本つまみぐいラジオ。この番組は、本を読まなくても、本のおいしいところだけを一口サイズで、耳からつまみぐいできちゃうラジオです。
この番組は、読書タイプの違う3人がワイワイガヤガヤと組み合いして、色々とずっとやっちゃってる番組なんですけれども、私が本を読んでも忘れてしまう幸あれこで、
はい。私、イケハヤは、色んな情報をザッピングするように本を読むのが好きなイケハヤという感じでございます。
はい。で、僕がしゅうへいで、勝ったけど読まないと。
3者、3様の3人が、ギュッとやっちゃってるわけなんですけれども。
なんか、しっくりくる言葉が見つかってないですね。
まあでも、ギュッとね、いつもやっちゃってるんですけど、本つまみぐいラジオを聞いてくださってるつまみの皆さん、ぜひぜひぜひとも投票をよろしくお願いいたします。
何か始まってるんでしたっけ?
そうなんですよ。ジャパンポッドキャストアワーズっていうのが行われておりまして、今ね、一時選考がなされてるんですよ。
2025年に配信されたポッドキャストの中で、あなたがおすすめしたいとか、これ誰かにも聞いてほしいみたいな番組を3つあげていただくみたいなシステムみたいなんですが、ぜひ最初に本つまみぐいラジオというのを入れて、投票フォームをね。
そうですね。なんだかんだでも始まって1年ぐらい経ちますけども、だいたい本当に2,000人3,000人の方が毎週聞いてくれてて、スポッティファイの総合ランキングも一時9位取ってましたからね。日本総合でね。
おかげさまでありがとうございます。
みんなで取りましょう。
そうですね。最初に、もう今すでにね、リスナーさんとして聞いてくださっている方々と一緒に取りたいですねっていうので、よかったらご協力よろしくお願いいたします。
ということで早速、今日のテーマなんですけれども、今日はね、AI時代に読むべき宗教本となっておりまして、3人でもうまたね、打ち合わせもせずに持ち寄って、また違う1冊が集まっております。3冊だ。3冊集まってて、どんな本を持ってきていただいてますか?
僕はですね、後藤明さんという方が書かれた、高田社現代新書の世界神話学入門というね、あんまり今までそういった新書を持ってきてなかったんですけど、かなり読みやすくて、非常に勉強のある本なんで、これを持ってきたと。
神話。
神話の話をしましょう。
すごい面白そう。
僕はですね、スマナサーラ長老の無我の味方っていう、こちら、ここにね、自我がない生き方は自由自在と、私がないってどういうことですかっていうね、そういったことを僕は話したいと思います。
私はこれ、若松英介さんという方が書かれた命の秘技、レイチェルカーソンセンスオブワンダーの教えっていうね、そのレイチェルカーソンのセンスオブワンダーを若松さんなりに読み解いていくっていう本で。
面白い。
私はもうまさにAI時代に読むべき宗教本だと思ってご紹介させていただきます。
面白いですね。神話に仏教、初期仏教にレイチェルカーソン。
いいですね。
またちょっと違う切り口ですね。
また繋がりが見えるかもしれませんね。
かもしれませんね。
早速、池谷さんから。
お願いします。
これまたね、説明するの大変なんだよなって、薄いんだけど結構説明するのが大変なやつですね。
いっぱい読意がついてる。
まず、なんで教?
宗教。
普通にいくと、いわゆる世界宗教、キリスト教とか仏教とかイスラム教とかの話でもしようかなと思ったんだが、その前にある物語ってたくさんあると。
それはやっぱり神話って言われるもので、神話って神様がいて。
昔の人たちは当然その神様をいろいろ信仰していて、そこからでもやっぱり順番に言うと神話があって、その後にイエス・キリストが出てきてみたいな感じで。
整理すると多分どっちかというと世界宗教っていうものの手前の部分に神話っていうのがたくさんあると。
どうせまた多分キリスト教とかそういう話は多分今後していくと思うので、あえて神話っていう入り口の部分の話を今日はしようかなと思って持ってきたのがこの本ということで。
3つぐらい今日はポイントというかお話をちょっと持ってきたんで。
最初はオルフェウスとエウリュディケの話と、次はイザナミ・イザナギの話と、あとはこの本の中にあるゴンドアナとローラシアっていうキーワードがあって、
それを解説しながらAI時代こういうことを知っておくといいかなって話がありますので、まとめていきたいと思いますということで。
さあ、これをどうやって説明するか結構大変なんだけど。
大変そうだな。
まずですね、皆さんオルフェウスとエウリュディケの話を知ってますかというところで、そもそもこれはどこの国の神話でしょうというオルフェウス、エウリュディケどっちも神様かな?
