1. 本そば ポッドキャスト休憩室
  2. #63 編集者・ライターの話(前編)
2022-02-09 1:04:05

#63 編集者・ライターの話(前編)

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出版社志望、ライター・編集者を志す人おすすめの回!

〈第63回本そばポッドキャスト 休憩室〉は、ゲストにフリー編集者・ライターの山﨑真由子さんをゲストに迎え、雑誌作り、本作りのあれやこれやをお話しています。

【ゲスト】山﨑真由子さん

フリーランスの編集者&モノ書き。

1971年東京生まれ。大学卒業後、雑誌編集業に従事。複数の雑誌編集部を経てフリーランスに。食、酒場、筆記具、カメラ、下町、落語、職人など“モノとヒト”にまつわる分野での仕事多数。著作に『林業男子』『ときめく文房具図鑑』(ともに山と溪谷社)、『職人の手』(アノニマ・スタジオ)がある。近ごろは料理家・栗原心平氏の連載や書籍をガッツリと。氏の最新刊『栗原家のごはん』(大和書房)は刊行一ヵ月で4刷と爆進中。最新編著は『東京休日端っこ散歩』(岩本薫著/ヤマケイ新書)。応援よろしくです。


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00:07
決まりました。本のそばには楽しいことがあるをもとに、書店歴25年の元書店員鈴木と、
出版取次7年、出版社営業13年、現在、書店と出版社の現場をつなぐ一冊取引所、運営1年7ヶ月目のわたなべの2人で、
書店・出版社一般の読者の方からの素朴な疑問に答えるポッドキャスト休憩室でございます。
鈴木さん、本日は鈴木さんがゲストを。
はい、悪友でもあります。
今、フリーライターの大先輩でございます。
山崎真由子さんをお呼びしております。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
もう出ていいんですか?
出てください。
こんばんは、初めまして。
どうも初めまして。
山崎真由子と申します。
フリーライターの先輩と言われて、ちょっといささか恥ずかしいやら、少しくやら。
何を言っているんですか。
先輩ですよね、先輩は先輩なんですけど、
私はやっぱりライターというよりは編集者かなと思っている節もありまして。
はい、そうですね、ご出身が。
フリーの編集者でライター、物書きもやっている。
自分の書籍も3冊出しております。
けれども、ごめんなさい。
ライター仕事の時も編集仕事をしているので、
基本的にやっぱり編集者があって書くことも好きみたいな感じです。
ちなみに出されてる本は。
せっかくなので宣伝を。
著者として。
最新というか、2019年にアノニマスタジオというところから出したのが、
職人の手という本になります。
映らないけど。
映らないけど。
アノニマスタジオさんは一冊取引所に参加してくださっているので、
職人の手と検索していただければ出てきます。
ぜひぜひ。
じっと手を見るという感じの。
石川拓木ですか。
これは職人さんをずっと取材をしてきている。
物雑誌とかいろいろな雑誌でしてきていて、
私自身やっぱり職人さんということに対しての尊敬とか憧れとか、
単純に本当にかっこいいなっていうのがあるので、
そこを形にしたいと常々思ってたんですよ。
職人の手とか師匠と弟子とか、そういう情景関係も含めて。
そういう企画を考えていたところをアノニマスタジオとマッチして。
03:05
職人といっても、こんな話してていいのかな。
いいんですよ。
私の好きな人たちばっかりなので、
京都のガラスペンの職人さんとか、
東京の洋傘を作る人とか、
あと精進料理の一つのフチャ料理というところの料理人の方とか、
子供児とか、皮小物の人とか、
あと武士とか、彫刻家とか。
ちょっと多岐に渡るというか、かなり偏っていて。
ビアホールランチョンというところのマスターも出てくる。
かなり画面が激しいんですけれど、
好きな人をずっと追っかけ取材をして、
写真も私が撮っているという。
すごいですね。
そういうのがございます。
あと2冊ほど、文房具の本と。
そう、文房具もすごいんですよね。
それは大和渓谷社から、ときめく文房具図鑑という、
これ写真は写真家のこんのひかるさんというお兄さんに撮っていただいてまして、
これまた普通の文房具図鑑といってますけど、カタログじゃなくて、
私の偏った文房具愛を。
やたら万年筆と数が多いみたいな。
もう一つは、これ林業の本。
この本のきっかけが、三浦詩音さんのカムサリナーナ日常というやつで、
映画でウッジョブという映画になったんですけど、
カムサリナーナ日常の映画化するときに、東京にも林業マンがいるよっていう話を聞いて、
東京チェンソーズという東京の林業マンの子たちを取材することがきっかけで、
彼らの本を作って、その後に自分で林業周りが面白いなと思って、林業男子という本を書き起こしました。
それはつい先日知ったんですけど、
絶版に近い状況に。
なんだって。
何年くらいでしたっけ前に出たの。
あれね、2004年とかじゃないですか。
2004年、結構そんな前になりますか。
そんな前じゃない、ごめんなさい。
2014年でした。
なるほど、という非常にコアな本が作られているんですけど。
だから一応著者なので、いろんな方々にはちゃんと作家と名乗って、きちんと落ち着いた仕事をした方がいいよって言われるんですけれど、
どうしても雑誌を作ったりとか、本を作るということとか、なんか面白そうだなっていうところには行きたくなっちゃうので、
06:03
そうですよね。
著者として、じたばた。
泥水を飲みながら。
その辺をね、泥水の味をこれから、すごい飲み続けてきた山崎さんにいろいろ聞きたいと思うんですけど。
そうですね。
どっか出かけてると山崎さんが、ここ行ってみたいな指示が出て。
そんなこと言ってました?
