ベータさんとの対話
どうもお疲れ様です、いかです。この番組では、高校の国語科教員をしている私、いかが、仕事のことや仕事以外のことを緩くおしゃべりしていきます。
昨日の放送では、ベータさんにゲストに来ていただきました。
ベータさんは、大学時代の同級生でもあり、国語科の教員、同期でもあるというね、
かなり付き合いの長い、そして縁の深い友達ですね。
本人とその後LINEしてて、感想を言ってたんですけど、本人がね、緊張したとかね、言ってましたよ。
嘘をつけよと。
あの、ポッドキャスト3年目みたいな落ち着き方とボケ量でしたよね。
M1のラストイヤーをとっくに終えて、関西ローカルの夕方のニュース番組で街ぶらロケしながら、
素人のおばちゃんとかもさばきまくってる人のそういう貫禄すらありましたよね。
わかりますかね、これ伝わるかな。
あの、彼女はね、笑いに魂売ってるんでね。
これ彼女にもね、言ってるんですけど、
最近、彼女と教科会するってなったら、一応仕事の話とかね、強くなりに行ってるんでね。
近況報告とかかなと、そういうことばっかりで、
本領というか、彼女のその笑いの部分における本領ね、最近ちょっと自分は発揮させられてなかったなと。
これ反省ですね。
そうや、この人はこういう人やったわというふうにね、ちょっと思い出しました。
近藤さんにもコメントをいただきまして、その回にね、面白かったっていうふうに言ってもらいまして、
いやーもう恒例でね、お墨付きをいただいたんで、
次の教科会の時にも、ぜひね、ゲスト出演してほしいなと思います。
二人での会話の魅力
で、今回、自分の声とか、ベータさんの声とかやりとりとか聞いてて、
やっぱ一人で話す時と全然違うなっていうふうに改めて思いましたね。
やっぱいいですね。
で、その2人で話す良さについて、ちょっと考えてみたんですけど、
そうですね、大きく分けて2つに絞ろうかなと。
1つ目が内容とか、その展開の仕方。
やっぱり自分がこういうふうに話そうって、最初にある程度決めて進めるのとは訳が違っていて、話が思わぬ方向にコロコロと展開していきますよね。
まさかあんなにウイスキーの話するとは思ってませんでしたからね。
もうずっと、どんな例えもウイスキーで例えてくるもんだからね。
で、あとは、さらにそこでね、展開していった先で、
え、じゃあそれってどういうことなの?とかね、聞きたいこととか話したいことっていうのがまた生まれますし、
で、テンポ良くね、進んでいきますよね。
展開がどんどん変わっていくっていう点においてはね。
あとは、その内容の側面ですけど、
自分では絶対に話せないようなこと、話題っていうのが出ますよね。
ウイスキーの話もそうですし、あとは村上春樹の話なんかも、私多分自分では絶対出さないですね。
もうにわかどころか全然知らないんでね。
だからそういった点で、このポッドキャストを一人で話している中では絶対出ないようなことが出るっていうのはすごい良いことだなと思いましたね。
で、2つに分けると言ってたんですが、もう一つが、さっきの話と通ずるところもあるんですけど、
スピーカー、まあその喋る人ですよね、のまだ出てない一面っていうのを見ることができる、出すことができるなぁと。
ラジオの収録という、ちょっとまあやっぱり非日常じゃないですか。
普通のおしゃべり、コミュニケーションと比べて。
そうすると、相手の知らなかった部分について知ることもできたなぁと。
ベータさんがあんなにウイスキーをまず好んで飲んでいることも知らなかったですし、村上春樹をそんなに好きだったっていうのも知らなかったし。
だから、普通のコミュニケーションの中では知ることができなかったんで、そこからもっと知りたいなぁと。
質問もたくさんできて、より深く相手、友達だけど、普段見れない部分っていうのを見れて、知れて、いい循環が生まれたなぁと思いましたね。
収録における課題
で、私もやっぱりいつものこのラジオでのおしゃべりとは全然違う感じになってたと思うんですよね。
話し方とか、声のトーンとか、まあ語彙とか、もうほんといろいろ。
ちょっとこれは良さの話からはされるんですけど、やっぱりね、使用する言葉の違いにはすごい驚きましたね。聞き直してみて。
話す言葉っていうのは、相手や場面とか立場とかによって全然変わってくると思うんですよね。
で、それは自分でも感じることはすごいあるし、割とその傾向が自分は他の人と比べて強いのかなっていう自覚もあったので、
今しゃべっている感じと、昨日の感じとが違うっていうのが変なことではないと思ってるんですよね。
で、どういう言葉を使用するのか。意識的にそれを選択する場合もあるんですけど、
例えば授業の時には教育的配慮が必要になってきますし、後はこういうラジオだと多様な人に伝えることを想定しますよね。
で、あとはもっとも個人というかピンポイントに焦点を絞って変える時もありますね。
