いつものデザインの話
このラジオは、フリーランスのデザイナー、鶴とパチコがお送りするデザイントーク番組です。
普段のデザインの話から日常のことまで、ザックバランに語り合っています。
はい、始まりました。いつものデザインの話。今回は第23回目になります。パチコさん、今回もよろしくお願いします。
こちらこそ、よろしくお願いします。
なんかちょっとギョーギョーしくないですか?
はい、今回のテーマはですね、遊び心。
遊び心。
遊び心です。前回とか、前からデザインの話してる時に、僕がパチコさんに、パチコさん、デザインに結構遊び心がありますよね、なんて話をよくしてたと思うんですけど、
今回は、その遊び心っていうのをもうちょっと具体的に深掘って、どういう感じの手法とか発想とかで遊び心っていうのを加えてるのかなっていうのを聞きたいなと思っています。
承知いたしました。
大丈夫ですか?そんなに固くなる必要はなくて、クランクに聞いていきたいんですけど。
わかった、大丈夫。
でもやっぱなんか、パチコさんが作るデザインは、よく見かせてもらうんですけど、自分にはない遊び心っていうか、
デザインをポップに、にぎやかにする時の発想というか、そういうので、こういう遊び心というか、こういう装飾だったりとか、こういう色使いだったりとかってのがあるんだなって、見るたんびに思うんですよね。
そのように思っていただいてるんですね。ありがとうございますよ。
そういうのって、自分、そういうのやる時に、ここにこういうのあったらいいなみたいなのがポンって浮かぶんですか?
浮かぶね。浮かぶ浮かぶ。なんか作ってて、ほら、まず最初の作るタイミングって、まずモノクロで、もう文字とグレーのボックスだけで、まずレイアウト先に組んじゃったさ。
で、そんな感じで作るじゃん。
そうですね。あんまり、最初は無彩色でって感じですよね。
そうそう。で、作っていって、で、絶対に入れなきゃいけないものをポンポンポンで、そこでまず一旦デザインバンって終わらせるんだけど、
その時に、あ、なんかこの空間にもっといてほしいなとか、なんかこういう要素がいたら、きっとこの作ってる、見せたいものがもっとよく伝わるだろうな、で、どうしようかなって時に、その写真の素材とか、いろいろ探して、
あ、これ例えば、全身写ってる、なんか人がいるぞとしたとしよう。これをちょっと切り取って、入れたりしたら、なんか賑やかしになるなとか、なんかそういうとこから持ってきたり、っていうのが多いかな。コラージュが結構根本にあるかも。
なるほど。そうか、確かに言われてみたら、コラージュに近いかもしれないですよね、そういうのってね。
そういうのって、まずそもそもコラージュとかって、学生の頃とか、デザイナー駆け出しの頃とか、そういう時からずっとやってましたか?
雑誌の切り抜きとかを切って、スクラップブックみたいにしてやるのが、結構ちっちゃい頃から好きだった。
そっか、そういうことですね。ちっちゃい頃からずっとそういうのやってたんだ。
やってたかも。それこそ漫画の雑誌とか、ファッション雑誌とか、言っても、「いや、これめっちゃかわいい!」って言ったら、もうそれ切り取って、貼って、自分の好きなものを、いかにワールドを作るかみたいな。
え、そんなんしない?
いや、確かに、やってる子いたなって思って。でもやっぱ、男子より女子の子が多かったかなって思うな、そういうのやってるのって。
それ言うと、ほら、フリクラ帳。
あ、フリ帳ね。
フリクラ帳を作るときの感覚に近いかも。
あー、それか。なるほどね。
今、私の中で答えなんだろうって思ったら、フリ帳出てきた、今。
そういうことか。ちょっとやっぱ、そこの経験のベースが違うかもしれないな。
あー、そういうことか。
なんかこう、デコレーションしたりとか、かわいくしようとか、なんかそのときのノリとか、なんかそういう経験が多分ないんですよ、僕ね。
ない?
