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皆さん、こんにちは。リサーチャー・ストーリーテラーの杉田麻里子と
エクスペリエンスデザイナーの石川佳子です。
この番組は、都市というテーマが好きで好きでしょうがない2人が、
都市に関するさまざまなグッドニュースを、ザック・バランに話す場所です。
今回は、東京大学工学系研究科都市工学専攻准教授の中島直人先生をゲストにお迎えして、
おしゃべりしていきます。よろしくお願いします。
前回、われわれアーバニストって何?みたいな会をしていて、
その時に、われわれが参照していた論文を書かれていたのが中島先生で、
そこからちょっとわれわれの方でアップを取らせていただき、
今日、より具体的にアーバニストについてであったり、
これからどんなアーバニスト像が求められるのかとか、
なんでアーバニストという概念に注目しているのか、
みたいなところを研究内容とか、今、本も絶賛出筆中ということで、
それもちょっと絡めながらお話ししていければと思います。よろしくお願いします。
ちょっと簡単に、これまでの経歴とか研究の内容みたいなものをお伺いしてもいいでしょうか。
今、われわれはこの工学の14号館におりますけれども、
私は学生時代からここにいまして、ここの出身です。
工学部の都市工学科というところ出身で、
その後、ここの大学院で学んで、
ここの常修助教をやって、今、準教授ということで、
ずっと研究者としてこの大学にいるんですけれど、
途中で2009年に半年ほど、アメリカのイエル大学で拠点研究をやらせていただいて、
そのままその後、慶応大学のSFCというところで、
5年間教員として教育研究をしたと。
その後、2015年に今、この部屋に戻ってきたということで、
いかんして都市計画を学生時代から学んで、研究をしているというのが経歴ですね。
ありがとうございます。
収録前にもちょっとお話いただいていたんですけど、
そもそもアーバニストであったり、アーバニズムという言葉に定義というか、
そういった概念について興味を持ち始めたきっかけであったりとか、
そもそもなんでこの道に来ようと思ったのかという原風景もあれば聞いてみたいなと思います。
都市計画自体はもともと大学に入る前からというか、
高校生の時に、進路を考えた時にこれをやりたいと思って、
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都市計画が学べるところというのが、実は日本の大学って少ないんですけど、
というかだいたい建築学科とかどうぼくの中にあるみたいなのが多いんだけど、
都市計画の専門の学科というのが東京大学の工学部にしかないんですね。
今もそれしかないんだけど。
そういう意味で最初からここに来たくて、大学を選んだところもあるんですけど、
もともと都市が関心が小さい頃からあって、
特に都市の移り変わりというか、この話はよくしてるんですけど、
小学生の時に自分の通っている小学校、私は杉並区の出身なんですけど、
ちょうど50周年の時で、いわゆる50周年の記念式みたいなのがあって、
その中に町の古い写真と今の写真みたいなのが比べてあったりするとか、
あるいは比べなくても古い写真が載っているとか、
それが自分の身近な町のこの場所がもともとこんなものだったんだとか、
非常に小学校低学年の頃なんですけど、
関心を持って面白いなと思ったというのが一番の大きな理由で、
それでずっと小さい頃から、実は都市の地図を描くのが好きで、
それが遊びのようなもので、今でも空想地図とかの方いらっしゃいますけど、
まさにやることをずっとやってたんですね。
見てみたいですね。
ちょっと今、実家探しもなかなかないんで、
でも本当は区分地図ってあるじゃないですか。
あれが好きで、区ごとにいろんな色で、
あれでしかもページをめくると、
たとえば青梅街道だったら、あるところの青梅街道が
次のページでもちゃんと青梅街道って書かれていて、
そういうのが面白いなと思って、そういうのをやってたんですよ。
そんなのもともとずっと好きでやってたので、
それを高校生の頃に改めて自分が何をやるかなと思った時に、
最初は地図を作りたいみたいなのがどちらかというと強くて、
でも地図を作るだけだと面白くなくて、
街を計画したりデザインしていくというのにやっぱりその関心を持って、
高校生の頃にいくつかそういう本を読んだら、
最後都市工学っていうのが書いてあったりとかね、
著者の名前、著者の出身とかで。
そういうところからここに来たというので、
ちょっと話したら長くなるんですけど、
