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毎度、ごりです。 今回もね、
前回と同じように、周りの見立てと
ご本人の状態が違った状態の利用者さんがいたっていう話をちょっとしたいと思います。
今日もね、介護の話になるわけですけども、
この利用者さんですね、
ある時からね、突然お風呂に入らなくなったということで、非常にご家族さんも困ってらっしゃると。
もちろんお風呂に入らなければ、いろいろ汚いし、匂いもしてくるわけですよね。
で、介護拒否が非常に強いと。
例えば、パンツの上げ下げをしようとすると、もうそれだけで
いらないことするんじゃないよってすごく怒るんだと。
お風呂に入れようとしても、もう服をまず脱ごうとしない。
もう、じゃあ、お風呂に入らなくてもいいから、着替えだけでもしようよっていう風に言っても、着替えもしない。
で、家の中でちょっともうどうしようもないので、デイサービスに行って、デイサービスで入れればということで、デイサービスの利用を開始したと。
ということでね、
デイサービスに行ったけれども、結局やっぱりそこではお風呂に入ることもできずに帰ってきたと。
うーん、で、
まあね、これでね、
どういう状況かってまだまだ、それだけじゃ全然判断できないと思うんですけども、
まあそういう、まあこれも困難事例ですよね。なかなかのこう、お風呂に全く入ろうとしない。あとは、介護拒否が強いというね。
ここの2点で、まあなかなかスタッフも参っちゃうわけですけども、
で、まあ実際、その利用者さん来られまして、
で、まあ、前方情報通りね、前への情報通り、
お風呂に入りたがらない介護の拒否がある、ね。
というところは、まあ全く想像通りだったんですけども、で、まあ、
僕らね、利用者さんの情報というのはまあ、生活相談員ね、相談員さんが、
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ケアマネさんやご家族、ご本人からの聞き取りでいろんな情報を聞き取ってくるわけです。
その中には、起用歴といって今までどういう病気をやりましたか、という欄があるわけですね。
で、まあそこの項目に、
まあこう、の拘束という文字があるんですね。
で、の拘束の後の後遺症、まあ軽い軽度の麻痺があるけれども、
少しは動く、少しは動くというか、まあ割と動くというふうに書いてあるんですよね。
まあ全く麻痺がないわけではないけれども、力が入りにくいくらいで動くんですっていうふうに書いてある。
まあそれが退院した頃の状況だったということですよね。
で、まあそこの退院した、の拘束から、まあ退院して、お家に帰られて、自宅でね生活をしていらっしゃったという、
そこからだんだんと状況が変わってきて、まあ数年経ったということなんですね。
まあいわゆる、自立できてたんですよね。
軽いの拘束の後は割と自立して生活ができていた。
ご家族も普通に仕事をしてね。
お母さんも、あ、これ女性ですね。
お母さんも、自宅で自分の身の回りのことは大体のことはできていたと。
それがある時から、お風呂にとにかく入らない?着替えをなかなかしない?というところでの困難と。
でね、デイサービスも行ってと。
デイサービスとか行ってるんで、他の第三者の目が触れてるので、そんなに前の情報であったりとか聞き取ってきた情報、カルテですね。
カルテの情報っていうのは、ある程度項目が埋められている状態というふうに考えて、その方を観察するんですけれども、
でね、
やはりこう、介護拒否ということは心を結構閉ざしている状態ですので、
そんな時にね、僕の職種という、リハビリ担当ということになるんですけども、リハビリの中にはマッサージも含まれてますね。
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割とね、マッサージを嫌がる方っていうのは結構少なくてですね、まあありとあらゆることを拒否する方ね、いるんですけれども、
