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生物学者と書店員のインターネットラジオ、本の虫のススメ。
本を偏愛する生物学者の椿と、書店員の佐藤が、本にまつわるあれやこれやをゆるっとお届けします。
今日は、17日が海の日ということで、海の本のちょっと紹介をですね、生物学者の椿さんにしてもらおうかなと、めっちゃなんか贅沢な企画かなと思ってるんですけど。
海の本ね、いっぱいあって、せっかくだからもうサクサクサクといっぱい、今回は紹介できたらなと思ってます。
ちょっと掘り下げるんじゃなくて、ぽんぽんぽんってこうたくさん。
そうそう、いろんな新しい試みをね、やってみようかなみたいな感じ。
まずは、じゃあ早速行きたいと思います。
これはでも、海だけの本じゃないんですけど、私のすごい大好きな本で、写真集なんですけど、
アマミ、光と水の物語っていう、結構古い本で、2003年に小学館から出た本で。
20年前の本か。
濱田富俊さんという写真家の方が、アマミで撮られた写真を集めた写真集なんですけど、
これちょっと出会いも私にとっては懐かしくて、アマミのコニアっていう港があるんですけど、
そこから離島への船便が出てて、そこの待合室にこの本が置いてあって、調査に行ったとき。
なんという素敵な。
パラパラと見て、なんて素敵なアマミの風景を切り取った写真集なんだと思って。
素敵な本なので、もう古い本なので絶版なんですけど、
もし興味がある方は古本とかでもまだ手に入ると思いますので、見ていただけるとすごい本当に癒されるし、
アマミのクラウサギとか可愛い生き物もあったり、
もちろん海の景色とかもあったり、夏にぴったりの気持ちよい本になります。
2000年代ぐらいのアマミの日常の風景とか。
自然がずっと描かれる、写真に撮られてる感じで。
自然の音、今もヒーリングミュージックとかで結構聞かれる方も多いと思うんですけど、
そのCDも付いてて、それも結構素敵で。
それこそ波の音とか。
そのCDの中でのハクビは、アマミのクラウサギが子供を埋めてる音とか入ってるんですよ。
何それ。ガサガサガサガサ。埋めてるってどういうこと?
そうそう、アマミのクラウサギって子供をずっと抱えて育てるんじゃなくて、
1日か2日にいっぺん埋めてるのを掘り出して、
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授乳して、おっぱいあげて、また埋めて、帰っていくっていう自分の姿。
別に虐待するわけじゃないんだよな。そういう育児方法ね。びっくりした、びっくりした。
その音とかも入ってたりして。
マニアック。
マニアック。でもここでしか聞けない。
めっちゃ面白いね。
めっちゃ面白いので、海が好きな人ももちろん、うさぎの子供を埋める音が聞きたい人も。
どういうニーズなのかよくわかんない。
へー、でも面白いですね。
多分その本とか、そのCDじゃないと味わえない音とか。
本当にね、素顔のアマミの自然って感じで、すごい素敵な本なので、ぜひチェックしてください。
というのが一冊目。
なので、あんまりでも絶版の本ばっかりやるとあれなので、次はまだ売ってる本に行きます。
聞き換えしてみると、私絶版紹介率高いんだけどね、さっきと比べて。ほんのり反省して。
そうなんよな、なんか結構いい本に限ってね、絶版してしまうものって結構あるからね。
そうなんだよね。でもまあ一冊目はそれを気にせず、好きな本ということで。
今はね、いろいろその絶版の本を入手する手段が増えてるから。
そうやね、ネットとかでもあるから。昔はそれこそ本当に大きい風呂本屋さんに行って、
入荷したら知らせてくださいみたいな世界だったからね。全然ね、今と違うよね。
というわけで、二冊目はジャックあたり、海の歴史。
これは名前のタイトルの通りの本なんですけど、
結構この作者の方が知性学とか、フランスの研究者の方だと思うんですけど、
研究者じゃないな、いろいろ大統領古文とか、
欧州復興開発銀行の総裁とか養殖を歴任されてきた方で、
政治経済系の著作が基本的にすごい多い方なので、
こういう本を書いてるっていうのは結構意外に思われる方も多いかなと思うんですけど、
そもそも、ジャックあたりっていうのは何のことなの?
