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2021-03-09 21:57

「セールスマンの死」最終回:いい老人になろう

内容メモ

  • 循環型の時間感覚について
  • 外から定められた「Big」「Liked」
  • セールスマンは孤独?:ウィリーはお悩み相談が下手すぎる
  • みき、セレクションバイアスを痛感する
  • こういう老人になりたくないよ
  • 次はポジティブなやつ!

参考リンク

  1. 若山浩「アーサー・ミラーの『セールスマンの死』─ チャーリーについて ─」(http://www.ritsumei.ac.jp/ir/isaru/assets/file/journal/21-3_05WakayamaHiroshi.pdf)
  2. 日比野啓「二重化される意識と「もの」としての世界:Arthur Miller, Death of a Salesman における気づきの体験」(http://repository.seikei.ac.jp/dspace/bitstream/10928/505/1/jinbun-22_1-18.pdf)

みき(@miki_apreciar
のぞみ(@CobeAssocie

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書籍紹介(Amazonより)

かつて敏腕セールスマンで鳴らしたウイリー・ローマンも、得意先が引退し、成績が上がらない。帰宅して妻から聞かされるのは、家のローンに保険、車の修理費。前途洋々だった息子も定職につかずこの先どうしたものか。夢に破れて、すべてに行き詰まった男が選んだ道とは……家族・仕事・老いなど現代人が直面する問題に斬新な手法で鋭く迫り、アメリカ演劇に新たな時代を確立、不動の地位を築いたピュリッツァー賞受賞作

