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2025-06-11 28:39

#11-11 ガチャ切りで簡単投稿?新興国を制した泥くさチャット大作戦

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:::::::::::::::::: 今週の内容 ::::::::::::::::::

1.9兆円でWhatsAppを買収したFacebook。
その背景には、意外な「狙い」と「副産物」がありました。

インド、ブラジル、アフリカ。
ネット環境が整っていない地域で、
なぜWhatsAppはこれほどまでに浸透したのか?

コールセンター経由の投稿。
SMSでの情報受信。
無料で使える特別プラン。
“ただのチャットアプリ”で済ませない、驚きの工夫が次々と登場します。

今回のエピソードでは、
ネットワーク効果がもたらす二重の拘束力と、
チャットアプリが社会インフラへと変わっていく過程に迫ります。

「ただの会話」が、いつのまにか“未来を動かす力”になっていく。
そのヒントを、ぜひ耳で感じてみてください。

:::::::::::::::::: 再生リスト ::::::::::::::::::

■Meta編
Spotify:⁠⁠⁠https://spoti.fi/4aE8Nk6⁠
Youtube Podcast:https://bit.ly/42OLIYs

■全シリーズ
Spotify:⁠⁠⁠https://spoti.fi/3zxsWd3⁠⁠⁠
Youtube Podcast:⁠⁠⁠https://bit.ly/49HTSEZ⁠⁠⁠

:::::::::::::::::: 出演 ::::::::::::::::::

⁠⁠尾原和啓(IT批評家)⁠⁠

京都大学院で人工知能を研究。マッキンゼー、Google、iモード、楽天執行役員、2回のリクルートなど事業立上げ・投資を専門とし、内閣府新AI戦略検討、産総研人工知能研究センターアドバイザー、現在13職目、近著「アフターデジタル」は11万部、元 経産大臣 世耕氏より推挙。「プロセスエコノミー」はビジネス書グランプリ イノベーション部門受賞

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⁠⁠けんすう(アル株式会社代表取締役)⁠⁠

アル株式会社代表取締役。学生時代からインターネットサービスに携わり、2006年株式会社リクルートに入社。新規事業担当を経て、2009年に株式会社nanapiを創業。2014年にKDDIグループにジョインし、2018年から現職。

::::::::::::: 番組への感想・メッセージ :::::::::::::

⁠⁠⁠https://forms.gle/bHQjcgjCCQkFEFDg9⁠⁠⁠

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■音声編集:株式会社BOOK

■アドバイザー:⁠⁠樋口聖典(株式会社BOOK代表取締役)⁠⁠

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サマリー

このエピソードでは、インドやブラジルにおけるFacebookの独自のマーケティング戦略を探求し、特にコールセンターを利用した投稿方法を紹介しています。また、ネットワーク効果の重要性が新興国市場におけるSNSの普及にどのように寄与しているかについて考察しています。新興国のコミュニケーションインフラの変化とその影響についても議論され、特にインドやタイの事例を通して、WhatsAppやInstagramの利用がいかに進化し、それがマーケティング戦略にどのように関連しているかについて語られています。

