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「正しいこと」を言うと嫌われるのはなぜ?|空気という見えない権力
2026-06-29 08:12

「正しいこと」を言うと嫌われるのはなぜ?|空気という見えない権力

「空気を読もう。」

日本では当たり前のように使われる言葉ですが、よく考えると少し不思議です。


法律でもない。

誰かが決めたルールでもない。

それでも、逆らうと何かが起きる気がする——そんな「空気」は、私たちの意思決定や人間関係にどれほど影響しているのでしょうか。


今回は、山本七平『「空気」の研究』をきっかけに、「正しいことを言ったのに悪者になるのはなぜか」という違和感から、空気の正体を掘り下げます。


「自分で選んでいる」と思っていた選択は、本当に自分で選んでいるのか/iPhoneやカラオケに見る「空気」による意思決定/空気は思考コストを節約する生存戦略でもあるという視点/なぜ人は会議で意見を飲み込んでしまうのか/「社会的な死」を恐れる人間の心理/正論が「攻撃」と受け取られてしまう構造/空気に正論で対抗するのではなく、「良い空気を設計する」

普段、マーケティング、ブランディングの仕事をしているkoyukiが、日常の中で感じた「ちょっとした違和感」や「なんとなく気になったこと」を取り上げ、その裏側にある構造や仕組みを「ひとりごと(ジャーナリング)」として言語化していく番組。

教える番組ではない。一緒に考える番組。

答えを出す番組ではない。「見え方が変わる」番組。


【出演・企画・構成・編集】

koyuki(SNSリンク:https://lit.link/koyuki_spicalink)


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サマリー

日本では「空気を読む」ことが当たり前になっているが、法律やルールがないにも関わらず、それに逆らうと社会的な制裁を受けることがある。これは、思考コストを節約するための生存戦略であり、社会的な死への恐怖から人々は意見を飲み込んでしまう。空気に正論で対抗するのではなく、良い空気を作り出すことが重要である。

