2025-04-05 26:30

#1406. 英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む (61-2) Effects of Christianity on English Civilization

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- 第3号(2024年12月28日):https://note.com/helwa/n/na7394ab1dc4c

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▼「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズ(有料)を展開しています.


英語史の古典的名著 Baugh, Albert C. and Thomas Cable. *A History of the English Language*. 6th ed. London: Routledge, 2013. のオンライン講座です.毎回1セクションンずつゆっくりと進んでいき,内容について縦横無尽にコメントしていきます.シリーズについて自由にご意見,ご感想,ご質問をください.皆さんで議論しながら読んでいきましょう.1回200円です.

https://voicy.jp/channel/1950/570931


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おはようございます。英語の歴史の研究者、ヘログ英語史ブログの管理者、そして、英語のなぜに答える、初めての英語史の著者の、ほったりゅう一です。
英語の語源が身につくラジオ、heldio。英語史をお茶の間にをモットーに、英語の歴史の面白さを伝え、
裾野を広げるべく、毎朝6時に配信しています。本日は、4月5日土曜日です。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
先日に引き続き、英語史の古典的名著、Baugh and Cableを読む、という、超誠読シリーズです。
第61節を読んでいます。3回に分けて、お届けします。前回は第1回でした。
今回が第2回です。それほど長い 箇所ではないですが、じっくりと、8人で、誠読しています。
ほぼ1週間前に、高崎イカホ温泉オフ会を、ヘルアで開きました。
参加したヘルメイトさんの一部となりますが、私を含め8名で、
誠読会を開いております。第61節は、古英語の時期なんですけれども、
Effects of Christianity on English Civilizationという、非常に重要な箇所です。
古英語記の学者烈伝というべきですね、説なんですけれども、読み応えのある英文となっております。
今回も、提供科学大学の金田拓さん、 元気な司会で知られておりますが、拓さんに主導していただく形で、
第61節の中ほど、読んでいきたいと 思います。本編チャプターに、テキスト画像もつけておりますので、そちらから、
英文を参照して、お聞きいただければと思います。ただですね、こちら、古典的名著です。
Born to CableのA History of the English Language。この超誠読シリーズは、ゆっくりとですが、今後も続けていく予定ですので、
できればですね、ぜひ、この要書、原書ですね、手に入れて、1からですね、お聞き言い直しいただければと思います。
ゆっくり時間をかけて、今61まで来たというところなんですね。 それでは本編いきましょう。どうぞよろしくお願いいたします。
はい、ちょっとなかなか難所を乗り越えた気持ちですね。
はい、実はこの61話、ワンパラなんですけれど、ようやく半分弱ぐらいまで来たみたいなところですね、こちら。
いやいや、45分ということですね。
03:01
まだね、もうちょっと行けそうですからね。
はい、ここから話が続きまして、引用が終わりました。
A decade or two later, Alderhelm carried on a similar work at Malmesbury.