もちろんフリクラとか撮ったことあるけど、女子たちがやる頻度ではもちろんやってなくて、で、フリ帳なんて持ってなかったし。
まあ、男子でね。
まあね、別にここは、男女の偏見とかはあれなんですけど。
まあ、そりゃそうだね。
でもやっぱ、その、やってる人のってすごい、もう、もりもり、デコもりみたいな、そういうの見てると、なんかこういうのって、だからちっちゃい頃から多分思ってたところで、
こういう、もう、もりもりにできるこの発想というか、のってどういうとこから来てるんだろうなとかいうのは、すごい考えてましたね。
あー、根本は、もうかわいくしたいっていうのがあるのかもね。
そうですね。
うん。
そう、やっぱそこなんだかな。
うん、かわいくしたいんよ、なんかね、ちょっとだけね。
そう、かわいくしたいっていうとこなんですね。
そう、かわいくしたい。教科書とか、落書きすんのめっちゃ好きやったし。
うんうんうん。
でも、してた? 教科書に落書き。
うん、落書きはしてたけど、もうほんとにくだらない、しょうもない、ひげ生やしたりとかっていうか、そういう感じ?
でも、それだと思うよ、あたし。
うーん。
その、いかにまじめでおとなしいそれを、ちょっと笑わせるなんかにするっていうのって、
けっこうそういう落書きとか、ちょっとニヤニヤしながらやっちゃうような、
なんかそういうのが、意外とデザインに生きるんじゃないかなって、あたしは思ってる。
なるほどね。
うん。
でも、たしかにそれを言われてみたら、そう思いますわ。
なんか、ずっとまじめだとさ、うん、まじめ、うん、まじまじ、まじめ、まじめ、みたいな、
あんまり逆に内容入ってこないっていうか、そこに、それこそちょっとした違和感よ、なんかおかしいやついるぞ、みたいな。
で、それが、ようは自分の中の、見た人のインプットになって、そうじて、なんかいいイメージみたいな。
あ、そうですね、それはたしかに思うな。
自分がユーザー視点だとしても、ユーザー側だとしても、そういう違和感とかっていうのが、たぶんフックになって、
なりますね。
そう。
ていうと、プリクラ帳か、あとはプリクラの落書きのあれよ、短時間の中で、いかにプリクラを、かわいく文字書いたりとか、装飾するかみたいなんで、
けっこうあれで鍛えられたところがあるかも。
あ、そうなんだ。たしかにね。
いや、なんかそういうの、自分のスキルにはないなって、いま痛感しました。
それこそ、撮影に行ったときとか、書いたりとか、言われんかったら、こういうの書きなよ、みたいな。
でも、クラスのみんなとね、女子とかも含めて撮ったりとかしたときも、任せきりだったから、やっぱそっちのプロじゃないですか。
男はそっちの、なんかやっぱり、そこかわいくできない、できる人が少ないと思うんですよね。
あ、そう。いやいや、そこは人それぞれの感性やけんね。
まあね。いや、でもなんか、やっぱそこを鍛えてこなかったなって、すごい思いましたね、いまね。
けっこうタイマーアタックだよ、あれ。
ね。いや、でしょうね。
だって、数十秒の中で、で、次の順番がいなかったら、タイマー回らないからさ、あ、急げ急げってやって。
で、誰か行列来て、ああ、やばい、あと何十秒みたいな。で、頭フル回転みたいな。
そうだよな。いや、なんかもう、色とかもそもそも、たぶん全然使わなかった、使えなかったし、なんかスタンプとか、いろいろあると思うんだけど、
ね、そういうのが、やっぱこう、重ね、重なって、デザインのほうにも還元されてるというか、なってるのかなって。
なーんだっけ、いまの時代で言うならば、プリクラももちろんあるけど、あの、インスタのね、ストーリーとか、投稿とか、
ああいうのが、たぶんね、なんかいまね、小中高とか、やってる子なんかは、きっと石杖になってくだろうね。
そうだろうね。確かに。でも、そうってくると、確かにそうですよね。ただ、なんかその、かわいくしたいっていうモチベーションみたいなのが、やっぱね、ある人とない人で違うのかなって思ったな。
かわいくしたい、もしくはかっこよくしたいとかね。なんかその、いかにその、表現に目を向けてきたかみたいなんじゃない?
