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2024-01-31 32:47

#1-9 新しいテクノロジーが出た時には希少性に注目せよ!

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それは収録10分前のできごと。尾原は流行にのってAIxネットワーク効果の話をするつもりだった。 けんすうから、生成AIからだと話が古くなるから、「新しいテクノロジーがでた時にどうやって戦略を先にアップデートするかの方がよくないですか?」と提案された。 尾原も「いいね!」と乗ってしまった。 さあ、事前の想定はゼロな本当の実践編・応用編な回の幕開け。 生成AIxネットワーク効果をどうゼロから考えていくのだろうか。「本当に起業に役にたつビジネスの話」! マジで、今回コメント・質問などお待ちしてます。

▼参考資料

戦略、作戦、戦術そして兵站「経営者とは、肩書きや地位を指す言葉ではなく、能力を指す言葉だ」-清水亮さんの神ブログの再編再掲


▼「s01 ネットワーク効果編」再生リスト:

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▼MC: 尾原和啓(IT批評家) https://twitter.com/kazobara 京都大学院で人工知能を研究。マッキンゼー、Google、iモード、楽天執行役員、2回のリクルートなど事業立上げ・投資を専門とし、内閣府新AI戦略検討、産総研人工知能研究センターアドバイザー、現在13職目 、近著「アフターデジタル」は11万部、元 経産大臣 世耕氏より推挙。「プロセスエコノミー」はビジネス書グランプリ イノベーション部門受賞 ▼サブMC: けんすう(アル株式会社代表取締役) https://twitter.com/kensuu アル株式会社代表取締役。学生時代からインターネットサービスに携わり、2006年株式会社リクルートに入社。新規事業担当を経て、2009年に株式会社nanapiを創業。2014年にKDDIグループにジョインし、2018年から現職。 ▼番組への感想、MCへのメッセージは以下までお寄せください。 https://forms.gle/bHQjcgjCCQkFEFDg9 ▼音声編集:株式会社BOOK ▼アドバイザー:株式会社BOOK代表取締役 樋口聖典


00:05
けんすう
はい、というわけでですね、前回はネットワーク効果の壊し方や倒し方をお話ししましたが、 尾原さん、今回はどのようなテーマでいきましょうか。
尾原
はい、まあ今まで実例を含めて、いかにネットワーク効果やばいかすごいかという話をしたし、 一方でネットワーク効果の中にも壊し方があるから、
一回作れても安心できるわけじゃないよ、という話をしてきたわけなんですけど、 でも戦略って一番大事なことって何だと思いますか。
けんすう
戦略で一番大事なこと。
尾原
実戦の中で。
けんすう
実戦の中だとやっぱりそのタイミングで本当にその戦略が正しいかと実行できるかみたいなのが重要だなと思いますね。
尾原
さすが、刺し方が恐ろ恐ろ刺していくところがいい感じですね。熟練の味が出てきそうだね。
そうなんですよ。結局、時代時代の中でネットを使った事業で大きく伸びるのって何がきっかけになって伸びることは多いですか。
けんすう
やっぱり新しいテクノロジーが出るとか、新しいデバイスが普及するみたいな、そういうタイミングですかね。
尾原
そうなんですよ。結局、新しい技術によって起きるインフラが別に全く別のインフラが生まれちゃったよ、みたいな時にやっぱりゲームチェンジが起きて、
そのゲームチェンジの中で戦略を生かしたところが強いってことになるわけですよ。
けんすう
そうですね。やっぱりスマホが出た時にガラ系のゲーム会社とかは方向転換を求められたし、新しいSNSとかもどんどん生まれたしっていうことですよね。
尾原
そうなんです。なので、最近このゲームチェンジャーみたいなテクノロジーで言うと何ですか。
けんすう
AIとかですかね。
尾原
ボケなかったですね。そうなんですよ。生成AIですよね、今年1年で言えば。
ということで、今回のテーマは、生成AIを例えにしながら、新しいテクノロジー出てきた時に定石作り直すぜっていう話をしたいなと思います。
