1. へんなお茶会
  2. #51-2 悲しみ抱きしめ力
2025-06-28 31:46

#51-2 悲しみ抱きしめ力

収録日:2025/3/6

参加者:てっぺい / モズクガニ / 寸馬豆人

サマリー

このエピソードでは、人の悲劇や不幸を理解することの重要性と、それを通じて得られる深い感情について探ります。特に、チャプリンの名言や「悲しみ抱きしめ力」という概念を通じて、どのように苦しみを捉え、おもしろさを見出せるかについて議論されます。また、悲しみと向き合うことの重要性や、表現活動を通じた感情の共有についても考えられます。様々な表現の形や、それに伴う苦しみ、ひいてはそれを深掘りすることの意味についても議論されています。さらに、デジタル絵画における「黒」の美しさやそれを仕事としてどう活かしているかについて深く掘り下げられています。特に、定規やツールを使った場合の自分らしさや、できなさが浮き彫りになる感覚が描かれています。

悲劇の感覚
なんかさ、くたびれてる話でさ、
うん。
あの間、友達と話してた話があってさ、
なにそれ。
聞かして。
聞かして聞かして。
なんかね、ずーっと美術やってたせいなのか、
ずっとなんかね、不幸っていうか、悲劇を知らない人に興味がないなっていう感覚がずーっとね、
えー。
モンストンの中であったの。
めっちゃおもろ。
うん。
悲劇を知らない人ね。
はい。
そう。
うん。
なんかでも、それって人の不幸を喜んでるみたいで、嫌じゃない?なんか、ちょっと。
あー。いやー、そうね。なんかさ、その、俺も一時期さ、その、作品の強度みたいなのって、
うん。
結局これ、不幸自慢みたいなのをしてるだけでは、みたいなことを思った時もあったりしてさ、
うん。
そう。なんか、不幸じゃなきゃいい作品作れないのかな、ほんとに、みたいな気持ちになった時あるんだよな。
うんうん。
うんうん。
それで、なんかさ、チャプリンのさ、なんか名言みたいなのあるの。
うん。
何?それ。
あのー、クローズアップで悲劇を見たら悲劇なんだけど、
うんうん。
あのロングショットで見たらそれは悲劇であるみたいな。
はー。
おもろいじゃん。
えー。
おもろいな、そいつ。
いいこと言うね。
うん。
いいこと言うな。
うん。
そいつ売れそうだな。
うん。
はははは。
売れてる、売れてる。めちゃめちゃ売れてる。
売れてる、めちゃ売れてる。
俺この前見たよ。
うん。
はっはっは。
この前見たな。
そう、だからなんかその話になんとなくなって、チャプリンの。
うんうん。
こんな話あったよねーみたいな話をしてたらなんか、
そこでなんかまずちょっと気づいちゃって、
うん。
もしかして、
うん。
不幸じゃないと、
うん。
おもしろくないって思っちゃうのって、
うん。
なんかその、自分がさ、そのフルダイブする覚悟があるかどうかなんじゃない?みたいな。
え?
この、
フル、フルダイブ?
あー。
クローズアップで物を見るとか、
なんか、
はい。
を体験するみたいな、覚悟があるかどうかみたいな話であって、
あー。
いやめっちゃおもしろいって話してるよ、さっきから。
ねえ。
いやもう、すごいな。
いやほんとだよ。
確かに確かに。
うん。
その悲劇がおもしろいんじゃなくて、
その、
そうそう。
悲劇が生まれるような、ガッと全身飛び込むみたいなメンタリティの人間がおもしろいっていう話。
私、なんかその、ちょっとした、もうほんとに一瞬の悲しかったことに集中できるっていう人間ではある。
そうそうそうそう。
俯瞰で見ない。
みんなが言ってる方が、そう近いかな。
だから、俯瞰で見がちっていうか、身を守るためにみんなが俯瞰しがちなところを、なんか、なんで?みたいな。
なるほどな。
抱きしめられる、その自称を。
おもろ。言葉おもろ。
のが、やっぱり、おもしろいじゃない?みたいな。
あー、おもろー。
そういう話をしたの。
そうかもなー。
なるほどな。
だから、人の不幸をおもしろがってるんじゃないかな。
でも、僕は、やっぱり悲劇を知らない人をおもしろがれないっていうか、なんか仲良くなりたいと思えないみたいな風に思ってしまうことって、
なんら、なんかその、咎めなくていい感覚なんじゃないの?みたいな風に思った。
あー。
めちゃめちゃいい話だね、それ。
サラッとするには、いい話すぎるよ、ほんとに。
ほんとだよ。
そうだよね、なんかそのさ、矛盾?