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00:11
Mafumafuさんって、昔から時間軸ループというか、循環型だったんですか?
どうだろう?
いや、多分全然、私はアホなので、あんまり考えたことがなかったんですけど。
アホなわけないやろ!
スーパー、スーパーアルバムで考えたことなかったけど、
例えば、どいなかの、田舎の生活って基本的には、なんか、
それがないままになってると思う。直線の部分と回る部分と。
何を言ってるかっていうと、農業ってしっかりやろうと思うと、
一直線をすごく大事にしなきゃいけないものだと思うんですよね。
その木の収穫をね。
そうそう、収穫があって、この時期に種を植えて、逆算で考えるじゃないですか。
だけど、物の上で季節っていう考え方とか、
ある種、災害っていうものに対する受け止め方みたいなものはすごく循環的だし、
人が死ぬことに対してものすごくみんなオーラがあるんですよ。
結婚式の時の飲み会のテンションと葬式の時の飲み会のテンション、完全にイコールなんですよ。
え、そうなんだ。どっちも儀式ってこと?祭り?
晴れの場なんだ。
そうそう、どっちもみんなすげー楽しそうに酒飲んでるっていう。
へー。
その感覚はすごくイメージにもあって、
もちろん、遺体を燃やす時には泣く人がいてみたいな、そのトーンは全然そうなんだけど、
日常っていう時間の中にすごい組み込まれてるんですよ、人が亡くなるシーンとか。
あれを見てると、すごい混ざってる感じがしました。
ぐるぐる回る世界観と、一直線に進んでいて逆引きで考えたりする世界観、時間観みたいなのが混ざったような感じがしましたね。
なるほどな。私の育ち方的に、全然超直線的に生きてきたかも。
そういうのが影響してるのかな。循環を感じるシーンってあんまりなかったかも。
うーん、そうね。その直線世界観。これはセールスマンのシーン。
セールスマンのシーン、完全に直線世界観を生き、そして息子にも押し付け、そして行き詰まり死ぬ。
直線だからも先が見えない。この先に行き止まりだって。
そういう意味では、働きだすと基本的には直線世界観になるんじゃないか。
03:07
プロジェクトワークっていうものをする仕事って、あらゆるものは基本的に直線で何か書くと思うんですよ。
プロジェクトの完了っていうものを定義して、今の時点からそこに線を引いて、できるだけその線が直線であればあるほど美しいプロジェクト進行になるじゃないか。
途中で曲がったり折れたりするのに、いかに真っ直ぐにバシッと引くかってすごい大事なものだと思うので、
それをどういうふうに時間軸をコントロールするかっていうことに就職してからはやっぱり頭を刺すようになりましたけど、
今も最初に話した3月末までの忙しさと向き合っている時には、
結構その循環っぽいというか、別にこの仕事がうまくいかなくても、4月は苦しい、5月は苦しい、夏も苦しいみたいな、いい意味での逃げ道というか、
セールスマンの死ね。大変だよな。
これ最後の方に、本当に最後の最後、自殺する直前ぐらいに種を刈って沸き始めるじゃないですか、庭に。
あれは何だったんだろうなっていうのが、いまだにわからず。何のメッセージなんでしょうね、アーサー・ミラー的に。
それこそ循環なんですかね。この作品を持っててちょっと思ったのが、多分アーサー・ミラー的なメッセージとしては、
多分この仕事、こういうふうにワーって頑張って直線的な時間間隔でやると行き詰まって死んじゃうよっていうのが継承を鳴らすみたいな意味があったと思ってて、
作家って未来を教えてくれる存在だから、何かこういう未来危ういよってことは言いたかったと思うんですけどね。
それで言うと、横のチャーリーおじさんいるじゃないですか、もっとビジネスで成功してる人。
この人も殺さなきゃいけないと思うけど、もしそれがメッセージだとしたら、
確かに。成功してるほど死なないといけないですね。
そうそう。それがオンリーメッセージだったら、殺されるのはウィリーじゃなくてチャーリーなんだろうなって思ったり。
成功したら成功したでいいと思うんですよ。成功しなかったとしても、彼の信念を信じたことに対して報われなかったから死んじゃうわけじゃないですか。
仕事で成功して、子供も立派に実施することだけが幸せなんだって思って、そのために一直線に頑張って、でもそれを達成できなかった。
06:02
そういう時に、そこに弱さが織り込まれてないというか、成功しなかったとしてもいいじゃないですか。
そういう考え方が全くないことの苦しさを描いているのかなって思ったんですよね。
そういうことを言いたかったのかなって。
理解できるまでの道は長そうだな。
長そうだな。
これも前、飯田さんが紹介してくださった、「欲望」という電車と同じように、論文とかってどうなってるのかなっていうのを見てチラ見してみたところ、
結構いろんな人がいろんなことを言うか、なるほどそういうことなんだみたいな、いろんな読み方がありますっていう大前提ではあるんですけど、
例えばそのビッグっていうものとか、ライクトって言われるような、彼らが追い求めているもの。
例えばウィリー・ロマンで言うと、おじさんの便みたいに大きい夢を追求するやん。
で、あのおじちゃんはアラスカでひと山当てる、自分はセールスでひと山当てる。
ビッグっていうものをとにかく追求していくっていうコンセプト。
で、その中でセールスマンっていうものが象徴しているのは、他人から好かれる、ライクトっていうのがめっちゃ出てくると。
それの行き先ってどこなんだろうっていうことを一つ提示してるっていう言い方もあったし、
強迫関連として人に好かれるようになれみたいなことを息子にも超言うじゃないですか。
大きくなれとか、大きいことをやれとか、もっと金を取ってこいみたいな話も出てくるので、
