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2024-05-01 39:52

#3-7 Indeed〜リクルートの悲劇を逆手にとったグローバル戦略!?〜

今やリクルートの収益中心となったグローバル求人検索No.1のIndeed。その買収の裏にはリクウルートの悲劇があった?プラットフォームモデルの限界突破するためのステージ別戦略シフトについて構造化をしてみるよ


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▼MC: 尾原和啓(IT批評家) https://twitter.com/kazobara 京都大学院で人工知能を研究。マッキンゼー、Google、iモード、楽天執行役員、2回のリクルートなど事業立上げ・投資を専門とし、内閣府新AI戦略検討、産総研人工知能研究センターアドバイザー、現在13職目 、近著「アフターデジタル」は11万部、元 経産大臣 世耕氏より推挙。「プロセスエコノミー」はビジネス書グランプリ イノベーション部門受賞

▼サブMC: けんすう(アル株式会社代表取締役) https://twitter.com/kensuu アル株式会社代表取締役。学生時代からインターネットサービスに携わり、2006年株式会社リクルートに入社。新規事業担当を経て、2009年に株式会社nanapiを創業。2014年にKDDIグループにジョインし、2018年から現職。

▼番組への感想、MCへのメッセージは以下までお寄せください。 https://forms.gle/bHQjcgjCCQkFEFDg9

▼音声編集:株式会社BOOK

▼アドバイザー:株式会社BOOK代表取締役 樋口聖典

サマリー

リクルートの悲劇を逆手に取ったインディードのビジネスモデルについて話しています。 リクルートのCEOが世界が落ちていると言っており、それに注目したインディードのアイディアが成功しています。 また、インディードとトリップアドバイザーの競争によって求人市場が変化しました。 リクルートはインディードを買収し、求人市場でのトリップアドバイザーの地位を確立するため、ロングテールSEOとリアルブランドからのポータル化を実行しています。 インディードはラジオCMを積極的に流し、アプリ化することで効果的に求職者にアプローチしています。 リクルートの悲劇を逆手に取ったグローバル戦略について、ハイブリッドワーカーサプライチェーンや未踏のビジネスモデルについても話されています。

インディードの誕生
スピーカー 2
はい、というわけでですね、前回はイネーブラーのモデルについて話して、エアレジみたいなリクルートを破壊するビジネスモデルみたいなことについてちょっとお話ししましたが、今回はインディードの話なんですよね。
スピーカー 1
はい。
インディード、今やリクルートグループの中でもっとも売上も収益も上げたし、この10年で売上を10倍ですからね、というとてつもない事業。
スピーカー 2
すさまじい。
ただ、これは小原の観測からの仮説なんですけど、実はこのリクルートのインディードは、リクルートの悲劇化を逆手にとったから生まれた事業なんじゃないかっていう、ちょっと今日は仮説を話したいと思います。
なるほど。悲劇があったんですね。
スピーカー 1
そうなんです。リクルートって宿命的にあるマイナスを背負っていて、その宿命的なマイナスを逆手に取れば世界を取れるんじゃないかっていうのが、実はこのインディードを立ち上げたのは、今、リクルートホールディングスのCEOをやられてらっしゃる井出小林さんなんですけども、
はい。
買収してきてるんですよね。この買収がなぜここを買収し、その後こうしようとしようかなというところで、井出小林さんが過去に言った名言がものすごく聞いてくるんですよ。
スピーカー 2
どんな名言ですか。
スピーカー 1
それは、「世界は落下しているんだ。」
スピーカー 2
落下している。
スピーカー 1
世界は落下している。
これは僕も直接聞いてなくて、これケンスの同僚になるのかな?
スピーカー 2
僕の先輩の須藤健さんっていう改善プラットフォームという会社をやっている方がブログに書いたのかな?