どこの国の神様でしょうね。
カタカナだから。
日本ではない。
意外にグアバと。
グアバって。
グアバじゃない、グアムだ。
グアム。
さっきガバジャムになったから。
残っちゃってました。
いや、なんかでも北欧神話とかよく聞くから、そっちの。
オルフェウス、エウリュディケ、ギリシアですね。
ギリシア、ローマとかそこら辺の神様になりますというので、日本から東海岸、ヨーロッパのお話になります。
どんな話かというとですね、ここから解説しましょう。
オルフェウスって音楽の神様だったりして、すごいたてごととかすごい上手なオルフェウスさんという男性の神ですね。
で、奥さんがエウリュディケさんという人がいたんですけど、エウリュディケさんは残念ながら蛇に噛まれて死んでしまったと。
で、めちゃくちゃオルフェウスががっかりしちゃって、奥さんのことはどうしてももう一回会いたいということで、
ギリシャ神話の世界には冥界があるんですよ。
基本地下、地下に地下世界であって、そこに死んでる人たちがいると。
で、そこにオルフェウスさんが行くことにしたんですよ。
で、やっぱり地下の世界怖い。
その死の世界だから怖くて。
で、怖い神様ハデスっていう神様とかペルセポネスとかちょっとヤバい奴らがいるんで、
でもそいつらもオルフェウス立て事がすごく上手いから、音楽の力で説得をして、
エウリュディケを連れ帰っていいよっていうオッケーをもらったんですよ。
で、それで奥さんが帰れることになったと。
でも、ただし絶対に振り向いてはいけないって言われたんです、その時。
奥さんと帰っていい、この死の国から帰っていいけど、絶対に振り向くなっていうふうに言われて。
で、オルフェウス怒ってると。
で、歩くわけです。
で、さきなり奥さんは後ろからついてくる。
でも奥さんの足元もしないし、気配も感じないし。
気になっちゃう。
あれ、本当についてきてるのかなって。
歩きながら行って、どうしても不安になって出口の直前で振り返って。
あー、ダメなのに。
ダメなのに振り返って、で、そしてエウリュディケ本当にいたんだけど、
もうその瞬間にもう冥界の方にまた引っ張られる。
って言って、二度と会えなくなったっていうお話がオルフェウスとエウリュディケのお話なんですよ。
あとちょっとだったのに。
あとちょっとだったのに、振り返っちゃいけなかったのに振り返ってしまったっていうお話があると。
で、この話は今ギリシャの話です。
遠く離れた話なんだけど、なんとというか、全く同じような話が実は日本にもあるんですよね。
っていう話が、こういうとこから結構ね、面白いんですよっていう話がまさに世界神話の話で、
イザナギとイザナミの話が実はかなり同じような話がありました。
イザナギ、イザナミは日本でもすごい有名な神様で、国を作った神様ですが、
やっぱり死んじゃってるんですね。奥さんの方が死んでしまって、
死んだ理由でいうと、火の神様を生み出して、その時に火傷を負って死んでしまったと。
そして同じように黄泉の国、地下世界みたいなところに行ってしまって、
奥さんが死んでしまって、でもやっぱり旦那さんは会いたいと。
で、イザナギはイザナミを追ってですね、やっぱり地下世界に行く。
で、一緒に戻りたいと、戻ってくれということを言うんだけど、
でもイザナミはもうその時には黄泉の国の食べ物を食べちゃったと。
だからもう私は現世の方には戻れない。
でもちょっと黄泉の国の神様に相談するから、
ちょっと相談して頑張って帰れるようにするから、
でもその時に絶対に私のこと見ないでっていうことをやっぱり言われるんですね。
で、頑張って結局帰れることになったんだけど、
案の定イザナギは見てしまうんですよ。奥さんの姿を見てしまって。
で、でもその時の奥さんの姿はもう冥界の死者の姿になってて、
もう体もドロドロに溶けてるし、もうウジがめちゃくちゃ湧いてるし、
もう全然美しい姿でもないって言って、
で、そこでイザナギはそこでもう私のこと見るなってブチ切れて、
もう黄泉の国のムカデとかクモとかを飛ばしまくって、
で、もうおいだっていう感じ、喧嘩しちゃったんですよ。
見てしまって、喧嘩は別れしてしまって、
で、最後によもつ平坂っていう場所が今のどこだ?
