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2025-04-09 25:58

#11-3 Facebook vs MySpace:SNS戦争の明暗を分けた“人間の本能”

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:::::::::::::::::: 今週の内容 ::::::::::::::::::

SNS黎明期、MySpaceが圧倒的なシェアを誇っていた中で、Facebookはどのようにしてその牙城を崩し、世界最大のSNSへと成長したのか?
今回は、Facebookが創業からわずか3年で1億人ユーザーを突破した背景にある「ネットワーク構造の違い」や「文化設計の妙」にフォーカスします。

MySpaceとFacebookの決定的な違いは何だったのか?
機能面だけでなく、投稿のハードルや信頼性、実名制が生み出す“ソーシャルキャピタル”の考え方など、多くの学びが詰まった回です。

また、けんすうのmixi2での実体験からTikTokとInstagramの違いまで、SNSにおける「文化」と「機能」の関係をわかりやすく掘り下げます。

SNSに限らず、プロダクトやコミュニティ作りに関わるすべての人に役立つ内容です。
ぜひお聴きください!

:::::::::::::::::: 再生リスト ::::::::::::::::::

■Meta編
Spotify:⁠⁠⁠https://spoti.fi/4aE8Nk6⁠
Youtube Podcast:⁠⁠⁠https://bit.ly/42OLIYs

■全シリーズ
Spotify:⁠⁠⁠https://spoti.fi/3zxsWd3⁠⁠⁠
Youtube Podcast:⁠⁠⁠https://bit.ly/49HTSEZ⁠⁠⁠

:::::::::::::::::: 出演 ::::::::::::::::::

⁠⁠尾原和啓(IT批評家)⁠⁠

京都大学院で人工知能を研究。マッキンゼー、Google、iモード、楽天執行役員、2回のリクルートなど事業立上げ・投資を専門とし、内閣府新AI戦略検討、産総研人工知能研究センターアドバイザー、現在13職目、近著「アフターデジタル」は11万部、元 経産大臣 世耕氏より推挙。「プロセスエコノミー」はビジネス書グランプリ イノベーション部門受賞

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⁠⁠けんすう(アル株式会社代表取締役)⁠⁠

アル株式会社代表取締役。学生時代からインターネットサービスに携わり、2006年株式会社リクルートに入社。新規事業担当を経て、2009年に株式会社nanapiを創業。2014年にKDDIグループにジョインし、2018年から現職。

::::::::::::: 番組への感想・メッセージ :::::::::::::

⁠⁠⁠https://forms.gle/bHQjcgjCCQkFEFDg9⁠⁠⁠

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■音声編集:株式会社BOOK

■アドバイザー:⁠⁠樋口聖典(株式会社BOOK代表取締役)⁠⁠

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サマリー

FacebookとMySpaceの異なる戦略が、SNS戦争における成功と失敗を分けた要因を探ります。特に、Facebookのネットワーク外部性とユーザーにとってのシンプルな体験が急成長をもたらすことに焦点を当てています。SNS戦争において、FacebookとMySpaceはユーザーの信頼構築や文化の違いにより異なる運命を辿っています。実名主義を採用したFacebookは、大学を通じて築かれた信頼関係を基に急成長している一方で、匿名性を重視したMySpaceは文化的に分裂を経験しています。