そういう教育観とか仕事の仕方とかを目指すこと、そういうことも入ってるのかなみたいなのは読みながら思ったんですけど、
でもとはいえあんまり踏み落ちないところもあり、理解への道は長いなって、何度目かになっちゃうんですけど、繰り返し感じに。
たまたまずっとアメリカの帰国を選んできてたから、1920年代のハツカネズミと人間があって、
40年代の欲望という七輪車があって、少し数年後のセールスマンの死っていうのがあって、
全部ハツカネズミと人間も自分たちで農地を買って、百姓働きでお金を貯めて農地を買って自由を手に入れるんだみたいな話で、
欲望という七輪車もその時代の幸せな夫婦、私はこの夫婦が幸せなの、この旦那で幸せなのっていうようなステラが出てきたりとかして、
この話でもセールスマンとして成功して、自立した息子も成長することが自分の幸せなんだって出てきて、
一貫してこれを持てば幸せですよっていうものがずっと押し付けられてきてたのかなみたいなことを読みながら思ったんですよね。
09:01
それを疑わないこと?それを疑わない姿勢っていうのが一貫してあるかなって思ってて。
昔っぽいなって思うのは、国としてのイデオロギーみたいなものをみんな疑わない?みたいなのがすごい昔っぽいなって思いながら読んだりしてたんですけど。
まあ確かにね。
なんかそれが日本だとさすがにさ、日本って徐々に衰退していってる国だから、
うちらみたいな若者が日本の言ってることを信じちゃダメだよみたいな空気若干あるかなと思ってるんですよね。
うーん。
そんなことないかな。まあわかんない。
どうなんだろうな。
全国平均で見たらどうなのかわかんないんですけど。
そうね。
なんかもっと個人的にはミニマムなものを信じる。
例えば推しを信じるとかそういうことは全然あると思うんですけど、
幸せな形を信じるとかってあんまないかなって思ってるときに、
盲目的にこうなれば幸せだって言って、それを息子にも押し付けるとかっていうのがすごい違和感がありましたね。
うーん。
なんかすごく難しいのが、結局押し付けられているようでも別にアメリカっていう国が政府の条例で定めたわけでもないし、
確かに。
わかんないけど空気感としてそうなってないってものだったりするじゃないですか。
そうだと思います。
そうなったときに、何を思ってるかっていうと、誰にも押し付けられないというか、
そういう空気感が全くない社会もそれで生きづらいなって思ったりするんですよ。
うーん。
確かにな。
何を言ってるかっていうと、これなんか多様性、ダイバーシティーですみたいなことで、
基本は私も方向性としてはアグリーなんですけど、
究極まで押し付けられると、あなたは究極孤独ですって言ってるのに等しいじゃないですか。
あなたは誰とも違いますってなったときに、人間はその孤独に耐えられるんだろうかみたいなことも考えたりするんですよ。
はいはいはい。
今回で言うとウィリーローマンって別に給料全くない。
雇用給だけだけど働いてるわけじゃないですか。
そういうのって、何て言うんだろう、ある種の繋ぎ止めるアンカーというか線なのかなとか思ったりしていて、
基本的に押し付けられるのってすごい不愉快なんですけど、
誰にも押し付けられなくなったりとか、押し付けていられるというものが全くなくなった。
何かってそれは本当にハッピーなんだろうかみたいな。
ああ。
そういうことも分かってないから、たぶんまだ緊張でこういうアヘルパーの死とかをね、
こう深めるみたいなことはできないんだと思うんですけど。
まあでも確かに世の中に大衆の空気とか大衆の気分みたいなものがないってことはないですもんね。
12:01
何かの形で起こしちゃうっていうのがホモサピンス的なバグだと思うんですよ。
そういう生物だっていうことだと思うんですけどね。
でも方向性としてどっちに寄りすぎだと感じるかは人によってあると思うんですよ。
ちょっとなんか、あまりにみんなに同じ動作を求めすぎじゃないですかみたいな、
小学校の首体操をやるなんていうのもよくないですかみたいな感じがあると思うんですよね。
難しい、難しい。
でもそのウィリーローマン、弱さを見せるっていうか、お悩み相談するのは下手すぎません?
それは間違いないですよ。
お悩み相談の下手さはグーッと抜いてますよね。
抜いてるじゃないですか。
お悩み相談をしちゃいけないみたいな価値観?
それってどうやって来ちゃったんだろうなっていうか、苦しいよなみたいな。
60歳になってお悩み相談できると周りにいなかったら苦しいよなっていう、
自分も結構あんまお悩み相談とかできない老人とかになってそうなんで、
すごいそこに心配を感じてしまいましたね。
それって何なんでしょうね?
悩みを悩みと認知するのが苦手ってこと?
それとも認知はしているが、うまく処理ができないみたいな人なのかな?
理想の自分像と現実の自分がすごいずれてる時に、
ずれてるってことを言うのが嫌なんだと。
あれっていうのが私の場合ですね。
自分がイケてないっていうことを前提に議論していくっていうのが辛いのかなって思いますけどね。
例えば自分のプロジェクトとか仕事とか、
例えば自分が料理めっちゃ苦手ですみたいなことを言うことは難しいですか?
料理だったら自分は料理上手な人間にありたいと思ってないからできないって言えるんですけど、
例えば仕事ができる人間だって思われたいと思ってたら、
プロジェクトがうまくいってないこととかを言うのが本当にどうしようもなくなるまで言えなくなっちゃうとか、
そういうのがある気がします。
そうならないために何でも相談できる人とか、メンター的なポジションの人とかを用意したりとか、
普通に弱さをさらけ出したっていいじゃんっていうマインドに変えていくみたいなことは私はしてるんですけど、
努力してるんですけど、そういう努力をしないまま年取った感じ?
そうね。
