2025-03-28 12:48

#1398. 世界一謎めいた写本「ヴォイニッチ写本」を知っていますか?

▼パーソナリティ,堀田隆一(ほったりゅういち)の詳しいプロフィールはこちらの note 記事よりどうぞ.


- https://note.com/chariderryu/n/na772fcace491


▼heldio のビデオポッドキャスト版を Spotify で始めていますので,そちらのフォローもよろしくお願いします.


https://open.spotify.com/show/0xOyOIXBUrIZbnwSLeJsSb?si=zH5V2CjkS0ekqNz5ro7caw


▼helwa リスナー有志による月刊誌「Helvillian」が2024年10月28日に創刊しています.第4号まで公開されています.


- 創刊号(2024年10月28日):https://note.com/helwa/n/ne2b999d5af72

- 第2号(2024年11月28日):https://note.com/helwa/n/n94e9d9a74706

- 第3号(2024年12月28日):https://note.com/helwa/n/na7394ab1dc4c

- 第4号(2025年1月28日):https://note.com/helwa/n/nb6229eebe391


▼2024年12月30日に『英語史新聞』第11号がウェブ発行されています.


khelf(慶應英語史フォーラム)による『英語史新聞』第11号がウェブ公開されています.こちらよりアクセスしてください


- 第11号:https://keio.box.com/s/kk0jss15l22pz1rpuysa0ys4nkpc3lwr


第11号公開については,khelf 公式ツイッターアカウント @khelf_keio (https://x.com/khelf_keio) を通じても案内しています.

リツイートなどを通じて「英語史をお茶の間に」の英語史活動(hel活)にご協力いただけますと幸いです.


▼2024年第3四半期のリスナー投票による heldio 人気配信回


- 第1位 「#1219. 「はじめての古英語」第10弾 with 小河舜さん&まさにゃん --- 「英語史ライヴ2024」より」 https://voicy.jp/channel/1950/6049608

- 第2位 「#1212. 『英語語源辞典』の「語源学解説」精読 --- 「英語史ライヴ2024」より」 https://voicy.jp/channel/1950/6052858

- 第3位 「#1139. イディオムとイディオム化 --- 秋元実治先生との対談 with 小河舜さん」 https://voicy.jp/channel/1950/1298775

- 詳しくは hellog 記事「#5645. リスナー投票による heldio 2024年第3四半期のランキング」をどうぞ http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/2024-10-10-1.html をどうぞ


▼2024年9月8日(日)に12時間連続生放送の「英語史ライヴ2024」を開催しました.英語史界隈では前代未聞のイベントとなりました.詳細は以下の配信回,あるいは khelf の特設ページを! イベント後は,数ヶ月間かけて各番組をアーカイヴで通常配信していきました.


- heldio 「#1119. 9月8日(日)「英語史ライヴ2024」を開催します」 https://voicy.jp/channel/1950/1296042

- khelf 特設ページ: https://sites.google.com/view/khelf-hotta/英語史ライヴ2024特設ページ


▼2024年8月26日より特別企画「helwa コンテンツ for 「英語史ライヴ2024」」が始まっています.ぜひ特設ホームページに訪れて,ライヴ当日まで毎日1つか2つずつ公開される helwa メンバーによる英語史コンテンツをお楽しみください.


- http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/etc/helwa_content_for_hellive2024/


▼X(旧Twitter)上で「heldio コミュニティ」が開設しています.


Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」のリスナーさんどうしの交流と情報発信の場です.heldio やそこで配信された話題を「待ち合わせ場所」として,英語史やその他の話題について自由にコメント・質問・議論していただければ.heldio が広く知られ「英語史をお茶の間に」届けることができればよいなと.今のところ承認制ですが,お気軽に申請してください.

https://twitter.com/i/communities/1679727671385915392


▼「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズ(有料)を展開しています.


英語史の古典的名著 Baugh, Albert C. and Thomas Cable. *A History of the English Language*. 6th ed. London: Routledge, 2013. のオンライン講座です.毎回1セクションンずつゆっくりと進んでいき,内容について縦横無尽にコメントしていきます.シリーズについて自由にご意見,ご感想,ご質問をください.皆さんで議論しながら読んでいきましょう.1回200円です.

https://voicy.jp/channel/1950/570931


▼プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」 (helwa) も毎週火木土の午後6時に配信しています


「英語史の輪」にこめる想い


1. レギュラー放送は,これまで通り,最大限に良質な内容を毎朝お届けしていきます.プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」のための課金の余裕がない方々(例えば中高生や英語史を真剣に学びたい苦学生など)は,無料のレギュラー放送のみを聴き続けていただければと思います.レギュラー放送では,皆さんに最良の放送をお届けし続けます.


2. プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」で得た収益の一部は,レギュラー放送の質を保ち,毎日円滑にお届けするための原資とします.


3. また,収益の一部は,Voicy 以外でのhel活をさらに拡大・発展させるための原資とします.