明日はさ、いいことあるかもなーとかでさ、のほほんと生きることもできるけど、
いや、1ヶ月前めっちゃ悲しいことあったなーみたいなのをずっと抱きしめるのって、確かに痛いよね、思い出すたびに。
悲しみの美しさ
そうだよなー。
それをなんかさ、国に生かすなんて、確かに自傷行為。
かさぶたを何回もさ、回復した感じのところでもう一回剥ぐみたいな感じだもん。
そうそう。
すごいよ。
でもさ、やっぱり気になるって言って、めくっちゃう人が、多分モズは好きなんない。
あー。
これを、かさぶたを、なんか、いや、これはもう放置してた方が治りも早いし、みたいな風に自分を言い聞かせるんじゃなくて、
いや、でも気になるからめくる、みたいな。
そういう人間が好きなんだね。
そう、好きだねー。
気になるよねー、そうだよなー。
いや、確かになんかそれは、タバコ吸ってる人間ってさ、もう基本的に矛盾しかしてないじゃん。
だってさ、悪いことなんてさ、分かってんだからさ、そんなの。
分かってるよ。
そうなんだよなー。
なんかその、矛盾を、なんか抱きしめて眠ってるやつなんだよね、毎晩。
そうだね、百害あって、美味しいっていうデカイチリしかない、みたいな感じだもんね。
でもさ、それで言うと、てっぺんは美味しいかどうかも、あんまもう分かってないからな。
もはや。
そう、あのー、風邪ひいてる時とかってめっちゃタバコまずいなって思うけど、吸うんだよ。
いやー、分かるよ。
分かる?
分かるよなー。
全然分かんないけど。
なんか、クッサーって思うよね、久しぶりに吸うと。
そう、うーわーって。
こんなん吸ってたんかーって思うな。
そうなんだよなー。
なるんだよね。
いや、美味しいか美味しくないかでやってないと思う、多分もう。
あ、そうなんだ。
そうかもなー。
てかさ、その会話になる友達、すごい良い友達だね。
あ、ほんとだね。
そうね、そいつはね、なんかもうソウルメイトで。
ソウルメイト。
それこそ学生時の喫煙所コミュニティで出会って、そっからキューペッチで卒業後即同棲したソウルメイト。
そっかー、そっかそっか。
えー、え、そのさ、喫煙所コミュニティでソウルメイトになる前のことって覚えてるの?
えっとねー。
え、そのさ、待て、元カレの話こんな風に聞くのって嫌じゃない?大丈夫そう?
全然全然全然。
ソウルメイトイコール元カレってとこは言っていいのね?
うん、別に。
そうだね、元カレなんだよね。
うん。
なんかすごいね、不幸のニコゴリみたいな感じだったんだよな、その人が。
何が?
何?
あー、その相手が。
元カレが?
そうそうそうそう。
不幸のニコゴリ。
ちょっと目離したらなんか、お金がなくて、50キロ歩いて足血まみれになったりとかしてて。
ちょっと待って待って待って。
元カレが?
そうそうそうそう。
お金がなくて50キロ。あ、帰るお金がなくなったってこと?