けんすう
なるほど。これはめちゃくちゃありますし、大きなところが倒されるのって、やっぱりこのタイミングが多いですよね。
尾原
そうなんです。かつ、このポッドキャストって基本的に100年後に聞かれてもいいこと言ってるなってことを目的に作ってるじゃないですか、僕たち。
けんすう
そうなんだ。知らなかったわ。
尾原
そうだね。
けんすう
100年後、はい。長く聞いてもらいたいよねっていうのがありますね。
尾原
っていう中で、結局、今年は生成AIをテーマにしながら戦略みんな語るし、おそらく来年、再来年になってくると、今年AppleのVision Pro出て、
03:04
尾原
じわじわ行くから、3年後ぐらいにXRもっかい来て、またWeb3もっかい来て、みたいな形で、毎度のことでテクノロジーによるゲームチェンジあるわけじゃないですか。
で、なった時にね、結局テクノロジーにおけるゲームチェンジにおいて、みんな戦略語ってないって大原は思うわけですよ。
けんすう
なるほど。
尾原
つまり何かっていうと、テクノロジーにおける変化を語ってるだけで、テクノロジーの変化が起きた時にそれをどう戦略レベルに昇華していくかっていうことを語っていくっていうことが、本質的な話だと思う。
けんすう
なるほど、それはありますね。こう変わるよとか、仕事奪われるよとか、こういう変化起きるよは言うけど、どういう戦略にしないといけないのかっていうのは全然、確かにあんまり議論されてないですね。
尾原
そうなんですよ。
それが僕は不思議でしょうがなくて、ただいくつかやっぱりアメリカのブログとかでは、そのAI時代の新しい戦略みたいなことが書いてあるんだけど、これもまた不思議な話で、本質的に一番大事なことは、
新しいテクノロジーが出た時に、戦略をどういうふうに考え直せば、その時代時代のテクノロジーに合わせた戦略を作り変えれるんだっけ。
けんすう
なるほど。
尾原
Whatが大事なんじゃなくて、Howが大事なんですよ。
けんすう
要は、どのテクノロジーが出てきてもある程度再現性のあるHowを考えた方がいいんじゃないかなっていう話ですね。
尾原
そうです。新しいテクノロジーができた時に、その戦略をどういうふうに再構築するのか、というふうに正解を考えるのではなくて、正解を導き出すためのプロセスには定石がある。
けんすう
めちゃくちゃ知りたいですね、それは。
尾原
知りたいでしょ。
けんすう
知りたい。
尾原
でもね、ペンス知ってるはずなんですよね。
けんすう
いや、知らないです。
尾原
簡単に答えないの?
自信満々。
知らないです。
例えば、じゃあ、生成AIにおける戦略は何ですかって聞かれた時に、答えは出せないと思うんですけど、生成AIにおける一番儲かる戦略ってどう考えますかっていうふうに聞かれたら、どう答えます?
けんすう
一番儲かるですか?
うん。
あー、なるほど。
まあ、儲かるかどうかはちょっとわからないですけれども、既存の例えばCGMとかでネットワーク効果を強く作っているところ。
例えば、タベログみたいなサイトだとユーザーが投稿して、見る人が多いからいいですよね、みたいなところの投稿側を生成AIで作ると、
彼らはできない、絶対できない戦略だけれども、我々は新手のプレイヤーだからできる、みたいなところを探す、みたいなことはしそうですね。
尾原
そうですね。
それって抽象感すると、自分が得意なフィールドの中で既に儲かっている、既存の中の儲かっているものが、新しいテクノロジーによって完全に破壊される可能性があるところを無意識の中で探して、今喋ってますよね。
06:19
けんすう
でもそうですね。なぜならタベログだったら、結局お店を探しに来る人が増えれば、こういうビジネスができるからっていうのがあるから、それをリプレイスするっていう、そんなイメージですね。
そうですよね。
尾原
という風に、アイディアっていうのは、ゼロから新しいものを作ることってほとんどなくて、既存のものの組み合わせであるということを言った人がいますよね。
ケンス大好き薄い本。
けんすう
ああ、アイディアの作り方という、昔にある本の。
尾原
そうです。ジェームス・ヤングが書いたアイディアの作り方っていうバイブル版があって。