出雲の辺りにありますけど、
そこのよもつ平坂っていうところは境目なんですよ。
黄泉の国と現世の境目。
そこでイザナギの方はゾンビみたいな状況で、
もうお前、もう嫌いになっちゃった。
で、私はもう1日で1000人の人間を殺すって言って、
で、そしてイザナギの方は、いやじゃあお前がそんな人を殺すなら、
私は子供をたくさん産めるような場所をもう1500作るって言って、
喧嘩別れしていって、で、それでよもつの国との境目ができていったみたいな話があると。
っていうのが、でもこの時のポイントで言うと似てるんですよ、すごく話が。
ギリシャってめっちゃ遠いヨーロッパの国と日本で同じような話があって、
地下世界に旦那さんが助けに行って、後ろを見るなって言われて、
でも見てしまって別れていく、二度と会えなくなるっていうようなストーリーっていうのがあって。
構造が似てる。
構造が似てる。
で、そしてこういう話は実は世の中にたくさんあって、他にも見てはいけないっていうのが。
それの問題地点。
で、二度と会えなくなる。見てしまったら二度と会えなくなるとか、
何かろくでもないことが起こる。パンドラの箱を開けると世界に災厄が生まれるとか、
あとは浦島太郎もそうだよね、開けちゃったらろくでもないことになるわけですよ。
ほんとだ。
っていう、こういうのは実は見るなのタブーっていう。見るなのタブーっていうね、
そういう言葉がそもそも神話学の世界にあるんですよね。
なので、そうやって世界には実は似たような神話があるっていうところが、
まず、この本が結構教えてくれて非常に興味深いと。
でも何でそうなのかっていうのがちょっとよくわかんないですか。
何で遠く離れたギリシャと日本で同じような話があるのっていうのはよくわかんない。
っていう中で、二つだから理由があって、
なんか見てはいけないっていうこと自体が、
人間の本能に何かが刺さるものがあって、
見ちゃダメなものを見るっていう物語が多分人間は好きなんだよね。
それってさ、いろんなところであるじゃん。
僕ら普段見るような映画とかアニメとかゲームとかでも、
見ちゃいけないもの、開けちゃいけないものとか、
開けてはいけない扉とかさ、絶対なんか出てくるよね。
なんか人間って多分好きなんですよ。
ドラクエとかで言うと、それ開けないとストーリー進まないんですよね。
開けてはいけないものがあるっていうこと自体が、
物語、原型、アーキタイプみたいなものがあって、
どんな国に行ってもみんななんか開けちゃいけないとか見ちゃいけないとか、
そういうお話がまず好き。
そっからまたいろんな意味をつなげていって、
見てはいけないものを見てしまったから、
死が生まれて、命が生まれてみたいな話がつなげる。
基本的には見てはいけないってものがみんなすごく好きなんだよね。
なんか見ちゃダメって言われることが好きみたいなのがあると。
でもそれに加えて言うと、おそらくの話で言うと、
結局実は人類学的にもつながっていたんじゃないかっていう研究も進んでて、
ギリシャと日本ってめっちゃ遠く離れてる。
けどよくよく見ると大陸ではつながってるんですよね。
ユーラシア大陸があって、ここにキバ民族の人たちが昔住んでたと。
だからシルクロードがあって、そこでモンゴルの人たちがこうやって移動していって、
結局日本って極東なので、流れ流れ流れてこっちに来た人たち。
なので実はギリシャの方で話されていた話っていうのは、
こうやって長い時間事故が来て、日本の方にも来ているんじゃないかっていうようなことは
実は研究でも分かってきてるらしいですね。
あと日本はやっぱり本当に一番極東にあるから、
南の方からも北の方からも入ってくるんで、
日本の神話って世界中の神話と同じようなお話っていうのが実は結構あるっていうところで、
僕らはそういう色んな国の神話を一触多にしたような世界観の中に
