1. Good News for Cities〜都市に関する炉辺談話
  2. 【#55】いま、都市伝説は生ま..
2021-07-06 35:05

【#55】いま、都市伝説は生まれるのか?

今回のテーマは「都市伝説」。そういえば、いつの頃からか、都市伝説というものを友人同士で真剣に話す場も少なくなった。あのドキドキとソワソワを私たちは忘れてしまっていたのだろうか...。本エピソードでは、ゲストに株式会社KADOKAWAの音声コンテンツ企画を担当する小枝信介さんを迎えて、都市伝説の起源、ロシアの都市伝説、現代社会における都市伝説の生まれ方についてお話ししてみました👀

【目次】都市伝説で、新しい地図を作る「VOL」/ロシアの都市伝説・バラバーシュカ/そもそも都市伝説の定義って?/都市伝説はどうやって始まるの?/デマと都市伝説/日常生活に都市伝説が存在する風景

⚫︎お話し中に紹介したもの📘
「消えるヒッチハイカー―都市の想像力のアメリカ」ジャン・ハロルド ブルンヴァン
https://cutt.ly/HmcKGLQ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B6%88%E3%81%88%E3%82%8B%E3%83%92%E3%83%83%E3%83%81%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%AB%E3%83%BC
エドガール・モラン(1960年代から都市伝説、という言葉を使っていたフランスの社会学者)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%89%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%A9%E3%83%B3宇佐和通(日本の都市伝説研究の第一人者)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E4%BD%90%E5%92%8C%E9%80%9A
「流言とデマの社会学」広井 脩
https://cutt.ly/BmcKZCJ

⚫︎おまけ🤘
小枝さんおすすめの都市伝説「スクエア」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%82%A8%E3%82%A2_(%E9%83%BD%E5%B8%82%E4%BC%9D%E8%AA%AC)?fbclid=IwAR21Io0sFgkk2xjKSzb6gcldFO-0SkRqe5UW102PAlmKAnQVUyf-sJoEx_Q

⚫︎ゲストプロフィール😀
小枝信介
1993年4月東京都生まれ。
早稲田大学社会科学部を卒業後、損害保険会社を経て、2018年株式会社KADOKAWAへ入社。

キャラクターグッズ開発・イベント企画を担当し、2021年1月、社内コンテストから音声事業を専門とする新部署立ち上げに参画。「地図×物語」という切り口で「自分の日常に紐づいた非日常的な物語(都市伝説)が溢れる生活を作る」コンテンツを企画中。

00:12
みなさん、こんにちは。
エクスペリエンスデザイナーの石川優子と、
リサーチャー・ストーリーテラーの杉田麻里子です。
この番組は、都市というテーマが好きで好きでしょうがない2人が、
都市に関するさまざまなグッドニュースをザックバラーに話す場所です。
はい、今回はですね、ちょっと変わったテーマでお話をしたいなと思っています。
今回テーマは、「いま、都市伝説は生まれるのか?」ということで、
都市伝説についてちょっと考えていきたいなと思います。
今日も素敵なゲストをお招きしています。
株式会社カドカワで音声ビジネスの企画や運営を担当している小枝晋介さんです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
小枝さんとはね、最近ひょんなことから出会ったんですけど、
その時にね、この都市伝説について議論がね、
盛り上がったね。
ちょっと今度ちゃんと話してみようってね、みんなでなって。
で、ちょっと今回お声掛けさせていただいたんですけど、
今ちょっとどんなことをされているかとか、これまでどんなことをしてきたか、
お伺いしてもいいでしょうか。
はい、改めましてカドカワの音声ビジネスウェイカーというところで、
音声の新規事業をやっております。小枝と申します。
で、今、もともと株式会社カドカワというところ出版社ですけども、