00:05
スピーカー 1
はい、というわけでメタ編も第3本目ですね。よろしくお願いします。今日はどんな話から行きますかね。
スピーカー 2
そうなんですけど、ちょっと最初にね、けんすうにクレーム言いたいこと1個だけあって。
クレーム。
番外編の収録の時に、YouTube2倍速以上で聞くやつできねえよっていう話されてたじゃないですか。
スピーカー 1
はいはい。
スピーカー 2
知ってます?YouTubeのプレミア機能で。
はい。
4倍速まで再生機能ついたの。
スピーカー 1
知りました。カスタム機能みたいな感じで。
スピーカー 2
そうですよね。つまりこれ何かっていうと、世界でユーザーデータを一番集めているGoogle様が、やっぱり4倍速までは人間として成長として必須であるってことを認めたって話ですよね。
スピーカー 1
ほう。
スピーカー 2
流されると思っただけなんですけどね。
スピーカー 1
ぶっちゃけな話を言えば、スポティファイって割と2倍速以上までから4倍速までこまめに調整できるので、YouTubeがポッドキャストが主流になってくる中で取り組むために入れた機能なんだなというふうなことは思うんですけれども、ちょっとクレームをあげたかったというだけです。
Facebookの急成長
スピーカー 2
第3話は、今回お話したいのが、前回The Facebookが2004年2月に創業して、2004年末にはなんと100万人まで突破しましたよ。
その裏側にあるものというものが、やっぱりアトミックネットワーク。大学の中にいる人しか入れないっていうところに、あえて絞っていったことで、ネットワーク外部性というのを小さく小さく小さく作って積み上げたっていう話と、実は忘れられがちなんですけど。
その裏にあるのは、やっぱり憧れの大学とかっていう、あの人とつながりたいというところが起こりやすい優先結合の原理。こういったものが裏にあって、たった1年で100万人までいったよというお話をしたわけなんですけれども。
スピーカー 1
おだしょー 100万人って今の感覚で言うと大したことないじゃんと思う人いますが、当時ってやっぱりインターネットやってない人も結構いたし、SNSなんてもっと新しいので、すごいスピードなんですよね、これ。
スピーカー 2
そうですね。だからその辺の感覚をやっぱり修正した方がいいのが、例えばチャットGPTっていうものが1億人使われるまでに、たった2ヶ月でいきましたねみたいなお話があるんですけども。あれって言い方悪いですけど、もう世界に30億人ぐらいネットにつながっていてですね。
先進諸国では、もうモバイルをほとんどの人が持っているっていう前提条件だから今早いわけですよね。
スピーカー 1
おだしょー そうですね。しかもSNSがあるから拡散スピードも早いみたいなのもありますよね。だからこれ当たり前ですが、Facebookの時代って、SNSをみんな使ってない時代に、ここまで口コミとかだけで100万人に1年経たずにいってるっていうのがすさまじいっていうのはちょっと改めて伝えたいですね。
そうですね。だからその辺、SNSの普及によってソーシャルでシェアをするというマーケティングが流行りましたけど、実はアメリカのSNSってほとんど初期ユーザーってどっちかっていうとワードマウスなんですよね。リアルの口コミ。
スピーカー 2
おだしょー なぜかっていうと、やっぱりベースとして使われてるSNSをひっくり返すのって、ネットの力でひっくり返すっていうよりかは、こっちのほうがいいよとか、これ使ってないのとかっていうところの力って大きくて。
だから、昔はワードマウスっていう言い方でリアルの口コミっていうところを重視していったんですけど、最近だと逆にシャドウシェアリングっていう言い方をしたりしてですね。
おだしょー はじめて聞いた。
おだしょー 検数にだけ教えるけどさ。そういうほうが破壊力ってあって。
スピーカー 1
おだしょー そうですね。このポッドキャストも最初シェアしなかったっていうのが良かったですもんね。
スピーカー 2
おだしょー みたいなところがあって、この100万人にいったっていうことの中にもいろんな知見が含まれているし、じゃあ今回のエピソードはこれから2007年にかけて、たった3年間で世界最大1億人を超えるわけですね。
MySpaceとの競争
スピーカー 2
