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じゃあ、今日は、前回話した続きということで、面白いについて、引き続き話すという内容なんだけども。
前回、まずは、ちょっと時間空いたんだけど、インタビューを僕がして、とよだくんから面白いについて、ああだこうだいろんな角度から、面白いベスト7とか、
人生を面白くするにはどうしたらいいかとか、つまらないものって逆に何なのとか、そういうことを聞いたと思うんだけど、
それについて、実は種明かしして、この森博嗣の本から、実は取ってきてましたと。
その編集者と森博嗣とのやりとりを、とよだくんにも、ぜひ読んできてって言って、宿題みたいな感じで出したのと、
あともう一個プラスアルファで、村上春樹の職業としての小説家という本も、できたら読んでみて、と。そんな感じで終わった前回だったよね。
そうね。
で、それについて、今その2冊を読んで、読んでこれたんだっけ。
読んできた。
で、どうしようか。ここから僕ちょっとあんまりノープランな感じなんだけど、とよだくんの中で、ざっくりと感想というか、どんな感じの印象を持ったかみたいなのはある?
えっとね、この2つ、森博嗣の面白いとは何か、面白く生きるにはという本と、村上春樹の職業としての小説家を2つ読みましたと。
で、村上春樹の方が面白かったね。読んでて。
そうだよね。結構僕も面白かったなと思いながら読んでたんだけど。
こういうふうに考えて書いてるんだっていうのが分かって、で、俺今まで村上春樹の小説は一個も読んだことがなくて、この人がどういう文章を書くのかっていうのは全く知らなかったんだよね。
で、今回の文章が初めての村上春樹体験だった。
で、なるほどこういう感じの文章を書く人なんだと思った後に、ちょうど今日ね、村上春樹の本を買いまして、読み始めまして。
何買った?
えっとね、世界の終わりとハードボイルドワンダーランドかな。
それ知らないんだけど。
知らないの?
なんかもうちょっと初期の方しか知らないかな。
これも初期の方じゃない?
初期の方なの?なんか一番最初の本って風の歌を聴けとか、あとアフターダーク、海辺のカフカとかなんかそこら辺なんか有名なのはそっちかなと思ったんだけど、その2冊はなんで選んだの?
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その2冊って?ああいや、えっとね、世界の終わりとハードボイルドワンダーランドっていう1冊なんだよ。
そういうこと?
1冊ね。でも村上春樹の4作目の長編小説って書いてあるよ。
4作目だから結構まあ初期の方なんじゃない?
確かに初期だね。
これはね、何個か村上春樹の小説のあらすじというかどういう話かみたいなのをざっと見て、あとねこれダイチさんの文学ラジオでね、紹介されてたんですよこれを。
あ、そうなんだ。
で、あ、なんか面白そうだなと思ってこれにした。
あーなるほどね。
なんかノルウェイの森とか有名なんだけど。
そうそう、ノルウェイの森も有名だなと思って。
なんか恋愛っぽい話だみたいな感じで、あんまり恋愛興味ねえなと思って。
この世界の終わりとハードボイドワンダーランドはSFっぽい感じだということなので、そっちの方がどちらかというと興味あるなあと思ってこれにした。
なるほどね。
じゃあそれはこれから?
そう今今日ちょうど読み始めて、あ、なるほど村上春樹ってこういう感じねっていうのが分かったんだけど、
いやこれはねやっぱり人気が出るの分かるなっていう感じがしたね。
あ、最初っからもうそんな感じする?