その社内の新規事業として、この音声という領域で新しいビジネスをやっていこうというような部署が
着任できまして、その中の企画のプロデューサーみたいな形で色々コンテンツを作っているという感じになります。
もともとは私もこの音声とか、それこそ今日のテーマの都市伝説というところは、
正直なところあまり専門ではなくて、
私もカドカワに入ってからずっとこのキャラクターグッズの開発とか、
あとはイベントとか、そういうの運営をやってきていたという感じです。
なので、今回出演させていただくにあたって、過去の皆さんのお話とか聞いて、
すごいもう専門家ばっかりっていうところで、
どういう立場でお話しできるのかななんていうところが正直不安であったんですけれども、
そこはこのビジネス寄りのエンタメ的な観点で、何か面白くお話しできればなというふうに考えて、
今日お邪魔させていただいている感じです。
私もこのテーマ、都市伝説全然もう、
神分カンプとか言葉を知ってたぐらいで、そこまでリグったこともない感じなんですけど、
03:02
そもそもそれが何かとか聞く前に、都市伝説と、
小枝さんは何をしようとしているのかみたいな先にお伺いしておきたいなと思いました。
はい、分かりました。
先ほどお話しした通り、今角川って会社で音声の新規事業をやっているっていう中で、
音声って言ってもものすごく広くありますよね。
もちろん今回のこのポッドキャストっていうところもそうですし、
いろいろなアプローチがある中で、音っていうものを考えたときに、
やっぱり特色としてこの視覚情報に聴覚情報を重ね合わせるってことで、
今見えているこの現実の見え方が結構変わるんじゃないかなというふうに思ったんですね。
そこでこのもともと個人的に好きだったこの都市伝説っていうものを、
見えているこの現実の世界、つまり場所っていうところに音っていう形で重ね合わせると、
面白いコンテンツができるんじゃないかなと思って始めたっていうのがきっかけになってます。
なんかそういうね、地図を作ろうみたいなね、話を。
そうですね。
一言でやろうとしていることを言うと、
Googleマップ、今おっしゃっていた地図ってところですけど、
このGoogleマップに音声情報をひも付けて、
実際にその場所に行くことによって聴ける音声コンテンツっていうのを作ろうとしているっていうのが前提になってます。
これはまだ今開発企画中なんですけど。
言って大丈夫、言って大丈夫。
本邦初出しみたいな。
でもなんかそれがね、すごく楽しそうだなと思って。
楽しそう。
そこに、地図情報にいろいろするっていうサービスももちろんあるし、
だけどそこに都市伝説を合わせるっていう発想がなかったから、
すごいなんでそこに行き着いたんだろうってすごく気になりました。
そうですよね。
しかもなんかそこに行かないと聞けないみたいな感じなんでしたっけ?
マップ上で押したら聞けるっていうよりも、行ったら聞けるっていうのがすごいいいなと思って聞いてました。
はい、そうですね。
やっぱり本当はこのユーザビリティっていうのを考えると、
もちろんその場所に直接行かなくても聞けた方がお客さんいっぱい使ってくれるだろうっていうところはあるんですけども、
その場所に目指した物語っていうのをその場所の雰囲気とか、
例えば人が通って、その周りの様子とかと合わせてオーセコンディスっていうのを聞いていただきたいなっていうふうに思っていて、
結構ライブ性を重視しているっていうところはありますね。
ちなみにこのプロジェクト、ボルっていう名前を仮でつけていて、
プロジェクト名がついてた。
ボイスオブランドっていうプロジェクト。
かっこいいじゃないですか。
かっこいいかっこいい。
ボル、広めていこうボル、今日から。
06:00
ボル。
そうなんですよ、ボル広めていきたいんですよね。
いいですね。
でも元から都市伝説は好きだったんですか?結構。
そうですね、もともと結構小さい時からやっぱり都市伝説的なものに囲まれて育ってたところがあって。
どういうことどういうこと。
ちょっと自分の幼少期の話になっちゃうんですけど、
それこそ幼稚園の時とか、私ロシアのモスクワに住んでまして、
その時に家が古いマンションなんですけど、定期的にガーってトイレが水漏れしたりするんですよ、音鳴ったりして。
そこで水道のおっちゃん呼ぶじゃないですか、工事してくれるんですけど、
そのガーって音はいつまでたっても直らなくて、これはバラバーシカのせいだねって言うんですよ。
バラバーシカ?
