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2024-08-20 36:18

【#144】稲村さんに聞く全国の獅子舞「ニッポン獅子舞紀行」

今回は、獅子舞研究家の稲村さんをゲストにお迎えしました。全国を廻って調査されている稲村さんと獅子舞についておしゃべりしました。 ◉トピック ・そもそも獅子舞とは? ・書籍「ニッポン獅子舞紀行」を深掘り ・土地ごとの獅子舞の特徴 ・獅子舞と祈り ニッポン獅子舞紀行 https://www.amazon.co.jp/ニッポン獅子舞紀行-稲村-行真/dp/4787221035?dplnkId=59b51d57-0eb2-4e7e-89fb-a707d6885548&nodl=1 ◉Follow us Good News for Cities ⁠⁠⁠⁠https://www.instagram.com/good_news_for_cities/%E2%81%A0%E2%81%A0%E2%81%A0 Mariko⁠⁠⁠⁠⁠https://linktr.ee/MarikoSugita%E2%81%A0%E2%81%A0%E2%81%A0%E2%81%A0%E2%81%A0 Yukako⁠⁠⁠⁠⁠https://linktr.ee/YukakoIshikawa

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皆さんこんにちは、石川由加子と杉田麻里子です。
Good News for Citiesは、都市、建築、まちづくりに関する様々なグッドニュースを、ザックバランに話す番組です。
はい、皆さんこんにちは。今日は素敵なゲストに来ていただいております。
獅子舞研究科の稲村幸政さんです。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
はい、今日はこの獅子舞について、稲村さんと一緒にいろいろ深掘っていきたいと思います。
ちょうど稲村さんが最近ね、「ニッポン獅子舞紀行」っていう書籍を出版したっていうところと、
我々も100番地のイベントかなって、稲村さんお声掛けいただいて、
獅子舞生息可能性都市っていうところで、獅子舞が生息できる都市を考えようという、なかなかカオティックなイベントだったんですけど、
そこからのご縁でいろいろ、それこそソーシャルグリーンデザインも一緒にやらせてもらってたりとか、
いろいろな付き合いがあるんですが、今日は本業というかメインの獅子舞について一緒に話せればと思います。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
じゃあちょっと、自己紹介がてら稲村さんのご紹介をお願いします。
はい、稲村幸政と言います。
獅子舞を今まで5年ぐらい研究をしていて、大学を卒業して民族学的なことに興味を持ち、
郷土博物館とか資料館とかもあっているときに獅子舞に出会い、
それを見た瞬間に本当にデザインとかがすごいグッときて、5分ぐらい凝視してしまうということが何回も続いて、
それでたまたま知り合いが獅子舞の担い手をやってたということもあって、どんどんのめり込んでいったんですけど、
今までいろんな地域でインタビュー調査とか写真を撮って写真集を作ったりとか、
本を出版したりとか写真展の開催とか、いろんな形で獅子舞の文化を広めたり研究しているということで、
今まで500件以上の獅子舞を取材してきたんですけど、
本当に日本全国に獅子舞という文化はあって、47都道府県にあって、
それぞれ舞い方とかデザインが違っているというところが面白くて、どんどん沼にはまっていったというような感じで、
今では途中から獅子舞をただ調査するだけじゃなくて、
コロナ禍以降は獅子舞がなかなか取材できない時期も長かったので、
獅子舞を取材するだけじゃなくて創作するというところも結構始めて、
この町に獅子舞がいるとしたらどんな姿になるんだろうかというのを、
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その土地の資源とか特性とかをいろいろ考えながら作っていくという活動も始めました。
それが獅子舞生息可能性都市という活動で、
獅子舞が実際にいるとしたらこういう姿になるだろうというのを考えて作って舞ってみるという、
大体1週間ぐらいで獅子舞ユニットとしてやっているという感じで、
獅子舞の調査研究と獅子舞を作って舞うという2つの活動をずっとやっています。
ありがとうございます。
まだ研究するだけじゃなくて、自分で実際に舞っているというのがいいなと思いながら聞いていたんですけど、
なんか獅子舞リスナーの人も実際に見たことある人ってどれぐらいいるのかなと思ってて、
私地方生まれなので、実際に獅子舞現場で見たこともあるし、原風景にあるんですけど、
なんか地域によってはそもそも見たことないとか、
なんか名前は聞いたことあるけど、どんな祭りなんだっけとか知らない人もいるかなと思うんですけど、
そもそもそこら辺ってどうなんでしょうか。
結構みんな知っているものなのですか、獅子舞って。
いや、そんなことなさそうだけどな。
私もそんな身近じゃなかったなと思って。
別に原風景に獅子舞あるっていうような街じゃなかったなと思って。
かっこさんは獅子舞は今まで何度も見たことはあるんですか、まだない?