ネットワーク効果の理解
スピーカー 2
はい、というわけで前回はですね、WhatsAppを1.9兆円ぐらいで買収したという理由というか、
なんでそこがそんなに重要だったのかという話をしたんですが、
もしかして聞いている人の中で、ややネットワーク効果とかネットワーク外部性ってそんなに重要なのかというのがいまいちピンときていない人もいると思うんですよ。
僕とかもほぼ完璧に理解しているはずなんですけれども、
スピーカー 1
ちょっと詳しく教えてもらってもいいですか?
そうですね。これ2つ話あって、一番わかりやすい話は、ネットワーク外部性のときに仲間外になりたくないから入らざるを得ないという話をよくしますよね。
だから例えばわかりやすい話で言うと、もう学校のPTAが連絡がLINEでしますからって言われたときに、もうLINE使わなきゃしょうがないよなとか。
あと学校行ったときに、飲み会行ったときに、じゃあみんなでちょっと今日飲み会で集まった仲間で今後連絡取れるようにしようかってなったときに、一番主流のツールを使おうって言われたら、俺使ってないって言われたらお前なんだよっていうふうになっちゃうわけですよね。
スピーカー 2
なりますよね。もう迷惑だから入れてくれよみたいになりますもんね。
スピーカー 1
そうなんです。
だから結局この仲間外れになりたくないということで、どんどん今使ってない方も使うし、もっと言うともうLINEを使わないからしょうがないからスマホに交換するっていうこともあったぐらいなんですよね。
スピーカー 2
そうですよね。確かに。
スピーカー 1
っていうのが、やっぱりネットワーク外部性の強さだし、あともう一つは、要はこのPTAはLINEでやっちゃってるから、もうLINEやめられないっていう、実は粘り強さにもつながるわけですよ。
で、ここで喋っててケンスは気づいてると思うんですけど、実は今言ってるネットワーク外部性って二重構造になってるってことを。
スピーカー 2
二重構造。
スピーカー 1
そう。実はSNSにおけるネットワーク外部性は単純に仲間がいるから入っていこうっていうよりかは、そのネットワークの中にサブグループが作られて、そのサブグループが重みを持つっていうのが実はネットワークエフェクト、ネットワーク外部経済性の上級編なんですよ。
スピーカー 2
サブグループ。
スピーカー 1
そう。つまり何かっていうと、LINEを使い続ける理由って、LINEという個別メッセージじゃなくて、LINEの上に置かれたLINEグループ作られたら変えられないですよね。
スピーカー 2
そうですね。わかる。
スピーカー 1
実はこのやっぱりWhatsAppがやっぱりこのLINEグループ的なものを一番簡単に作りやすくしてっていうところに実は発明もあって。
スピーカー 2
そうですよね。学校のグループほぼWhatsAppグループとかになってるはずなので。
スピーカー 1
そうですよね。例えばね。だから結局僕らって個別メッセージにおいては、相手がシグナル使ってるからシグナル使いましょう。相手がWhatsApp使ってるからWeChat使ってますからっていって、たぶん件数とかになると、たぶん個別メッセージは4,5種類使ってるでしょ。
スピーカー 2
いやもうめちゃくちゃ多いっすね。
スピーカー 1
だけどグループメッセージャーってなった途端に、日本の方が基本だとLINEグループ一択になっちゃうじゃないですか。
スピーカー 2
そうですね。6割LINEグループ、2,3割Facebook、1割シグナルとかなんですけど、特殊なIT系の人が多いからこうなるわけで、ほとんどの場合はやっぱLINEになってますね。
スピーカー 1
そうなんです。っていうふうに、ネットワーク関係財政はちょっとマニアックな言葉なので覚えなくていいんですけれども、このグループ、プラットフォームとしての仲間外れになりたくない日に、ベースプラットフォームの上にサブグループを作ることによって、さらに価値が増すっていうのをメトカーフの法則って言って。
スピーカー 2
わかります。LINEの上にさらにネットワークが、ちっちゃいネットワークが作られちゃうみたいなのがたくさんできるので、もうどうやっても離れられないよってなりますね。
スピーカー 1
このサブグループを多重に作っていくってことは、実は意図的に戦略的にやっていくっていうことが、仲間外れがしょうがないから入るって力も作るし、一方でもう一回このグループが起動し始めると、グループが全員でよっこらしょって動かない限り、もう保持力持っちゃうので。
スピーカー 2
まあそうですよね。2,3人だったらともかくPTAとかだとまず無理ですよね。
スピーカー 1
そうなんですそうなんです。っていうのがあって、実はやっぱこのネットワーク外部経済性を作るみたいな話も、すごい地道な努力が必要になってくるんですね。
