2024-08-03 52:33

#57 キャラクターを開発する

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アメリカ大統領選挙の話に始まり、日本の政治家のコミュニケーション力の話に。「キャラクターを開発する」とは?そして、個性の力とは?さらに「さん付け」運動の話。

あなたは、「さん付け運動」についてどう思いますか?以下から投票を!
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仕事でコミュニケーションを扱う 3 人が、これまでの経験や最新の話題を語りながら、コミュニケーションとは何か?を一緒に考えていくポッドキャストです。

出演者🎙️

田中 愼一 (Blog)

高木 恵子 (Facebook / LinkedIn)

中川 浩孝(twitter / Facebook / LinkedIn / note)

ご意見・ご感想、3 人に話してほしいトピック、3 人へのご質問などありましたら、以下のフォームからお送りください。https://forms.gle/ZGKtUCBn3m25Nr6J6

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田中 愼一
コミュニケーション力を究めるゴールデン・トライアングル。 仕事でコミュニケーションを扱う3人が、これまでの経験や最新の話題を語りながら、コミュニケーションとは何かを一緒に考えていくポッドキャストです。
皆さんこんにちは。コミュニケーションを極めると自分が見えてくる、世界が見えてくる。 コミュニケーションの世界に携わって40年以上、コミュニケーション命、シン・田中こと愼一です。よろしくお願いします。
高木 恵子
SEからPRコミュニケーション業界に転職して、はや四半世紀以上、高木恵子です。
中川 浩孝
外資系企業でマーケティングを経験してきたアメリカ在住中川浩孝です。
田中 愼一
今、直近のニュースというと大統領選挙でしょうね、アメリカの。トランプさんを撃たれたのと、バイデンさんが。 突然ね。 これは面白いですね。あの面白いっていうと怒られちゃうけどね、あの狙撃されたトランプには。
でも、ハリスが出てきたっていうのは実に面白いなと思ったのは、前の選挙の時にバイデンがトランプに勝った一つの大きな要因は僕ハリスだと思ってるんですね。
あの当時もすでにバイデンは年寄りって言われていて、ずっと2期もやれるのか1期さえもやれるのかっていったところで、
一挙に若手で女性で、しかも人種的にも非常に多様性の多いカマラ・ハリスを選んだっていうのは、いわゆる二世代住宅じゃないけど。
バイデンもいるけど、実はその後に次のアメリカを女性の初大統領というイメージを持った人っていうのがものすごくその当時あったんですね。
あれが基本的にはトランプが票を伸ばしたんですよ。クリントンとやったとき以上に。
伸ばしたにもかかわらずそれを上回る投票率っていうかね、投票者を得たっていうのは、
たぶん僕はあのやっぱりあの時カマラ・ハリスがボーンと相棒に出てからだと思いますよね。
他の候補が副大統領候補になってもね、たぶんその勢いはなかったと思うんだけど、
一種のそのバイデンの手堅さとしっていうもので、その次にはカマラがいるぜっていうね。
あの布陣ってすごい強かな戦略だなっていうのを記憶してるんですね、僕として。
ところがその後期待外れで、カマラ・ハリスが鳴かず飛ばずっていう感じで、
03:04
田中 愼一
基本的には全然目立たなかったですよね。
そういう中でバイデンだけが今回また出てきて、ところがこういう事態になったときに、
この時点でね、結構後出しじゃんけんだと思うんだけども、
見てるとね、ハリスを当て込んできたっていうのは実は結構ね、
あのしたたかなところっていうか、バイデンに対して。
これはバイデンが決めたかどうかもわかんないってことは、
まあ結果したたかになってるんじゃないかなっていうところがすごく面白いなとは思ってます。
皆さんどうですか。
中川 浩孝
いや私もまさにおっしゃった通りで、
やっぱり前回って結局白人のおじさんじゃんっていうところで、
いい副大統領候補を当てて、それによってカバーする、
カバレッジする層が非常に広がったっていうのはまさにおっしゃる通りで、
私は最初から4年後はカマラで行くのかな、ハリスさんで行くのかなっていうふうに考えていたので、
そのためにはやっぱり4年間のうちにこの人に大統領を任せても大丈夫であろうというアピールをしていくのかなと思っていたところ、
田中さんがまさにおっしゃったように、あんまり鳴かず飛ばずというか、
実際メディアでもあんまり出てくる機会がなかったっていうところで、
すごくがっかりしたっていう人が私も含めて多いと思うんですよね。
なので今回またハリス出てきますというふうになった時に、
そこでやっぱりハテナマークがついちゃってる人も中にはいるのかなっていうのはあるので、
それがどういうふうに、どっちに転ぶのかなっていうのは非常に私も面白くなるだろうなというふうに思っているところではありますね。
田中 愼一
けっこうバイデンの往生際の悪さっていうのは、
あれはけっこうね、したたかなところから計画的にやってたとしてはすごいね。
中川 浩孝
だとしたらすごいですね。
田中 愼一
あの時はみんながね、おいおいおいってね、しかもトランプの事件が起こって、
ますますええええって話になった時に、スポンと打った手はみんなを焦らしてね、
って言ってた。もし仮にそれを計画的にやっていたとしたら、
まあないと思いますよね。あくまで結果はしたたかなと僕は思うけど、
でももしやっていたとしたら本当の意味で策士ですね。
中川 浩孝
だってたぶんもしやったとしたら、民主党の中から候補がいっぱいうぞうむぞう出てきて、
