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2021-02-02 38:14

【#39】都市とお金:ゲスト編「まちづくりのアセットマネジメント」稼いでかつ、意味のある場所にするには?

「都市とお金」シリーズ第三弾。今回は、都市とファイナンスのプロである渡邉高章さんに、ゲストとしてお越し頂きました。地域/公的資産の収益化に向けた事業立案及び実行、地域不動産オーナーへのコンサルなどを行う合同会社アーバンギークス代表の渡邉さんに、実践レベルから「意味のある場所」をつくるためのお金の考え方を教えて頂きました。

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◉ゲストプロフィール

合同会社アーバンギークス代表 社員 渡邉 高章

1979年生まれ。日本大学理工学部を経て東京大学大学院都市工学専攻修士課程修了、2004年に株式会社UG都市建築入社。主に都市開発コンサルティング業務に従事。2008年森ビル・インベストメントマネジメント株式会社に入社。J-REIT運用にかかる物件取得及び公募増資、期中管理業務等を担当。2012年に株式会社玄海キャピタルマネジメントへ入社後は、大型オフィスビルからヘルスケア施設、住宅、ホテル開発案件の証券化等、多様なアセットマネジメント業務に従事。2018年2月、地域プロジェクトと投資資金を結びつけることを目的に合同会社アーバンギークスを設立。現在は広島県福山市鞆の浦で古民家再生を担うほか、株式会社一平ホールディングス及び九州アイランドワーク株式会社にて取締役兼最高財務責任者を務める。

合同会社UrbanGeeks(アーバンギークス):http://urbangeeks.co.jp/

渡邉さんのnote:https://note.com/hotaka0218/n/nf68e6885fce1

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00:12
皆さん、こんにちは。編集者・ライターの杉田麻里子と、プロジェクトディレクターの石川絵加子です。
この番組は、都市というテーマが好きで好きでしょうがない2人が、都市に関するさまざまなグッドニュースをザック・バランに話す場所です。
はい、本日もGood News for Citiesをご視聴いただきありがとうございます。
過去2回にわたって、都市とお金をテーマに、石川と私と2人でおしゃべりしたんですけれども、今回は実践編ということで、ゲストの方にお越しいただいています。
合同会社アーバンギークス代表社員、渡辺貴昭さんです。よろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。渡辺です。
よろしくお願いします。今回は、地づくりのアセットマネジメント、稼いでかつ意味のある場所にするには、というテーマでおしゃべりしていけたらと思うんですけど、まずは簡単に自己紹介の方からお願いできますでしょうか。
はい、渡辺と申します。よろしくお願いします。私自身はですね、もともと20代の頃ずっと都市計画の分野で、実際デザインであるとか都市計画の調整とかそういったことをやっていて、
30の時にですね、Jリヒトっていう不動産の投資新宅という世界に入って、約10年、不動産のファンドの世界で生きてきました。
40前になって、もう一回都市の世界に戻ろうかなと思った時に、意外とお金の部分と街づくりの部分を、両方プロとしてやってきた経験の中で、
うまくお互いを結びつけるというんですかね、ということを仕事にしていると、意外と少ないなあということに気づきまして、それで街づくりの世界で、
実際その大手町とかいろんなところにあるお金を結びつけてですね、街づくりを進めていく。今までだと割と補助金とか助成金とか、
街づくりってどうしても使うっていうところが頭から離れないんですけども、そうではなくて、有効な民間プロジェクトに、民のお金を使って進めていく。
その中、橋渡しみたいなことができればなと思ってですね、アーバンギークスという会社を設立して、もう3年目になります。
私にしてはそういった意味で、街づくりとファイナンスの両方を見ているので、事業会社のいわゆるCFOであったりとか財務担当をやりながらですね、
実際自分としてはプロジェクトを街づくりでやっていて、お金を引き込みながら少しずつプロジェクトを動かす、そんなことをやっている人間です。
ありがとうございます。そもそも私、アーバンギークスっていう名前がすごいイケてるなと思って聞いていたんですけど、名前の由来はどこから来たんですか?
