00:11
Nozomiさんはどうでした?
私はドレス店爆撃っていうのを全然知らなかった。
私も知らなかった。
めちゃめちゃたくさん被害があったし、戦争犯罪にも飾られたりするけど、みんなで隠してましたみたいなものだと。
っていうのを初めて知って、Wikiでめちゃめちゃ調べた。ドレス店爆撃。
その時に見てたやつをパッと振り返ると、1945年の2月だからドイツが降伏する直前かな。
ほぼほぼ体制は消しているっていう時に、ドレス店っていうドイツの東部にある街に無差別爆撃をすると。
4回空襲して出てった銃爆撃機が1300機。合計で投下された爆弾が3900トン。
街の85%が破壊されて、水系死者数が2万5000人だと。
3900トン上から降ってきたら、気がおかしくなりますよね。
そりゃそうだ。
それを体験した上で、書くとこうなるのかっていう事の印象、事実の印象がすごく強くなっちゃった。
ドレス店爆撃っていうテーマをドイツの人が読むのと、アメリカの人が読むのと、日本人が読むのって全然印象が違うじゃないですか。
日本人からしたら、広島とか長崎に原爆が落ちましたみたいなのと同じような事なんだと思うんですよ。
その時に広島にいた人が書いた小説で、こういうSFでってなったら全然日本人からしたら受け止め方が違うんだろうなと思うとすると、
それをこういう形で書くんだっていう新鮮な驚きというかインパクトというのがあったですね。
確かに。確かに日本の広島とかで書かれたやつでないですね、こういうタッチのもの。
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こういうトーンにしたら怒りそうな人いるじゃないですか、多分。もっと真剣に言っていいそうな人もいるし。
一応そこの布石が第1章でありますよね。
こういうドレスレンの小説を書こうと思ってるんだよって、戦争を止めた看護婦の奥さんに言ったな、
マスキュラーで、都合よく聞いとった戦争を肯定するような作品だったら絶対に書くんじゃねえよみたいなことを言われて、
全くそういうものではないと。
あんたたちは子どもに何もわかってなくて、実際に子どもたちが戦っていたようなものに過ぎないんだから戦争になってみたいなことを言われて、
そういう全く戦争を肯定したり、自分たちをマスキュラーで強い存在として書くこともしないよみたいな。
副題は子ども十字軍にしようっていう最初のやり取りがありますよね。
あるね。
一応そこで怒られ防止というか、そういうことを言う人を想定して書かれているのかなとかは覚えますけど。
確かに確かに。そういうディスクレーマーの付け方だったかな。
確かにね。
すごく不思議な。
印象も強く残るところで言うと、確かにSFっぽい設定、時間旅行っぽいことだったり、
あとはトラファーモードル星人のものの捉え方だったりするんだけど、
インパクトが読み終わった後に一番強く残っているのはやっぱり戦争文学というか、そういうところが強く残っている。
トラファーモードル星人によると地球人には少なくとも7つの星があるらしいですよ。
なんだっけ、生殖に必要なのは男性同士なんとかと、あと年取った女性同士なんとかみたいなのがありましたよね。
全て7つの星、私たちは男女っていう、男性女性という1つしか認知ができてないけど、他のものも全部生殖に必須のもので、
ただその必須なものっていうものの次元が4次元空間に属しているから、人間には認知できないっていう、そうですかみたいな。
トラファーモードル星人めっちゃ考えてるやん。
確かに、4次元だから不可視の次元における生の在り方を想像する手がかりとして、男性の同性愛者の開剤がなくては地球人の赤ん坊は生まれないとか、
女性の同性愛者の開剤がなくても赤ん坊は生まれる、65歳以上の女性の開剤がなくては赤ん坊は生まれないとか書いてあります。
しっぷんかんぷんでしたね。
トラファーモードル星人によると65歳以上の人類が滅びた瞬間に、生殖ってのは全く不可能になるってことですね。
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不可能になる。
すげえなあ。あるのかもしれないけどなあ、確かになあ。
自分のことを、自分のことを何だろう、主人公の中の主人公っぽく書くってこと?
時間空間を行ったり来たりしながらも、そういったゴーズを全体に流すというか。
うーん。
そういったゴーズ精神がこのビリー超強くなるじゃないですか。
うん。
トラファーモードル星人はもうそういったゴーズしかありえないんだと思うんですよ。
ありえない。
もう時間という概念がないから、今変えれば結果が変わるっていう因果に対する信頼もないわけじゃないですか。
そうなるから、もうそういったゴーズですよっていうことなんだと思うんですよ。
でも、一般的な人間社会というと、そういったゴーズはあまり認められないじゃないですか。
そういうもんなんですよって言っても、いやいやなんとかせやっていうふうになるし。
トラファーモードル星人とのコミュニケーションの中でも、戦争が起きてるんだったら食い止めようと思わないですか?みたいな話が出てきてたと思うんですけど。
みきさん個人で考えた時に、そういったゴーズ度はどれくらいですか?ゼロから100まであるとして。
自分のに対して?