うん、これがあの有名な村上春樹かーみたいな感じがしたな。
なるほどね。
だから他の、この作品だけじゃなくて他の作品も読んでみたいなと思った。
まず最初の前半の多分10%、15%くらいしかまだ読んでないんだけど。
で一つこれ村上春樹を読んで分かったのが、なんかね俺が小説を書けないというか書きづらいなと思ってるのが、その世界をですね客観的に記述しなきゃいけないというふうに思っていたんだよね。
第三者目線で世界を客観的に記述しなきゃいけないんだけどそれができる気がしないなあと思ってて。
でも村上春樹を見てみると、なんか全然そんなんじゃなくて。
そうだね、全然そんなことしようとしてないね。
主人公の目線というか主人公の五感を通した世界を主人公が感じてるような、主人公の脳の中っていうのかな。
その唯識だよね、仏教でいう唯識。
それを記述してるっていう感じがしていて。
そもそもその客観的な世界を記述しようなんて思ってないんだなっていう感じがして。
このやり方だったら多分俺もできるんじゃないかなって思って。
すごい刺激を受けたというか。
06:01
なるほどね、こうやればいいんだっていうことが分かって、なんか俺も書きたくなった小説が。
僕もねこれ読んでてさ、いいなって思ってて、なんか敷居を下げてくれた気はする。
まあ別にいいものが書けるかどうかとか売れるかどうかは別としてさ。
なんか小説を書くっていうと、なんか前ちらっと話したか忘れたけど、
なんか構造化してすごい入念なプランとかがいるのかなって思ってたわけよ。
なんだけど少なくとも村上春樹の書き方は全然違ったよね。
あ、そうだっけ。
僕が読んだ村上春樹の書き方としては、
とにかく毎朝机に向かって原稿用紙10枚分を書く。
で、それをゼロから最初からゾラーっと書く。
で、それが1周終わったらまたちょっと1回休みを置いて、
で、2周目でちょっと辻褄を合わせに入ったり、
ちょっと書いているうちにやっぱり筆が乗ってきてちょっと違うところに行ったりとか、
なんか違うストーリーになってきたらそこは切り離して違うのにしたりっていう、
なんか構造化を後でどっちかとするっていう風に僕は読めたのね。
で、それを2周目終わったらじゃあまた今度は長めに1ヶ月置いてみて、
で、3周目今度はさらに細かいギアのチェックというか、
整合性を確かめに読んでみて、
で、4周目、5周目って言って、
で、今度は奥さんに読んでもらって、
で、それが定点観測でみたいな、そういうプロセスがあって、
で、でもどっちかというと結構常に目の前の、
もしくは自分の今の気持ちとか今のこの主人公の気持ちを言葉にするみたいな、
そういう向き合い方に見えたんだよね。
それは意外な書き方だなと僕としては思った。
なんかその面白さを作るに2つのやり方があるかなと思ってて、
今言ってくれたみたいに村上春樹みたいに、
まあその主観的というか、その主人公がどう感じてるのかっていうところをメインに据えて、
で、村上春樹は多分その主人公の感じ方が多分ちょっと独特なんだよね。
その独特さがちょっと面白いっていう感じ?
だから話の流れの筋で、
例えば進撃の巨人みたいに、
こことここに伏線がこう張ってあってこういう構造になっててみたいな、
そういう面白さじゃなくて、
そうじゃないんだよね。
多分その文章に没入するっていうか、
09:01
その主人公の感じてる感覚が自分も追体験できるみたいなところの面白さがあるなと思ってて、
で、それはまあいいんだけど、多分それだけだとね、
結構厳しいんじゃないかなと思ってて。
あの村上春樹ぐらいの大物になれば、
まあそういうやり方でもいいのかもしれないけど、
やっぱりある程度その構造というか、
プロットというか、そこはね、
作ったほうがいいんじゃないかなと思ってるね、俺は。
大枠としてそのプロットの面白さもありつつ、
その村上春樹的なそういう細かい楽しみっていうのかな。
そのどっちも大事なんだろうなって思った。
まあその構造で面白さを入れつつ、
文章で、手触り感とか感触っていうのかな、感情とか。
あとは読みやすい感じとかね、
そういうのも出せると面白くなるんだろうね。
そうね。読みやすい。かなり読みやすいな。
村上春樹の文章は。
