2025-10-09 13:19

#1593. khelf メンバー4人でコーパスを語る --- 「英語史ライヴ20205」より

▼2025年10月15日に新刊書が出ます


📕井上 逸兵・堀田 隆一 『言語学でスッキリ解決!英語の「なぜ?」』 ナツメ社,2025年.


- YouTube 「いのほた言語学チャンネル」が書籍化されました

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- 本書を紹介するランディングページはこちら:http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/inohota_naze


▼2025年6月18日に新刊書が出ました


📙唐澤 一友・小塚 良孝・堀田 隆一(著),福田 一貴・小河 舜(校閲協力) 『英語語源ハンドブック』 研究社,2025年.


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▼パーソナリティ,堀田隆一(ほったりゅういち)の詳しいプロフィールはこちらの note 記事よりどうぞ.


- https://note.com/chariderryu/n/na772fcace491


▼heldio のビデオポッドキャスト版を Spotify で始めていますので,そちらのフォローもよろしくお願いします.


- https://open.spotify.com/show/0xOyOIXBUrIZbnwSLeJsSb?si=zH5V2CjkS0ekqNz5ro7caw


▼helwa リスナー有志による月刊誌「Helvillian」の11号が公開されています


- 第11号(2025年8月28日):https://note.com/helwa/n/n2415c5e4db5e


▼2025年7月7日に『英語史新聞』第12号がウェブ発行されています.


khelf(慶應英語史フォーラム)による『英語史新聞』第12号がウェブ公開されています.こちらよりアクセスしてください


- 第12号:https://drive.google.com/file/d/1eQawDu2njFNMMVKDUr4JRZdIWTNHDdha/view?usp=drivesdk


第12号公開については,khelf 公式ツイッターアカウント @khelf_keio (https://x.com/khelf_keio) を通じても案内しています.

リツイートなどを通じて「英語史をお茶の間に」の英語史活動(hel活)にご協力いただけますと幸いです.


▼プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」 (helwa) も毎週火木土の午後6時に配信しています


「英語史の輪」にこめる想い


1. レギュラー放送は,これまで通り,最大限に良質な内容を毎朝お届けしていきます.プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」のための課金の余裕がない方々(例えば中高生や英語史を真剣に学びたい苦学生など)は,無料のレギュラー放送のみを聴き続けていただければと思います.レギュラー放送では,皆さんに最良の放送をお届けし続けます.


2. プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」で得た収益の一部は,レギュラー放送の質を保ち,毎日円滑にお届けするための原資とします.


3. また,収益の一部は,Voicy 以外でのhel活をさらに拡大・発展させるための原資とします.


4. ときに khelf(慶應英語史フォーラム)やプレミアムリスナーにも協力していただき,hel活の新機軸を打ち出していきたいと思っています.企画本部としての「英語史の輪」です.

5. ぜひとも「英語史の輪」のプレミアムリスナーになっていただきたい方


 ・ hel活を応援したい方(資金援助,広報支援,盛り上げ係りなど.研究者,学生,一般の社会人など職種や専門は問いません.)

 ・ 毎日もっともっと英語史に触れたい方,レギュラー放送では足りない方

 ・ 私(堀田隆一)の話をもっと聴いてみたい方

 ・ レギュラー放送のような一般向けの話題にとどまらず,もっと専門的な英語史の話題も聴いてみたいという方

 ・ レギュラー放送で言えない/配信できないような「低い」話題(対談のアフタートークや飲み会での雑談など)も聴きたいという方

 ・ パーソナリティおよびリスナーさんどうしで,もっと交流したい方


以上,よろしくお願いいたします.

サマリー

このエピソードでは、ケルフのメンバーが集まり、コーパスが英語史研究においてどのように活用されるかを議論しています。彼らはコーパスの利点や注意点を分かりやすく説明し、様々なコーパスの例を紹介しています。