そうそう帰るお金がなくて。
はー。
大学生時代の元カレね。
大学生時代に。
へー。
行き先で全財産入った、すごいペラペラの財布をすられちゃってて、もうどうしようもなくて歩いて帰ろうみたいな。
はーはいはいはい。
悲劇の人だね。
ほんとだね。
とかね、まあもろもろいろいろあって。
さっき話した話にも通じるかもしれないけど、フルダイブしている姿に美しさを感じた。
悲しみを抱きしめているなーみたいな。逃げない、そこから。
強いね。
強いと思う。
泣いてさ、そこでさ、もう諦めてさ、もう寝ますみたいな。
もうとりあえず金ないけど、もう嫌だって。
ジタバタバタバタみたいなことを伝えてできるかもしれないけど、歩くんだね、50キロ。
すごい。
そっかそっか。
その悲しみ抱きしめ力みたいなのが、今まで会った人の中で右に出るものいないんじゃないかなって思う。
うーん。
悲しみ抱きしめ力かー。
そのさ、悲しみ抱きしめ力って、悲しいことがあった時にそれを忘れないとか、どんな感じなんだろうね、悲しみ抱きしめ力って。
なんだろうなー、カチューにいる時の、それがあった後どうとかじゃなくて、カチューにいる時になんでこんなに僕は不幸なんだとか、そういう逃げ方をしないみたいな。
あー、うんうん。
悲しいなー、つらいなーっていうのから、目をそらさないみたいな、悲しみの質について分析をするような、まなざし。
あー、悲劇のヒロインブラナイみたいな。
ブラナイ。
うーん、なるほど。なんか、なんでこんなに私は不幸なんだろう。あー、あいつが悪いかもしれないみたいになったな。嫌だもんな。
嫌だね。
だからさ、財布を刷られても、お金がなくても、それを責めない。
あ、そうなんだ。刷ったやつが悪いじゃん、そんなの。
刷ったやつが悪いじゃんって思うんだけど。
思う思う。
まずもね。
法的にもそうだよ。
なんで刷るんだよー、みたいなこと言ってるところ、あんま見たことない。
へー、刷られたなー、お金がないなー、あーお金ない、お金ないなー、あーって感じ。
そうそうそう、ないなー、以上。
そういう人が好きなんだ、もしかしたら。
どうだろうなー、そういう人が好きというか。難しいところではあるね。
でもさ、すんちゃんもさ、寂しいってよく言うじゃん。
寂しいってよく言った覚えはないんだけどな。
あ、そうだ。
言ってるんだ。
っていう風に俺は見えてて。
何度フォローにもらってないけど。
でもそれは、その寂しいを抱えてる感じもするの。なんか近そうっていうか。
その寂しいの質を分析するっていうか。
なんかそういうことをしてるのかなーって今話聞いて思ったんだけど。
感情の細分化
寂しいとか悲しいとか、質を分析するってあんまりわかんないなーって思ったんだよね。
あんまりピンときてないんだ、テペ君の中で。
そうそうそうそう。知りたい知りたいって思った。
僕の思うところ言っていい?
もちろん。
なんか寂しいという言葉よりももっと細分化できるはずってモズは思ってて。
言葉が足りないみたいな。既存の言葉が足りてないから、自分の中でもっと言葉を尽くして細分化していく。
もしくは語感でも何でも使って細分化していくしかないのかなという感じがしていて。
それめっちゃわかる。
あとは、寂しいとか嬉しい悲しいとか、そういう言葉で片付けてしまうにはあまりにもビッグすぎる感情みたいなものもある気がしてて。
そういう時にやっぱり見つめ力というか。
向き合い力。
向き合い力が必要なのかなーって。自分のことをもっと知りたいと思った時に。
なるほど。わかった。わかった気がする。
その人のすごい素直な感情を言葉を尽くして書かれたエッセイとか文章とかってそういうことなのかなって思ったな。
そういう気がする。誰のものにもしたくない、一般化したくないからこそ言葉を尽くして自分の言葉でエッセイとか文章を書いたりするのかもしれないね。
なるほどね。
悲しみと表現活動
じゃあモーズ君の中で悲しみと向き合ってる人みたいなのって、何かしらの表現活動をしているっていうイメージがあるって感じ?