それは僕も読んだことありますね。
スピーカー 1
じゃあそれを2人で再現しようかってちょっと提案したんだけど、ケンスから拒否られたので僕一人でやるね。
誰も聞きたくないでしょ、その再現を。
じゃあちょっと頑張って井出小林さん風で言うけど。
まあ、いろいろあると思うんだよさ。最近気づいたことがあるんだよ。
え、何ですか。
世界は落下してるんだよ。
え、え、え、どういうことですか。
世界は本来あるべき方向に向かってすごい勢いで落下してるんだよ。
はあ。
いろんな人権益持った人たちが抵抗勢力になって邪魔すんだよさ。
それは重力に逆らうようなものなわけ。
あんま意味ないんだよ。
だって世界が起こっていくスピードの方が圧倒的に速いから。
ああ、なるほど。
だからその落下する方向を俺たちは見定めて先に落下していくんだよ。
ほう。だってどうせ落下していくんだからさ。
先に落ちた方が絶対いいんだよ。
なるほど、なるほど。
俺たちがやらなくたって誰かやるんだぜ。だってそもそも落下してるんだから。
だったら俺たちが先に落下してそこのビジネスを展開する。
これが大事だろう。
スピーカー 2
止めてよ。
僕の番だったんですね。
なるほど、なるほど。
検索のアンバンドル
スピーカー 1
これで普通に戻して解説したらさすがに頭おかしいけどよ。
スピーカー 2
でも言ってることは非常に皆さんもわかると思うんですけれども、
もう抗いないような力が働いてて、
例えばリクルートも口コメはやらないよねって言ってたけど、
どのサイトも口コミついたりやらざるを得ないよねとか、
大小関わらずこういうものがたくさんあって、
だったら先にそっちに向かった方がいいよねっていうことですよね。
スピーカー 1
じゃあ、ここで言ってる落下する中で、
井出コバさんが自分の事業でもやっぱり落下しちゃったから最後までやりきれなかったよね、
っていうこのすごい勢いで落ちた変化が何かって話なんですよ。
スピーカー 2
うーん。
スピーカー 1
それは検索のアンバンドル。
スピーカー 2
検索のアンバンドル。
スピーカー 1
アンバンドル大事なワードです。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
知ってる?
スピーカー 2
どういう意味なんすか、アンバンドル。
スピーカー 1
バンドルするって何?
スピーカー 2
なんか標準装備されるみたいなイメージでいましたが。
スピーカー 1
標準装備?
スピーカー 2
装備?
スピーカー 1
装備する。
要はバンドルって2つあるものをまとめるって意味ですね。
あー、はいはい。
2つとか3つのもの。
スピーカー 2
そうそうそうそう。
バンドと語源が一緒なんだ。
スピーカー 1
一緒なのかな、それはしっかりわかんないけど。
要は複数あるものをまとめちゃうっていうのがバンドルで、
アンがついてるから否定形なので、
スピーカー 2
バラバラになる。
まとめない?
バラバラになる。
スピーカー 1
まとまってるものがバラバラになる。
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
じゃあリクルートがやってる根幹がバラバラになるっていうのは、
検索とかマッチングがバラバラになっちゃうってこと。
これがリクルートの最大の悲劇の落下の方法。
スピーカー 2
バラバラになるっていうのは、
アマゾンの中で検索してたのに、
みんなGoogleで検索するようになって、
なのでアマゾンの強みが失われて、
いろんなECサイトが盛り上がっちゃったみたいなのは、
それがアマゾンの検索がアンバンドルされたみたいな感じであってますか?
スピーカー 1
ユーザーの行動の手順を考えてほしいんですけれども、
例えば最近ケンスが家族で、
わりとよくあるホテルに泊まりますっていう時に、
インディードとトリップアドバイザー
スピーカー 1
どういう順番で検索する?