わけわかんない状態になってたと思うんですよね。
でも共和党はもう早々とトランプが決まってたわけじゃないですか。
そうなってくるとやっぱり共和党がすごく一致団結していて、
民主党ってバラバラだよねっていうイメージを与えられなかったので、
もしこれが本当にそう考えていたんだとしたら、
最初からもうカマラに譲りますっていうのは非常に分かりやすく伝えたかったので、
あったとしたらすごい策士ですよね。
田中 愼一
思います。しかもそれが4年前にね。
4年前というか、そこでもうすでにある程度計画して、
カマラを副大統領にし、次のステップとして一期努めて、
06:00
田中 愼一
その後にカマラを大統領っていう形で持っていくっていうプランがあって。
基本的にそのときに問題になってくるのは、鳴かず飛ばずだったために。
カマラが副大統領候補で対にする上での土台がどんどん崩れてっちゃったってことからすると、
あえてバイデンが往生際悪く、最後の最後までですね、
俺はやるんだやるんだって駄々こねて、周りがもう焦りまくって、
それが今まさにヒロちゃんが言ったように、
中川 浩孝
もう他の人間を選ぶという余裕を与えなかったですね。
田中 愼一
そこしかねっていうところで追い込んだっていうのはうまいなと思います。
中川 浩孝
面白いですよね。
実際に今回、ギャビン・ニューソンってカリフォルニアの州知事が、
将来的には大統領に立候補するんじゃないかって言われている人も、
カマラを応援するって、支持するって言ったんですよね。
で、やっぱりそれは逆に言うと、彼的には次の4年後、
4年後が彼にとっては見えてるんですよね。
そういうのもすごい面白いなと思って。
田中 愼一
その先の先、みんながね、見ながらこう動いてるってところは、
やっぱり大統領さんはいつ見ても面白いですよね。
中川 浩孝
そうですね。
田中 愼一
やっぱりずっとオバマが面白かったけど、
その後、クリントン対トランプも面白かったし、
トランプが勝って、
で、その後バイデンがトランプを破るっていう。
で、今度いよいよカマラ対トランプというですね、
実に面白いカードだから、これはたまんないですよね。
中川 浩孝
そうですね。
田中 愼一
特にコミュニケーションをずっとやってると、
そのコミュニケーション戦略のすごさっていうんですかね。
中川 浩孝
事実は支持率が若干狭まったんですよね、ギャップが。
なので、より接戦になってきているっていう。
田中 愼一
どっちに比べるかわかんない、本当に。
高木 恵子
これってなんか、私たちは他国の国の大統領というか、
政治家たちのことにすごい興味を持つわけじゃないですか。
なんで日本の政治家っていうか、日本には興味が持てないですかね。
田中 愼一
すみません、私の私見を言うといろいろまたあるんでしょうけども、
はっきり言って日本の政治家は達してないですね。
競争力がない、まるっきり。
政治家というふうに呼べるのかって思うぐらいに。
高木 恵子
資質の問題ですね、じゃあもう。
田中 愼一
資質っていうか、僕はあくまでコミュニケーションの視点で。
コミュニケーションの視点からすると、はっきり言ってもう完全に劣りますよね。
だからある意味で言うと、国民もそれわかるわけですよ。
コミュニケーション力ってこれ、わかっちゃうんですよ。
子供でもわかる。
だからもう、歴然としちゃって、もう日本には期待が持てないとなると、
よその隣の似合いがよく見えるわけですよ。
だから特に大統領選とかに興味を持つ。
09:03
田中 愼一
ある程度ヨーロッパにも興味を持ってるかもしれないけど、
圧倒的にアメリカ大統領選ってのは、明確にコミュニケーション力を見せつけられる場なんで、
それを見ちゃうと、日頃から日本の政治家のコミュニケーションの無さっていうものを、
経験している国民からすると、やっぱり一つの憧れじゃない、まだいかないかもしれないけども、
やっぱり日本でもこれぐらいの表現力を持った政治家ってのは出てこないのかっていうのはあるでしょうね。
高木 恵子
じゃあ私たちで、日本の首相になるような人のコミュニケーション力をトレーニングしたいですよね。
田中 愼一
実際僕は過去にそれをやったわけですね。
高木 恵子
でもそれを政治家1年生ぐらいの時から、ちょっと言い方が上から目線ですけど、
私たちが育てるじゃないけど、コミュニケーション力をつけて、
アメリカの大統領選挙のように面白さを国民にご披露するみたいなことができたら面白いですよね。
田中 愼一
すごく面白いと思うんですね。
そのときに、じゃあ日本の政治家に欠けてるものは何か。
アメリカの政治家、あるいはイギリスの政治家にあるもの何かっていうのを、
先週ね、僕の知っている知人がいて、探検家なんですけどね。
アフリカのマサイ族と一緒にずっと暮らしたり、それからモンゴルの僻地に行ったり、
中南米のどこかの原始林の中に入ってって、原始生活をしてる人たちと一緒になったり。
ハンターだから、探検家だから。
彼がマンモスハンターっていう、マンモスをハントするぞというトレーニングプログラムを作ってるんですね。
そこに例えば、アメリカの一流のビル・ゲイツなんかもこれ受けてるって言うんですけども、
いろんな人たちが、グローバルの人たちが実際にマサイ族の中に入ってって、
ある程度の期間を過ごしてとか、あるいはモンゴルの僻地に行ってとか、
世界中のいろんな、ある意味探検家が行くような場所に連れてって、
エグゼクティブをですね、ある程度の期間を過ごして、
そこでリーダーシップのトレーニングをするっていうプログラムなんですね。
その中で彼が今、面白い話を先週聞かせてくれた。
久々に日本に来たんですけども、彼は今イギリスの教育に、
自分のトレーニングの経験を小学生に教えるっていう企画をしてると。
12:06
田中 愼一