はい。
自分の人生に対して?
はい。
まるべくゼロというか、割と頑張っていきたいみたいな。
割と頑張る派?
うん。
野辰さんはどうですか?
私も相当そういったゴーズ派なので。
なるほど。
8級くらいはそういったゴーズ。トラファーモードル側ですね。
うん。
読んでて、そういうもんだよなみたいな。
言いつつ、そういったゴーズ、この話で好きだったのが結構最近の漫画とか小説とか、人が死ぬ時に何でその人が死に必要があったかとか、その人がどういう一種だったかとかを振り返ってから死ぬみたいなエンタメ小説とかアニメとか多いと思うんですけど、その人の生きる理由とか。
それはちょっとチャチック感じるというか、ただ死ぬだけに過ぎないのにそんなに死ぬ理由とかいらんやろみたいなことをよく思うので、このスロータンハウス5はそういうのがない。ほんとにただ死ぬ。死ぬ時は死ぬみたいな感じが好きだったし。
主人公、登場人物、あんまり感情はしみえないじゃないですか。結婚した、パーティーをした、子供が産まれたとか、そこにロマンチックなビデオロギーが4つとかない、ただコミュニティが形成され繁殖を続けてきた、時間が経って人が死んだみたいな、パンタンと書かれる感じっていうのはフィットするっていうか、私の感覚とフィットする部分はある。
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そういう意味ではそういったゴーズ好きかもしれないけど、好きなんだけどでも自分の人生に変えられると何とかしたいっていう気持ちがチザチザバタってしながら生きてますね。
確かに強い意味みたいなものを付与するでもなく、パンタンと物事が起き、パンタンと人が亡くなり、強い意味を持って時間移動するわけでもないし、時間旅行っていうSFのテーマを導入したら意味を持って移動しそうじゃないですか。
あれを防ぎに行きたいなとか、あれを見に行きたいなとかあるもんですけど、マジで意味なく旅行しますもんね、この人たちね。気づいたら違う時間のタイミングに行っているし。
そういったゴーズが出てくる度に、そうだよなって思いながら私は読んでたっすね。
そうなんですよ。
どこだっけな?解説家なんかにあったのかもしれないですけど、そういったゴーズっていうのが、おそらくこの言葉っていうのがくすぶる廃墟に立った時に、このカートボネガットの心に生まれた感情を表現し得る唯一の言葉だったんだろうって、今でもそれが全てであるに違いないっていうのが出てきて、そうですなーみたいな。
そりゃドレスデンに爆撃される意味なんて一個もないわけじゃないですか。ほぼ戦争も集結をしているし、いるのは別にもうドイツ軍じゃなくて捕虜だし、爆撃していいことなんかなんもないのに、なんでこんなにやられんねんっていうことの不条理みたいなことに向き合った時に唯一出てくる言葉がまあそういったゴーズっていう風に処理しないともうなんともならんっていうことなのかなと思いながら噛み締めてたですね。
確かに解説に書いてありますね。くすぐる背景に立った時に。
これ確かに中学の時に言われてもわかんないですよね、こんなんね。そういうもんなんだよって言われたら、は?みたいな感情になりそう。
本当そうですね。
インタビューでコウジの状況って覚えてない?
いや、そうでしょうね。
読書体験中は本当に私は何をどこで、どこに連れて行かれてしまうの?みたいな感じで読み終わった後に、自分の人生、自分の体験をこういうふうに取り扱って、こういうふうに私にするのか、みたいなことに思いを馳せてたって感じでした。
これ売ろうと思ってこういう本は書けないですよね、たぶんね。
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作家のつむらさんっていう方がこのカートを願ったの、一番最初に読んだのがスローターハウス5で、当時はよくわかりませんでしたって書いてますね。
やっぱりみんなよくわからないですね。
やっぱりそうなんだろうな。まっすぐに言いたいな、このわからなかったですっていう。
よくわからなかったですって。
言いたいなあ。
ドレスデン空襲については、日本共産党が自らのコラムでしっかり書いてる。
ドレスデン空襲、45年。
我々はドイツの罪。
そうですか。
今ストックフォトでドレスデンの空襲の写真見てるんですけど、もうすごいっすね。
瓦礫オブ瓦礫。
ドレスデン空襲、今ずいぶん復活したんだな。
そうね。
本当だ。
この漢字を見ると、見て理解して小説読むのとそうじゃないのは違いそうですね。この漢字を見るとまさに。
ちょっとあんまりわかってない発言かもしれないですけど、ちょっとウクライナやっぱり放出させるというか、あれは60年経っても同じことしてるんだみたいな感じもちょっとあるというか。
これどころじゃない。
もうなんか兵器の精度はどんどん上がってますからね。
これどころじゃないんでしょうね。
戦争文学っていうのがまた生まれるんでしょうね。いいか悪いか。
改めて一番最後のこのロケットにこう書いてあったみたいな、何も写らないけど覚えてます?