スピーカー 2
家族、ホテル、行きたい場所を入れてGoogleで検索する。
出てきたサイトでちょっといろんな宿を見てみて、
ここいいなと思ったら予約をするみたいな感じですかね。
スピーカー 1
だからその時すでに全体の情報はGoogleで検索してるんだけれども、
宿の詳細情報は宿の情報が充実してるホテルサイトとかで見に行って、
最後の予約ってケンスはあんまりしないかもしれないけど、
最後の検索の部分でもう1個入るアンバンドルが
トリップアドバイザーとか、
価格比較サイトで最後一番安く泊まれる宿はどこかなって検索して、
一番安く泊まれるところで泊まっちゃうっていう風に
世界は落下してったわけですよ。
スピーカー 2
なるほど、最後のもありますね、確かに。
スピーカー 1
特に井出コバさん、これは僕の推測なんだけど、
この世界はすごい勢いで落ちているってことを言ったのは、
当時井出コバさんってジャランのオンラインを統括されてらっしゃったんですよね。
彼が発明した爪が、彼というか彼の時代に発明されたすごい爪が、
個室鍵付き温泉なんですよね。
カップルが部屋に露天風呂がつけられないぐらいお金は出せないんだけれども、
彼女とイチャイチャしたい。
そうなった時に鍵付きの露天風呂を1時間とか2時間とか予約で借りれる
お宿のプランっていうのをリクルートがプチコンサルで普及させて。
これによってなんと、あたみの送客シェアが一時期9割ジャランになるという。
スピーカー 2
すごい。
人間の欲望すごいっていうことを。
そうですよね。カップルで温泉行ったら一緒に入れないみたいな問題があったわけですよね。
スピーカー 1
これが爪の発明の威力だったんだけど、じゃあこれが1年半後どうなったかっていうと、
結局、宿の方は複数の宿屋に出す中で、
ジャランで鍵付き個室温泉の良さとか凄さみたいなことを知っても、
最後の最後ホテル名でもう1回ホテル名でGoogle検索したらトリップアドバイザーが一番上に出てくるから、
じゃあそこでトリップアドバイザー見てみたら一番安く予約できる宿はここだからっていって、
ジャランじゃないポットでの海外系の予約サイトで予約されちゃう。
こんなことが起きたっていうのが、世界はすごい勢いで落下したって話なわけでしょ。
スピーカー 2
ありそう。最後の一歩をそこに取られるとトリップアドバイザーからお客さんが来たように、
ホテル側も見えちゃいますしね。
スピーカー 1
だから結局、リクルートのやってきたロマンの世界って、お客さんにこんな詰めを提供していくことで、
なるほどこんな旅行の仕方があるのか、こんな髪型の作り方があるのか、なるほどこういう転職の場所もあるよな、
みたいなことをいっぱい提案してきたんだけれども、例えばアルバイトで言えば最後の最後、
アルバイトを制約したら1万円あげます、みたいなところのサイトで応募って押しちゃうし。
スピーカー 2
あった。
スピーカー 1
どことは言わんけどあった。
スピーカー 2
どことは言わないですが、めちゃくちゃ賢いなと思いましたね。
ここから経由するとアルバイトを応募した人に1万円あげますって言うと、みんなそこ経由になるので、
お客様はこのサイトめちゃくちゃ集客力あるなと錯覚するというか感じてしまうので、すごい強いっていうのがありましたね。
スピーカー 1
これがやっぱり検索のアンバンドルによって、一番おいしい目に合うのが最後の価格比較だったり、最後のポイントバックみたいな話になったわけなんですよね。
スピーカー 2
だとした時に、勝手にこれ想像の世界のフィクションですけど、男イデコバはどう思ったかと。
スピーカー 1
小原の予測。
スピーカー 2
だったら旅行みたいにトリップアドバイザーに荒らされてへんところを先にこっちがやったったらええんや。
そんな人だったかな。
スピーカー 1
いや、そんな人じゃないですね。すみません、かなり装飾が入ってます。
ビジネスの発想としてはそうなりますよね。そこを取られたら結構やばいよねっていうのはあるわけですね。
それがまだ起こっていなかったのが、求人の世界だった。しかも世界の求人の市場においてはトリップアドバイザー的な戦いをしているところがなかったので、そこに向かったのがインディードではないかという仮説なわけですよ。
スピーカー 2
インディードを知らない方向けに簡単に説明するとあれどういうサービスなんですか?
スピーカー 1
インディード自体はとてもシンプルなサイトで、世界中の仕事を場所と職種っていうものを見れば、お金を払って求人情報を出典してなくても世界中の求人ページとかを検索で拾ってきて、それも見ることができるし。
スピーカー 2
当然無料で掲載できるので、無料で掲載した情報も見れるので、インディードに行けばお客様のホームページの中にしかない求人情報から、無料だからって言って出してくれた情報から全部集まるよということで、最も求人情報が集めやすいポータルっていうところがインディードっていう立ち位置なんですね。
なるほど。
スピーカー 1
でもさ、今の説明聞いたらトリップアドバイザーの話関係ないような気がしない?
スピーカー 2
そうですね、別に価格比較とかされてないので、わざわざインディードに行ってそこから応募するとかなさそうに見えちゃいますけどね。
スピーカー 1
っていうところが、これがやっぱりインディードのすごさでありトリップアドバイザーのすごさをだというふうにオバラの仮説なんですけど、まず観測できる事実として、同じように飲食店におけるインディードみたいなポジションにタベログってあるじゃん。
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
タベログっておいしい店いっぱい検索できるじゃん。
うん。
タベログの一番アクセスが多いページってどこ?