そうだね。外側から見て表現活動をしているかどうか、この人は表現者だよねって言われるかどうかは置いといて、
例えば隣人のカレーを冷まして食べたいとかいうのも表現活動っていうか、
製作物とか。
言葉にしてるからね。
そうそう、言葉にしてるから。
表現者だ。
そういう人に興味があるね。
なるほどな。
すんは悲しみと向き合う。何でこんな辛いんだ自分はみたいな風に思うときは結構あるし、
それってみんなあると思うんだけど。
あるよ。
あるある。
それ自体はみんなあると思ってて。
あるある。
で、それを分析することは全然あるし、だからみんなやってんじゃないかなと思う部分もある。
やってるとは思うんだけど、やっぱりちょっと簡単な言葉で片付けすぎだなって思うときもあるんだよね。
うんうんうん。
悲しいや、よくわかんないけど、みたいな。
それもそれであっきらかんとしてていいんだが。
あー、うんうんうん。
なんか、すごくオリジナリティが欲しいってわけじゃない気もするんだけど、
誰にもあけ渡したくないこの気持ちだけは、みたいなものを持っててほしいなって思っちゃう人に対して。
へー。
なんかそんな簡単に片付けないで、みたいな。
悲しいとか苦しいとか寂しいとか、そんな簡単な気持ちで片付けないで、この気持ちは俺だけのもの、みたいな。
誰にも共感させないぞ、みたいな。
そうそうそうそう。
あー。
うんうんうん。
簡単に共感しないで。
あー。
それってさ、言葉の最後が丸で終わるときもあればさ、ハテナで終わるときもありそうだね。
なんか疑問系で終わることもありそうだな。
もうちょっと教えて、それ。
教えて。
いやー、なんだろうな。
この前、これはね、たまたま打ち合わせで、福島で哲学対話っていうのをずっとやってる人がいて、
その人が印象に残ってる問いみたいなのを教えてくれたときがあって、
それはこの相馬かな、南相馬かな、の街が大好きなんだけど、でもそれでも出て行きたいって思うのはなぜっていう質問がすごい心に残ってるみたいな話を教えてくれて、
なんかそれってすごい、その子の寂しいとか悲しいとかの奥にある、その子ならではの問いかもなーって聞いて思ったんだよね。
だから、丸で終わることもあれば、ハテナで終わってることもあるかもなって思う。
し、まだ惚れるかもしれないなって思ったな。
うんうんうん。
あー。
問いという形で表に出てくることもあるってことか。
そうそうそうそう。掘って行った先に、大きな岩がさ、今、穴掘るイメージしてるんだけどさ。
最初の層は、悲しいとか嬉しいとかなんだけど、もうちょっと掘っていくと、なんか違うものが出てきて、
さらに掘っていくと、なんか疑問みたいな感じで、でっかい岩が現れて、そっから先なかなか進めないみたいな。
表現の才能と持続性
なんかそういう、のってもしかしたらハテナマークみたいなものなのかなーってちょっと聞いてて思ったね。
まあ、なんとなくちょっとそのハテナと丸の話は、なんとなくわかってきた気がする。
うんうんうんうんうん。
ハテナで終わっちゃうときももちろんあるんだよね。
その、モズもさ、正直その、その不幸な人が好きってどういうことなの?ってずっとハテナのまま、たぶん10年ぐらい放置してたことなんだよね。
あーそっか。
そうそう。だから、ものすごいビッグな発見ではあった。ねー、こないだの話は。
えー。
そうだね。
いい話。
なんかてっぺくんの感覚は結構その、穴掘るイメージしてるって言われて、ちょっとわかりやすくなった気がするの。なんか。
あーよかったよかった。
うーん。なんか、すんはどうしても表現活動みたいなものに結びつけて考えてしまうんだけど、自分がイラストレーターだから。
うんうん。
で、よく才能みたいな言葉あるじゃないですか。その。
ある。
表現活動する上で才能あるなしみたいな。
はいはい。
ところの、すんは詰まるところ、才能って時間だと思ってて、長くやれるかやれないかだと思ってて。
あー。
ここは人それぞれ意見があるところだと思うんだけど、すんは長いこと同じことをやり続けられるかどうかっていうか、ずっとやれるかどうかが才能だと思っていて。
で、そのずっとやってること?表現活動みたいなのって、ほとんど穴を掘っていく作業だなっていうふうに思ってるんだよね。
えー。
それを思い出したというか。
あーそっか。
下方向にどんどんどんどん掘っていくことをどれぐらい続けられるかみたいな。
で、でかい岩にぶち当たる時もあれば、もうここでいいかなって思って上がっちゃう人もいたりする中で、穴っていうか、すんは結構地獄って言っちゃうんだけど、地獄の穴を自分で掘り続けられるかどうかっていうか。
ところに才能があるかないかとか、表現を続けられるかどうかっていうところがある気はしていて。
なるほどなー。
なんで地獄になったの?