怖い。
知ってんの?
知ってんの?
わかんないけど。
バラバーシカ知ってんの?
なんか響きが怖いもん。
確かに。
響きは怖いんですけど、実はバラバーシカはいいおばあちゃんの幽霊で、日本で言うと座敷わらしみたいな感じです。
なるほどね。
だから水漏れは止まるんだけど、いつまでたってもそのバラバーシカはずっといるみたいな状態で。
そうそう、なんかその、自分のこの生活で、しかもトイレにバラバーシカが住んでるんだみたいなところが結構当たり前にあったりして。
そうそう、なんかそういうような経験があったり。
あと小学生の時とかだと、僕兵庫県の西宮っていう場所に住んでたんですけど、すごい100年ぐらい経った古い小学校に通ってて、
それこそ中庭にあるこの池には池の主みたいなのが当然住んでたり、
あと夏休みに体育館に子供だけで泊まるっていう、結構クレイジーな企画があって、キャンプみたいな感じですね。
で、その中で絶対話されるのって、この地下に防空壕の跡地があって、隠された扉があるんだぜ、みたいな。
そういうような話とかが、いつも話されてたんですよね。
だから、こういうような子供心にドキドキしたり、わくわくする経験っていうのは結構実体験としてあって。
あの、こっくりさんとかもその類なんですよ。
あーもう怖い怖い、私それダメ。
そうですね、多分都市伝説の定義みたいなところは後でお話あるかもしれないですけど、
結構こっくりさんみたいなものも都市伝説、民話とかそういうものに含めていいのではないかなと思います。
なので、私の中では、結構都市伝説っていうのは広く取っていて、
なんかその都市に住む聞き手とか語り手っていうものが、日常に経験し得る非日常的な物語っていう理解で捉えてます。
09:08
確かに、だからいろんな人がいろんなニュアンスで、
そうなんですよね、語ってる。
で、そもそも都市伝説の定義するたいです。
なんで都市がつくのとか。
そして伝説家っていう。
そうそうそうそう。
っていうことですよね。
それで言うと、そもそも都市伝説って名前自体が輸入されてる概念で、
これは1980年ぐらいの有名な都市伝説の古典的な本で、消える日記入ったっていう本があるんですけど、
この人の社会学者が書いた本で、その中で都市伝説、アーバンレジェンズっていう言葉で紹介されたものが翻訳されて都市伝説になったっていう感じですね。
でもこのアーバンレジェンズっていうものが、いわゆる誰もがいかにもありそうだと思う都市的な環境を前提にした語り、
これのことを都市伝説と呼ぶっていう風な定義がされてます。
だから、母数が大きい都市っていうものの、母数が大きいとそれほど共有できる人数も増えると、それがインパクトを持っていったり伝説になっていくみたいな感じなのかな。
そうですね、まさに。
その辺りって非常に面白くて、この都市伝説っていうのが伝わっていくにつれて、その都市伝説が受け取られる側もそうだし、語られる側によってもいろんな細部が変化していくんですよね。
ちょっと都市伝説の定義みたいなところでいくと、やっぱり具体的なその場所で、かつこの友達の友達に実際に起こった話。
その近さがあるんですね。
そして語られるんですよ。
だから、例えば何か都市伝説っていうのを話したときに、一番最初の都市伝説っていうのは、東京の渋谷で起こった話なんだけどっていうところが、
例えば私今中野に住んでるんですけど、私がお二人にお話しするときは、中野で起こった話なんだけどみたいな感じで、いろいろと脚色が加えられて、日本全国に広がっていくっていうところですね。
そこが面白いとこかな。
あとなんかミステリーとか、ミステリー小説とかも、その都市の発展に合わせて生まれてきたみたいな話を聞いたことがあって、
その誘拐とか殺人とか、急に人が消えて亡くなっちゃうみたいな、急にこう都市化して、いろんな人がやってきて、知らない人に囲まれて過ごす生活みたいなところへの怖さみたいなものが、