お店詳細?地図?
そうなんです。
つまり、タベログって実は入り口から入って検索する人よりも、タベログが一番行き方とかおいしいメニューとか揃ってるから、
スピーカー 2
実は各レストランのページに直接行く人、ポータルから入り口から行く人じゃなくて、各レストランページに直接行く人のアクセス率が9割なんですよ。
スピーカー 1
だから、インディードも求人検索を作って、検索がめちゃめちゃ便利だから行くではなくて、求人をする人が最後やっぱり会社名ある程度見えたら、やっぱりインディードの会社ページ見てえなっていう風にいかに誘導していくかっていうことなんです。
スピーカー 2
なるほど。例えばリクルート採用プロデューサーとかで検索したときに、インディードのページが一番上に出たら、見ちゃうよねみたいな。
スピーカー 1
それはなぜそういうゲームチェンジが起こったか?
というと、やっぱりGoogleがすべての情報を入り口として持っちゃったから。今まではGoogleがなかったから、リクナビに行って、今、新卒の方の就職活動はどこって言って検索してたけど、とりあえず今Googleで一回検索しちゃうじゃないですか。
そうすると、やっぱり一歩目がGoogleっていう前提に立ったときに、その二歩目であり最後のアクションの手前でインディードでありトリップアドバイザーに来ていただくっていうことが大事になってきていて。
Googleという検索は世界の落下を、もう一歩目はGoogleって変えちゃったわけじゃない?
スピーカー 2
うーん、なるほど。それはありますね。
スピーカー 1
ってなったときに、どうやって、じゃあ、ジャランを無効化しに行ったトリップアドバイザーは成り上がったんでしょうか?っていうのに3ステップあるわけですよ。
スピーカー 2
おお、3ステップ。
スピーカー 1
これあんまり知らないのか?
知らないですね。
これあんまり日本では紹介されないのかな?
トリップアドバイザーには3種の人気っていうのがあって。
各エリアでトリップアドバイザーが使われるようにするためにこの3ステップやんなさいっていうのが決められてるんですよ。
それがロングテールSEO、リアルブランディング、でポータル。
インディードの成り上がり
スピーカー 1
要はトリップアドバイザーってサイト自体は今はメジャーだけど、昔は有名じゃなかったからトリップアドバイザー使ってくださいとかって言ってもお客さん使ってくれないわけだよね。
だから最初にやったのは何かっていうとホテル名でトリップアドバイザーが検索の上に出ることだったりとか。
実はもっと頑張ったのが、例えば今中国の重慶に僕来てるんですけど、
重慶で夜景が綺麗なホテルランキングベスト5みたいなものをたくさん作るんでしょ。
それはちゃんとお客様のレビューのいいもので順番当然嘘はついちゃいけないから作るんだけれども、
そんな感じでユーザーのニーズが高いまとめサイトってそのタイミングあんまりなかったので、
そういうまとめがあると検索で上の方に行くわけですよね。
そうすることで、要はトリップアドバイザーを目指してるんじゃなくて、
重慶行ったら夜景が綺麗なホテルに泊まりたいよねとか、そういう中で結果選ばれるような場所になっていくっていう、
もう検索がアンバンドルされるんだったら、Googleの2歩目に行きたい場所になろうっていうのがロングテールSEO。
スピーカー 2
なるほど、着地ページを取っちゃいましょうっていうことですね。
スピーカー 1
でもこっから先が上手くて、そうすると結果的に夜景が、あなた重慶で一番夜景が綺麗なホテルですって言って、
トリップアドバイザーっていうところから選ばれましたって言ったらホテル嬉しいじゃん。
スピーカー 2
確かに、確かに。
そうするとホテルにバッジとか付けてくれたりするわけ。
スピーカー 1
さらにネットにリンクも貼ってくれるかもしれないわけ。
トリップアドバイザーで1位に選ばれました。
そうすると、それってGoogleからしてみると、
ちゃんと向こうのホテルのホームページがトリップアドバイザーを良いページだねっていうふうに認定したってことになるから、
まあ余計にこの夜景ランキングっていうのは良いページというふうに見られやすくなるし。
スピーカー 2
いわゆる非リンクをされると評価が上がるってやつですね。
スピーカー 1
そうですね。今はいろんなアルコリズムの中で、こんな茶地いレベルではどうこうならないし、
別に僕はブラックSEOをお勧めしてるわけではないので、あくまで理論構造を説明してるだけなんですけれども、
でも大事なことは結局あらゆる良いホテルとかに行くと、
良いレストランに行くと、トリップアドバイザーベスト5とかっていうのに選ばれましたとかっていうシールが貼ってあるわけですよ。
そうすると、そこの都市に初めて来た観光初心者は、いろんなシールを見てどう思う?