それでですね、私の都市計画の研究の一番のコアは歴史の研究なんですね。
今の話も含めて都市の歴史だったり、都市計画の歴史とかをやっているんですけど、
その中で朱子の時の研究の中で出会ったのが石川栄夫という都市計画家なんですね。
この人は日本の中では非常に有名な都市計画家というか、
例えば都市計画学会の学会所で石川所という名前になっているんですけど、
つまりその学会を作った人なんですね。
そういう人がいるんですけど、
その人のことがすごく私は中心で調べて、
非常に面白かったのは、
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普通に都市計画のある種の対価で、
すごく学会所の名前になっているぐらいだから、
いわゆるザ都市計画という人だと思ったら、
常に日本の都市計画ってダメだと、こんなんじゃないんだと、
本当の都市計画って違うんだと。
特に印象的だったのは、
都市計画が実際の都市から離れているように感じると。
自分のやっていることが、
本当に都市のことなんだろうかということをずっと問い続けて、
いかに都市計画というものを、
本当の都市に近づけるかということをずっと考えた人だったんですね。
それはどういうことかというと、
都市計画って法制度が中心にあって、
いわゆる法律で都市計画って決めるんですよね。
ここに道路を作るとか、
用途地域をどうするとか。
それがいわゆる都市計画だと思われているんだけど、
本当はそうじゃないんじゃないかと。
もっと都市のまさに痒いところに手が届くというか、
生活そのものをしっかりと計画デザインしていかないといけないんだけど、
都市計画というのは、
法定都市計画というんですけども、
法律的な都市計画、
あるいはそれを支える技術としての都市計画に留まっていて、
自分の考えるいわゆる文化を、
都市の文化を守り育てていくような都市計画ではないんだみたいな、
そういうことをずっと言っていたんですね。
そのことを収支では、
石川だけじゃないんですが、
そういうことを取り扱って、
自分としても初めから都市計画って、
もっとそういうものなんじゃないかと思っていたら、
大学だともっと狭いというか、
法律だったり、
技術だけを学ぶんですけど、
石川ということの研究を通じて、
本来あるべき都市計画とか、
都市というものに非常に強い関心を抱いていたんだけど、
その時に、
じゃあその都市計画、
いわゆる本当の都市計画とか、
生活者に届く都市計画とか、
文化都市の都市計画というのを表す言葉が、
やっぱりなかったというか、
石川さんは、
それを都市計画と呼ぼうとしているんですけど、
でもそれはいわゆる、
世間一般の都市計画ではなくて、
そうすると、
何と言えばいいのかなと、
ずっと考えていたというのが、
アーバニズムに繋がってくるんですけど、
それで、
2006年ぐらいに、
テンプラスマンという雑誌が当時あって、
当時、
今はもうなくなっちゃいましたけど、
いわゆる言論、
都市とか建築文、
分野の理論士としては、
憧れの存在でしたよね。
で、あれに書かせていただくことが、
機会があった時に、
石川栄夫の話を書いたんですけど、
その時に、
まさにその、
石川栄夫の野郎としては、
なんという風に名付けようかなと思って、
いろいろこう、
やっぱり探ったというか、
考えた時に、
実は出会った言葉がアーバニズムで、
そこでピンときて、
アーバニズムって言葉は、
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ちょっと、
その後調べて、
いろいろ分かってくるわけですけど、
最初の直感としては、
イズムって言葉が非常に引かれて、
都市が好きな人が、
都市を愛する人が、
考える思考とか、
思想なんじゃないか、
という風に、
勝手に言葉からね、
思って、
実は石川が考えていたのも、
そのことじゃないかということで、
石川の野郎とした都市計画、
そのことをアーバニズムと呼んだ方が、
いいんじゃないかということを、
思いついたんですよ。
当時、論文の名前は、
中心市町活性化のアーバニズム、
みたいな名前なんですけど、
そこでアーバニズムであったというのが、
最初の話で、
最初はアーバニズムなんです。
アーバニズムじゃなくて、
その後、
そういうアーバニズムというのは、
当時は石川のことで考えたけど、
さっき言った2009年に、
ニューヘイブンで、
アーバニズム計画で半年間、
時間があったというか、
逆に研究院で行ったので、
自由に時間を過ごせるという中で、
受け入れてくれた先生が、
アーバンデザインワークショップという、
小さな事務所を、
学外でやっていて、