そのときに一番重要なのは何かというと、キャラクターだって言う。
キャラクターって言葉が出てきたんですよ。
キャラクターっていうものを、若いうちからそれを作り上げていく、
開発していくっていうことをやっておかないとダメだって言う。
このキャラクターって言葉に僕はすごく引き付けられて。
これ日本語で何て言うのかな。
個性っていう言葉もあるし、性格っていう言葉もあるし、
あと人格っていう言葉もあるし、いろいろな日本語があるんですよ。
どうもそれがガチャッとなってるもので、
人間っていうのは絶えず生まれた段階で、キャラクターっていうものを開発して生き抜いていくっていう。
そのときにキャラクターといった瞬間に、人格とか、
日本語で訳される、日本語訳よりもキャラクターがなんであって思ったかっていうと、
キャラクターっていうのは、例えば映画とか劇とかいうところでキャラクターって言いますよね。
そこには表現っていうものが明確に埋め込まれてるんですね。
自分を表現するっていう、つまりキャラクターを開発するっていうのは、
自分をどう表現し続けていくかっていうのと、距離一体なんですよ。
人格って言うとね、そこで止まっちゃうわけですよ。
人格、表現とかそういう話は一切、ニュアンスは全然ない。
でもキャラクターといった瞬間に、表現するっていう要素が出てきちゃう。
だから小さい頃から、子供のときから自分のキャラクターを開発しろっていうことは、
自分の表現を絶えず開発してけっていう。
それがマンモスハンターとかいうトレーニングとどう繋がってるのか知らないけど、
ここはちょっとこれから究めますけど、
でも少なくともキャラクターを開発するっていうのは、
英国の小学校でやっていかなきゃいけないっていう話。
彼はアメリカのことはあんまり知らないんだけど、僕はアメリカでうちの子供が育ってるんで、
やっぱりそういう意味でいくと、確かにキャラクターを開発するってのが一番ピンとくるんですよ。
よく写真を見せて、小学生の子供に先生が写真を見せて、この写真のストーリーを語れとかね、
いうようなトレーニングなんかあるんだけども、
そういうのもある意味で言うと、自分をどう表現するかっていうのと繋がってるわけですね。
つまり自分のキャラクターっていうものをまず知れと。
知った上で自分はどういうふうにそれを開発するんだと。
ある意味キャラクターという頂きもの、天からの贈り物があって、一人一人に。
15:04
田中 愼一
そのキャラクターをどううまく開発して育てていくのかっていう。
その中には一言で言うと、その表裏一体として表現していくか。
自分をどうこれから生きていく中で表現していくのかっていうのがあるんだと思うんですね。
こういう考え方が根付いてるところっていうのは、
絶えず自分の表現、これコミュニケーション力ですよね。
コミュニケーションっていうのは受信して発想して、最後は発信する、つまり表現するっていう。
これが呼吸してるのと同じように、人間はぐるぐる回してるわけですね。
受信、発想、発信。それをぐるぐる回しながら、
実はどう表現するかっていうのを開発することによって、
徐々に我々日本人の感覚で言うと、人格が出来上がっていくとか、
個性が出来上がっていくとか、
性格が出来上がっていくっていうような表現になるんだけど、
日本人はそこで止まっちゃうんですよ。
そこから表現っていうところに繋がっていかないっていう。
だからそういう意味でキャラクターって言葉はすごく面白いなと思った。
中川 浩孝
面白いですね。
なんか私もでも今キャラクターって言葉を聞いたときに、
なんか役割とか役柄みたいなことを考えたんですけど、
キャラクターをデベロップするっていうか、キャラクターが決まってくると、
多分発言であるとか、行動であるとかっていうのは一定になっていくと思うんですよね。
っていうのは、こういう役割だから、私はこういう役職、役職じゃないな。
役割、役柄だから、私はこういう発言をすべきだとか、
こういうふうに行動すべきだっていう、
そのなんか指標になってくるのかなという気がするんですよね。
そういうふうにそこを調整していくと、
いつも一貫した自分としての役割であったりとか、
性格もそうなのかもしれませんけど、
中川浩孝ってこういう人だよねとか、こういうことする人だよねっていう、
根本のところの芯のところが決まっていくというか、
そこを決めていくっていう、
なんかそういう話なのかなっていう気がしましたね。
田中 愼一
多分ね、それすごく、例えば僕なんか振り返ったわけですよ、キャラクターって。
俺キャラクターどうなったかなと。
俺のキャラクターデベロップメントはどうなったかなっていう、
過去に振り返ったんですよね。
田中 愼一
ひとりっ子の話っていうのはここでもやりましたよね。
それずっとやると、確かに俺一生懸命キャラクター作りをやってきたなっていう気がするわけですよ。
例えば僕は子供のときはひとりっ子だったこともあるんだけど、
人付き合いが悪くて、悪いっていうかね、人見知りすんですね、当然。
だからリーダーシップ的なロールなんて取ったことないんですね。
取ったことない。一回もない。
初めて取ったのは、中学に上がったときに、中学1年生、公立だったんですよね。
1年だけ公立で、2年から私立行っちゃったんだけど、
公立のときに、なんか知らないけど、学級員になっちゃったんです。
組ね、なんとか組。組の組長、組長じゃないな。男女が一人ずつなるやつ。
18:00
中川 浩孝
はいはい、学級長ですね。
田中 愼一
学級長、学級長。
で、なってね、えーってなってね、偶然別に手を挙げたわけじゃなくて、
当てられて先生がお前2人やれって言われて、僕と同じ女の子。
で、こうなって、そのときは初めてリーダーシップ的なことをしなきゃいけないっていう。
結局できなかったわけですけど、そんな突然言われてもっていう感じがあって、