そういった伝説、噂話みたいなものにつながってるのかなとかも聞きながら思ってました。
12:01
そうですね、私もそこがすごく興味のある部分で、どっちかっていうと、今目にできる都市伝説的なものって、わりとテレビだったり、あとコンビニとか雑誌とかでも売ってると思うんですけど、
具体例を、これだけ怖い話がありましたよ、これだけ不思議な話がありましたよってところを伝えるっていうところが結構ポイントだと思うんですけど、
そういうよりも、今おっしゃっていただいたように、この都市伝説っていうものが、なんで、どんな需要があって社会の中で語られているのかっていうところに結構興味がありますね。
それでいくと、すごく有名な都市伝説で、口裂け女っていうのがありますよね。
はい、すいません、どうぞ。私、怖いのダメなんです。
口裂け女、そんなに怖いんですかね。
怖いのほんとダメなんですよ。もうなんか、はい、どうぞ。
そうそう、夏、7月になりましたからね。
夜、子供が一人で歩いてると、いわゆるマスクをした挑発の女の人が現れて、マスク外して、
私綺麗って言って、口が耳元まで裂けた様子を見せるっていう都市伝説ですけど、
あれもだいたい1970年代後半ぐらいから広まったって言われていて、
まさに子供が、当時受験生と戦争とかが活発になってきて、
その熟がよいを始めた子供たちっていうのが、この昼に見たこともなかったような、いろんな大人を見て、
で、大人とこの夜に対しての不安が、この口裂け女っていう形でストーリーとして語られたっていう話があるんですよね。
なるほど、面白い。
それ、めっちゃ面白い。
そういうおっきな社会の変化に出会うとかね。
まさに都市の変化。
いろいろ都市伝説で調べてたら、災害とかやっぱり、そういう社会的なインパクトがあった時も、いろんなデマなのか都市伝説かわからないけど、
そういうものが生まれているみたいな話もあったりして、
例えばあの井戸はお化けが出るとか、井戸から毒のお化けが出てきて殺しちゃうよみたいな話があったら、
でも実際にその戦時中に汚染されてた水がある、井戸水だったみたいな話があったり、
なんかちょっとその自分たちを危険から守るみたいな教え、教訓みたいな要素もあったり、
なんかその社会が大きく変化した時のそのわからなさで、みんなが不安をこういろいろな妄想に置き換えていくみたいな、いろんな広がり方があるんじゃないかな。
そういう災害とかデマとの関係はどんなところにあるのかなと思ったりもしました。
そうですね。今の話でいくと、災害と結構関係があるのってどちらかというとやっぱりデマだなというふうに思うんですよね。
15:06
デマとこの都市伝説の大きな違いっていうのは2つ多分あると思って、1個はこの有用性の違いですね。
デマって今お話しされたように、ことの真理はわからないんだけれども、その情報が正しければ実際に生活者にとって有利だったりメリットがあるっていうお話だと思うんですよね。
一方で都市伝説って別に口先女が死んであろうとなかろうと、もちろんそれは危ないことだから困るんだけど死んだったら、別にどっちでもいいじゃないですか、ぶっちゃけ。
だから情報の有用性としてはそんな大したことなくて。
あとは今付け加えてお話したこの真理の重要性っていうところも、デマに関してはそれが正しいか間違ってるかって非常に重要なファクターなんだけれども、別に都市伝説、口先女っていうのは別にそれがどっちであろうとなかろうとそんなに重要ではない。
そこはやっぱりデマと都市伝説の結構大きな違いで、割とこの災害とかそのタイミングで出てくるのはデマが多いっていう話ではありますね。
確かに。戦後に大日韓国人の方とかへの差別がすごいデマが流行してみたいな、一番最初に都市伝説ってパッて聞いたときに一番それが頭に思い浮かんだんですけど、
今回もその都市伝説とか調べてたときに、なんか怖い話かもしくは差別に関わる話、なんかそのある特定のグループ、ここの人たちはこういうことやってるから近づかない方がいいとか、こんなこと、ここのエリアにはこういう人たちが住んでてこういうことやってるからダメだとか、