03:03
正直かなり悩んでですね、起業するときにまずカタカナでいくか漢字でいくかというところから一晩ぐらいずっと悩んだんですけど、
自分自身が最初に大学院都市計画都市デザインを専攻したときに、周りにいる人間って本当に街づくりとか都市計画とか都市デザインということに対してむちゃくちゃ知識が深いんですね。
大学院に行くと陰性の部屋っていうのがあって、一人一個本棚与えられるんですけど、そこに並んでいる本っていうのは都市計画系なんだけど、みんな一人一人並んでいる本が全然違うんですね。
つまりそれがそれぞれの自分たちのオタク分野ですっていうのを意思表明していて、それに詳しいっていうことを他の人に知らしめてるっていう感じなんですね。
で、自分には絶対俺は負けないっていうことを明らかにしてるっていう感じなんですけど、自分が会社を起こすときにやはりこの分野では人には絶対負けないんだっていうものを都市計画の分野で一つ作りたいなと思って、
それでアーバーギークスって名付けたんですね。なので人からするとお前オタクなのっていう話になるんですけど、いいけど深掘りできる専門家っていう意味でアーバーギークスっていう風に名付けたって感じですね。
なるほど、わかりやすいですね。ギークスってオタクっていう意味ですよね。確かに最近IT系の業界の交流とかもあって、オタクとかギークスみたいなところへのネガティブなイメージが払拭して、結構ポジティブにオタクがかっこいいみたいになってると思うんですけど、
アーバニスト、都市の分野でのギークっていうのが私はすごい好きだなと思って聞いていました。ありがとうございます。ギークになれるように頑張ろうっていうというイメージですね。
ちなみにこの間もリスナーから質問であったんですけど、都市への興味みたいなものってパーソナルストーリーとして渡辺さんはどこから来ていらっしゃるのかなと思って。
これ語ると多分20時間くらいかかるんですけど、3分くらい凝縮するとですね、僕実は団地生まれ団地育つなんですよ。
東京ですか?どこですか?
神奈川県に富代団地っていう団地があって、大体全体の800個くらいなんですけど、そこで生まれ育ったのは原風景が僕の高段の団地なんですね。
なので、自分が生まれ育った世界っていうのを、実は誰かが図面として線を引いているっていうことで、自分の思い描いている世界を誰かが線を引いて、そこに僕が育って、それを原風景として育ってきたっていうことに
ものすごい興味関心が強くなって、僕のじゃあふるさとを線を引いた人は最初の1本目の線を何を考えて描いたんだろうっていうことを、結構深く考えることがあって、その中でやっぱりアーバンデザイナーっていう人たちが
デザインをする過程というかですね、オリジンっていうところにすごい興味があって、それで研究対象にしようってずっと思ってたんです。
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たしかに今実際ある都市を分析する、今ある都市を分析するってだけじゃなくて、これがどうできたんだろう、これを作った人がどんな意図で作ったんだろうっていうところで、そこにはその当時使われていたお金というか、どこからお金が出てきて、どういった予算配分でこの場所ができてきたのかみたいなところにも思いが馳せられると思うんですけど、
そもそも、そうですね、ファイナンスお金みたいなところで、私も都市デザイン勉強してたんですけど、あんまり専門の、例えばコースだったりとか、それにフォーカスしている人とかも少なかったなと思っていて、
実際にプレイヤーも、小戸会社始められた時にあんまりいなかったっていうことをおっしゃられていたんですけど、何でそんなに珍しいのかとか、その中で何で小渡辺さんがファイナンスだったのかみたいなところも聞いてみたいなと思います。
大学院の時にBIDとかTIFっていう、ファイナンスに近いようなスキームっていうのが海外でやってますよって話を、当時の都市デザインを教えてくださっていた北澤武先生という先生がいらっしゃるんですけど、
この先生が非常に詳しくレクチャーしてくれてですね、こういうお金を結びつけて都市をデザインしていくっていうところも、アーバンデザインの一種だったんだなっていうのを一つ学ぶきっかけをいただいたんですね。
その後、都市企業のコンサル入って4,5年ずっとやってたんですけれども、結構ファンドバブルちょうど前ぐらいだったので、結構いわゆる事業コンペみたいなものが多かった時代なんですね。