新興国市場へのアプローチ
スピーカー 1
そういう観点で考えたときに、なんで今日は新興国の話をしたかっていうと、例えばインドって13億人人口いますし、ブラジルって2.1億人人口いらっしゃるので、非常に重要な国なわけですよ。
っていう中で、2012年の段階にこの13億人の市場であるインドで、フェイスブックがユーザーを獲得するために、街に看板広告をして、フェイスブックは〇〇からでも投稿できますってことをやったんですね。
この〇〇は何でしょう。さすがにこれ件数もわかんないと思うんだよ。
スピーカー 2
ガンジス川。
スピーカー 1
なんでやねんそれは。ガンジス川に文字書いて川に流したら、そこでアップして売れるとかか。
スピーカー 2
〇〇からでも投稿できる。わかった。フューチャー本。
スピーカー 1
近いですね。正解はコールセンターに投稿したい内容を電話してくれたら投稿できます。
スピーカー 2
すげえ、なるほど。コールセンターに投稿しておいて電話するってことですね。
スピーカー 1
そうなんです。ということをやればできますよっていうことをやるぐらい、やっぱりフェイスブックにとってインドだとかブラジルでは大事で。
じゃあなんでこんな泥臭いことをやらなきゃいけないかっていうと、いわゆるフィーチャー本とか柄形って呼ばれるものってさ、日本の中ではほとんど見かけないんじゃない?
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
2020年、去年、インドにおける柄形比率は何パーでしょう。
スピーカー 2
なるほど。30パーぐらい?
スピーカー 1
お前ほんとすごいな。26パー。
スピーカー 2
26パー、すごい近い。
スピーカー 1
アフリカでは。
スピーカー 2
アフリカだと、フィーチャー本の比率が40パー。
スピーカー 1
55パー。
スピーカー 2
なるほどね。
スピーカー 1
っていうぐらい、やっぱりなんのかの言って、スマホってどんどん性能が上がってきて、先進とか我々の国だと1台10万円みたいなことになってきてるけども、とはいえ安いものでもやっぱり1、2万じゃないですか。
スピーカー 2
そうですね。高いですね。
スピーカー 1
そうすると、やっぱりインドの田舎の方に行くと、いまだ月収が5000円とか、アフリカに至っては月収が2000円とか、そういう地域もまだまだあって、そういう方々からするとやっぱり手を出せないんですよね。
スピーカー 2
そうですよね。
スピーカー 1
そうすると、このさっき言ったコミュニケーションのプラットフォームを、もう機能をシンプルにしてでも先に押さえておくことが大事っていうことにおいては、もうフィーチャー本を持ってる人でも使えるようにしなきゃいけないし。
もっと言えば、2012年の段階においては、ブラウザーが入ってないフィーチャー本でもSNSが見れるっていう工夫までやらないと、制覇は進まない。
なるほどな。アプリ入れられないどころか、ブラウザーすらないけれども、何とかしてWhatsAppを使える仕組みを作る。
SNS戦略の進化
スピーカー 1
WhatsAppどころじゃないです。Facebookもです。
スピーカー 2
Facebookも。ほう。
スピーカー 1
だからインドでは何をやったかっていうと、2010年からいわゆるショートメッセージと呼ばれる電話番号を入れたら、銀行から暗証番号が届いて、そこで暗証番号でIDの確認をしたりとか。
っていう業務用に使われるイメージがあるSNSですね。これを使って、米印325シャープっていう風に打つと、友達のアップデートがメッセージで送られてくる。
スピーカー 2
面白い。いいですね。
スピーカー 1
っていうようなサービスをやって、でも普及をさせるっていうことをやってるんですよね。
でも逆に言うと、SNSでやっちゃうと長文を打つのがめんどくさいっていう話と、あともう一つ、さっき言ったようにSNSですらいつ10円しちゃうんで、そうすると月の収入が2000円の方でいつ10円って重たいわけですよね。
じゃあFacebookが何をやったかっていうと、このコールセンター経由で投稿ができますよなんですけど。
スピーカー 2
なるほどね。電話でできる。
スピーカー 1
これもすごくて、ガチャ切りしてくださいなんですよ。
だからFacebookが待ち広告に電話番号が書いてあって、皆さんコールセンターで伝えればFacebookに投稿できますって書いてあるんですけど、その電話に電話したらすぐに切られるんですよ。
で、これで切っても電話番号どこからかかってきたかがわかるじゃないですか。そこの番号に無料通話でオペレーターが電話仕返してくれて、今投稿されたいんですよねって。
スピーカー 2
かけ直してくれるってことですね。
スピーカー 1
そうです。
スピーカー 2
