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2022-08-30 21:10

身体を彫る、世界を印す―イレズミ・タトゥーの人類学 #3

のぞみがジュンク堂冷やかしで発見した素敵な本をテーマに。

編集者の方がどう考えても素敵(@ktaonmo)/表紙イラストも最高に素敵/音・サウンドスケープも考えてみる

-- 本紹介 --

皮膚の上で、どのような美や真正性が営まれ、いかなる切実さが争われているのだろうか

マルケサス諸島のテ・パトゥ・ティキ/ニュージーランド・マオリのタ・モコ/タイのサックヤン/カメルーン・狩猟採集民バカのテレ/インド・バイガのイレズミ/台湾原住民のイレズミ/日本土産としてのイレズミ/沖縄のハジチ/千葉のヒップホップファッション・ストア店員のスミ/消えるタトゥー、ジャグア/医学から見たイレズミ/アイヌのシヌイェ

日本初のイレズミ・タトゥーの学術論集。各地の事例を紹介しながら、それぞれの社会の文化、美学、歴史、政治を考察する。

【目次】
まえがき(山本芳美)

第I部 世界編
第1章 顔を横切る黒い帯―マルケサス諸島の文様の変容(桑原牧子)
第2章 ニュージーランド・マオリのタトゥー、タ・モコの復興(秦玲子)
第3章 より善い人を生み出すイレズミ―タイのサックヤンにみる宗教性と暴力(津村文彦)
第4章 「今」の楽しさと関係を刻む人々―カメルーン東南部の狩猟採集民バカのテレ(彭宇潔)

コラム1 インド・バイガのイレズミを振り返って(阿部櫻子)
コラム2 台湾原住民族と植民地時代の記録、そして現在―先住民族の知的財産保護と文化の盗用論をめぐって(山本芳美)
コラム3 どうやって調べるか? ウィリアム・ファーネスとイレズミを例にして―横浜、奄美、沖縄、ボルネオ、ヤップ(山本芳美)

第II部 日本編
第5章 ヴィクトリア朝イングランドにおける「芸術的な」日本のイレズミと商業戦略(マット・ロダー[大貫菜穂 訳])
第6章 沖縄のハジチ(針突)とその調査史―資料蓄積を活かすために(山本芳美)
第7章 関係性としてのタトゥー―千葉市でヒップホップファッション・ストアを営む若者たち(山越英嗣)
第8章 「消えるタトゥー」はタトゥーごっこか―らしさとらしくなさをめぐって(松嶋冴衣)

特別寄稿
第9章 イレズミと医学(小野友道)
第10章 私とシヌイェ(マユンキキ)