いわゆる霊災アーバンデザインスタジオにもですね、そういった事業コンペに参加しませんかみたいなディベロッパーさんからの誘いがあって、僕らはそういうところで要石これだけ足すとこういうプランになりますよ、こういうコミュニティを作りましょうみたいなそういうプランニングをしていって、
ディベロッパーさんはそこに事業計画を載せてコンペに出てくるみたいな、そういうことを一緒にコンソーシャルとしてやってたんですね。
はっきり言うとほとんど勝てないんですよ。それって自分が描いた絵が悪いっていう、それも一因なのかもしれないですけど点数表見るとそこはあんまり差がつかなくて、結局その事業計画の濃淡によって事業コンペっていうのは勝ち負けが結構リアルに決まるんですね。
なのでどんなに面白い絵を描いても、あなたが作ったビルはいったい一坪いくらで売れるんですかっていうところの数字が止まらないと絵に描いた餅で終わるなっていうことが結構感じることが多くて、
ちょうどそれが2008年頃の話なんですけれども、たまたまファンドバブルの上り調子の時で未経験でもファンドで頑張れば雇ってくれるみたいな会社が何社かあって、
それでやっぱり自分の中で絵に描いた餅で一生終わるよりは、やっぱり数字の部分をきちんと理解して実現できる街を作りたいなと思ってですね、それでファイナンスの世界に飛び込んだという感じですね。
09:08
なるほど。ありがとうございます。
ファイナンスっていう言葉が結構、今最初から当たり前に出てきてると思うんだけど、そもそも街づくりとファイナンスっていった時に、そのファイナンスは具体的に何を指してるんだろうとかを、多分いろんな種類があると思うんですけど、
花部さんはどういったものをベースにやってらっしゃるんでしょうか。
そうですね、私が最初に入った世界っていうのはJリートって言って、東京証券取引所に上場しているリートなんですね。
なので市場から不特定多数の人たちが投資家として参加をして、そこの投資口っていうのを買ってもらうんですけれども、その買ったお金で、逆に言うと我々はお金を調達をして物件を購入していくっていう。
で、購入した不動産をきちんと収益が上がるような形で運用していって、その物件が上がってくる利益から逆に言うと投資家さんに配当するっていう、そういう仕組みなんですね。
なので、最初に関わった仕事っていうのは、不特定多数の人が証券取引所で買うっていう行為から始まって、そこからお金を調達するっていう、そういう流れですね。
なるほど、なるほど。それとセットでなんですけど、まちづくりとファイナンスで、ファイナンスの話の時にアセットマネジメントって言葉もよく耳にすると思うんですけど、我々もなんとなく分かったような気が、分かったような気になって使っているみたいなところもあると思うんですけど、具体的に何か、そもそも何ですかっていうことをお伺いしていいですか。
了解です。アセットマネージャーっていう仕事っていうのが、なかなか多分一般用語化してないので非常に難しいんですけれども、いわゆる不動産の証券家っていう言葉がまず一つあって、それ何かというと、不動産を持つためだけの専用の会社を作って、そこに、みんなんな人たち、投資家さんと呼ばれる人たちですけども、そこからお金を集めて、不動産を購入をし、代表となってある人が、
その物件に運用というかですね、この不動産、こうしたら収益上がるよねっていうことを指示出しをしていって、収益を上げていくっていうのが1点の流れで、このお金を集めるっていう仕事と、集めたお金で不動産を買うっていう仕事と、買った不動産をきちんと収益の上がる形に持っていくって、この3つの要素をこなしていく仕事っていうのが、いわゆるアセットマネージャーなんですね。
大変そう。
大変そう、確かに。なんか指揮者みたいな感じというか、結構いろんなプレイヤーが、ステークホルダーが入ってくるので、かなりプレッシャーがあるお仕事なんですね。
そうですね、まさに指揮者っていうのが一番多分説明としてわかりやすいなと思っていて、つまりアセットマネージャーって、ある特定のことをひたすら専門としてやるというよりは、もちろんいろんな人たちに指示出しをしていきながら、自分自身の手を動かしていって、不動産を買うという作業、運用するという作業。
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例えばテナントさんをつけるには、そのテナントさんがどれぐらいの賃料を払えるかということを確認してもらいながら、賃貸者契約を結んで賃料を払います。これ売り上げのプログラムなんですけど、逆で今度は企業として出てくるものもいろいろあるわけで、水道高熱費とかビルマネージメントのコストとか修繕コストとかいろいろあるんですけど、それを全部見ていって、できるだけコストを下げてやろうということをやっていかなきゃいけない。
