長期金利
2026-05-19 12:09

長期金利

物価や賃金、働き方など身近な経済の動きから、世界経済の動向まで、経済学者で明治大学教授・飯田泰之が分かりやすく解説します。

田畑竜介
Groooooow Up

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サマリー

今回のZoom Upでは、経済学者の飯田泰之氏が長期金利について解説します。日本の長期金利が約29年半ぶりの高水準に達した背景には、デフレ脱却とインフレ予想の上昇があります。飯田氏は、金利上昇は財政悪化ではなく、経済の正常化を示す兆候であると指摘。実質金利で考えると、日本の金利水準はまだ諸外国と比較して特別高いわけではないと分析しています。

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長期金利の現状と歴史的背景
この時間はZoom Up。毎週火曜日は経済です。
週明け、昨日の東京再建市場で長期金利の代表的な指標となる、新発10年もの国債の流通の利回りは、
一時、前の週末と比べて0.100%高い、2.800%に上昇ということで、
およそ29年半ぶりの高い水準ということで、今日はですね、この長期金利にZoom Upしていきます。
明治大学教授でエコノミストの飯田泉樹さんです。
飯田さん、おはようございます。
長期金利の方が上昇しておりまして、29年半ぶりの高水準ということなんですけど、
この長期金利の上昇をどう見たらよろしいでしょうか。
はい。29年ぶりというのは、その29年間、かなり長きにわたってデフレや低いインフレ率だったというのが、
やっと30年前の状況に戻ったという部分もあるんですけれども、
この長期金利、一口に言うんですけれども、これ何なのかというと、
10年もの国債を持ち続けていたときに、どのぐらいの利回りが得られるかっていう指標なんですね。
この2.7%ずいぶん上がったっていうふうに感じるのは、
日本がずっと貯金についても0%台の状況が続いていたので、2.7でびっくりしてしまうんですけれども、
例えばイギリスでは5.1%、アメリカでは4.6%であったり、
ヨーロッパ各国、ドイツがやや低くて3.2%なんですけれども、
それでも日本より高いんですね。
おおむね4%ぐらいの状況を国がこれまでも多かったんですね。
長期金利の決定要因
これ何でかというと、この長期の金利、長期国債の利回りっていうのは、
これからの短期の国債、要はこれ住宅ローンで言うならば、
1年ものローンと10年ものローンのようなイメージでいてくれればいいんですけれども、
この短期のローンの金利が今後どう動くのかっていうのによって一つ決まってくる。
今、日本銀行、日銀は短期の金利を徐々に引き上げていきたいというふうに発信しているので、
これから短期の金利が上がっていく、いわば例えば1年ローンの金利がこれから上がっていくぞっていうと、
やっぱり長期のローンの金利も上がっていくんですよね。
要は1年ものローンを10回繰り返すと10年ローンなわけですから。
あともう一つは、これからインフレが予想されるというときに、
例えば年に2、3%インフレしてると、1万円の価値が2、3%下がっていく。
1万円で買えるものが減っていくっていうわけですよね。
そういう状況で、再建、もらえる金額が決まってるタイプの資産っていうのは、
多少金利ついてくれないと、仮に金利がゼロだったとしたら、
持ってるとインフレ分ただ目減りしてしまうわけなので、
だとしたらある程度金利ついてくれないと買えないということになるわけです。
金利上昇と財政状況の関係
よく長期金利の上昇を財政が悪化したからだというふうに説明する人いるんですけれども、
日本の財政状況がもともと悪かった数年前は全然気にしかった。
コロナ前ぐらいの日本の財政が今より悪かった時期。
今よりもGDPに対する政府の財務、国債残高の割合が高くて、
3年度の赤字も大きかった時期は金利ゼロだったわけですね。
また日本より財政状況がいいドイツのほうが金利が高いわけですね。
あまり関係ないんですよ。
ちょっと個人とか企業がする借金のイメージで、
金利が高いってことは信用がないからだろうっていうふうに感じるみたいなんですけれども、