おだしょー さらに言えば2004年の末のタイミングでは、まあ確かにThe Facebook 100万人ってすげえななんですけど、実はライバルのマイスペースって500万人いたわけですよ。
おだしょー このネットライバルをどうやって追い越して勝ち続ける構造を作ったのかっていうライバルとの勝ち抜き方っていう話と、あともう一つ大事なことが、この1億人を支えるインフラになるというふうに急成長をどうやって経営として支えていったんだと。
おだしょー この2つを深掘っていきたいというふうに思うんですよね。
おだしょー ちなみにケンスってライバルのマイスペースとかオーカットとか、あとフレンドスターとかって触った経験はあったっけ?
スピーカー 1
あります。オーカットもマイスペースも触ってたんですけれども、結構やっぱりどっちも複雑性が高い上に、日本のユーザーがあんまりいなかったとかがあったので、どちらかというと同時期だとグリーとかミクシーみたいな日本発の方が使ってましたね。
スピーカー 2
おだしょー そうですね。それは本当に正解な話で、一個大事なことは、やっぱり本当にスケール、特にブリッジスケールっていう言い方を後にされますけれども、たった3年間で1億人に使われるみたいな速度で動く場合って、やっぱりシンプル性って大事なんですよね。
その時にシンプルに何に集中するかっていうところが争点になってきていて。実はマイスペースという当時500万人いたものと、Facebookって2つの点で実は本質的な違いがあったんですよ。
マイスペースってマイスペースじゃないですか。Facebookっていうのはやっぱり名簿みたいな感じですよね。つまりFacebookっていうのは誰とつながるのかっていうところに重きを置いたサービスなので、徹底的な実名主義なんです。
それに対してマイスペースっていうのは自分のスペースだから、どっちかっていうと発信者と受信者の関係に近いんですよね。
スピーカー 1
大平 なるほど。メディアに近いんですね。
スピーカー 2
寺田 おっしゃる通り。だから最初からソーシャルネットワークサービスとソーシャルメディアの対決だったんですよ。
この時に一番大事なことは、マイスペースってどうしても自分のスペースを見に来てよっていうことで行くから、当時流行るというので言うと音楽をやっているアーティストの方だったりとか、後期になってくると写真を共有したいよっていう方だったりとか、発信と受信の関係になるんですよね。
それに対してフェイスブックっていうのは友達とつながっていきたいっていうものだから、これ実は似てるようでネットワークエフェクト全く違うんですよ。
寺田 そうですね、確かにね。
寺田 普段学校の授業の話みたいな形で、こっちは仲間外れになりたくないっていうネットワーク外部性なんですね。だけどマイスペースっていうのはどっちかっていうと、あの件数の最近の状況を知りたいとか、特にあの音楽家の新しいファンにだけ聞ける音源を聞きたいみたいな形になってくるので、実はこれってどっちかっていうと買い手が売り手を呼んで売り手が買い手を呼ぶっていう相互ネットワークエフェクトなわけですよ。
スピーカー 1
寺田 なるほどね、マーケットプレイス的なものに近いですね。
スピーカー 2
寺田 そうなんでしょう。なので、どっちのほうがやっぱり動き出した時の破壊力があるかっていうと、圧倒的に仲間外れになりたくないっていうネットワーク外部性のほうなんですよね。
スピーカー 1
寺田 これでも今簡単に言ってますけれども、当時で言うとそのFacebook的なつながりで広がっていくのって多分なかったんですよね。
寺田 そうなんです、おっしゃる通り。
寺田 なぜならインターネットやってる人もまばらだったので、基本的にインターネットのコミュニティってメディア型でないともちろん流行らないっていうのがあって、2チャンネルとか日本でもそういうものって発信者とか1%で受け手が99%みたいな構造のものしかなかったので、そのマイスペースのようなものをやるのが多分自然だったんですよね。
ユーザー体験の重要性
スピーカー 2
寺田 そうなんですよね。だからそこが逆に言えば自然だから最初は流行ったんだけれども、ただマイスペースの欠点って何だったかっていうと、情報発信受信の関係だと情報を受信したいになるからトラフィック重くなるんですよね。
寺田 音楽聴き手とかだし。あなたのスペースだからさっきおっしゃったようにマイスペースはガチャガチャしたいんじゃなくて、発信者を助けるためにいろんなモジュール入れたくなるわけですよ。そうするとマイスペースはユーザーが増えれば増えるほどサイトが重くなって。