この先生にはこういう言葉の方がいいけど、あの先生にはみたいな感じで、同じ職位室にいる中でも人によって変えますね。
こうして自覚的に言葉を選んだり、メタ的に認識している場合ももちろんあるんですけど、やはり話す場合は即時的なものじゃないですか。
だからその選択っていうのが無意識に近い領域で行われていることももちろん往々にしてあるわけですよね。
無意識であったとしても出力がやはり異なるっていうのが不思議やなぁと思うし、関心がありますね。
例えばハイボールの話で私がようわからん味のまずなってるやつが出てきて、あんまりやなと思ったけど、銘柄のちゃんと名前がついてるやつを選んだ時にこれやったらいけるわってなったんですよねみたいなことを言ってたと思うんですけど、
まずってなるようなやつとか、名前がちゃんとついてるやつとかいうふうに形式名詞としてやつという言葉をすごいたくさん使ってるんですよね。
これってかなり話し言葉的で、改まった場であったり書き言葉の中ではあんまり使わない言葉ですね。
ラジオの中でも全然私使うんですけど、ここまでは多くなかったかなと。
まずって思うようなものっていうふうに、ものという言葉を選択する方が多いんじゃないかなと思います。
語彙っていうのは大きく分けると2種類ぐらい、2種類に分けることもできて、理解語彙と使用語彙、この2つですね。
理解語彙っていうのは、読んだり聞いたりして意味がわかる言葉。
それは自分が実際に使うことができなくてもいいんですけど、つまり書いたり話したりすることのできない言葉も含んでいるんですね。
一方使用語彙っていうのは、その中でもさらに自分で書いたり話したりすることができる言葉になります。
理解語彙は日本人の一般成人で約5万5で、10歳で約2万5程度だと言われているそうです。
使用語彙は日本人の一般成人で約3,000で、10歳で約1万程度だと言われているそうです。
これね、諸説ある系なので、ちょっと正しいですよとは言いがたいんですけどね。
私の使用語彙、つまり書いたり話したりすることのできる語彙っていうのは、昨日と今日で急に変化することはないじゃないですか。
例えば、今日この今のラジオの感じでこういう風に喋ってるのに、明日になった途端に、なんか老生の里長は白額再会みたいな感じで、急に漢文訓読みたいな日本語を喋るような、そういう語彙に切り替わったりはもちろんしないじゃないですか。
切り替わってしないはずなのに、無意識のうちにシチュエーション、場面によってその選択が変わっていくっていうか、ある場面Aにおいては語彙A'からの出力になりますみたいな、そういうのが勝手に限定的になっちゃってるわけじゃないですか。
さっきの形式名詞の話で例えるなら、ベータさんと喋るときは、ものじゃなくてやつに対外置き換わっちゃってる。これは自動的に制限されちゃってるわけですよね。それがすごい面白いなと思いましたね。
別に語彙だけではないと思うんですけどね。トーンもそうですし、あとアクセントとかもね。関東アクセント、関西アクセントっていうのもそうですし、あと語尾とかもね、すごい特徴的だなと思いました。聞いていて。
たぶんね、すごいいろんな学問の要素が関連してると思いますし、そんなことが、私は何がね、そこで起こっているのかっていうのは全然わかんない。で、いつかね、ゆる言語学ラジオにそれを扱っていただきましょう。
なんせそういうことまでも考えちゃうくらい、自分にとって意味のある収録になったなと思いましたね。
あとはね、いいこととか面白かったことばかり今まであげてましたけど、課題というか一人では起こらなかった問題もありましたね。
まず自分の笑い声がうるさいですね。
ベータさんね、とにかくボケまくるんで、本来ならちゃんとツッコミを私が入れて落とさないといけないんですよね。
これはもう絶対そうなんですよ。でも面白すぎてちょっと笑っちゃうんですよね。
これはね、ちょっと反省ですね。笑いすぎ。
あとあいづちもそれに近い部分がありますけど、そんなうんうん言わなくても十分。
普通の会話とラジオとはまた別だから、そこもちょっと気をつけた方が良かったのかなと思いましたね。
あとは課題ね、同じことを何度か言ってしまうっていうのはやっぱり避けたいですけど、こういう会話の場合だと言葉一つ一つを吟味する時間ってないので、さっきこれ言ったよなーみたいなことを考える間もなく反射で返しちゃうんで、ちょっとそこも意識しづらいなと思いましたね。
なんやかんやいろいろ思い返すと本当に身のある課題も含めて楽しい収録だったなと思います。
ということで、ベータさんいつかまた教科会を来月再来月あたりするときには出演をよろしくお願いします。
そしてベータさんに限らず、ぜひまたどなたか一緒にラジオ収録しましょう。
2人でやるのがすごく楽しくて、誰かとまた話してその人の普段は知れない部分を深掘ったり、新しい一面を知りたいなと思いました。
のでぜひよろしくお願いします。
では今日はこれで終わりたいと思います。ありがとうございました。