今は自分のその当時のキャラじゃできないんですよ、そういうこと。
その後寮生活に始まって、徐々に徐々に、
俺はリーダーシップ的なことができないっていう、一種のコンプレックスっていうものがあるわけですね。
そのコンプレックスを乗り越えるために、基本的にはやっぱりいろんな努力するわけですよ。
自分はこういうこと向いてんのかな、いや向いてないのかな、いやこれはこうかな。
ただ、結構寮に入ると四六時中人と一緒だから、仲間と一緒だから、
成功体験っていうのを経験するチャンスが通学している学生よりも多いんですよ。
いわゆる家族以外の人間と四六時中二十四時間一緒なんだよね。
そうすると、その中でちょっとした成功体験がある。
その一つのきっかけっていうのが物理学なんですね。
物理学を高校1年間習い始めるわけですよ。
中学、新学校だったからだいたい高校1年の内は中学3年ぐらいからもうやっちゃうんだけども、
少なくとも物理学っていうのがあって、なぜか物理学はわかったんですよね。
で、説明の仕方が先生より上手かったんですよね。
高木 恵子
おお、すごい。
田中 愼一
だから基本的に物理学に関しては田中愼に行けって話になってて、
寮中の連中が俺のとこに話聞く。
これね、すごい成功体験なんですね。
自分が価値を出してるっていう。
そうすると、そこから成功体験が徐々に出来上がっていって、
もう少し寮の活動の中に入っていくことによって、
徐々に中学2年、中学3年、高校1年、高校2年というふうにですね、
いろんな成功体験を積み上げながら、
成功体験を積み上げるとよりアドベンチャラスになるわけですよ。
なんていうか、よりハンター的になるのかな。
農耕民族みたいに閉じまるんじゃなくて、より外に出ていく。
そういうのを逆に言うと、寮生活から中学2年からですね、
ずっと家族から離れて、みんなと集団生活をする中で、
それを積み上げていってっていう形で、
次に大学に上がったときも、それをずっと積み上げていってるわけですね。
徐々にリーダーシップっていうところにあったキャラクターっていうんですかね。
21:06
田中 愼一
キャラクターっていうのはなんで僕の心を引いたかっていうと、
やっぱりそういうところの説明がつくんですよ。今まで自分の過去の経緯をね。
そういえば俺の表現、表現し方っていうのをものすごい気にしてましたよね。
中学2年、3年、4年、ここ1年、2年と、ずっと自分の表現っていうのをどうすればいい。
四六時中、他人に見られてるから、あの寮で。
だって一部屋で4人で一部屋ですからね。
高木 恵子
確かに。
田中 愼一
そういうのが原体験とありますよ。
だからやっぱりキャラクターを育てるっていうのは確かに腑に落ちたっていうかね。
中川 浩孝
なるほどね。兄弟の話したとき、ポジショニングみたいな話も出たと思うんですけど、ポジショニングとキャラクターっていうかね。
田中 愼一
キャラクターと、だから寮生活の中で自分のポジショニングを絶えずどうやっていくのかで、
しかもエンハンスするっていうにはタイミングが重要だっていうのも覚えてて、
中学3年から高校1年に上がるときが鍵なんですよ。僕の場合鍵だったんです。
中学っていうのは内進連中、つまり中学1年からずっと入ってる連中がいるわけですよ。
ひどいのになると小学校から入ってるやつがいるわけですよ。
内進連中は大きな顔してるわけですよ、みんな。
僕は中学2年で転校してきたんで、純粋な内進生じゃないわけですね。
だからそこでのポジショニングっていうので苦労した。
それから今度、高校1年は逆にチャンスになった。
外から入ってくる連中が多量にボーンと入ってくるわけですよ。
そこは、いわゆるしがらみのない世界、新しい世界。
新しい血がボーンと入ってくる。
そこを利用して自分のポジショニングを上げていったっていう経験がある。
いわゆる僕みたいに中途半端な内進が外進が入ってくると、
そこに新たな環境が生まれて、そこで違ったポジショニングを取れるようになるんですね。
逆に外進から来た連中とより近く関係を持つことによって、
自分の影響力ってそんな大それたもんじゃないけど、
エンゲージメントを広げるチャンスっていうんですかね。
そういう新しいエンゲージメントができると、古い方のエンゲージメントを壊せるんですよ。
そういうのっていうのが、たぶん自分の表現が変わってきたんでしょうね、周りから。
あいつの表現が変わってきたっていう。
そういう経緯ですかね。それは大学に行くともっと激しくなるわけですよね。
付き合ってる連中がもっと激しくなる。
あと一つの部活動っていうのがあるじゃないですか。
部活動も自分の活躍する土俵になってくるっていうことで。
24:04
田中 愼一
たぶんそういう感じで、僕の場合はそれが大学卒業してそれからホンダに入って、
それからホンダ辞めてセガに行ってというのを見ると、
キャラクターっていうコンセプトでまとめていくとなんとなく整理できるなっていうのを、
この数日間感じてる感じですね。
中川 浩孝
面白い。
田中 愼一
キャラクターを育てるっていうのは、小学校から日本はやんないと、
やっぱりそういう意味で政治家のコミュニケーション力って上がっていかないと思う。
だって今、僕自身が日本のビジネスマンの発信力を高めようっていう活動をしてるんだけども、
やっぱり日本のビジネスマンは発信力が低いんですよ。コミュニケーション力が低いんですよ。
だからやっぱりそういう意味で言うと、そういうキャラクターをどう育てるか、
それは表現なんだっていうところをもっと理解するっていうことが重要なんでしょうね。
結構中長期的な努力が必要かもしれない。
中川 浩孝
まあでも政治家の、個人のそれこそ政治家のキャラクターって日本ではあんまり生きないような気がするんですよね。
大統領選の場合やっぱり個人を直接選ぶっていう直接選挙なので、