温泉だーとかね、いろいろ。
グルメ情報とかいただいたりとかして。
たけしさんとは、温泉がすごくいらっしゃって、
そうですよ、今思い出しました。
そうですよ。
メガネとタオルと温泉。
渡辺さんはそのたけしさんの姿をご存知ですよね。
そうですね。なので、ちょっと山崎さんの影のようなものは、
鈴木さんのフェイスブックの投稿などから感じておりまして。
今日私は初めましてで、お話しをしていただいてるんですけども、
鈴木さん方は書店員時代からのお付き合いってことですか。
そうですね。
あれそうですよね。
そうですよ、しんしん堂さんに、あれは作品社の、
そうですね、作品社の悪い友達がいるんですけども。
そうそう、悪い共通の友達がいて、
その人が、しんしん堂さんに行くって言ったときに、
ちょうど私はたけしさんの噂をいろんなところから聞いていて、
一度お邪魔したいなって思ってたんですよ。
そうなんですよね。聞いていただいて。
きっとヒグマか何かの、原寸大かなんかを。
パネルね。
そうそう。
月の悪魔のパネルですか。
月の悪魔じゃない。
あの頃のお店に行かれたということですね。
はい、行ったんです。
で、たまたま僕が転職して、気づいたら江戸川区に僕は席を移していて。
私の住んでいる。
で、いろいろおいしいお店紹介して。
ということで、雑誌編集から出身で。
なかなか雑誌の編集者って何をやってるのかって、
なかなかつかみにくいところが結構聞いてる方もいると思うので、
そのあたりも聞きながらと今日はちょっとお願いしたいなとお呼びしました。
よろしくお願いします。
ちょっとすいません、私は初めましての強みで、
予備知識っていうか前提があまり知らないので、
いいですね、はい。
つぶきさんとかほら、知ってるからいろいろ、
知ってる前提で質問とかしちゃうと思うんで、
これ初めて聞いた方にはね、ちょっと置いてけぼり感が出ちゃう。
09:01
いいポジション、いいポジション。
今日はすごいいいポジションですよ。
前回全然喋ってなかったからさ。
ちょっと、
ちょっと書店員さんトークにまじれずに。
まじれずに。
今日ガンガン前に出てたほうがいい。
ちょっとじっと手を見るばかりだったんで。
まあまあ、あのですね、
いろいろ聞きたいことあって、
フリーダンスで今もらった作家と名乗るのか、
ライターと名乗るのか、
編集者と名乗るのかによって相手の印象が違うと思いますし、
そういうのもありつつ、
編集者と、
もともとはどっかの会社に勤めて、
編集者をやっていたということですね。
その通りです。
で、書籍雑誌でいうと、
雑誌の編集がキャリアのスタートだったと。
そうですね、はい。
考えてみたら書籍の編集部なんて行ったことないですね。
会社員としては。
会社員としては。
かなり別々に分かれてる。
かなり全然別々じゃないですか。
別物なんですね。
全く別。
だからざっくり言うと、
多分本屋さんを好きな人は、
きっと小説がお好きなんだろうなって想像してるんですよ。
だけど小説は出版社の中ではやっぱりごく一部というか、
なんだろう、小説を出してる出版社のほうが少ないと思うんですね。
そうですね。文芸の編集できる限られてますからね。
限られてますよね。
だからそっちとやっぱり私がいたような雑誌は全然違うし、
もちろん文芸誌ではないですし、総合円ためみたいな括りになると思いますから。
なるほど、総合円ため。
フロアは全然違うでしょうし、人種が違う。
人種が違う。
なんとなくは分かる気もするんですけど、
雑誌は週刊誌とか月刊誌とか、そういうサイクル的にはどんな感じだったんですか。
一番最初は期刊誌みたいな年4回とかの、
定期刊好物だけれどみたいな感じだったんですけれども、
その辺りのことはちょっとあんまり自分でも記憶があんまりなくて、
ちょっとはるか昔になって。
一番やっぱり長くいたのは月刊の編集部なので、
月刊誌のほうがお話ししやすいかなと。
名前は出せないですか、その月刊誌の名前。
出せなければ別に大丈夫ですよ。どんなジャンルか出すだけで。
料理、食。
なるほど。
でもそれは本当は最初にいたところから辞めてフリーランスになったんだけれども、
雑誌相関するからやらないって言われて相関後ってやったことがないので、
それで相関後って面白そうって思って入ったのがその月刊の食の料理の本だった。
12:04
すごい。
月刊誌の雑誌の制作って、月ごとに出すわけじゃないですか。
そのサイクルタルヤ。
そうですね、すごかったというか。
ちょっと話前後しちゃいますけど、
フリーランスのときにもの雑誌をやってて。
月刊のもの雑誌をやってたときには、だいたいフリーですよ、私。
フリーだけど月に50ページは作ってたので。
取材もあるわけですもんね。
取材もするし、あとモノだからスタジオ撮影が多いじゃないですか。
スタイリスト的なことも、自分の好きなものを紹介したいから紹介してたから、
あれやっぱりちょっと一番ヘビーだったかもしれないですけれど。
でも月刊誌は、多分他の人もそうだと思うんですけれど、
慣れると割と流れに乗っかれるので。
へー。
そんなにサイクル的にはきつくない。
あ、まあ。
きついけど。
それいわゆる慣れってやつですか?