人、人、人、作者、著者。著者の名前は。
ジャックあたりさんの、ごめん、なんて言ってたっけ?
海の歴史。
海の歴史、ごめんね。縦板に水で喋ってしまった。
何かの概念かなと思って、ジャックあたりって。
失礼しました。
メメントモリみたいなことかなと思って。
なるほど、なるほど。
海の歴史って本を、
そういう政治関係の人が書かれた遺植の本ってことなんですね。
そうだね、その人がどうも興味がすごい広いみたいで、
俯瞰的な心で物事を考えなあかんみたいなことをよく言ってる人なんやけど。
それで、海っていうのもこれから21世紀を知るというか、
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考える上ですごいキーになるものだけど、
すごい軽視されてるから、
海のことをもっとみんな真面目に考える必要があるみたいなスタンスで書かれた本で、
結構ね、すごい意欲的な構成で、
私は生物学者なので、
生物のその歴史、それこそ海に生命が誕生してみたいなところから始まる、
結構ね、面白い本で。
違うな、始まるっていうと、
もっと前の地球に海ができた時、
海がどうやってできたかみたいな話から、
現代の海を巡る地勢学的なやり取りとか、
今、海が環境的に危機的な状況に品してる話とかまで展開するっていう、
一冊の本でやるにしては本当に広い。
でも確かに海っていうと、
私は生物学者で生き物的な側面ばっかり考えちゃって、
他の部分に対してちょっとやっぱりあんまり知らないし、
それがどう繋がってくるのかっていうのが分からなかったりするんですけど、
そのあたりを広く見れるっていうのでは、
すごい一冊でよくまとまっている良い本だと思う。
でもちょっとやっぱり生物学的にはちょっと、
これは違うみたいなところもあったりするので、
ちょっとなんかねそういう、
多分専門の方が見たら、
それこそ歴史のところは歴史のところで、
これはちょっとちゃうでみたいなのはあるのかもしれないです。
やっぱりでも大掴みに見るっていうのは一つ大事なことかなと思うので、
これも最近読んでかなり意欲的な良い本だなと思った海の本でした。
- なるほどね。
なんかこう海の本の、
海の歴史なんか言ったら何十億とかの年のスパンの話でしょ。
なかなかそれを導入的に俯瞰して、
その流れを全体で見るっていう機会ってなかなかないもんね。
- だからそれをね、
自分が専門じゃないのにやろうとしたっていうので、
これだけわかりやすくなってるっていう側面もあると思うので、
なので結構、まず海って人間にとってどういう場所だろうっていうところを考えたりするのにはいい出発点になるんじゃないかなと思いました。
- なんか海の日にさ、それこそ泳いだり、
泳ぐのちょっと早いかもしれないけど、でも潮左に行ったりするのもいいけど、
海そのものってじゃあ何なんだろうっていうのをね、
なんかこう深めるいいきっかけになりそうよね。
- 人間の活動の場としての海っていう捉え方をあんまり自分自身してないってこともないけど、
そこまで深めてなかったので、いい入門書になるかなと思いました。
あと想定が綺麗です。
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- あーそれ大事ね、やっぱりね。
- 手元に持って触ってほしい本ですね。
- なるほど、いいですね。
- はい、じゃあ3冊目サクサクいきたいと思います今日は。
- すごい盛りだくさん。
- そうそうそう。
あと私たちの知ってるような気がするけど、知らない海の生き物の代表がサンゴだと思うんですよね。
みなさん結構沖縄とか旅行に行ったりして、
サンゴがいっぱいいていいなとか、すごい綺麗だなとか思ったりとかすると思うんですけど、
じゃあサンゴって生き物としてはどういう生態を持ってるのかっていうのを意外とみんな知らなかったり、
- え、植物じゃないの?とかいう方もいらしたりとか。
- 植物じゃないの?