4. ときに khelf(慶應英語史フォーラム)やプレミアムリスナーにも協力していただき,hel活の新機軸を打ち出していきたいと思っています.企画本部としての「英語史の輪」です.

5. ぜひとも「英語史の輪」のプレミアムリスナーになっていただきたい方


 ・ hel活を応援したい方(資金援助,広報支援,盛り上げ係りなど.研究者,学生,一般の社会人など職種や専門は問いません.)

 ・ 毎日もっともっと英語史に触れたい方,レギュラー放送では足りない方

 ・ 私(堀田隆一)の話をもっと聴いてみたい方

 ・ レギュラー放送のような一般向けの話題にとどまらず,もっと専門的な英語史の話題も聴いてみたいという方

 ・ レギュラー放送で言えない/配信できないような「低い」話題(対談のアフタートークや飲み会での雑談など)も聴きたいという方

 ・ パーソナリティおよびリスナーさんどうしで,もっと交流したい方


以上,よろしくお願いいたします.

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おはようございます。英語の歴史の研究者、ヘログ英語詩ブログの管理者、そして英語のなぜに答える初めての英語詩の著者のホッタリュウイチです。
英語の語源が身につくラジオheldio。英語詩をお茶の間に思っとうに、英語の歴史の面白さを伝え、
裾野を広げるべく、毎朝6時に配信しています。本日は3月28日金曜日です。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
本日のお題は、「世界一謎めいた写本、ヴォイニッチ写本を知っていますか?」
と題してお届けいたします。昨年末なんですが、このお題に関する本が出ました。
アガタマリ・アガタテルチョ・ヴォイニッチ写本 正解者の正解者新書より出版されております。
今回はこの本とともにヴォイニッチ写本とは何なのか、これをご紹介したいと思います。どうぞよろしくお願い致します。
今日の本題のヴォイニッチ写本なんですけれども、こちら皆さん聞いたことありますか?
世界で最も謎に満ちた写本と言われるんですね。
ヴォイニッチという人がですね、この人はリトアニア生まれの人なんですけれども、1912年に発見したとされる写本なんですね。
発見場所は南ヨーロッパの古城という怪しい、曖昧な解説と言いますかね、言及しかないんですけれども、
1912年にこの人が発見してですね、その後ですね、いくつかの置き場所を経てですね、現在はアメリカのイエール大学バイネッケ図書館に所蔵されております。
こちら何が謎かと言いますと、解読されていないんですね。
では何が書いてあるのかということなんですが、解読されていないので分からないといえば分からないんですが、文字部分は分かりません。
ただ差し絵、イラストがあるんですよね。そこにはですね、薬草であるとか、植物であるとか、十二休であるとか、いくつかのグループ、ジャンルに分かれてですね、
写本の中にイラストが書かれている。そのページの中にですね、文章、テキストも書かれているんですが、この文章というのが、いわゆる我々の知るローマンアルファベットではないんですね。
基地のアルファベットではなく、アルファベットや数字に似ているんだけれども、異なる文字体系であると。
つまり我々の知らない文字体系で書かれているということなんですね。
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ただ分かち書きはなされていまして、つまり単語間にスペースがある。
そして様々な判断材料からですね、通常の、例えば英語のように左から右に向かって書かれているんだろうなということまでは分かっているんですが、
全く対応する言語もですね、明らかにされていない。
何らかの暗号だろうと思われて、実際にですね、暗号解読者であるとか言語学者、本当に専門家が寄ってたかってですね、このボイニッチ社本を読み解こうとしているわけなんですが、今のところ成功していないということなんですよね。
かなり複雑な暗号であったとしても、現在は暗号解読技術もかなり進んでおりますので、何らかの糸口は見つかっても良さそうなんですが、
全くと言っていいほどですね、何も浮かび上がってこない。
そうするとですね、一つの可能性としては、いわゆる擬書みたいなものでですね、中身、書いてあるものはデタラメ。
背後に何らかの既存の言語を思わせるものがないということなんですよね。
なので、一種の擬書のようなもので、中身は実は何でもないデタラメという可能性も指摘されているんですね。
後世の暗号解読者を煙に巻くというんですかね、こんな目的で作られたんでかと言われたりもするんですけれども、いやいや、ちゃんと背後にあるはずだという暗号解読に捉えする人々がですね、後を絶たない。
これは研究者、学者もそうですし、一般の市民がですね、この暗号解読に捉えしているというような姿もあって、いわばシチズンサイエンスみたいな様相も呈しているということなんですよね。
この辺りのボイニッチ社本入門、絶好の入門書が出版されました。
これが冒頭にも紹介しました、アガタ・マリ・アガタ・テル・チョ、ボイニッチ社本。副題はですね、世界一有名な未解読文献にデータサイエンスが挑む。
この本の第一章は謎めいたボイニッチ社本として、ボイニッチ社本とは何なのかという基本について解説がなされています。
この社本はですね、作り手もわかっていません。そして元々のタイトルもわかっていません。
あくまでボイニッチ社本というのはボイニッチさんが所有していたことがわかっているからというだけなんですよね。
そしてこの社本ですね、挿絵などがあって、一見豪華なように見えるんですが、実は結構小さくてですね、