実は日本人っていうのはいるっていうところが僕らの立ち位置だったりするっていうのは
非常にまず面白いなと思ったんですよね。
なのでまずここで言ったら、見るなのタブー。
見ちゃいけないよっていうのは何か心をそそってしまって、
見るとだいたいろくれもないことが起こるんだけど、
でもそれが何か人間好きだから僕らは嬉しい。
太郎とかの恩返しとか、こういうお話っていうのが残って、
世界中にそういうものがあって、人間っていうのは意外とそういうのが好きだっていうのは
なんかね、面白かったですよね。
まさにSNSブログでもカリギュラー効果ありますよね。
閲覧禁止。
そうそう。見るなって言われると見たくなる。
まさにマーケティングでも使われてますね、これはね。
もうデフォルトで入っちゃってる心理ですね。
丸々の人だけ以外は見ないでください。みんな見るよね。
気になっちゃう。どうしても気になっちゃう。
それは実は本当にもう原始時代ぐらいからもうみんな同じことにそういう本能があって、
いまだにそうやって残って使われてるとかっていうのも例えば神話からも分かったり、
あとはまたちょっと違うエピソードで実際の神話をちょっと一つ紹介したいと思いますが、
これはインドネシアのセラム島っていうところの島の神話で、
非常に有名なハイヌウエデ神話っていう神話があるんですよ。
これは非常に聞くとトンチンカで何なの?みたいな話なんですけど、非常に面白い話で。
これまずインドネシアの話なので、まずスタートラインがココナッツがあると。
ココナッツがあって、そのココナッツから女の子が生まれるっていう話がする。
桃太郎です。
桃じゃないんだ。
桃じゃないけど、桃太郎的な感じです。
何か人間じゃないものから、植物とかから人が生まれるっていうものがまずスタートラインで始まる。
それも日本でも結構そういう話があるから似てるんですねっていうところがあって、
そのハイヌウエデちゃんっていう女の子が生まれると。
ハイヌウエデちゃんは非常に特殊能力が持っていて、
これは本当の話なんですけど、うんこをするとそのうんこが宝物なんですよ。
うんこから宝物がどんどん出てくる。
ハイヌウエデがうんこをするたびに綺麗な宝物がどんどん出てきて、
貴重なもの、その時にその人たちが欲しがるようなものがうんこをするたびに出てくるっていう。
すごい能力を持ってるんですよ、ハイヌウエデちゃんは。
で、それでお祭りがあると。
で、お祭りがあって、で、そのお祭りの、本当のお祭りですね。
なんかどんどんどんどんするお祭り。
で、その時に普通女の子たちは自分で作った何かとかをこうやって供物を捧げるんだけど、
ハイヌウエデは自分がうんこからすげーのを出せるから、
もうすごいのを持ってくるんですよ。
うんこするためになんかすごいの。
どんじゃんどんじゃんどんじゃん。
もういろいろコミュニティにギブするわけですよ。
うんこして、もうすごい、どんどん供物を捧げるわって言って。
で、そうすると最初みんな喜ぶじゃん。
ハイヌウエデすげー、お前やばいよってなるんだけど、
途中から、いや、なんかあいつおかしくねえかな。
よく考えると、うんこから作るとか気持ち悪いし、
こんなのなんかおかしくねえかっていうふうに、
ちょっとずつみんな、やばいやつなんじゃないかみたいな感じ。
思い始めちゃって。
冷静になってくる。
冷静になって、で、そしてどうなるかというと、
男たちが、ちょっとハイヌウエデやばいからちょっとぶっ殺しちゃおって言って、
なんと、そのお祭りの場でリンチして殺すっていうエピソードがあるんですよ。
なかなか急展開ですね。
急展開。
急展、びっくりしちゃった。
急展直下、いきなりハイヌウエデ殺されてしまうと。
で、なんか本当に話で、踊りがあって、
盆踊りみたいなところで、で、盆踊りみたいな輪をどんどん狭めていって、
狭めていって、最後その真ん中に穴があって、
そこにハイヌウエデつけ落としていって、