- 植物じゃないのよ、動物なのよ、そうそう。
- あ、それは光合成をしてないからとか。
- 光合成は大づかみに言うとしてるはしてる。
- 難しいよ。
- まず簡単に説明するとね、クラゲの仲間なんよ。
- えー衝撃、衝撃。
- クラゲがひっくり返ったみたいな形で、サンゴってすごい寄って近くで見るとブツブツがいっぱいあるんだけど、
そのブツブツの一つ一つがひっくり返ったクラゲみたいなのが刺さってるような状態で、
足がバーって出てるみたいな感じで、その足でその辺を漂ってるプランクトンとかをグワシッて捕らえて食べてるんよね。
それだけじゃなくて、
- えー衝撃やねんけど。
- そうやろ、知らんやろ意外と。
- 知らん知らん、全然知らん。
- そう、それでサンゴ、さっき光合成もしてるって言ったんやけど、
それはサンゴ自身ができるわけでは実はなくて、
サンゴの体の中にカッチュウソウっていう褐色の恋人筋肌のカツナがある。
- そこか、わかる。
- チュウムシにソウがソウ類のソウっていう、ソウ類の中の仲間。
- モノナ?
- そうそうそう、モノ仲間。
- ちっちゃいモンみたいなのを飼ってるから。
- 体の中に飼ってて、それが光合成して、
その光合成でできた物質をサンゴの体の中に出してくれて、
サンゴのそれが栄養になるっていう、強制関係。
- なるほどなるほど、めっちゃ勉強になるね。
- そう、結んでて、そういう実は生き物なのよね。
サンゴってずっと止まってるように見えるけど、
実は隣のサンゴと場所争いして、激しく触手を伸ばして殺し合いしたりとか。
- えー、そんな激しい戦い?
- そういう生き物としてのサンゴの生き様っていうか、
をすごいわかりやすく説明した、写真もたくさんある本なので、
これもおすすめの、ぜひもし海に、特に南の海に行く予定のある人とかは、
これを読んでいくと、また海を見る目も変わるんじゃないかなと思ったりする、非常に良い本です。
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- なんか椿さんの書書の海面の、海面ステキなスカスカとかもそうやけどさ、
なんかこう、その海面とか、あとそのサンゴが植物じゃなくて動物なんだとか、
- そうだよね。
- なんかそのサンゴが実はクラギの仲間なんだとかさ、
そういう解像度低いとさ、なんか全くさ、綺麗なサンゴだねって終わるところは、
えー!みたいなさ。
- そうなるとね、やっぱり確かに生き物、生き物して見えてくるのよね。
サンゴもさ、骨格なのよね、私たちがサンゴって呼んでるのは。
なんじゃなくてこの、やっぱ近づいて見てみようとかいう気にもなるやんかそうすると、
そしたらやっぱりこう、触手がパッカパッカパッカってしてるのを見たらやっぱり嬉しいじゃないですか。
ああ可愛い、生きてるやんみたいな。
- なるほどね。
やっぱだから身近なようでいて、全然ね、その基礎的なことすら知らないってことが結構たくさんあるから、
そういうのを知るきっかけにすごい良さそうですね。
- 写真もね、綺麗だし、ぜひぜひ見てみてほしい本です。
はい、じゃあ次はまた絶版の本に行きたいと思います。
これはでも年季入った絶版ですよ。
- 年季入った絶版、発刊してほしいね。
1962年発刊の本です。
大島博史さんという生物学者の方が書かれた本で、
ナマコとウニ、民謡と酒の魚の話、内太郎を書く方針書。
- 民謡って歌う民謡?
- そうそう、歌う民謡。これがもう名著で、私もうこれ愛読書なんですけど、
タイトルの通りナマコとウニ。ナマコとウニって実は全然違って見えるんですけど、
あれって極皮動物っていう同じグループなんですよ。大きな…
- ククリでは仲間ってことなの?極皮ってどんな漢字書くの?
- えっとね、トゲにカワって書くんですけど、皮膚の皮。
- 皮膚がトゲトゲになっている生き物ってこと?
- そうそう、ウニもやん。あ、ウニ入ってるわ。
- ナマコってトゲトゲしてないやんって思うやん?