言いなるよね。
言いなるけどね。
いやけど、地獄の穴を掘り続ける感覚あるんだよな、すんの中で。
へー、地獄なんだね。
楽しくはなかったりするからね、全然だって。
あーそっか、そうなんだ。楽しくなかったらさ、やめそうやん。そうじゃないんだね。
掘れば掘るほど抜け出しにくくなって、もう掘り続けるしかねーみたいな感じで腹をくくった人間が。
上がり方忘れた?
才能あるって言われる世界なんじゃないかなって思う時は結構あるっていうか。
あーなるほどな、面白いな。
もうでもね、積み上がって登っていくみたいな感覚ないんだよ。どちらかというと地獄の穴を掘ってる感覚ある。
あるんだー。
そこは共感してくれる?
そこはある。
地獄なんだー。
地獄だね。なんで地獄なのってバカにして言ったわけじゃなくて、モズも地獄だと思ってるから聞いたんだよね。
へー、そうなんだ。
ありがちな話すぎてさ、表現って地獄だよみたいな話って。
なんかあんまり言えないけど。
手垢がつきすぎてる?
ちょっと手垢がついてる概念すぎるかな。
苦しみ、苦しみっていうか地獄だなーって思うんだけど、それでもやむにやまれずやっちゃうっていうのはすごくある。
ある、あーそっかそっか。
モズ君は芸大卒業して、今もなんかそういう表現活動みたいなことは知ってるの?
うーん、なんかやってはいるっていうかやってるつもりなんだけど、本当にすごい寄り道してるね。
へー、そっかそっか。
なんかいろいろいるじゃん。そのさ、芸大美大から卒業して、パッキリそういう表現の世界から離れる人も見てきてるし、
趣味の範囲でやってる人もいるし、仕事としてやってる人もいるし、がっつりアーティストでやっていく人もいろいろいると思うんだけど、
寄り道してるって感じだな、モズ君。
寄り道してるね。
卒業後、とりあえず自分が会社で働けるのかどうか見てみようみたいな。
で、ちょっと美術業界の政治みたいなのに嫌気がさせて、
うんうん、あれだ。
一回外に出たいみたいなのもあって、デザイン会社で3年勤めて、
その後、無職期間が結構長いことあって、その間に自分が表現やってる上で、すごい注視してる部分ってなんだろうみたいな。
絵描くときすごい構図とかさ、取れなくて、超日の丸構図、どん!みたいな絵が好きだったの。
真ん中にどーん!ってね。
そう、どーん!質感みたいな。
デジタルと質感の探求
はいはい。
で、結局自分がやりたいことって、マテリアルなのでは?みたいな。
マテリアル大好き人間。
素材感というかね。
そうそう、素材感。
テクスチャーの感じとか。
そう。
で、それを作品でやるというよりは、自分が一番生活の中で興味ある分野でやろうってなって、
ネイルチップ作って売り出したの、急に。
ネイルチップ。
で、そこでなんか、ふわふわのとか、チップでしかできない生活に不向きなデザインをチップで作って売るみたいな。
あ、おもろい。なるほど。
やったりしてた。
だからメディアは結構、本当に絵画、インスタレーション、ネイルとか、デザインとか、いろいろもうね、右往左往してるんだけど、
自分の好みとかやりたいこととかは結構一貫してるから、見る人が見れば、あーあーあー、モズがやったやつね、みたいな。
聞いてる感じそんな寄り道してる感じもなかったけどね、なんか。
そうだね。
でもやっぱりメディアの変更みたいなのって大きいから、肌から見たらどう見えてるのかなってずっと思ってる。
さっきまで絵描いてた人が急にネイルとかデザイン?みたいな。
え、でもデザインはちょっと遠くない?そうなの?