それこそキャラが立ってないと比べられないというか土台にも立てないというか。
日本だとやっぱりどうしても党が来るので、そういう意味では知事選みたいなのがまさに大統領選と似てますよね。
田中 愼一
多分ね、東京知事選というのが実は非常に小泉現象が出る前の事象として石原現象っていうのがあった。
中川 浩孝
あー、ありましたね。
田中 愼一
で、あれがまさにキャラで取ったと僕は思う。
で、いわゆる小泉純一郎がそれを真似したんですけど、
自民党をぶっ壊して日本を変える。
彼はどっちをぶっ壊すって言ったのかな。日本をぶっ壊すって言ったのかな。
それとも東京党を変えて日本を変えるって言ったのかな。
っていうのを石原軍団の応援のもと、派手な選挙権をやってた。
それはもうキャラで勝ったですね。
それを真似たのが小泉純一郎。
小泉純一郎と石原慎太郎って仲良くて、
お互い変人同士ですから。
小泉純一郎が基本的には自民党をぶっ壊して日本を変える。
それでキャラでドーンと変人キャラっていうのをレバレッジして、
変人っていうのは化ける可能性があるんですよ。
たぶん今回の都知事選ではやっぱり石丸さんが化けたんでしょうね。
27:01
田中 愼一
でもいずれにしても変人扱いされてる人っていうのは化ける可能性もある。
ハリスが変人っていうのはあんまり聞いたことないけど、
いわゆる鳴かず飛ばずの人間が突然変わるってことはあり得るんで。
だからそれを期待したいんだけど、
いずれにしてもやっぱり石原さんの知事選っていうのは一つのキャラで勝った。
だから直接選挙ってのが重要で。
小泉さんは一見直接選挙風に勝ったんですよ。
彼は派閥の力で勝てないんですよ。
だから彼が勝った理由っていうのは、
彼は従来の派閥政力で政権を取ったというよりも、
世論っていうものを味方につけて、派閥政治をぶっ壊したって言ったほうが正解かも。
だからあの時は一見直接選挙的な環境が生まれたんですよね。
それによって世論力学をレバレッジしながら、
派閥を動かしたっていうのが小泉で。
だから小泉さんの場合は、一応森派の中にいたんだけど、
いわゆる安倍派ですよね、の中にいたんだけど、
一切派閥との関係を持たずに、
もともと派閥団は当てにせず一匹狼だったから、
彼が先を読みがいするのかもしれないけども、
その初めて世論の力学を使って政治を変えたっていう意味では、
一つ大きなエポックだったかなって気がしますけどね。
ただ今はもうはっきり言って、直接選挙ではない日本の政党政治ですから、
なかなかキャラの重要性っていうのはアメリカほどじゃないですよね。
ただ、小泉さんが出て以来、安倍さん等々と来るけども、
総理大臣に対するコミュニケーション力の希望っていうのはあるか、期待っていうか。
中川 浩孝
確かに、それは言えますね。
田中 愼一
そういう意味で、キャラっていう面白い……
だからやっぱりどうなんですかね、今ヒロアカの話も、さっきの話も打ち合わせのときに出てきましたけども、
個性に対する、個性の力っていうね、ヒロアカの一つのテーマだと思うんですけども、
その個性の力っていうものっていうのはこれから注目されていくんでしょうね。
だから、個性というものを取り扱ったものがどんどんね、人の共感を得ていくっていうのは、
一つの流れとして考えたほうがいいし、
そのときに個性っていうものをキャラクターとして捉えていく考え方、発想っていうのは、
つまり表現していくもんだっていう、個性っていうのは表現していくもんだと。
30:01
田中 愼一
表現しなきゃ個性は力にならないんですよね、多分。
高木 恵子
なんか私たちの子供の頃って、だから目立っちゃいけないとか、出る杭は打たれるとか、
どっちかと、そういう社会でしたよね。
だから、お二人はうすうすお分かりになると思うんですけど、
私は子供の頃からちょっと変わってると言われてて。
田中 愼一
すいません、修正させていただきます。ちょっとじゃないです。
高木 恵子
だから、変わってるっていうのをあんまり出さないようにしましたよね。
逆にね。変わってるって言われちゃうから。
田中 愼一
でもそれは表現を考えてるって意味では、自分のキャラっていうものをやっぱり考えるってことだと思うんですよ。
高木 恵子
そう、だからあんまり、私たちの子供の頃って、そうやって目立っちゃいけないとか、
何か本当出る杭は打たれる的なことはすごく言われてたような気がしていて、
で、なんかでもある、今本当自分、どっかのタイミングで別に自分の中でもいいやって吹っ切れたから、
別に社会が変わらなくても、なんか自分のそれこそキャラクターとして、
もしかしたらずっと表現してたのかもしれないんですけど、今の世の中を見ると、
それこそなんか多様性って言い始めたところの、多様性って別に見た目だけじゃなくて、
その考え方とか、それこそキャラクターももしかしたら多様性OK的なことを、
私から見ると、みんな言い始めてくれてるのかなっていう気はしますよね。
だから多様性が全部別に見た目とかではなくて、
そのね、このキャラクター自体も別に多様性OK、いろんな人がいてOK、
まあだからこれはやっぱね、島国である、一民族国民である、
なんかこう日本ならではのがずっと来てたけど、やっと今こういう状況になってきてるのかななんて思いますけどね。
田中 愼一
僕は多様性っていうのは基本的には、さっきも言いました、その個性を生かすっていうか、そういう社会だと思うんですね。
だから人種とかその表面的な話っていうのも大事なんですけども、
でもやっぱり個性が生きるかどうかっていう。
これはですね、当然ながらそういう環境を与えるってことが重要ではあるんですけど、
もっと重要なのは、その個性が生きるように頑張るっていうのは、
個人個人の役割なんですよ。
義務って言ったら怒られちゃうけど。