- あ、でもね、そうそう、トゲトゲだけが極皮動物の…
- の定義ではないやん。難しいな。
- ちょっと難しいんだけど、ゴホウシャソウショウっていう…
- 中国語みたいな感じ。ニーハオみたいな。
- モハヨモシャホウショウみたいな。
- なんか日本語に聞こえないモハヨ。
- 分解したらまた日本語やねん。ゴっていうのはファイブのゴ。
- で、ホウシャっていうのが放射線とかの放射状の…
- 広がっていく、放なつ。
- で、ソウショウっていうのが、相が愛対するとかの愛?
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- 相談とかの相か。
- で、ソウって2つのって意味があるじゃない。
- で、ショウが対象のショウ、対象関係のショウ。
- どっちのショウ?対象や。
- 数学とかで対象関係っていうのが、
- この折り返したら同じように重なる図形のことを対象とか言ったりする。その対象。
- で、まさに対象関係にある軸が5つあるっていう意味で。
- 星型やんか人でとかって。人でも極秘動物なんやけど、
- 体の作りがだから5つの線で、どの折り返しても重なる線が5つあるっていう意味。
- なるほど。
- だからゴ、ホウシャ、ソウショウ。
- あ、日本語にようやく聞こえてきた。
- それが極秘動物の大きな特徴なんやけど、だからナマコの場合は体がグインってさ、キュウリみたいに伸びてるやんか。
- そのキュウリのヘタの部分から見たときに、ゴ、ホウシャ、ソウショウに体の作りが実はなっている。
- えー、そうなんや。なんか楕円みたいなのかと思ってた。
- あ、楕円は楕円なんだけど、
- まあでもそういう、ゴ、ソウシャ、ソウショウ。
- ソウシャ、ソウショウ。
- 東京特許許可が、言えないね。
- 伸びてるっていうのが特徴。
- 特色なんですね。
- で、そうそう、それの極秘動物。
- だからナマコ、ウニ、あれ、ナマコとウニとなんだっけ、どう忘れてた?
- ヒトデ?
- あ、ヒトデだ、ヒトデ。あとウミウリがいるんだけど。
- その4つ。
- ウミウリ?
- あ、ウミウリはもうでもちょっと置いとこう。
- あ、置いとこう。
- あの、まあね、深海に対する生き物なんですけど、その極秘動物。
まあ研究をされている先生が、沖縄の民謡とかをひも解いたりして、
けっこうその民謡の中に、カニとかナマコとかウニとか、
ウミの生き物がめっちゃたくさん出てくるんですよね。
それを、この生き物は、ここで歌われている方言で言うと、
なんとかっていうやつは、和名で言うと、
例えば、なんだろうな、このニセクロスジナマコじゃないかとか。
- ああ、特定をしているわけですね。
- で、その民謡もさ、ナマコとかウニとかカニとかの生態を、
ちょっとその人の生態に模したみたいな、
ような、なんかね、楽しい民謡がたくさん紹介されてて、
すごい楽しい、いい本なんですよね。
- じゃあ、なんか、ウミの生き物のその生物学と、あと、なんていうか、
- 民謡とか。
- 文化、人類学じゃないけど、風俗とか、
風俗って、人間の営みの研究からも、こう、話しているみたいな。
- それのまた文体がさ、ちょっとこの古いから、もう50年、60年前の本なので、
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またなんていうか、その頃の、ちょっと文学っぽいっていうか、
そういう味わいもあって、すごいね、読んでて気持ちのいい本なんですよね。
- なるほど、なるほど。
- 後書きまで楽しい。
- へえ、いいですね。
- なので、これはまたちょっとマニアックかもしれないので、
沖縄の民謡に親しみたいなっていう人とか、
あと、もうそもそも私、ナマコとウニめっちゃ好きみたいな、
そういう方にはもう、もう本当におすすめな本です。
- まあでもその、あの、なんだろう、ウニとかナマコとか、
すごい身近なようでいて、やっぱりね、知らないことも多いし、
- そうそうそう。