すげー。だからお金があんまりかかんないですよっていう最小限ですよね。
スピーカー 1
そうですし、フィーチャーフォンで長い文章を投稿したい。さらに言えばフィーチャーフォン、インドって20カ国語ぐらいありますから、ローカルの言語。もっと正確に言うと47個ぐらいあるんですけど。
スピーカー 2
公用語だけでも20でしたっけ。
スピーカー 1
公用語で12種類だったかな。
スピーカー 2
12か。
スピーカー 1
ある国なので、コールセンター経由だとそういったローカル言語でも投稿ができますよと。
スピーカー 2
はーすごい。つまりはコールセンターを設置して電話代も全て持って投稿できるようにするっていうことをするぐらいネットワーク効果って最初に抑えられちゃうとやばい。本当に強烈ってことですよね。
そうなんです。
はーすごいな。
スピーカー 1
だから結果的にそうやってフェイスブックが先陣を切り、WhatsAppが行き、インスタグラムが行きっていう形になって、今2025年の現在ですね、インスタグラムのインドでの人口は3.6億人。
へー。
だからアメリカでインスタグラムって1.6億人が使われてるから、もうダントツ1位なんですよ。
スピーカー 2
すごいですね。インドの人がどんどんインスタグラムやってると。
で、同じようにブラジルも1.3億人をインスタグラム使われてて、世界3位。
へー。
スピーカー 1
だから日本でもやっぱ2年ぐらい前からグローバルサウスっていう言い方をしたり、ちょっと手前だとブリックスって言って、ブラジル、ロシア、インドと言ったような、やっぱりこれから人口をもって伸びる国重要みたいな話があるわけですけど、
インターネットっていうものがこういうSMSみたいな昔の繋がるという手段を含めて、誰もが繋がる時代になってくると、やっぱり経済の発展より先にネットの中での繋がりを先に制覇するということがやっぱり大事にむちゃくちゃなってくるって話なんですよね。
スピーカー 2
なるほどなー。
でもインドぐらいだったらインド独自のメッセンジャーアプリとか生まれそうなもんですけどね。
はい。だからそういう意味で言うと逆にインドはほっとくとメッセンジャーアプリが生まれてしまうから、逆にもうその手前からもうSMSで使えますよっていう、要はブラウザーのサービスを作る前にもうできちゃってるわけだから。
まあそうか。相当お金に余裕がないとできないこともやってますしね、コールセンターとか。
スピーカー 1
だからすごい件数の推察って正しくて、だからむちゃくちゃこのFacebookっていうのがインドとかブラジルに向けた特殊なことをやっていっていて。
次に何やるかっていうと、キャリアと組んで無料プラン作るんですね。特にその2番手3番手の伸びたいモバイルキャリアって、インド人ってコミュニケーション大好きだし、自分の存在感を出すこと大好きな民族なので。
だからこのSMSで2011年に投稿できるよ、コールセンターで投稿できるよってした時ってどんな感じかっていうと、SMSで友達が今こんなことやってるらしいみたいなことを見れるって言っても、そんななんか隙間時間にバンバン見ないじゃないですかみんな。
何やってたかっていうと、インドの方々は地方で暇だから、誰かが1人投稿を見て、周りの人たちに世間マネするんですよ。
スピーカー 2
ああなるほどね。口で伝えるっていうね。
スピーカー 1
そう。そうするとそいつヒーローになるから、あいつなんかむっちゃ仲間のこと知ってるみたいな感じでヒーローになるので、俺も使いたいってなるし。
それに言うと、みんなそういうふうにコールセンターから電話してでも投稿をアップすると、周りから色々噂話されるから嬉しいって言って投稿したくなるんですね。
スピーカー 2
なるほどな。ちょっと我々からはもうかけ離れた感覚ですけれども、よく考えたら普通に起こりそうですね。
そうなんですね。
スピーカー 1
うん。
みたいな話があるから、そうするとやっぱりもうフェイスブックへの投稿が閲覧が無料になるんだったら、そっちのモバイルキャリアに入ります。ぐらいのやっぱり吸引力を持つようになるから。
スピーカー 2
なるほどな。そうですよね。日本でiPhoneがソフトバンクしか使えないって時に、みんながうつったみたいなことと同じようなことが起こるわけですね。
スピーカー 1
そうなんです。なのでそのモバイルキャリアと組んで、フェイスブックに関しては無料でそれが使えますよ。
すげー。
1日1回の投稿までは無料ですとか。そういうふうなプランを作ってやるし。
スピーカー 2
これフェイスブックって国に合わせて全然戦略変えてるのすごいですね。
スピーカー 1
そうなんですよ。この辺がやっぱり日本から見えないんだよね。
新興市場のコミュニケーション戦略
スピーカー 2