これものすごい、マーケティングする人を大概読んでるんじゃないかっていう、全部で多分30ページぐらいしかないんだけどものすごい本で。
ここで書かれてたことが、新しいアイディアっていうのは基本的に既存のものの組み合わせにしか過ぎない。
だとしたときにどうやって既存のものを組み合わせる中で新しいものを考えていけばいいかみたいなことが凝縮されてるわけなんですけど。
これと同じじゃないですか、基本。
けんすう
なるほど。新しいテクノロジーによってここだけをちょっと入れ替えるっていうのがアイディアの出し方として一番スタンダードってことですか。
そうです。
尾原
なったときに、じゃあ何の既存と何の既存を掛け算した方が効率いいんだっけっていう話になったときに、今、くしくもケンスが正解を言っていて。
けんすう
どうせ既存と新しいテクノロジーっていう、今回の場合はAIってことを掛け算にするんだったら、既存はできるだけ今インパクトがあるものの方がアイディアを掛け算したときに大きくなりやすいよねってことを考えて、ケンスはCGMっていう領域を選んだし。
尾原
さらに言えば、一番儲かるって言ったんだけど、多分ケンスは質問を自分がやる中で一番儲かるっていうふうに解釈したのか、自分が世の中でインパクトが出てる中で自分が得意なものの既存を選んだわけですよね。
けんすう
そうですね、確かに。検索エンジンとかになるとちょっと分からなすぎて思いつかないっていうのはありますね。
尾原
さらに言えば、AIっていうものの中に、今回の生成AIでいうと、文章を少しこういうものを作ってっていう指示を出すと勝手に作ってくれるっていう性質という新しいテクノロジーが何を変革するのかっていうことを無意識に頭の中に置いて、
09:13
尾原
この文章をどんどん作ってくれるという性質と世の中のインパクトが大きいものの組み合わせで相性がいいところっていうところからCGMを選んでるわけですね。
つまり何かっていうと、戦略とはどういうクライテリア、評価軸で今までのおいしいビジネスを見直したときにも、AIによってひっくり返すことができるかという評価軸を作るということなんですよ。
けんすう
評価軸を作る。
尾原
だから今言った話だと、ビジネスとして今インパクトがある。ユーザーをむちゃくちゃ集めてる事業ですよねっていう評価軸を一つ選んでいる。
かつ、とはいえ自分がいるから自分がある程度精通してる事業じゃないといけないよねっていう評価軸を選んでる。
けんすう
なるほどね、そういうことか。
尾原
っていうのが要は3Cをくしくもやってくれてるわけですよ。
けんすう
3C。
尾原
3Cっていうのは。
けんすう
あれね。
尾原
あれね。
よく知ってますよね。
けんすう
コンシューマーとカンパニーとコンペディター。
尾原
そうそうそうそう。
要は物事を戦略として一番適応できる領域を考えた時に、既にコンシューマーからたくさん選ばれてるところでAIというものの戦略が発動するところがいいよねっていうコンシューマーの軸でユーザーがめっちゃ使ってるところがいいじゃんっていう評価軸と
コンペディターっていう観点で自分が精通しているエリアの方がいいよねっていう選択軸と。
今度はカンパニーっていうのが今度はAIでアタックするってこと。だからAIの得意性が生きるっていう評価軸の中からCGMを選んだわけじゃないですか。
けんすう
なるほど。カンパニーは自社のことでしたっけ?
そうです。今回の場合はAIを装着した自社だから。
そういうことですね。理解しました。
なるほど。
尾原
つまり何かっていうと、新しい戦略を考えるときに大事なことはワットを考えることではなくて考え方を考えることだし。
けんすう
考え方を考えるときに大事なことは、いきなり正解にたどり着くことよりも、どういうふうな評価軸で選択していくと一番有利なものが選べるのかっていうふうに選択軸を考えることなんですよ。
12:08
尾原
っていうことを考えていったときに、じゃあ話戻しますよ。僕の質問はAIで戦略的に一番儲かる場所はどこですかって言ったときに、マンケットとしてもともとネットの戦略の中で一番儲かる戦略って何でしたっけ?
けんすう
ネットの中で一番儲かる戦略、要はインターネット事業において一番利益が上がっている領域はどこかってことですか?
尾原
上がり続ける戦略。
けんすう
検索とかですか?