あのね、与えられるだけじゃないんです。個性ってのは与えられるから育ってるんじゃなくて、
与えられることと同時に自分が自分の個性っていうのを磨く力として、
その努力を怠るとダメになっちゃうと思うんですね。
だから単に与えられる、人によってはいろいろ、今企業が多様性多様性って言ってるのは、
33:04
田中 愼一
なんか勘違いしてるとこがあって、与えなきゃいけない、与えなきゃいけない、与えなきゃいけないって言ってるんだけど、
もちろん環境を与えることは重要なんだけどもっと重要なのは、
個々の個性が自分の個性を磨くってことなんですよ。
そこの努力がなければ、多様性ってのは崩れていくと思います。
だから、他者依存じゃないんですよ、個性を磨くっていうのは。
自分がやっぱりしっかり努力しなきゃいけないんですね。
例えば今のけいこさんの話を聞くと、
たぶんけいこさんタイプとしんちゃんタイプっていうのがあるのかと思ってて、
けいこさんタイプっていうのは、表現できるんだけどそれを抑えるって感じでキャラクターを作り込んできて、
僕は表現できませんっていう中で、どうやって表現できるようになるかってキャラクターを作り込んできたっていう。
この2つのパターン、別に2つのパターンって分ける必要は全然ないんだけど、
でもたぶんね、それぞれの個性の磨き方っていうのが違うと思うんですよ。
だから何と言うのか、人それぞれ持って生まれた個性もあるし、
個性っていうのはその時の環境にも影響するんでしょうね。
高木 恵子
そう、環境です。やっぱ時代とその周りの環境が全然。
田中 愼一
田中さんと私は時代も、住んだ環境、育った環境も違うから。
恵まれたけいこさんと恵まれなかった僕、それだけは分かんないですね。
なんとなくこう、人見知りじゃないけいこさんと人見知りのしんちゃん。
中川 浩孝
タイミングとかね、大切ですよね。
それこそ私なんかは、大学卒業した時に外資系のコンピューター会社に入るっていう、
なんか一般的に見たらちょっと破天荒な感じ。
私の大学なんかだとやっぱり、当時だったらやっぱり証券会社に行くとか銀行に行くとか、
ちょっとバブル終わったんで、ちょっと下見ではあったけれど、
それでもやっぱり三菱商事に行くとか三井物産に行くのがすごくて、みたいなのもあって、
外資系はちょっと変わった人が行くみたいなところもあった中で、
自分はそれを選んだので、でもその時別に、
なんかあんまりすごい考えてたわけじゃないですけれど、
そういう日本の会社に行ったら自分は合わないだろうなと思ったし、
伸びる伸びないというところではなくて、
自分が伸び伸びできるかどうかだけで考えたんですけど、
でも結果的に非常にIT業界その後伸びて非常に良い業界になったので、
後で考えたら正解だったなと思いますけど、
それってわかんないですよ、その時点で。
田中 愼一
でもその時にはヒロちゃんとしては伸びる伸びるって意思があったわけですよね。
中川 浩孝
まあまあもちろんそうだと思います。
田中 愼一
それはね、僕すごく重要で、
だからそこが僕はやっぱり持ち続けること、
36:03
田中 愼一
自分を伸ばす、どんな逆境でもね、
どんな修羅場でもやっぱり自分の個性を伸ばし続けるんだっていうのは、
やっぱり持ち続ける、なんていうんだろう、これは結構意志力っていうか勇気というか、
なんかそういうものっていうのがやっぱり持ち続けることが、
一人一人が持ち続けることが重要なんだと思います。
中川 浩孝
なるほどね。
そういう意味では自分は中学・高校が非常に自由な気風の学校だったので、
そういうところはあんまり抑えられずに伸び伸びと育ったのかなっていう気はしますね。
それはもしかしたらやっぱり自分の人格成形の中で非常に大切な役割があったような気がします。
田中 愼一
そうですね。ヒロちゃんは伸び伸びと育ってますよね。
なんかやっぱりね、だるまさんに見えるって前から言ってるんだけど。
やっぱりそういうところの自由さから出てきてるんですかね。
中川 浩孝
そうなんでしょうか。それはこのひげがあるとかそういうことじゃないですか、単純に。
田中 愼一
あれは本当にね、ひげ入れたら仏像になりますよ。
よく思うな。いいですよ、なかなか。そう思いません?結構。
ヒロさんと話してるとなんか落ち着くって感じじゃないかな。
高木 恵子
いや、田中さんと話してても落ち着いて楽しいですよ。
田中 愼一
だったらですね、今私が悩んでいる「さん付け」運動。
うちはまあいろいろ社内調査なんかしながら、いろいろなフィードバックですね。
うちのスタッフのフィードバックなんか受けるっていうのを定期的にやってるんだけども、
その中でひとつなんていうのかな、
さん付け運動をしなきゃいけないねって話が出てきて、何今更って話なんだけど。
よくいろいろな人と話をしてるとですね、
僕なんかは人を表現するときに、何て言ったらいいんだろうな、
僕自身の中でその人に合った名前っていうものをつけるんですね。
例えば、僕は男子校でずっと来たからある意味名前を呼び捨てるのが、
田中とか鈴木とか中村とかね、
いうのもひとつの親愛の字を込めた呼び方に、僕の中ではあるわけですね。
それからちゃんづけするときもある。
人によってちゃんづけしたほうが合うような人っているわけですよ。
ファーストネームで呼ぶ。
ファーストネームだけで呼ぶ場合もあるし、
ファーストネームを少し修正して呼ぶ場合もある。
いろんなパターンがいくつかあって、
それは別に親しさも入ってるんでしょうね。
それ以外でどんどんどんどん話をやっていくっていうね、そういう感じなんですね。
39:02
田中 愼一
これたぶんね、ずっと数日間考えてるんですけど、
反作用というか、もともとは人見知りが原点にある僕にとって、
人とエンゲージするっていうのは特別なことなんです。
特別なことに対しては、やっぱり相手に対して特別な名前をするっていうメカニズムがどうも発想の中にあって、