どのシーン?
一番最後の奥さんと、ふと奥さんの胸元を見るとロケットがついてて、ロケットにこう書いてあったみたいな。
なんだっけ?
あるんですけど、一番最後ですよ。
そのロケットに書いてあるのが、神よ願わけば私に変えることのできない物事を受け入れる落ち着きと、変えることのできる物事を変える勇気と、その違いを常に見分ける知恵とを授けたまえって書いてあるんですよ。
それで終わるんですけど、そのビリーのパートはね。
そういったことをずっと言ってしまって、変えることのできる物事を変える勇気と、その違いを常に見分ける知恵とを授けたまえっていうメッセージ。
強いなぁ、最後にこれくるの強いなって思ったことを思い出しました。
何でしたっけ?それニーバーの祈りでしたっけ?
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あ、そうなんですね。何か意味があるんですか?
確かにラインホールドニーバーっていう人の祈りの言葉で確かよく出てきて、変えることのできる物について変えるだけの勇気を我らに与えたまえっていう。
あ、そうなんだ。
そうですね。
よく出てきますね、ニーバーの祈りね。
この3つ、ニーバーの祈り考えたときにどれが一番大変そうですか?
変えることのできる物事を変える勇気。
勇気。
勇気。
見飽きる勇気も難しいけど、でも変えることがわかっていて、変えようってなるかどうか自分が一番難しいって思いますよ、自分。
うーん
その産業
これ全然あれですけど
ウィキによると
オリジナル版は
その産業
神よは変えることのできないものを
聖恩に受け入れる力を与えてくださいと
変えるべきものを変える勇気を
そして変えられないものと変えるべきものを区別する賢さ
知恵を与えてくださいと
産業がよく引用されてくるけどその続きがあって
一日一日を生き
この時を常に喜びを持って受け入れ
困難は平穏への道として受け入れさせてくださいと
これまでの私の考え方を捨て
イエスキリストがそうされたように
この罪深い世界をそのままに受け入れさせてくださいと
あなたのご計画にこの身を委ねれば
あなたが全てを正しくされることを信じています
そしてこの人生が少なくとも幸福なものとなり
天国のあなたのもとで永遠の幸福を得ると知っています
受け入れ系が後ろに続くらしいですよ
そうすると神、キリスト教っぽいっていうか
イエス様が見てくれてるから受け入れていきますみたいな
信じるから委ねられますみたいな感じもありますね
そうね
その全文を聞くと
なんかカエル道こっちよりかは
受け入れましょうやそういうもんですっていう感じ
確かにそういう祈りだったのかな
確かにこの調節自体もそうだもんね
この祈りはアルコール依存症を克服のためのプログラムや
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薬物依存症や神経症の克服を支援するプログラムによって
採用されていて広く知られるようになったと
確かにその奥さんのロケットにも
アルコール中毒であった母親の像が収められていて
そのロケットに書いてあったっていう話だから
なるほどね
欲しいねこういうのね
その委ねる言葉ってことでしょ
三つ勇気知恵誠一欲しいね
欲しいね
このボネガットっていう人自身私
なんだっけ別の一冊を読んだぐらいであんまり正直知らないんですけど
リキさんってこのボネガットジュニアっていう人のやつを
ちょこちょこ読んだりはするんですか
してないですよ多分スローターハウス5のプーティー
最初の10ページがプーティーまでで終わってますね
それで心を折れ今に至ると
折れ今に至って初めて一冊読み切ったのではないだろうか
なんかハマる人が超ハマりそうな世界観ですよねこれね
なんか人生のベスト3とかにあげてる人を見たお知り合いにいますね
本当に好きな人は好きなんだ
スローターハウス5をってこと?