「正しいこと」を言っても嫌われる理由
ひとりごとカイギ、はじまります。
会議で正しいことを言ったら、なぜか重苦しい空気になった。 そんな経験ありませんか?
正しいことを言っているのになぜか空気が悪くなる。 なぜかにらわれる。 なぜかあいつは協調性がないってなる。
これって正論が悪になるっていうちょっと不思議な構造なんです。 なんでそうなるのか、その正体を今日ちょっと深掘ってみます。答えは後半で。
「空気」とは何か?
ひとりごとカイギ、この番組は日常のちょっとした違和感を、僕の視点でじっくり深掘りしていく番組です。
今日のテーマは空気。と言っても理科とか科学の話じゃないです。 日本社会に漂うあの空気を読めの空気です。
作業のお供に、カジの合間に10分だけ付き合ってください。 空気を読むってこと、みんな当たり前にやりすぎて誰も疑問に思わないですよね。
でもちょっと立ち止まって考えると、これって結構おかしな話なんです。 空気って誰が決めたルールでもなくて法律でもない。
なんかその契約書があるわけでもないし、でも逆らうと何かが起きる。 コロナ禍のマスク問題、覚えていますか?
屋外でもマスクしていないとちょっとした視線を感じたり、 コンプライアンス警察とも呼ばれるちょっとした出現を必要に追求されたりとかもそうです。
あれって法律に基づいているわけじゃないし、誰かがそうしろというふうに命令しているわけでもないですよね。
なんかこう圧力みたいなものがある。 あれって全部空気がやっていたっていうことなんです。
「空気に選ばされている」意思決定
この空気を読むってことを結構身に覚えがあって、 会議でこれ違うんじゃないかなと思ってもその場では言わないで、
後からテキストにまとめて送ったりする。 聞いている皆さんも会議の中で飲み込んだ言葉一つや二つありませんか?
これ言ったら変な感じになっちゃいそうだなって思うこともありますよね。
でもよく考えたら、やっぱり正しいことを言ったら悪者になるっていうのって矛盾してますよね。
なんで正しいことが悪いことになってしまうのか。 表面的な問題として僕たちは毎日自分で選んでいるっていうふうに思っていることが、
実は空気に選ばされていることが多いという話です。 例えばiPhoneってなぜiPhoneにしたか説明できる人ってどれくらいいるんでしょうか。
みんなが使っているからとか乗り換えるのが面倒だからとか。 つまりそれって選ぶことをやめたっていうことかなと思ってます。
思考コストを節約するために空気の流れに乗ったっていう選択。 カラオケもそうです。本当に歌いたい曲じゃなくてみんなが知ってそんな曲を選びますよね。
あまりにもマイナーな曲を歌ったら次から誘われなくなるかもしれない。 そんな計算が無意識に走っている。
カラオケの時のみんなが知っている曲を選ぶストレスって、よく考えたら会議で意見を言う時の緊張と構造として全く同じような気がします。
でもこれって、仕事の一つ一つを正論で分析して、いちいちそれについて議論していたら、とてもじゃないけど仕事なんか回らなくて、
空気を読んで思考コストを節約するっていうことは、その生存戦略でもあるのかなというふうに思います。
「空気」の怖さと心理的影響
次は少し怖い話です。 空気の本当の怖さは法律違反でもなんでもないのに、逆らうと社会的に抹殺されるということ。
歴史で言えば村八部、現代で言えばSNSの炎上だったり職場での孤立、誰もそうしろと言っていないのに逆らった人間に対してコミュニティが自然と制裁を加える仕組みが動く。
だから空気を読むことは、ある意味心理的に命を守る行為であって、これってちょっと大げさに聞こえるかもしれないんですけれども、
社会的に死ぬ怖さっていうのが人間にとって本能的な恐怖なんだと思います。
会議で意見を言うときも中身が正しいかどうかよりも誰が言ったかの方が重要だったりします。
信頼されていない人が正しい意見を出しても疑われる。逆に信頼されている人の微妙な意見は通ったりする。
自由に議論できるはずの現代で、なぜ私たちは意見を飲み込んでしまうのか。
それはペナルティが怖いから、誰もが心の中でこれおかしいよなーって思いながら黙っている。
全員が内心違うと思っているのに誰も言わない会議。
こういう経験あるんじゃないかなって思います。
「空気」への対抗策:良い空気を作る
最後ですが、空気に対して正論で戦うのは実はあまり良くありません。
なぜなら正論はこの社会ではなぜか攻撃というふうに受け取られてしまうからなんです。
正しければ正しいほど相手は傷つく。
傷ついた相手は防衛のために反撃する。
じゃあどうすればいいのかってことなんですけど、空気には空気で対抗する。
つまり良い空気を作るしかないかなと思っていて、ちゃんと下論していいんだよっていう空気をまず先に作る。
違う意見を言っても社会的に抹殺されないというシステムをその場に組み込んでいく。
意外と根本的な解決策はこれかなと思っています。
僕自身、クライアントとの仕事の中で無意識にやっていることがあります。
その場の空気で今は言わないと判断して、後からテキストにまとめて伝える。
相手の状況や立場を考えてタイミングを選ぶ。
これって空気に負けているのではなくて、空気を理解した上で別の空気を設計しているということだと気づきました。
空気を読むこと自体は悪いことではない。でも読むだけじゃなくて作ることもできる。
参考書籍「空気の研究」
今日のテーマに関連して一冊本をご紹介します。
山本七平さんの空気の研究。
今回のエピソードのきっかけになった本で、ポッドキャストの人間広告者さんでも紹介されていました。
内容をちょっと紹介すると、太平洋戦争末期の戦艦山との特攻作戦の話が出てくるんですけど、
あれって軍の上層部も絶対に無謀だっていうふうに分かってたんです。
それでも実行されてしまった。それはなぜかというと、そういう空気があったからです。
ここでやめようっていうふうに言えば、自分が空気を読めないし臆病者って呼ばれる。
そのプレッシャーに誰も抗えなかった。
この本の中では、こういった空気を壊すのは水を刺すことだと言っています。
水を刺し続けることで正しい空気を作っていくことができるのではと言っています。
気になった方はぜひ。
リスナーへの呼びかけ
今日も最後まで聞いてくださってありがとうございます。
感想やリクエストは、ハッシュタグ一人言会議をつけて教えてください。
自分も会議で言葉を飲み込んでいる。
空気を作ったことがある。そんな話、ぜひ聞かせてください。
それでは、今日も良い一日を。
08:12

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