あえてなんとかちゃんとかいうことによって、
より自分の中に相手に対する親しみを強化するっていう作用があるって気づいたんですね。
それをやることによって何が効果があるかというと、
こっちがそういうふうに思うとそれ非言語で相手にも伝わるわけですよ。
ますますその絆の強さというかコミュニケーションのレベルの深度が深まるわけですね。
そこでちょっと質問しないでくださいよ。
何でけいこさんは僕けいこさんって呼んでいて、ひろちゃんひろちゃんって呼んでるのかっていう。
ここは追求されるしないでね。
今けいこさんの顔見てたら何かそこに問われてるような。
高木 恵子
いや気がつかなかった。
なんかそのちゃんとかさんとかで、なんかその距離感があるって思っちゃうことがちょっと不思議。
田中 愼一
思っちゃうっていうこともすいません。
だから人見知りの文化からそういう発想になるんだけども。
ただそういうことなんですよね。
それが相手との関係性を良くするっていう意味ではあるんで。
こっちで心で思ってることは相手にも伝わりますから。
だからこっちは本気で思わないと。
それを自己暗示のためにちゃん付けしたり呼び捨てしたり。
一番自分自身として愛着というかね、呼びやすい名前っていうのは愛着だから。
そうすると相手に対してもそういう表現をできるわけですよ。
それで僕はいいと思って長年やってきたわけですよ。
そしたら、なるほどなと思ったのは、周りの人がそれをどう見るのかって。
中川 浩孝
いやそうですよ。個人間では全然いいと思うんですけど、会社側ってやっぱり気になるんですよ。
田中 愼一
周りがね、あの人にはちゃん付けしてる、あの人にはさん付けしてる、あの人には名前だけで呼んでる。
あの人と田中さんっていうのは特別な関係か、あるいはさん付けされてると距離があるのかとかね。
中川 浩孝
そういうシグナルとして受け取っちゃいますよね。
田中 愼一
そういうシグナルとして出てきちゃうんですよ。
これはいかんって話になって。
中川 浩孝
いかんですね。
田中 愼一
正直いろんな人に今さん付けで言うと、今までちゃん付けしてたのはさん付け言われると向こうが嫌がるんですよ。
中川 浩孝
あらたまった感じがしちゃいますね。
田中 愼一
例えばね、実名言うわけにもいかないけども、今までなんとかちゃんどうしてんのって言ったら、なんとかさんどうしてんのって言うのに。
42:02
田中 愼一
それでトーンが狂っちゃう。会話のトーンが調子が狂っちゃう。
高木 恵子
でもそれは2人の時とみんながいる時で使い分けする。
中川 浩孝
それを使い分ければいいんですよ。
田中 愼一
ただオープンオフィスになってくるとほとんど個室ないでしょ、今。
高木 恵子
そうか。
田中 愼一
通常こっちの話してることって必ず第三者がいるんですよ。
高木 恵子
なるほど。
中川 浩孝
それは気になりますね。
私はもう完全にさん付けがいいなと思っていて、それはもうすでに思ってたんですけど、私がそれこそ新卒で入った会社って、やっぱり中川君とか言われてる人もたくさんいたんですよ。
でも、私は新卒で入ったから若い時から知ってるから中川君なんだけど、
じゃあ後から中途で入ってきた人はなんとかさんって呼ぶとしたら、私が君で向こうがさんなんその差って何って話になっちゃうんですよね。
例えば外資系なので、もしかしたら年下の人が上司になる可能性も全然あるわけじゃないですか。
今まで中川君って呼んでた人が、じゃあもう突然上司になったときに、やっぱりそのまま中川君でいいのか、中川さんって呼んだほうがいいのかみたいな話が、
後でめんどくさい話になるんだったら、最初から全部3で層一してたほうがいいかなっていう。
一回で呼び方を決めちゃうと、田中さんまさにおっしゃったように、後で変えるのってやっぱり大変なんですよね。
高木 恵子
確かに。
田中 愼一
僕がさんづけ運動を一番初めに経験したのは、ホンダに入ったときなんですよね。
本田に入ったのは70年代で後半ですからね。年バレちゃうけど。
そのときほとんどの企業はさんづけ運動なんかやってなくて。
ホンダでなんでさんづけ運動がなったかというと、もちろん本田宗一郎の平等主義っていうのもあったんだけども、哲学的に。
ただその当時のホンダは圧倒的に中途採用が多いんですよ。
僕は新卒で入ったんだけども、新卒採用っていうのが本当に少なくて、ほとんどがみんな中途。
いわゆる歴戦の勇者っていうかね、海千山千って言ってもいいし、とにかくいろんな人が入ってきて幅利かしてるわけですよみんな。
新卒ですって言うと馬鹿にされて、すごい連中があちこちに行く。
そういう世界の中ではもはやタイトル意味がないんですよね。
だからなんとか部長なんとか課長なんてもう一切呼ばないし、
唯一の方法は今、ひろちゃんが言ったように、さんづけで対応しないと対応できなくなっちゃう。
年上の人が自分の下につくとか、いろいろなシーンがその当時起こっちゃって。急成長してますから、その当時のホンダって。
だからどんどん新しい人間が入ってきちゃうと、もはや年齢とか核をつけるっていうことができない。
45:09
田中 愼一
いわゆるもうさんづけ以外に生きていく道はないっていう強制があったんで。
僕の場合は初めからさんづけに入ってったんだけど、
ただそのさんづけから入ってって気持ちはなるんだけど、だんだんやっぱり親しくなってきますよね、いろいろな人間が。
そうするとちゃんが入ってきたり、呼び捨てが入ってきたり、いろいろ起こってくる。
さんづけ運動はいいんだけど、今の時代においてどういうふうにさんづけしていくのかって言ったら、
やはり唯一の方法ってのはさんづけで呼ぶっていうふうに統一することだよね。
中川 浩孝
多分そうだと思いますね。
高木 恵子
でもなんか、田中さんの会社は外資だから、
