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2024-06-12 36:11

#4-4 コミュニティとビジネス!初期の人がいないとコンテンツがない問題はどう解決する?

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コミュニティってビジネスになるの?儲からないと思われがちですが、広告、課金、ECの三パターンがあるよ、という話をします。その上で、コミュニティの初期にありがちな「人がいないとコンテンツが集まらない。コンテンツがないと人が集まらない」問題の解決法についてお話しします!


▼参考図書:

「グランズウェル: ソーシャルテクノロジーによる企業戦略」 https://amzn.to/3UYPoTx


▼「s04 コミュニティ編」再生リスト:

Spotify

https://bit.ly/3x8xbLx

Youtube Podcast

https://bit.ly/4efq9Fo


▼MC:

尾原和啓(IT批評家) https://twitter.com/kazobara



京都大学院で人工知能を研究。マッキンゼー、Google、iモード、楽天執行役員、2回のリクルートなど事業立上げ・投資を専門とし、内閣府新AI戦略検討、産総研人工知能研究センターアドバイザー、現在13職目 、近著「アフターデジタル」は11万部、元 経産大臣 世耕氏より推挙。「プロセスエコノミー」はビジネス書グランプリ イノベーション部門受賞

▼サブMC:

けんすう(アル株式会社代表取締役) https://twitter.com/kensuu



アル株式会社代表取締役。学生時代からインターネットサービスに携わり、2006年株式会社リクルートに入社。新規事業担当を経て、2009年に株式会社nanapiを創業。2014年にKDDIグループにジョインし、2018年から現職。

▼番組への感想、MCへのメッセージは以下までお寄せください。

https://forms.gle/bHQjcgjCCQkFEFDg9

▼音声編集:株式会社BOOK

▼アドバイザー:株式会社BOOK代表取締役 樋口聖典

サマリー

コミュニティをビジネスにするためには、広告、課金、ECの3つのビジネスモデルを考える必要があります。特に広告はコンテンツをメディアにして見ている人に対して効果的なビジネスモデルとなります。 コミュニティにおけるコールドスタート問題とは、初期の人がいないとコンテンツがなくなり、ユーザーも来なくなるという問題です。解決策としては、ツールをネットワークとして展開する方法、自社でコンテンツを作り、それをユーザー投稿に開放する方法、そして演出で不足している部分をごまかす方法があります。 初期の人がいないとコンテンツがない問題はどう解決する?Webサービスのコミュニティが豊かに見える方法や、コンテンツを作るためのテクニックについて話し合われます。