そうか。
うん。なんか、あ、まあでも、もっと大事なこともあると思ってて、もちろん普通の授業もすごい大事なんよ。あのほら、ノートをとって、
あの、ちゃんとその、こう、段落をきれいに分けてさ、レポートまとめる力って、結構デザインに必要な要素だと思わない?
あー、そうね。確かに。
だからそう、そういうのもたぶん、必要だと思うし、でもかといって、ちょっとそうやってね、おもしろいの入れるとか。
いつものデザインの話。
遊び心で言ったら、そうかもしんないな。
さっきも言ったけど、その、SNSですよね。SNSも最近そういうストーリーとか、ちっちゃい単位での投稿とか、結構遊び心とかね、重要だったりして、
そういうのも、やっぱ見てると、自分がこういうのどうやったらできるんだろうなって、すごく疑問に思ってたところだったんですよね。
あのー、だけど、そうやったらあれよ、なんか、もうひたすらいろんな人のやつ見るみたいな。
あ、そうか。
もう、ひたすら見て、あ、これめっちゃいいアイデアって思ったら、もうそれを拝借して、とか。
あー、模倣してね。
そうそう、もういかにも自分の引き出しばんばん作っていく感じ。
そっか、なるほど。
それは思うかな。だけど、インスタのストーリー作るのめっちゃ好きなんよ、だから。
あ、そうなんだ。
15秒ないし、30秒って、あの時間の中で、いかにこう人の心使うための、なんかおもしろいことできるかみたいな。
そっか。あ、やっぱでも、なんかな、元が違う感じがするな。
元が違うって何?
なんか、なるべく当たり障りなくみたいな感じ思っちゃうんですよね。
当たり障りなく?
そう、当たり障りなくというか、誰の気にも触らないようにみたいな気使っちゃうんですよ。
え、うっせー。なんでなんで。
控えめに控えめにっていうのが、自分のモットーというか、ベースになっちゃってて。
あ、逆に言えばそうだよね。その、ちゃんとしっかり伝えるみたいな、でもさりげなくみたいなのが、きっと得意なんだろうね、つるちゃんは。
うん、まあ得意というかね、そういうのが多かったかなってやってきたことがね。
逆に言えば、私たぶんできないよ、それ。
うーん、まあどうなるのかな。
すぐちょけるから、私。
そういうのはチームとかでやってるとね、それぞれいいバランスなんだろうけど。
一人でやってると、案件によっては、僕もちょっと遊び心を加えたりとかしたほうがいいようなものがあって。
例えば?
こうイベントの特設サイトとか、なんかこうイベントがあって、それを告知するサイトか、そういうのとかって、やっぱにぎやかしとか結構必要になってくるもので、
そういうときに、自分のそういう引き出しが足りないかなって思うときが結構あるんですよね。
私も最初ね、会社員のときはめっちゃ怒られたよ。
あ、そうなんだ。
怒られた。なんか、もうちょっとなんか楽しくしなさいよみたいな。
あ、そうなんだ。
言われた。
えー。
うん、言われた。
あ、で、なんかこういろんなの見て、吸収して、計算積んで、みたいな感じだったんですか?