まあ、どっかしんどいとこない?ねえ、まあ痛いとこある?辛いとこある?っていう感じで、まあだんだんとこうボディタッチを増やしていって、
で、身体を触りながら、
まあね、ボディチェックを兼ねながらね、身体を触って話をしていく。
話をしていって、まあなんとなく、
まあ関係ですよね。関係性が出来上がってくる。その利用者さんと自分とね、僕とのね、関係性が出来上がってくると、
ぼちぼちとね、お話をしていただくことができるっていうことがまあ往々にしてあるわけですね。
でですね、その方もまあ、お泊りで来られてるわけですけれども、
まあもう私は風呂には入らないよと思って宣言されてしまいまして、で、まあそこでね、
ちょっとこう思ったのは、この方、割と頭クリアだなと。
認知症、まあ脳梗塞の後の認知症ってあるんですけども、脳梗塞の後の認知症で、
例えばその後耳脳器症、後耳脳器の障害とかね、
まあ脳梗塞の後の欠陥性の認知症っていうことがあるんですけども、その方はどうも話をしているとそういうのはないんですよね。
で、まあね、その介護拒否があるとか、服を着替えないとかっていうのはもうそういうふうになってくると認知症っていうふうにやっぱり言われてくるわけですね。
この人はもうちょっとおかしいと、普通じゃないっていうことで来るわけですけども、そこでぼちぼち話をしていて、
ね、こう、僕はね、もうドストレートに何々さん、最近お風呂入ってないんだってーなんていうね、
いう感じで、ボーンって言葉を投げて、ああもうしばらく入ってないよ、ぶっきらぼうに言われたんですけどもね。
なんで入んないのーって言ったら入りたくないからだよ。
なかなかにぶっきらぼうMAXですよね。
まあ入りたくないから入らない。これはもう正しいですからね。
そうだよね、入りたくないこともあるよね。でも昔は入ってたでしょ?ってね。
ああ入ってたよーって。私はもともとキレイ好きだって。
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びっくり行程ですよね。
くりびつ転業って。
ほんとね、軽く言われたんですよ。私はもともとキレイ好きだって。
え、その割に服も着替えてないし、匂いもするよって。
お風呂、それでも入んないの?
そしたら、ああもうちょっと入りたくないんだ。
なんかここら辺からちょっとこう、雲行きが変わってくるというかね。
なんで入りたくないのかな?
お風呂入ると気持ちいいよね?
気持ちいいねって。
それでも入りたくないの?
入りたくない。
あ、そうなんだ。入りたくないには何か理由あるでしょ?
あるよ。あるけど、それを言うとね。
息子たちに迷惑がかかるという風に言い出すわけですよ。
お風呂に入らなくて息子に迷惑がかかるって。
お風呂に入った方が迷惑かかんないでしょ?
いやそうじゃないんだ。
あ、そうなんだ。何か言いづらい何かあるんだよねって言って。
僕はずっとその間マッサージをしてるわけですね。
汚いですよ。
お風呂にしばらく入ってませんから汚かったり臭かったりするんですけども。
そういうことは置いといて。
そういうことは目をつむってどんどんどんどんマッサージをしていくわけですね。
ある程度体を触っていく。
最初は真っ端から入っていきます。
足だったり手だったりね。
僕は割と足から入っていくことが多いかな。
もちろん手のこともあるんですけどね。
足から入る。何をするかというとまず靴脱がせちゃいます。
靴脱がせてね。
足むくんでるねーとかね。足冷えてるねーとかね。カサカサしてるねーとかね。
ご本人も気づいてるであろう事実を投げかけて
それに対するリアクションを聞きながら色々触っていく。
真っ端の方は割と触らせてくれるんですけど
体の中心部っていうのはなかなかやっぱり触らせてくれない。
ぼちぼち触っていって体幹ですね。
体の中心部、四肢から体幹に入って。
肩揉みですよね。肩を触っていって。
首回り、肩回りですね。
最近お風呂入ってないんだったら体も温まってなくてほぐれてないんじゃないのー?