- 知らないさ、自分から結構知ってるようで、離れてることの方がさ、
結構面白かったりするやんか。
- そうやんね、そうやんね。
- だからその、きっかけとしてね、
全然今まで関心なかった、知らなかった人に、
読んでもらってもいいよね、と。
- そうね、特にその、昔の、このぐらいの年代の戦後、
まあ2、30年とかの文章が好きな人なら、絶対好きだと思うので、
やっぱりなんて言うんだろうな、ちょっと、
当時のインテリのエスプリを感じるみたいなところもあって、
なんかね、そう、楽しい本なので。
- 文章から漂う、なんか時代感とかっていうのもあるもんね。
- そう、そうなのよね。
- それを感じつつ、生き物のことも、民謡のことも、知れるっていうね、
しゃだつなね、いい本なんですよ。
- なるほど、ちょっと読んでみたくなりましたね、私も。
- あ、ぜひぜひ。これなんかめっちゃ、どうやら古本安いみたい。
- 悲しい。まあでも入手しやすいっていう意味ではね、嬉しいから。
- そうね、これは本当に名著です。
- なるほど。ありがとうございます。
- はい、では次の図鑑。
- 図鑑で出ちゃったね。
- ネタバレしちゃった。
- 次はちょっと図鑑?図鑑って言うほど図鑑、図鑑してないんですけど、
この方の本3冊まとめてご紹介したいと思います。
えっと、星野参さんという写真家の方で、海のいろんな写真撮られてるんですけど、
その中でも、サメとかマンダとか、そういう大きいものじゃなくて、
小さな生き物を得意とされてる方で、
もう研究者でもこんな生態だったんだとか、見たことないような写真を、
すごくたくさん撮られる素晴らしい写真家の方なんですけど、
その方が撮られた写真集。
まず1冊目は、海の強制生物図鑑。
海を支える小さなモンスター。
今日ちょっと持ってきて、ぜひサッと見せながらと思ったんですけど、
ちょっと忘れてしまったので、また持ってくるので、
口でちょっと簡単に説明しますと、
海の生き物に限らずなんですけど、
私たち寄生とか言うと、なんかちょっと怖いみたいな。
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なんか取って食うみたいなイメージがちょっとあるかも。
あるんですけど、実は寄生生物ってめちゃめちゃ自然の中にはたくさんいて、
私たちも一回ニキビ大の話をしたことがあるんですけど、
そんな感じで、切り離されて生きてると思ってるんですけど、
実は生き物って、私たちこれだけ都会に住んで、
他の生き物もシャットダウンしてると思っても、
切り離せないぐらいすごいあるんですね。
そういう生き物同士の関係っていうのは。
海の中だと、私たちの考えもつかないような関係っていうのがたくさんあって、
例えば、これは釣りする方とかだと知ってるかもしれないんですけど、
ウオノエとか知ってる?
ちょっと団子虫みたいな形の生き物が、
魚の体の表面とか口の中とかにひっついて暮らしてるのよ。
骨液削り取ったりとか、餌のおこぼれ頂戴したりとか。
そういうのの写真とか、この表紙がまさにウオノエの写真なんだけど、見えるかな?
口の中に目が覗いてる。
そういうウオノエっていう団子虫みたいな形のやつが、
体の表面についたり、口の中でも舌と入れ替わっちゃうぐらいぶわーってついたりとかしてるのの、
死んでる写真とかは結構ネットとかでもあるんですけど、
生き生きした写真とかがいっぱい載ってたり、もっとマニアックなところですと、
結構人手、さっきもちょっとナマコとウニの本のところでも人手の話になったんですけど、
人手とかにも実は結構寄生虫というか寄生する生き物ってたくさんついてて、
例えば体の中に入り込んじゃうっていうのがいて、
でも外から見たら、ちょっとボコってなってたりして、わかったりするんですよ。
それに何が入り込んでるかっていうと、寄生するって言ったら虫とか、そういうイメージが強いんですけど、
巻貝が入ってるんですよ。
貝?
そう。人手泣かせとか言う。人手が泣いちゃう。
泣かせってことは、あんまり人手には嬉しくないってこと?