遠いね。
テクスチャーある?テクスチャー。
髪がツルツルみたいな。
でもやっぱりね、髪とかインクとかの、髪の選び方とかは結構テクスチャーに近いかな。
なるほどね。
サイネージとかさ、ポップアップとかの仕事になるとやっぱりもう本当に、RGBだけだから質感もクソもないんだけど。
うんうんうん。
でもやっぱりデジタルにも質感はあると思ってるから、なんとなくザラザラしてるなとか。
あるある。
あー。
まあそんなに多くもないかな、感覚的には。
なるほどな。え、それってさ、なんかそのJPEG、俺の中ではね、JPEGザラザラしてて、GIFはカクカクしてて、PINGはヌルッとしてるのよ、なんか。
ヌベッとしてる感じ。
うんうんうん。
そんな感じ?
わかる。
うーん。
すんちゃんはもうちょっとデジタルのことについては、こう、僕よりはアンテナ高そうだから。
あ、うん。
ははははは。
うんうん。
いやなんか、そうだね、すんはデジタル派の人間だから。
うんうんうん。
結構そのデジタルの世界に見せられて、なんかすんもイラストレーションとかアニメーションとか漫画とか色々、メディアみたいなのを渡り歩いてる感じがするけど、基本的には全部デジタルでやってるなっていう風にも思うし。
うーん。
最初にパソコンで絵描いた時の、その黒の黒さ。
あー。
にめちゃくちゃ感動したのは今でも覚えていて。
えー、そうなんだ。知らなかった。
あー。
黒っていう色が好きだから、黒いペンとか色々持ってたんだけど、画材みたいなのは美大生の時から。
うんうん。
けど筆ペンとかでもさ、なんかこの黒とこの黒違うなみたいなのってわかる。
あー。
わかるんだよ、そのメーカーによって。同じ黒だけど。
ちょっと薄い黒だなとか。
そうそう、隣り合わせでこう線を引いたらさ、こっち薄いなとか、こっちちょっと青みがかった黒なんだなとか。
あるよねー。
えー。
アクリルガッシュみたいなインクでもジェットブラックとなんだっけ。
うん、マルスブラックとか。
黒の美しさ
そうそう、なんかなんちゃらブラックみたいな、黒でも色々種類あってとか。
温かみのある黒とかね。
そうそうそう。
あー。
冷たい黒とかね。
アンミカか白って200種類あんねんって言ってたけど、思い出してる。
そうそうそうそう。ブラックアンミカみたいな。
ブラックアンミカ怖そう。
で、なんかそれが結構嫌だったの。なんか黒を統一したいなって思ってて。
で、パソコンで絵描いたら、もうだからシャープ0000、R0、G0、B0みたいな、もうマジの黒みたいな。
概念上、定義としてのもう絶対の黒があるわけよ、デジタル空間には。
はいはいはい。
それがなんて美しいんだって思って感動したんだよ。
ネイタルの人だねー。
おもろー。
そうだったんだ。
誰がどう見てもこれは黒、黒。
うん。
で、この世にある筆ペンとか、そのテーブルの上に置いてある黒いマーカーとか、全部黒じゃないっていうふうに思って。
へー。
今日劇化すぎる。
黒がいいってなって、パソコンで絵描き始めたみたいな。
あー、なるほどねー。
それっていつぐらいとか覚えてんの、それ。
大学2年か3年だった気がするね、それ。
へー、そっかそっか。
はー。
おもしろ、それ知らなかったなー。
おもしろ。
すんちゃんは白黒はっきりつけたい?物事に。
あー、なんだよ。
そこから正確診断始まる?