慣れですね。ルーティンになってるというか、
この週に企画会議があって、ここで取材して、ここで入稿して、ここでっていうようなのが、きっちりこの期間って決まってるので、
それを逃すと本が出ないじゃないですか。
そうですね。
だから諦めができるんですよ。
諦めっていうか、逃げるとかではなくて、もっともっと追っかけしたいけれど、
もうここまでで我慢しなきゃっていうか、もうここでやらなきゃ出ないよってなった場合はしょうがないので。
なるほどですね。
それがやっぱり今、私は書籍をやってて思うのは、誰も辞めていいよと言ってくれないじゃないですか。
そうですね。よく聞きますよね、それはね。
っていうところはあるので、体のリズムとしては。
なんか別物のスポーツをやってる感じですかね。
全然違いますね。
雑誌って、この出版のお仕事って、どの領域でも書店員さんとかもマルチタスクっていう感じは出版ってあるんですけど、雑誌の編集さんってその極みなんじゃないかなっていう印象があるんですよ。
私も近くで見たことなくて、雑誌の編集さんって。
同時進行で取材とかするじゃないですか。
同時進行でもするし、ただその食の雑誌のときは、ライターさんをいっぱい使えるわけですよ。
外部の。
ライターさんの取材もしなきゃいけないし、料理人と、シェフのレシピのページもあるし、産地も尋ねなきゃいけないし、いろんなことがあるから、
15:02
全部は全部自分が立ち会えなくても仕方ない部分があるでしょ、ちょっと。
そういうのができたので、まあいいんですけど、でもやっぱり全体をすごく、いろんな業務、お金の計算しなきゃいけないし、
あとは単純に雑誌なんで、チームの編集部は絶対あるので、編集部の中でも一応月間で、
A、B、仮にA、Bみたいに2つに分かれてて、毎月ボリュームのあるほうが、テレコでやってたわけですよ。
ボリューム大得ゾーンとそれ以外っていうふうに負担を減らすっていうつもりで、
週刊誌とかも何チームとかもあると同じように。
なんですけど、私はなんか知らないけど、毎月すごいボリュームがあるんですよ。
だって50ページで相当ですよ、雑誌で。
それは前のもの雑誌のときで、そのときの職の雑誌のときは、
だいたい第一特集で50ページあったとして、それは2人ぐらいでやるんですよ。
2人か3人でやるけど、第二、第三とかは20ページとかを一人でやるから、ちょっと間違ってくる。
だって連載とかは結構。
あ、連載とかですね。
そうですね、書籍ってチームじゃないですもんね。
書籍はスタンドプレイが一人でやりますよね。
アンソロジーとかでも一人ですもんね、いろんな。
そうですよね、悔しいになる人はいるかもしれないけれど。
なんか若い編集者のサポートにちょっと年長の編集者が入って、
さらに上に編集長っぽい責任ある方がいてるみたいな感じでやることはあるかもしれないですね、書籍の場合は。
あと何でしょう、今のたぶん書籍だと、皆さんたぶん、
著者の方も真面目だったりとかするから、そんなに大変じゃないのかなって。
え、そんなの。雑誌の関係者も真面目じゃないですか。
雑誌?それって今、新人さんがあって渡辺さんがおっしゃったので思い出したんですけど、
一番最初に何やったかったら、読者ハガキでした。
読者ハガキね。
一番最初に大学卒業して、出版社に入って、いろんなことがあって、編集部に入りましたってなったときに、
何やるかって言ったら、読者のハガキを整理しろみたいな。
それって、いわゆる編集、読者投稿欄みたいなところで返事を書いたりするんですか。
返事を書いたりっていうよりは、本当にハガキの整理。
やっぱり雑誌がまだまだ元気で力もあるから、あと別にメールとかじゃない時代ですから、
ハガキにいっぱいお便りが来るんですよ。
冊子使わなければ何年代ですか。
1990年代。
90年代。
18:00
90年代後半。
2000年代。
読者交流広場とかあったとこですね、雑誌とかに。
ありますありますあります。普通に全然あって。
読者プレゼントもすごく多かったから。
まあみなさんプレゼント目当てで。
とにかく熱量の厚いハガキがいっぱい送られてきて、それを整理して。
そんなことをしてた。
その後に、雑誌なので写真は絶対必要で、
当然まだフィルムの時代ですから、ポジフィルム。カラーのネガーがカラー。
ポジフィルムは長いスリーブでラボから上がってくるわけです。
カメラマンが敵のいい写真を丸つけてくれてるんですね。
それを切り出すっていう作業。
大量にいっぱいある中を一応ルーペとライトテーブルで見ながら切り出していく。
見ててもよくわかってなかったりするんですけれど。
切り出してポジ袋というこういう袋に入れて、デザイナーさんにレイアウトの素材を渡すためのものとかを準備するとか。
そういう細々としたことをまずやってたかもしれない。
職人さんに弟子入りした時に、最初にこれやっとけみたいに言われるようなお仕事にちょっと似てるかもしれないですね。
そうですね。掃除しとけとかね。
そこから始めて。
雑誌の制作の流れを改めて聞きたいんですけど、
例えばある雑誌があったときに、特集みたいなのは編集会議で決まるんですか。
そうですね。編集会議で決まる。
ちょっと一冊私、雑誌手元に置いていいですか。
いいですよ。
雑誌の制作現場って本当わかんないからね。
そうなんですよね。それこそ漫画とかで、雑誌の編集部とかドラマとかで描かれるようなの。
キラキラした世界。山崎さんはキラキラしてるところとはちょっと違うのを話し切るから。
ちょっと待って、キラキラしてるよ。
聞いてましたか、今。
聞こえてました。
これ見えますか、触楽。
いいですよね、名前出して。
触楽、今年4回の本で、たぶんもう全然知ってる人もいないからいいですよ。
知ってますよ。
じゃあそれを例に、制作の流れみたいなのを教えてもらっていいですか。
細かい日程とかはちょっと忘れちゃって。
21:02
でもまあ、だいたい年間のラインナップを決めるわけですよ、まず。
もう年間決めちゃうんですね。
年間ある程度は決めておかないといけないっていうのはなぜかというと、雑誌は広告が必要なので。
そこなんですよ。
広告の営業部隊がいるんですよね。
これが結構わからない人多いんじゃないですか。
お金の収益構造が、そもそも職責と雑誌で全然違うわけじゃないですか。
だって雑誌、私やっぱり雑誌好きなのはお金使えるからですよね。
そういうとこは僕山崎さん好きなんですよ。
ですよね、やっぱりそういうお金の入ってくる場所が違うという。
とはいえね、今の実際雑誌は広告収入ってすごく落ち込み、当たり前ですね。
こんなところに出向するクライアントってちょっとおかしいんじゃないかと思いますけど。
一時期部数も何部か交渉でしかないですからね。
印刷証明書がついてない、雑教とかの認定を受けてない交渉部数なんて嘘ばっかじゃないですか。
私が関わってきた雑誌とかで、やっぱり平気で10万部とかやってるところあるんですけど、
10万部ってときながら1万5千とかってザラですからね。
そういう話が聞きたかった。
たぶんこれはみんな知ってるんじゃないですか。
だけど本当そういうふうにちょっとあやふやだしたもんね。
なんとなく雑誌に広告を出せば売れるみたいな感覚とかはあったと思うし、
あとは専門誌だったら当然それはターゲットが取られてるので、
山の本だったり、山の雑誌だったり釣りの雑誌だったり、
そのメーカーさんは絶対そこに出すべきだと思うので。
ただ、ちょっと話を戻しますと、
広告の営業をしなきゃいけない、広告を取らなきゃいけないということは、
その雑誌がどれだけ魅力があるのか。
その雑誌でどういうテーマをやるのか。
このテーマに合うメーカーさんはどこなのかっていうところもいろいろ決まってくるので、
大体大方の広告ラインナップ、広告を取れるような企画を、
季節に合わせてとかですよね。
年間出してると。それは偉い人たちが決める感じ?