ない。言うほど悪くもないんやと思うんやけど、どうかね。
ちょっとあんまり人手泣かせのことは詳しくないんだけど。
なんかさ、その人手泣かせって、例えば名前をつけた時点では、
おそらく人手にとってあんまメリットがないって考えられたから、そういう名前つけられたんだと思うんですけど、
それがその研究していた結果、どっちも補い合ってる関係になるみたいなことがわかったりするじゃない?
そういうこともあるよね。
そういうこともあるやんか。
あんまりそのニキビ谷とかもそうですけど、
それだけ取ってみると、人間に悪いことしかないみたいになっちゃうけど、
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物の見方って一方向だけじゃないじゃない?
本当にそうだと思う。
特に生き物だと、寄生っていうのって、かなり本当に定義が難しくて、
だって調べていったら本当に、それこそホストって呼ばれる、ひっつかれてる側の。
ホストっていうね。
そう、宿主とかも言うんやけど、宿主の方も何かメリットを受けてないとも限らないから、
だから結構その関係性をどっちが得してるっていうのを定義しない呼び方も結構多い。
日本語だと共生っていうと、どっちもメリットを受けてるっていうすごいニュアンスが出ちゃうから、
あれなんだけど、英語だとシンバイオシスって言って、
シンが一緒に生きるで、バイオシスがバイオロジーみたいな、一緒に生きるみたいな意味で、
シンバイオシスっていうのがよくプラスもマイナスも色がついてない言葉として、
とにかく一緒に住んでるっていう意味で使われたりすることが最近は確かに多い。
なのでこれも寄生共生生物図鑑って書いてるっていうところもあると思うんだけど、
これがもう本当にね、こんな写真があるんだっていう驚きの連続なので、ぜひぜひ見てみてください。
この人本当に小さい生き物が得意なので、
海の極小生き物図鑑、誰も知らない共生寄生の不思議という本も書かれてます。
これも写真集なんですけど、私たちが普段海に行った時には見過ごしてしまっているような、
小さな世界にもすごい面白い生き物たちがたくさんいるよっていうのを写真で楽しく、
ちょっと驚きを持って教えてくれる本です。
もう一冊、これは本当に最近出た本です。
2023年5月25日に出版されたばかりの本で、私もこれ買いました。
びっくり不思議海の求愛子育て図鑑という本で、
結構海の生き物ってパンと現れて、どこで子育てとかしてるっていうのを、
鳥とかやったら巣でしてるんだろうなみたいなのが、
陸の生き物って結構察しがついたりするんですけど、
実際目にするのが大人ばっかりやったりとか、
あんまり磯銀着の赤ちゃんとか、磯に行っても赤見たりしなかったりするじゃないですか。
貝も突然貝だけがいるとか、貝殻だけ拾うとかで、
確かに成長過程を見る機会がなかなかないよね。
そういうのがね、貝とかいろんな生き物、本当に。
貝面もそれこそこれ入ってます。貝面の産卵してる写真とか。
貴重な写真の本当にオンパレードなんで、
2200円、実質ゼロ円みたいな感じなので。
お得すぎて。
そうそうそうそう。本当に貴重な写真が。
しかも買った写真がね、綺麗なんですよ。高精細でどれもこれも。
どうやったらこんなに写真の腕があって、本当に思います。
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なのでこれも面白い本です。
なるほど、なかなかその水族館に行ったりして、
大きい魚とか見える、その成長してる魚は見られるけど、
本当にちっちゃいもの、しかも成長過程とかって絶対なかなかね、見る機会ないから。
そうなんですよ。で卵とかって結構ね、美しかったりするので。
で、あと急で見てて、これ何だろうって思ってるのが、
あ、卵やったんやみたいなのがあったりすると思うので、
ぜひぜひ見てほしい本です。
じゃあ最後にもう一冊、ちょっとこれは趣向を変えて、
これまで結構その、海ってイオネ系を紹介してきたつもりなんですけど、
やっぱり海ってその、領海の問題とかがあって、
領海の外の部分ってすごく多いんですね。
航海って呼ばれる、公の海って呼ばれる部分なんですけど、
そういうところって、いまだに法整備が十分じゃなかったりとかして、
違法な操業とか、違法に魚を取る船とか、