で、みんなで急いで土かけて、
残酷。
殺したみたいな、そんな話がね、本当に残ってるらしいですね。
えー。
で、結局ハイヌウエデちゃんは埋められてしまうんですけど、
まだその後、後日談があって、
ハイヌウエデを育った狩人がいるんですね。
狩人はハイヌウエデのことすごく好きだから、
死んじゃったってことをどっかから聞いて、
で、まず掘り返したんですよ、遺体を。
助けてあげるっていうか、死んだ遺体を掘り返して、
で、その後よく分かんないんですけど、その後刻んだらしいんだよね。
なんで刻むねんみたいな感じがするんだけど、
刻むと。
で、刻んで島のあちこちにその死体を埋めたんだって、
そのハイヌウエデの育ての親。
で、そしたらなんと、その埋めたところから
芋とかココナッツとか、いろんな作物が増えていって、
それが島の人たちの就職になった。
っていうところが話の終わりなんですよ。
すごいオチが、結局よく分かんない話じゃないですか。
ココナッツから生まれた女の子が、
うんこ。で、うんこがすごいうんこ出して。
で、それが喜ばれるけどめちゃくちゃ嫌われて、
で、殺されて、バラバラになって埋められて、
その後に麦とかココナッツとか、
いろんなものが生まれるようになったっていう話で、
なんやそれって話なんだけど、
なんとこれは全く同じ話が日本神話にあるんです。
っていうのが面白いんですよ、これは。
ここに川があって、
これは一体何なのかってことを、
みんなで考えながら話を作っていった、
局所的な物語がすごいたくさんあるんです。
だから日本も大きな流れでいうと、
古事記とかもちろんビッグヒストリーなんで、
あるいはローラシア型なんですけど、
その中にはいっぱいゴンドワな的な、
小さな連携が全く取れてない、
一つ一つの小さい物語がたくさん散りばめられているっていうところで、
そっちのスモールミーニング、
そのローカルのお話っていうのが、
すごく大事になってくるんじゃないかと。
大きな物語っていうよりは、
今ここにある、足元にある物語ってことに注目していくっていうところを、
この著者の方はその重要性を結構語ってくれていて、
そう思って、
ここら辺のローカルの話なんかあるかなと思って、
クジラのお礼参りって話知ってます?
え?
今治市都保町、台崎寺。
初めて聞きました。
ここら辺だよね?
うん。
クジラいる?
クジラね。
スーパーで売ってたことは?
クジラ川はね。
その話がまさにこのローカルのゴンドワな的な物語で、
多分これは先に何なのって、
多分ね、
おそらく昔の人たちは魚が取れて、
海が平和であって、
あるいはたまに海が荒れたりして、
これは一体何なんだろうって考えたわけですよね。
なんで私たちはここに魚が取れて、
美味しくご飯を食べられるし、
でも魚がいない時もあったりして、
海が荒れる時もあれば海が平和な時もあって、
なるべく平和であってほしい。
でもこれって何なのかなって多分考えたんでしょう。
この今治市都保町の人たちは。
それでストーリーが生まれたのが面白いストーリーで、
クジラのお礼参り、
どんな話かというと、
これ干潮満潮ってあるじゃないですか。
お母さんクジラが結構岸の方に来ちゃったと。
湾みたいなところに来て、
干潮になっちゃって閉じ込められちゃったらしいんですよ。
子供のクジラたちは海の方の大海の方にいたから困っちゃった。
お母さんが閉じ込められちゃった、
みたいな形になってしまって。
その時に子供のクジラたちが泣き声を上げて、
お母さん助けてよって言ったら、
そこでお地蔵さんがいるんですって台崎島に。
お地蔵さんがその話を聞いてくれて、
お地蔵さんが電波みたいにババババって出して、
海の生き物たちに号令をかけて、
クジラを出すんだって言って、
タコとかイカとかが頑張って運んでいって、
母クジラは助かったと。
そしてクジラは恩返しをしたいと。
お母さんが恩返しをしたいっていうので、