コミュニティビジネスの3つのモデル
スピーカー 1
はい、というわけでコミュニティ編第4回目でございます。
スピーカー 2
はい、4回目です。あっという間。
スピーカー 1
あっという間ですね。今日はですね、コミュニティをビジネスにするにはっていうところをちょっとお話ししようかなというふうに思ってます。
スピーカー 2
おお、結構難易度高いとこ行きますよね。
スピーカー 1
そうなんですよ。
スピーカー 2
最近だとね、レディットっていう、アメリカの2チャンネルって言うとちょっとあれかもしれないですけど、アメリカのカテゴリー別掲示板がIPOをするみたいな話があって、
結構コミュニティマネタイズ、売上げちゃんと上がるんだ、利益上がるんだみたいなところが見えてきてるものの、なかなかね、日本の中では難しい話なわけですけど、
ついにここにコミュニティの歴戦の勇者件数が切り込むわけですね。
スピーカー 1
そうですね、やっぱり基本的にはコミュニティ自体でマネタイズするっていうのはやっぱり難易度が高いというふうに思っています。
コミュニティ自体がお金を生み出すのは大変なんですけれども、ビジネスモデルで言うと多分ほぼ3つに絞られて、やるとしたらこの辺かなっていうのはあるんですね。
スピーカー 2
なるほど、3つに限られるってことですね。
スピーカー 1
基本的なその3つというのが順番に説明すると、1つは広告、分かりやすいですね。
もう1つ目が課金、最後がEC。
Eコマース。
Eコマースです。
スピーカー 2
物を買ってもらうとか、予約をそこからしてもらうってことですかね。
スピーカー 1
ですね、という感じかなと思っております。
スピーカー 2
でもぶっちゃけこの3つがほとんどのコミュニティに限らずほとんどのネットビジネスのパターンだよね。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 2
結局ユーザー様側から課金するのか、企業様から課金するのか。
企業から直接的に繋いでお金をいただくのがEコマースだったり予約サービスで、
企業様から間接的にいただくっていうのが、その面に合ってる相性のいい広告主を出すっていうことで広告っていうことだから、
ほぼほぼミイシーなんだよね、実はこの3つでネットサービスって。
スピーカー 1
そうですね、この3つ以外のビジネスってほぼないよねって言われたりするぐらいネットビジネスはこの3つになるんですけれども、コミュニティでもこの3つかなと思ってます。
で、たぶん一番ベーシックなのってやっぱりコミュニティメンバーが投稿したコンテンツをメディアにして、
そこに広告載せるっていうのが、ポピュラーというか一番多いかなというふうに思ってます。
スピーカー 2
そうね、これさ、日本の中だと昔はこういうことをコンシューマージェネレティッドメディア、要は今ユーザーが作ってくださるメディアということでCGMって言ったりとか、
内緒はメディアじゃなくてコンテンツそのものがユーザーによって作られるからユーザージェネレティッドコンテンツって言ってUGCって言い方したりするんですけど、
あんまり言われなくなったよね。内緒はどっちかに集約されてるのかな、日本では。割と海外だとUGCがまだ多い印象なんですけど。
スピーカー 1
日本もたぶんゼロ年代とかCGMっていう言い方多かったんですけれども、今はやっぱりUGCの方が使われてる感じはしますね、海外に合わせて。
スピーカー 2
この辺、コンテンツという言い方でいくのか、メディアでいくのかっていうのって結構大きな議論で、この辺も深掘りたいところだよね。
スピーカー 1
そうですね。個人的にはコンテンツだけじゃなくて、コンテンツがメディアになってるのでCGMの方が感覚的には近い言葉なんですが、日本以外であんまり使われてないかなっていう気がするので。
コンテンツの魅力を生かす広告
スピーカー 2
そうですね、実はね。CGMはあんまり言わないんだよね。
スピーカー 1
言わないですね。だからUGCの方で統一でいいかなというふうに思ってます。
なんでメディアにするのがいいのかっていうところをちゃんと説明しようかなというふうに思うんですけれども、そもそもコミュニティって投稿する人ってかなり限られてるんですね。
スピーカー 2
そうだよね。
スピーカー 1
一説によると、昔のデータですけどやっぱり投稿する人って1パーから5パーぐらいみたいに言われてたりとかしますし、
わかりやすく言うと、Wikipediaを熱心に投稿してる人って、これ聞いてる中にどれぐらいいるのか、せめて周りにあの人めっちゃWikipediaに投稿してるよねっていう人がいるのかっていうと、ほとんどの人がいないって答えると思うんですよね。