あとはそのものを航海に行って、バンバンバン捨てちゃうみたいなのとかが、
あとたったないんですね。
結構だから無法地帯なんですよね。
なのでそういうのを、ライター自らが潜入して書いた、
ルポルタージュ大作なんですけど、
アウトローオーシャン、海の無法地帯を行くっていう、
イアン・アービナさんっていう方が書かれた本なんですけど、白水車から出てる本で、
もう本当に海でそんなことが行われてるんだっていうのを、
私結構知らないかったので、密漁とか乱航、不法登記、
あとはその労働環境もすごく悪くって、
やっぱりその特殊な状況じゃないですか。
海の中でずっと同じ人間関係の中でっていうのは、
そういうちょっと奴隷的なような労働環境であったりとか、
あとは本当に私たちが今口にしてる水産加工物が、
なんか実は結構そういうブラックな流通でやってきてるっていうような、
ちょっと目を背けたいようなことでもあるんですけど、
その海の一つのでも、
事実としてあることなので、
これもそうですね、海の日っていうので、
なかなかその目を向けないようなことも、
ちょっと考えるきっかけになるような本かなと思うので、
ちょっと上下になってて長い本なんですけど、
興味のある章だけでもぜひ読んでほしいなと思うような本です。
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やっぱりそのあれですね、その海の日っていうのを一つのきっかけにしてね、
自分が今まで知らなかったこととか、
知っておくといいこととかね、
そのきっかけにできるといいですね。
そしたら、一冊だけ自動書の方から紹介したいんですけど、
前も一回ちょっと触れたことがあるんで、繰り返しに聞いてくださった方はなってしまうかと思うんですけど、
絵本で加古里さんが書かれている海っていう本があるんですね。
福音館書店から出てる本なんですけど、加古里さんっていう方は、
子供の教育っていうことに携わっている方で、
カラスのパン屋さんとか、ダルマちゃんシリーズとか、
その辺がおそらく有名な作家さんやと思うんですけど、
今だと職域とか科学とかそういうものを、
ちっちゃい頃から親しんで学ぶとか、楽しく学ぶっていうことの大事さがすごい一般に大事って認知されてると思うんだけど、
加古さんは結構もう本当に戦後とかのすぐとか。
騒げ。
そうそうそう、そういう活動をずっとされてたので。
工学博士を持ってらっしゃるんですよね。
そうなんだ、それ知らなかった。
すごいよね、科学絵本をそれで書くってすごいと。
だから画力もあるし、すごい造形がある方なんですね。
だからその海の断面図で、深海とかその海の表層の部分とか、
聞いた状態でいろんなその生態系のことを詳しく説明されてたりとかして、
あんまり私個人的にその、なんかこう民になるっていうことを押し出すのは好きではないんですけど。
わかる私も。
なんかこう楽しいとか、これ面白いっていう興味が募っていって、それが結果的に勉強になったりとかっていう道筋がいいかなって思うんですよね。
そういう意味ではそのなんかこう、上からこうなんかこれを学びなさいみたいな押し付けがましさが全くなく。
ないよね。
でも興味を自然ともたざるを得ないような。
得ないような仕掛けがすごいいっぱいあって、そうめちゃくちゃいい本なんで。
で、大人が見てもやっぱりその、あ、こんなん知らんかったって発見もあるし、絵も楽しいので。
楽しいのよね、そう盛りだくさんで、あんまりその盛りだくさんって最近ちょっと敬遠され気味なところもあるんですけど、盛りだくさんだからこそ楽しいみたいな、素晴らしい。
はい、本なのでちょっとぜひ子供の方から大人の方まで読んでほしいななんて思います。
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ね。
はい、という感じで今回は海の日っていうことで、海にまつわる、はいお送りしました。
みなさんいろんなアプローチで海について楽しんで親しんでいただけたらなと思います。
はい、たくさん紹介したのでどれか一つでも気に入るものがあったら嬉しいな。
ね、ぜひぜひ読んでみてください。
はい、今日もありがとうございました。
はい、では良い読書体験を。
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