このTheodor and Hadrianたちが、カンタヴェリーで、Theodorがカンタヴェリーでアークビショップになったところを基準にして、そこから10年、20年くらい経ってということなので、
679年から689年あたりのことということになると思います。
で、このTheodorたちと似たことをAlderhelmという人がMalmesburyというところで引き続いて行ったと。
Alderhelm carried on a similar work、引き継いでということなんですが、直接引き継いだというよりは似たことを行ったということを読みました。
Malmesburyというところでやったと。
これもやっぱり、A decade or two laterというところとかも、10 to 20 yearsみたいなのでは出ない味があるなと思います。
そうですね、これは使い回せる表現なんじゃないですかね。
A decade or two later。
やっぱなんか、ちょっと脱線するかもしれないですけど、こういうdecadeみたいなのを見たときに、なんでこんな10みたいな数字を使えば済むじゃないかと言って、
なんでdecadeみたいなscoreとかdecadeみたいなのがあるんだということをちょっとredundantに感じるんですけれど、
だけどやっぱこういうdecadeとかがかっこよく決まっていると忘れがたいフレーズになるなというのはね、こういうのもいると思うんですよ。
日本語にはないんですもんね。10年と訳すとしかないんですかね。何十年代という言い方がありますけど。
四半世紀みたいなのはちょっと違うかもしれないですね。でもあれもクォーターか。
いろんな、ズバッと一語で言う表現というのは、数字表現というのを英語、いくつか持ってますよね、こういう感じのね。
ハマるときれい。
ちょっと脱線しますが、5 score years agoというI have a dream speechの始めとかも、やっぱり100年前ではなかった。100 years agoではなくて5 score years agoみたいな。
こういうのは見つけたときにちょっと、うれしいものを見つけた気持ちになります。
すみません、間に合わない。
いやいや、分かります。
忘れがたいフレーズになりました。
Marmsburyというところがあるんですけど、これもやっぱり修道院ですかね。
そうですね。Marmsburyとか言いますけどね。どの辺でしたかね、調べれば。
バースの近く。
バースの近くですか。
で、Aldhelmというのはオールドヘルム。
古い兜ですか。
そうですね、イニシアルの兜。
名前が。
名前学がやった後だと、ちょっとこういう読める人名があると、こんな名前なのかっていうのを見つけてうれしいですね。
そしてこんな話ですが、このAldhelmさんの話ですね。
He was a remarkable classical scholarということで、
06:01
これは短いんですが、これは結構技巧的なものが来たので、こういう短いのが来ると対照的に。
Aldhelmという人は、卓越したclassical scholarということなので、古典学者ですか。
そうですね、やっぱりギリシアが典っていうことなんで。
でも同じ系列で、名学者列伝みたいな話になってますけど。
Christianityと教会が学びにつながってということで、このeffectの話ですので、
まさに文芸というか、こういったところ、学問とか文芸とかが花開いていく様子ということなんでしょうかね。
このAldhelmの話が続きまして、ここですね。
He had an exceptional knowledge of Latin literature and he wrote Latin verse with easeということなんですね。
Aldhelm、He had an exceptional knowledge of Latin literatureということで、
ラテン文学、ラテン文学の知識について、ひるいがなかった。
He had an exceptional knowledge.
ひるいがなく、そして、he wrote Latin verse with ease。
彼は、Aldhelmは、ラテン語の韻文をやすやすと書いている。
With easeですかね。
自分の生まれ育った言語ではない言語で、しかも韻文をやすやすと書いている。
With ease。
こんな領域に到達するなんて、昔の人はすごかった。
こんな時代があったんだというところですよね。
ラテンブロロスって書いてあって、そこで思い出されるのが3行前にベルブロロスというのを使ってあって、
これは多分、ひっかけて書いている。
ベルブロロスの方がひっかけてあるかなと思って調べたんですよ。
ブロロス、リーブロロスとかと、語源的にはターンを繰り返すというのから始まっていて、
なんで韻文という意味になるかというと、ある一定のところで行を変える。
改行する。それをターンというイメージなんですかね。
なんで韻文という。
もう一つは、なんで生通するになるのかなと。
心の中で、あるいは頭の中で、あれやこれやと考えたり、考えを巡らすというのがターンというイメージで。
そういうことですか。
それぐらいよく知っているというのを、ひっかけているんだろうなというふうに。
語源辞典だったか、OEDだったか。
09:03
いずれにしろ、これは私が調べたっきりですけど、おそらくつなげている。
