1. 飯田泰之の経済Zoom Up
  2. 賃金決定方式の変化について
2025-01-14 12:09

賃金決定方式の変化について

明治大学教授エコノミスト 飯田泰之
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イリカミネ イリカミネ 抱きしめて 毎日だって 切られて 切られて イリカミネ
三菱電機
この時間は、Zoom Up。毎週火曜日は経済です。
企業が優秀な人材を確保するため、初任給30万円を超える企業が続出しているニュースが続いています。
今日はこの話題にZoom Upしていきます。
明治大学教授でエコノミストの飯田泰之さんです。
飯田さん、おはようございます。
初任給が30万円を超えるニュースが続いています。
高校卒業者、大学卒業者そのものが減少する中で、実感として景気が良し悪しはともかく明確な人手不足状態になりつつあります。
それに備えて若手人材を確保したいということで、昨年の4月から初任給を引き上げた企業が非常に多くなっています。
調査によっては、大企業8割以上が新卒の初任給を学歴問わず全学歴で引き上げているという状態です。
やはり人手不足状況に対応するためが一つ。
もう一つは、近年ですと、例えば金融系では全国転勤がある職を回避する傾向があるようで、
職種別で分けると転勤がある、いわゆる昔で言う総合職ですよね。
これについては大幅な引き上げとなって、この30万円台というのが実現したりしています。
これは学生の考え方、若年層の考え方が大きく変わってきまして、
給料が高いとか、または有名企業であるということよりも、転勤がないということを重視する学生が増えてきた。
なので転勤組にインセンティブをつける。
もう一つは、今再び製造業が日本に回帰する傾向がある。
そうすると、例えば高卒級の工場で働く技術者であったり、または大学卒業の工学部等理系学部出身者、
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こちらが他の業界に比べても極端に不足しつつあるんですね。
例えば高校卒業者だと、いわゆる工業高校出身者の割合というのが、30年前に比べて大きく下がっている。
また大卒でいうと、日本は主要国の中で最も理系の割合が低い国なんですね。
例えばイメージとして、1980年代ですと、日本はとにかく理系技術者、エンジニアが弁護士よりもずっと多い国というふうにして有名だったんですけれども、
どうもその後、大学進学者が大幅に増えましたが、その多くが人文系であるということで、技術系の今必要な人材というのが若者全体が減っている以上に不足している。
その一方で、初任給が大きく引き上げられているんですけれども、既に仕事をしている既存の社員の給与の上昇というのはかなりなだらかですし、さらには早期退職者を募る会社も増えてきています。
日本のそういうイメージがあった会社の中で教育して、若いうちは給料が安いけれども、ある程度中高年層になってくると、若い頃低かった分、利子つけて返すじゃないですが、大きく給料が上がるというタイプのチンインカーブというんですけれども、
このチンインカーブそのものがフラットになりつつあるんですね。つまりはかつてのように会社の中で教育して、会社の中で企業内特殊的な技能というのを身につけて、それによって社に貢献するというシステム自体があまりワークしなくなってきた。
就職氷河期世代等を中心に採用を抑えてきて、かつ即戦力重視主義で、教育自体あまり女ジョブ、仕事の中で行うことがなかったので、
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社内教育、中高年以降にその教育の成果で給料上昇というチンイン上昇カーブが崩れて、あとはまたちょっと違うんですけれども、職種業種に応じた給料水準で、昇給を求めるのであれば、出世するか転職するかという方向に動いてきている。
いわゆる職務級などに賃金制度を変えていく企業が増えてきているということですかね。
職務級の性格が徐々に強まっている。これが一つですね。
もう一つは、これは中高年層を中心に、日本やはり転職市場が小さい、または転職があまり良いこととされないところがあります。
正直企業はボランティアでやってるわけじゃないので、給料を上げなくても逃げないのであれば給料は上げない。
ここにきて、ちょっと鶏と卵なんですけれども、転職市場がやはり規模が小さい。
プラス、転職はあまり良くないことだという社会的な認識と、さらにプラスすると日本は生涯所得、一生涯に稼ぐお金に対する退職金の割合が非常に高いので、
この退職金を失うぐらいだったら、転職しないで給料低いままでもしょうがないかという選択を取る人がいる。
こういった要因が相まって、人手不足またはニーズの変化によって大きく給料が変わっている新入社員、若手とは違って、
どうも中高年層については給料が上がらない。その結果何が起きるかというと、新入社員と中堅どこの社員の給料が横並びになってしまっている企業も少なくない状況のようです。
その辺はハレーションは起きないんですかね?
仮にハレーションが起きて人材の移動が活性化すると、私はそれで企業にも日本経済にもプラスの部分はあると思うんですけれども、
どうもそういうふうにはなっていないようですね。
働き方または上司、部下、先輩、後輩の関係というのも、ちょっと30年前とはだいぶ変わってきた。
実際のところですね、長く勤めていると新入社員よりは確かに多少は給料高いんですけれども、
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給料を大きく上げていくためには同じ会社に長く勤めるというよりは、同じ会社の中で別業種に移るとか、またはそもそも転職するとか、
こういった色々な選択肢というのが増えていくこと、これをどうやって政策的で後押ししていけるのかというのも、これから大きな課題になっていくと思います。
なるほどですね。これだけ大手で賃上げが実施されていくと、初任給が上がっていくと、
この春党というのもやっぱり大きく、中小も含めて去年以上の賃上げというのは期待できるんでしょうかね。
今年、春党に向けて企業側、労使でいうと市の側の賃上げをある程度容認する姿勢になると見られています。
その中で、いわゆるベアーのような形で、金属関係なく一律でどのぐらい上げるのかというのが焦点なんですけれども、
やはり組合側としては、この初任給上昇に合わせて既存の社員の給料も上げていかないと、先ほどのハレーションが起きるという論理で当然交渉を続けると思いますし、
ある程度は、これからの物価上昇に追いつくかどうかはともかくとして、賃上げがあるようだと。
一方、2025年、今年は24年に比べると物価上昇率が鈍ってきていますので、給料上昇と物価上昇率の賃成果、この2つを合わせて、実績の賃金増があるとこれが消費に回って、それが景気を押し上げていく、こういった好循環があれば一番いいと思います。
【田中】幅がいいですね。そこを大きく期待したいですね。はい、わかりました。井田さん、ありがとうございました。
【井田】ありがとうございました。
【田中】ありがとうございました。
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