尾原
おい、ネットワーク効果をずっと喋ってただろう、俺たちは。
けんすう
そういうことか。ネットワーク効果がめちゃくちゃ回っている場所。
尾原
だとしたときに、ネットワーク効果がAIでどうアップデートされるんだろうっていうふうに考えたほうが、戦略の中で一番楽しくて儲ける場所を探すときに簡単って話じゃないですか。
だからもちろん効果もいいわけですよ。規模の経済×AIってどうなるんだろう?だったりとか、ブランド×AIってどうなるんだろう?とか。
既存の既に確立されている定石。これをやれば基本勝てるよねっていう定石がAIっていう新しいテクノロジーが出たときにどうアップデートされるかっていうことを考えれば戦略もアップデートできるわけですね。
これは既存と既存の組み合わせ。
けんすう
これでもちょっと実践的な話も入っちゃうんですけれども、例えばPIXIVというイラストを投稿するサイトがありますと、投稿する人が多いから見る人が多いし、見る人が多いから投稿する人も多いっていうネットワーク効果が働いてます。
みんなが思いつくのは、生成AIによってイラストを作れるようになったので、生成AIでどんどん投稿できるサイトを作るとPIXIVを超えられるかもしれないと考えるじゃないですか。
で、いろんなサイトができました。ただし、そこに差がないというか、投稿のハードルがめちゃくちゃ下がったことによって、どこもネットワーク効果を獲得できてないっていうのが今かなという気がするんですね。
みたいな感じで、その軸をずらしてそこだと確かにすでに人が集まっている投稿サイトよりも強くなるかもと思ってもうまくいかなそうだなっていう感覚があるんですけど。
これって評価軸が間違ってるんですかね?
尾原
おっしゃる通りです。
順番として評価軸を洗い出すときに、なんとなくCGMとかUGCって呼ばれるようなユーザーがコンテンツを提供することによってコンテンツを提供されるものが集まって、
15:01
尾原
そのコンテンツを見に行きたい、コンテンツを書いたいっていう人が集まるっていうものを、いい戦略としてAIでアップデートするっていう、
これ買い手があれば売り手が集まってっていう相互ネットワークエフェクトですよね。
相互ネットワークエフェクトをAIでアップデートしようという発想はすごくいいし、
特にその相互ネットワークエフェクトにおいては、買い手が売り手を呼んで売り手が買い手を呼ぶっていう中で、
けんすう
どっちから回した方がいいっていう話をしましたよね。
尾原
ハードサイドである、集まるのが難しい方から集まるような構造を作ると、
他は集めにくいから、その相互ネットワークエフェクトが回しやすいよねっていうことを言っていて、
この場合は書き手と見る方でいうと、書き手の方が圧倒的に集まりにくかった、今までは。
だから書き手から回すことが正着ですよね。
なので回してたわけなんですけど、AIが生まれることによって書き手というボトルネックが解消されて、
書き手が過剰供給されるようになったわけじゃないですか。
けんすう
そうか。つまりハードでなくなったってことですね。
尾原
その通り。これが定石のアップデートの仕方なわけです。
つまり何かっていうと、むしろ読み手がハードサイドになったってこと。
けんすう
そういうことか。たくさん書き手が現れることによって、大量のコンテンツが増えてしまい、
逆に読む人を集める方が大変な時代になったっていう変化があるわけですね。
尾原
さらにここにおける読み手はどういう読み手が大事かっていうと、
これも書き手と読み手っていうものをきちんと回すときに、
実はみんななんとなく買い手がいたら売り手が来て、売り手が来たら買い手が来るよっていうふうに、
ぼんやり考えてたのを解像度を上げることによって、
ガファムの一角に上がったAmazonという会社がいましたね。
けんすう
Amazonという会社は買い手と売り手の間に何がないとダメだって言ってましたっけ。
尾原
買い手と売り手の間に体験?