いや、あるあるあるけど、何かのお祭りでとか、もうでもかすかな記憶っていう感じが。
なるほど。
なんか基本的にお正月とかで、なんかショッピングモールに出てきて、
噛んでくれるような獅子舞とか。
噛んでくれる獅子舞。
噛んでくれるんだ。
ショッピングモールに出てくるんだ。
なんかそういうのを思い浮かべる方も結構いるかなと。
芸能人のタムケンさんが獅子舞みたいな芸をするとかっていうのは、
割と獅子舞精通してなくても、なんかお茶の間で楽しめるみたいな感じで、
結構みんな知っている場合が多かったりするんですけど、
そうですね。でも一年中獅子舞っていろんなところでやってるんだよとか、
なんかそういうところまではなかなか知ってもらえてない人も多くて、
お正月にうちの地域でやってるなとか、
なんかその場合だったら知っている方もいるのかなと思って。
そもそもなので獅子舞とは何かっていうところちょっと聞きたいです。
そうですね。獅子舞はもともと、
獅子っていう言葉は身近な獣っていうような意味があって、
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獅子肉っていう言葉をジビレの世界で使うこともあるんですけど、
クマとかイノシシとかシカとか、
西アジアの人にとってはライオンとかも身近な獣だったんで、
そういうのも獅子っていうふうな考え方で、
自分たちが生活している中で結構身近な動物を獅子って呼んで、
それを命をいただくっていう、狩りをするっていうこともあれば、
逆に害獣として生み出している場合もあって田畑を荒らしてしまうとか、
人間の生活を脅かすっていう場合もあって、
そういう自然との向き合い方の中で、
獣に対するいろんな恐れだったり感謝、いろんな感情が生まれてきて、
その中で舞が生まれていったっていうのもあると思っていて、
もともと中国とか朝鮮半島を経由して伝わってきた、
唐獅子の系統が結構有名なので、
中国から獅子舞が伝わってきたんじゃないかみたいなことを考える人も多いんですけど、
それは奈良時代以降のことで、
612年という年に獅子舞が伝わったんじゃないかっていう説もあるんですけど、
以前にも実は獅子っていう言葉は日本にあったみたいで、
縄文時代の頃から、
獣に対する何かしら感謝を捧げる祈りとか、
そういうちょっと舞に近いものとかはあったんじゃないかっていう風にも考えられていて、
その起源は結構難しいんですけど、
舞はそうじてやっぱり四つ足の動物で身近な獣っていうのが結構モチーフになっている場合が多いです。
それが役を払ってくれるっていうことで、
地域のコミュニティとかで、
家を一軒一軒回ったりとかして、
頭を噛んでくれたりとかで役を払ってくれるっていうことになるんですけど、
それが健康祈願だったり、学業成就とか生涯繁盛とか、
あとはその土地ごとの祈りと結びついていて、
大量祈願とか、母国豊穣とか、
山から海までいろんな祈りの形があるっていう感じのイメージですね。
なんか子供が噛まれてギャン泣きしているイメージが強いんですけど、
それですよね。
そうですね、子供にとっても、
小さい時はすごい怖いけど、大人になったら大好きになっているとか、
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いろんな場合があって、
僕も思い返してみれば小さい時、
怖い絵本とか読んで、見たくないみたいな、
そういう時もあったなと思うんですけど、
今となっては民族芸能にすごい興味あるし、
昔話とか含めてずっと入ってくるようになったなって思って、
子供の頭を噛んでギャン泣きするみたいなのって、
現体験として、子供の成長に寄与している部分もしかしたらあったり、
怖いものをとりあえず見させるみたいな。
確かにその脅威というか、自分が予測できない脅威への対峙みたいなね。
そうですね。
自然もある意味そういうものでもあったりするしね。
そうですね、そういうものだったりしますね。
噛むとか威嚇するみたいな感じの舞い方の印象があるんですけど、
それは役払い的な意味合いが強いんですか?