そこに席を置かせてもらって、
自由に使っていいよと言って、
使わせてもらった後の、
ところに書庫があって、
それがガーッと本が並んでいるんですけど、
その本の中を見たら、
やだとアーバニズムだらけだったというか、
特に2000年代、
それは2010年、
9年とか10年ですけど、
2000年代くらいから、
アメリカというか、
英語圏の都市計画とか建築分野で、
とにかくアーバニズムという言葉が、
端的にはタイトルですね、
書籍のタイトルとかで、
頻繁に使われるようになっていて、
そこにまさに物として、
その本の列に出会ったわけですよね。
それで、
これどういうことなんだろうかというのに、
次は関心を持って、
そのアーバニズムという現象。
後で考えると、
ちょうどニューアーバニズムという運動が、
アメリカの都市デザインで起きていて、
アーバニズムという言葉が、
都市計画の中で復権していくという時代が、
90年代にあって、
その後さらにアーバニズムが、
いろんな意味で、
アメリカでも従来の都市計画とか、
都市づくりが見直される中で、
やっぱりそのアーバニズムが、
そのアーバニズムが、
都市づくりが見直される中で、
やっぱりそのアーバニズムという言葉が、
使われていくんだということが分かって、
そこからアーバニズムというものに、
非常にこう、
いろいろ研究というかですね、
どういうアーバニズムがあって、
一体どういう歴史的な経緯があってとか、
ということを調べ始めた。
というところで、
まずアーバニズムというのが、
一通りこう見えてきて、
その時にアーバニズムって、
都市社会学の出身になっていることなので、
一つはやっぱりアメリカの都市社会学の言葉ですよね。
アメリカの都市社会学の人たちが、
いわゆる当時の都市の生活様式、
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実際の都市で行われている生活そのものを、
調査して理論づけるために、
作った言葉が一つあって、
それは、
事実概念というかですね、
実際の都市生活の話ですよね。
その話と、
その当時、
建築とか都市経緯で使われていたアーバニズムとの関係が
分からなかったんですよね。
それに一応不思議に思うと、
アーバニズムというのは、
都市社会を事実概念として捉えるという、
言葉の意味と、
一方で建築とか都市経緯の人たちが使っているのは、
やっぱり規範であって、
こうあるべきだとか、
こういう都市づくりがあり得るんだという、
都市経緯と近いんですけど、
いわゆる規範概念。
それが両者が混じり合って、
アーバニズムという言葉が存在しているというのが、
疑問であって、
アーバニズムとの関係が分からなかったんですよね。
それに一応不思議に思ったということと、
一方で、
アーバニズムの中には、
疑問でもあったんだけど、
面白さだと思って、
そこにまず、
すごく可能性を感じたんですね。
今、事実とか、
規範といったけど、
このことは実は、
私は当時はあまり明確には言えなくて、
後に、
社会学の人たちと研究会をしたことがあって、
そこで社会学の人たちに教えてもらったというか、
これはこういうことだろうと言ってもらったので、
はっきりしたんですけど、
それでアーバニズムというのが先にあって、
それを今度は、
アーバニストになってくるのは、
アーバニストになってくるのはですね、
何だったんだろうな。
一つは建築学会か何かで、
そういうアーバニストについての
議論をするというふうに、
建築養学校、
養学校ってのがあったんですね、
そのイベントが確か。
それで呼ばれたときに、
今度そこでもう一個思いついたのは、
アーバニストって何かって語るときに、
アーバニズムっていう言葉との
称号で考えてみると、
すごくアーバニストってのが
分かりやすいんじゃないかっていうことに
気づくんですね。
それは実際の欧米でのアーバニスムという言葉の、
あるいはアーバニストって言葉の
使い方ともちょっと関係していて、
つまりアーバニズムっていうものは、
今言ったように、
社会学とか建築、
実態を調べるようなものから、
あるいは生活から、
想像、計画まで含んだ言葉で、
実際アーバニストと呼ばれている人たちも、
両方があるというか、
通常、いわゆる建築家で
都市企業をやるような人たちを
アーバニストと呼んだりとかもするけど、
ただ先ほどおっしゃったように、
いろんな分野の人が
自分はアーバニストだというふうに、
それは別に大学にいるだけじゃなくて、
いろんな活動をやっている人たちが
アーバニストと呼んでいる。
これはなぜかというと、
アーバニズムの言葉にある