そうですね。僕もやってましたね。だからここで言うと100パーになっちゃうんですけど、特殊なんですよね。
そうね。世の中的には本当もう0.5パーから1パーとか言われたりするよね、Wikipedia投稿する人のことをWikipediaって言うんですけど。
なんか昔読んだWikipediaの本だと日本のコンテンツのほとんどが上位1000人ぐらいで作られてるっていう話が載ってましたね。
スピーカー 2
ありがたい話ですよ。
スピーカー 1
ありがたいですね。でも関わらずWikipedia見たことある人って、これは多分もうほぼ100パーに近いぐらいこれを聞いてる人だとそうだと思うんですね。
スピーカー 2
そうね。だいたいあれなんだよね。今ちょっと数字変わったかもしれないけど、実はグローバルにおいて検索の60パーセントぐらいって人の名前とかなんだよね。
なるほど。
人の名前で一番最初につくページがやっぱWikipediaなので、だから実際Googleって今や検索結果にいてWikipediaに直接飛ばなくて、
Googleの検索結果に右側にPCで検索するとWikipediaの結果が出てきますっていうぐらいものすごいユーザーに愛されてるコンテンツ、Wikipediaでありメディアなんですけど、
今言ったように、じゃあ1から書いた人どれだけいるの?修正した人どれだけいるの?っていうと本当にパーセンテージが少ないんですよね。
スピーカー 1
そうですね。だから構造的には上位1000人の人だけが投稿していて、非常に多くの日本人がそれを見ているっていう形になるじゃないですか。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
ってなると、やっぱり見てる人に対してビジネスした方が効率的だよねっていう当たり前の話になったりするのかなと思ってます。
スピーカー 2
この辺とかは多分昔から言われる、グランズベルって本ってもう読んでる人いないかな。
スピーカー 1
どんな本なんですか?
スピーカー 2
グランズベルは2008年にシャーリー・リーが書いた本なんですけれども、いわゆるソーシャルラターって呼ばれる、書き込みをしてくれる一部の人がいる一方で、
コメントとか軽くやってくれる方がいらっしゃって、リードオンリーユーザーっていうユーザーがいてみたいな形で、
ソーシャルとかコミュニティがネットの中でむちゃくちゃ力を持つときに、どういうふうな階段でユーザーが変わっていくのか、影響力を持つのかっていうことをものすごくまとめたもので、
ハーバードビジネススクールから出ている本で、結構バイブルだったりするんですけどね。
スピーカー 1
もう十何年前?
もう十五年、十六年前だよ、グランズベルは。今見たらAmazonで単行本9円からっていう形になってるので、絶版だし、これ買ってみたほうがいいのをお勧めですね。
スピーカー 2
話戻すと、グランズベルのときに今言われてたのがWikipedia。まだグランズベル2008年でアメリカ2006年だから、Wikipediaはそこまで影響力ないんだけれども、
ネットにおけるコミュニティにおいて、アクティブにゼロから書いてくれる人はやっぱり0.5から1%で、それに対してコメントをしてくれたりとかほんのちょっと修正してくれたりする人が20%ぐらいいて、
スピーカー 1
80%はROMと呼ばれるリードオンリーメンバーだよね、みたいなことを書かれてたりするんですよね。
ですね。なので、見てる人に対して広告を打つみたいなビジネスモデルがいいよねっていうのがここです。
これちょっと補足なんですけど、コミュニティって言うとみんな今の時代、SNSを思い浮かべがちなんですね。
コミュニティのビジネス化の難しさ
スピーカー 1
で、やっぱTikTokとかInstagramとかの影響が強すぎるので、あれ想像しがちなんですけど、あれちょっとやっぱりグローバルのスーパーサービスというか、
バケモノサービスなので、あれを見てみんなが投稿できるSNSみたいなのを作ろうっていうと、ちょっと難易度がすごい上がるものだと思ってます。
Googleも失敗してるじゃないですか。
Googleプラスっていうね。誰か小原っていう人がね、日本では事業開発責任者だと言ってますけど。
そうですね。
スピーカー 2
出失敗しましたね。
スピーカー 1
Googleがやって、日本でよく分かってる小原さんがやったとしても、やっぱりSNSってそう簡単ではないので、
ちょっとそこまでいかなくてもちゃんとビジネス化できるみたいな範囲で今話してます。
スピーカー 2
もちろん僕がやったっていうよりかは、本国で作ったもののビジネスアライアンスを僕がお手伝いしたっていうぐらいの話なんですけれども、
今おっしゃったように、やっぱりコミュニティの力でユーザーが書いてくれるものをメディアにしていくっていう、