そうですね、役払いの意味は結構強くて、
睨みを効かせるっていうふうによく言ったりするんですけど、
姉妹の鼻を下の方に向けて、
ちょっと上の方、下から上を向くみたいな感じの表情をすると、
睨みが効くとかってよく言うんですけど、
それで役を払う生き物だから、
すごい和やかな表情をしてるっていうよりか、
ちょっと怖い感じの表情をする方が、
造形と祈りがマッチしてるっていう風に考える地域もあるなとは思います。
ちょっと具体的な地域の話とかも聞いてみたいなと思うんですけど、
今回出版された、本当にあれですよね、
先月出版されたホヤホヤのマッチュ、
日本シシマエキコですね。
稲村さんも日本全国いろんなところを練り歩いて、
いろんな地域を訪ねて、いろんな街とかコンテクストの中で、
いろんな舞を見てきたと思うんですけど、
そもそも祭りのみを切り出して語るっていうよりも、
こういう風に地域性と紐付けたりとか、
それこそこの本の前に出た、
シシマエ生存可能性都市でしたっけ。
シシマエ生存可能性都市ですね。
都市の文脈と紐付けた上で、
その文脈の中で祭りを語るってすごい面白いなと思っていて、
ちょっと具体例、この地域面白かったよとか、
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地域性の違いとかも踏まえながら、
そもそもこういったアプローチを取ったのかみたいなところ、
教えていただけますか。
そうですね。もともと地域研究をしたくて、
テーマとしてシシマエに行き着いたみたいなところもあって、
門付けをして一件一件地域の家を回っていくっていうことが、
すごい人の暮らしに近い芸能だなって思ったし、
ある地域では、
例えば芋掘りの動作をシシマエにしましたみたいなところとかもあって、
それは自然に生活の中でやっている動作が自分の体に染み付いていて、
それをやることで何となく自然に対する感謝とか、
祈りの気持ちとかも生まれたんだと思うし、
それは港町ではなかなか絶対生まれなかった発想だと思うし、
そういう意味で地域性みたいなのがすごい現れてくる芸能だなって思っていて、
かつ全国47都府県にあるので、
地域差を比較したり、新しい発見をどんどん開拓していける楽しさみたいなのがあるなと思っていて、
例えば印象的なのは、
シシマエの動体の中に入る人数の違いとかに着目してみると、
結構発見があって、
山形県の沖玉地方っていうところで、
盆地があるんですけど、
そういうところにあるシシマエは、
シシマエの動体がすごく長くて、
一番多いところだと60人くらいの人が入ったり、
その動体を持つっていう場合もあるんですけど、
そういうのを含めていろんな人がシシマエに関われるっていう特徴があって、
地域共同三角型シシマエみたいな感じで、
文献で書いてある場合もあるんですけど、
動体にシシマエがたくさん入れることで、
地域に人が関われる余地がどんどん生まれていって、
他世代の人がシシマエを通じて交流したりとか、
大人から子供までいろんな人が2内として参加できるっていうことがあって、
それをシシマエを演じながら町全体を練り歩いていくことで、
それが地域に本当に溶け込んでいくような感じがするっていう場合もあったり、
あと本当にシシマエって60人のシシマエより一方で1人のシシマエとかもあって、
それは例えば関東地方に三匹シシマエっていうシシマエがあるんですけど、
それはもともと3人でやるんですけど、
1人1つのシシマエを演じていくみたいなのがあって、
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例えば関東地方の埼玉県の秩父市っていうところで見た浦山のシシマエっていうのがあるんですけど、
そのシシマエは本当に地域の川とかの音をお林に入れたとか、