投資家さんからは常に、え、なんで配当下がったの?みたいな。ツッコミから、こういう理由で下がるんですけど、欲求はちゃんと上げてきますんでっていうような話をして、最終的に物件を売らないと投資家さんにお金は全額返せないので、マーケットを見ながら、そろそろ高値で売れるなっていう時には売りを出して、ちゃんと利益を作っていくみたいなことをスケジュール立ててコントロールしていくっていうですね。やってた時は本当に意外だったですね。
なるほど。まさに街を作る人がマセットマネージャーなんだなって、今ちょっと話を聞いていて思いました。それこそなんかいろんなビジョンでこう、パーティシパトリーデザインとか市民参加とかいろいろこう、街づくりのビジョンってあると思うんですけど、そもそものお金回りのことであったりとか、それに伴う行政の制度の話であったりとか、そういったものを把握した上で、
いろんなプレイヤー、都市のプレイヤーがみんなウィンウィンというか、みんな嬉しくなるぐらいのバランスを整えて、かつ面白い場所にできたら、街ってもっと面白くなるんだなと話を聞いて。
確かに今回のテーマである、稼ぐだけじゃない意味のある場所にするには、みたいなのがちょっとこの話と絡んでくるかなと思うんですけど、シンプルにその話を聞くと、投資している側からすると売れる店舗を入れてほしいし、お金が効率的に稼げるような運営にしてほしいっていう要求が出てくるな。
でも、例えば街のためにここは収益性のないこの機能を入れた方がいいとか、ここ公園的に開放した方がいいとか、そういう理想が一方であると。面で見たときそれはとても価値があったり、長期的に見るとそれは価値があるけど、短期的に稼ぐみたいなところで、投資家の方を向くと、なんかつまらない機能ばっかりになるんじゃないかみたいな、ちょっと疑いもあるんですけど、
そこは実際のところどうなんでしょうか。
非常に本質的な質問ですね。その逆っていうのは、僕は10年以上ずっと悩んでたんですね、実は。
おっしゃるように投資家と言ってもいろいろ層があるんですけれども、特に不動産に金融投資家、お金の部分で自分たちに貢献をしてくださいねっていう人たちからすると、利回りが4%取れます、5%取れます、6%取れますってなってくると、やっぱりより高い水準を期待されます。
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なので、例えばこの6%が5%になるんだけれども、周辺に豊かな緑ができて、ここで面白いイベントが開かれて、町全体からは感謝されますっていうところっていうのは、単純に数字の裏付けがないと投資家としては納得はしないわけですよね。
なので、非常に難しいんですけど、エリアマネジメントにコストを払いますと、そのコストによって得られるベネフィットっていうのが一体何なのかっていうところっていうのが、数字できちんと検証できないと、物件を購入した投資家さんからするとなかなか答えの出るものにはならないっていうのは、ジレンマとしてはあるんですね。
それだけ言ってしまうと非常につまらない議論で終わってしまうんですけれども、僕らとして非常に思っていたのが、やはり町として成熟してくると、そこのブランディング、つまり価値として地域全体の価値が当然上がりますよね。
なので、例えば品川を見たときに、一棟一棟のビルは非常にクオリティが高いですっていう話をしたとしても、品川というエリア全体でこういうエリアマネジメントが行われていて、みんなが品川というエリアに着目をし、やっぱり品川にオフィスを移転したいよねっていう風になってくると、おのずとそこの、例えば物件の賃料であったりとか、そこで物件を買いたいっていう人が出てくると、物件の価格が上がってくるわけですよね。
これっていうのは、単純に不動産の修繕をコストを下げましたとか、そういうこととは全く別の次元ではあるんですけれども、実際価値が上がっていくって一つの実績が当然あるわけです。
なので、アセントメネジャーがまだできてはいないんですけれども、やるべき本来の仕事としては、まさにおっしゃったように短期的にはなかなか利益にはつながりづらいんだけれども、あなたが今こうやってやっていることというのは、結果として町全体の価値を上げて、持っている不動産の価値をこうやって上げていくんですよっていうことを打ち下げて説明していくことなんだろうなと思っていますね。
なるほど。それがうまくできている地域であったりとか、日本だけでなく海外とかでもいいんですけど、ご存知の事例とか参考にされているものとかって、地域とかってあったりしますか?
