2025-10-25 14:37

#1609. date という果物を知っていますか?

▼2025年10月15日に新刊書が出ました


📕井上 逸兵・堀田 隆一 『言語学でスッキリ解決!英語の「なぜ?」』 ナツメ社,2025年.


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▼helwa リスナー有志による月刊誌「Helvillian」の12号が公開されています


- 第12号(2025年9月28日):https://note.com/helwa/n/n7754627fffb2


▼2025年6月18日に新刊書が出ました


📙唐澤 一友・小塚 良孝・堀田 隆一(著),福田 一貴・小河 舜(校閲協力) 『英語語源ハンドブック』 研究社,2025年.


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- 発売3ヶ月で早くも3刷が決定

- 「本格的な語源本」としてご好評いただいています

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▼パーソナリティ,堀田隆一(ほったりゅういち)の詳しいプロフィールはこちらの note 記事よりどうぞ.


- https://note.com/chariderryu/n/na772fcace491


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▼2025年7月7日に『英語史新聞』第12号がウェブ発行されています.


khelf(慶應英語史フォーラム)による『英語史新聞』第12号がウェブ公開されています.こちらよりアクセスしてください


- 第12号:https://drive.google.com/file/d/1eQawDu2njFNMMVKDUr4JRZdIWTNHDdha/view?usp=drivesdk


第12号公開については,khelf 公式ツイッターアカウント @khelf_keio (https://x.com/khelf_keio) を通じても案内しています.

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以上,よろしくお願いいたします.

サマリー

エピソードでは、デイツという果物に関する体験が語られています。この果物は甘さが強く、食べにくいと感じられ、研究者がその語源や歴史を紹介します。このエピソードでは、ナツメヤシの語源について詳しく探ります。彼の食体験を交えながら、自身の解釈を基に民間語源とその面白さについて論じています。