そう、体験の手前。たくさんあってもしょうがないから、
セレクション価値がないとダメですよねっていう話をしてたわけですよ。
けんすう
はいはい、ありました。
尾原
つまり何かっていうと、買い手が売り手を読んで売り手が買い手を読むためには、
買い手にとって選べるような状態になっているっていうセレクション価値がなければ、
買い手にとっての価値にならないですよねっていう話をしてるわけですよ、業績の中で。
だとしたら、結局この生成AIにおけるお絵かきサイトにおいて大事なことは、
18:04
尾原
書き手を生成AIで増やすことよりも、セレクション価値を上げることだったりとか、
その読み手がいるから優秀な書き手が、選ばれた書き手がそこに集まりたいって思うことなわけですよ。
けんすう
あー、なるほど。
尾原
っていうふうに要素分解をする。
ネットワークエフェクトとは買い手と売り手のマッチングであり、ハードサイトから回すことが常識だよね。
さらに言えば、買い手と売り手の循環が回るためには単に集めるだけではなくて、
あえてセレクション価値っていうふうに、買い手にとってのセレクトされたものとしてないと機能しない。
ここまで常識が分かっていると、じゃあAIでアップデートすべきところはどこですか?
けんすう
いや、面白い。つまり、投稿ではないよねってなると、
書き手がAIになった時に価値が出るところ、ハードなところは、見る人とかセレクションのところだよね。
例えばその2つのうちどちらかをうまく集めるようなサービスを作りましょうみたいな発想になって、
例えば、アイデアベースだと美術評論家みたいな人が100人いて、
AIのいい絵に対して評論をしてくれるってなると、自分のも見てほしいって人がたくさん集まってくるし、
読み手もそこの評論家の101人目になりたいみたいになるかもしれないから、
そういう戦略を取らないと正しいネットワーク効果は生まれないですよね。
じゃあ試してみましょうみたいな、そういう流れになる感じですかね。
尾原
おめでとう。成長したよ。
けんすう
これめっちゃ面白いですね、なるほど。
尾原
だから大事なことは定石っていうものをちゃんと分解して理解しておくことによって、
その状況が変化すれば、状況の変化に合わせたどこを改革すべきかってところがわかるわけですよ。
さらに言えば、さっきので言えば絵のアップする人じゃなくて、
今言われたように見てくれる人の方がハードサイドになるんだから、
どういう見てくれる人を集めればいいものが集まるようによりなっていくかっていう観点もあるし、
あともう一つはセレクション価値とAIってむちゃくちゃ相性いいですよね。
じゃあセレクション価値における今度AIの生成AIのゲームチェンジを考えた方がいいわけです。
だとしたら今度は生成AIの価値でセレクション価値に関係しそうなところを分解すればいいわけです。
けんすう
生成AIの価値でセレクション価値に関係しそうなところ。
尾原
これは適当にチャットGPTにセレクション価値が生成AIによって劇的に変化することを20個上げてくださいとか言えば上げてくれるわけですよ。
21:01
尾原
で考えればいいわけですね。
例えば僕がオバラGPTとして勝手に上げるとやっぱり生成AIの一番いいところはやっぱりハイパーパーソナライゼーションと呼ばれるような
その人にむちゃくちゃ合ったセレクトをしてくれるっていうことで
要は今までのセレクションというとAmazonのランキングだったりとかレビューだったりとか
世の中一般のものの全員のランキングの中から相対的に選びますだったわけですよね。
でも生成AIの本質って自分が書いた文章とかを掘り込むとその文章の中から自分が何でこの本を選ぶかという傾向を探してくださいって言うと
傾向を勝手に探してくれるわけじゃないですか。
けんすう
なるほどなるほど確かに。
尾原
あとさらに言えばローラって呼ばれるように画像生成系とかって自分の好きな絵を10枚とか掘り込むと
けんすう
自分の好きな絵の傾向で絵を書いてくれたりするようにしてくれるわけじゃないですか。
尾原
そういうふうに今までのセレクション価値っていうのは自分へのセレクション価値っていうよりか
例えば無印商品ってこういうのが好きでしょとか
マイクの中でもポータブルマイクってカテゴリーの中ではこのセレクションでしょっていう
ある程度そのカテゴリーの中でのマッチングにしか過ぎないわけですよね。
それが生成AIになるとコンテクストって呼ばれるような
件数が今まで好きな漫画を20冊掘り込んだら