メディアとしてみんなが使える品質を作らなきゃいけないっていうタイプの、
あえてこの場合はCGM、コンシューマージェネレティブのメディアという言い方をするのと、
SNSっていう、今君何してるの?今僕こんなこと考えてるよっていうブログとか、
SNSっていうものは別物で考えた方がいいってことですよね。
スピーカー 1
そうですね。
今回ですね、さっき3つありますって言ったんですけど、
正直ですね、課金とECはそんなに説明しなくていいかなと思ってます。
むしろ広告がほぼここで言うとメインなので、ちょっとここをもうちょっと深掘ろうかなと思っているんですけれども。
スピーカー 2
いいですね、いいですね。
オバラも実は、実はGoogleにいた時は、Googleプラスの事業開発やってる前って、
モバイルメディアにどういうふうに広告をつけていただくと、メディアの収益が最大化するかっていうことをやってたので。
なるほど。
実はオバラもここめっちゃ一加減あるんですよ。
いいですね。
ちょっと掛け算できるよね、なんか。
スピーカー 1
そうですね、ちょっと楽しみですね。
まずちょっとユーザーによってコンテンツをどう作っていただくのかっていう話をするんですけれども、
ここでちょっと勘違いされやすいコストの話をちょっと注意事項的にしたいなと思ってます。
これですね、昔から結構あるんですけど、コミュニティが出来上がると企業はコストかけずにコンテンツが自動的に出来上がっていく。
だからいいよねみたいな。
スピーカー 2
あるあるだよね。ユーザーが勝手にコンテンツを書いてくれるからとか、内社はファンだからめちゃめちゃ詳しいから彼らは愛を持って書いてくれるんだよみたいな、ちょっと言い方あるけど都合のいい言い方だよね。
スピーカー 1
そうですね。確かにTabelogって勝手にレビューが集まって店舗の情報も整理してくれてるとか、Wikipediaってあれ全部無料で作ってるんですよねみたいな。
だからコストダウンでここやろうとすると結構失敗しがちだなと思ってます。
スピーカー 2
もともと作らなきゃいけないコンテンツを好きな人が勝手にやってくれるからコスト少なくて作れるからいいじゃんと。
スピーカー 1
ごめんなさい、喋りながら嫌悪感が若干出てしまったんですけど。
スピーカー 2
っていう話はまあまああるあるだよね。
スピーカー 1
やるとしたらもっとコストかかるかもしれないけど、それをやる理由があるのかみたいなところで考えた方がいいかなと思ってます。
なのでコストダウンとしてここやろうっていうのは基本的にはかなり難しいよっていうのをちょっと覚えておいてください。
スピーカー 2
ちっちゃめにでもこのコミュニティでやる方がもっとコストがかかるかもしれないっていうのってさ、めっちゃ件数のコミュニティをやってきた実績だったり愛を感じるんだけど。
やっぱり単純にプロに頼むと1万円払えばまあコンテンツ作ってくれるじゃないですか。
スピーカー 1
でもお客さんって楽しかったりとか充実感があったりとかいろんなインセンティブがないとやってくれないので、僕らのコスト下げたいから無料でやってくださいって言っても嫌なんですよ。
めっちゃ当たり前の話として。
スピーカー 2
そりゃそうだよね。押し付けじゃないからね。自分でやりたいって思わないと書いてくださらないからね。
スピーカー 1
そうですね。ってなるとやっぱりお客さんが投稿したいと思わせるような仕組みを作ったりとか、例えば表彰制度を作るのかとか、いいねがたくさん集まるとランキングに乗るのかとかいろんなことを考えないといけないので
結局すごく人間を理解した上でうまく動かさなきゃいけないっていうのがあるので難しいんですけど。
スピーカー 2
だろうね。だから一人一人に原稿を書いてもらうっていう都度払うコストがいいのか、そうじゃなくて良質な記事を書きたくなるようなインセンティブ作りだったりモチベーションが湧くような仕掛けを作った方がいいのかっていう話で
前者ってある種単発のコストだから予測可能だけど、後者の仕掛けを作るって最初にお金払わなきゃいけないし、結構読めないところも多いっていうことも含めて覚悟を持ってやらなきゃっていうのはすげー理解できるよね。
スピーカー 1
もうまさにそうですね。特にですね、コンテンツを作る上でコミュニティにおいてコールドスタート問題みたいなのがあるんですね。
スピーカー 2
いわゆるネットワーク効果で話をした最初にぐるぐる回らないってやつですね。
スピーカー 1
そうですね。これもめっちゃシンプルに言うと誰もいないコミュニティの投稿数って基本的にゼロなので、何もなくなると。
大体の人ってさっき言ったようにコンテンツを見に来るわけなので、コンテンツゼロのサイトって理論的には行くはずがないんですよね。