そこに住む獣、イノシシとかの動きを真似てそれに対する祈りを込めているとか、
いろんな自然からヒントを得て行われているシシマエで、
最初は多分発想として地域がどんどん多数化しようとかそういうことよりかは、
祈りの要素が強くて、祈りとか神社に対する奉納しようとかで、
かみがかっていくような感じのシシマエが、
胴体があんまり長くないシシマエの特徴だなというふうに思っていて、
だからそういうシシマエでも目的が全然胴体の長さによって違ったりとか、
そういうのを見ていくの結構面白いなと個人的には思っています。
そうなんだ、そんなにいろいろ違うんですね。
地域性の前回のお話ししてたときも、
地域ごとにシシマエを作る素材も違うっていう話も面白かったなと思って、
それもまさに土地との対話というか、その中のセッションで作られていってるんだなっていうのを感じたんですけど、
そこら辺もぜひ聞きたいです。
そうですね、日本シマエ機構にも書いたんですけど、
三重県の伊勢市っていうところで、ミジシっていうシシマエがあるんですけど、
ミジシ?
ミジシです。
ミジシ。
ミジシ。
ミっていうのは農機具の名前で、
イネとかを振り分けたりして、ゴミとかを取ったり、振り分けるような農機具で、
本当にシシマエの下顎みたいな感じの形をした農機具なんです。
たまたまそれがシシ頭に使われるようになって、
それでミジシっていう文化が生まれたんですけど、
それって日本全国に実はいくつか例が見られて、
例えば岐阜県の道者湖っていうシマエがあるんですけど、そこでも同じような作り方をしたり、
新潟県の佐渡の高三寺市っていうのがあるんですけど、そこでも同じような作り方をしてて、
農機具のミっていうものがなぜか市頭に使われがちで、
農村文化を反映してて農業してる人が普段使ってて、
かつ結構量産してるものが道具として結構使いやすかったっていう。
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なるほど。
で、かつ単なる農機具というよりかは伊勢神宮とかでもおたうえ菜っていうのがあるんですけど、
そういうところで神事芸能で使われるような道具だったりもするんで、
少しそういうはみがかりの要素がある道具なんだなというふうに思ってて、
なんかいろんな要素が組み合わさって、そういうみじしっていうものが結構いろんなところで作られるようになったと思うんですけど、
かつその実を作る職人さんがいろんな村にいて、
その人たちが旅をしながらその実を売ってたっていうお子さんだったんですけど、
その人たち芸能の伝えてでもあって、
なるほど。
その人たちのふるさとで待ってたしまいを伝えるっていう、
身を売るとともに伝えてたみたいな文化もあって、
面白い。
そういう手仕事みたいなものと、
なんか芸能がすごい結びついて伝わっていったんだなという歴史であります。
まさになんかそのネットワークみたいなものも気になって、
こんだけ47都道府県に四肢米があって、
結構なんかこんな感じかなみたいな自分たちの身の回りのもので作ってた時に、
例えばどこかを参考にしたりとか、
あそこの地域の四肢米やばいらしいさ、
俺たちがやっているかみたいな感じになってたのかとか、
その舞をどう作るのかとか、
その横のつながりというか四肢米ネットワークみたいなのあったのかなっていうのが気になりました。
まさに四肢米のネットワークがたくさんあって、
やっぱり平和部とかだと結構爆発的に一つの舞方がヒットして、
どんどん伝わっていくっていう傾向とかもあって、
例えば富山県とか香川県が一番それが顕著に見られるんですけど、
例えば富山県の伊水市っていうところでは、
松明を持つ四肢米が結構流行ってて、
松明を持つ天狗が四肢米と戦うみたいな感じ。
なんかダイナミックな感じですね。