00:11
全然話変わっちゃうかもしれないんですけど、
この1週間くらい前に読もうってなったから、私、この本でずっと、
なんていうんですか?
本のタイトルをTwitterでリスト化して追ってたんですけど、
この編集者の人、この旬風社の編集者の人が出てきて、
カン・トモヒトさんっていう人なんですけど、超素敵な人で、
やっぱり、こういう本作る編集者の人って、やっぱりあれなんだなと思ったんですけど、
まず、編集者のこの人も東大で文化人類学やってましたっていう人なんですよ。
フィールドはメキシコで。
やっと今たどり着きました。
音楽も自分でやり、先流インスタみたいな企画をやり、
ホメロスを原著で読んでましたみたいな、っていう人なんですけど、
やっぱりこういう人の手にかかると、バランスのいい、ハードコアすぎず、内容も楽しく、
想定もこんなに素敵な感じの本が出来上がるんだなっていう学び。
適当にまとめましたみたいな本でももちろんないし、
学術的な正しさどうこうみたいな、
入れ墨の文化史みたいな、これ売れねえだろうなみたいな本のタイトルでもないじゃないですか。
めちゃくちゃ考えてあるんやろうなっていう。
この人の、今送ったGoogleドライブのファイルから飛べる、
ハンミームロンっていうノート記事があるんですけど、
これもなんかすごい素敵な文章で。
ちょっと送ってください。
これね、若いんだ、そして。
そう、94年生まれかなんかですね。
尖ってる感じがして超いいなと思って。
終始論文が音の人類学最高。
サウンドスケープ、身体、イメージ。
なんじゃそりゃっていう。
サウンドスケープは、影劇関連の人なんか好きなトピックですね。
サウンドスケープっていうのは、ランドスケープの言葉のあれとしてのサウンドスケープってことなのかなと勝手に思うんですけど、
03:04
どんなものが出てくるんですか、サウンドスケープってものを考えると。
え、ちょっと待って。
なんか自分の原体験と音を紐付けてみたいな感じで私は知ったんですけど。
自分の原体験みたいな音ってありますかみたいな感じのワークショップみたいなの出たことがあるだけでした。
っていうのと、自然音とか環境音とかを集中してそこから浮かべ上がる風景とかを考えるみたいなのが結構演劇の人が好きだなとかいうイメージ。
それが正しいサウンドスケープの解説になっているかわからん。
かんさんの終始論文の用紙みたいなノーションのページがあるんですけど、それを見てたら、サウンドスタディーズっていうのがそもそもあって、
サウンドスタディーズとは文化人類学、歴史学、社会学、カルチュラルスタディーズ、科学技術論、メディア研究などにまたがる学際的な研究領域であり、
感覚の人類学や身体の人類学も参照しながら音の経験がいかに文化、社会的に構築されているのかを論じるものであると。
サウンドスケープは音から立ち上がってくる風景を考えることであっているから。
サウンドスケープのワークショップでやっているようなことも一応サウンドスケープではあったと思われる。
なるほど。サウンドでランドスケープを考えるからサウンドスケープか。
この音を聞いた時に怒っちゃう身体みたいな。
ああ、あるね。
みたいなことを俳優とかは考えるのが好きっていう印象がある。
今そう言われて思いついたのが黒板を聞いてやるの苦手だなぐらいしか思い立たなかったからもう全然ダメだな。
サウンドスケープIQがゼロに近い。
自分らしい音とか、昔の思い出で思い出す音とかそういうのを考えてみたりする。
原体験ならぬ、原風景ならぬ、原サウンドみたいな。
なるほど。
みたいなのを考えるワークショップとかでよく聞く言葉だなっていう印象でした。
サウンドスケープについては。
なんか気になっちゃう音とか、好きな音とかは人によってありますよね。
どうしても電車の踏切の音が好きとか、足音が好きとか、水が流れてる音がどうしても好きとか、そういう人っていますよね。
なるほどね。
それでいうと確かにでもあるな。
野球のグローブに綺麗に収まった時のパーンっていう音があるんですけど、痺れるぐらい好きですもんね、あの音。
06:07
その音を聞くとき何の風景を見てるのかとか、そういうのを含めて好きってことじゃないですか。
あれは確かにサウンドスケープですな。
なるほどね。
なんか参考文献に出てくる、このカンさんって人が書かれてるやつの参考文献に出てくる音の風景っていう本とか、そういうものを見てるとそういうものが書かれてるんでしょうね。
へー、面白い。
やりたいことがバシッと決まってていいですね、こんな編集してて。
考えたいことが。
ねー。
なんか公開しているのがこの本のゲラっぽいやつの上に書いたものをそのまんまGoogleドライブでバンと貼り付けるっていう感じのスタイルも超好きですね。
素敵な人だな。
この人のアカウントを見てたら、この人の腕に入ってるタトゥーもちょっと可愛い。
見ました。
センタートンボって言うんだ。センタートンボと貝殻、千和たく。ちょっと可愛い。
本当だ。
ね。
確かにセンタートンボですね。トンボのセンターの印じゃないですか。
あー、なるほど、そういうこと。
うんうん。
なんて言うんだろう。