私最初、well-versedなんてそんな知らない言い方だなと思って、変なのと思って印象が残ったので、すぐ3行目は後でVerseが出てきたので、これは関連しているんだなと思ったということですね。
なるほど。
そうですね、Verse自体はやっぱり詩とか詩行ということで、これ古くからある、まさに英語から早い時期に入ってきたラテン語の釈用だと思うんですけど、今、英語語源辞典を見ましたら、
このVerse2ですよね。熟達しているっていう、先ほどのものは1610年ということで、ぐっと後からできた、後から作り上げた過去文字形容詞的なものみたいで、直接の詩との関係、直接にはないっていう感じですかね。
これはやっぱりTurn Overということで、何度も何度も繰り返し考える、塾行するみたいなところから来ているっていう。語源的に直のつながりは、意味上のつながりっていうのはないんですが、引っ掛けてるっていう読みは面白いと思いますよね。
ありがとうございます。
完全に面白いですね。
続けて参りましょうか。
In the Northということで、場所が変わりまして、In the North, the school at York became in time almost as famous as that of Canterburyということなんですが、
北の方に話題が移りまして、今度はThe school at Yorkということで、ヨークの学校の話に今度移ります。
became almost as famous asっていう間にin timeっていうのが入っているんですが、これ時間に間に合ってではなくて、これ多分eventuallyぐらいの意味でしょうか。
しばらく時間が経つというから、
やがてとかね。
やがて、ヨークの学校がCanterburyのbecame、ちょっとin timeが挿入されてますが、almost as famous as that of Canterburyということで、Canterburyの学校と同じぐらい高名な学校になった。
このalmostっていうところがやっぱりいいですね。やっぱりランクはあるんですよね。Canterburyがやっぱり一番。
第2位がヨークという位置づけ。これ今まで続いているイングランドでの教会の序列なんですけど、これalmostないと序列を破ってしまうことになるので、現代まで続くヨファがこれできてしまうので、almostと言っておく。
一歩引いてあげていると。これin timeも結構こういう用法、あまり出会ったことがないなと思ったんですが、これもやがて時間が経ってからというようなことですと、時間の順序としてはTheodora Hadrianがまずあって、アウルドヘルムの話題があって、それより後ということですね。
12:12
そうですね。序列に関係になっていて、読みやすいですね。南部で先にこういう動きが起こって、それから北部というこれから入っていくセクションになっていくわけですよね。
はい、そしてこのヨークの話になっていくんですが、ヨークの話が出た後に、
The two monasteries of Willemars and Gerald were founded by Benedict Biscop, who had been with Theodora and Hadrian at Canterbury, and who on five trips to Rome brought back a rich and valuable collection of books.
Willemars and Geraldという地名が出てきますが、ここに2つの修道院が建立されたということなんですが、この修道院というのがBenedict Biscopという人によって建立されたと。
このBenedict Biscop、どういう人だったかというと、カンマ風でこういう名詞なので、その後に出てきていますが、どんな人だったかということで、このCanterburyでこのBenedict BiscopはTheodoraとHadrianと共に過ごしていたと。
Who had been with Theodora and Hadrianということなので、建立前の話になると思いますが、TheodoraとHadrianと共にいた人であると。
そしてこの人は、エピソード的に話されていますが、5回にわたってローマに旅をして、その時に貴重かつ様々な本を収集して持ち帰った人だったということですかね。
直接TheodoraとHadrianと共に学んでいたということですよね。相当な高名な学者という、学友という感じですよね。
Benedict Biscopさんという名前が、こういう名詞っぽくないというか、Benedictは修道会みたいな名前です。
Biscopって、たぶん公害化する前のビショップなのかな。
この綴りを読みただけで、ビショップって読み通りになって一瞬止まりました。
Benedict Bishopみたいな。
こういう名。職名でもあり、こういう名でもありみたいな。
やはり称号で呼んでいるんじゃないですかね。
称号イコール、そのままのこういう名にも近いというような呼び方。
昔の人の名前はどういう形で残っているかというのはいろいろなので、この人の場合明らかに職業名、職名なんですけどね。
これを名前としても使っているというような読みですかね、方法では。
15:07
モナスタリーズはここではファウンドランダー、最初に出てきたときはエスタブリッシュでしたけど、ここではファウンドランダー。
Founded by Benedict Biscop.