なんかそういう差別につながるような都市伝説はちょっと嫌だなーとか思って聞いてたんですけど、それはデマってことですね。都市伝説という。
そうですね。基本的にはデマにカテゴライズされると思いますし、もちろん都市伝説っていうこの定義自体が非常に広いので、それをある意味都市伝説っていうふうに言ってしまうことも可能かもしれないんですけど、
一個人としてそういう都市伝説は嫌いだし、それを生むような何かサービスとかにはしたくないなというふうには絶対思ってます。
さっきおっしゃってたような、そもそもそれが何でどんな重要なもとに生まれてきたのかっていうのをまず考えるっていう癖は、どんな話においても有用だなとか思いました。
デマの場合も、そもそも何でこんなものが、そのお話が生まれてきたのかみたいな、そこが大切ですね。
うん、そうですね。
そうだね、口先を、なんかそうだね、だから都市伝説は確かにどうやって生まれるんだろうっていうのが気になって。
確かに。
なんか、まあね、どう思います?
18:00
そうですね、本当は僕も1年ぐらい会社休んで、自分の作った都市伝説をポンって投げて、その都市伝説がどこまで広がっていくのかって、チクイチクイチ見ていきたいなって思っているぐらいなんですけど。
やばいって言われるの?
そうそう、っていうぐらいなんでしょう、生成過程ってやっぱり結構ケースバイケースだと思うんですよね。
一方で、その都市伝説って広まっていく過程に関しては、ある程度再現性があるんじゃないかって言われていて、なんか1個は根源的でやっぱり力強いアピールがある。
口先女の例でいくと、口が裂けてる女が追ってくるっていうすごい力強いアピールがありますよね、お話として。
力強いアピールですね、確かに。
さらに、実際にあったと信じられるような根拠。
そっか、そういうリアリティがちゃんとあるってことですね。
リアリティですね。口先女だったら、夜の何時頃にどこどこっていう坂で見られましたよっていうこのリアリティ。
で、もう1個は有意義な教えをもたらすっていうふうに言われていて、さっきの話だったら、口先女はそもそも遭遇しないように、まず1人で夜、子供は出歩かないっていうその教えもあるんですよね。
で、そこに加えて、これはそのお話の中での教えになるんですけども、口先女に遭遇したら、口先女が嫌いだったポマードっていう言葉を3回唱えると逃げると言われてるんですよ。
なんかあったね、そういうの。
お話の中にも、何かイベントがあったときに、それに対処するにはどういうふうにすればいいかっていう教えがあるし、そもそもこの偶話的に教えがある。
1人で出歩かないとか。
そういった今お伝えしたのは、この3つの点があると、都市伝説っていうのがより広がっていくっていうふうに話があると思います。
なんか、自分で作った都市伝説って今言ってたじゃないですか。
何か作ったんですか、最近、教えてくれた。
いや、そうなんですよね。都市伝説ってすごく難しいのは、今お話したようになかなか広がらないんですよね。
だから正直、私はちょろっと考えて、何かこんなことあったんだよね、みたいな話したこととかあるんですけど、どっちかっていうと、加担したことがあるっていうほうが大きいですね。
広げるのに加担した。
広げるのに加担したことが。
例えば、高校時代、不幸のメールみたいなのってありませんでした。
やだー。
あったね。
そう、このメールを。
やだしてるよ。大丈夫、そんなに怖くないから。
そんなに怖くないですよ。
私、今ヘッドホン外してました。怖いから。
このメールを、12人の友達に送ってください。出ないと、あなた呪われますよっていう、いわゆる不幸の手紙のメールバージョンなんですよね。
その当時、これ嘘じゃんって思ってたんですけど、ある意味、意図的にちょっと加担しちゃったところがあって。