スピーカー 2
このサイトはそういうブランディングのミシュランみたいな存在なんだなっていうのと、
このホテルはいいホテルなんだなっていう両方を思いそうですね。
スピーカー 1
思ってくれるわけですね。そうです。
そうすると、次からはトリップアドバイザーで選ぼうって言って、
サイトのブランディングになってポータルから来るようになっていくわけですね。
スピーカー 2
なるほど。
スピーカー 1
これがこのロングテールSEO、リアルランキングブランディング、ポータルっていうこの3ステップが
トリップアドバイザーが必ず新しいエリアに行った時にやる3ステップで。
これが求人の中で、なかったから求人でやってやろうぜと。
スピーカー 2
なるほど。
スピーカー 1
っていうのがインディードだったんですよ、実は。
スピーカー 2
でも普通に考えたらリクルート採用って検索するとリクルートのページが出てきて、
その採用ページから応募とかしちゃいそうだと思うんですけど、そうはならないんですか?
そこが大事なところで、結局リクルートって、国内だとリクルートはもうすでに強いじゃん。
だけどグローバルで言うとリクルートってまだなかったわけ。
スピーカー 1
さらに言うと世界中取りたかったわけ。
スピーカー 2
なるほどね。
スピーカー 1
っていう話と、あといずれリクルートの情報を比較して、
マイナビではこう書いてますよ、リクルートではこう書いてますよっていう風なものを一気に比較できて、
ワンボタンで応募できちゃうものみたいなものが来るかもしれないじゃん。
スピーカー 2
ちょっとごめんなさい、僕がリクルートの例を出して、
ロングテールSEOからポータル化へ
スピーカー 2
A社みたいなところの採用ページだけじゃなくて、リクナビとかマイナビで何書いてるのかとかを見て、
上で応募したいので、やっぱりインディードみたいにいろいろアグリゲートしてるというか、
集めてるサイトの方がいいよねってなるってことですね。
スピーカー 1
可能性が生まれちゃうってことなんですよね。
スピーカー 2
なるほど。
スピーカー 1
そういった観点で、特に働くって、ここからは、これ全部外から見た観察の話なんだけども、
やっぱりインディードを買収したとき、僕なんでインディードって思ったんですよね。
あんなバーティカルポータル、めっちゃ金かけて有料集客で伸ばしても、
そこまで定着しないから、これ絶対ペインしないんじゃないかなって思いながらも気持ち悪さを見ながら、
ただ、僕毎年世界中のサイトのアクセス数が伸びてるランキングを100位まで、
全部一個一個確認しに行って、
その100位の中の詳細のどのページがアクセスが増えてるかみたいな情報を個人で買って、
全部見てんのね。
いつものことじゃないですか。
スピーカー 2
はい、いつものこと。
それで見てたら、インディードを買収してから2年後ぐらいから異様にインディードのアクセス数が伸びてて、
スピーカー 1
しかもトップページじゃないページがいっぱい伸びていて、
これはなんかあるなと思って、インディードでランキングが検索の上位になってるものをクローラーでバーってリスト化してみて気づいた。
こいつらは全部プログラムで、
アメリカから全世界の主要な地域の地方都市まで含めて、
テキサス、オースティンにおけるプログラマーJavaScriptの検索結果ページとか、
ものすごい細かい単位で集合ページを作ってってる。
しかもそのページが中身もいいし、すごい綺麗に作られてる。
っていうふうなことをやることによって、そもそも仕事ってエリア別に探すしさ、
スピーカー 2
職種別に探すしさ、掛け算がむちゃくちゃ多いんだよね。
スピーカー 1
その掛け算って人力じゃやりきれないから、
それを徹底的にプログラムでやる。
だけどプログラムでやっちゃうと、ものすごい素っ気ない感じになって、
ユーザーにとっても使いにくいし。
そこをちゃんと各エリアの独特の会社みたいなものが上に上がるようにちゃんと設計されてたりとか、
職種の単語の使い方も、
たぶんエリアの辞書みたいなのとかを買ってきたり収集してるのか、
そのエリアにあった表現でちゃんと書いてあるとか。
スピーカー 2
へー、なるほどなー。
スピーカー 1
ユーザーにちゃんと寄り添って、スパムなコンテンツじゃない形で、
徹底的にユーザーが探したい最終起点のページだけが大量に作られるみたいなことをやってた。
スピーカー 2