領域性みたいなものが、
アーバニストにも
反映しているというか、
そういうふうに捉えることができるんじゃないか。
その前提には、
アーバニズムとアーバニストが、
アーバニズムの実践者として
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アーバニストというのを
関係づけることで、
そういうふうに言えるんじゃないかというか、
これはどちらかというと、
私のビジョンなんですけど、
本当にそうかどうかというと別で、
そういうふうに捉えることで、
いろんなことが見えてきて、
そういうふうに捉えるということで、
いわゆるアーキテクチャーとアーキテクトとか、
プランニングとプランナーという、
そういう関係性を
アーバニストにもつけてみたら、
アーバニズムとアーバニストだったと。
言ったら、そんなことを、
これも思いついたというか、
そういうふうに考えたらいいんじゃないかというのが、
それは2013年ぐらい、
4年とかだと思う。
その辺、多分そういうことだと思う。
今ちょっと思い出してみたら、
多分そんな流れだったんじゃないかなと思っていますが、
他にも重要なことがあったような気もしますが、
大まかにはそんな感じだったと思います。
現在、2021年現場ですね。
アーバニストという定義は、
どんなものだと考えていますか。
そうですね。
難しいんですけど、
辞書を引いてみると、
アーバニストって、
日本語の辞書で何て書いてあるかというと、
2つの意味があって、
1つは都市企業の専門家ですよね。
もう1つは都市を楽しみ、
都市生活を楽しみ、
アーバニストというのは、
都市を楽しみ、
都市生活を楽しみ、
都市生活を楽しみ、
何だったかな。
都市に住んで都市生活を楽しんでいる人。
その両方の意味が書いてあって、
確かにそういう使われ方が、
今のアーバニストの話にも含めるとあるんだけど、
現代の、
今考えているアーバニストというのは、
そのどっちかではなくて、
それが曖昧に重ね合わされたような、
既水域という言葉を使っていますけど、
いわゆる淡水と、
もう1つの、
海と川が交じられるような場所ですよね。
そんなようなイメージがあって、
例えば計画者、
都市企業の専門家なんだけど、
でもまさに都市生活を楽しんで、
それを発信しているという側面を持っていたり、
あるいは都市を楽しんで、
生活者なんだけど、
実は自分たちの環境を生み出しているみたいな、
そういう、
楽しむってあるんですよ。
消費者というか、
都市の享受して、
使い手なんだけど、
一方で、
都市自体を生み出す力もあるという、
それがすごく密接に関わっているような人たち。
だから、
単なる、
例えば職業として計画をやっているけど、
本人は全然都市を楽しんでいない、
みたいな人もいなくもないんですよね。
そういう感じが見えない人たち。
でもそうじゃなくて、
明らかにこの人は都市が好きで、
都市に可能性を感じていて、
都市を計画したりもするという、
そういう人たちをアーバニストという風に
呼べるんじゃないかと。
今は計画の方ですね。
そんなようなことを考えているので、
定義としては、
言葉で言うと難しいんですが、
都市を楽しみながら自ら都市を生み出すと。
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そういう人たち。
そういう人たちだというふうに、
端的に言えば。
なるほど。
いい人たちだなと思って、
端的に言うと。
そうですね。
私たちも周りのコミュニティで、
私たちはアーバニストだよね、
あなたはアーバニストっぽいね、
みたいな言葉を使い始めているんですけど、
中島さん的に、
この人はアーバニストだなとか、
でも本人は認識していないんだろうけど、
みたいな。
例えば例としてあったりします。
注目のアーバニストみたいな。
そうですね。
ちょっと難しくて、
さっきの、
やる前にトップ100アーバニストとか言っていましたよね。
確かにそういうスターアーバニストみたいなのも
いるかもしれないけど、
私の考え方としては、
誰もがアーバニスト的には振る舞えるし、
そういうふうになるべきじゃないか、
という考え方があって、
アーバニストというのを祭り上げて、
すごい人たちがいるぞ、
みたいなことではないんじゃないかと思っている、
というのを前提の上でですね。
注目というよりも、
最近の動きの中で、
私ずっと大学にいるので、
教育をやっているじゃないですか。
いろいろな卒業生がいて、
卒業生の中で、
10年前にはいなかったような活動を
する人たちがいるんですね。
例えば、