なんかこの前、自分の人生はそんな客観的な面白さは分析できないみたいなこと言ってたじゃない。
主観的な面白さと客観的というか俯瞰的な面白さは違うよねと。
うん、違うね。
村上春樹はどちらかというと主観的な面白さに近いなと思っていて、
進撃の巨人とかは俯瞰的な面白さに個人的には近いなと思ってて、
どっちも面白いんだよな。
そうだね。違うタイプの面白さだね。
それが俺は融合できるんじゃないかなと思ってて。
そうだね、融合はできるだろうね。
最初は特にそういうのを融合して積極的に面白くなるカギとかトリガーを増やすというより面白いと思ってもらえるのかな。
そうだね。それを多分繰り返していくと自然にあんまりプロットとかがそんなに細かく作らなくても、
多分自然と頭の中で無意識にちゃんとお話として成立する形で描けるようになるんじゃないかなと。
村上春樹は多分もうそういうステージになってるので、あんまりそういうのを考えなくても描けてるんじゃないかなと思った。
前回、前々回かな?あの中年の回でさ、話したパーティーが40代になってパーティーが終わったみたいな本あるじゃん。
はい。
あの本もどっちかというと主観で描く面白さだなって。
あーそうだねそうだね。
一人称で、まあでも読みやすくて思考をトレースしてる感じで面白いねって話したと思うんだけど。
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構造じゃないとか。
構造じゃないね。
そうそう。
あーなるほどね。
なんかさ俺はね面白さっていうのは構造だと思ってたから、
そこの村上春樹とかそのこの前のphaさんみたいな、
主観的な面白さっていうところにあんまりこうアンテナが立ってなかったんだけど、
この今回村上春樹を読んでそこに気づいたというか。
うんうん。
あーこれもあるんだみたいな。
一つね武器というか自分の戦うスタイルっていうかね戦法が増えた気がしてね。
あーいいね。
良かったなと思って。
なんか結構冒頭の方で、なんか村上春樹がものを描くことに関して述べてる章がどっかあって、
なんかこう物分かりの良い人とかはあんま向いてないみたいな。
ビジネスとか多分できちゃって、こうあ分かったって言って、
こうささっとこう物事を処理できちゃう人はあんまり向いてなくて、
どっちかというと少なくとも村上春樹自身、
私はあんまりこう物分かりは良くなくて、頭の回転が遅いみたいな。
で一回こう聞いても本当にそうかなと思いながら、
自分でやっぱ試してみて、であの山は高いって言われて、
よく分かんないと。
自分で登ってみないと分かんないから登ってみよう。
で登ってみてもやっぱり分かんないって言って、
何回も何回も登ってみて降りてはやっと分かったみたいな、
そんなことを描くということを通してやってみる、やってると。
そんな説明をしていたんだよね。
でこれ聞いてね、なんか自分もなんかちゃんとやってみたいなって思ったんだよ。
描くってことを。
おーいいじゃない。
自分自身なんか、自分も頭悪いというか遅いと思ってる方で、
物分かりが悪いと思ってるんだけど、
それをなんか描くことを通して、なんかこう理解する、
なんかそういうふうに、なんていうのかな、捉えてなくて、
じゃあ自分もなんかそういうふうな、
頭の回転があまり早くないところが生きる分野なんだみたいな、
そういう発見があった。
なるほど。
なんかもっとスラスラ描けてるイメージがあって、
小説家というのは言語化能力がすごく高くて、
パッと頭に浮かんだら言葉にできるみたいな、
そういう偏見があったわけよ。
そうじゃないんだなとか、すごい格闘してるんだなと思ってむしろ。
ひねり出した言葉とか何回も何回も戻ってきて、
で、結晶化してる作業が小説を生むという、
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なんかそういう、なんていうのかな、
期待値がかなり訂正された、自分の中で。
なるほどね。
小説を書く、文章を書くっていうのは、
どんだけ大変なものなんだなっていう、
その新しい発見は自分の中であったんだけど。
これ、あとがきにさ、
文章を書かないと自分の考えが整理できないみたいなこと書いてあって、