おー、なるほど。
スピーカー 1
みたいなことをやっていくことで、結果的に、
求人における世界のトリップアドバイザーのポジションになってたんだよね。
こういう自分が一貫じゃらんで、
失敗とは言わんけれども、もっと俺はやりきれたはずなのにっていうところが、
世界の落下する方向の先にいたトリップアドバイザーが先に落ちてたから、
取り切れんかったところを求人においては、
もう世界で先に落下することで待ち受けるっていうことをやりきってるってところがすごいんですよね。
スピーカー 2
なるほど。いわゆるロングテールSEOのところの話だと思うんですけれども、
これはリアルブランディングとかポータル化みたいなことも当然やってるんですか?
スピーカー 1
はい、おっしゃる通りですね。
結局全く同じように、次にちゃんと成長軸をスライドしていくっていうことがあって、
おっしゃるように、インディードで動きましたみたいなところで、
相手の企業側に埋め込んでいくみたいなこともトリップアドバイザーと同じでしっかりやってるんですけど、
ただ、タイミング的にちょうどインディードの場合は、ここら辺からアプリになるんですよね。
スピーカー 2
なるほど。
スピーカー 1
かつアメリカの場合って、日本よりも労働者の流動性が高いし、
かつインディードはこのタイミングでいうと、やっぱり何ていうか、
わりと肉体作業的などっちかっていうと、
クルクル職場を変わりながらスキルを上げていきますみたいなところの需要の方が多かったっていうのもあって、
だからアプリに振るんですよ。
結局そういう職種の人たちって、転職した後もいい機会ねえかなって、何となくずっと見てさ。
次いい機会があったら、じゃあいいタイミングで移ろうみたいな形になっていってるので。
どちらかというと、ロングテールでしっかり最終ページとしてワンアクションしていただいて、
2アクション目からは、どうせまた次転職するでしょう。
求人におけるインディードの戦略
スピーカー 1
だったらこまめに自分の好みを入れとくと、あなたの好みがアップデートされますよっていう方向に舵を振って。
じゃあそこでスマホの中にインディードアプリ入れとくと、いい機会が巡れるよっていう風なポジショニングを見つけたので、何をやったかっていうと、
何年だ?2012年かな?3年かな?に、インディードはアメリカで最もラジオCMを流した会社になりました。
スピーカー 2
ラジオなんですね。
スピーカー 1
そうなんですよ。この辺の徹底力なんでしょ。
結局インディードで動く人たちっていうのは、やっぱり車で2時間地方から働くところに通勤にかかるようなサラリー、セールスパーソンだったりとか。
そういう人たちが中心なので、要は都市部にもうベタッて住めてて、移動時間があんまりありませんみたいな人よりは移動時間かけてまでやらなきゃいけないようなそういう階層の方々、給与隊の方々が中心層だったので、
徹底的にラジオでCMを流して、そのインディードのアプリをもう1本入れとかなきゃいけないアプリにするっていう形で持っていくみたいな。
そこら辺がトリップアドバイザーの時の成り上がり方に対して、きちんとその時重力がどこに働いているのかを見て、重力がアプリをまずターゲットの方に入れていただいて、
求人の時はそのアプリを叩くよっていう習慣化するために、じゃあその人たちに徹底的にリーチするためにはどこだってゼロベースで考えて、ラジオっていうのにたどり着く。
スピーカー 2
なるほどな。
スピーカー 1
シンプルにドーンってくるよね。
スピーカー 2
はいはいはい。じゃあ今はもう多分アプリが中心なんですかね。
スピーカー 1
そうですね。今はアプリが中心だし、たださっきも言ったように、とはいえとはいえカテゴリーとエリアで検索するというGoogleに入れる人たちの習慣は残ってるから、そこはそこでやっぱりしっかりやりつつ。
でもそこで気づいたら、ここから先やるぐらいだったらアプリでやった方が楽だよねっていう風なコンビネーションにしてるっていう感じですね。
スピーカー 2
なるほど、めっちゃ理解しました。
スピーカー 1
こういう風に大事なことは、これ何かっていうと、このTripAdvisorのロングテールSEOをリアルブランドでブランディングからのポータルみたいなステップ論とかを覚えてくださいじゃないんですよね。
一番大事なのは、世の中が変化が確定しちゃってしまっている状況っていうのを先に予測してますか?