そうです。かなり迫力があって見どころもたくさんあるんで、
なんかちょっとスリルもあるみたいなことで、
ちょっとこれをやってたらかっこいいとか、
こういう感情もあったと思うんですけど、
それでどんどんそれが広まっていって、
最初やってた地域の舞方がどんどん真似されていくみたいな。
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そこの舞方かっこいいからうちも取り入れてみようとか。
でもやっぱりプライドがあるからちょっとずつ地域ごとに変化していくっていう。
アレンジ加えていくんですね。
元の原型が微かに見えるぐらいにアレンジしたりとかしていくっていうこともありましたね。
そういうのってやっぱり平野部とか山を越えるとちょっと境界っていう感じとかも。
なるほど。
平野部だとなんとなくそういうのが広まりやすいなっていう実感はありますね。
なんかそういうスタイルっていうことで言うと、
そういう地形的な特徴もあるんですけど、
他にも街道があるとか宿場町があって、
例えば伊勢の方から旅をしてくる人が立ち寄る宿場町で、
伊勢系の姉妹が流行るみたいなことは結構あったりして、
それが本当に北陸とかすごい遠いところまで伝わっていくっていうこともあるし。
聞きたいアングルがたくさんあるので、どこから質問をあげようかなと思いながらなんですけど、
さっきからですね、最初から祈りという言葉を稲村さんがよく使っていて、
なんかそのあたり聞いてみたいなと思って、
祭りっていう切り口とかだったら結構いろんな人が話していたりとか、
祭りと都市とか街の関係みたいな、
季節もあって周りでも話している人がいるんですけど、
祈りっていうテーマで考えたこと今まであんまりなかったなと改めて思っていて、
今ちょっと調べていたら、建築系の本をよく出している学芸出版という出版社から、
美しい都市と祈りっていう本が出ていたりとか、
そもそも祈りの場所って世界中、日本だけじゃなくて、いろんなところにあるじゃないですか。
わかりやすいところで言ったら、それこそ教会とかお寺とかがあるけど、
そういった建物の枠組みを外しても、
祈りのための島とか、祈りのためのステージとか、
すごいいろんな形態で、いろんな地域に根付いてあるなと思っていて、
そこから生み出された空間とかランドスケープってすごいあるんじゃないかなとか、
そもそもなんか宗教とか、そこから派生した土地所有の考え方も全然違うんじゃないかなとか、
その祈りを教えてほしいです。
よく仮面とかしがしら含めて、そういう作る職人さんに聞いたときに、
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鎌倉時代とか平安時代とかの造形って、本当に人が必死こいて、
必死になって作って、すごい驚々しいというか、
怖い表情をしているのが多いよねみたいなことを聞いたりするんですけど、
当時の平安時代とか特に疫病が流行ったって言われて、
京都とか本当に人が住めるような土地じゃなかったみたいなことをよく聞いたりするんですけど、
衛生面だったり、まだまだ未開拓の土地で住むっていうこととかに、
いろんな困難があったと思ってて、そういう中で人が死んでいくみたいな、
この街の人口半分になってしまいましたとか、
そういうことが結構よくあったんじゃないかなって思ってて、
その中で芸能が発達していったっていうのは、
やっぱり、ししまいもそうなんですけど、
祈りの気持ちがすごい強かったんじゃないかなって思ってて、
それが徐々に時代を経るに従って、
都市の整備もどんどん進んでいったと思うんですけど、
江戸時代になってくると、祈りっていうよりは娯楽の側面が
すごい強くなっていくっていうのがあって、
江戸時代にできたしまいとかを見ても、