YouTubeにコンテンツが一つもなかったら誰も見に行かないっていう状態になるので、コンテンツがないとユーザーが来ない。ユーザーが投稿しないとコンテンツができない。
なので、卵が先かニワトリが先かっていう問題になりやすいっていうのがあります。
ここ解決しないとコミュニティ、特にUGCみたいなものはワークしないので、これをどう作るのかっていうのが一番のポイントだしコストがかかるかなと。
そういう意味で言うとコンテンツが先かユーザーが先かで言うと、どっちなんだ、ハードサイドはどっちだっていう話ですね。
僕は完全にコンテンツだと思ってます。
コンテンツを先にって言うとちょっと語弊があるかもな。
この辺の作り方3つ考えてきたので。
スピーカー 2
じゃあそこの格論入りながらも振り返っていきましょうか。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 2
3つ。
スピーカー 1
1つ目はツールとして最初は展開するっていうのがあります。
ツールをネットワークとして展開
スピーカー 2
ツール to ネットワークですね。
スピーカー 1
そういう言葉があるんですか。
スピーカー 2
いやいや、ネットワーク効果の回でお前説明してるの覚えてないのかよ。
スピーカー 1
忘れちゃったな。
ここの話で言うと、最初コミュニティっぽく見せずにツールですよと見せるのが大事だなという話ですね。
言い換えると1人が使っても成り立つようなサービスにするっていうことになります。
要はコンテンツなくても使えるサービスにすることですね。
これTableauの初期にどうやって伸ばしたのかっていうのを調べてみるとですね。
最初ってお店のレビューを書くサイトでもお店を探すサイトでもなくて。
どちらかというとお店の感想とかを投稿できるブログサービスみたいな感じだったんですね。
だから食べ物に関するブログでTableauなんですけど。
当時ってブログブームみたいなのがあって。
いろんな人が自分のブログでこんな店行ったよとか美味しかったよみたいなことを投稿してたんですけど。
Tableauはそういう人たちに向けてお店に行った記録を残せるブログツールですよみたいな感じで最初アプローチしていったんですね。
スピーカー 2
見てる人が前提で書くっていうよりかは自分のために整理がしやすいメモですよっていう感覚だったよね。最初のTableau。
スピーカー 1
だから初期のTableauのリリースノートとか見るとひたすら投稿者に向けての施策ばっかりやってるんですよね。
投稿しやすくてみんなが楽しく使っててデータが集まってきたらだんだんお店が探せる場所としてアプローチしていった。
Tableauで探すといい店見つかるじゃんみたいになってみたいな感じでだんだんコミュニティ化していっていいコンテンツがたくさんあるメディアになってビジネスモデル的にも成り立つみたいになっていったっていうようなこういう経緯があるかなと思っています。
スピーカー 2
インスタグラムとかも一緒で。
インスタグラムって最初はTwitterとかFacebookにきれいな写真をアップするための変換ツールっていうところから始まって。
じゃあどうせきれいな写真が撮れるんだったらクローズドな大事な友達にだけ見せたい写真をアップしようねって言ってだんだんネットワークになってたし。
実はYouTubeも最終的にはあなたのTube、あなたのチャンネルということでみんなに見れるっていうところを目指したけど、実は最初はやっぱり動画をただでアップロードできて友達に共有できるツールっていう感覚で始まったんだよね。
スピーカー 1
もうすごくいい例2つ出していただいて、インスタグラムもやっぱりFacebookとかに載せるみたいなのが初期であって、YouTubeも僕の記憶だとブログにエンベッドするみたいなところが大きくあって、外部サービスに載せるためのストレージみたいな感じだったんですよね。
こうするとお客さんもどんどん見に来てくれる集客にもなるし、使ってる人は単にストレージというか見せるためにアップロードしてる場所みたいな使われ方だったのでワークしましたと。
Pixivさんとかも同じで、絵を置いていける場所みたいな感じだったんですよね。これ全部に共通してるんですけど、昔ってホームページにイラストを置こうと思っても容量がもうすぐいっぱいになっちゃうの。
スピーカー 2
足りなかったんだよね。お金がかかるからね。
スピーカー 1
そうなんです。だから本当に月何千円とかかけてホームページに容量を増やすとかしなきゃいけなかったのが、Pixivだと高画質のイラストを置いといては無料だっていうのですごい使われましたし、そうすると何が起こるかというと当時SNSとかもあんまりないので、ホームページからリンク貼るんですね。