村上春樹のね。
で、それ今通ずると思ってて、今の話に。
で、俺も全く一緒なんだよね。
だから文章書いてるんだよなっていうふうに思って、
その頭の中にこのぼやーっとなんかあるのを、
文章にして一回落とさないと一体それが何なのかっていうのが、
分かんないんだよね、自分でも。
だから自分は文章を書いてる気がしていて、
日常的に会社のコミュニティとかで書いてたりするのもそれが理由なんだよね。
なるほどね。
だから、
それはもう俺自然とやってて、
しおくんもぜひやるといいと思うよ。
そうそうそう。そういうのを聞いて、
今ね、書くことに関してだいぶ敷居が下がったりポジティブになったよね。
最初の第一稿に出てくる自分のアウトプットが、
なんかもうしょうもなすぎて。
そっかそっかそっか。
それが嫌なんだよね、きっと最初。
これからちゃんとした文章までほど遠すぎるなって思って、
そこに絶望を感じるんだよね。
無理だって。これを良くしていくのは大変すぎるって思っちゃって。
だから俺もそういうの多分中学生ぐらいからやり始めていて、
最初は多分自分が思ったモヤモヤをただ文章に書いてるだけで、
それをね、フェイスブックとかで文章で出すんだよね、外に。
で、それをすると人に読んでもらうには、
最低限ちょっと理解できるようにしないといけないなっていう気持ちが働いて、
で、添削するんだよね。
自分がまずとりあえず頭の中にモヤモヤってあるのをバーって出して、
それを読み直して、
ここの順番はこう変えた方がいいなとか、
言い回しを変えた方がいいなとか、
やっぱそれをね、やるんだよね。
それで結構ね、
一つの文章を書くのに何時間とかかけてやって、
で、出して、
で、出したら満足するみたいのをずっと繰り返してて、
で、なんか今それが自然とできるようになってる感じがあるから、
18:00
なんかね、やっぱり恥ずかしくても
まず出すっていうのが結構重要なんじゃないかなと俺は思う。
あとはその、
自分の中を書くか、
第3のものを説明するかとか、
なんかそれによっても結構違う気がして、
なんか例えば第3のものっていうのは、
商品でもいいし、サービスでもいいし、
理論とかさ、公式とか、
論文とか、その内容を説明するとかでもいいと思うんだけど、
その場合ってさ、なんか答え合わせみたいなものがあったり、
なんかより分かりやすいバージョンと分かりにくいもの、
他の人が作ってたりとかさ、あるじゃん。
で、ある程度こう、役にも立つっていうのが分かるケースが多いと思うんだよね。
で、一方でその前者の自分のことについて書いたりとか、
自分の気持ちをモヤモヤしてるのを書くとかってさ、
もうほんと自分しか分かんないじゃん。
答えっていうのがないというかさ。
しかもその後、分かりやすく伝わったところで、
何にもならない可能性が高いじゃん。
何にもならないってどういうこと?
その受け手にとっては役に立たない可能性が大きくない?
いやー、そんなことないと思うけどね。
そんなことない?
なるほどね、そういう風な見方あるんだねっていうことが
一つ学びになると思うけどね。
という風に俺は考えて文章を出してるけどね。
書いてるね。
役に立とうとか思っちゃってる。
もしくは、そう思わないと人は読まないだろうと思っちゃってるんだよね。
なるほど、役に立つ。
でも自分の中にあるモヤモヤを
文章化して結晶化してるっていうことは、
自分にとっては役に立ってるわけじゃん、まず。
自分にとってはね。
自分が今まで言語化できてなかったモヤモヤとしたものを
一旦言語化できたっていう。
で、それを多分他の人が読んだら
その人もモヤモヤしてる可能性があるんだよね。
その人がモヤモヤして言語化できてなかったのを
代わりに自分が労力をかけて言語化してあげて
それを見たことによって
他の人がショートカットできるっていうか
自分のモヤモヤも
自分のモヤモヤを結晶化する手助けになるっていうか
参考になるっていうか。
だからね、なんか俺は価値があると思うんだけどね。
自分のモヤモヤをただ個人的なことを書いてるだけなんだけど
それはきっと他の人にも同じく通ずるものがあるであろうと
思ってるよ。
なんか、ツイッターとかだと短いじゃん。
21:01
