イランの教師の怒り
言語で旅する思考と暮らしのエッセンス、パーソナリティの宇住ヒロコです。
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毎回およそ10分、オンラインで英語、中国語、スペイン語を学び続けている私が
世界のどこかで働く女性たちのライフスタイルや価値観から見えてきた
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言葉を通して文化を越えて、ちょっとだけ世界を旅する。
そんなノーナイプチ留学、言葉旅のひとときをご一緒できたら嬉しいです。
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本当にありがとうございます。
先ほどまでですね、イランの先生と女子トークをしていたんですけれども、
今イランは8℃だそうです。朝晩はとっても冷え込むとのこと。
そんな寒いイランから、むちゃくちゃ熱いメッセージが届きました。
イランの先生、めちゃくちゃ怒っていました。
でも、その怒りは日本の教師の皆さんを思っての怒りなんです。
今日はその熱いトークをちょっとだけシェアできたらなと思います。
さて、今日もですね、前回と前々回に引き続き、
日本の教師の残業代が支払われていないという問題についての記事を
イランの先生と一緒に読んだんですけれども、
記事を読みながら、ものすごくヒートアップしていたんですが、
残業代が支払われない。
調整手当4%がバーッとなっていて、
意味がわからないというレベルだという状態でしたね。
前々回もお伝えした通り、日本の公立学校の教師は、
現在、残業しても残業代は一切支払われず、
代わりに、月給の4%の調整手当という
固定給だけが支払われているんですね。
これが、2025年12月に政府が決めたのは、
2026年1月にそれを1%引き上げて5%にする。
2030年までに段階的に10%にするということ。
1972年以来、これが初めての引き上げだということで、
先生は遅すぎる。意味がわからない。
私は怒っていると、ものすごい怒っていました。
私も同感です。
1972年というと、私が生まれる前ですね。
そこから50年以上も末置きというのは、
なかなか信じられない状態ですよね。
また先生はこのように続けました。
これでは先生たちに、あんまりだわ。
ちゃんと支払わなければならないわよということで。
イランで先生生まれ育っているんですけれども、
暮らしていて、他の国で働いたことがないけれど、
残業がもしあったら、ちゃんと支払いをしていないと、
イランの人たちは絶対黙っていない。
日本人の、日本人はもっと声を上げて、
先生たちはもっと声を上げて、
ちゃんと言った方がいい。こんなのでは働けないと言った方がいい。
残業代の問題
イラン人はもっとワイルドだと。
支払いをされていなかったら、たった1時間でもオーバーワークをしたら、
明日から来ませんくらい言わなければいけないし、
私たちだったらそうするわということでした。
でもね、これはすごく大切なことだと思います。
自分の労働に対して、生徒の対価を求める。
これはワイルドなのではなくて、当然の権利ですよね。
でも、バックグラウンドとして、
日本こういう経済だったりとか、
超就職標書こういうことがあったりとか、
という説明もいろいろして、
そういうのは全然理解できるわということでした。
彼女もイランで、英語の先生として、
学校で働いていたことがあるそうなんですけど、
それが一般の公立だったり私立ではなくて、
語学学校で働いていたことがあったそうなんですけど、
長時間だったりとか、給料がいまいちだったら、
もうすぐにやめたわっていう、
人間的に扱われなかったらやめたわっていうことでした。
今はフルタイムでオンラインの先生として働いているそうなんですけれども、
これはとってもよくて、
ドルで給料を受け取ることができるそうなんですね。
イランではドルが非常に強くて、
ドルで給料が支払われるとコンバートされて、
イランではすごく通貨として強くなるので、
とっても嬉しいんですっていうことでした。
イランの通貨よりもドルの方がちょっと、
イランでは価値が高いみたいですね。
オンラインで働くことで、
ドルで収入を得られる。
一つのグローバルな働き方なのかなというふうに思いました。
イランの先生も結構大変ということなんですけれども、
現地の公立だったり、私立の学校の先生たちの大変さも語ってくれました。
先生という職業は本当に、
日本もそうだと思うけど、イランでも大変なのよということで、
やっぱり先生という職業は、
ボーイフレンドがいてもボーイフレンドがいるような雰囲気に出してはいけないし、
髪型をかっこよくもできないし、
髪色を例えばピンクに変えることもできないし、
基本的に好きな服装では学校に行けなくて、
地味な服装で過ごさなければいけないし、
タトゥーを入れるなんて思っているの他ですし、
これはイランならではだなというふうに思ったのは、