受信者だったりしてるしね。
ね。
うん。
タトゥーのやつ読んでて、今改めて思ったのはタトゥーの柄をどれくらい自発的に選ぶかっていうのがあるじゃないですか。
ハートだと基本的に自分で選べるじゃないですか。
うん。
なんですけど多分、この本の序盤に出てくるような種族だったり職業だったりみたいなやつって多分選べないですよね、柄とかっていうのはね。
選べたとしてもパターンの中から選ぶっていう。
そうね。
うん。
あと多分タイのやつとかもクリアファイルに入ったやつからどれがいいですかみたいな、選べる選べないみたいな。
まあだって作家なんだからそうですよね、それは決まってますよね。
まあね。
祈りみたいなものだからね、パターンが。
そうそう、選べるパターンと王将がその人の話を聞いて、あんたにはこれですねって言って、半カスタマイズしてやってもらえるみたいな。
うんうん。
いくつかあったと思うんですけど、一番最初の強制的に自分で選べずやるっていうものが仮に日本であったとして、それを受け入れられる人ってあんまり多くなさそうですよね、確かにね。
うんうん。
よくわからん、柄をうちの組織、うちの地域、うちの民族ではこれを入れるのじゃってやってやれる人っていうのは多くなさそうだなっていう。
09:10
それがでもやっぱりかっこいいから、このかっこいいものを毎日目にしながら暮らせたら何も入ってない肌も物足りないと思うものかなとも思います。
のかなー。
確かにね。
のかなーとは思います。
みーさんがやってくれてるマルケサスタトゥーのちょっと小太りお姉ちゃんいるじゃないですか。
うん。
この人とかちょっとかっこいいなと思っちゃいますもんね。
全部かっこいいですよとは思います、魔王リのやつも。
本当?
いやもう全部かっこいい、アイルのやつ、シヌエも全部かっこいいと思います。
あー、マジかー。
なるほどー。
確かに顔に横入れとかちょっとわかんねーんだよなー。
なんだろう。
まあでもだって私たちそういう世界観で育ってこなかったから。
まあそうね。
かっこいいと思わなくて、当然なんですよ。
こう何もないのはかっこいい、かわいいっていうので生きてきてるから。
まあそうね、そうなのかな、確かにね。
この本の表紙に書かれてる、ちょっと草っぽい感じのこの加工のものあるじゃないですか。
これはかわいいよな、これなんかそのまま痛みなしで掘れるんだったら超いいなと思って見てましたね。
なんでこの模様なんだろう?植物みたいな。
本が?
うん。
確かに植物を掘りますみたいな。
まあでも民族を限定しないことにしたのかな。
ある模様だとその民族のようになっちゃうじゃないですか。
確かにね、それはあるかもね、それはあるかもね。
だからどこにも存在しない模様で、だけどイネズミっぽいものっていうオーダーだったのかな。
なんかどっかに確かにタトゥーのなんだっけ、著作権がどうこうみたいな話なんかどっかにあった気がする。
なんか著作権フリーな、特定の民族を早期させない、でもイネズミっぽいみたいなオーダーだったかな。
確かにそれはそうかもしれない、それはそうかもしれない。
逆に言うとこういうのはなんでないんだろう。ないんだと仮にしたら。
草とかっていかにもありそうじゃないですか。薬草を掘って薬草要らずにしますみたいなやつとか。
ありそうですけどね、なんでないんだろうな。
もうちょっと抽象化されちゃうのかしら。
確かになんでないんですかね。
虎とか鳥とか多かったですよね、なんとなく見てる感じだと。
あと機関枠的な模様とか。
そうね、あぼりだとあとお魚系、海の生物系のものとかっていうのはたくさん描かれてましたよね。
12:07
確かにね、草って人気ないのかな。
力強いものと思われてなかったのかもしれないですね、枯れちゃうし。
確かにね、しかもすぐそこにあるし、気がつけば。
なるほどな。あんまり考えたことがないテーマだったので、このタトゥーっていうのが。
表紙買いしたんですよ、本屋さんで。
すごい素敵なタイトルだったし、この加工もすげーよかったから買ったんですけど。
個人的にすごく良い学びの本でしたね。
そうですね。
入れ墨ね。
いろんなことを想起させる。
確かにこの後に入れ墨を見た人を見たら、どういう質問をすればいいのかってのがわかった。
どうしてそれをやろうと思ったのかとか、検討もつきやすくなるし。
自分の中で掘り下げ方がわかった気がしますね、タトゥーをしてる人に対して。
そうなんだよな。
本人も気づいてないような社会的繋がりとかを求めてやってるかもしれないし、ただのファッションかもしれないし、日本人だったら特に。
そうね。
そうか。
1年ぐらいしたらミキさんの背中にガツッと何かサクヤンが入ってるのか。
あるかもしれない。
何かが入っている可能性があるってことですね。
さっきのファビオフォニーニじゃないですけど、テニス選手どんどんタトゥーが増えていく選手多いですもんね。
あとBTSのジョングクもどんどん増えてますよ。
BTSのジョン?
ジョングク。
ほんとだ。どんどん増えてる。ジョングク。
うん、どんどん増えてる。
ほんとだ。
でもあんまり意味ないと思う。あると思うけど、ファッション的な感じだと思っている。