00:01
おはようございます。英語の歴史の研究者、ヘログ英語紙ブログの管理者、英語のなぜに答える初めての英語紙の著者、
そして6月18日に研究者から刊行された英語語源ハンドブックの著者のホッタリュウイチです。
加えて10月15日に夏目社より新刊書が出ました。
同僚の井上一平さんとお届けしているyoutube チャンネル井の穂田言語学チャンネルから生まれた本です。
井上一平・ホッタリュウイチ長、言語学ですっきり解決英語のなぜ。
ハッシュタグひらがな6文字で井の穂田なぜとしてご意見やご感想をお寄せください。
特設ホームページも概要欄のリンクからお訪れていただければと思います。
英語の語源が身につくラジオheldio、英語史王茶の間にをもとに英語の歴史の面白さを伝え、
裾野を広げるべく毎朝6時に配信しています。
本日は10月25日土曜日皆さんいかがお過ごしでしょうか。
今日もですねもう連日なんですけれども、クライストチャーチは植物園ボタニックガーデンズに来ております。
昨日は池の周りをですね歩いたりしたんですが、今日はですねちょっとしたあのせせらぎっぽいところですね。
小川が流れているところでですね。
あの水も豊かで池もあればですねここにはの街を流れるエイボン川、エイボン川といえばもちろんですね。
シェイクスピアの設置ということで知られているイングランドの代表的な川の一つなんですけれども。
ニュージーランドにもですねイングランド的な名前のですね地名がたくさんありますね。
川の名前も含めてなんですけれども。
多いと言いますかこれクライストチャーチ本当にイングリッシュイングリッシュした街なんですよね。
イングランドにいるかのような名前だけ見るとですね色々な建物の名前通りの名前もイングランドですね。
そしてこのボタニックガーデンズもですね極めてイングランドっぽいですね。
どういう意味でかっていうとロイヤルファミリーが訪れると必ず食事するということで。
たくさんですねその王室のメンバーがやってきた記念に木が植えられてそれでもって植物園ができていると言っても過言ではないので。
大きくで目立った木なんか行くとですねパネルに何々王子がやってきましたとかですね。
誰々がやってきましたみたいなあのばっかりなんですよね。
イギリス好きっていうのもあれですけれどもオーストラリア以上にですねニュージーランドはイングランドに目が行っている。
イギリスにと言った方が正確かもしれませんがクライストチャーチはイングリッシュっていう感じですね。
そんなところでお届けしているんですけれども今日はですねちょっと軽めのと言いますかこちらである体験をしましてという一種の食レポですね。
デイツとの出会い
食レポなんですけど先日行き着けるようになったスーパーで買い物をしててですね食材を買ったりしていて。
その野菜果物のコーナーでですねデイツ。
これの複数形デイツという果物がありましてこれは私あの単語としては聞いたことがあって何かで読んだりしたことあるんですがそのものをですねちゃんと見たことあったかもしれませんが
まじまじと意識してみたことはありませんし言いましては食べたこともないということなんですが気になってたんですねスーパーで通って。
ちょっと食べてみようかとどんな味なんだろうということで見た目はですね一軸に近い。
であの売っているものはバラされた実でドライフルーツになかばなっているんだと思うんですけれどもこれですねちょっと気になってなかなか安くもないんですけれども
ものは試しということでですねこのデイツ何粒か買ってきましたと。
ではいよいよ食べましょうという風に帰ってきてですね食べてみたんですがこれがもうシロップ漬けかのようにまず甘いですね。
もともとがドライになっているされているっていうこともあるしもともとは多分甘いんだと思うんですね。
それで水が抜けてものすごく糖分が濃縮されてですね本当に甘ったるいっていう感じなんですね。
ドライにするとレーズンでもなんでもですねもちろん相当甘みが強くなるんですがねっとりとした甘みというかしかもですね口の中にまとわりついて粘りつくっていう感じですかね。
キャラメルみたいに歯にくっついたらちょっと取れにくいし私甘すぎるの本当に苦手なのでこれは参ったなと一粒目からちょっとですね後悔し始めたんですけれども
ちょっと残すわけにはいかないということで他の粒もですね食べたということなんですね。
皆さんいかがですかね。食べたり見たりしたことはありますかね。
おそらく洋菓子なんかを作るときにお菓子の中に入れたり入っていたりっていうもので食したこともあったのかもしれませんけれどもね。
そういう用途で多分使うんじゃないかなと。
それだけで食べるとですね甘すぎるのが苦手なみにとってはですねちょっときつかったかなっていうそんな感じですね。
甘いもの好きの方はむしろですねこれおいしいっていう風に感じるのかもしれません。
いつもそのスーパーの野菜果物コーナーの同じ場所にあるのでそんな減ってるようには見えないんですが
ただですねずっと置いてある感じ常にですねある感じなのでやっぱり食べる人はいるんでしょうね。
こういうデイツというのがあるなと。
デイツの語源
これちなみにですねドコムチョンDATEということで
同音同通理異義語があるわけですよね。
日付とかあとはお出かけのデイトですけれども
これはですね語源が異なるんですね。
これは帰ってみて調べてわかった話なんですが
OEDによりますとこれはですね意外と早く1300年ぐらいに英語に入っているっていう単語なんですね。
つまり中英語半ばぐらいですよね。
ぐらいからイングランド人もですねこのデイツを食べていた。
ちなみに日本語ではそのままデイツとカタカナで持ってきたり
あるいはですねこれ実体は何かというとナツメヤシの実なんですよ。