コーパスの紹介
おはようございます。英語の歴史の研究者、ヘログ英語史ブログの管理者、 英語のなぜに答える初めての英語史の著者、そして6月18日に研究者から刊行された
英語語源ハンドブックの著者のホッタリュウイチです。 加えて、来る10月15日に夏目社より新刊書が出ます。同僚の井上一平さんとお届けしている
youtube チャンネル 井上言語学チャンネルから生まれた本です。 井上一平・ホッタリュウイチ長、言語学ですっきり解決
英語のなぜ、ハッシュタグ井上なぜとして広報しております。 こちらもどうぞよろしくお願い致します。
英語の語源が身につくラジオheldio 英語史をお茶の間にをモットーに、英語の歴史の面白さを伝え、
裾野を広げるべく毎朝6時に配信しています。 本日は10月9日木曜日です。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
本日はこの4日間続いてきました声の書評を受けて、 4人、ケルフメンバーが
昨日の配信会からの流れで、コーパスというものについて語っています。 昨日の配信会では、関東学院大学の
千類直樹さん、ケルフのobで、顧問でもあるんですけれども 滝沢直博
英文法を解き明かす言葉の実際に、コーパスと英文法という本ですね。 2017年に研究者より出版されている本なんですが、こちらについて
千類さんに紹介してもらいました。 4人の声の書評の収録が終わったところで
この4人に共通する話題ということでもありますし、 英語史×コーパスという話題で何か語ってみようという流れになったようなんですね。
私、別会場で別の収録をしていたので、この雰囲気、 後からですね収録した様子を聞いて知ったんですけれども、いい感じでこの
ケルフメンバー4名がですね、声の書評に続いてコーパスという英語史研究の道具ですよね。 これについて話し合う機会を
持ったということなんですね。 4人での内輪の話というよりは聞いている皆さんにですね
コーパスとはどういうものなのか、とりわけ英語史研究におけるコーパスの位置付けであるとか 性質などについてそれぞれの専門分野であるとか専門の時代を念頭に語ってもらいました。
結果としてですね、コーパスとの付き合い方であるとか便利な点もあるけれども注意点も あるよといったようなことが大変分かりやすく
導入的にですね、示されたそんな配信会となったのではないかと思います。 ぜひ皆さんに聞いていただければと思います。
具体的なコーパスの活用
ケルフメンバー4人でコーパスを語る 英語史ライブ2025よりです。どうぞお聞きください。
声の書評の中で今、滝沢先生がコーパスと英文法というのを紹介しました。 コーパスと英文法で扱われているコーパスは一番多いのはやっぱり BNCとコカ、この2つが中心で扱われていた印象があります。
ただ英語史の中でも多くのコーパスは存在していますし、 また一般の方でも利用できるコーパスなので、ちょっとそのことを話しますか。
さっきの話題から言います。 私の方から。
私も中期中英語で使っていると言ったんですけれども、 中英語は一般の方でも使えるコーパスがありまして、
MED、ミドルイングリッシュリクショナリーっていう、 中英語のテキストデータを集めたものがあるんですが、それに付属しているコーパスですね、ありまして、
そこで私は普段、ワードとかで検索をして、 データが多いものをピックアップして作品を分析するみたいなことをやっております。
結構とっつきやすい、中英語を扱っているという時点では、 とっつきにくいかもしれないですけれども、
一般的に扱えるっていう、手を伸ばしやすいという時点では、 とっつきやすいコーパスだなと思うので、ちょっといじってみるのもいいかなというふうに思っております。
小英語だと、今よく使われるのだと、ヘルシンギコーパスが入っていて、 あれは小英語と中英語と、あれは近代に入っていましたっけ?
近代に入っている。 通じコーパスなんで、いろんな字が入ってはいるものの、小英語もちょっと、ちょっとだけあるんですけど、
ただ研究で使おうとすると、別のDOEC、Dictionary of Old English Corpusというやつが、 たぶん一番でかいやつなので、それを使いたいんですけど、
なぜか去年ぐらいからメンテナンスに入っておりまして、 未だに使えないという。
なんででしょうね。
一応、そのDOECの元になったコンコーダンスというものが、 辞書みたいな感じのものがあるんですけど、
Microfiche Concordance to Old Englishという、マイクロフィルムという、 フィルムみたいなものが、すごい分厚い量、
タワーになっているものがあって、 それを顕微鏡みたいなもので見るんですけど、
一応それを使って研究をしたりするんですけど、 それ、結構大問題があって、
例えば、現代英語のコーパスとかだと、 現代英語でも同じようなことがあると思うんですけど、
例えば、話し言葉だと、話し言葉を文字起こししてコーパスにしたりするわけで、
話し言葉を文字起こしの部分が間違っていたら、 コーパスが間違っているということがあると思うんですけど、
そのMicrofiche Concordanceの小英語のやつは、 小英語は写本なわけですね、元々は。