21:06
でもさ、やっぱ不幸の手紙から、メールっていう媒体にチェンジしたところがポイントだったのかもね。
みんながやっぱさ、誰もが持ってたメディアだったじゃん、もうその時は。
確かにその広まり方って、時代とか手段によって変わってきてるかもしれないね。
確かに。
現代だったら、それこそフェイクニュースとかも世の中にありふれている中で、
言ったら全部フェイクなんじゃないかみたいな。
フェイクみたいなものを前提に、そこから真実をつまみ出すみたいな感覚かなと現在思うんですけど、
またそれもね、噂話の広がり方とか違うんだろうなとか思いますね。
かなりネットロアっていう風に今言われてますけど、
いわゆるネットとかSNSっていうものをベースとした都市伝説、ネットロアですね。
フォークロアじゃなくてネットロアってことですね。
フォークロアじゃなくてネットロアですね。
このネットロアって広がり方がやっぱり特殊なのは、一個はその曖昧さを許さないっていうところで、
さっきお話ししたように、本来口頭で伝えられるものであったら、ケースバイケースでその都市の名前とかが変わったりするんですけど、
基本的にネットロアってコピペで全て完結したものなので、あんまり内容が変化しないんですね。
内容が変化しない上に、あんまり伝播せずに、すぐに消滅する。
単期的なんだ。
単期的なんですよね。
なるほどね。
だから寿命が短い。
だから余白がないのかもね、いろいろ伝える人が想像とかユーモアのせる余白がなくて。
そうなんですよね。
そのフェイクが精密になりすぎてて、それをただコピペして、一瞬は楽しめるみたいな状態になってるかもね。
だから、私がボルっていうプロジェクトでやりたいのはまさにそこで、さっき話したように、やっぱり今語られてる都市伝説って、パッケージ化された都市伝説で決まっちゃってるんですよね。
だから実際に生活者が経験した語りとしての都市伝説って、すごく少なくなってるなと思って。
そういうものを、いろんな人が自ら土地に都市伝説、お物語っていう形で残していけると、もっと生々しいお話が聞けたら面白いんじゃないかなと思って。
確かにさ、わからないものと出会ったりするとさ、すぐ調べちゃったりするじゃん。
だいたい解決するじゃん。
あの光ってなんだろうとかさ、あの時間帯のこれってなんだろうとか、たいてい調べると、やっぱなんか出てくんだよね。
出ちゃいますよね。
それで、ああそうだったんだって、そこでなんか思考が止まっちゃうっていうか、そこからあれはなんだったんだろうとか、
24:04
誰かに伝えて、いやこれこうじゃないとか、話す時間を確かに取ってないなって、すごい今話を聞いてて思いました。
そうだね。
そうですよね。
なんかそこってこの、小学生とかがさっき都市伝説の伝えてとして、昔中心的な役割とか話だったとかあると思うんですけど、
今の子供って基本スマホも持ってるし、何か不安なこととか不明なことがあったらすぐ調べられちゃうっていう環境もあると思うんですよね。
そういう意味ではその曖昧さっていうものがなくなっているから、話としては結構画一的で面白くなくなっているんだろうなと思うんです。
昔中学生も調べられちゃうのか。
そうだよね。小中学生こそめっちゃ調べそうなイメージがありますね。
なるほどな。
なんかいろいろ都市伝説ってググってたら、なんかそもそもさっきお話されていた、なんでしたっけ、キエル・ヒッチハイカー、1988年の。
その前にもうすでにフランスの社会学者が、1969年ぐらいに女性誘拐に関わる話の中で、アーバンレジェンド、フランス語で言っていたみたいな話で、
それで関連でググってたら、アーバンレジェンドイコール、なんかモダン、近代の伝説みたいな、モダンとかコンテンポラリーみたいな言葉が使われていて、
今その近代が終わったかどうかみたいなちょっと諸説あるとは思うんですけど、なんか次の時代の伝説の作られ方みたいな。
びっくりした。
いやキモですか?