目とかいる?
うん。
目、文字。
ほんとだ。
イメージに合わないとかコメントしてる人いる。すげーな。
マンネって一番年下のポジションで可愛いキャラ。みんなの弟って感じのキャラなんですよ。
でもなんかあったのかな?本人の中でいろんな葛藤する何かみたいなのが。
でもちょっと気持ちはわかるな。
わかる?
忙しい時とかさ、そういう時に自分の体をコントロールできてる感みたいなものっていう。
15:08
例えば爪噛む人とかいるじゃん。忙しくなったりすると。
私忙しくなくても髪の毛を触ってどんどん抜いていってしまうっていう癖があるんですけど。
忙しくなればなるほどその感覚が強くなるんですよ。
体に何かを入れるって、コントロール、頑張って言語化すると自分のコントロールできる範囲を確かめるっていうすごくいい何かな気がするんですよ。
でもちょっと自称行為っぽい文脈にも聞こえてしまいますけどね。
多分そうなんだと思う。
だから私の中では筋トレとかダイエットとかも同じ文脈の中に乗ってる気がする。
なるほどね。
傷つけるっていうのはつまりコントロールできるから傷つけるっていう。
良い方向、悪い方向ってちょっとあれだけど、何かできる対象としての体っていうのを持ってるんだっていうのって一つの安心感だから。
全然本当は違うかもしれないけど、何か大変なことがあればあるほどタトゥーっていうか何か自分の体にしたくなるっていう気持ちはすげーよくわかる。
今だから私たちがタトゥーをするとしたらそういう欲求が出てるのかもしれないですね。
まあそうね、そうかもね。
なんか本の中でも身体制の時代みたいな、ウェブメディアの記事でも多いけど身体制の時代みたいな話ってあるじゃないですか。
文字に頼らず感じたことみたいなことの風潮が強くなればなるほど、私たち二人だけじゃなくて全般的にそういうことを考える人が増えるんじゃないかなっていう気がするしね。
タトゥーしてる人見つけて捕まえていろいろ聞いてもらいたい気持ちがあって。
それあの子の人類学の研究者の人たちが言い歩くかもしれないやつね。
あなたは何でですかって聞いてくるやつね。
私が飲み会の席に聞いてるような感じで深掘りしたくなってきた。
超楽しそう。
さっきのカンさんが出してる忙しい人向け音の人類学。
インコールドね。
インコールド超出てくんだよな。
なんか人気ですよね、最近。
人気、人気、人気。
インコールドしか知らないや。
ね、私も。
全然聞いたことないほうが。
カルリ社会における音神話象徴。
いろんな社会があるんですねっていう乱暴なまとめをして終わりますか。
はい。
のぞみさんを入れるとしたらどこですか?
どこだろう。
さっきも言ったみたいに見えるところで考える気がしていて。
18:02
どこだろうな。
左手の甲とかかな。
左手の甲な気がする。
確かに今こうやって左手の甲をさすりながら話してるのぞみさんが見えました。
私なんか考え事する時って左手で顔を触るっていう癖がある気がするんですよ。
だからなんだろう。
その時になんか象徴する何かを手に入れておくっていうことは、やるならそこかなっていう気がしたっすね。
なるほどな。
全然考えたことなかったな、インコールドについて。
面白かった。
ぜひ気持ちがまた盛り上がってきたら、ぜひぜひ。
普通にね、なんか皮膚の上にあるっていうのがなんか独特のかっこよさがありますね。
そうね、それはそうかもね。
皮膚の上だから出せる美しさみたいなのがあるなと思いました、改めて。
またね、確かにね、紙に描く、壁に描くっていうのとはちょっと違った。
そのジャポニズム文化が入れ墨を通じて、イギリス日帝のと同じようにやっぱりなんか動く美術としての入れ墨っていう文脈がまたあるですな。
次の本どうします?谷崎純一郎の入れ墨にしますか?
この文脈のまま。
みきさんのおすすめのままに。それでよければそれでいきますし。
じゃあそれにしましょう。
谷崎純一郎の入れ墨ですね。
紙製だっけ?
元々は?
紙製っていう文字を使ったのは谷崎純一郎が初めてっていうのがこの本に出てきましたね。
入れ墨、入れる墨って書く入れ墨じゃなくて、指す青って書いて、入れ墨って読むのは谷崎純一郎。
紙製だ、紙製です。
この紙製っていう作品から来てるっていうのが出てきたんですね。
出てきたのでせっかくなら谷崎行ってみようって。
じゃあ谷崎純一郎、紙製。
はい、短編小説だし読みやすいでしょ。
谷崎純一郎、有馬温泉、神戸の有馬温泉って温泉を愛した作家としても知られているので。
すごい女好きのエロい作家ってことですね。
最高の作家じゃないですか。
陰影の人ですよね、陰影。
そうですね、陰影。
陰影大さんの人、陰影。
確か。
よしじゃあ、紙製。
ぜひ次はその短編でいきましょう。
はい、お願いいたします。
ほーい、ではでは、じゃあそんな感じで。
はい、ありがとうございました。
ありがとうございました、ではでは。
ありがとうございました。
はい、ありがとうございました。
21:00
ありがとうございました、ではでは。
はい。
21:10

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