そうですね。フェイスブックの人に聞いたんですけど、やっぱりタイとかだといかに王族とか将軍みたいなキーマンとつながるのかが重要とか言ってましたし、日本だとやっぱり電通と組むっていう他ではやらなかったようなことをやってるとか。面白いですよね。各事情が見えて。
やっぱり日本の場合はフェイスブックページっていうイケてる企業がそこで情報発信してるよっていうことを見ることで主流観が生まれるから、主流観の中で入っていくっていうのがすでにミキシーだったりツイッターとかに先行されてるフェイスブックが、主流観作っていくってところで企業側から入っていくみたいなのはすごくいい独自戦略を作ってるし。
スピーカー 1
そうですね。
だからちなみにインドに関して言うと、さっきインスタグラムのユーザーがっていう話で3.6億人っていう話をしたんですけど、それはなんでその話をしたかっていうと、やっぱりWhatsAppはもうベースでおしゃべりが民族なので使うっていうのがあるんですけど、やっぱりフェイスブックの中でインスタグラムがやっぱり最もインドを攻略するときに重要というふうに見て。
スピーカー 1
やっぱり言語がバラバラな国なので、視覚のコミュニケーションのほうがネットワークエフェクトに効くんですよね。
スピーカー 2
ビジュアルのほうが良かった。浮いてた。
そこまでやったんだ。
スピーカー 1
そう。それで使えるようにするっていうことをやるし、当然さっきのタイだと財閥がっていう話で、インドの場合はやっぱりインド映画とかのセレブですよね。そういった方々に使っていただいて。っていうところで、やっぱり彼らの最新の発信を見たいみたいなところで普及させていくと。
スピーカー 2
なるほどな。だからFacebook、メタ社ってすごい強く見えるんですけれども、ネットワーク外部性を取れないと負けるっていう危機感がすごいから、焦りもすごい感覚が今ありました。
スピーカー 1
そうなんです。なので、やっぱりそこの国に合わせた徹底的なやり方でやるし、そこは逆にグッドイナフープロダクト戦略って言うんですね。別にこれだけあれば十分じゃんって。だからどうしてもやっぱり日本のマーケティングって足し算で考えちゃうんだけども、やっぱりこういった振興地のマーケティングはどっちかっていうとマイナスのマーケティングで。
今の彼らの収入レベル、今の彼らのインフラレベルだったら引き算して引き算して、これでもう十分じゃん彼らはっていうところのグッドイナフープロダクトっていうのを徹底的なところで作っていくってところがすごいこだわりとしてやったんですよね。
スピーカー 2
まあそうですよね。いいものを作って使われないよりとにかくネットワークを取ることが重要だっていう発想ですよね。
スピーカー 1
そうなんです。
まあ言い方悪いですけれども、さっき最初に言ったように、一回ネットワーク上のサブグループを押さえちゃうと。
さっきのPTAがずっとWhatsApp上でするから、Facebookグループでするからっていったらもうスイッチできなくなっちゃうので。
そうすると後から端末はどんどんどんどんいいものに変わってくるし、スマホとかでアプリで独自参入が可能になってくると、当然現地サービスもいっぱい生まれるわけですよね。
なんだけれども、やっぱりスイッチされない。だからわかりやすいのは、例えばインドって、アリババがやってた決済系のアリペイっていうサービスをベースにしたPayTMっていうのが、
アリペイさんが出資したところが1位だったんですけれども、やっぱりツールって国の力でこっちのほうが優遇するとかってやっちゃうとスイッチできちゃうじゃないですか。
だけど、どんなにサービスってものが変わってたとしても、やっぱりこのコミュニケーションサービスに関して言えば、やっぱりひっくり返らないところか、むしろインターネット人口が増えていくっていうところに合わせて伸ばしていくっていうところがえげつないところなんですよね。
スピーカー 2
なるほどな。はあ、面白いっすね。
スピーカー 1
だからみんな思い出してほしいんですけど、やっぱりこれって最初に言ったように、いまだにアフリカにおいては半分引いちゃうものなわけですよ。だからみんなAIのサービスって、どんどんどんどん画像とか動画にリッチになっていってるけど、例えばAIって最初流行ったのはチャットじゃないですか。
チャットで言えば別に、究極SMSでも十分なわけですよ。みたいなことを考えたら、実は今これから伸びていくアフリカの中で、AIを使ったある特定のジャンルに関するコミュニケーションは、もうそこが取っちゃうみたいなことも、実は今からでも間に合う戦略なんでしょうね。
スピーカー 2
確かにね。電話で話したら教えてくれるとかもできますよね。
スピーカー 1
そうそうそう。むしろAIによって、そういう新広告のインフラレベルに合わせたサービス設計みたいなことができるようなタイミングになってきてるんですよね。
