ジブリと宮崎駿のエピソード
ジブリの話で、動物を描くのがすごい上手いアニメーターが、ジブリにいたと。
動物の動きを描くのもこの人や、みたいな人がいたけど、
何回描いても宮崎駿からリテイクを喰らって、いやいや、これ構造的に別に間違ってないけどなぁ、みたいな感じで、何回もリテイクを喰らっては出して繰り返した人がいたらしいんですよ。
そしたら、ある日、外を見てた宮崎駿が、飛んでる鳥に向かって、お前飛び方おかしいよって言ったらしくて。
めっちゃいいエピソードじゃん、なにそれ。めっちゃいいねー。
アニメ描くの上手すぎたら、自然の摂理の方が狂っていくらしい。
あー、すげーいい話。
すっげーそれ。
はやおう。
すごいいいなーって、それを思ったんやけど。それも裏返ってるよな。
裏返ってるね。
現実の方が変だってなる。
そうそう。
いや、かっこいいね、そこまでいくとね。
めちゃめちゃいいなぁ。
突き抜けるとね。
なかなか断言できへんもんね。いろんなことは。
いろんなことは?
こうさ、なんかやればやるほどさ、特に自分の仕事とか専門的なこととかになっていくほど、
これは絶対こうですみたいなのを自信持って言えなくなるのよ。
あー、言い切れなくなってくるみたいなね。
そうそうそう。
あー、そういう可能性もあるけど、みたいな。
いや、そうだね。はやおうはあの年齢でまだ尖り続けて現実にさえ文句言ってるってのがめっちゃすごいな。
すごいよ。
なんか思い返せば、自分もイラストレーター初期の時とかって、
他の人の仕事とか見て、こんなんダメでしょみたいなふうに思う時とかあったかもしれなくて、
けどなんか、今はもっともっとずっと寛容というか、こういう仕事もあるよねみたいな。
なんか、これはこれで本当に偉いよなみたいなふうに思って。
わかるわ。
みんなの仕事が愛おしくなる、愛おしくなるっていうかリスペクトがあるっていうか。
事情もわかるようになるしね。
なんかそれこそスーパーの寿司は、それはそれでおいしいよねとか、
回転寿司は回転寿司の良さがあるよねじゃないけど、
こういう仕事ができる人がいるから社会が成り立ってんだなとか、
なんか多面的に捉えられるようになって、全部認めていくみたいな方向になって。
尖りと丸さのバランス
それが丸くなってるって言えば丸くなってるとも言えるし。
うんうんうん。
だから、もしかしたら宮崎駿は回らないお寿司屋さんとか行って、
ビッグラボについてないよって言うかもしれへんし、理想を求めるあまり。
いやそうだね。
あーでもてっぺんもそれで言うと、なんかワークショップとか、なんかの鑑賞会とか、
なんか前はすごい気に食わねえなみたいな。とがってた。
あーそういうのもあったんだ。気に食わねえなって思うようなワークショップもあった。
意外。
あったあった。嫌だなーみたいな。
そう、しゃらくせえなーみたいなやつとか、全然あってブーブー文句言ってたんだけど、
確かにでも、なんかそれを続けてくれてありがとうの気持ちとかは、あるやつもある。
だけど、あのなんか詐欺っぽいセミナーみたいなやつとかはマジで最悪って思ってるな。
あーはいはいはい。
許せないところもまだあるな。
そうだなー。
詐欺っぽいセミナーはな、
なー。
たぶん、生きてるうちはなんか理解をね、その、
大勢、大勢とか。
そう、事情を汲むことはないかもしれへんな。
そうだなー。
いやでも確かに高齢者から取った方がいいかもねーみたいなこと思うことないもんね。
嫌だもんねー。
あー。
背取りはあり、とか。
パパカツはあり、とかね。
なんか、いろいろあるよね。
そうそうそうそう。
丸くなるのも限界ありそうだね、中でも。
うーん、ねー。
いやーけどなんかその、丸くなる、尖るみたいな話って、
よくある話ではあるけど、そのなんか前半でその、
突き抜けた先で裏返るみたいな、おもろいよねーみたいな話もしてて、
その、やっぱ、突き抜けて裏返るみたいなのって尖った先にあるものっていう感じがあるっていうか、
なんか、必要にこだわりがあって、やりすぎて、裏側が見えて変な体験して、笑い話になるみたいな、
とかはやっぱ尖らないと得られないような気もするし、
まあけど一方で、
そうだねー。
丸く多面的に裏側も事情も組んで、言い切ることって難しいよなっていうのも大切な気もするし、
難しいなーっていう、なんか思った。
難しいなー。
丸くなりすぎたら尖るんかな。
あー、逆に?