じゃあ、この変化の方向が行くとしたら、最終形を前提で考えたときに、進化の最終形から逆算で考えたら、先にこの場所を取りに行かないともうダメじゃんっていう形でイノベーションを考えてるんですかってことだと思うんですよ。
スピーカー 2
なるほどな。これ、未来から見てるので簡単そうに見えるけど、どこに落下してるのかを見極めるって結構大変ですよね。
そうですね。
スピーカー 1
ただ一個その時に伝えるのが、やっぱり業種・産業によって時間差があるから。やっぱりこのインディードの事例の幸運は、旅行の変化が早くて、旅行と同じ変化も急進に来るだろう。
しかもありがたいことに、こういう領域別の検索みたいな世界って、日本の方が下等競争になってて、意外とアメリカの方がそんなに進化してるわけじゃなかったっていうところが大きいところだと思うんだよね。
スピーカー 2
なるほど。
だからさ、たぶんぶっちゃけこの後の次の世界が落下する方向ってさ、AIじゃん。だから絶対今、井手コバさんがやられてるのか、インディードのCEOがやられてるのか、他のリクルートの分野もそうだけど、AIで世界はどっちに落下するのか。
スピーカー 1
じゃあ落下する時に、AIの進化より先に落下して、最終形を取りに行くっていうことを、少なくともインディードのチームは考えていると思うよ。
俺だったら、AIとのハイブリッドワークのサプライチェーンになる。
グローバル戦略のハイブリッドワーカーサプライチェーン
スピーカー 2
なるほどね。そこもあり、あとはわかんないですけど、AIと相談してあなたこの会社がいいですよみたいな、AIエージェントみたいな方向もありそうですしね。そうするとリクルートのエージェントってどうなるんだっけとかも、インディードとは別にありそうですね。
スピーカー 1
だからそこを極端に考えることなんだよ。落下する先を考えることだから。落下する先って二つで、求人市場って誰でもいいから仕事埋めて欲しいっていう仕事か、お前じゃないとできない仕事の中でお前は仕事するか、このどっちかしかないじゃん。
そうすると、前者の誰かでもいいから埋めれるっていう仕事に関しては、仕事っていうよりかは在庫が切れたら在庫を埋めるっていうサプライチェーンに近くなってくるわけですよ。しかも言い方悪いけど、AIはトレーニングしてしまえばいくらでもカスタマイズドフィールが効くから、
AIではやりきれない単純作業化された人間の部分を人間がやって、それ以外の個別性の吸収はAIがやるってできるわけじゃん。そうすると本当に、今日これなくなりましたって言ったら、
ハイブリッドワーカーサプライチェーンをポチって押すと、タイミングとかああいう感じで人が降ってきて、その人がヘッドマウントディスプレイ被ると、ヘッドマウントディスプレイが完璧な次の指示をしてくれるから、今日来た子がベテランのように仕事できますみたいな方向になってるかもしれないし。
でも一方で、さっき言ったタレントハイアリングでその人じゃない仕事をするみたいな方向は、どっちかっていうとその人じゃない仕事をできる人の方が価値が高いわけじゃないですか。
スピーカー 2
そうすると、その人でしかできない価値が高い人の進化の方向ってどっちかっていうと、もうこれ完全に投資なんですよ。
スピーカー 1
だからこの人が学習成長したら、この次の教育プログラムはタダで受けてください。どうぞどうぞ。
で、一番いいメンター提供しますよ。はい、樋口さんです。みたいな。
スピーカー 2
そうすると、どんどんどんどんその人がその人でしかできない仕事に成長していくけど、その人の給料が上がっていく。給料の一部はソリューション費としてレベニューシェアで分けられていきます。
スピーカー 1
なるほど。
スピーカー 2
例えばこれはオバラの妄想だけど、こういうふうに世界が落下するんだったら、どこまで落下するんだっていうことを先に考えておいて、逆算で考えていく。
いやー、なんかそうだなと思うのと難しさはやっぱり、いつ落下するのかの時間軸もあるじゃないですか。
それが5年後なのか15年後なのかって意外と予測できなくて、なので落下地点まではみんなわかっても、これ今からやりますみたいなところでやっぱり反対とかされるので、
