鈍刀を磨くの意義
こんにちは、hattoです。私たちは、家族の絆をより濃く、より強くをコンセプトに夫婦でお店をやっています。
この番組では、ものづくりの裏側や家族と向き合う日々についてお話ししています。
今日はですね、最近知った鈍刀を磨くっていう言葉についてお話ししてみたいと思います。
皆さん、この鈍刀を磨くっていう言葉、ご存知でしょうか。
字は鈍い刀で鈍刀を磨くっていう言葉なんですけど、
坂村新民さんという詩人の方がおっしゃった言葉だそうなんですね。
その詩をちょっと紹介させていただきます。
鈍刀をいくら磨いても無駄なことだというが、何もそんな言葉に耳を貸す必要はない。
せっせと磨くのだ。刀は光らないかもしれないが、磨く本人が変わってくる。
つまり刀がすまぬすまぬと言いながら、磨く本人を光るものにしてくれるのだ。
っていう風な詩を読んでいらっしゃいます。
錆びてしまった刀をいくら磨いても意味ないって言われるかもしれないけど、
それは刀が光るんじゃなくて、磨いている本人がどんどん光ってくるんだよ、みたいな意味ですね。
これ聞いて、まさに子育てだなっていう風に私は思いました。
子供を育てているつもりが子供に育てられていたっていうような言葉ってよく聞くと思うんですけど、
私もその通りだと思っていて、それを表しているなっていう風に感じました。
息子が生まれる前って、私結構自分中心の生活というか、一人で本を読むのが好きだし、
映画も一人で行くのが好きだし、
その映画見終わった後に感想を言い合うとかっていうのもあんまり好きじゃなかったんですね。
なんかできればその余韻に浸って一人でじっくり考えたいっていう風に思ってたりして、
だからなんか、誰かのために何かするっていうことって結構なんか義務感というか、
やらなければいけない場面ではやるっていうような感じだったような気がします。
だから、社会に馴染むためとか、冷たい人と思われないために誰かのために何かをするっていうことはあったけど、
それって本当の意味では人のためじゃなくて、結局は自分のためですよね。
で、あとはなんかね、私は自分で優れた人間と思っていなかったので、今も別に思ってないですけど、
だから私なんかが人のために何かするなんておこがましいんじゃないかなっていうふうな気持ちも持ってました。
それが変わったきっかけが子育てだなっていうふうに思います。
まあ、子育てってこの自分の気持ちとかやりたいこととかって全部後回しになるじゃないですか。
経験者の方はもうきっとうなずいてくれると思うんですけど、自分のためなんて考える余裕は全くなくて、
自分の時間なんて全くなくて、それって例えばカフェで一人でコーヒーを飲む時間とかそんなレベルじゃなく、
トイレに行きたい時にトイレに行くとか、ご飯を3食食べるとか、そのレベルで自分のことができない、
それすらできない状態で、もうやるしかないみたいな状態になるのが子育てで、
特にこの産後の1、2年とかが一番大変かなと思うんですけど、時間的には。
私も産後1年で多分5歳ぐらい歳とったんじゃないかなって思うんですけど、
でもそこにはこう圧倒的に求められている感覚っていうのがあったんですよね。
その目の前の我が子に、この子が今日も生き抜くために私が動くしかないっていう感覚ですね。
だから誰かに評価されるわけでもないし、感謝されるわけでもなくて、
もうただただこの子を生かすために自分が動くっていう。
子育てって見返りはないし、成果もすぐ見えないし、正解もわからないっていう状況で、
でも止まるわけにはいかないっていう。
だから正直ちょっとしんどいなって思うこともあるけど、
でも、なんかやるしかないから、がむしゃらにやる。
で、やり続ける。
で、その中で思ったのが、子供が成長しているのと一緒に自分も変わったんじゃないかなっていうことです。
昔は自分のことで精一杯で、誰かのために何かするなんて私には無理だって、私のできることじゃないみたいなふうに思ってたんですけど、
でも我が子のためなら自然と動いてるんですよね。
しかもそれって100%自分じゃない他者のため、息子っていう自分以外の人間のためにそういうことができてる。
で、それって今まで経験したことなかったんですね。
子供が生まれるまでは自分の利益とかを何も考えずに100%誰かのためっていう、誰かのために何かをするっていう経験。
それがこの子育てで初めてできたなっていう気がして、
で、私にもできるんやなっていうふうに気づきました。
はい、今日はどん党を磨くっていう言葉からちょっと考えたことをお話ししてみました。
最後にお知らせを一つさせていただきます。
毎月3日間限定で行っているメモリアルボックスの販売日が今週末となっています。
6月13日、今日から15日、日曜日の3日間で販売しています。
メモリアルボックスっていうのはへそのケースとかファーストシューズとか、
あとはよく着ていた洋服とかお気に入りのおもちゃとか育児日記、おくるみとかですね。
そういう赤ちゃん気の思い出を一つにまとめておけるボックスです。
私たちハットでは切り箱職人さんにお願いして一つ一つ丁寧に作っていただいたボックスにお子さんのお名前と出所情報を確認させていただいています。
インスタグラムでは実際の商品の写真と合わせて思い出の品を収めた様子も動画とか写真でご覧いただけるので、
ぜひインスタグラムの方もご覧ください。概要欄にリンクを貼っておきます。
今日も最後まで聞いてくださってありがとうございました。
いいねをフォローいただけると発信の励みになりますので、ぜひお願いいたします。
ではまたハットでした。