ぜひ感想をお待ちしています。
Twitterでハッシュタグシャープ今出川FMで投稿してください。
ではまた次回もお楽しみに。バイバイ。
52:50

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