なんてね。
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こうサワサワして。
そこでね、違和感があったんですね。
脱臼してるんですよ。肩を。肩です。肩を脱臼してました。
手触りが違うというかね。肩ですね。
肩っていうのは前側が鎖骨、後ろ側が肩甲骨。
ここがこう2本の骨がね。
後ろと前から肩の先っぽ。肩甲骨というね。
そこで一つの交差点みたいになって。
そのVの字になってる下に腕の骨っていうのがぶら下がってるような状態。
ここはもう関節とは名ばかりで。
骨がね。肩とか筋肉でただただぶら下がってる状態。
ガチャンとね、はまってない。
もう本当にお皿に棒を乗っけたような状態というね。
まあそういう状態です。そういう関節が肩関節ですね。
その肩を触ってると肩の鎖骨と肩甲骨でできたところのすぐ下に腕の骨の頭がなきゃおかしいわけです。
骨頭というね。骨の頭。骨頭です。
これがなきゃおかしいんですけど、こうスーッと触っていくと右と左で明らかに差があるわけですね。
それがね、麻痺則だったんですよ。
脳梗塞の後の行為障害で、割とあるんですよね。脱臼っていうのはね。
筋力が低下して、ご高齢であるっていうのもありますね。
それで脱臼してしまうっていう状況ですね。
これが寝てる間に外れたりするわけですね。
なんで、どっかに手をついたりとか、そういう大きな発生起床という本人が分かっているような、本人でも覚えているような、
前に転びそうになって手をついたり、後ろに転びそうになって手をついたりとかね、
階段を降りようとして足踏み外して手でグッと持ったら外れたとかっていろいろなパターンがあるわけですけども、
そういうことがないままに、寝てる間に痛みも感じずスポンと抜ける。
そういうことがあるんですね。
で、そこで僕、あれ、この人肩の関節外れてるなと思ってね。
で、マママさんって、これ肩脱臼してるよ。
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麻痺じゃなくて脱臼して動かないんでしょって言ったら本人は、え?ってね。
いや、あの、私麻痺だよって。
麻痺がひどくなったから動かなくなったんだよって。
いやいや、これ脱臼だよって。
あの、どれくらい前からこれ動いてないの?って言って、
まあ3ヶ月以上前なんですよね、これがね。
お風呂入ってない時期と思う、ドンピシャです。
それまでできてたことが急にできなくなって、
それをやっぱりこう、しっかりされてる方なんですよね。
ご家族に言うと、なんかこう大事になってしまうんじゃないかって感覚になったんだと思うんですよね。
で、それを言わずに過ごす、その結果がお風呂に入らない、着替えないという行動になったわけですね。
で、ご家族としてはもう急にお風呂に入らないとか、着替えもしない、介護拒否がある、体を触らせないっていうことがあって、
これはもうひどい日常になっちゃったんだって言って、
ヘルプが出たわけですけども、
現実脱臼してるよということを僕が投げたら、本人もびっくりしましてね。
え、私肩脱臼してるの?って。
本人が気づいてないわけですよね。
自分は麻痺がひどくなった。脳梗塞がまた再発してひどくなった。
これを息子に言うと非常に心配するんじゃないかということで言わなかったっていうことが最終的にはわかってきたわけですけども、
いやこれ脳梗塞じゃないよ。脱臼だよ。脱臼だから時間も経っちゃってるから征服もできないよ。
脱臼ってね、骨折よりも立ちが悪くて、しばらくもう征服せずに置いておくともう関節方ですね。
そこがもう縮んじゃってもう征服できなくなっちゃうんですよね。
でもずっと脱臼しっぱなしという状態になって、動きが悪いし麻痺もあるということで、
それを指摘したんですね。そしたらご本人が、
いやこれ私脳梗塞がひどくなって再発したんだと思ってたけど違うんだ。
いやあんたよくわかったねそんな私の体のことって。
いやこっちはもうそれでね、20年以上それで飯食ってますから。
まあそれなりにやってるからねーなんつって。
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じゃあこれご家族さんにも言っていい?喜山根さんにも言っていい?って言ったら言っていいよって。
で、悪くなったわけじゃないから、せっかくだからもうちょっと外れてる状態どういう状態か見たいから服ちょっと脱いで、そこ現実型見させてよって言ったらもういいよって言うんでね。
じゃあって言って服を脱ぐわけですよね。