宗教に熱心でなければいけないと、
もしくはそうでもなかったとしても、
そのような振る舞いをプリテンドしなければいけないというところで、
お話をされていました。
日本で生きるのもきっと大変だろうけれども、
イランも生きるのは大変よということでした。
イランでは教師は社会的に模範となる存在であることが強く求められるため、
やっぱり日本以上にもしかしたら大変なのかもしれないですね。
日本に唯一、やっぱり髪型かっこよくできないとかいろいろあると思うんですけど、
唯一これはあまりないかなと思ったのは、
宗教で熱心でなければいけない、
もしくはそのような振る舞いをしなければいけないというのは、
カソリックの学校だったりとか、仏教的な学校だったりとか以外は、
そこまでそういうことを求められるということはないと思うので、
ここは結構日本との違いかなというふうに思いました。
ずっとここ最近、あなたの国には塾はありますか、
日本のような塾はありますかと聞いているんですけれども、いろんな先生に。
イランもやっぱり塾はあるそうです。
オンリーハイスクールスチョーラーと言ってましたね。
高校生向けのみで、それは大学受験のためですよということです。
基本的に小学生とか中学生の子供たちは、
HAVE TO、MUSTって言ってたので、必ず帰らなきゃいけないんだと思うんですけど、
基本的に14時までは家に帰らなければいけなくて、
その後は塾とかっていうのはなくて、趣味のスクール、
音楽だったり、アートだったり、英語っていうのはあるんだけれども、
小学生、中学生の年齢の子供たちを学校以外にさらに塾で勉強させるっていうことはないんですよとのことでした。
これはフィンランドに似てるかもしれないですね。
イランは、大学入試は日本以上に超難関っていうふうに彼女は言っていて、
特に公立の大学はすごく狭きもんなんだそうです。
そもそもイランは若者人口が多くて、
毎年大学入学を目指して全国共通式を受ける受験生は100万人程度、
もうちょっと少ないですけど、約100万人いるのだそうです。
イラン人にとって、公立の大学は授業料がほぼ無料。
これもフィンランドと同じかなものなんですけれども、
ほぼ無料なんだけれども、その分各専攻は非常に狭きもんで、
定員もそんなに多くないので、イランに関しては非常に狭きもんで、
狭きもんの中にものすごい人数の高校生が受験をしてくるというところで、
なかなか激しいことになっているということを言ってましたね。
一方、私立の大学は授業料が高いけれども、
公立ほど競争は激しくなく、専攻も多くて、
非常に進学しやすいルートだと、お金があればねということでした。
教育制度の違い
公立はほぼ無料だけれども、長男子立は高いけれども、
比較的入りやすいし、専攻もいい。
これも一つの教育格差なのかなと思いました。
先生はいずれにせよ、とにかくものすごい怒っていました。
すごい激しく怒ってくれて、
ちょっと嬉しいぐらい、日本の先生のためにむちゃくちゃ怒っていました。
その後の日本の政府の計画もあんまりだと思うということで、
2030年までに10%、わーっと言って、遅すぎるということでした。
教師は社会を支える大切な仕事なので、
その労働に対して生徒の手足払われるべきですね、
ということをお話しされていました。
今日、先生から教わって、すごい女子トークをして、
一時間でもオーバーワークしたら、
明日から来ませんぐらい声を上げなきゃダメなのよ、
という結構強いメッセージは、
こういう感じって日本の人あんまり持ってないかもな、
ということを思いました。
ちなみに、次回、来週になると思うんですけど、
私、アメリカで学校の先生をしていたことがあって、
結構このイラノ先生と同じようなシチュエーションに、
実際私自身があったことがあります。
先生たちがむちゃむちゃ怒っている現場っていうのを、
体験したことがあるので、
また次回はそんな話をしてみようかなというふうに思います。
自分の権利を主張することはわがままではなくて当然のこと、
これを日本の人たちはもうちょっと持ってもいいのかもしれないですね。
今日も世界のどこかに住む素敵な女性との女子トーク、
言葉旅のお世話にお付き合いいただきありがとうございました。
本日のイランの先生と私との対話が、
皆さんの今日を彩る小さなヒントになれば嬉しいです。
今回の言葉で旅する思考と暮らしのエッセンスはここまでとなります。
この番組ではリスナーの皆さんからのメッセージもお待ちしています。
オンライン会話などを通して、
私もこんな言葉旅を楽しんでいますというお話や、
オンライン会話を続ける中でのお悩みがありますなどのお相談まで、
あなたのエピソードや経験、前回までのエピソードの感想など、
ぜひお寄せください。
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それではまた来週の言葉旅でお会いしましょう。
うつむきの子がお届けしました。
グラシアス。アスタレイゴ。
チョチョ。ではではね。