これも大前提としてですね、
アーバニストって両方の側面、
計画者、もともと計画とか専門家が
生活の方に行くパターンと、
もともとの生活者が創造していくパターンと
あるので、
どちらかというと前者の話になりますけど、
卒業生の中で、
我々のところで説明すると、
大手の設計組織事務所とか
デベロッパーとか行くんですけど、
例えば一人大手の設計事務所にいて、
そこでいろんな大きな建物とかの
設計したり計画している人がいるんだけど、
その彼がまだ20代なんだけど、
突然、
土地というか古いビルを借金して買って、
週末にリノベーションして、
そこで地域に開かれたレストランとか
シェアオフィスを作ると。
これ、
たぶん今ではなかったと思うんですよね。
借金することがあっても、
それは自分の家を買うときに借金するのであって、
そういうリスクをある種追って、
でも週末にそういう活動をすると。
でも普段は大きな規模で設計をしているみたいな、
仕事と活動というのが両方あって、
その活動が、
もちろん今でもちょっとした街づくり活動とか
やるのはもちろんあったんだけど、
それがもっと本格になって、
本当に場作りとかそういうのになっていくような人。
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確か皆さんホームページを見たときに
三文字くんの名前が出ていたと思うんですけど、
彼も関わっていることですけど、今の話は。
そういう例えば卒業生がいたりとか、
あと同じように、
これはもう今40に近くなりましたけど、
卒業生で、
我らの研究室に卒業した後に、
学生時代に起業して、
街づくりのNPOをやっている人がいるんですけど、
内容として、
キッチンカーというんですか、
当時は棚カーと呼んでいましたけど、
軽トラックみたいなものの後ろに、
移動販売みたいなものだったりとか、
そういうものを作って、
過疎地とかで支援したりとか、
いろんなそういうことを
15年前からやっているやつがいたんだけど、
彼もその活動自体は、
街づくり的にはよくあるというか、
そういうアイディアなんだけど、
彼も自宅を、
たまたまおばあさんが施設に入るというので、
おばあさんが暮らしていた建物を
彼が引き受けて、
そこを新築、
帰って新築したんですね。
スカイツリーの近くなんですけど、
その時も彼は普通の家を建てるんじゃなくて、
実は1階から3階までを、
シェアオフィスみたいなものなんですけど、
街づくりとかがあるようなものにして、
4階に住むみたいな、
そういうのを有名な建築家に作ってもらったところもあるんですけど、
そういうふうにやって、
地域で、
仕事としてはいろんな地域で仕事をやりますけど、
そこを自分の拠点として定めて、
そこでそれを経営して、
当然、街づくりとか変わりながらという、
そういう生き方をする人が出てきたりしてて、
つまり計画、
我々の卒業生たち自体は結構変わってきて、
というか極端な例かもしれないですけど、
ただ単に企業に入って、
仕事としての計画とか設計をするというだけじゃなくて、
自分の中で生活の方も、
そういう仕事じゃないんだけど、
その活動の中に入ってきて、
そういう場を作るみたいなね。
そういうのがたくさん増えているんだと思うんですよね。
東京だとちょっと大変ですけど、
地方だと富士吉田とかそうですけど、
無数にそういう場所があるので、
チャレンジしやすいという側面もあって、
そういうような生き方、
我々はこの本の中では仕事と活動という関係で、
少し整理をしたりしようと思っているんですけど、
そういうアーバニストはたくさんいるんじゃないかなと思ってまして、
そういうのに非常に関心を持ちますね。
今の20代とか30代前半くらいまでの人たちで、
我々の感性、感覚とはちょっと違うような、
どちらへのかかり方をしているという。
仕事と活動が一体となっているみたいな暮らし方。
そもそも仕事だけじゃないというのはまだあって、
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必ず名刺が何個かあるみたいな人たちですけど、
活動の中に、
仕事と全く関係のない活動ではなくて、
シームレスにつながるようなものがあって、
そのうちどっちが本当の仕事なのかよく分からなくなるぐらいの、
そういう人たちが都市へのかかり方としてあるなとは思ってまして、
なかなかだなと思ってますね。
先ほど前提として、
アーバニストは誰もがなれるという話があって、
我々もそれを信じて活動はしているんですけど、
やっぱりカタカナ子だし、
なんかすごい特権的なすごい人たちなんですか?