そうですね。なかなか日本でまだそこまでのところを防止か説得してやっている事例って少ないんですけれども、個人的に思っているのはやっぱりモリベルってすごいなって思うことは間もありません。
エリアマネジメントに多大なコストを彼らって払っていて、例えば六本木ヒューズってアークヒューズでご相談なんですけども、わざわざ空地を作って、毎週末などイベントをやって、居住者のために大局圏のレッスンとかまでやり、米を植えて稲刈りまでやってみたいな、そういう事をやってるんですけど、これって変なんし、不動産の価値そのものははっきりと上がらないんですね。
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なんですけれども、六本木ヒューズってこういう面白い街だよね。アークヒューズって常に何かやってて面白いよねって言って、人が訪れてくる。その人たちがお金は直接落とさないんですけど情報を拡散してくれる。こういうことが面白かったですっていう風に流してくれる。それによってアークヒューズって出来てから30年以上経つんですけど、いまだに名前としてはみんな知ってる街になっている。
なので結果としてオフィスの賃料がなかなか下がらないんですね。それは一つのブランディングではあるんですけれども、エリアマネジメントとブランディングがうまくひも付いているという意味ではそこはあるかなとは思ってますね。
なるほど。私、今オランダにいるんですけど、その前は京都にいて、京都に家があるんですけど、京都の事例で考えても面白いなと思うことがあって、一番最初に京都に来たときに駐車場すごい多いなっていうのを気づいたことがあって、
綺麗な町屋が並んでる中に一つポンと駐車場があって、ここは昔町屋だったんだなみたいなスポットって結構京都ではあるんですけど、知り合いの方で、それこそアセットマネージャーをされている方で、京都の歴史的な景観の保全であったりとか、町屋の保全、今どんどんなくなっていっているので、保全活動みたいなところと絡めて、
ただやっぱり古い家なので、改修にすごいお金がかかったりとか、投資家として町屋ちょっと手をかけづらいみたいなところがあると思うんですけど、その中でどうバランスをとって、テナントさん入ってもらうのも、ただ入ってもらうだけじゃなくて、エリア全体の価値を高めたりだったりとか、京都の景観への貢献であったりとか、
そういった負荷価値のところをうまく説得されながら、動いているいいプレイヤーだなと思って見ていたんですけど、町、いろんな町の、京都の場合だったらそうですけど、いろんな地域だったりとか都市だったりとか、文脈でいろんなスキルとか、いろんな負荷価値の付け方っていうのがあるんだなと思ってお話を今聞いていました。
その関係でちょっと質問にも書いてたんですけど、みんな結構すぐに意味のない駐車場作るなーって思ってて、最近でも立派なお屋敷があったところが潰れて、広い駐車場ができてて、これって駐車場の方が家を新しく建てる、相続とかもあるのかもしれないんですけど、駐車場が一番いい理由は何なんでしょうか。
一つに言うと、何も決めなくてもいいっていう最有効仕様が駐車場なんですよね。建物を建ててしまうと、当然ながらその建物でコスト、建築費用を払って、それで新たに収益を生まなきゃいけないっていうリスクを負うわけですけど、駐車場って変だし、駐車場の会社さんがあの土地を借りてくれて、自分で勝手に機械設備をつけてくれて、賃料が上がってきたらその分からお金が払われるっていう、
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ただそれだけなんで、土地を持っている人からはノーリスクなんですよね。なので当然何にするか決めてないんだけれども、ただ固定資産税もかかるので、何かしらチャリンチャリンが欲しいんだよねっていうときに、一番手っ取り早い方法で結局駐車場になってしまうという。
なるほど。
だから優秀なリテラシーがその部分でなかなか伴ってこないっていうのが一つの理由かもしれないですね。
結構あれって、都市の中だとかなり可能性のある有給空間だなと思っていて、そういう意味のあることに使いたいってプレイヤーは絶対いるはずで、ここ何していいかわかんないみたいなその土地を持っている人、そういうのどうしたらうまくマッチングできるのかなと思うんですけど、何かいいアイデアありますか?