1個のツイート。
で、たまにツリーにしてさ
10分の1、10分の2って書いてる人いると思うんだよね。
もしくは、お金払ってるとさ、長いの書けると思うんだけど
ああいうのも、あれかね、もともとみんな
そういうのは文章を1回まとめて書いて
で、それを140字ずつに
細切りにして出してるだけで、その場で1個1個
つぶやいてるわけじゃないのかね。
俺は1個1個つぶやいていってるけどね、1個1個というか
まず1つつぶやきを書き、そのつぶやきをやったことから
連想された次の考えみたいのがその次につながりみたいの
数珠つなぎでやってるけど、たぶんその番号とか
10分の1とか10分の2とかって番号振ってるのは
たぶんもう最初っから全部バーって書いて、それをただ分割してるだけなんだろうなって気がする。
それやるんだったら別にツイッターでやる必要なくないって思うんだよね。
そうね。
ノートでもブログでもやればいいじゃないって思うんだけど。
そう。なんかそのさ、長い文章を書くっていうのも
またなんか違う頭の使い方をする気がしていて
1個1個こう箇条書きで書くとか
なんかつぶやく、その140字のものを連発して出すだけだと
なんかまあそれの結晶化してるのかなっていう感じがするんだよね。
結晶化でも、俺の感覚だとある程度長い文章を書かないと
自分のモヤモヤは整理できないので
140文字とかでは到底無理って感じだよね。
その目の前の風景を例えばなんか写し取りなさいと
絵に描いて写し取りなさいって言われてるのに
人差し指1本分のサイズの紙ぐらいしか渡されてないで
この中に書きなさいって言われてるみたいな感じがするんだよね。
ある程度大きいキャンバスがないと無理だなって思う。
間違いなくその前提みたいなものとかもね、書けないし
抜け落ちてるから、その人がどういう状況にいて
どういうことが起きたからその気持ちになってるかとかね
いろんなものが書けないよね。
だからまあちょっと話戻すと、そういう意味で
自分もちょっと書いてみたいなと思わせる文章が
しかも他にもいろいろあったんだよね。
やり方を具体的に書いてくれて
村上春樹でもこんなに何周もやって
いいものを書いてるんだっていうのもね。
とよだくんのほうは他に今の話してて
ここをすれば気になったというか
24:01
新しい発見だったなっていうのはありそう、他に。
村上春樹のやつ?
あんま覚えてねぇのよね。
なんかメモったとこあるかな。
もう一個メモってるところとしては
結構村上春樹自身は自分のものを大事にしてるっていうか
自分が出したいもの、書きたいものを書いてるっていう形だったんだけど
そのいろんな何ラウンドも何回も何回も遂行した後に
でも最終的に世間を聞くみたいなこともチラッと言ってて
小説を読んでもらうからにはやっぱり世間で読み手がいて
その人が理解してくれたりいいなと思ってもらわないと
結局職業としては成り立たないみたいなことをポロッと書いてたり
あとは結局時間を使うっていうことが大事だと
その時間を注ぎ込むから
価値が出るとは書いてなかったんだけど
それによって自分も最終的には納得できる
これで最良のものができたと
これ以上伸ばしようがないというか
結晶化しようがないっていうところまで来て
自分は出すみたいな
これってまさに納得が全てを優先するっていう感じがして
その回あったと思うんだけど
彼もプロフェッショナルとして
唯一とは言わないけど彼自身も
時間をとにかく費やすことが大事なんだと
それによって納得感が生まれて
最終的には自信を持って出せるものになるみたいな
逆に自分が納得できてないもの
最良だと思わないものなら出すなよっていうことが書いてあったんだね
だからそこら辺も
さっきの繰り返しになるけど
自分の小説家に対する期待値っていうのを
ずらしてくれたって感じがして
やっぱり彼らでも時間とか手間をかけるんだなっていうのが
もう一個発見っていうのかな
今小説家への期待値がずれたって言ってたのは
もともとどういうふうに思ってたの?
もともとは思いついて文章にするっていうと
結構いいものが出てくると
すらすらと
そういうこと
もうあんまり深く考えずに
才能でパパパパッとアウトプットできちゃうんだみたいな
そういう感じ?