でまあ、着てた服はもうすごい状態ですから、まあそれは全部脱いでいただいて。
で、こちらにね、ある管内着みたいな感じですかね。
スーパーセントなんか行った時のね、ああいう管内着みたいなやつがあってそれに着替えてもらって。
で、まあ状況を見てね、しっかり抜けてるんですよね。
これじゃあ動かしにくかったよねー大変だったねーよく我慢してたねー。
麻痺がある側で痛みも少し弱かったのかなーなんてね。
まあ他のスタッフも本当に大変だったねーなんて言って、そしたら心がほぐれたんでしょうね。
そういうことをやり取りをしている間にね、結果お風呂に入っていただくということになったわけですね。
で、まあこれね、もうちょっと続けていきますけども、お風呂にしばらく入ってないと人間って結構髪の毛とかガチガチに固まったりとかね、するわけですよ。
で、皮膚もすごいこう、うろこみたいにね、ボロボロ剥がれてくるような状態だったりとか、
まあ陰部なんかはもうただれちゃったりとかしてね、大変なわけですけども。
お尻その方もね、もう本当に陰部も大概ただれもあって、もうちょっとね、可動しているような場所もあったわけですけどね。
で、頭の方ですね、頭の方のこれがもうカチカチで、もうシャンプーやってもダメなんですよね。
で、これは困った時に呼ばれる便利屋さんとして、ゴリさんちょっと相談してもいい?って何?髪の毛ガチガチでなんともなんないんだけど、
なんかいいアイディアある?って言われて、いいアイディアあるってなんだ?って思ったんですけどもね。
これも僕がもう以前勤めてたところのナース、このナースもね結構な経験があるナースだったんですけども、その人からの受け売りみたいな感じでね。
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クレンジングオイル、クレンジングオイルをね、髪の毛にバーッとつけて、で、蒸すんですよ、蒸しタオルで。
頭をね、しっかり蒸して、で、そうするとね、固まってたのがね、柔らかくなるんですよね。
で、それを何回かやるんですよ。クレンジングオイルとかベビーオイルとか、油性の塊を油で溶かしていくというかね、そういう感じでね、徐々に徐々に固まっている髪の毛をほぐしてですね、
本当に溶かしていくというかね、その塊を溶かしていって、少しずつ髪らしい状態に戻っていってね、最終的に普通のシャンプーができるぐらいところまでね、髪の毛がほぐれまして、
何回かシャンプーして、綺麗になった。その後でね、何日かしてから散髪をしてもらって、本当に綺麗になってね、その方も別人ですよ、着替えもして。
ね、散髪してお風呂入って着替えもして、まあ綺麗だね、元通りというかね、もともとこういう人はこんな綺麗な人だったんだって思うぐらいしっかりされてたんですけども、
まあその方ね、本当に一回お風呂入ったらそこからはもう、お風呂を心待ちにしている、まあ元々私は綺麗好きだっていう、その発言も本当にそのだったんだなというぐらいね、お風呂まだか、お風呂まだかってね、ずっと聞きに来るような状態になりましたけども、
まあそんな感じでね、やっぱりその介護拒否、入浴拒否っていう認知が進んだからという、そういう評価をされていた方が、実は本人も気づかない間に肩の脱臼があって、
で、その脱臼したことが本人は脳梗塞を再発してひどくなったんだと思って、それを家族に言えずに隠して、悟られまいとしてお風呂に入るとか、着替えを拒否するというね、そういう行動に至っていたというね、
長いですけど、こういう事例がありましたよというのが今回のお話です。
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まあなかなかね、本当に見る目を養っていかないといけないし、やっぱりこう、見る、そして話をするだけでなく、実際に触れてみるっていうところの大事さですね。
これが本当に、僕たちの施設でもすごいみんなで勉強になったねっていう事例であったっていうのを時々思い出して、思い出話というかね、あの時すごかったね。
やっぱりその後もそういう事例はね、お風呂入ってない事例っていうのはちょくちょくありますからね。
そういうのがあって、みんなであの時の経験があるから、まあまあこれぐらいなら大丈夫とかね、みんなで笑い話にしてますけども。
まあそうやってね、自分たちの経験をね、こうやって表現しておくことで、これをまた誰か介護をやってる人が聞いて、ああそういうこともあったんだっていう風に思ってもらうことができたらいいのかなと思います。
さあ、それでは今日はこれで終わり。