その漫画の絵の傾向から見たあなたの好きな絵っていうものをピックアップしてあげますみたいなことができるようになったりするわけでしょ。
けんすう
例えば。
尾原
っていうふうにセレクション価値を引き上げることが
実は生成AIの避ける戦略のボトルネックの肝だとしたら
セレクション価値を生成AIで再定義するためにはどうすればいいんだろうっていう
キャッポンブレスをすればいいわけですよ。
けんすう
なるほど。
尾原
それ以外にもいっぱい考えられるよ。
けんすう
そうですね。無限にありますよね。
尾原
例えば生成AIってやっぱりずっと会話を続けられるから
だからチャットボットみたいな形にすることによって
今までっていうのは基本ピクシブとかって見に行って
気に入ったものを見るみたいなものから
おはようございます。今日はこういうニュースがあったから
あなたにとっての好きな絵はこれだと思いますみたいな形で
ずっとチャット的に接点を持ち続けて
毎日気に入った絵を送ってくれたりとか
天気が変わったら天気に合わせた絵を送ってくれるとか
そういうことがセレクション価値になり得る場合もあるしとか。
24:02
けんすう
なるほど。でもこれは勉強になりますね。
単純に新しいテクノロジーが出る前にあった
ハードなところをAIに置き換えればいいじゃんみたいにやりがちだけど
それだと全然ミスってしまうよねっていうのが
とても大事なところだなというのは思いました。
尾原
そうですね。だから一番大事なことは
希少性がどこに移動するかなんですよ。
けんすう
そういうことですね。でも本当に。
尾原
要はテクノロジーって今まで希少だと思ってたことが
一気に希少じゃなくなるっていうのが破壊的なテクノロジーの基本で。
なるほど。
要はモバイルっていうのは今まで情報につながるっていう
つながるアクセシビリティが希少だったのが
どこでもつながることができますよっていうところが
その希少性の破壊で。
今までつなぐためのコストが高かったから
企業側からしか情報をアップロードできなかったものが
ユーザーから情報をアップロードできるようになったから
Web 2.0って呼ばれるようなUGCっていう破壊が起こったわけじゃないですか。
けんすう
まさに口コミサイトができる前って
情報を持ってた人がすごい人気だったりして
例えばおいしい店を知っているみたいな人に
すごい情報が集まったりとか情報ちょうだいって言われてた
既得権益的なものがあったけど
それが破壊されたみたいなことを聞いたことがあって
確かに誰でも手に入れられるようになったことによって
インターネットテクノロジーによって
おいしい店を知っているっていう優位性がなくなっちゃったってことですね。
そうですね。
尾原
データとしたときにできるだけおいしい店を知っている
街の人たちが情報をアップできるようにすることが
そのときの戦略としての一番のハードサイトだったわけじゃないですか。
それがAIっていう話になると
誰もが情報を作れるようになっちゃうから
売り手ではなくて買い手である見る側に希少性が移る
センスのいい見る側をどれだけ用意することが大事ですみたいな話かもしれないし
情報をアップする人がこの人に怒られたい
この人に褒められたいという人を集めることが大事かもしれないし
けんすう
なるほど
尾原
内緒はセレクションっていうところがそのAIによって
まだ破壊的進化ができるんだったら
セレクションのところを破壊的イノベーションを考えていくっていうところ
だから戦略的に一番今まで
蓋がかかってたけど蓋が取れて
希少性が移動する場所がどこなのか
じゃあそこに戦略的な差異っていうものをどれだけ考えられるかということが
新しいテクノロジーができた時の戦略の考え方ってことなんですよね
27:03
けんすう
これは面白いですね
希少性がどこに動くかっていうのはすごく大事だなと思いました
希少性も確かにAIによって生成できるようになると
イラスト1枚作るのに1秒なので
描き手は全然集められるし
今聞いてて思ったのはセレクションも危ないなと
AIの技術がある限り
どこでも品質高いセレクションができるようになって
差がつかなくなるとそこは希少性がなくなるかもしれない
尾原
おっしゃる通りですかもしれない
けんすう
ただし美術の評論家を人脈でつなげるだと
これはAIでは代替できない価値があるので
美術の評論家の知り合いがめちゃくちゃ多い人にとっては
そこが希少性一番高くなるので
やるとしたらここでやろうみたいなことが
例えばですけど導き出せるわけですね