びっくりした、今ね。
お、都市伝説。
お、都市伝説。
こわーい。
っていうのでみんな想像していくんでしょ。
びっくりした、今ね、日の用人のおじさんが、カンカンって。
あー、来た。
でもね、ちょっと今ドキッとしましたね。
怖かった。
いいですね。日の用人が日常的に聞こえる場所で住むって。
怖かった。
とっても素敵です。
そうだね、でもその伝説の生まれ方とか、やっぱ確かに、現代の都市伝説って何だろうっていうのはいいクエスチョンかもしれないね。
そうですよね。私もそこに非常に興味があって、やっぱりさっきの話で、この実はほとんど生々しい都市伝説、変わる可能性のある都市伝説ってあんまり生まれてないんじゃないかなというふうに思うんですよね。
やっぱり今語られてたり見たりしてる都市伝説って基本的には過去の都市伝説をリパッケージしたようなコンテンツであって、自分たちの物語としては語られてないなと思うんですよね。
なるほど。
だから、この現代における都市伝説って一体どういうふうに作られているんだろうかっていうのは、私も今後このボルっていう企画の中でもコンテンツ一個一個見ていって、どういうことが言えるのかっていうのは調べていきたいなと思います。
27:12
なんかそれを聞いてて、さっき冒頭で言うとこう言ってた、わからなさみたいなものがやっぱキーかなと思っていて、なんかわからなさっていうものがどんどんなくなっている世の中に私たちは住んでるんだろうなと思って、
その都市の中でもわからないような、なんかスペースがもうあんまりない、ピカピカの明るい空間になっていて、ちょっと薄柄がりとか、ちょっとタムロしてて怖くて近づけなくて、その分想像が膨らむようなスペースっていうのがなくなっているのかもしれないなと思って、
えっとね、昔の日本の家ってすごい古かったみたいな、よく暗かったっていう話よく聞くじゃないですか。
それでなんか、いろいろ文献読んでたときに、そんなに確かに暗かったら、それはなんかこう想像力はそこから確かに生まれるよなーみたいな、書いてた人がいて、妖怪とかすごい想像力じゃないですか、すごい種類のがいて、私は素晴らしいなと思うんだけど、
それってその、もう本当に暗くてわからないことがすごい多い中で、なんかそうじゃないとこう、回答できないようなものをみんなこう想像して作っていた。
で、多分その都市伝説みたいなのも、都会、急に都会化して、わからないものとか、わからない人とかが周りに増えていく中で生まれたお話とかがある中で、今はそんなわからないことがないみたいな。
そうなんですよね。
なんかその、わからないことがないっていうのも、実はわからないと思っていないだけだというふうに思っているんですよね。
本当はわかってない、つまりスマホで調べただけの一時情報のテキストだけでわからないことなんてごまんとあるわけで。
なんかそういうその、わからないことっていうものを改めて、そうですね、再認識できる機会っていうものを物語とか自分の身の周りに置くことによって、改めて気づくことができるんじゃないかなというふうに思うんです。
なんかその、わかったつもりになっているっていうのは確かにすごくあるなぁと思って、なんかさっきコンテンツが短期的になっているっていうのも、多分コンテンツの消費の仕方として、すごく短期的とか瞬間的なコンテンツの消費の仕方とか、快楽のさせ方っていうのがすごく増えてきているんだろうなって聞いてて思ったのと、
もう一つは私もいろいろ町のプロジェクトをやってたときに、町のリサーチを渋谷でやってたときに、もうみんなもうスマホを見て目的地に一直線みたいな感じで歩いていて、なんかもっと町の中で迷う設計とか見失う設計っていうものができるんじゃないか、むしろそれは昔みんな普通に体験してたことで、
30:05
そこでなんかわからない場所とか、ちょっと未知のところにたどり着いてみたりとか、そういったいつも通らない暗闇に迷い込んだりとか、そういうところでなんか物語が始まるんじゃないかなって思うと、なんかそういう歩かせ方とかシチュエーションの作り方みたいなものも、もしかしたらボルのポイントになってくるかもなぁと思いました。