そうなんですね。
編集長とか編集長の上の周りの役員とかが、
ここをがっつり取ってくるからみたいな大きな枠。
じゃあ結構年間で予算っていうのは大まかには予測できるんですか?
予測しないと作れないと思うんですよね。
そうなんだ。1ヶ月2ヶ月スパンじゃないんだ。
ただそうは言っても予定どおりにいかないですし、
24:03
もちろん毎月毎月の出稿料もあるでしょうけれど、
基本的にはおそらくナショナルクライアント、
大きな名だたるメーカーさんたちは、
年間の契約じゃないですけれど、
例えばパナソニックさんとか、
いわゆる皆さん誰もが知っている。
大手ですね。
そういったところのが、そのくらい1年間こういうのでいくらぐらいもらおうっていうことを、
考えてると思いますよ、きっと。
私は広告部の経験がないのでわかんないですけれど、
そこで大体の予算、あちらも会社なので、
年間予算はこのくらい。
何々雑誌さんにはこのくらい、何々さんにはこのくらい。
車の会社とかもそうですよね、雑誌とかも。
大体出稿するとこは決まってくるんじゃないですかね。
それが大きなもので、
これは絶対表紙が表1で、裏が表4で、表紙の隣が表2で、表4の隣が表3なんですけど、
ここが一番顔になってくる表回りの広告は絶対いいものが欲しい。
表紙をめくってその裏側にある。
それが表2。
これが一番高いんですか。
一番高いの表4じゃないですか、雑誌の裏。
後ろ側ですね。
そっかそっか、めくらなくていいんだ。
たぶん金額なんて今あってないようなもんだと思いますし、
検索なされば各出版社の媒体資料はいくらでも出てくるので、そこで定価は出ております。
なるほどね。結構重要ですよね、そういう。
本作りでそういうお金回りってなかなか効かないから、書籍だと。
そうですね。制作費用は、カメラとかそういうことは考えても。
収益としてのお金になるから、その時点で本に載せるものがすごい。
広告を得るための雑誌っていう顔もあると思うんですよね。
もちろんそうですよね。収益としてね。
で、そこで決めると。
それが年間のテーマだったりとかして、
あとは月々のものとか、だいたい決まってくると思うんですよね。
どのジャンルでもきっと、春にはこのテーマとかいろいろ決まってくると思うんですけど、
だいたい毎月、3ヶ月分ぐらいはきちんと決まってる感じであって、
考慮してからなのかな。次の号とか次々号だったらちょっとあやふやなんですけれど、
やります、企画会やりますって言ったときに、
27:01
だいたい第一特集に関しては、編集長が一番権限を持ってるというか。
やっぱり雑誌の編集って、かなりいろんなものを支配できるんですか。
会社にもよると思うし、その人とその人にもよると思うんですけれど、
私が今までお付き合いしてきた感じは、やっぱり雑誌は編集長のものなので、
編集長がガーンって決めてくれてるほうが多分売れない感じはします。
それも個性ですよね、やっぱりね。
昔、名物編集者ってよく名前出ましたけど。
ひどい人がいっぱいいましたけどね。
それで細かなところをはめ込んでいくというか、作っていくっていうのが編集部員の仕事。
ただ何やりたいかっていうのは、毎月募られてるので、
こんなことやりたい、こんなことやりたいっていうふうになるんですけど、
私はどっちかっていうと、あんまり大物狙いよりは、
細かいページでこんなことをやりたいと思って、
飛び道具的なものを企画を出していました。
なるほど。広告が出そうなものではなくて、
逆に人気の読むものとか。
やっぱり大特集とかっていうのは、万人から好かれなきゃいけないので、
想像がつくじゃないですか。
料理のフォントだったらお肉とか。
はいはいはい。
寿司とか。
寿司。
寿司は私、江戸前担当だったので寿司はかなりページは作ってるんですけど、
ただなんかこう、王道なものというか、
そうばな的な企画は別に誰がやってもいいんじゃないっていうところはあるので、
そこで違うちょっと個性というか。
雑誌僕も読んでて、
それを買うっていうときに特集よりも、
やっぱり連載してる記事だとか、
後ろの白黒になってからのページだとか。
そうですよね。
その辺りの読み応えによって左右されましたよね。
テレビ雑誌のテレビブロスなんて番組票を一切見ず、
使わずコラムだけずっと読んでた。
そのために買ってたって感じですもんね。
テレビ雑誌とか情報書はすごいありがたい。
テレビ情報とか番組情報なんてどこ見ても本当は一緒ですもんね。
それが徐々にテレビでもデジタルで見られるようになっちゃった時代になってから、
テレビ番組雑誌って見なくなりましたけど、
コラムとかいろんな人のエッセイとかが面白くて買い続けてたってありますからね。
そうですよね。
30:00
だからそう言われてみたら、私がいた食楽という、
当時は月刊誌だったやつは、
私が担当してた連載が、読者のアンケートで絶対ベスト3に入るんですよ。
それは嬉しいけれど、反面やばいんですよ。
なんですか?