スピーカー 1
寺田 あった。重かった。すげー重かったっすね。
スピーカー 2
寺田 そうなんですよ。当時で言うとまだ電話回線が収録ですから。そうするとマイスペースは表示するだけで25秒くらいかかるのに対して、フェイスブックっていうのは逆に友達の状況を見に行くだけですから、テキスト中心でいいわけですよね。
寺田 シンプルなデザインでいいわけですよね。そうするとアクセスも早いということで2秒くらいで表示されると。今だと2秒ちょっと遅いって感じなんですけど、当時で2秒ってすごいありがたい存在で。
スピーカー 1
寺田 ありがたいし、今だとみんな早いのでピンとこないかもしれないですけど、当時のサイトってやっぱり表示にすごい時間かかるものが多くて、早い、軽いだけですごい価値があったんですよね。
スピーカー 2
その辺がやっぱりこれはたまたまなのか、どこまでいいとしたのかっていうのは議論はあるものの、やっぱりネットワークのエフェクトとしてより執着性が高い。
特にFacebookのネットワーク外部性の方が、友人が入れば入るほど価値が高まるので。どっちかっていうと、マイスペースっていうのは希少資源である発信者の方がいかに乗っていただくかっていうところなので、やっぱり価値の上昇カーブっていうものが圧倒的にFacebookの方が強いっていうところで、やっぱり選ばれていってるんですよね。
スピーカー 1
なるほどな。
スピーカー 2
この辺が、これは後じえじゃんというものはあるんですけど、逆に今ぐらいの簡易度で僕たちは学べるわけだから。
そこら辺を自分たちのサービスっていうものをSNSっていう言葉に閉じずに、それはソーシャルメディアなのか、それとも友達とつながるネットワークなのかっていうところとかを、今だからこそちゃんと識別していっていくっていう必然性があったりするわけですね。
スピーカー 1
これ僕も思い出話なんですけど、2004年か5年に学生向けのSNS作ろうとして作りかけたことがあるんですよ。
スピーカー 2
掲示板作ってた頃だよね。
スピーカー 1
掲示板作ってた頃にU18.jpっていうのを取ってされてたんですけど、どう考えてもやっぱり普通の人が発信者も受けても平等につながるっていうのが想像できなくて、ありえないだろうって気持ちが邪魔してやっぱりやらなかったんですよね。
ぐらいやっぱり当時みんなが平等につながるソーシャルネットワーキングみたいなものって、かなり新しすぎたイメージはありますね。
スピーカー 2
そうですね。その辺今、歴史的に振り返るとすごい良い本がグランズウェルっていう本で、この時に結局人がネットで発信するっていうのは結構ハードルが高いことだから、どういう風な梯子を段階として登っていかないかっていうソーシャルラダーっていうものをグランズウェルでは定義してるんですけど、そういったことの緻密な設計が大事なんだよみたいな話をしてるんですよね。
この辺とかは、例えばミクシーとかはすごく素敵に設計されていて、やっぱり人がネットで発信するのってしんどいから、まずはプロフィールページを充実しましょうっていうことだったりとか、でもプロフィールページに自分の彩りをつけにくいからコミュニティっていうものを作って、誰と友達などの下にどのコミュニティに所属してるかっていうことを見せることで、その人の彩りをわかりやすくしたり。
あと次に足跡ですよね。結局何も発信しなくても、誰かが関心を持ってくれたんだっていうふうに思えることだけでも、人の気配を感じれるという友達ならではの交流価値ですよね。こういうものを丁寧に設計していくっていうことが大事で。
Facebookもやっぱり2004年の2月に創業した段階では、各人のプロフィールが中心だったものに、各人の上にウォールと呼ばれる掲示板をくっつけて、自分が発信してみんなにコメントをつけてもらいたいものみたいなことをやっていくことで、
友達と友達同士、だから今日の学校行ったら休校だったからみんな気をつけてねみたいな話だったりとかをやるっていうふうに、その時の通信状況だったり、その時のユーザーが何に慣れてくれるかっていうところから段階的に設計したみたいなことはすごい大事なことだったりするんですよね。
スピーカー 1