スローターハウス5を人生ベスト3にあげてる人2人知ってます
へーすごいなーそれはすごいなー
でもなんか自分のリアリティの獲得の仕方が
多分その人にヒットするのかなとか思うんですけどね
だからボネガットにとっては自分の体験とかリアリティが
こういう小説とかに落とし込まれて捉えられる人
私はちょっとそういうふうには捉えないから
なんかちょっと不思議体験と不思議な特殊体験みたいになるけど
もしかしたらボネガットみたいな
自分のリアリティの確認の仕方の人からしたら
すごいハマるっていうか
なんかすごい好きになるのかなとかは思いますけどね
なるほどね自分のリアリティの獲得の仕方か
自分のことをこういう小説に書く
どういうことなのかなって思ったっていうのも
こういうふうにこれがリアリティなんでしょっていうふうに思うんですよ
ボネガットにとっては
トラファワード星人にさらわれて標本として観測されて
その中から時間旅行として人生開講するみたいなことが
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一番リアリティを確認しやすいやり方なのかなと思うんですよね
こういうふうに書くってことは
もちろんエンタメとか読者向けの視点っていうのもあると思うんですけど
それが私と思ったら全然違う感覚だなと思って
でもそれが合うのかなって思いますけどね
なるほどねなるほどな
最近あとカラックスがアネットって映画とか出したんですけど
それとかも若干似てる空気
何が似てるかわけないんですけど
リアリティの確認の仕方がこういうのと似てるっていうか
あんまり内なる情動とかじゃなくて
そういった星人にあふれてる描き方だったりして
ちょっと似てるなとか思ったりした時に
まとまりがないなと思う
アネットね
これ誰かも超よかったって言ってたな
アネット好きな人はスローターハウス好きなんじゃないかなとか
思うところがあるというか今話しながら思ったんですけど
私は人間のリアリティを内なる衝動とか情動みたいな
なんでかわかんないけどこういう風に思ってしまいましたみたいなこととかに
すごくグッとくるというか
そこにリアルを感じるんですけど
そうじゃないリアリティの確認の仕方とか
グッとくる人間の捉え方っていうのがあるなと思って
そういうハマり方の人はこの小説すごい好きなんじゃないかなって思います
なるほど自分のリアリティの確認の仕方か
考えたことがなかったな
理由もなく何かが起こるとか何か起こる時にあんまり
理由因果がないみたいなことは私もそう思うんですけど
そこでやっぱりパッションが伴ってしまうって思っちゃうんですよね
人間たること
なんかわかんないけどやりたくなってしまったとか
なんか気づいたらやっちゃってたみたいなところが
すごい私的にはグッとくる
そういう人間たちじゃないですよね
スローターハウスに出てくる人たちっていうのは
そうね
そこに不思議な理解できなさみたいなのがあって
事実が迷い込んでしまったような感覚があって
文章が面白いから面白く読めるんですけど
こういうのに本当にリアルを感じる人いるんだと思っている
なるほど
自分はどういうリアリティの認知の仕方をしてるんだろう
と考えてみたんですけど全然言語化ができないですね
何だろうな
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何でしょうね
そうだな
なんかスローターハウス5のこの不思議なというか
こういう仕方をすると自分として好きになるかなというと
私多分好きな作品で言うと
だいたい頑張って笑い飛ばしますみたいなやつが好きなんですよ
SFでも3体よりマーティンがないと火星の人とか
プロジェクトヘイルメインの方が好きだし
それは何でかっていうと
辛い時に笑ってごまかしましょうみたいなやつあるじゃないですか
そういった構図的なことを言った時に
やっしゃーやっちゃったみたいな感じのものあるじゃないですか
そのユーモアとか笑いで対応しますみたいなスタンスが好きで
多分それが自分のリアリティの認知の仕方なんだろうなというのを思うと
なんかこう衝動が強く出ていたり
なんていうんですかね
諦めの定年をそのまま扱うみたいなやつが
一般的に苦手中か
苦手中かって思うんだろうなっていう
確かに
私そういうの大好きですわ
そういうのが好きなんですよね
過去を振り返ってイジイジイジしてる人の話とかもめっちゃ好き
意味ないけどやっちゃったりとか
なるほど
3体の方が好きです
プロジェクトフェイルヴィアンリアリティの3体の方が好きです
なるほど
なるほどな
なんか私イジイジしたまま意味わかんないことやって消化させますみたいな人すげー好きなんですよ
なんですか
受験が超大変になっちゃって
イジイジイジイジってして
分かんないけど闘牛師になってみますイエーイみたいな
なんでやねんっていうのが多分好きなんだろうな
なるほど
それは確かにリアリティの認知の仕方だったり
そういうものはありそうな気はしますね
作品の好み
私こんなに高く評価されてるってことはやっぱりここに
人間のリアリティみたいなのを見出す人がすごい多いっていう話だと思うんですよね
戦争文学の描写として優れているとかそういうことじゃないところで評価されてると思うんですよね
うんうん
ウクライナのかなり初期の3月ぐらいに出ていた人で
ウクライナのボッコボコの廃墟の真ん前で一人でチェロを弾くチェリストっていう人がいて
その人に送金しましたもんねめちゃめちゃよくて
27:07
そういうのが好きなんですよ
みんなめっちゃ明るくやるわけじゃないですけど
その背景にしながらチェロを弾きますっていう
そこでリアルを感じるんですよね
すごい感じる
すごい感じますね
うん面白いちょっとわかる気もするしそれは私とも違う感覚だなと思うし面白いですね