連載目当てに買ってくれる人なんて、たけしさんみたいなタイプですよ。
まあちょっと怖すぎる。
たくさんいるわけじゃないから。
連載がそんなに上位にきちゃうっていうのは、本編に魅力がないのではないかってなってしまうので。
もっと広い人が読んだときに面白かったって言ってくれるものが本当は正しいのに、
結局コアな人たちだけの返事になって。
マニアがジャンルを駆逐するってやつですね。
だからアンケートの結果は嬉しい反面、
やばいっていう。また怒られるとか。
複雑だなあ。
雑誌でそのあといろいろと、
もっと小点を絞っていくと、
この一冊の雑誌を来月号というか、作ってるときに、先ほども言ってた香料っていうのはなんですか?
香料っていうのは、それは雑誌も書籍も全部同じ。印刷物に関わる言葉ですけども、
ざっくり流れを言うと、記事があります。記事を入稿したら書庫。
書庫。
ゲラ。一番初めのもの。
それが出てきて、最後に香料っていうのは、
全部の責任を責任を負って香料するから関料なんですけれど、
もうすべてチェック終わりました。もうあとは印刷するだけで大丈夫ですよっていう最後の締め切りですね。
もうそれで終わりと。
終わりです。
もう一切直せませんよって。
直せませんよって。
何を笑ってるかというと、時々直しを追加訂正を印刷所にお願いすることがあったりするので。
香料出た後に、直前の直前で印刷所に言うんですか?
直前の直前はさすがに間に合わないんで、香料日が例えば今日8日だとします。
8日の夕方の6時に印刷所さんがやってきました。
香料しましたってなってても、どうせ次の日からやるだろうと思って。
今日じゃねえだろうと。
追加訂正やりますって言ってやったりとか。
見つかっちゃったものはしょうがないですよね、そのタイミングで。
そうですよね、間違ったものはね。
まあそうですよね。
33:00
今までじゃあと困るので。
ちょっと話途中ですけど、今までで一番やべえと思ったやつありますか?
話していい感じでいいですよ。
たぶん雑誌やってる人はみんなそうだと思うんですけれどと仲間にしたいんですけど、
絶対やばいことたくさんあると思うんですよ、書籍より。
なんだろう、ありすぎてちょっと出てこない。
語飾とかは当たり前のもんですかね。
当たり前じゃ困るんですけど。
でもまあ雑誌はそういうのが得てして。
キャプションが間違ってたとか。
キャプションが間違ってた。
地図が違ってた。
このあいだ僕、秋口にバイク雑誌で原稿2ページ、温泉のツーリング。
ツーリングって言っちゃうとちょっとバレちゃうけど、
それで写真と温泉名が間違ってましたってそのあと来て、
えーっていうのがありましたけど。
そういうことはね。
当たりに入れてたやつがそのまま残っちゃってて、みたいなのとかもね。
先祖代わりってよく聞きますけど。
よくありますよね。
あとなんかそのデジタルだからこその弊害だと思うんですよね、そういうのって。
あーそっか。
間違った写真のまま、
なんか縮小版のムックみたいになってた時がありましたね、そういえば。
え、どういうことですか。
ライターで関わってた某月刊誌ですけれど、
それでなんかちょっと地方のおいしいものをグループをして、
それは雑誌のデザイン入れとかも全部私がやるのでやって、
原稿も入れてチェックして、公表の前にチェックしてるんだけど、
これ違う写真が入ってたんですよ、全然関係ない。
地方の外観が。
違いますよって言ったんだけれども、
そこの方があんまりそこを聞いてなかったみたいで、そのまま出ちゃってたんですよ。
それで月刊誌で。
あーってなったし、私が取材した先の方も、
これ全然違うの載ってますよねっておっしゃってきて、すぐ詫び入れに行って。
詫び入れるんだ、やっぱりね。
私は詫び入れ、一番大切にしたかもしれない。
びっくりした、得意って言うと思った。
得意とは言えなかった。
でもまあ、こんな笑ってちゃいけない。
でそれが雑誌の寄せ集めというか、
小周辺的な感じで小さなサイズのムックとかにコンビニとかで載ってたりするの見たことないですか。
あるある。
そのときにたぶんその間違ったまま、そのまま載ってて、
それも当然その反元にもう一回言ったんだけど、
36:02
もうそのときに私がお仕事した方はとっくに辞めておられて、申し送りもされてなくて、
その後何年かその本が毎年毎年出てくるんですよ。
その度に違ってて、でも全然改善されず。
もう担当者もいなくなって、間違ってることさえも気づかなくなっちゃって。
気づかなくて、はい。
すごいな。
だからよくあるんじゃないかな。
僕が聞いてて一番びっくりしたのが、雑誌って付録あるじゃないですか。
DVDが一時期こういろいろ趣味系で作るじゃないですか。
で、封印されたDVDの中身がアダルトビデオだったんですよ。
嘘だ。それは嘘じゃないですか。
いや本当に、営業の人から聞いたんですよ。もうやばいです、今。
全付録が?
