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こんにちは、英語指導メンタリストのはじめ先生です。
このチャンネルでは、思考を変えることによって、英語力と人生を劇的に好転させる秘訣についてお伝えしています。
英検の歴史と進化
今日のテーマは、日本人にとっての英検とは、というお話です。
では、最初に告知です。いよいよ今夜20時からですね、ライフスタイルエキスポというオンラインイベントにて、
高校・大学受験に直結、プロ直伝、本物の英語力を鍛える英検利用学習法というお話をします。
今日はそのイベントの告知放送というか、普段私が英検指導を通じて考えていることなんかについてお話をしようと思います。
英検は本当に昔からありますよね。僕が中学生ぐらいのときから普通にありましたけれども、
いろいろとアップグレードをしたりリニューアルをしたりして今に至っています。
昔はね、本当に5級、4級、3級、2級、1級しかなかったんですよね。
順何級なんてなくてですね、今でこそ順2級とか順1級とか橋渡しがありますけど、そんなものはなかったんですよね。
それで順2級と順1級ができてからしばらくたって、2016年でまた大きなアップデートがあったんですよね。
それは何かというと、英検にライティングが導入されたというところでした。
これはですね、その当時の学習指導要領に則った形で、よりコミュニケーション主体の英語指導をしていこうじゃないかという、文科省の学習指導要領改編があったんですけど、
それに伴ってアウトプットをきちんともっと重視していきましょうということで、ライティング、しかも意見論述というものが導入されました。
意見を論述するということはですね、日本ではその手法としてあまりきちんと教えられたことがほぼほぼなかったわけです。
特にアメリカとかだとね、リベートの時にそういう話し方みたいなのは習うわけです。
今でこそ、こういう配信の時とかのプレップ法とか言ってね、ポイント、それからReason、それからExample、またポイントみたいなね。
なので自分の言いたい、まず主題を言い、そして理由を言って、実例を挙げて、もう一回主題を言ってしめるっていう、これをプレップ法と言いますが、
実は英語の意見論述というのはこういう形をとっていたりして、英検の意見論述文の中ではその形が使われるわけです。
実際にはその理由を二つ述べるので、プレレプみたいな、プレレプ?そうだね、になるわけですけど。
こういうことをやる前はですね、本当に意見を論理的に述べるということが形として訓練されていることがほとんどなかったんですよね。
で、それによってだいぶね、2016年から今までもう10年弱ぐらいですけど、通じてだいぶその意見論述をするという技術がですね、日本のようやく定着したかなというふうに思うんですけれども。
で、昨年ですね、2024年度にもう一回リニューアルがありました。
で、そこで何が起きたかというと、今度はですね、3級と12級にライティングにもう一つEメール問題というのが加わったんですよね。
Eメールに返信する形で、よりコミュニカティブな形で作文をしていくということで、いろんな条件があるんですけれども、そういったものと、あと2級以上に関しては要約が課されました。
で、この要約というのもですね、日本でほぼほぼ訓練としてされていないんですよね。
なので、結構ね、指導者さんも要約ってどうやってやるんだということで、分かんないという方も多くてですね。
で、結構その要約のセミナーなんかをやって、指導者さんにですね、要約ってじゃあどうやってやるんだという話をしてきたわけですけれども。
そんなこんなでですね、英検というのはいろいろと進歩しているわけです。
新しい英検12級プラスの導入
で、今年の今度、第1回の6月に行われる試験からですね、英検12級プラスというね、また新しい級ができるんですよ。ご存知でしょうかね。
これは何で英検12級プラスというのができたかというと、英検12級と英検2級の間がね、まだやっぱり遠いんですよね。
なかなか12級は受かるけど2級に受からないというところがあるわけです。
今までも何度お話ししていますが、日本人の平均的な英語力というのは高校卒業段階で英検12級が中心地なんですよね。
なので英検12級ぐらいの人が層として一番多くて、その一歩先の2級になると結構ガクッと減ってしまうというところがあるわけです。
で、だからその次のステップが、次の階段が高すぎてみんなそこでやめちゃうんですよね。
で、英検って結構やっぱりモチベーションの維持に役立つわけです。
武道の段みたいにね、何段何段になって、何段を取ったみたいに何級取ったというのが励みになるというところもあるんですけど、