縦235mm、横162mmということですので、まさにですね、この紹介している本が新書なんですが、新書の見開きですね、これよりも一回り大きくらいの比較的小さめの社本と言っていいと思うんですよね。
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それが102要あります。要というのは葉っぱの葉と書くんですが、紙の枚数のことですね。
中世の社本はですね、ページがついていませんので、ページという概念がまだなくてですね、この枚数で数えるわけですね。
そして中世と言ったんですが、時代的にはどう考えられているかというと、15世紀末から16世紀あたりの社本であることがわかっているんですね。
ですので、中世末期の社本と言っていいんではないかと。
かつては20世紀に作られた元作なんではないかと言われたこともあったんですが、この素材として使われている用皮紙、小牛皮なんですけれども、これを鑑定しますと、
中世15世紀末16世紀あたりということで、こちらはどうも間違いなさそうなんですよね。
これまで暗号解読の専門家や専門機関が解読に捉えしてきたわけなんですが、未だ解けていないということでですね、これ専門の学会もあるんですね。
2022年には国際学会が丸田大学で開かれており、その論文集がウェブ上でですね、見ることができる状態になっているというわけですから、
まさに世界中の研究者なり、研究者以外にもですね、市民が熱狂する解読したいと、みながですね、寄与している、そんな社本ということです。
本書の第2章はこれまでのボイニッチ社本研究ということで、その来歴を明らかにしたり、年代測定、文字分析、
言語学的分析、その他ですね、様々なこれまでの試みが紹介されています。これが第2章ですね。
そして著者お二人がデータサイエンスの知見を使ってですね、あるいは技術を使ってこの社本、
研究していらっしゃるわけなんですが、3章以降にですね、その手順であるとか、その結果がですね、記されているということなんですね。
第3章、データサイエンスと古い本。第4章、クラスタリングによる分析、解読の可能性そのものを判定する。
その結果がどのようなものであったかは本書を読んでいただければと思います。そして第5章、ボイニッチ社本研究の意義と広がり。
ここでシチズンサイエンス、市民を巻き込んでの研究、解読の実践ということがですね、論じられています。
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そして最後の第6章はボイニッチ社本の可能性とこれからの研究ということで、特別定断、荒又博士×赤田麻里×赤田テルということで、
著者2人と博物学者として知られています荒又博士さんとの定断ですね。こちらもですね、読み応えがあります。
全体としては200ページ足らずの比較的短い新書なんですけれども、それだけにですね、入門書ということで大変
読みやすい本となっています。ぜひ手に取っていただければと思います。 エンディングです。今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
著者の一人、赤田麻里さんは実はですね、私と同じ慶応義塾大学文学部の所属ということで、同僚という関係なんですけれども、
ヘルディオでも一度ですね、対談したことがあります。その時にはですね、ボイニッチ社本にはズバリ触れていないですかね。もしかしたらかすっていたかもしれないんですけれども、
別の話題でお話しいたしました。 機会があればですね、今回このボイニッチ社本の本が出版されたということで、ぜひですね、また対談などしたいなぁと思っております。
そのためにもですね、ぜひ皆さんこちらの昨年末に出版されたばかりということで、まだまだホヤホヤの本です。こちら
入手していただければと思います。 さて2点ほどお知らせです。火曜日の配信会1395回、気になる福祉をお寄せくださいとして、リスナー参加型企画、こちらをですね、開催中です。
すでに多くのコメントが集まってきておりまして、もう数日ですね、この週明けくらいにですね、総括したいなというふうに思っているので、まだあの2、3日ですね、
開けておきますので、ぜひ皆さんの気になる、あるいは推しの福祉ありましたら、最大3つまでということでですね、そちらの1395回に戻っていただきまして、そちらからコメントいただけますと幸いです。
そして2点目なんですけれども、明日3月29日土曜日ですね、実はプレミアムリスナー限定配信チャンネル、英語詞の和、ヘルワに入っていらっしゃいますメンバーと私、総勢12名でですね、群馬県の高崎にてオフ会を開くことになっております。
この日はですね、朝から色々とイベントっぽいことをやるんですけれども、その中でですね、午後3時から1時間ぐらいという見込みでですね、英語詞クイズのヘルティを生配信を行いたいと予定しております。
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ですのでお聞きの皆さん、ぜひですね、お時間がありましたら、あさって土曜日の午後3時ぐらいから始めて1時間となりますが、生配信しますので、こちらご期待いただければと思います。
このチャンネル、英語の語源が身につくラジオヘルディオでは、あなたからのご意見ご感想をお待ちしています。
Voicyのコメント機能を通じてお寄せいただけますと幸いです。SNSでのシェアもよろしくお願いいたします。
それでは今日も皆さんにとって良い1日になりますように、英語詞研究者のほったりうちがお届けしました。また明日!
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