結構そのあらかじめその次に使う使い道がある程度見えている場合でよくあるのが、一時的にそのガレージハウスみたいな感じで店舗を仮設的に置いていって、実験的にその店舗を入れて3年5年ぐらい回しながら再開発のスケジュールを見ながら変えていくみたいなパターンって割とよくあるじゃないですか。
だから古くで言うと、三振ビルって日比谷のビルを取り壊した時も三上堂さん結構3年5年ぐらいずっと寝かしていて、そこでイベントをやりながらこう実験的なことをやってたりとかしたんですよね。なのであれでも余裕のあるデベロッパーがまだ今すぐは使い方決まってないんだけれども、いろんなことを実験的にやりながらビルのプラン作ろうぜっていうようなパターンであるときは割といろんなことができるなと思っています。
先ほども申し上げたように、普通の100坪に100坪の土地を持っている普通の地主さんがそういうところになかなか知識が張り巡らされないので、駐車場にどうしても行ってしまう。一方でガレージャーウォースやりたいですとか一時的に屋台をやりたいです。多分そういう若い子っていると思うんですよ。
10年20年お店を出せないんだけれども、ちょっとだけ借りたいですね。そういう子らがうまく駐車場にたどり着けるかというと結局たどり着けないので、やっぱり他でお店出すかみたいな方になる。これだけネット社会になっているんですけれども、不動産もそういうちょっとニッチなものを探し果てるツールがまだないっていうのがちょっと惜しいところなのかもしれないですね。
確かに、そうですね、なんかやっぱり京都街歩いてるだけでも一般の、それこそ町屋とか古い家とかで、いい物件なんだけど空いてるなみたいなのがたくさんあって、きっとその家を持っているオーナーさんからしたら今コストマシーンみたいな、ただ御弟子さん税払っているだけみたいな場所になってしまっていて、
それなのであればもう駐車場にしちゃえみたいなところもやっぱり現実としてある中でそのマッチングみたいなのはやっぱり大切ですよね。
なんか東京中心に公屋の学校っていうのがあるって話も聞いたんですけど、いろんな、例えばビル持ってますとか、家持ってますみたいな、小規模、小中規模、中小規模、中小規模のオーナーさんが、なんかそういったその場所の活用の仕方であったりとか、
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お金を生み出すだけではなくて、そのエリア全体に還元できるような仕組みを一緒に学ぶみたいな場所があるのは、すごいいいことだなと思うんですけど、
公屋じゃない私たちのような、ビルしかと私のような人間がこの辺りの知識を知っておくというか、なんか何かやりたいときにオーナーさんと出会えるとか、そこら辺の仕組みもあったらいいなと思いました。
そうですね、今私もそういった不動産のオーナーさん向けの学校をやっている人たちと付き合いあるんですけれども、必ずしもそこに入っているメンバーってみんな不動産オーナーじゃないんですよ。
実際その建築設計事務所の社員さんであったりとか、税理士さんであったりとか、いわゆる侍業というか、そういう人たちも入ったりとかしていて、
彼らは彼らの専門家の中でオーナーさんにサジェスションもできますし、逆にオーナーさんからするとこういうこと困ってんだよねっていうことにキャッチボールができる相手をどうしても欲しがっているというところがあるので、そういうところはいくつか出始めてるんじゃないかなという気がします。
気をつけなきゃいけないのが、不動産のオーナーさんって非常にこう、不動産屋さんからすると、これ以上ないぐらいにネギを吸ったかもなので、そこのところっていうのは本当に気をつけないと本当にいいようにやられるっていう。
そういう意味で不動産屋さん自身のリテラシーっていうのが本当はもうちょっと高くないといけないっていうのは裏側としてはないですね。
これはもう本当バランスのある知識が個々人にないと結構難しい。
重い課題ですよねこれ。
不動産業界の解体ともう一度組み直さないと、なんか住宅のプロジェクトをやることもあったんですけど、設計までの段階はかなりいい感じでできてたんだけれども、
その賃貸を受け渡して、運営する業者に渡った途端に、その管理リスクがある、管理負荷があるっていうことでいろんなデザインが削られていくっていうのも目の当たりしたりして、
だからこういう一律的なデザインに結局落ち着いてしまったりするんだなとか、その構造自体も結構変えていかないと、そのデザインってものまでたどり着かないなっていう、
そこっていうところを感じたシーンもあったりして、なので結構いろんなところが変わっていってほしいなと思う業界かなと、今聞いてても思いました。
そうですね、不動産業界ってやはり球体依然としたカルチャーが非常に強くてですね、その情報もなかなかネット拡散しづらい。
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それはやっぱり不動産というものが人の資産に直接紐付いているので、なかなか皆さんが常に知れるような状況にすること自体が、
オーナーさんもちょっとどうなんだろうなと思う方も正直いらっしゃるんですよね。ただ一方でそういった情報拡散ができないと、なかなかつながりのある若い人たちとかと結びつけることができないこともあって、