それがあまりに遠いとね、壁が厚すぎるとみんなそこで挫折してしまって、12級くらいまでは人がいっぱいいるんだけど、2級にはあまりいないみたいな感じになっちゃうわけです。
ということで今年から英検12級プラスというものは導入されますよということなんですね。
この英検12級プラスというのは、2級にほぼほぼ順次た形で、順2級との違いはライティングが意見論述問題以外が要約になります。
だから順2級を受けてその次に要約が、前はいきなり2級だったんだけど、順2級プラスというところにもう一個小さな階段ができたということになるわけですよね。
そんな具合で今まで順2級くらいで止まっていた人が、もうちょっと順2級プラスでも受かるよという人が出てくるんじゃないかということなんでしょうね。
英検ビジネスというのもあるので、ビジネス的にそこら辺の層がマーケットとして大きいからそれを打ったというのもありますけれども、
実際に英検を励みにして英語学習のモチベーションにするという点では、僕は英検というのは悪い手じゃないかなと思います。
日本の英語教育の現状
日本の英語のテストって、なかなか面接とか実際のスピーキングとかライティングをあまり図らないというところがあります。
これは何でかというと、1つは採点に手間がかかるのと、採点基準を統一するのが結構難しいというところがあります。
リーディングやリスニングのようにマークシート問題だったら間違いようもないじゃないですか。
だけどライティングとかスピーキングを採点するというのは結構難しいわけです。
僕は英検の面接員を結構長いことやっていたので、裏側を全部わかっているわけですけど、結構そこら辺は評価基準は精緻に作られていて、
なるほど、これはなかなかよくできているなというふうに思うところがあります。
ただライティングの採点基準に関してはこれはブラックボックスになっているので、僕もよくわからないけど、
多分面接のときの採点基準に準じているんだろうなぐらいのことはなんとなく想像がつくんですけど、
でもやっぱり評価が難しいわけです。
評価が難しいからやらないと言って、簡略化してリーディングとリスニングだけのテストというのをずっと日本は長いことやってきて、
結局それでアウトプットする機会がないから英語力が伸びていないということもあるわけですよね。
本当は2024年、昨年の大学入試は完全に外部試験を導入して、英語4技能試験になるはずだったんですよね。
大学入試共通テストが4技能試験になるはずだったんです。
ところがそれが様々な大人の事情で抵抗勢力があったり、利権が絡んでいたりしたんでしょうか。
結局なし屑指摘になって、今もリーディングとリスニングだけという状態が続いています。
これだと実際に話せる人というのはなかなかできないわけです。
そんなこんなで日本の英語教育というのは本当に何十年も課題を抱えているわけですけれども、
でもちょっとずつは良くなっているので、あと20年もすればもうちょっと良くなるだろうというふうに思っているわけです。
日本の英語教育改革が始まったのは1980年代の途中くらいから。
学校にALTが配置され始めたのが1990年代の初頭から。
今はまた色々な教育改革を経て今に至っているわけですけど、
1980年代から今までというとだいたい40年なんですけど、
フィンランドなんかで、フィンランドって英語と非常に遠い言語なんです、フィンランド語というのは。
だけどフィンランドの人って国民の7割が英語を結構流暢に喋れるんですけど、
それはやっぱり教育改革を結構大胆にやったからなんですよね。
なんだけどそれがやっぱり50年かかっているんですよ。
日本が本当に本腰入れて英語教育改革を始めたALTを導入したのが1990年代初頭だということを考えれば、
まだ言うて35年くらいですから、あと本当に20年くらいかかるんじゃないかなというふうには思いますけど、
今そういう過渡期にあるというところです。
その中でも日本の英語教育の中でアウトプットをきちんとやらせているというのは、
しかもこれだけの規模感でやっているのは英研なので、英研って大事な試験に日本人にとっては大事なんじゃないかなと思います。
他に日本人以外に向けない非常にガラパゴスなテストではありますけども、
日本人のレベルに合ったいい試験だと思いますので、
ぜひ小・中・高校生をお持ちの保護者さんは英研をうまく使っていただいて、
モチベーションの維持から自分の英語力の測定に役立てていただければと思います。
こんなふうに言うと僕の仲間は英研協会のマシモンみたいに感じるかもしれないですけど、一切関係ないですからね。
ちょっと長いお話になりましたが、ぜひ今日の20時からのライフスタイルエキスポにお越しいただければと思います。
どうも聞いていただいてありがとうございました。