やっぱり大きいんですよね、モナスタリーって。
ビルドって言っちゃうと、チャーチはビルドとは相応しいというのに。
振り返ってみるとね、最初の第一文。
エスタブリッシュとかファウンデーションとか、それぐらい基盤となるところなので、ちょろっとビルドするだけではないという。
もうちょっと重めの名詞なり動詞なり使いたいですよね。
ビルドじゃない感じがしますね。
これはローマに合計5回旅して、貴重な貴重貨と様々な本を持ち帰った。
リッチ&バーディアフォーコレクションという風になってますけど、
このリッチというのは、豊かなというのは色々な貴重な本で、
かつ、バーディアフォー、様々で貴重な。
リッチというのがお金的なことではなくて、おそらく豊かな色々な文献を持ち帰ったということですね。
そうですね、種類、量ともに多いということを言いたいんですかね。
このオン・ファイブ・トリップス・トゥ・ロームのところ、オンもね、
これ使えなそう、この前置詞にならなそうだなというのを見ながら思いました。
いや、これは本当にそう思って、確かにオン・マイ・ビゼットみたいな風に、
ある程度幅があるものに対してオンを使うことというのは、
そういう用法があるというのはあると思うんですけれど、
ファイブ・トリップス・トゥ・ロームというのは。
だからこう言いたいときは、分割して5回旅し、持ち帰ったみたいに上調に書いちゃうところを、
前置詞の知識があれば、こういうふうにコンパクトに引き締まった文体になるという、
まさに前置詞の話をしましたけれど、こういうところで文体の上手さみたいなのが出てきますよね。
ゴー・オン・ナ・トリップですよね。
ゴー・オン・ナ・トリップ、そのオンですよね。
これは出てこないですね。読めるけど書けないタイプの文章ですね。
修道院権立のところがワールド・プラウンディットというふうに過去形を入れて、
その後は学びのときがこれがもっと前だったよということで、
Had been with という形になっていると思うんですけど、
brought back というところは普通の過去形に戻っているので、
時間軸的には修道院を権立する、あまりはっきりとは読めないですけど、
前後あたりの時間でローマに旅して持ち帰ったということですかね。
これは修行時代というよりは後に権立するような時代に旅をして、
本を収集してイングランドに持ち帰ってきたということでしょうかね。
18:00
そういう読みですね。
そしてここで有名な人物が次の文あたりで出てまいります。
His most famous pupil was the Venerable Bede, a monk at Jarrow.
この今話していたベネディクト・ビスコップの教え語で、
最も有名なのがVenerable Bedeであると。
BedeはJarrowの僧だったということですね。
ここで上でBedeの、先にこの人の書いたものが引用されて、
後でこの人の話が出てくるというのはちょっとロジック的に、
まず人が出てきてその後に引用ではなくて、
先に引用が出てくるというのはちょっと逆行するロジックのような感じがしますね。
文自体は前の方でもOld Englishの紹介とかレコードにこの人が出てきていたわけですが、
ここで出てくるという。
やっぱりBedeがピークですからね。
この学者列伝の中ではピークとなっているので。
順番もやっぱり南の中心から波及していくという最初の数行であったような、
そのまま描かれていますよね。波及していく過程がね。
南から北へ、そこにはちゃんと弟子師匠という繋がりも記述されていて、
その極めつけにこのVenerable Bedeという人がいますというような、
まさに学者列伝ですよね。
そうですね、このBedeの次の文もなかなか味わいがあるんですけれど、
Bede assimilated all the learning of his timeということで、
Bede、彼が当時のassimilatedということで、吸収した。
All the learning of his time、当時の学問のすべてを収めて吸収した。
そうですね。
後の文にこれがどういうことなのかというのが繋がるので、
ここでは短くまとめられているんですけれど、
このassimilatedという単語を選んでいるのもいいなと思うんですよね。
これ、同化する、吸収すると訳すことが多いと思うんですけれど、
いわゆるこれまでのすべてを総合したということですよね。
Bede個人として当時の学問すべてを吸収して、
知識として得たというよりは、
吸合したとか、そっちに読みたい感じがしますけどね。
まとめ上げて、もちろん本人も個人としてどうか吸収したんだけど、
当時の学問すべてを。
だからそこからさらに発及させていく本を書いたりするんで、
学問の集大成、それまでの学問の集大成という位置づけを
描きたかった文かなと思うんですよね。
なるほど。じゃあ、LearningをBedeが収めたというよりは。