本来その街が一番期待している使い方にマッチングする前に駐車場になってしまうという残念な状況もあるんですね。
なので本当はうまくつながりができるような、頭の柔らかい不動産屋さんというか、ある層さんの人たちはまさにそういう活動だと思うんですけれども、
自分たちがフィールドにどんどんどんどんできていって、街を面白くしていこうぜっていうところと、とはいえ不動産だからちゃんと収益を作ろうぜっていうところを両立していって、
動ける集団ができてくると不動産ってだいぶ変わってくるなと思っていて、今がその過渡期なんじゃないかなという気もしています。
たしかに。
学生時代私は不動産業界の人はファックスで、微メールもなくファックスでやり取りをしていてみたいなイメージがあって、とにかく固い古いっていうイメージがあったんですけど、
たしかにそのR不動産の登場であったりとか、京都でも結構面白い不動産のプレイヤーの方々にもお会いをして、今不動産結構かっこいい、面白いなあっていうふうにイメージが変わってきているので、これからもどんどんいろんなプレイヤーが出てきたらいいなと思いました。
あとは、町づくり、地域への貢献ができるアセットマネージャーの必要性ですね。
そうですね、その意味で言うと、さっきのファイナンスの話もちょっとしておかなきゃなというところなんですけれども、今まで町に何かを投資しますっていう話になってくると、私が個人でやれば銀行からお金を借りるとか、お金を持っている特殊家庭さんから出資をいただくとか、そういう方法がメインなんですけれども、最近クラウドファンディングがどんどん広がってきていて、
特に投資型のクラウドファンディングといって、町に小口で投資をして、自分の好きな町に投資をしながらかつ、ちょっと利潤が返ってくるみたいな、そういう仕組みっていうのがだいぶ一般化してきているんですよね。
なので、例えば今日町屋に投資をしますと、利回りは6%です。3年後に元本が返ってきますみたいな。もちろん投資商品なので貯金とは違って保証されているわけではないですけれども、実際自分の使ったお金というのがリアルな町にこうやって還元をされていくっていうことが、非常に気軽にできるようになってきたっていうところが、この5年10年でかなり変わったところかなと思うんですね。
もちろん背景にある法律がだいぶ改正されてきているというところもあるんですけれども、それ以上にやっぱり皆さんがネットに強くなってきていて、そういうものを使って金融商品を作っていこうというところのモチベーションがどんどん具現化してきたというところもあるのかなと思っていて。
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なのでこういった動きがどんどん広がっていくと何が起きるかというと、先ほどみたいに駐車場にしないとダメだよねっていうところの8歩手前のところで、お金を小口で出してもらえる人たちが出てくれば、ちょっと改装してお店屋さんにしましょうとか、ちょっと変えてみて、面白いお店を運営する人を一緒に探していこうとか、そういうふうに多分切り替わっていくなと思っていて、
お金の使い方っていうのはだいぶリアルに見えながら、街を変えていくことが少しずつできるようになってくる。そういう面白い部分に僕ら今いるのかなというふうに思っています。
ちょっと今後の都市部どうなっていくんだろうというところで、まず結構コロナの影響、結構いろんなオフィス空間だったり店舗の影響が出てるなと思っていて、ポツポツ空きビルとかも目立って空き部屋みたいなのが目立ってきてるなって感じてるんですけど、これからの都市部の不動産みたいなのはどうなっていくと思いますか。
そうですね、縁も竹田のところで急に深い話になりましたが、いろいろとアナリストがいるので一概にコードは入れないんですけれども、
少なくても、いわゆるブティックが壺何十万とかで貸し出していって、銀座の一等地でっていうところに本当に見合った賃料なのかっていうところは、だいぶビジネスモデル自体が考え直されるんじゃないかなという気がしてます。
表参道とか銀座の本当に一等地のところにお店を設け続けることっていうのが、あまり意味がないことになってしまうかもしれないなという気がしますね。
同じようなことは例えばオフィスビルでも言えて、本社機能として同期傍聴丸の内にあること、大手町にあることは非常に有利なんですけれども、全員が全員じゃ生のせいでそこで働くっていうことにどれだけのメリットがあるのかということを、多分考え直す会社が増えてくるんだろうなと。
現実、やはりそういう動きが一番強い、IT企業が集まっている渋谷は空出率がだいぶ上がってきているという現実もあって、みんなが離れてもこうやってネットである程度コミュニケーションを取って仕事が進んでいくんだとすると、
オフィスを設ける場所っていうのは必ずしもその賃料の高い一等地である必要性がないとなってくると、本当に郊外に分散型的にオフィスを設けるようなことが当たり前になってくるかもしれないという気がしてますね。