それなりにインプットが大量にあって
出てきた言葉が読みやすかったり
味があったりとか
27:00
あとは主人公になりきって
あるシーンを書いたら結構すらすらと
一筆書きで書けてしまうのかなと思ってたわけ
なるほど
そうね
自分の期待…自分っていうかな
期待値がずれすぎてると
やっぱそれがブロッカーになるんだなって思った
自分はそうではないと思っちゃって
書く気が起きないというか
ここは自分のフィールドじゃないと思っちゃう
なるほど
そうね だからこういう小説家が書いてた
私はこういうふうにやってるんですよっていう
文章はやっぱり役に立つよね
さっき自分のことを書いても人の役に立つかわかんないみたいな
言ったけどやっぱ村上春樹は村上春樹が私こういうふうにやってるんですよっていう
個人的な話をしただけなんだが
我々からするとなるほどそういうふうにやるんだとか
やっぱ学びになるじゃない
なるね
だから全然個人的な話していいと思うんだよな
きっと誰かの役に立つと思うんだよね
何らか
あともう一個意外だったのがさ
結構ちゃんと体力作りとかエクササイズしてるんだなって思ってさ
そうね
もう毎日決まったリズムがあって
毎日必ず1時間ぐらい30年間走り続けてて
それ自体自分にとっては苦じゃないと
好きだからやってるで
脳科学的にもいいって聞いたし
自分も好きで調子が良くなるからやってるっていうことを書いてたと思うんだけど
イチローとかさいわゆるプロフェッショナルという人が
毎日同じ習慣で
すごいアウトプットを出すものを確立しててさ
村上春樹自身も書いてたような気がするんだけど
イメージって僕の中ではお酒とか飲みながらとか
すごく退廃的なというか
結構辛い思いしながら
その時に思いついた
言葉とか独特なレンズで世の中を切り取るみたいな
そういうイメージがあったんだけど
村上春樹は少なくともそうじゃなくて
本当に毎日淡々と同じリズムで
ものを書き続けて
プロセスに従って最後の小説を編み出してるっていう
それも自分の中ではかなり好印象っていうのかな
これは自分も確かにやってみたいなと思う
30:01
小説家の生活だった
それは良いなと思ったのはどの部分か?
良いなって思ったのは
そういうスタイル自体やっぱり
こういう生活っていうのかな
自分が一番心地よくパフォーマンスできるようなリズムを作ってて
その行為自体自分も好きで
体力作りの走るのも好きだし
書くということ自体も嫌いじゃないと
それによってお金を稼げて
自分の体とメンタルと世界が
全部調和してる感じがして
すごい良いなって思った
そういう風にいきたいよな
たまたまもう一冊ね
樺沢さんっていう精神科医の人で本出してる人がいるんだけど
樺沢紫苑?
そうそう
その人も同じような
自分の生活リズムをどっかの本で書いてあったんだよね
確か、神時間術っていう本だった気がするんだけど
その人も毎朝午前中3,4時間
デスクに向かうっていうのを決めていて
一日にその時間しか執筆業をしない
その時間が一番クオリティが高くてみたいなことを言ってて
ずっと決まった生活を土日も関係なく
そうするみたいなことを言ってた
村上春樹もこの人も一緒だって思いながら
クオリティの高い文章を出すっていうのは
相当大変だったり
自分の最大パフォーマンスをぶつけてやっと出てくるもんだな
っていうのも自分の中では一つまた発見だったね
職業を作家になって
同じことを繰り返してると多分そういう風になってくるんじゃないかなと思うんだけど
まずはあんまりそういう
一日じゃあ何時間やりましょうとかそういう感じで
あんまり俺はできる気がしないかな
職業として生きてないんだったらそんな何時間も毎日
費やせないと思うんだけどそもそも
1時間とか30分とかだったとしても
時間を決めてここからここは何か文章を書く時間
みたいなのは俺はあんまりできる気がしないな
と思ったね
書きたくないければ何も書けないみたいな
33:01
自分でそこをコントロールできる感は
あんまりないんだよね
筆が乗るとかいうじゃない
そこは自分であんまりコントロール
できる感はないね
そういう機械的というか
毎日決まった時間に工場労働者のように
場について文章を何時間分書いて
じゃあ今日はこれで切り上げるかみたいな感じで
文章が書けるのか?って俺はちょっと今思ってる
思ってるんだね
僕はでもこういうやり方だったら書けそうだなって思う