すごい大事ですね。これMixy2というのが現在ちょっと盛り上がってますけれども、そこで僕コミュニティいくつか作ったんです。正直他のコミュニティに比べてうまくいったという自覚があって、それってやっぱりいわゆるソーシャルラダーじゃないですけど、投稿のハードル下げてるんですよ。
コミュニティと投稿文化
スピーカー 1
例えば一つが犬の写真がひたすら流れてくるみたいなコミュニティ作って、そうするとペットの写真持ってる人はすごい上げやすいんですね。これ流れてくる場所だから流しても大丈夫だろうと思うっていうのが一つと、あと自慢したちっていうのを作って。
スピーカー 2
自名詞じゃなくて自慢する人だからね、わざとね。
スピーカー 1
チョコプラさんがやってたネタのパクリなんですけど、そうするとみんな自慢したいことがあるけどタイムラインでは自慢できないと。ただここでは自慢できるってなって投稿しやすくなってるとか、いろいろなものができていて、やっぱりメディア的に作るとみんな見て嬉しいものを投稿してもらいたいと思うんですね。
なので企業に役立つ情報が集まるコミュニティとか作っちゃうんですけど、役立つ情報を投稿してねって言われるとすごいうってなるんですよ。怖くて自分の情報役立たないんじゃないかなとかになっちゃうので。なのでやっぱりそういう情報の投稿しやすさってすごい大事だなと思って今聞いてました。
スピーカー 2
これ後で話そうと思った話なんですけど、めちゃめちゃ重要な話なので前倒しして話したいんですけど、みんな今ケンスが言ったことに、ソーシャルメディアでソーシャルネットワークであれの真実が隠されていて、僕がなぜインスタグラムがTikTokを超えれないかショート動画のベースは機能じゃなくてファンダメンタルカルチャー。
規定文化の設計とセットじゃなきゃいけないんですよ。つまりミクシーとかがさっき言ったようにそのコミュニティをバッジとして表示するというインターフェースを作ったことで、ちょっとおふざけでもいいから自分はこんなコミュニティに所属してるんだよっていう文化誘導をしてるんですね。
しかもその初期にシーディングとして入った人たちが、やっぱりネットカルチャーがわかってる人たちだから、こうやってケンスみたいにこの場所でちゃんと言い訳を作ってあげて、しかも後で説明するんですけど、基本的には実名でつながった招待生の人だからベースの信頼がありつつ、ここはこのレベルでおふざけしていいところなのねっていうベースとなる価値観ですよね。
これを初期のユーザーが作るっていうところで歯車が回るんですよね。
だから例えばインスタグラムとかってどっちかっていうと、おしゃれにインターレストを語る場所じゃないですか、既定文化が。
そこにショート動画を入れると、やっぱり自分のものをおしゃれに見せるっていうことが中心になっちゃうわけですよね。
でもTikTokってもともと口パクの踊ってみただったりとか歌ってみただったりとかっていう、みんなでワイワイ一つのネタで騒ぎましょうっていうところのファンクションから一時のノリにみんなで乗っかろうよっていう文化で形成されてるわけですよね。
そうするとやっぱり同じショート動画の機能を入れても、流行るものっていうものが変わってくるわけですよね。
逆にその辺に同じように機能を乗せちゃうとTikTokの方が先に進んでるから、有名な投稿者がTikTokの投稿をインスタグラムに並行して流し始めちゃうと、もともとインスタグラムが持ってた文化がむしろ壊れちゃう。
みたいな話があって、こういったソーシャルメディアっていうのは実は機能も大事なんだけど、初期の文化をどうやって誘っていくかっていうのがめちゃくちゃ大事で。
スピーカー 1
大事ですね。さっきの実名の話とかもそうですもんね。
スピーカー 2
そうなんです。おっしゃる通り。だからやっぱり文化と機能の相互作用ってむちゃくちゃ大事で、結局マイスペースは有名人のものを聞きたいっていうふうに入ってくるから、どうしても匿名が増えちゃうんでしょ。
スピーカー 1
そうですね。確かに。
スピーカー 2
それに対してFacebookっていうのは、むしろ実名があって信頼を構築していく。透明性こそが人間関係の構築の土台だっていうところの通手概念があるので、最初から実名登録制を採用してるし、
それの象徴がユーザーに大学のメールアドレスじゃなきゃ入れないっていうことをやることによって、ベースの信頼関係を作っていったっていう話になるんでしょうね。
スピーカー 1
ちなみに日本にFacebookが来た時に、僕よく使ってるアイコンがイラストだったんですけど、社長から連絡があって、写真にしてくださいって言われましたね。