おもろ。
いや、そうねー。そう聞こえるよね。そう聞こえてもおかしくない話。
でも話してる感じ、そういう感じでもなさそうだなって思う。
いや、そうだよねー。
私、てっぺいから見てもすんちゃんは別にそういう人でもないなという気もする。
なんか、ふにゃふにゃしちゃうのよ、自分自身が。
すごい自分の話しちゃうけど、なんか、すごい技術的な話で言うとまっすぐな線引けないしみたいな。
あー、なるほどねー。
なんか全体的に曖昧でふにゃふにゃしてはっきりとしないなみたいな。
だから、せめて道具ははっきりとしといてほしいみたいな気持ちがある。
なるほどねー。
おもしろ。
まっすぐな線ねー。
俺さ、高校してくる時にデジタルで絵描きたいというのが漠然とした憧れでPCとペンタブを買ってさ、
おー。
で、なんか描き始めたの。で、まっすぐな線が引きたいなー。
で、なんか、まっすぐな線をさ、引いたの。なんかツールで。てっぺい。
シフト押しながらね、シューって。
そうそう。その瞬間に、え、モズってどこ行っちゃったんだろう?みたいな気持ちになっちゃったんだよ。
あー、おもろ。
自分が失われちゃうんだ。
こんなにまっすぐな線、引けるモズはこの世に存在しないのに、モズはどこ行っちゃったんだろう?みたいな。
すごい不安になって。
なるほどねー。これはモズのせんか?って。
そうそう、思っちゃって。だからなんか、それ以降、俺もデジタルで絵描いたりするけど、
まっすぐな線引きたいって思っても、なんか頑張って何回も引いて、なんかそのツールを使わないみたいな。
あとやっちゃう。
へー、そっかそっか。
最悪定規をペンタブの上に置く。
あー、わかるわかる。いるね。
わかるんだ、それも。すごいね。
いるいる。
なるほどなー。なんかでも、すんちゃんの話聞いてると、自分じゃ絶対できないことに憧れを感じるのか、
自分じゃ絶対できないから自分じゃないってするのがモズくんなのかなって思ったな。
いやなんか、あの穴掘りの話にちょっと戻しちゃうけど、
すんはもう、みんなができることができないっていう、でかい穴を掘り始めた感じがあるのね。
へー。
地獄だね。
うん、地獄。地獄じゃね。
ほんとだね。
地獄って言うと、手垢が付きすぎてるから、今回は穴って言うんだけど。
自分らしさの探求
穴だね、穴ね。ただの穴。
穴を掘り始めて、これはできないのか、これはできるわとか、そういうのを確かめていくっていうか、
自分が本当に何ができないのかと向き合い続ける感じはあるのよ、穴を掘っていく中で。
で、まっすぐな線引けないみたいなのも、美大通ってたから、みんな定規でシューってね、
まっすぐな線を引けるのよ、定規にさ、溝、なんだっけ、溝のある定規でさ、
おー。
あれ、なんつんだっけ、なんだっけ。
なんつんだろうね、あれ。
あるよね、なんか、透明の棒を沿わせて、まっすぐな線を引く。
はいはいはいはい。お箸みたいに2本沿わせるんだよね。
そうそうそうそう、ああいうのとか全然無理で、みたいな。
へー。
で、パソコンで書いて、シフト押しながら線引いたら、ピューって線、きれいな線引けて、
わー!みたいな、やったー!みたいな気持ちになるっていう。
できたー!みたいな。できてないんだけどね。
へー。できるできる。
画面の中ではできたー!とかいう風になって。
なるほどね。
漫画とか書いてたからさ、その、コマとかをさ、書く作業がたくさんあるわけよ。
ああ、そっか。あれ、まっすぐな線だね。
うん。それすらまともにできなかったのが、できるようになって、みたいな。
で、パソコンとかの道具の力を借りて、できることが増えていくと、よりできないことというか、
まあ言い換えれば、自分らしさみたいなものが浮き彫りになっていく感覚もあり、
じゃあ、そっちをさらに向き合っていくっていう感じで、作品制作をしていった感覚がすごいあるんだよね。
へー。
だからなんか、便利な道具とかツールとかは、使えそうなら全然使うけど、
それで、逆に自分らしさというか、
できなさが浮き彫りになるって感じなんだ。
より深いところで、できなさが際立っていくっていう感覚があるね。
なるほどな。
へー、てっぺん結構、あ、便利じゃん、とか言って。
あ、すごいね、感じだった。
へー。
なるほどな。面白いな。
なんか、これまでもさ、割と制作の話とかってさ、してきてたけどさ、
結構初めて聞く話がたくさんあって楽しい。
すんちゃん聞かないと言わないから。
あ。
ごめんね、ごめんごめんね。
すんちゃん、自分の話してごめんねって言うよな。
言う言う。
ごめんじゃないよね、全然。
ねー、全然ね。
そうだよね。
うんてっぺしてよーって。
熱くなってきたな、服脱ごう。
31:46

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