そうなってくると東京都心部は新しい用途を入れていかないとビルが埋まらなくなってくるので、よりオフィスビルっていうものの価値のつけ方というのが単純に集まって働くっていうことだけじゃなくて、
本当にそこに会議機能としてこれだけ面白いことができるんだぜっていうことのセミパブリックな部分の面白さみたいなものがオフィスビルの中に展開をされてこないと、
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オフィスビルに壺を4万5万貸すことの魅力っていうのはだいぶなくなってくるという印象ですね。
確かに集まる意味みたいなものをもう一度問い直さないと、今までデザインじゃちょっと他の代わりがあるっていうような感じになってきそうですよね。
海外の事例なんですけど、最近サンフランシスコの家賃がかなり疑落しているっていう記事を読みまして、2020年にシリコンバレーですよね。
オフィスでITブームでかなり賃料が上がっていたところが、例えば最近だったらピンタレストが大きな、今開発されているオフィスのリースをキャンセルしたりだったりとか、
ツイッターでしたっけ、ツイッターももう一生リモートワークでいいよ、戻ってこなくていいよみたいな中で、今まですっごい高い家賃を払って、月30万ぐらいでしたっけ、普通のアパートでもかかるって話だったんですけど、
それぐらい払いながら住んでた人たちがどんどん地方のほうに、もっと安いところに引っ越しているっていう話を聞いて、だからこそ賃料っていうのががーって落ちているっていう記事だったんですけど、一方で住宅危機というか住宅が足りないっていう状態はまだ解決していないみたいな。
むしろなんかひどくなっているって記事だったんですね。で、私の限られた不動産ファイナンスの知識ではすごい読み解きにくい現象だなぁと思っていて、なんかでもこういった、なんでこうなるんだ予想していなかったみたいな、賃料の上下であったりとか、あるなぁと思っていて、次どこに投資するのかみたいな話にも関わってくると思うんですけど、
なんか今日のお話も含めて、もっともっと勉強してみたいな、なんかシンプルにもっと勉強してみたいなっていう興味がすごい沸きました。
ありがとうございます。そう言っていただけると非常に嬉しいです。
渡辺さんが何でも答えてくれるから、我々調子に乗っていろいろ聞いてしまったんですけど、非常に勉強になったし、なんか自分たちが何か企画したりプロジェクトをやるときに、やっぱりこういうファイナンスの知識だったり、ちょっとそれ以外のスキルセットを持った人もチームにいてくれたらどんなに視野が広がるだろう、すごく今日お話ししてて感じました。
そうですね。最後に今後どんな活動を展開していきたいか、野望みたいなことがあったら2021年ですが、コロナも含めてどんな活動されていく予定なんでしょうか。
そうですね。2021年って特に日本の場合は、地方に何かを仕掛けたいっていう人たちが増えてくる年なんじゃないかなというふうに思っています。
36:05
コロナの影響もあって、こうやって我々も今Zoomでつながっているような形ですけれども、それで仕事ができるのであれば、ちょっと地方の方に移住をする。
移住まではいかなくても一時的に拠点を移すとか、そういった事業体であるいは個人であるいは家族であるいはどんどん増えてくると思っているんですね。
そうなった時に、実は地方に融合な不動産がどこまであって、一方でそれがちゃんとお金を作る形でプロジェクト化されているかというと、まだそこまでは正直来ていない。
つまりファイナンスの世界というのは歴然、東京と地方ではまだ差が正直あります。一方で東京ではお金はどんどんどんどん集まるんだけれども、融合なプロジェクトが枯渇していくという状況と、
地方では一方で地域金融機関さんは頑張ってはいるけれども、なかなかお金の部分でいうと、まだ東京ほど生まれたスキームがいろいろ出てきてない。
情報ギャップがどんどんどんどん顕在化してくると思っている。
なので僕みたいな人間が地方でもちゃんと不動産で証券化できるし、小口化できるし、意思のあるいろんな小口の投資家さんからお金を募って新しいプロジェクトできますよみたいなことを、
うまく芸能化していって、それを無限化していくと、今までは東京しか不動産で投資する場所がないのかっていうと、機会がなかっただけなので、地方にもいろいろそういうプロジェクトを作っていけるような気がしてるんですね。
なので日本で今回このコロナの影響もあって、かなり財務大実は悪化してるんですけれども、一方で個人はお金を持っているので、個人の意思のあるお金っていうのを地方のプロジェクトに振り向けていくことで、
非常に面白いプロジェクトを作っていくっていう、そんなことが自分の仕事でできればなというふうに思っているところですね。
なんかいろいろね、聞いている人も質問がありそうな領域だなと思ったので、聞いている方でも質問があれば是非コメントなどお待ちしております。
はい、ありがとうございました。
ありがとうございました。
どうもありがとうございました。
今後もこの番組では都市をテーマに様々なおしゃべりを繰り広げる予定です。
次回もお楽しみに。
38:14

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