写本をそのままコーパスにしているのではなくて、
写本を一回肯定したエディション、 肯定テキストになった本の方をコーパスにしているんですよね。
なので、肯定テキストが写本と違うみたいなのがあったりとか、
あとは写本が複数あった場合に、 どっちが採用したのかっていうのを、
その本の方には書いてくれているんですけど、 Concordanceにはその情報が載っていないので、
このConcordanceだけの記述だけを見て、 どの写本から取ったんだろうみたいな情報が全くわからないので、
結局本に戻らないといけないというので、 ここ1,2年くらいそこに踊らされている感じですね。
ただ、あるだけマシっていう感じなんですよ。
確かに今藤原君が話していた、どの写本を使っているか、 何ならどのエディションを使っているかというのは大きい問題ですよね。
私も中英語の研究もちょっとしているので、
その時に、例えば缶食べ物語だと、 写本って80種類とか20種類。
その写本用紙の違いはどうしても知りたかったので、
それで1回自分でその時調べたかったことを コース作ったんですよね。
それ結構便利ですね。
さっきの幸沢先生スタイルじゃないけど、 写本の略語を決めて、
例えばVCG、これもVCGにする。
コーパスの性質とエンディング
そこはこう書いてあるみたいなのを作っておくと、 検索できるので。
確かに1回作っちゃいけない。
確かに。
一つの作品に集中して、 写本ごとに分析という研究もあります。
近代英語が一番コーパスが 発達しているのかもしれない。
そうですね。
小英語、中英語よりはかなり大規模な コーパスになっていると思います。
文献が残っている量が結構手が上がります。
そうですね。時代が下っているので。
今ちょっとご迷惑かもしれないですね。
コーパスが発達していると言ったけど、
一番コーパスに向いている時代って、 多分小英語だと思うんですよ。
データ量的に。
増えることないですね。
小英語全てをカバーしたコーパスは作れるけど、
現代語全てをカバーしたコーパスは作れない。
できない。
そのレベルも、さっきちょっと言い忘れたんですけど、
コーパスを作るとき、作るというか、 自分でどのデータを取るときに量を取るのかとか。
本当にいろんな概念があるんですよね。 代表性だとか、なんとかなんとかとか。
小英語はそれを気にしなくてもいい。
確かに。
全部コーパスのままだと。
しかも今だと社本とかを全部オンラインで見れますしね。
コーパスの語数で言えば、
近代英語がもちろん圧倒的に多いんですけど、
コーパスとしての性質、
満ちまっているのは小英語。
結果的には。
コーパスの話ができたところで、
私はここで終告を止めたいと思います。
エンディングです。
今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
いかがでしたでしょうか。
非常に分かりやすいコーパスの導入だったと思うんですね。
とりわけ、英語史研究における、
その道具としてのコーパスの長所と短所。
とりわけ、今回集まったゲルフメンバー4名は、
それぞれ異なる専門、
そして比較的ばらけた時代を専門としているということもありまして、
それぞれの時代のコーパスの性質について、
大変分かりやすく説明してくれたかなというふうに思います。
皆さんもですね、このコーパスというもの、
なかなか馴染みはないかもしれませんが、
使い方はですね、決して難しいものではありません。
最近ではウェブ上でアクセスできる、
非常に分かりやすいインターフェースを持ったものもありますので、
ぜひですね、この機会に、
現代英語のものからでもちろん構いません。
たくさんありますので、触れていただければと思います。
コーパス周りの話については、
改めてですね、ケルフメンバーで語った回がありますので、
また配信したいと思います。
さて、10月15日が近づいてまいりました。
井上一平、堀田隆一著、
「言語学ですっきり解決!英語のなぜ?」
こちらが出ることになっているんですね。
10月15日、ドキドキしておりますが、
私まだですね、見本を手に取っていないんですね。
今ニュージーランドにいるもので、見本、
まだ手に取ることができていないという状況なんですけれども、
いやー、早く読みたいっていう感じですね。
手に取りたいっていう感じですね。
10月15日に発売されてからはですね、
いろいろとこのヘルディオでも、
追加補足的な話題を、その本からですね、
井上一平、なぜ?から拾って、
お話ししていきたいなというふうに思っておりますので、
ぜひヘルディオお聞きの皆さん、
この本を入手していただければと思います。
予約注文、まだもちろん受け付けておりますので、
Amazon等で予約していただければと思います。
このチャンネル、英語の語源が身につくラジオヘルディオでは、
あなたからのご意見、ご感想をお待ちしています。
ボイシーのコメント機能を通じてお寄せいただけますと幸いです。
SNSでのシェアもよろしくお願いいたします。
それでは、今日も皆さんにとって良い一日になりますように、
英語詞研究者のほったり打ちがお届けしました。
また明日!
13:19

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