イラストこちらですって言ってPixivにみんな飛ぶので、そこでまたPixivの集客につながるみたいなことが起きてたりしましたね。
スピーカー 2
そうだよね。だから今はあんまり言われなくなったけど、当時ブギーバックっていう言葉が英語では流行って、要は1から自分たちのサービスを立ち上げるときに自分で全部集客すると大変だから、ツールとしてそのときに流行っているネットワークコミュニティサービスに使われる存在になると、
そのネットワークから勝手に集客をできるからロケットスタートできるよねっていうので、ブギーバックっていう言葉が流行ってたりしたから、実は今、生成AIってちゃんとしたものを作ろうとするとコストがかかる中で、
いろんなコミュニティとかいろんなネットワークサービスの上に乗っかるものが作れるという意味では、まさにAIみたいなのはツールとネットワークの典型的なものになりやすいものになっているっても言えるですね。
スピーカー 1
確かにそうかもですね。YouTubeも同じですね。動画とかってもう全然置けるものではなかったのでっていう感じでした。
次にですね、2番目に自社で作るというパターンがあります。これめっちゃわかりやすくて、自社でコンテンツ作ってからメディアとして成り立って、そこからユーザー投稿を開放していくっていうパターンですね。
わかりやすいのだと、クラシルさん、一般的なレシピをどんどん大量に自分たちで作ってお客さんを集めて提供するっていうのをやってました。
レシピだとハンバーグとか定番のものが圧倒的に人気になるので、そこは自分たちで作っていくっていうのをやった後に、今だとユーザー開放をしてTikTok風のショート動画とかでアップロードできるようになるとか、
インスタグラム風の写真によってレシピが投稿できるみたいなのを増やしていくっていうのをやってますね。
これのポイントは、Cookpadさんという競合がいたんですけれども、あれって完全にユーザー投稿型だったんですが、
お客さんに高品質な動画を作ってもらうにはやっぱりもうちょっと時代を待つ必要があったので、Cookpadは動画レシピできないっていう状態だったんですけど、
自社でコンテンツを作り、ユーザー投稿に開放
スピーカー 1
クラシルさんはそこの段階だと自社でスタジオを作ってオペレーションを最適化して、高品質なレシピ動画をどんどん作っていき、
定番が大体埋まったよねってなったらユーザー投稿を開放して、要はニッチなレシピをワッと増やして、
より強くしていくっていう二層状態にしたので、コールドスタート問題を鮮やかにクリアしたというようなパターンかなと思ってます。
スピーカー 2
だからこの辺もあんまり日本で言われなくなったけれども、割とUGC vs PGCっていう言い方で、
ユーザーが作るユーザージェネレティッドコンテンツとプロが作るプロジェネレティッドコンテンツっていうものをどういう形で上手い形でハイブリッドしていくかというようなところって結構議論になっていて、
さっきのクックパッドとクラシルさんの例はわかりやすいよね。ある種、クックパッドってユーザーがどんな良いレシピをアップしてくれるの?みたいなことを褒めるっていう文化が中心になっちゃったから、
そこに大量にプロの作った動画みたいなことを入れると、ちょっとコミュニティの中で破裂を起きるもんね。
スピーカー 1
そうなんですよね。
スピーカー 2
それに対してクラシルは本当にスタジオを作って、上の画角からフライパンの動きが取りやすいとか、すごい高品質なものを低コストで作る体制を作るところで、テキストから動画へのインフラのゲームチェンジの時にうまく変えていったっていう典型例ですよね。
スピーカー 1
そうですね。さらにすごいのが、多分インスタグラムとかTikTokとかそっちに料理人がレシピを投稿するようになると、クラシルって厳しいよねってなりかねなかったと思うんですけど、定番レシピを探すのはやっぱクラシルの方がいいよねってなってるので、そこをちゃんと両方取れたっていうのはすさまじいセンスと戦略だなと思ってます。
スピーカー 2
そうですね。この辺はリクルートの回とかが参考になる話で、結局どこに染み出すかっていう戦略設計ってすごい大事で、結局ビジネス化するためにはやっぱりユーザーさんにたくさん来ていただかなきゃいけないので、
そうするとやっぱりリクルートの時にやったように、ビジネスって発見の中の出会い頭で動いていくディスカバー型のビジネスと、自分の目的に対して探していく検索型のサーチビジネスっていう探索のディスカバー、検索のサーチっていうのがあったときに、