単に奉納したり、祈りを捧げるっていうよりかは、
人を楽しませるっていう要素がすごい強くなっていって、
しまいがアクロバティックになっていって、大道芸みたいな感じになってくるんですよ。
人の上に人が乗って、それがししまい被ってるみたいな状態だったり、
こんなん人ができるんかみたいな、
そういうところを目指すようなしまいもあるし、
逆にひたすら頭を噛むようになるとか、
しまいが頭を噛むようになったのは、
平安時代とかはやってなかったと思うんですけど、
もうちょっと時代が減るに従って、江戸時代ぐらいには、
かなりしまいが頭を噛んでるっていう情景が見られたみたいで、
それはサービス精神というか、
これをやると運が良くなるとか、
そういうのをコミュニケーションでもあったと思うんですけど、
そういう観客との親睦みたいなコミュニケーションとか、
娯楽の要素とかがすごい強くなっていって、
現代のしまいって、本当に祈りを意識してやってるところって、
結構少なくなってるんじゃないかなって思って。
若い人とかも、祈りたいからししまいを見るとかっていう人って、
あんまりいないんじゃないかなって思うんですけど、
27:02
でもしまいをやりたくなる気持ち、
新しくしまいが作られるっていう事例も近年、わずかにあって、
ちょっと祈りと結びついてるところがあるんじゃないかなと思ったのは、
東日本大震災の時で、
南三陸の辺りとかで、
ししまいをやってた担い手たちが、
本当に道具が全部流されちゃったりとか、
担い手が流されてしまって、
しまいを続けるのが困難になってしまったような地域もあるんですけど、
そういう中で仮設住宅とかで人が共同生活してて、
村の人だけじゃなくて、他の地域の人たちも入ってきたりとかして、
新しい村みたいなものが形成されたりとか、
中で、うちの地域ではしまいをやってたし、
もう一回やりたいんだけど、新しく作るんだし、
何か違うことやってみようかとか言って、
ザブトンとか、その場にあったものを使って、
しまいを披露するとか、
不可欠な津波みたいな、
恐れているものとか、
人の不安をかきたてるものとか、
突然そういうものがやってきたときに、
人は何か楽しませてくれるようなものでありながら、
人をつないでくれる存在を求めているんじゃないかみたいなところも感じたし、
それが祈りに近い部分もあるんじゃないか、
何かにすがりたいというか、
そういうのがあることによって、
人の生活が気が楽になったりとか、
そういうこともあるんじゃないかなと思ってて、
仮設住宅で生まれたしまいとかは、
もっと生活をより良くしたいとか、
亡くなってしまった仲間の分まで、
もっと頑張ってやりたいなとか、
そういうような気持ちが感じられて、
祈りに近いようなものを感じた瞬間でもあって、
結構、現代の暮らしの中で、
化学技術とかが発達して、医療も発達して、
いろんなことが分かるようになってきている世界で、
しまいって、まだ不確実なものに触れていったりする中で、
必要とされる場面っていうのはあるんじゃないかなと思ってたりするところもあります。
それが一つとして、大震災とか、
30:00
災害に触れるっていう機会とかだったりもするのかなって思ってたりします。
あと、都市の祈りとかっていう意味で言うと、
祈りの形、何に人が頼ったりしてるかっていう意味で言うと、
電気とかガスとか水道とかのインフラに結構都市の人って依存してるなって思ってて、
そういうことをテーマに芸能とかが生まれても面白いかなって思ってたり。
それ面白そう。
農本部とは違う形があると思うんですよね。
うん、ですよね。だって悩みが違いますもんね、こんなに。
悩みが違うんですよね。
あとさ、ちょっと思ったのが、
獅子舞が生まれる最小単位のコミュニティっていうのは、
調査の結果どれくらいの単位なんだろう?