毎日こうやって習慣を良くしていって
自分のリズムを作っていって毎日
鍛錬を組んでいれば文章良くなりそうだなって気がしてきて
こういうのはすごい納得感があるの僕の中では
自分もこれだったらできそうって思う
いい文章を最終的に作る
30年これやってれば今よりははるかに良くなってるだろうなって気がして
ちょっとやってみたいなと思う
実際にできるかどうかは別として
他の本業があってとか家族がいてとかの制約はあるからできないんだけど
自分がもし何の制約も今なくて小説家として
しばらく食うって決めるのか
お金はとにかく心配するなってなって
小説家として何かやろうってなった時にこういうリズムを
自分も多分やって書こうとすると
しおくんが文章を書く、書きたい
最終的なゴールというか
なぜ文章を書きたいというか
いう目的を持ってるんだろうなってちょっと思って聞いてみたいなと思った
さっきみたいに毎日
決まった時間にやるんだったらできそうだ
って言っていてそれをやった結果どこに
到達したいんだ
プロセスを楽しむ状態に入れるんじゃないかなと思って
ものを書く、自分の頭を覗き込んで
言語化するとかそれを文字で遊ぶみたいな感じで
毎日それをやるってこと自体が楽しいというか
それに満足感を感じるみたいな状態に持ってきる気がしていて
それ自体が目的みたいな
結果
副産物として結晶ができあがるみたいな
そういう状態に持っていけるんじゃないかなっていう
気がした
36:02
なんか俺が文章を書いてるときの感覚を言うと
排泄物を外に出すみたいなそういう感覚で書いてて
なんかもう我慢できないというか
もうそういう出るタイミングになったらもう出すしかない
感じだし出ないときはもう出ないしみたいな
こんな感じでさっきの決まった時間に決まった
アウトプットを出すみたいなのが
それだからちょっと難しいなと思ったんだよね
そういう感覚を持ってるから
で、しおくんの方はそれを楽しみとしてやりたいっていう感じなのか
あとは排泄物も毎日決まった時間に出る方が
気持ちよくないみたいなのあるかもしれないけど
そういうことね、確かにね、それがリズムがもう
できてればそっちの方がいいよね
かなっていう感じ?
だから出すこと自体が快感みたいな
そうだね、それ自体を楽しめてる状態が
あるでもいいんじゃないっていう
いいと思ってるよ
そうか
あとは村上春樹が言ってたのはそういった言葉を
練ってること自体とかも自分はもう好きなんですよね
みたいなこと書いてて、自分はそういう感覚なかったなと
そこも自分が練ってる時間があったら
なんて自分は思いつかないんだろうみたいな感じでさ
他の人はもうパッと思いついてるだろうなと思っちゃってたんだけど
まあみんなそんなもんかみたいな
そこも楽しむというか
それが普通なんだという
ある意味受け入れられるようになるような気がして
このポッドキャストのタイトルとかも
うんうん唸って
作ってるからね
最近はでもちょっと手を抜いてるというか
前ほど凝った感じにしないようにしていて
意図的に
ちゃんと内容が伝わるように
○○について考えるっていう感じでちゃんと
タイトルが終わるような感じにしている
あまりカラーを入れすぎないように
入れすぎないようにちょっとアジャストしてる
そうですよね
わかってもらってなんぼみたいなとこも多少あるよね
そうね
前回の面白いって話した
39:02
ちょっとわかってるけど奇抜っていう微妙なズレが
いいのであってみたいな話をとよだくんもしてた気がするけど
その微妙さをちょっとじゃあ手加減というか
ちょっと調節したわけね
調節することを学び始めているね最近
あとあんまり時間がそんなに取れなくなったっていうのもあるね
ああそっか
意図的にここにそこまでかけられないっていうのがあって
もう○○について考えるっていうフォーマットにしておけば
ある程度考える変数が減るので
そうだね
そういう方法にした
それで結果が良くなるというかリスナーの方にとって
分かりやすくなるんだったらもうウィンウィンじゃん
あとはどうなんだろうね
昔の方が良かったっていうご意見があればぜひお伺いしたいけど
そうだねあの頃の方が面白かった
そうそう初期の頃の方が良かったですって
もしくはもう今の方が分かりやすくてシンプルだしいいですっていう感じなんか
そういうのはあるといい
教えてもらうと嬉しいな
次回へつづく