みたいなことを聞かれたりして、
そういう時に中島さんはこういう人なんだよって
説明するとしたらなんてこう伝えますか?
アーバニストは自称が多いですよね。
自分でアーバニストだと思えばアーバニストだってことなんですけど。
ただ、
確かにカタカナ子というか、
なんでその、
まさにカタカナというか、
英語なんですか?みたいな話があるんですけど、
その理由はさっき言ったように、
そもそもアーバニスムから入っているので、
そことの関係が個人的には大事だと思っているから、
アーバニストという言葉で使っているけど、
実際の活動としてはもっと違う言葉で
言えることはあるのかもしれないですよね。
何でしょうね。
何ですか?
でもなんかその、
記事で書かれていた、
生きることと作ることが一体となっているというのが、
我々の中でめちゃくちゃしっくりして、
多分私たちが今仲良くやっている子たちだったり、
いいなって思う風景も、
そういう人たちが作り出す生活の景色だなと思って。
そうですね。
そうですよね。
ちなみにちょっとさっき話を忘れたというか、
その話で言うと、
もともと私が学生時代から、
広島県の友野浦というところで、
町づくりのお手伝いというか、
あるいは勉強させてもらった場所があって、
港町でね。
すごい古い港町なんですけど、
人口はすごく減っていて、
という町があって、
2000年くらいから、
ちょっといろんな問題があった町なので、
変わっていたんですけど、
その町で2000年、
10年くらいの間に、
まさに空き家再生なんですが、
古い町のボロボロだった空き家が、
どんどん若い人たちがそこに入って、
若い人だけじゃないんですけど、
お店を始めたりとかするというのがあって、
その時に自分たちの手で、
ある意味ではDIY的な感じで、
ちょっとしたことだったら全部やるというか、
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実はそれがそんなに資金が高くなくて、
それで環境を乱していくという、
目の当たりにしたことが結構大きくて、
それはなかなか東京では難しいというか、
さっきのようなやつはいますけど、
地方だとそういうことがずっと起きてましたよね、
2000年くらいの時には。
その辺は彼らはわざわざ、
iターンとかも多かったし、
jターンとかもあるんですけど、
選んで家族で来てというか、
多分同じような共感する家族と結婚したりして、
子供も育ててみたいな、
そういう人たちが何人かいて、
そういう意味では本当に生き方と、
都市というか環境とが一体となっているような、
そういうのがあってですね。
それはやっぱり東京で私たちが暮らしていた環境と、
私が育った国とは全然違っていて、
そういうのにはすごく、
自分はそういうふうになれるかなとは別としても、
非常に感銘を受けてですね。
そういうのが発想というか、
アーバニストの発想にもあるのかなという気は今、
さっきの話を聞いて思いましたが、
街づくりの人たちでもあるんですけど、
街づくりというとどうしても組織というか集団というかですね、
個人じゃないんですよね。
街づくりというとやっぱり街が、
もちろん中には一人リーダーがいたりとかキーパーさんがいて、
街を作っていくんだけど、
基本的にはでもやっぱり、
個人で何かって始まるというよりは、
やっぱり地域が考えて、
みんなでこう考えて、将来を考えて、
地域で動いたり、
いろんな組織が行政とか関わっていく、
それは一つの街づくりとしてあるんだけど、
友村でも感じたこととか、
アーバニストのことの中では、
やっぱり単位が個人から始まると、
別に個人が孤立しているわけじゃないんだけど、
ネットワークで繋がっているんだけど、
やっぱり一人一人の生き方の問題であって、
最初に地域とか街の方が前面にあって、
その中で人が動くというよりも、
人が動き出して、
それが最終的に地域になっていったら街が良くなっていくというのがあるんだろうな、
と思うんですけど、
アーバニストの言葉をわざわざ使うというか、
ほとんどの現象は街づくりで説明できるというか、
街づくりだと思うんですけども、
そこをあえてもうちょっと個人の、
今言ったようなものに着目するために、
アーバニストの言葉を使うというのが、
わざわざこういうことをやっているところがあるかもしれないですね。
話の途中ですが、
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