僕は聞いてなかったら、13件が一番最小単位ですよね。
13件?
13個っていうんですか、家の数が13個くらいが最小かなって思ってて、
うん、面白い。
獅子頭とかってだいたい100万から200万くらいは最低かかったりするんですよ。
そう考えた時に、地域の人が地域のために使うお金ってどれくらいが最大なんだろうとか、
自分たち、自分が家で暮らすお金もありながら、
でも地域に還元してくるお金ってどれくらい必要なんだろうみたいなのも考えるんですけど、
獅子舞13件でやるって結構な出費で、
一気にあたり10万円くらい獅子舞に対して投資しないとそもそも始まらないみたいなこともあると思ってて、
だから本当にお金持ちがいれば全額を出してくれるとか、
なるほど、そういうのも関係している。
そうですね。
本当に裕福な人がいるような地域とかだと、結構最小単位で始められることも多いと思うんですけど、
結構貧困地域とかだとなかなかそういう獅子頭とか、
祭り道具に関する出費とかっていうのは難しかったりするっていうのも。
本当に工夫をすれば、全然さっきお話したような身近な道具とか、
本当に私に近いような道具で手作りするっていうこともあるんですけど、
そうじゃない場合が結構現代では多いので、
獅子頭保管して保存していった方が次の世代につなぎやすいとか、
33:00
しっかり丈夫に作ってやった方がテンションが上がるみたいな人たちも多いし、
かっこいいからやりたくなるんであって、
かっこよくない芝居作っても意味ないじゃんみたいな、
そういうのもあるし、
そういう中で芝居作っていくっていうのは結構最初の投資としては出費がいるんで、
そうですね、僕は知る限りだと13件ぐらいがファインだったなって思います。
うん、なるほど。
なんかネオ獅子舞みたいなのを我々も入って舞いたいですね。
そうですね。
やりましたよね、稲村さんが。
去年ね、オープニングアートでね。
去年やりましたよね。
あの後にさ、やったのよ。
渋谷で?
うん。
はいはい。
でね、ちょっとめちゃめちゃ暑かった。
今回は通気性を改善したんですね。
通気性を改善しようと思ったんですけど、
まあ、もうちょっとたぶん涼しくなる方法あるなって今回は思って。
結構難しくて。
面白かった。
でも渋谷でね、その時舞いをやってたんだけど、
結構道を歩くと飛び入れで参加してくる人とかもいて、
その光景結構不思議で面白かったです。
そうですね、なんか僕も想定外っていうか、
なんか外国の方々がちょっと興味を示してて、
写真とか撮ってたんで声かけて帰りませんかみたいな感じで言うと、
なんか後ろに続いて入ってくれたり。
その一体感も面白かったね。
そうですね。
ということで、
シシ舞については話が尽きないと思うんですが、
この辺でそろそろと思うんですけど、
この日本シシ舞機構、
7月25日に出版したばかりということで、
興味がある人はどこで購入したりできるんでしょうか。
結構大都市圏の大型本屋さんだと一気に手に入るかなと思ってて、
札幌、東京、名古屋、大阪、福岡とか、広島とか、
その辺りの純工堂、丸泉、木の国は置いてて、
それ以外のところはちょっと行ってみないと分かんないみたいなところもあって、
ネットだと確実にAmazonとかで買えたりして、
そういうのも見ていただけたらと思います。
井沼さんが撮った写真とかもふんだんに使われているということで、
皆さん、ぜひ興味がある方、手に取ってもらえたらと思います。
井沼さん、今日はありがとうございました。
ありがとうございます。
ありがとうございました。
グッドニュースフォーシティーズでは、毎週新しいエピソードを配信しています。
次回もお楽しみに。
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