外国人同士だとみんなファーストネームの呼び方だから、
ここで一気に日本人の人にもファーストネームで、
全部でファーストネームのさんづけでガラッと一気に変えちゃえば、
その最初の変える瞬間はちょっと大変かもしれないけども、
一気に全員にファーストネームさんにしちゃえば、
あと外人はみんなね、ファーストネームなわけだから。
田中 愼一
外人はアンディとかスコットとか、似たような名前でやるからいいんだけど、
日本人ってそうはいかないじゃないですか。
だから、全部ファーストネーム覚えるのって結構大変ですよ。
うちスタッフレベルでずっと入ってきて辞めた人たち含めると結構の数になる。
全員のファーストネーム覚えるって大変だよ。
中川 浩孝
確かにここからまた全部覚え直すのは大変かもしれないですね。
田中 愼一
結構ね、一つの学びでね、さんづけ運動かと言うんで、
ここ数日間やっぱり考え込んでるんですね。
中川 浩孝
アメリカでももっとありますよ。もう一つあるじゃないですか。
プロナウンっていう代名詞をどういう風に呼ぶべきかっていう問題が。
意外と今めんどくさくて、スラッグとかツールの中で何使ってくださいみたいな書いてあって、
たまにね、一般的に使われるのと違うので呼んでくださいっていうのがあると、
そうだめんどくさいとまで言わないですけど、
間違って使っちゃったらどうしようっていう、ちょっと心の中でこう。
田中 愼一
そうするとね、何が起こるかというと表現が変わってきちゃうんですよ。
しかももっと変わるのは表現に乗っている感情が変わってくるわけですよ。
非言語が変わってきちゃうとメッセージが変わってきちゃうんです。
結構ねややこしいなと思って。
48:00
田中 愼一
まさにさんづけ運動から始まってね、いわゆる自分たちの表現が規制され始めてきてるんで、
そうするといい意味でも悪い意味でもですよ。
コンプライアンスで問題からいくとやっぱり規制しなきゃいけない。
かといってそれをどんどんやっていくと、基本的には窮屈になっていく。
中川 浩孝
わかった。じゃあ日本でもそうすればいいんですよ。
私はさんで呼んでくださいとか、くんで呼んでくださいとか、ちゃんで呼んでくださいって書けばいいんじゃないですか。
田中 愼一
書けばいい。
中川 浩孝
プロナウンの代わりに日本ではさんづけなのか、なにづけなのか、くんづけなのか、
っていうのをしたらいいのかもしれません。
高木 恵子
それか、本人に聞くとかね。
田中 愼一
周りの人たちは。
中川 浩孝
本人だけじゃないですよね。
田中 愼一
周りの人たちがね。
高木 恵子
別に自分のことじゃないんだから気にしなきゃいいのにね。
田中 愼一
まあね、コミュニケーションの一つの発想の一つに、
前に平田オリザっていう演劇家が作ったマルタ会談っていうね、
チャーチル・スターリン、ルーズベルトの話をしましたけども、
コミュニケーションの原理原則っていうのは、
本当に相手、たとえばけいこさんに話してることっていうのは、
実は相手はけいこさんだけじゃなく、その周りに聞いてる人も相手なわけですよ。
通常やはり発信するとき、つまり相手が一人じゃない場合っていうのは、
必ずその中で本当の相手っていうのを見極めると同時に、
その他の聞いている相手っていうのも意識しながらメッセージを発信していく。
もっと言うなら間接話法っていうことで、
僕がけいこさんに話していることが、実はけいこさんが本当の相手じゃなくて、
ストロークしているヒロちゃんが相手だということを意識しながら、
けいこさんに何を言ってるのかっていうのを決めるとか、
そういう思考回路がどんどん回転してきますよね。
そういう意味からすると、
言語がある程度規制されるというか表現が規制されるとか、
そこをより複雑にしていくっていうことは間違いない。
より発言に気をつけなきゃいけない時代になってくる。
リーダーのトレーニングなんかやってると、
とにかく発信することは危険ですよっていうのは前もって言うんですよ。
だから発信することは本当に気をつけないと、
一気にそれが炎上するっていう時代なんだよね。
高木 恵子
言われちゃった以上はさんに統一するとか、
もうとにかく今頑張るしかない。
田中 愼一
そうするともうね、みんなにさんづけで、
1対1じゃなかった時には必ずさんづけでやるっていう。
51:00
高木 恵子
そう、もう全部さん付けですよね。
田中 愼一
いま全部オープンオフィスだから、みんな聞いてるわけですよね。
特に僕声が大きいんでね、聞こえちゃうからね。
高木 恵子
もうさん付けにする、統一するしかないですよね。
中川 浩孝
さん付け運動でお願いします。
田中 愼一
ってことですかね。
高木 恵子
ここは大丈夫ですよ、別に。
中川 浩孝
ここはいいですよ。
田中 愼一
けいこさんから質問来ませんか?
ヒロちゃんとけいこさんの違いって。
なんか全然気がついたこともなかった。
高木 恵子
でもだって私はヒロさんって呼んでる。
中川 浩孝
そうね。
高木 恵子
ヒロちゃんじゃなくてヒロさんって私は呼んでる。
田中さんって。
田中 愼一
でしょ?そこは統一感があるからいいんですよ。
高木 恵子
でも苗字とファーストネームですよね。
中川 浩孝
確かに。
高木 恵子
ほら。
これは違いますよ。
中川 浩孝
愼一さんって呼べばいいですか?
高木 恵子
そう、愼さんって呼ばないで私は田中さんって呼んでるけど、
でもヒロさんって呼んでる。
田中 愼一
確かにこっちも感じてなかったです。
中川 浩孝
そう、だから感じる人と非常に強く意識する人とやっぱり差があるってことですよね。
田中 愼一
そうなんだよね。
まあ難しい問題ですね。
高木 恵子
頑張ってください。
52:33

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