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お貞のはなし
2026-05-02 15:58

お貞のはなし

0187 260502 小泉八雲 お貞のはなし 朗読:武田早絵
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サマリー

越後の国に住む長男は、婚約者のお貞が肺病で亡くなる間際、「生まれ変わって必ずあなたの元へ帰ってくる」という約束を交わす。17年後、旅の途中で出会った女性がお貞に瓜二つで、彼女はお貞として現れ、二人は結ばれる。しかし、その後の記憶は曖昧になっていくという小泉八雲の怪談話。

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おしゃべり本棚。この時間は福岡のRKB毎日放送のアナウンサーによる朗読をお送りします。
小泉役も 田辺龍二役
婚約者お貞との約束
お貞のはなし 昔、越後の国新潟の町に長男長生という人があった
長男は医者の子であった それで父の業を継ぐべき教育を受けた
小さい時に父の友人の娘お貞というのと婚約ができていた 長男の修行の終わり次第婚礼をあげることに両家とも一致していた
しかしお貞の健康の優れないことがわかってきた それから15の年にお貞は不治の肺病にかかった
死ぬことがわかった時彼女は別れを告げるために長男に来てもらった 長男が彼女の床の脇に座ると彼女は言った
長男様 私たちは子供の時からお互いに決まっていました
そして 今年の末に結婚するはずでした
しかし今 私は死にかかっています
これも神仏のおぼしめしです もう何年か生きていましたら
私は他人の迷惑や心配の種になるばかりでしょうから こんな弱い体では良い妻になれるわけはありません
ですから あなたのために生きていたいと願うことさえ
よほどわがままな願いでしょう 私全く諦めています
それで あなたも悲しまないことを約束してください
それに 私たちはまた会えると思いますそれをあなたに言いたいのです
本当だ また会えるとも
長男は熱心に答えた そして
あの浄土では別れるという苦痛はないのだから
いいえ いいえ
彼女は静かに答えた 浄土でのことではありません
明日葬られますけれども この世で再び会うことに決まっていると信じています
長男は不思議そうに彼女を見た 彼の不思議そうにしているのを見て微笑している彼女を見た
彼女は穏やかな夢のような声で続けた そうです
この世のつもりです あなたのこの今の世でです
長男様 全くあなたも恩やでなければ
ただそうなるために私もう一度子供に生まれ変わって 女に成人せねばなりません
それまであなたは待っていてくださるでしょう 15年
16年 長いことですね
しかし 私の約束の夫のあなたは
今やっと19です 彼女の隣住を慰めようと思うばかりに彼は優しく答えた
私の約束の妻 あなたを待っていることは義務でありまた嬉しいことです
私どもは 7章の間お互いに誓い合ってあるのです
しかし あなたは疑いますか
彼女は彼の顔を見つめながら尋ねた 他人の体になって他人の名になっているあなたがわかるかどうか
疑われます 何か印か証拠を私に言ってくれなければ
彼は答えた それはできません
彼女は言ったどこでどうして会うか 神仏だけがご存知です
しかしきっと 本当にきっと
もしあなたが追いやでなければ 私はあなたのところへ帰ってくることができます
それだけ 覚えていてください
お貞の死と長男の誓い
彼女は物を言わなくなったそれから目を閉じた 彼女は
死んでいた 長尾は心からお手に懐いていた
それだけに彼の悲しみは深かった 彼はお手の俗名を書いた遺体を作らせた
そしてその遺体を仏壇に置いて毎日その前に 供物を捧げた
彼はお手がちょうど死ぬ前に言った不思議な ことについていろいろ考えた
そして彼女の魂を慰めようと思って もし彼女が他人の体で帰ってくることがあったら
彼女と結婚しようという真面目な約束を書いた この書き付けにした役場に彼の姻を押しそれを封じて仏壇にあるお手への
遺体の脇に置いた しかし
長尾は一人息子であったから結婚することが必要であった 彼は家族の願いに余儀なく従って父の選んだ妻を迎えねばならなくなった
結婚してからも続いてお手への遺体の前に供物を捧げた そして
いつも情け深く彼女を覚えていた しかし
彼女の姿は彼の記憶から次第に薄くなっていった 思い出しがたい夢のように
そして 歳月は過ぎ去ったその歳月の間に多くの不幸が彼の身の上に起こった
旅先での再会
両親が亡くなった それから彼の妻と一人子が亡くなった
それで彼はこの世界にただ一人となった 彼は寂しい家を捨てて悲しみを忘れるために長い旅に登った
旅の間にある日 温泉とその周囲の美しい風景とのために
今も名高い山の村いかほについた 彼の泊まった村の宿で一人の若い女が彼の9時に出た
彼女の顔を初めて見て 未だかつて覚えのないほどの胸のとどろきを覚えた
それほど不思議にも彼女はおていにそっくりなので 彼は夢ではないかと自分をつねってみたほどであった
彼女が日やお膳を運んだり部屋を片付けたりして行ったり来たりするとき 彼女の立ち居振る舞いは彼が若い時の約束の少女の
尊き記憶を彼に起こさせた 彼は彼女に話しかけた
彼女は柔らかなはっきりした声で答えた その声の美しさは
有し日の悲しさで彼を悲しくさせた それで彼ははなはだ不思議に思って
こう彼女に問うた 姉さん
あなたは昔私の知っていた人にあまりによく似ているので あなたがこの部屋へ初めて入ってきた時びっくりしましたよ
それで失礼だが あなたの距離と名前を聞かせてください
直ちに 亡くなった人の忘れられない声で
彼女は答えた 私の名は
おていです そして
あなたは私のいい名付けの夫 越後の長尾長生さんです
17年前 私は新潟で死にました
それからあなたは もし私が女の体をしてこの世に帰ってくれば私と結婚するという約束
書き付けになさいました そして
あなたはその書き付けに版をして封をして仏壇の私の名のある位配の脇に収めました それで
私帰ってまいりましたの彼女はこの最後の言葉を発した時 近くを失った長尾は彼女と結婚した
そして その結婚は幸福であった
失われた記憶
しかしその後どんな時にも 彼女がいかほで彼の問いに対する答えにおいて何を言ったか思い出せない
なお彼女の前世については何も覚えていない その面会の刹那に不思議に燃え上がった前世の記憶は
再び暗くなって そしてそれから後
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