尾原
おっしゃる通りです
しかし一方でさっきのセレクションも
真似できるよねっていうふうに
そこで思考を停止せずに
いやだとしたら技術は真似できるかもしれないけど
別の場所で真似できないものを作れば勝てるよねって
もう一歩踏み込んで考えると
じゃあその人がどの絵が一番好きっていう
この絵が好きっていうことを
フィット感を作るためのデータが
うちしかもらえない状態を作ればいいよね
そうですね
けんすう
例えばPIXIVのログインデータと閲覧データを
全部もらえるアライアンスを組んで
独占的ですってなったら
途端にそこが希少なものになりますよねとか
尾原
そうなんですそうなんです
けんすう
なるほどすげえ
尾原
っていう順番で考えていくと
このネットワーク効果っていう最強戦略が
新しいテクノロジーでゲームチェンジした時に
みんなは勝手に前のゲームのルールの
希少性に縛られて
そこが開放してるぜって言って
群がってる間にバーカバーカ
そこはデフレするんだよ
これからインフレする場合はこっちだからって言って
先にそっちを抑えちゃう
けんすう
これですねやっぱ既存のところの
希少性に引っ張られてしまって
ここが希少性なくなって
うちらもできるじゃんであっても
希少性がないから全然意味がない
なんかAIの投稿サイトがたくさん出来上がったけど
別に読み手が誰もいない
でも投稿集まってる
みたいな状態になるっていうのはすごくありそうですね
尾原
そうなんですだから戦略っていうのは
もう固定的な強さっていうのもあるんだけども
常に戦いの場所がずれるから
その新しい戦いの場所を最初に見極めて
その新しい戦いの場所で戦いを略することを考えればいいよ
その時にやっぱり戦略の中で
今のところネットビジネスの中では
一番筋がいいって言われてるのはネットワーク効果なんだから
今ネットワーク効果が効いているビジネスっていうことを
ベースに考えながら新しいテクノロジーの中で
30:02
尾原
今まで希少性と思ってたところじゃない
別の場所に希少性が移動するということを考えれば
これがじゃあVRだとどうなの
これがWeb3だとどうなの
応用していけばOKですね
けんすう
面白いこれはすごく実践的というか
本当にあらゆるタイミングで出てくる
というか弱者にとってはこの新しいテクノロジーが出るタイミングでしか
戦えない場合も多いと思うので
すごく参考になりました
尾原
ちょっと今回はやっぱり
件数が中でどうやって自分の戦略が再構築されてるみたいなところが
すげえ多分聞いてる人にとってはポイントだと思って
こうやってゼロペースでも考え方っていうことをインストールすれば
やっぱり知識たくさんある件数だと
答えの新しい結びつけ方みたいなのがひらめけるわけですよね
けんすう
そうですねやっぱり普通にネットワーク効果とAIで考えたら
やっぱ書き手が今まで重要だったからここAIにできますよねで
終わってしまいそうなところがもう一歩解像度高く
それだとでもこうなりますよねっていうのが聞けているので
尾原
こっちの評価軸に移せばここに解があるんじゃないか
セレクションも技術で追いつかれると思うけど
もう一歩粘るとこうじゃないかっていう
やっぱり次の評価軸を持てるっていうのがやっぱり常識の強さなので
そこをみんな楽しんでもらえると
いかに毎日小原が件数件数ちょっと新しいこと思いついたんだけど聞いてくれるっていう
毎日件数にメッセージができるようになれるよっていう話ですね
けんすう
だそうですはい
いやーめちゃくちゃこれは参考になりました
今回はそんな感じですかね
尾原
そうですねというわけで今回応用編ということで
ゼロベースから考えられるんだぜ
ネットワーク効果の戦略新しいテクノロジー出た時というお話でございました
けんすう
はいありがとうございましたでは
次回ってどんな話をするかも言っちゃいましょうか
尾原
そうですね
次回はもう皆さん武器の使い方応用編まで手にしてるわけですから
最後全部盛りっていうことでですね
今まで話してなかった戦略としてのネットワーク効果っていうことの
ファイブステップだったりとか16の方があるよみたいなこと
どちゃーっと全部盛りして最終回につないでいきたいと思ってます
けんすう
はいというわけで次回もお楽しみに
というわけで今回は以上ですありがとうございます
尾原
はいどうもありがとうございました
32:47

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