たぶんプレスしたロットによってらしいですけど、
一部それが。そんなことあるの?とか思ったんですけど。
それは出版社のせいじゃなくて、
プレスしたところ。
プレスして。
プレスしてるところはいろんなね、作ってますからね。
いやけど、そんなことあるの?って思ったけど、漫画みたいなさ。
そう、確かに確かに。
っていうのはよく聞きましたけど。
そういうふうに考慮をされてやってるんですね。
台割りとかっていうのも全部。
私の台割りはすごくいい台割りですよって。
台割りとかっていうのは、レイヤードもある程度ラフで決めるって感じですよね。
もちろんそうです。
それは雑誌でも、私は書籍でもビジュアルのある書籍を作ってるので、
きっちり書いてるんですけれども。
台割りを見てワクワクしないとやだなと思って。
なんか雑誌はやっぱり台割りって、
前僕インタビューしたときも雑誌の編集長の人も、
台割りっていうレイアウトっていうのを編集者の中でも重要視してましたよね。
そうですね。
台割りってエクセルの表みたいので作るのと、
あとは本当にレイアウトみたいなのをなるべく落とし込む感じがあると思うんですけど。
それは私の場合は2つ作ると思うので、台割りは台割りでエクセルで、
それは印刷上、デザイナー、編集者、私。
みんながどこのページに何があるか一目瞭然とある設計図の基本の基本なので、
他の情報は入れず文字情報だけのほうが役目は果たしてると思ってます。
39:02
なるほどね。
そこでバチッと決めて、それをみんなで共有して。
どうなのかな。
でも私今とある小説家の先生のエッセイ本を作ってるんですけれど、
それの台割りを版元の担当者さんに送ったんですよ。
そしたらエッセイの本で台割りがあるなんて感激だわって返事が来て、
そうなの?っていうくらい、私はまず台割りを作ってしまうんですけど。
それはコラムがどこに入るとか、立体的というか、
ビジュアル的にイメージできるような感じ。
それぞれ各ページのラフ、絵コンテ。
ラフは絵コンテと思っていただければな。
それはまだ別途なので。
これもしかしたら雑誌編集者あるあるかもしれないんですけど、
エクセルの使い方をよく知らない人がいるかも。
雑誌編集者は?まともな使い方してないってことですか。
表計算というか、合言の関数を入れることはあんまり知らない。
台割りを作るために。
台割りを作るためにですね、特に私の場合。
もちろん請求書を起こしたりとかできることはあっても、
いわゆる普通のお勤めの方のエクセルの使い方からはほど遠いですよね。
基本的にテキストボックス使ってどうするってことですか。
テキストボックスというか、そのまま表に文字を入れるだけなので。
色を潰すとか。
あ、そうなんだ。
そういうことなので。
さっきデザイナーの話を言ってましたけど、それをデザイナーさんがいじる、最終的に。
台割りはデザイナーさんいじらないです。
そのあとか。
台割りはあくまでもページのシリーズとして。
例えば基本的に雑誌にしろ書籍にしろ16ページで一折りってなるので、
その折りに合わせてのことをデザイナーさんが理解しててほしいというだけのことなので、
ラフだったりエコンテだったり、あとはその素材を渡したときに、
その写真とテキストと、そこのときにデザイナーさんが関わってくるという感じでしょうか。
レイアウトを作ったりとかするときですか。
そうですそうですね。
抵抗する方います?デザイナーさん。
抵抗って言い方おかしいな。
デザイナーさんはここのほうがいいみたいな付き合わせみたいなのってあるんですか。
デザイナーさんはですね、基本そういう人しかいなかったと思ってるんですよ、若いときは。
42:05
こんなんじゃ全然引けねえよ、とか。
は?みたいな、やっぱりそういう。
いろいろあるんだな。
アーティストな方が多くて、私はそういう人と仕事してきたので、
やっぱりそういうオピニオンのあるデザイナーさんのほうが好きなんですけど。
なるほどね。
でも今は割と言われた通りに、デジタルだからかもしれないですよね。
受け付くのかもしれない。
私が入った頃はまだ手で引いてたので、
当然例えばこのページにどう頑張ったって、こんなに写真載らないよっていうのもあったりするわけですよ。
今多分デジタルだから入っちゃうんでしょうね、きっと。
なんかそんななしを、この間デザイナーさんとちょっとした記憶が。
まあある程度修正もすぐできる。
そうですね。半下で、例えばフォントというか書体を作っていただくとかもないですし、
作ってもらった書体とか半下は、後ろに厚紙を当てて折れないようにして印刷所に有効するとか。
そうなんだ。
そういうことをしてたので。
初期のほんの数年でそんなのはなくなっちゃいましたけど、
そういうデザイナーさんというか、そういう時代の仕事を知ってる最後の世代ぐらいなので、よかったなと思います。
デザインの大切さ、ありがたさをちゃんと体で知ってる。
写真とか色とかそういったのって、料理なんか特にそうじゃないですか。写真の色が全然釣り上がってきたのと違う。
よくあったんですけど、この数年とかでもあったんですけど、ずいぶん良くなりました。
一応テストというか、初行色行のときの色行じゃないくて、先に写真だけ入れて見たりするんですけど、
それこそ10年ぐらい前までは、「え、なんでこんな色で出てきちゃうの?」みたいなのあったけれど、
今はだいたいそんな変なことにはなってないというか。
やっぱりデジタルだから、逆に。
動画なんですけど。
企画がある程度共有されてる。
共有されてた時代というか、そういうふうにプリンティングディレクターって印刷所にはいるんですけど。
いますよね。僕もこの間初めて知りました。
ドキュメンタリーか何かで写真集で、復刊する印刷所の昔と同じ色味を出すのに、
プリンティングディレクターって人がいましたよね。
45:02
そうなんですよ。そういう人たちが管理してるんですけれど、
機械がよくなったのもあるだろうし、
いろいろ技術の発達っていうのは大きいんですね。
大きいですけれど、
もしかして人間のほうがもっと大らかになってるのかもしれない。
色の細かい微妙なところがあると言うとしてるか。
そうですね。
本当はモニターのカラーマッチングをしたりとか、
いろんなこと、これもこの間写真家といろいろ話してたんですけれど、
本来写真とか印刷に関わる人は、
ナナオの映像ブランド、
ディスプレイ。
あそこのものを使って、
カラーマッチングもちゃんとしないと、
写真のプリントとまた印刷の写真はまた違ってくるんですけど、
色味があっていう話になってくるんですけれど、
そういうことって今の人たちはしない。
今の人たちというか、もうしないんじゃないのって話になって、
マックのモニターで見てるから、
マックのモニターはレチナで綺麗だから、
写真綺麗に見えてるみたいな感じで、
あれおかしいなっていう人たちはいっぱいいそうだよね、
なんて思ってましたけど。
なんかほら、カラーも企画が、
今ね、すごいアドビーカラーだとかありますよね。
RGBだとか、YMC系とか。
MY系。
MY系とかね。すごいな。