それで台崎島っていうのは、
結構魚が上手く捕れるような土地なんですよね。
なんで上手く魚が捕れる土地に今なってるかっていうと、
昔お地蔵さんとクジラがコミュニケーションをとって、
それで海の安全とか号令っていうのを
クジラがお礼として、
ここの今の土地を作ってるんだよっていう、
本当にローカル極小的な物語ね。
なんで私たちの土地は魚がたくさん捕れるんだろう
っていうふうに多分考えたときに、
お地蔵さんみたいな信仰がそもそもあった上で、
クジラのお礼を紛いてストーリーが生み出されていって、
それが今その地域ではまだちゃんと伝わっていて、
これはすごい超ローカルな話。
魚がただ捕れて、
号令だ、やったっていうだけで終わらないで、
なんでこれはそうなんだろうってことを考えたときに、
そういうすごい結構素敵なストーリーだよね。
なんか魅力的なストーリーっていうのを作っていって、
それをみんなで語り合ったりしていってっていう、
本当に小さい小さい世界ですけど、
そうやって瀬戸内の中にクジラと地蔵が共生していって、
そこに人間が関わっていく。
それは本当にゴンドワナ的で、
神様がいて、それが天皇につながってとかっていう、
ビッグヒストリーとは全く違うんだよね。
ここにはこういう物語があって、
他の地域にはこういう物語があって、
っていうことを理解していくっていうのが、
すごく大事なんじゃないかってことを、
実はこの著者の方は最後の方に書いてます。
最後にまとめると、
どうこう読もうかな。
ゴンドワナ型神話が教えるのは、
対等の関係あるいは互習性。
お互いに価値を提供し合う。
すなわち、調和と共存こそが世界の神秘だと。
そして、人類の異や地球上の生きとし生ける者たちの英知だということだ。
動物も植物も森もみんなそう考えている。
結局のところ、進化思想であり右肩上がりの思考、
さらに自民族中心主義につながりかねない危険性をはらんだ、
ローラシア形の最終的に天皇とか偉い人につながります。
では違ってゴンドワナの神話は、
私たちは自分たちだけの永遠の成長など求めてはならない。
周りと共生していきながら生きていく。
自然も川も海も山も動物たちもみんな平等らしい。
そこで共生していくのが大事だなってことを、
ゴンドワナの神話っていうのは教えてくれると。
さっきのクジラの話なんかも、
そもそも人間出てないからね。
クジラとお地蔵さんの話で、
そこに人間が関わっていくっていう、
我々人間としてどうしても人間中心主義になりがちですけど、
ゴンドワナの神話的なのはすごく、
僕らも自然の一部だっていうような思想のお話が非常に多いので、
そこで学び直していきましょうっていうのが、
世界神話学によって書かれていることですということでございますね。
なるほど。
このクジラのお参りで、
一気にやっぱり自分事として捉えられるようになったし、
まず最初、お地蔵さんがクジラ助けてくれてるっていうとこがスタートだから、
結局魚とか海産物というか海の生き物を大切にするっていうとこを、
多分、今取っ払って当たり前に魚とっちゃってるイメージがあるから。
素晴らしい。まさにそう。
それを考えさせられたんですね。
そうそうそう。そういうことを考えましょうって本ですね。素晴らしいですね。
さすが、理解力が高い。
だってなんか、ビッグヒストリーとかになると、
ちょっとなんかやっぱり自分とは遠い世界のような感じもしちゃうけど。
かやの外って感じがするよね。
自分の地域の神話とかは、一気にぐっと近くなるね。
そう、各地にそういう物語があって、
それはやっぱりすごく他者の理解につながるよね。
ここの地域の人たちはこういう物語をずっと大事にしてきて、
こういう価値観なんだっていうのが物語でわかってきて。
この本を読むと、結構各地の物語があって、
すごいやっぱり面白いなと。
どっかアフリカの神様で、カマキリの神様がいるんだよね。