インスタグラムとかTikTokではディスカバーなんだよね。なんかこれおいしそうとかしずる感があるとか簡単に作れそうみたいなところで発見するけど、じゃあ2回目今日こんだて作ろうかってなったときに、じゃあわざわざディスカバーのTikTokとかインスタグラムで探してると効率悪くて、結局Cookpadの中で一番検索されてるタグって何かっていうと15分以内で作れるなんですよね。
スピーカー 1
なるほど。
スピーカー 2
で、この15分って言い方悪いけどさ、検索の時間も含めて15分で作れるじゃん。
スピーカー 1
なるほどな、なるほど。面白いですね。
スピーカー 2
だから時間があるときってディスカバーの中に浸ればいいけど、パパッと作りたいっていうときはやっぱり検索の中でサクッと機能と違って子どもが喜ぶ自分が喜ぶメニューをどうやって探すのっていう風になったときは、やっぱクラシルっていうメディアの方に行くよね。
だからそこら辺ディスカバーとサーチを戦略的に切り分けてやってた堀江さんっていう人は本当に優秀な人だなって思うわけですよね。
スピーカー 1
本当ですね。面白いですね。15分以内で検索する人は時間がないから、とにかく早くレシピにたどり着きたいってニーズがあるっていうのはありますね。
スピーカー 2
しかも機能と違うものが必要とか、あとアレルギーがあるとアレルギーに配慮しなきゃいけないとか、実際の現場になると制約条件を回避したものを探さなきゃいけないので、そうするとコンテンツにたくさんディスカバーとして出会っていくSNSメディアよりは、
もう良質なコンテンツが集まっていて、検索の中でパッと探せるCGMであり、プロがジェネレティブメディアのハイグリッドっていう方がいいよねっていうところは、この自社で作るときのすごいポイント設計があったりしますね。
スピーカー 1
なるほど。
スピーカー 2
いくらでも語れちゃうよね、またね。
スピーカー 1
そうですね。ちょっと3つ目行きますね。
そうですね。
演出でごまかす
スピーカー 1
3つ目は、演出でごまかすっていうパターンもあるなと思ってます。
演出。
これ、僕が昔やってたアンサーというモバイルのQ&Aサービスがあるんですけど、質問サービスって質問がないと答えが集まらないっていう極めて当たり前の構造なんですが、これ、あえてチャット風の画面にしたんですね。
当時、やっぱりスマートフォンがこれから来るぞぐらいのタイミングだったので、みんなあんまりスマートフォンのUIに慣れてないという状態だったので、LINEさんみたいなチャット風の画面にして、最新のコメントがあったら一番上に上がるというフロート式と呼ばれるやつにしたんですけど、こうするとリロードするたびに上位の投稿5件ぐらいは常に入れ替わってるように見えるんですよ。
スピーカー 2
なるほどね。賑やかしが見えるんだ。
スピーカー 1
見えますと。ヘビーにLINEする人でも毎秒メッセージが来るっていうのはさすがにないので、このサイト来るとめちゃくちゃ人がいるっていうのをLINEと比較して感じるんですね。
によって、ユーザー数少なくてもなんでこのサービスこんな人いるんですかみたいな質問が来るぐらい、なんかすごく投稿がありそうっていう風になったっていうのがありました。
なので、いわゆる人気と呼ばれる、たくさんの人がコミュニティにいるかのようにどう錯覚させるかっていうのは非常に大事なので、こういったことを使うっていうのもあるなと思ってます。
スピーカー 2
いやー、やらしいね。
本当に。
いやでもこれってめちゃめちゃ人気って大事で、例えば今はちょっともうコンビニが当たり前になったからステージ変わりましたけど、昔なぜコンビニは立ち読みを許してたのかっていう話があって。
昔コンビニがまだメジャーでなかった頃って雑誌棚をあえて入り口の横に置いて、しかもライトで結構明るいから誰が立ち読みしてるんだろうっていうのを見えるようにしたんですよね。
スピーカー 1
はいはい。
スピーカー 2
そうすることによって、深夜にやってるコンビニでやっぱり人気がないとちょっと大丈夫かなって思っちゃうんだけど、コンビニで立ち読みしてる人がいることによって人気を演出するみたいなところがあって。
それでコンビニが安心して入れる場所っていうふうにだんだん定着していって、今は定着したから、あえて入り口横に雑誌棚を置かなくても良くなってきたっていうのもあったりするんですよね。
スピーカー 1
いやー大事ですね、人気は。
スピーカー 2
かつあれだよね、ちょっと30分超えてるんだけど、この辺の話大好きだからもうちょっと深掘ると、やっぱアンサーっていうタイミングってスマホでLINEとかが定着した頃だったから、コミュニティサービスを非同期で作るのか同期で作るのかっていうのも重要な決断で。
いわゆる掲示板みたいに答えを変えたら次の日になったら答えてくれるみたいな、割とすぐに答えが返ってこなくてもいいサービスと、やっぱりすぐに答えが返ってくるとその答え自体がそんなズバッとした答えじゃなくても嬉しいっていう、