まあまあそういったところで雑誌作りって。
取材とか。
はい、すいません。
取材の話は聞きたいんですけど、
取材は山木さんかなりいろんなところ飛び回ってますけど、
今手掛けてる取材とかあるんですか、話せる範囲で。
話せる範囲で。
いや、なんでも話せますよ。
直近で行った取材先とかどこですか。
直近で行った取材先は栗原新平さんですね。
青森。
青森じゃなくて。
青森じゃなくて。
新平さんのところに取材に行って。
この間小学館のほうのやつですか。
栗原新平さんという料理家の栗原晴美先生のご子息で、
私この方の本をこのところ6冊作っておりまして、
もともとはコマーシャル広告の媒体で知り合ったんですけれども、
ちょっと本作りたいなと思って本を作るようになって、
今回で6冊目で、
それが今発売1ヶ月で4釣り。
48:02
ちょっと自慢をしながら。
その方の連載とかいろいろあるので、
つい最近は新平さんのところに行ってたっていうのが、
一番誰も傷つかない感じのいい話。
何ですかね。
取材してきたっていうのが言えるっていうのが。
傷つけるわけじゃないですけど、
じゃあ過去ちょっとイニシャルトークでもいいんですけど、
大変だったのがありますか、知らないで。
だいたいほらチームプレイ、コープレイってやっぱりさ、
チームプレイがだいたい2時間のうち1時間半くらいあって、
残り10分くらいでコープレイじゃないですか。
最近、去年、古い話っていったらいっぱいあるんで、
土下座させられたりとか。
それも聞きたいけど。
いっぱいあるんですよ、そういうの。
話と違うとか、あとフィギュアをいっぱい出されて、
これと同じ格好してくれとか。
状況がよくわからないけど、すごそうではありますね。
なんでその格好しなきゃいけないんだろうなと。
そういういろんなのがある中、
最近ひどい、ひどい。
ひどいっていうか、大変だったっていいですよ。
いろんなことがありすぎて。
どんなのがいいですか。
リクエストされるほどあるんですか。
たぶんかなりいろんなことがある。
無茶な要望とかでもいいですよ。
無茶な要望。
取材に行って、取材先の方で。
無茶な要望じゃないんですけど、
これはクライアントがちょっとおかしな人で、
私に仕事を頼んでくれたクライアントが。
とある職人さんのところに行ったわけですよ。
あの書籍とは別ですよ。
去年の話なんで。
ある職人さんのところに行って、
私はその人とまず、信用してもらうためには、
時間をかけなきゃいけないので、
時間かかるんですけれど、
一回目はじめにご挨拶に行って、
都合参加行って撮影、
これちゃんと写真家がいて撮ってるんですけど、
その方がですね、その職人さんが、
ちょっとおかしな人で、
一緒にいたカメラマンのことをね、
すごくいいと思ってくれたんですよ。
はい、気に入ってくれた。
気に入ってくれたんです。
全然写真も見てないのに、仕上がった写真も。
見てないんだけれども、すごくいいと思ってくれて、
職人さんも男性で、カメラマンも男性なんですけど、
51:01
すごくいいと思ったのを、
その感情をどう表していいかわからなかったんでしょうね。
その人の名刺をね、両面写明したものを、
ご自分のツイッターにアップして。
そういうリテラシー的にずれてる感じ。
そうそう、リテラシーにかなり問題のある方で。
それすごいですね。
今日取材に来てくれたと。
この人はすごくいい人だから、
皆さんもこの人に写真を頼んであげてくださいって言って。
すごいな。
全員?
フォロワーが6000人くらいいるんですよ。
え?って思って、
私のままあげようとするなと思ったから、
すぐ連絡して、ご勘弁くださいって。
相手としては応援してるってことですよね。
フリーでやってる。
そうですね。応援だから悪意がない。
やっちゃった。
そういう方って、今までいなかったと思うんですよ、普通。
おかしな人とか頑固な人とかがいても、
ご自分で発信する通信って昔はなかった。
その人は善意なんだけど、そういうのが全部裏目に出ていくタイプで。
そうですよね。
取材に行って、いろいろ取材先の人が、
第三者の目からいろいろ媒体に載せてくれるっていうことがある一方で、
自分で取材してくれたことに対して発信できてしまうことですもんね。
そうなんですよ。
結構それやりにくいですか?
気をつかむというか。
今お話しした方はですね、すごく悪口を言う方なんですよ。
まあいろいろありますね、人との付き合いって。
その悪口をツイッターで結構言っているから、
そういうところの人が、この媒体が来てくれたとかって言うと、ちょっと抵抗が。
なるほどね。
案の定、原稿書いて、入稿して、出来上がったんですけれども、
ウェブの媒体だったんですけど、
すごくデリケートな方でもいらっしゃるから、外人の方。
すごくデリケートだから何度もやり取りをして、大変気に入ってくださったんです。
これは本当に僕の一生の、自分の人生の中でとても輝いたものだみたいな、
すごくセッサーしてくださって、本当にありがたいなと思ったんですけど、
54:03
そのクライアントであるウェブメディアの方が、見出しをちょっと変えたわけですよ。
ただその見出しが、彼の嫌いな形容詞で、
頑固職人みたいなことが書いてあったら、
それでもう切れてしまってですね、
もう手がつけられないくらいの発狂ぶりで、電話とメールと、
ガンガンガンガングラスのとこにかかって、
当然ウェブメディアの方のこともよく知ってるから、
その人がやったってことを理解してるんですよ、彼は。
そしてその人が本当にこんなの許せないとか言って、
その記事を取り下げろってなって、わずか3日しか世の中に出てなかった。
けどあれですよね、思いますけどやっぱり取材先が、
要はSNSとかであるけど発信してる方だと、
ある程度、例えばさっき言った悪口とか愚痴とかがすごい多い人は、
取材する前から相当気を遣いますよね。
相当気を遣いますね。
その人となりがわかるってことが、いいのか悪いのかわかりませんけど。
ただ私はちょっとそういう人にお引きがちなタイプなんで。
そういう星の下に生まれてるんですね。
だから余計なんですけど。
会いに行きたくなっちゃうというかのあるんですけれども、
さすがにこの間のその騒ぎはちょっと反省。
答えました。
電話もすごかったので、ショートメールで話をしたいって来たので、
今ちょっとすみません取材中で、取材中というか電車で移動してたんですけど、
ショートメールを返せるんだったら電話には出られるはずだったんですよ。
大変だ。
けど編集の人って、取材してる人って相手が得る仕事だから、
まあいい人ばかりじゃないですもんね。
ないですけど、でもやっぱりいい人も悪い人もひっくるめて、
そういう人と会うのが好きなの。
まあいちいち一個一個で答えてたらダメだと。
そこの感情のアレっていうのも、たぶん好きなんでしょうね、私は。
もうマゾですね。マゾフィスティックですね。
なんか困難な人、好きですね。
あれですか、やっぱり初めにかなり距離を持たれて、
なかなか心を開いてくれない人に対して、
あの手この手で、心を開かせたときの快感を感じるタイプですか?