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それももちろんベースとしてあるんですけど、
日本語だと、吸合したとか集大成とか、学問の集大成的に
すべてを取りまとめたとか。
これは恥ずかしい。
いや、読みたいなっていう。
ちょうどアリストテネスが古代文学の地をまとめたようにっていう
ようなイメージだったんですけど、どうですかね。
なるほど、確かにな。
後ろにゴールがあると、何かそういう風に読みたくなりますよね。
次との繋がりっていうことで。
ベースはやっぱり吸収するっていう、文字通りだと思うんですけどね。
なるほど。
そして、このassimilated all the learning of his timeということの続きが
この後の文にあるんですが、
He wrote on grammar and prosody, science and chronology,
and composed numerous commentaries on the books of the Old and New Testament
ということが続きます。
Bedeの話ですので、Bedeですね。
Bedeはgrammar and prosody、文法や作詞、詩形について書き、
science and chronology、
scienceは科学かなと思うんですが、
chronology、chronoの学問って何なんだろうという風に、
私、これ訳語がわからなかった、年代学、年代学というのがあるみたいですね。
出来事の順序のようなことを定めたりするような学問のようですが、
ざっくりと歴史っていうことでいいと思うんですけどね。
and composed numerous commentaries on the books of the Old and New Testamentということで、
こちら旧約、新約聖書について数多くの注釈を編纂したということなんですが、
grammarっていうのはこれは文法でいいんでしょうか?
そうですね。これはラテン文法ですけどね。
grammarって言うと当時はラテン文法のことを指すんですかね。
プロソディも、言語学のプロソディとかを考えてしまいますが、
これもやっぱり詩の学問のこと?
詩ですね。ラテン文法と詩学という、
そうですね。いわゆる人文系なんですかね。
science and chronologyっていうのが、文字通り当時の科学、天文学と含めたですね。
と、年代学ということですよね。
これは面白いなと思うのが、
he wrote on grammar in prosodyから始まって、chronologyまでがあるんですが、
その後にわざわざ動詞を変えてcomposed numerous commentariesという風に動詞を変えているところに、
結構私はいろいろ感じて、
コメントリーはwrote onというよりはcomposed、
24:02
要するにもうちょっと頭を絞って知的なことを、
過論しているわけではないんですけれど、
やっぱり宗教のものっていうのはcomposedしなければいけないものなんだっていうことは、
あえて動詞を変えているのには理由がきっとあるんだろうなというと、
聖書は特別なものであるっていうことは、ちょっとここは見て感じました。
そうですね。先ほどの聖、俗のやっぱり違いじゃないですかね。
前半に俗を今回持ってきて、
これはいわゆる教科書なんで、教科書を書くぐらいの意気込みなんですが、
後半は聖書についての注釈なので、
ちょっと違う動詞を使うっていうのは、
その区別がはっきりするっていう、聖、俗の区別がはっきりしますよね。
エンディングです。
今日も最後まで放送を聞いていただきまして、ありがとうございました。
いかがでしたでしょうか。
英語詩の古典的名著、Bow and Cableを読む超聖読シリーズ61節の第2弾でした。
今回もいろいろな読みの論点が出たと思うんですね。
かなりの精度で超聖読をやってきたと思うんですが、
まだ解決しない点があるであるとか、ご意見コメントがあるという方は、
ぜひですね、こちらのお聞きの回のコメント欄に書き込んでいただければと思います。
たくさんも私も、そして同席していた6名の方々も、
さらに深い読み、期待していますし、知りたいと思っておりますので、
お聞きのリスナーの皆さん、ぜひコメントをお寄せいただければと思います。
近々にですね、第3弾、この61節の最後の部分ですね、読んでいきたいと思いますので、
そちらの方も、予習しておいていただければと思います。
ご感想をお待ちしています。
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それでは、今日も皆さんにとって良い一日になりますように。
英語詞研究者のほったり打ちがお届けしました。また明日!
26:30

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