そう、とにかくいろんな人の実績、当時なんかその、ね、もう本しかないからさ、ひたすら見て、あ、この要素とこの要素をちょっとかいつまんで入れるかみたいな。
あ、そうね、確かに。そっか。
でも、そのときって、まあ本だと思うんですけど、本見るのはいいですよね。
うん、ほんとにいい。
うん、そういうので、なんか体型だってまとまってるから、最近はそれもいいなと思う。
うん、そう、やっぱね、いろんなものを見て、いろんなものを吸収して、で、いかにそれを出すか、みたいな。
そっか。
うん、そういう心、まあだけん、なんだろう、コラージュっぽくなったのは、まあプリチュアとかもあるかもしれないけど、イラストを描く手間を考えたら、写真使ったほうが早いっていう。
あー、そうですね、それはあるよね。
うん、そう。だけん、けっこうそれ、多用してる私。
あ、そうね、そっかそっか。
いかに。
そっか、そういうことですね。
そう、いかに時間をかけずに、その統一感もあり、なんかその、ちょっとしたエッセンス加えられるかってなったら、わりとそれかも。
変にイラストのさ、なんか素材から引っ張ってきたら、逆におかしな違和感になっちゃったりするし、あれもほら、選ぶセンスが必要だから。
そうですね。
特に多いと思うよ、これ聞いてる人なんか、使ってる人多いと思うんだけど、でもそれが本当に統一感なのかっていったら疑問じゃん。
うんうん。
ってなったら、ちゃんとお客さんから写真いただくか、自分でトレーニングとかして、のほうが早いんじゃないかなと、けっこう思ったりする。
あー、そうかな、確かにそう思いますね。
うん、とか写真撮っといて、それちょっとイラストっぽく加工するとか。
そうか、すごいな、ここまで頭が回らないときがあるんですよね。
加工して、ちょっと手間かけてもね、すごい見栄えよくなるはずなのに、そのひと手間ができなかったみたいな。
そう、特にフォトショップだったら、ほら、もういろんなフィルターあるじゃん、すでに。
ああいうのでも、ほらって。
そうですね。
なんかちょっと料理の下ごしらえとかに似てるような感じがあるというか。
そう、あ、それだね。
なんか、下ごしらえを軽視して、いきなりショートカットして、これ作っちゃいたいみたいなのが先行すると、どうしても遊び心がきちんと成立しないっていうのが。
大味になるよね。
そうでしょうね。そうなりがちなんですよね、自分の場合。
そっか、逆にそういうときは、どういうふうな対応してるの?
例えば、イベントの何か作りますってなったときに、いろいろあしらいとか、にぎやかさの何か入れるってなったときに、日頃はどういう取り入れ方をしてるとか。
でも、そうですね。でも、それでいうと、やっぱりその素材を切り張りしてとか、その都度参考になるようなものを見つけてきて、やるっていうことは、その通りなんですけど、
それをパッてやれって言われたときに、なかなか難しいなって。
パッとね。
そう。
パッとね。
パッとやるって言われると、そこの基礎体力というか、瞬発力っていうのかな、みたいなのは、ちょっとなあ、足りないなあ、みたいなのをしてるわけなんです。
してるわけなんだ。
はい。
でもね、これね、思い浮かばないときは思い浮かばないからね、どうしようかなって。探してもキリがないときもあるし、全然。
そうなんですよね。
遊び心。まあ、だけね、そうね、もういかに楽しくするかっていうところなのかもしれないな。
そうですね。
楽しくハッピーみたいな。
楽しくハッピー。
そう、色もそうだね、きっとね。色も、なんだろう、いっぱい使いすぎると難しいし。
そうですね。その限られた数の中で、いかにこうね、バリエーション作るかみたいなところもあるだし。
そうね、そうなんよね。だから、いられもふとしょもさ、なんかいろんな技術あるけど、その技術一個一個、こう、なんだろう、チュートリアルに沿って、もう全部やりきる人もきっといるんだと思うのよ、ほら、本とか買って。
でも、それよりかはね、もう、ガンガン作りたいもん作って。
ああ、なるほどね。
自分の手活を体にたたき込むみたいな。
リフェスタイルみたいな。
そうそう。
そういうかんじね。でも、それは近道ですよね。あんまり体型だって、全部バーッと、1から100までやろうとしても、それは逆に覚えらんないなって思うし。
そうそう。本当にね、よく使うものしか、結局使わないからさ。
あ、それは思いますね。
技術として。
たしかに。
うん。なんか、たまに、それこそいられの教本とか見てさ、あ、こんなのあったんだみたいな。
思いますね。
あるよね。
いらない機能とか、ショートカットとか。
そうそう。うわ、今度取り入れようとか思うけど、逆に忘れたりするから。
そうですね。意外とね、もう全部手癖になってる。
うん。
手癖でやっちゃってるみたいな。
なるなる。だから、できるだけ気をつけてる。
うん。
あんまり偏らないように。
うんうんうん。
とりあえず、流し見でもなんでもいいから、とにかくいろんなものを見る。
なるほどね。