それも若いときは結構ありました。
あともうこのくらいになってくると、割とこう転がせる。
57:06
なんてことを言っちゃいけないな。
あるんですよ、この人は素敵な人だなと思って、
近づいてというかアプローチしてお話を伺って、
いいお仕事を見せていただき、
だけどやっぱり世間に出たくないっていう方もいらっしゃる。
そうした方とどうか折り合いをつけてとかね。
職人の手どこもそうでしたけど、山崎さん結構ある程度時間をかけて、
取材先の人と距離を縮めていくんですよね。
それって別に数週間の話じゃないですよね。下手すると年単位ですか。
年単位もあるし数週間の場合もありますよね。ケースバイケースというか。
職人の手の場合は知らない人というよりは、
前からちょっと知ってるとか、
この人からこの人いいよって言われたとか、
そういうのあった上だったので、
ただなんだろうな、やっぱりまず好きになるというか。
相手を。
相手を好きになるというか、尊敬の念ですよね。
ハーヴィー山口さん写真家の雷火使いの名手のハーヴィーさん。
ハーヴィーさんがよくおっしゃってるのが、老人には尊敬を、
女性には恋愛をっていうようなことをおっしゃってる。
あの方本当に素敵なスナップをいっぱい取られるのは隠し撮りではなくて、
相手の人に対して、ほんの一瞬すれ違った人に対してもそういうふうな態度で、
自分でご紹介をして、お写真撮らせていただいてるっていう方なので、
なんかそういうところを何してるわけじゃないけど、近いなって思ったりとかして。
すいません、なんか今ちょっとすごい失敗っていうか、さっきの話であったじゃないですか、ミス。
なんか思い出したのがありました。
なんでしょう?なんですか?
これ本当笑ってちゃいけないんですけれど、
割とそんなに古い話で、数年前なんですけど、間違えちゃったんですよ年表。
年表?
もう著名な作家の。
略歴みたいなやつですか。
略歴みたいな。もう亡くなってる方ですけど。
1:00:01
間違ってましてですね。
それこそすぐさまお詫びに行きまして。
得意の詫びに。
その連絡をいただいた次の2時間後ぐらいには新幹線に乗ってました。
結構遠方の方だったんですか?
そうですね、西のほうで。
本当に怒られる。
本当にもうお詫びのしようがないっていうぐらい。
そのぐらいの致命的な略歴の間違いだったんですか。
略歴、そうですね。
だったら載せなきゃよかったのに。
わかりやすくするように。
わかりやすくするように、雑誌の特集であって、
その人物とそのゆかりのなんとかみたいな。
山崎さんの怒られる対象は、
取材した人だとか作家の方の一対一じゃないですか。
今はその人じゃなくて、それを見た人。
あ、読者?
読者とかSNSだったら、一気に関係ない雑誌を見てない人も怒りだすっていう時代になってるじゃないですか。
怖いですよね。
怖いですよね。だからね、今はもっとね、そういう。
そうなの?
最近だと、栗原新平さんの本で、アマコンのレビューとか見ちゃうわけですよ。
そうですね。
そういう時代ですからね。
そうすると、何冊か前に作った本のところのレビュアーの方が、
これは編集者が上手すぎるって書いてあって。
褒めてんだがどうなんだか。
すごいけなしさしてるんだけど、編集者が上手すぎるってことを読んで、ちょっとなんか、ん?
ちょっと嬉しい目もあるって。
ちょっと一瞬嬉しい気持ちになって、いかにかって。
そういう時代ですよね、今は。
そういう時代ですね。
いろいろ大変ですね、そうすると。
私が仲良くして、いつもお世話になってる小説家の先生がいらっしゃるんですけれど、
その先生はですね、読書メーターをチェックしまくっていらっしゃるんですよ。
で、返事書かれるんですよ。
読書メーターに返事しちゃうんだ。
いやー、結構やばいですね。
だからそれでファンにしちゃうんですよね。
あ、なるほどね。
その策略というか、難しいなと思いますけれど。
僕だって自分で書いた記事とかYahooとかでさ、出たのにコメントガーって載ってるとさ、
たまにさ、全然記事読んでなくてさ、リード文だけで何か憶測で批判されたりするとさ、書きたくなっちゃうよね。
やっぱりね、一億総批評家というか。
1:03:04
恐ろしい時代になりましたね。
もう今1時間になってますから。
本当ですか。すいません。
どうしますか。じゃあこの後第2部は次回ってことで。
もしよろしければ、ちょっとね、まだ聞きたいことも。
ちゃんと整理してあれすればよかったですね。
いいえ、とんでもないです。
一旦ここで締めて、次回も第2回目ということで。
じゃあ前編でこれで、後編じゃあ次は書籍時代ということで。
じゃあ一旦ここでちょっと一回締めて。
はい、すいません。ありがとうございます。
後編ということで。
じゃあまた後編に続くと。
はい、続きます。
ということで、ちょっと軽く締めます。
はい。
じゃあ後編に行きたいと。
はい。
後編に続く。
01:04:05

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