インディーダー、それが絶妙なタイミングだったような気はしましたね。
スピーカー 1
でもその絶妙っていうのをしたたかに変えなきゃダメで、やっぱりリクルート全体で考えれば昔のタイプの営業があって、インディードがあって、しかもインディードは海外からまず始めて、
日本でも行けそうなタイミングも並列にして、リクルートのジョブズって今までの戦い方とインディードっていう新しい戦い方を一回並列にやってみて、やっぱりインディードだねって言って今インディードに。
投資する場所をずらしたりすることによってポートフォリオで経営していくっていうことで、イノベーションのジレンマを内包すること大事だったりするし。
あと一方でインディードそのものも、最初はロングテールSEOからの送客モデルみたいなところで設けてたわけじゃん。
だからそこもあれだよね、落ちる方向を考えつつも、ちゃんと1個目からしたたかに儲ける仕組みみたいなことはしっかり考えているっていうのが重要だよね。
スピーカー 2
そうですね、AIが儲かるかもしれない、AIが来るかもしれないから1000億かけちゃおうとかの勝負ではなくて、ちゃんとビジネスモデル回ってるし、既存のリクルートモデルもあるので人材領域は外してないけど、来た時にはちゃんとカードを持ってるみたいな状態なんですね。
スピーカー 1
だから結局データはあれだよね、人材領域でハイブリッドAIモデルみたいなこと考えるとすると、日本もライドシェア始まったけどさ、最初はライドシェアでやってるけど、実はライドシェアって一番AIの自動運転のデータを集めてるから、
ライドシェアで始まってるけど最終的にはもう運転手がいなくなるっていうスムースなスライドかもしれないし。
一方でライドシェアのドライバーはその自動運転化していく車のオーナーになっていくから、最終的には自分が乗らなくてもオーナーとして車が稼いでくれるから、俺別のことしていいんだみたいなことになってるかもしれない。
そういう重力の先に行くけど、その滑らかなスライドをどう考えるかっていうところも含めて考えるのがやっぱり面白さだと思う。
スピーカー 2
なるほど。いやすごいですね。インディードの凄さがちょっとより分かった気がします。
スピーカー 1
ただ繰り返すんですけど、これに関してはあんまり外に出てこないので、今日の講義は9割は、さっき言った須藤健さんが出た世界は落下してるんだっていうことと、
あと外から見たアクセス情報から小原が再構築したっていう仮説なので、この後リクルートからどのぐらい怒られるのかっていうので、この仮説が合ってるかどうかが分かります。
スピーカー 2
全然ちげーよかもしれないので。確かに外部から見た感じで、僕もネット業界にいてやっぱりGoogle検索にすごい取られてて、着地ページを押さえないともうきついよねとか、そういうのはあるので、すごく感覚値的には分かりますね。
スピーカー 1
だから今、僕らのタイミングはGoogleにゲームチェンジされちゃうっていうことを逆手に取った人たちが伸びた世代だけど、これからはAIという重力で落下がどんどん加速していくから、逆に言うと重力より先に落ちれば、あなたはビジネスの大きな何かをできるかもしれないよということが今回でございます。
スピーカー 2
はい、ありがとうございます。というわけで、次回はいよいよ最終回になるんですか?
スピーカー 1
はい、最終回で今までリクルートのメインストリームだった儲かり方、それに対してリクルートを壊すかもしれないようなイノベーションということで、エアレッジとインディードみたいな形でまとめていたわけですけれども、
次回は総集編として、こういう話って君たちにもできるんだから、リクルート的なビジネスをあなたも立ち上げるとしたらこういうふうに考えてみたらっていうお話を最終話としてして、その後完走戦をして終わりたいというふうに思ってます。
スピーカー 2
はい、ありがとうございます。じゃあ次回最終回ですがよろしくお願いします。
スピーカー 1
よろしくお願いします。
39:52

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