逆に。
常々思うのは、藤子A・藤代の方がブラックって言われてるけど、
藤子F・藤代の方が短編は結構シニカルなものが多いみたいな、
そういうの感じるんですよ。
丸い作品をすごく作ったが故に、
ああいう短編集みたいなものを書く意欲というかあるのかなーとか。
なるほどなー。
藤子F・藤代は、丸い作品を書くことを求められてたから、
尖ってるところの出しどころがなくて、
溜まっちゃったのかなー、なんだろうね。
漫画道を読んだらそれも書いてるのか、知らないですけど。
あー、それで言うとちょっと近いかもしれないけど、
井嵜美希夫、ボノボノ書いてるじゃん。
井嵜美希夫のさ、他の作品見て、本当にこの人ってどういうことってなったのか。
ヤバいよね、井嵜美希夫の作品。
ヤバいよね、ヤバいよね、そう。めっちゃ怖いんよな。
むしろ後期の井嵜美希夫って、ボノボノの真逆みたいな作品ばっかり作ってた。
そうだんや。
うーん、そうだね。
トゲトゲですよね。
トゲトゲだね。
井嵜美希夫ってこんなに漫画書いてたんや。ボノボノしか知らなかった。
分かる、そう。
めっちゃ書いてるよ。かっこいいよ。
かっこいい、かっこいい。
へー。
うんうんうん。
あと、昔の漫画家で言ったら、エビス・ヨシカズとかね。
あー、うんうんうん。
あの人はなんか、本若おじさんタレントとして一段ブレイクしたけど、
めちゃくちゃエログロシュールみたいな、アングラ漫画書いてたみたいなのがあるしね。
確かに、そうだ。
そのなんか尖った部分と丸い部分みたいな、やっぱメリハリがある方がいいのかもなー。
うん。
ここは尖らすぞーみたいな。ここは丸くいくぞーみたいな。
使い分けみたいなのができるぐらい、なんかメリハリがあるといいのかもしんないよな。
そうかもなー。
全然関係ない話かもしんないけどさ、
てっぺーくんの尖りってどこにあんの?
てっぺーの尖り?あんのかな?どこにあんのかなー。
てっぺーくんってすごい丸い印象があるんだよね、その話でいうと。
あー、なんだろうなー。考えてみよう。
でもなんか仕事の関係のことで、ちょっと違うなって思ったら、めっちゃそれはガンガンデスったりするときあるな。
この展覧会がマジで全然最悪だったみたいなときは、けっけー言いながらめちゃめちゃ悪口言うてる。
なるほど。率直に意見を言える。
そうだねー。
それ確かに丸さとは違うよな。
そうだなー。
誠実さがあっていいね。
ねー。
あー、そっか。
僕はあのー、山口に住んでることが結構尖ってると思うのよ。
おー。
あー、そっか。
そうだよなー。尖ってるよね。
そう。
確かに。
結構東京にいたイメージがあって、そこから山口に行くよーって。
で、そこから山口期間が長いのが、僕はもうずっとてっぺーの尖りを感じるのよ、そこに。
あー、おもれー。
あー、この、その人のアイデンティティというのか、
ここに俺があるぜみたいなのをすぐ感じる。
そっか、てっぺーくんの尖りって山口にいることなのか?
確実にスローライフとかを求めた山口ではないじゃない。
そうだね、確かに。
業務上必要だからっていうのはもちろんあるけど、
その生活を送っているということがね。
山口で丁寧じゃない生活をめちゃめちゃ頑張ってるかもしれないな。
痛いやなー。
そっかー。
そうだなー。
山口にいるっていうことが尖り。
めっちゃ新鮮でおもろい。
すんにはあまり出てこない意見だったから。
ほんとだね。
めっちゃいい。
え、それ聞いて納得感ある?てっぺーくんは。
どう思った?
あー、いや、あるなー。なんかあるなー。なんだこれ。
なんか、定期的に東京に行きたいとかって言ったりもするんだけど、
でもそれでもなんか山口にいるのが楽しくって言っちゃってるけど、
仕事の楽しさと自己成長
ちょっと異常事態だなとは思ってる。
予定よりも長くいてるってこと?
予定よりだいぶ長くないって言ってるよ。
だって3年ぐらいで戻ろうと思ってたから。
あ、そうなんだ。3年で戻ろうと思ってたところ、今何年ぐらい?
今だから12年とかじゃない?