たぶん生地途中でなんとかなっちゃったから仕事がそこそこセールスの成績良くて。
確かにこの中でずっと一人で頑張って何か売ってますもんね。
15:00
セールスチームみたいなのも誰かと一緒にみたいなこともなくて。
確かにね。
一人で頑張ってくるっていうことなんだろうな。
私たぶん人と比べる思想とかもすごい違いからあんまり負けた感じがするんでしょうね、お悩み相談とかすると。
うーん。
ほんの後半の方で、内勤で雇ってやるからみたいなことにも、ハワードだっけ、断るんかいみたいな。
そう、弱さを認められない苦しさが私はしんぱしい感じちゃったかな。
いや、とても痛いね。
ウィリーさんのオファー受けるの苦手派。
苦手派。
苦手派。
直したいところでありますけど。
自分の繋がりを広げる試みを全然してないですよね、このウィリーは。昔から今にも。
昔、あの人がよくしてくれた、みたいな生きていってる感じはしますよね。
そうそうそうそう。
あそこには王も売ってきたとか、お前の名前は俺がつけてやったんだ、みたいな。
そうそうそうそう。
そうすか、みたいなね。
そうそうすか、みたいな。
いやー、喉ぐらいまで出っていく。
だから、あんまり優しくないとよくないんだけど。
うん。
そうですけどね。
いやー、なかなか読んでいて、うーんってなる。
なんか本当にそう、でもこういうおじさんなんないように気をつけようとか、こういう老害なんないように気をつけようってめっちゃ思ったら苦しくなる方でしたね。
そうね。
でもなんかポイントはでもだからあれですかね、今の話を踏まえると時間の循環を意識するっていうことと、弱さをたらけ出すというか。
うん。
何なんですかね。
何でしょうね。
うん。
なんだろうな。
多分そのいろんなこう解釈の仕方が人によって出てくるから多分たくさんやられてるっていうことなんですね。
今のその時間っぽい考え方とか、成功っていうことから考えてみるっていうのもあるし、なんかこう家族の関わり合い方、教育っていうのもそうだし、夫婦の関係性っていうねっていうのもなんか。
あるしね。
ありそうだし。
なんかその、なんて言うんだろう。
主人公はビリーですけどこれ、リフを主人公にしてもなんか、リフ?
まあそうですね。息子ですよね。
息子を主人公にしてもなんか、1セクションできそうじゃないですか。
めっちゃフットボール花形選手だったけど、なんか数学が4点だからなんか足りなくて上手くできませんでしたみたいな。
高校の人生ってなってもそれはそれでなんかありそうだし、そういういろんな見方というか視点というかそういうのを委ねてくれるから、いろんなところで長いことを上演されてるっていうことなのかもしれないですね。
18:02
そうですね。
またまだ私はなんかこの、ゆるい時間軸どうこうみたいなレベルのなんか理解でしたね。
私も全然ゆるいとかなんか苦しくなっちゃった。そこで苦しいってなって。
また10年ぐらいしてからまた読んでみるっていうのがいいかもしれないですね。
うん。
当時の時代のせいだったのかなとか思ってたんですけど、のぞみさんと話してて、そういう時代のせいとかじゃない思った読み方をしてもよかったなって思いましたわ。
うん。
いやこの、こういう風になっているのは世界中ありそうな気がしますよね。
今もありそうな気がするですね。
そっか今もあるか。まあそうですよね。今もあるか。
部分的にというか、この中のいろんな要素は今もありそうな気が。
現実を直視することを避け続けて過去を見て、過去の何かを思って生きてるっていうところまで抽象化して考えると、いやそういう人すっげーたくさんいるなって思ってるじゃないですか。
そういう人いっぱい。
過去の俺はあいつ知ってるんだって、いやそっかみたいな生きてる人は別に60じゃなくても30とか35でも、なんかね、なんか俺はあの大学生的だったって言ってる人いまだにいっぱい。
いるわ。
次はポジティブな、そう明るい気持ちになるやつ。
次ポジティブなやつにしましょう。なんかほんと、こんな暗い話だったっけってなっちゃいましたね。
タイトルがね、タイトルがちょっとセールスラム氏っていうところから想像力がもっともっと働けば。
なんかもっと時代を切り開いた痛快な曲な気がしてたんですけど。
次は明るいやつ。
はい。でもちょっと次別役になるとこ行ってたんですけど、それ暗いからやめましょう。だから別の明るいやつ探します。
なんか私あれですね、さっきのあの、ここ最近めちゃくちゃ漫画を読んでるんで。
改めて、改めて、漫画したいなあと思って。
前回ミクさんのおすすめ漫画を死ぬほど聞いたので。
のぞみさんの漫画会やりますか。
お互いに読んでるやつか、あるいは好きなやつを出し合うやつ。
ポンポン出し合うやつやりましょうか。やりたいやりたい。
ポンポン出し合うやつ楽しそうだなと思って。
のぞみさんが読んでるやつも結構読んでる。ホクホク星とか私も読んでますよ。
21:00
激アツ、アイスランドすっげー勢い。
あれはマジ激アツだし、アイスランド行ったらリリアと会えるんじゃないかって思っちゃいますね。
美人に。
うん、会えるんじゃないかって。
チェロを聴きに行けるんじゃないかって思っちゃいますね。
イリエ・アキさんの過去のやつも買っちゃいましたね。
ああ、軍情学者とかね。
軍情学者とあと乱と灰色の世界。
ああ、灰色の世界。面白い面白い。
ファンシー、ファンシーって思いながら、今魔女になるとかトレーニングとか。
頑張ります。
はい。
ぜひじゃあ次はそれを。
やりましょう。
ぜひ。
ポジティブなやつをね。
ポジティブなやつを楽しいやつを、楽しいやつをぜひ。
はい。
やりましょうぞ。
はーい。
ではでは。
ありがとうございました。
はーいお疲れ様でーす。
お疲れ様でーす。
21:57

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