そうですね、いやとってもワクワクします。なんか個人的にもあの僕よく道迷うんですよ。あの新宿、中野に住んでて新宿のすぐ隣なんですけど、新宿の駅構内とか未だに覚えられなくて、なんかグーグルマップでグルグルしちゃったりして、けどなんかグルグルしちゃってもやっぱりこうなんだかんだ迷ってると知らないものに合うし、なんでしょうねこのセレンディピティみたいなものが多分あるし、
そういう設計は確かにこのプロジェクトの中に搭載できるとすごく楽しいなと思います。
いいですね。
ポジティブに迷う。
ね、だから例えば普通だったら15分でショートで行けますみたいなコースだけど、3時間コースとか作って、中野から新宿行くまで3時間かかりますみたいなコースを選択できるみたいな。
3時間かかっちゃう。
面白いかも。
でもその間に中野とか新宿とかの都市伝説にめっちゃ詳しくなってたどり着く。
なるほどね。
すいません、ちょっと具体的な面白話ができなくてあんまり恐縮なんですけど、やっぱり自分としては、さっきもお伝えしたように、なんで都市伝説っていうのが語られて広がっていくかっていう意味で、
1個は社会の潜在ニーズとかメッセージっていうのが内包されているんじゃないかっていう部分と、あとは教訓的なものを伝える道具的な側面もあるなと思っていて、やっぱり自分たちの物語として都市伝説っていうのが日常的に語られるっていうことが非常に人間的に豊かだなって感じるんですよね。
もちろん早く帰りなさいよっていう言葉でもいいんだけども、何々が出るから帰りなさいよっていうふうに伝えたほうがなんか人間らしいし、全然別にそこって効率的考えてないんだけど余裕があるし、あとは物語だからこの曖昧さもあるし、そういう曖昧さも許す寛容であり、物語を語るっていう部分が非常に人間らしいなって思うんですよね。
なるほどね。
だから、この都市伝説っていう物語をこのボルティープロジェクトで日常にあふれさせるようなことができたら、もっとワクワクするし、なんか人間的な豊かさにもひょっとしたらつながるんじゃないかなっていうふうに思っています。
いいですね。なんか人間的っていうので、トイレの神様とかあったじゃないですか。
トイレを掃除しなさいっていうんじゃなくて、きれいにしたらトイレの神様がやってきて褒めてくれるよみたいな。
33:04
そうそうそうそう。
それを例えば、街の文脈で、例えばゴミ捨てこうしなさいとか、街はきれいにして禁止とかわかんないけど、街の使い方のルールをガチガチに、例えば公園こういうふうに使っちゃダメだよとか言われるよりも、なんかしきわらしみたいな、公園の神様がやってきて褒めてくれるとか、
すごい素敵ですよね。
ひょっとしたら、モンスターが追っかけてくるよとかね、例えば。そういうのがあったら楽しいですね。
たしかに。
めちゃめちゃ楽しいです。
だから、わからないとこ、曖昧なほうが面白いのかもね。
そういうバグがある。
形式にはめちゃうと、すぐに伝えられることも、物語っていう形に取ることによって、もっと柔らかくも伝えられるかもしれないし、
めっちゃいいですね。
そっちの世界のほうが楽しいなと思います。
楽しいです。
楽しみ。
今日ね、月曜日の夜の使いが今飛びました。
こちらこそです。
都市伝説会をちょっとやりたいね、今度もね。
ちょっといろんな人の都市伝説を聞いてみたい。
今度は渾身の、ちょっと主曲の都市伝説を用意してまいります。
ありがとうございます。
一発みんな持ってこないと。
思わず、みなさんがイヤホン外したくなるぐらい、怖恐ろしい都市伝説をやってみます。
怖恐ろしいかな。
楽しみにしてます。
楽しい方でお願いします。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
今後もこの番組では都市をテーマに様々なおしゃべりを繰り広げる予定です。
次回もお楽しみに。
35:05

コメント

スクロール