今、Facebookの中で10倍とか5倍のペースで伸びてきている広告市場っていうのがあって、それが実はWhatsAppの広告で。
これ面白いのが、結局もう新広告によってはWhatsAppがコミュニケーションとして浸透しちゃってるので、企業側の問い合わせ窓口もWhatsAppみたいな感じになってるんですね。
スピーカー 2
なるほどな。日本でも黒猫ヤマトの通知とかがLINEで来るよね、みたいなことがありますけれども。
スピーカー 1
あれってあくまでLINEの場合は、企業公式チャンネルみたいな形のちょっと別窓じゃないですか。どっちかっていうと、新広告によっては、これ在庫あるみたいなものとか。
今から行くけど予約していい?とか、そういう企業との中小企業とか店舗さんとのコミュニケーションは、いや、WhatsAppありますよね、が前提になってるんですよね。
スピーカー 2
電話番号ぐらいのものになってるわけですね。
スピーカー 1
そうなんですね。そうするとB2Cのコミュニケーションは基本WhatsAppっていう話になるので、そうすると今伸びてきてる広告市場っていうのが、InstagramとかFacebookで広告を見て、実際それを買いたくなったらそのままWhatsAppで電話してください、WhatsAppでメッセンジャーで注文してくださいっていう市場が伸びていて。
スピーカー 2
すごーい。
AIと新広告市場の展望
スピーカー 1
これがもうすでに1兆円のマーケットになってるんですね。
スピーカー 2
1兆円、はっはー。なるほどなー、でもそうですよね。もうそのレベルになるわけですね。
スピーカー 1
そう、そうするとこれは社会のコミュニケーションインフラっていう話になってきて、だんだん時代が進んでくれば、そこがAIがエージェントとしてWhatsApp系でバンバン予約してくれるような世界にもなってくるわけだし。
スピーカー 2
やっぱこれ分割しましょう。強くなりすぎてしまう。
スピーカー 1
そうなんですよ、そうなんですよ。
スピーカー 2
でも本当やっぱそういうレベルの話が出てくるっていうのがようやくちょっと理解できてきましたね。
スピーカー 1
そうなんです。だし、ここまでのインパクトみたいなことが見えてくると、前回話したWhatsAppがあえてシンプルなプロダクトに徹し続けた意味みたいなことも分かるし、
シンプルどころじゃなくて、もうコールセンターで受けますみたいなことを含めた泥臭いことまでやってでも、やっぱり市場を取りに行くっていうところのメガベンチャーのどこにリソースを当てるかっていうのはまさに経営ですよね。
スピーカー 2
そうですね。逆に言うともう日本とかにはほとんど来てないわけですもんね。
そうなんです。
だから力入れてないっていうことですよね。
スピーカー 1
そうですね。日本に関して言えば、メッセンジャーコミュニケーション自体はLINEに取られてしまっているので、どちらかというともうFacebookよりはInstagramの方がやっぱり日本においてはユーザーが多いので、
インスタグラムを注力しつつ、次の手としてのAIだったり、その次の手としてのVRだったりっていうところを着々とやってるっていうところが。
スピーカー 2
まあそうか。家電量販店とかいると、やっぱメタクエストがすごいフューチャーされてたりとか、そこで力入れてますし、あとちょっと脱線しますが、若い世代はインスタグラムのDMでやり取りして、LINEよりもっと変わってるので、もしかしたらそこから新たにメッセージアプリいけるかもしれないですね。
スピーカー 1
そうなんです。だからやっぱりコミュニケーションをひっくり返すのは、次の世代からっていうぐらいの長い戦略の話ですよね。
スピーカー 2
ねえ、でもそこもインスタグラム持ってるっていうのがやっぱり強烈に強いですね。
スピーカー 1
そうなんですし、前々回に話したように、だからザックするぞっていう言葉がシリコンバレーで動詞になるぐらい、やっぱり次の世代のコミュニケーション主流プラットフォームが来たら、バイオはブーリー。
俺が買うのか、俺が埋めて、墓地に埋めてしまうのか、どっちかなっていうぐらいのところまで出てくるっていう話なんだけど、もちろん怖いってところもあるんだけれども、やっぱりここまでコミュニケーションとしてのネットワーク外部性を抑えるということを10年がかりでも含めて考えるっていうところを考えていくヒントにしてもらえればですし、
常に新広告市場っていうのはあるので、実は今からでもそのチャンスの取り方っていうのは皆さんにも扉が開かれてるんだよってところをヒントにしていただければということですね。
なるほど、いやこれ面白かったな。ちょっとインドの事例は全然知らなかったので。
ありがとうございます。
28:39

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