4倍。
そうだね。
うーん。
なんかもうそろそろ、やりすぎて山口市の向こう側が見える可能性があるよね。
そうだね。
耳が聞こえなくなるかもしれないし。
あー、そうだなー。
一時期仕事がめっちゃ退屈だなって思った時あって、ここだけの話。
なんだけど、一周回って今めちゃめちゃ楽しんでる。
あ、じゃあ向こう側見えちゃったのかもね。
見えたね。
だいたい、つまらなくなったり、もっと刺激を求めて転職とかするやん。
あー、確かに。
けどそこでこう、転職せずに、今の職場で働き続けたら楽しくなってきたっていうのは向こう側よね。
そうだね。毎日ちょっと楽しすぎて寝落ちしちゃってるかもしんない。
最近仕事楽しそうだよね、てっぺい君ね。
めっちゃいいやん。
いや、めっちゃ楽しい。めちゃめちゃ楽しい。毎日爆笑してるな。
へー。
キャラクターの独自性
そうだね。なんかこう、やらされるじゃなくてやるっていうのが、になってきたのかも。
だからそれが楽しめてる、ひっくり返った瞬間かもしれない。
うーん。
そうね。
そうだなー。
それで言うと、すんちゃんもさ、絵柄結構優しいやん。
うん。優しい。
尖りってどこら辺が尖りなのかな?
ピース家的にさ、見て尖ってる部分ある?
意外と自分でさ、判断できないことなのかなって思った。
すんてっぺい君は、今ピース家に言われないと、
山口氏に言うことって尖ってるのかって、たぶん気づかなかった。
気づかなかった。気づかなかった。
自分では気づけない可能性があるなと思ってて。
あるねー。
ちょっとピース家目線で、すんの尖ってるところがあるんだって聞きたいなって。
欲しい。
そうだね。
そのー。
いいよ。使えないところ全部カットするから。
例えば、かわいい絵で、かわいい内容を描かないっていうスタイルはあるじゃないですか。
イラストを作る上で。
なんだけど、そういう方向もある上で、
けどすんちゃんはしっかりとかわいいものも描ききっていると思う。
そのギャグとしてかわいい絵を使ってないのが、やっぱそれは結構まっすぐな絵の描き方。
でも、ユーモアが入っているっていうところ。
なんやろね、そのバランス感覚はどれかに突き抜けているっていうことではないはずなんやけど、
内容と絵のギャップも魅力の一つやし、
なんていうんやろうな、そこが結構尖りだと思うけど、なんか要素がこう絡まってて、
これや!っていうのがすごく言いづらくて。
あー、いやけどなんか伝わってきたよ。
でもね、同じモチーフとかキャラクターを10年以上描いたりしているのはね、
確かに、確かに、ほんとだ。
いないよな、確かにそうだよな。
しかもね、それがその漫画連載とかで必要に駆られて描く人もいるけどさ、
その自主的なキャラクターの活動でやってるのはね、かなり尖ってると思う。
確かに、確かにめっちゃそうだなぁ。
誰に強いられることもなく、同じキャラクターをずっと淡々と描き続けてる。確かにめっちゃそうだなぁ。
なんかね、ともすれば、ちょっと流行らんから、こんなキャラクターじゃなくて別のもの描いてみようとか、
なったりすると思うけど、そういうステージで描いてないというか。
うんうんうん、確かに。
いやー、いやー、いやー、そうな、マジでそうかもなぁ。
言われて気づいた。
そうな。
なんか、心のどこかで、猫描いたら負けって思ってるとこある。
あー、そうやな。その尖りの結晶が今のスタイルなのかね。
いやー、そうかもしんない。
おもろー、めっちゃおもろー。
あー、そうだな。猫描いたら終わりか。
確かに。
終わりっていうか、負けっていうか。
そんなこと思ってたんだ。
すんは、すんは、それはしないっていうか、他の人がやってるからやんないって思ってるんだよね。
ほっといても可愛いもんな、猫は。
いや、そうそうそう。なんか、やっぱキャラクターデザインとして、
猫って、なんか実際の猫とかけ離れた日本人得意が持っている猫という記号みたいなのがあると思ってて。
耳が生えて猫っぽかったらもう受け入れやすいのよ、もう日本人って、キャラクターとして。
確かに。
可愛いってすごい感じやすい記号としてお膳立てされてるというか、
なんかそこで自分はやる必要ないなみたいな、他にいっぱいいるしみたいな感覚がめっちゃあるわって。
おもろー。
可愛すぎて可愛くないもんね、猫っていうキャラクターって。
猫という記号のアシストを借りずに、可愛いを実現したいみたいな気持ちあるかもしれない。
なるほど、ゼロから立ち上げたいんだ、そこは。
サブキャラとして猫描いたりうさぎ描いたりっていうのは全然知ってるは知ってるんだけど。
それがメインじゃないもんな。
そうそうそう、それはあるかもな。
だって猫可愛いもんみたいな、なんかそりゃそうじゃない?みたいな。
だからもっと可愛くないと思ってたものが可愛く立ち上がってくる瞬間の方がすごくないかみたいな尖りがあるかもなーって。
めちゃめちゃいい。
面白ー。
すごいね、だしピースケのその尖り見つける力すごくない?
いやすごいよ、すごいすごい。
すごい、すごすぎる。
なんもなんも。
尖り見つけし。
いやいやいや。