本人の感情の同期設計を正確な答えに持っていくのか、いや誰かに構ってもらえてるっていう風な安心感、いわゆる前回ケンスが話したグルーミングに持っていくのかっていうところで、グルーミング的なサービスとしてのこういう同期性、人系の演出っていうところはすごく上手いなって当初思いましたね。
スピーカー 1
もうまさにおっしゃる通りで、みんなこう悩みをちゃんと説明しないで、「はあ、つらい。」とかで投稿して、みんながどうしたのって聞いて、実はみたいな感じにするように設計してたので、だからやっぱり即レス型みたいに言ってたんですけど、まだスマートフォンが普及して間もない頃なので、普通のQ&Aサービスと違ってもう10秒で返ってくるみたいなところを価値としてやってたりしましたね。
スピーカー 2
こうやって分解するとめちゃめちゃわかるね。
スピーカー 1
そうなんですよ。ちょっと他にもテクニックがあるので、ごく簡単に紹介すると、例えば他のサイトが崩壊した時に引っ張ってくるみたいなパターンもあったりします。
コンテンツ作成のテクニック
スピーカー 1
Twitterが買収された後にいろんなブルースカイトが出ましたけれども、あれもやっぱりそれを狙っていて、「ここがダメになったから他に移動しなきゃね。」みたいな人たちをガッと取ってくるみたいなのはよくありますね。
2チャンネルとかまさに大きなAmazonというサービスがちょっと崩壊した時にガッとユーザーを持ってきているというような形でした。
あとはコンテンツを作るために自作自演するみたいなパターンもあって、これもさっきのプロが作るみたいなのの派生系ですね。
コストかけて自分たちでコンテンツを作っていくっていうのもありますし、ニュースピックスさんみたいに有名な人にお金を払ってコメントしてもらうみたいなことをすると、
ホリエモンがコメントを書いているからちょっと見に行こうかなっていうので魅力的になってくるので、そういった形もあるかなと思います。
スピーカー 2
この辺はさっき言った、ユーザーが集まってくるとコンテンツも集まって、逆か。
コンテンツがあるとユーザーが集まってきて、ユーザーが集まってくると人に見られるから嬉しいから、役に立つからなのか、貴族意識があるからなのか、ユーザーがまたコンテンツを書いてくれるからっていう。
コンテンツがユーザーを呼び、ユーザーがコンテンツを呼ぶっていうネットワーク効果を回していくっていうことが、結局トラフィックを作ることであり、トラフィックを作れば一旦広告みたいなところでマネタイズができるよっていう中で、
ユーザーを呼ぶためにある程度最初コンテンツがあるのか。ニュースピックスみたいに有名人に払ったり、プロに作ってもらったりとか、ヒト系を作ったりとかっていうようなところで回すテクニックもあるし、一方でさっき言ったように、
買収してみたいなところだったり、他から逃げてくるみたいなことだと、逃げるっていうところは次の一頭地がここになるかもしれないから、ユーザーが来るだろうから先にユーザーがコンテンツ作ってくれるみたいな。さっきのニューアイトーリタマゴの問題で言うと、必ずしもコンテンツから始めなくてもいい応用編として、この避難先みたいなポジションを狙いますみたいなものもあるよっていうふうに考えればいいのかな。
スピーカー 1
そうですね、おっしゃるとおりです。完璧な解説ですね。
スピーカー 2
いやいや、前回までの件数のコメントの具体例とまとめ性っていうところを頑張って僕も修復しながらサブ役をやらせていただいております。
スピーカー 1
素晴らしい。
というわけでもう30分過ぎちゃったので、今回はコンテンツ集めてメディア化して広告を載せるっていうビジネス、マネタイザーのところを説明したんですが、次回に分けて課金とECのところをめっちゃ軽く言いつつ、
ちょっと小原さんに直接マネタイズする以外のところのビジネスについてもお話ししてもらえないかなと思ってます。
スピーカー 2
了解です。
そうですね、だからビジネス化イコール、そのコミュニティそのものを売り上げを作る、利益を作る、マネタイズするっていう手もあるんだけれども、コミュニティがあることによって別のところの収益が生まれるからコミュニティはサブパーツとしてビジネスとして持続的になれるよっていうパターンも実はアメリカではものすごい主流になってきたりしてるので、その辺の解説も僕もプラスしていこうかなというふうに思います。
スピーカー 1
はい、ありがとうございます。じゃあ今日はそんな感じですかね。
スピーカー 2
はい、では全部後編ということで後編に。
ありがとうございます。
ではねー。
36:11

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