スピーカー 2
そうですね。懐かしい話ですね。
スピーカー 1
そのぐらいまでちゃんと徹底してやってましたね。
スピーカー 2
そうなんでしょうね。だからやっぱり、ここは実名でお互いがつながっている空間だからこそ、ここまでの共有をしていいよっていうことに対してものすごくこだわっていたのに対して、マイスペースっていうのはどちらかというと、やっぱり匿名掲示板的なところにどんどん寄っていくので荒れていくから。
そうするとなんかここにはちょっとアップしにくいなっていうふうになって。アップしにくい文化の中でも見たい、見られたい、聞かれたいみたいな人たちの場所になっていくから、どんどん受信者発信者の関係の方に寄っていって。
実名主義の影響
スピーカー 2
そうすると発信者の情報を得たいっていう話になってくるから、音楽とか重い方向に寄っていって通信費がどんどん悪くなって、一方でFacebookっていうのは実名でつながっていくから、どんどんどんどんアトミックネットワークがつながりつながりつながり大きくなっていくし。
っていうこの連鎖の違いみたいなところが出てくるし、あとやっぱりこのタイミングでFacebookが拡張をしていた発明というか、正確に発明は彼らではないんですけどが、やっぱりフレンド・オブ・フレンズだったりするわけですよね。
だからあなたと私の間に共通の友達が何人いて誰々がいますっていう情報があると、より信頼してつながりやすくなるよって。これはもともと6degreeが最初に入れていて、フレンドスターも入れてた機能なんですけれども、
Facebookの実名主義という話と、大学っていうアトミックネットワークをちっちゃくやることによって、やっぱりこのフレンド・オブ・フレンズが爆発力を持って動いていくみたいなことになっていくわけですね。
スピーカー 1
そうですよね。友達の友達ってだけで、かなり親しみ持ちやすいみたいなところは、当時強烈に感じましたね。今の人本当に想像できないと思うんですけど、そういうのがなかった時代でいうと、友達の友達が可視化されてなかったんですよね、世界に。
スピーカー 2
そうなんです。
スピーカー 1
それってすごいですよね。
スピーカー 2
だから、例えば、これはよく言われる格言で、例えば、AirbnbってFacebookがいなかったらできなかったサービスなんですよね。それはやっぱりFacebookっていうものが実名主義でやっていたから、初期のAirbnbってFacebookログインが必須だったんですよ。
つまり、何か悪いことを泊まらせていただいた家族でやってしまったら、その人のウォールに書かれてしまう。そうするとこういったことをソーシャルキャピタルって言ったりするんですけど、人間というものはネットでどんどんつながっていくことによって、自分のネット上でのつながりっていうもの自体が巨大な資本になっていたわけですよね。
これって軽い信用スコアみたいな話で。その実名主義とネットワークのつながりっていうものがあることによって、知らない人の宿に家に泊まるっていう、普通に考えたら信じられない行為ができるようになったっていうのも、この実名主義っていうものと友達と友達がつながっていくことで、
スピーカー 1
間にある社会関係っていうものが巨大な資本化していったっていうところが重要だったりするわけですね。
スピーカー 2
この辺についてはついで深掘っちゃいたいので、この次のエピソードで実際に、じゃあみんなが当たり前だと思ってるいいねとか、ああいったものがどういう順番でどういうふうに実装されていったかみたいな話をしていくと細かく見えてくると思うので、その辺の話はしていきたいと思うんですが。
一方でさっき言ったように、このエピソードの中では、じゃあそうやってマイスペースを追い抜いて世界最大のSNSに踊り出れたのは、やっぱり経営の観点があるわけなんですけど、ちょうど時間が30分くらいになってきたので、ちょっとこの経営の観点は次のエピソードで話そうかな。
スピーカー 1
では今回はそんな感じですかね。
スピーカー 2
そうですね。やっぱり件数と話すとディテールが膨らんでめちゃめちゃ楽しいです。
スピーカー 1
ありがとうございます。じゃあ次回です。
25:58

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