この時の信用ってのはあくまで今後インフレがどうなるかっていう意味であって、
国が借金返せないからよ逃げしますみたいな、
そういう話ではないっていう点を気をつけなければいけません。
これマーケット関係者も良くなくてですね、
また新聞もちょっと良くないところがありまして、
毎日日々アブ価とかこういう資産価格というのが動くと、
日々書くときになんかコメント書かなきゃいけないわけですよね。
正直この短期的な動きなんて誰もわからないというか、
もう買ったら大儲けですから。
わからないんですが、
解説記事としては一応財政不安への懸念からですけれども、
正直なんというか、
今日もいい日ですねとか、ちょっと雨ですねぐらいのコメントだと思っておいた方が良くて、
これ実際に書いてる人も友達たくさんいますけれども、
相場単表っていうのはある程度実数埋めないといけないんで、
嘘をついちゃいけませんけれども、
嘘じゃない範囲でぼやっとしたことを書くんで、
実際のところはこれ、財政不安というよりは、
おそらく日本経済全体でインフレ、基調が固まってきたということだと思います。
インフレ予想と金利水準
だいたい仮にですね、2%弱のインフレというのが今後も続くとすると、
ただ現金を持ってたら2%減るわけですから、
2%ぐらい利回りを確保してやっとトントンなわけですね。
さすがに長期、例えば10年間お金を寝かしておいて、
金利がまるでつかない、その時期ありましたけれども、
というわけにはいきませんので、
インフレを上回るためには絶対2%以上の金利じゃないと、
整合性がないといいますか、なんで買うのという話になる。
プラス、長い間資金を寝かせるわけなので、今でいうと2.7%ですから、
インフレをカバーしてプラス0.7%ぐらいの利回りが得られるよと。
これは仮にですね、この2%ぐらいのインフレという予想が正しければ、
普通の数字ということになるんですね。
このよっぽど下手な、急にそういうのがなければ、
またはものすごい不況が起きるとかじゃなければ、
2%のインフレ予想というのはある程度妥当なので、
2%のインフレ予想に対してプラス0.78ぐらい利回りが乗っている。
この状況は何か特殊なことが起きているというよりも、
ようやく安定的なインフレ軌道に日本経済が戻ったんだなと。
実際昔、これは極端ですけれども、
超国債の利回り6%、7%っていう時代もありましたんで、
そこはいくらなんでも上がりすぎな気はしますが、
現状が何か予想インフレ率、
インフレ予想と全然違う変な動きをしているというわけではない点には、
注意が必要だと思います。
金利上昇が企業活動に与える影響
金利がこれだけ1時2.8で終わりに出て2.7%台というところで、
企業の例えば借入とかのコスト増加みたいなもので経済を冷やすとか、
そういう懸念はないんですかね。
それはまさにその通りで、
その一方で金利が上がるともちろん、
企業にとっては投資とか運転資金の融通に困る。
実は企業への貸し付け、特に長期の投資への貸し付けって、
この10年もの国債プラス会社の信用力に応じて金利を上げ下げですので、
影響ある一方で、この金利上昇と同時にインフレ予想が
この金利上昇を引き起こしてますから、
企業側としては今買っといた方が得っていう判断も働くんですね。
つまり今買っておかないで1年2年先に伸ばすと、
同じものを買うにも同じ設備投資をするにも、
一番二番上がっちゃうわけじゃないですか。
ということでよく使うのは実質金利という考え方で、
今でいうとこの2.7%からインフレ分の2%を引いた0.7%が、
本当の実質上の金利であると。
それで考えるとこの各国に比べると、
日本はまだ長期金利、特別に低い時期が続いたんですけれども、
今特別に低いとは言えないけれども、
そんなに高くもないよという段階なんです。
こういったところも注目していくと多いんじゃないでしょうか。
まとめとスタジオ紹介
なるほど、わかりました。
飯田さんありがとうございました。
ありがとうございました。
この時間ズームアップ、火曜日は明治大学教授で、
エコノミストの飯田康幸さんでした。
地下鉄ギヨン駅から徒歩2分、RKBスタービル博多ギヨンスタジオは、
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