ナツメヤシの実ですね。
原産地は中東と言いますか西アジア北アフリカということで
現地では包丁の象徴としてですね
食されているっていうことなんですけれども
遥か遠くのですね西アジアから13,4世紀にはもうイングランドにも入ってきていた
食されていたっていうことのようなんですね。
語源をたどりますとこれはフランス語から入ったんだということなんですね。
フランス語の諸方言から入ったんではないかというふうに記述がありまして
さらにですねそれはどこから来たかというと
歴史的背景の探求
オクシタン方言のフランス語ですね
オック語ですねから入ってきて
さらにその前段階としては古典ラテン語に見られる
そしてそれはギリシャ語からですね借りたんだということで
ギリシャ語での形はですねダクティロという形ですね
これがずっと短くなって英語にたどり着くまでにはですね
本当にデイトですね
d-a-t-eと書いて
当時はですねダートというふうに発音されていたと思うんですね
英語としてはですね
こんな短くなったんですが
ギリシャ語まで遡るとですね
ダクティロというような語感に行き着くということなんですね
さらにそれはですね原産地が西アジアということからも
示唆される通りですね
あちらの言語から来ているようなんですね
いわゆるセム系の言語なんですけれども
ナツメヤシの語源
アラム語であるとか関連する諸語から入ってきたもののようです
さらなる語源 遡ってはですね不明なようなんですけれども
もともとはですね
ナツメア市の木そのものを指したものだったようなんですが
ギリシャ語に入った時に民間語源の作用が働いてですね
つまり音形としてですね
馴染みのないセム系の言語の音ですよね
これが古代ギリシャ人が受け取った時に
意味がわからないわけなんで
ダクティロスという指ですね
ギリシャ語で通常の単語ですよね
指を表す単語に音形が近かったということで
こっちに引き付けちゃったということですね
つまりギリシャ語的には指って言ってるのと同じようにですね
この果物のことを指したというふうに
語源解釈をねじ曲げてですね
自分たちが覚えやすい 言いやすい 使いやすい形に持っていくということですね
しかもそこはですね 強引なだけではなくて
なんとなくですね
指に似ている形というふうに見立てたんじゃないかっていうふうに
OEDであるとか語源辞典などには書いてありますね
私の食べた 私にとってはちょっと甘すぎたっていう
あれもですね ちょっと長くて
でっぷりしてたんで
なんか親指って感じですかね
もしなぞらえるんであれば
親指というふうに見えなくもないかなっていうところですね
そんな形で一種の民間語源という形で
ギリシア人が指という何でもない単語に引き付けて捉えた
その後音形がどんどん短くなってですね
英語に伝わる頃にはもうデイトという形に落ち着いてしまった
民間語源の面白さ
ということのようなんですよね
このナツメヤシの実ですか
初めて意識して食べてみましたが
ニュージーランの食べ物というわけでもちろんないわけですね
今の話でわかる通り
ただいろんなものをこちらでは食べてるんだなということでですね
日本ではあまり見かけないものがスーパーにいろいろ並んでおりますので
珍しいもの 面白そうなものがあったらですね
臆さずにいろいろ食べてみて
食レポなんかしてみたいなとこれからも思います
エンディングです
今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました
今日はちょっと変わったタイプのお話でしたが
語源のお話には結びつけたかなと思いますね
民間語源
これ定着しちゃってるんでこの用語を使いますけれども
私はこのヘルディオでも何度となく過去に取り上げてきて
これはちょっと違う名前がいいんではないかということで
私は解釈語源なんて呼んでますね
それから井上一平さんとですね
やっぱりYouTubeチャンネルでこういう民間語源の話題した時に
どんなネーミングがいいですかねみたいな話で
酒場語源という
つまり酒場で話してネタになる
つまり指に似てるとかですね
いわゆる真実の語源
エティモロジーって語源って言いますが
エティモっていうのはギリシャ語で真実のtrueの意味なんですね
真実の語源を求めようとする場合には
こうした民間語源というのはですね
真実の路線というのをちょっと歪めちゃうっていうかね
語源を遡るのは難しくなるっていう側面がありますけれども
ただこれもですね
生きて生活を営んでいる人間が
やりそうないかにも人間的なですね
勘違いだったりあるいは意図的な
ダジャレだったりということですよね
それに近いものだと思いますので
生き生きとした言語現象だというふうに捉えるとですね
これは全く非難すべきものでもないっていうような
むしろ遠飛ぶべきなんではないかぐらいのですね
議論をyoutubeでもこのヘルディオでもしてきました
そんな民間語源というよりも解釈語源とか
酒場語源ですねの話になっていたかなと思います
夏目足と言いますと最後の2文字をひっくり返すとですね
夏召し屋ということで
お世話になっている夏召し屋さんの話に
今日は戻ってまいりました
イノホタナゼぜひよろしくお願いいたします
このチャンネル英語の語源が身につくラジオヘルディオでは
あなたからのご意見ご感想をお待ちしています
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それでは今日も皆さんにとって良い一日になりますように
英語史研究者のホッタリウチがお届けしました
また明日
14:37

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